JP6100212B2 - パレットの回転装置 - Google Patents
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Description
かかる場合には、例えば作業者が、パレットの向きを変えるなどして、パレットに残されたワークをロボットアームの可動範囲内に移動させる必要があり、ロボットアームを導入した工程を完全に自動化することが難しかった。
平面視において正方形形状を成すパレット載置部と、
前記パレット載置部を、前記パレット載置部の中央に設定した回転軸周りに回転可能に支持する支持部と、
前記パレット載置部を、前記回転軸周りに回転させる回転機構と、を備えるパレットの回転装置であって、
前記回転機構は、
前記パレット載置部の各側縁に設けられた突出部と、
基準位置に配置された前記パレット載置部のひとつの側縁に沿う軸線であって、前記ひとつの側縁に設けられた突出部と交差する軸線上を移動する操作部材と、を有しており、
前記突出部は、前記平面視における前記各側縁の一端部と中央部に設けられており、
前記操作部材は、前記突出部を前記軸線上に位置させた側縁の前記一端側から、他端側に向けて移動するように設けられている構成のパレットの回転装置とした。
これにより載置部に載置されていたワークの中心軸周りの角度位置が変化するので、パレット載置部に載置されたパレットの向きを自動で変更して、中心軸周りの所定の角度範囲内に設定されているロボットアームの可動範囲まで、ワークを移動させることができる。
図1は、パレットの回転装置1を採用した台車2を説明する図であり、(a)は、ロボットRが設置された工程での、台車2とロボットRと搬送コンベアCVとの位置関係を模式的に示した図であり、(b)は、台車2を(a)におけるA−A矢視方向から見た正面図である。
図2は、台車2の構成を説明する図であり、(a)は、パレットPが載置された台車2の平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B断面の拡大図である。
ここで、ロボットRは、ロボットアームの可動範囲(図1の(a)、仮想円参照)内に位置するワークWのみを取り上げることができるため、実施の形態では、パレットPを当該パレットPの回転軸X回りに回転させることで、ロボットアームの可動範囲外に位置するパレットP上のワークWを、可動範囲内まで移動できるようにしている
実施の形態では、基部110の四隅に設けられた位置決め板111の内側に、パレットPが収容されるようになっており、基部110に載置されたパレットPの位置決めが、これら位置決め板111により行われるようになっている。
パレット載置部11の貫通孔110eには、当該貫通孔110eの上方から下方に向けて連結部材115aが貫通しており、この連結部材115aの先端側は、基部120の貫通孔120eを下方から上方に貫通させた連結部材115bに内嵌している。
この状態においてパレット載置部11は、連結部材115(115a、115b)を介して、支持部12で支持されていると共に、パレット載置部11は、連結部材115の中心を通る軸線(回転軸X)周りに回転可能となっている。
このパレット載置部11が傾く方向は、ロボットRの設置位置とは反対側になるので、このパレット載置部11が傾く側にストッパ部材126が設けられていると、パレット載置部11を回転軸X回りに回転させる際に、ボール127を凹部112から離脱させるのに必要な力が、パレットPに残されたワークWの質量分だけ大きくなる。
この回転機構部13のローラ135は、基準位置に配置されたパレット載置部11の側縁110aに沿う軸線であって、パレット載置部11に設けた突出部113(113a、113b)と交差する軸線Y上に位置しており、パレット載置部11を回転させる際には、軸線Yに沿って移動するようになっている。
可動板132は、エアシリンダ131から台車2側に延出する板状の部材であり、この可動板132は、パレット載置部11の突出部113(113a、113b)の下方まで及ぶ長さを有している(図2の(b)参照)。
この可動板132の先端部は、支持部12の下部に固定された台車部125の近傍に位置しており、この可動板132の突出部113(113a、113b)側の上面には、支持部材133が固定されている。
そして、この支持部材133の上部には、ローラ135を有する操作部材134が取り付けられている(図3の(a)参照)。
実施の形態では、ローラ135の初期位置(図3の(b)参照)が、パレット載置部11の回転軸Xを中心とする仮想円であって、パレット載置部11の突出部113aの先端までの離間距離rを半径とする仮想円Im1の外側に設定されている。
また、往路方向に移動したローラ135が初期位置に向けて移動する際には、ローラ135が突出部113(113aまたは113b)に当接しても、突出部113(113a、113b)がローラ135により押されないようになっている。
そのため、パレット載置部11は、回転軸X周りの周方向における時計回り方向CWにのみ回転するようになっている。
図3は、操作部材134を説明する図であり、(a)は、操作部材134のローラ135と、パレット載置部11側の突出部113bとの位置関係を説明する図であって、図2の(b)における領域Cの拡大図である。(b)は、ローラ135が進退移動する範囲を説明する図であり、(c)、(d)は、操作部材134の動作を説明する図である。
そのため、初期位置に向けて移動しているローラ135と突出部113(113a、113b)との接触が解消すると、操作部材134は、ローラ135が設けられた先端側を軸線Yに近づける方向に旋回させて、ローラ135を、パレット載置部11の突出部113(113a、113b)と同じ高さ位置に配置させた基準位置(図3の(c)参照)まで復帰するようになっている。
初期位置に配置されたローラ135(図4の(a)参照)を、往路方向(図中、矢印参照)に移動させると、パレット載置部11に設けた突出部113aに、ローラ135が当接する。
この状態では、操作部材134の回転が支持部材133の上面133bにより規制されており、操作部材134のローラ135が設けられた先端側が、ローラ135をパレット載置部11側の突出部113aと同じ高さ位置(基準位置)に保持されている(図3の(c)参照)。
そのため、パレット載置部11は、ローラ135から突出部113aに作用する押圧力で、回転軸X回りに回転することになる。
そのため、ローラ135は、パレット載置部11を、回転軸X周りに約70度回転させた時点で、1回目の往路方向の移動を終了し、初期位置に向けて復路方向に移動する。(図4の(c)参照)。
ここで、操作部材134のローラ135が設けられた先端側は、この突出部113bから離れる方向に揺動可能であるので、操作部材134のローラ135が設けられた先端側が旋回して、突出部113(113a、113b)の下側に回り込むことになる(図3の(d)参照)
よって、初期位置に向けて移動するローラ135から、突出部113に押圧力が作用しないので、ローラ135は、パレット載置部11を反時計回り方向に回転させることなく、初期位置まで到達できる(図4の(e)参照)。
この状態では、操作部材134の回転が支持部材133の上面133bにより規制されており、操作部材134のローラ135が設けられた先端側は、ローラ135をパレット載置部11側の突出部113aと同じ高さ位置(基準位置)に保持させている(図3の(c)参照)。
そのため、パレット載置部11は、ローラ135から突出部113aに作用する押圧力で、回転軸X回りに時計周り方向に回転することになる(図4の(f)参照)。
(1)平面視において正方形形状を成すパレット載置部11と、
パレット載置部11を、パレット載置部11の中央に設定した回転軸X周りに回転可能に支持する支持部12と、
パレット載置部11を、回転軸X周りに回転させる回転機構部13と、を備えるパレットの回転装置1であって、
回転機構部13は、
パレット載置部11の各側縁110a〜110dに設けられた突出部113と、
基準位置に配置されたパレット載置部11のひとつの側縁110aに沿う軸線であって、ひとつの側縁110aに設けられた突出部113と交差する軸線Y上を移動する操作部材134と、を有しており、
側縁110a〜110dにおいて突出部113は、平面視における側縁の長手方向の一端部と中央部に設けられており、
操作部材134が、突出部113を軸線Y上に位置させた側縁110a〜110dの一端側から、他端側に向けて移動する際に、突出部113が操作部材134により押されて、パレット載置部11が回転軸X回りに回転する構成とした。
これにより、パレット載置部11上のパレットPに積まれたワークWの回転軸X周りの角度位置が変更されるので、パレット載置部11の回転軸X周りの所定の角度範囲内に設定されているロボットアームの可動範囲まで、ワークWを移動させることが可能になる。
支持部12においてストッパ部材126は、平面視における回転軸Xを基準として、パレット載置部11に載置されたパレットP上のワークWを取り出すロボットRの設置位置側に設けられている構成とした。
よって、パレット載置部11を回転させるのに必要な力を発生させるエアシリンダ131の大型化を抑制できる。
凹部112は、回転軸X周りに回転するパレット載置部11が、当該パレット載置部11の側縁110a〜110dのうちの2つが、軸線Yと平行となる角度位置になるたびに、ボール127と係合する位置に設けられている構成とした。
これにより、パレットPを回転させた際に、パレットPに載置されたワークWの回転軸X周りの角度位置が大きく狂うことがないので、ワークWをロボットアームの可動範囲内に適切に移動できる。
ここで、例えば特開実昭53−132485号公報に開示されているような割り出し機構を台車2に後付けで追加して、パレットPの回転を自動で行えるようにすることも考えられるが、かかる場合には、台車2の改造が大がかりになってしまう。
実施の形態にかかる回転装置1を台車2に採用する場合には、台車2の改造も容易であり、より簡素な構成で、パレットPの回転を自動で行うことができるようになる。
操作部材134が、一端側の初期位置から他端側に向けて移動する際には、支持部材133の上面133bに当接する下部134bにより、操作部材134の揺動が規制されると共に、操作部材134が、他端側から初期位置に向けて移動する際には、操作部材134の揺動を可能にして、ローラ135が軸線Yから離れる下方に向けて変位できるように構成し、
軸線Yから離れる下方に向けて変位したローラ135を軸線Y上の基準位置に復帰させるためのスプリング136を、操作部材135を支持部材113に跨がって設けて、
ローラ135を軸線Y上の基準位置に向けて変位させる方向の付勢力が、スプリング136から操作部材134に作用するように構成した。
よって、同一の軸線Y上でローラ135を進退移動させても、パレット載置部11は、回転軸X回りの一方向にのみ回転可能であるので、簡素な構成で、ローラ135の往復移動によるパレットPの回転を実現できる。
また、パレット載置部11を、回転軸X周りに回転させる途中で停止させるなどの制御をすることなく、ローラ135の可動範囲を往復させる簡素な動きで、パレット載置部11上のパレットPの回転を実現することができる。
変形例に係る操作部材140は、長手方向の途中位置に設けた支持部141が、支持部材133に設けた保持部150で揺動自在に支持されている。
この操作部材140は、支持部141挟んで一方側が、パレット載置部11の突出部113に当接する当接部142となっており、他方側が、操作部材140の回転を規制する規制部143となっている。
保持部150で支持された操作部材140を、規制部142を支持部材133の上面133bに当接させた基準位置に配置すると、支持部141を挟んで規制部142の反対側に位置する当接部142が、規制部143よりも上方に配置されて、当接部142で回転可能に支持されたローラ135を、軸線Y上に位置させるようになっている。
そのため、支持部材133が、パレット載置部11を回転させる方向(図中、往路方向)に移動して、ローラ135が突出部113(113a、113b)に当接すると、ローラ135を支持する操作部材140は、規制部143により図中時計回り方向への回転が規制されているので、ローラ135の移動により、支持部材133を往路方向に移動させる力Fは、ローラ135から突出部113(113a、113b)にそのまま入力されて、パレット載置部11を回転軸X回りに回転させるようになっている。
2 台車
11 パレット載置部
12 支持部
13 回転機構部
110 基部
110a〜110d 側縁
110e 貫通孔
111 位置決め板
112 凹部
113(113a、113b) 突出部
115(115a、115b) 連結部材
120 基部
120e 貫通孔
121 凹孔
126 ストッパ部材
127 ボール
131 エアシリンダ
132 可動板
133 支持部材
134 操作部材
135 ローラ
136 スプリング
137 ヒンジ
CV 搬送コンベア
P パレット
R ロボット
Sp スプリング
W ワーク
X 回転軸
Claims (5)
- 平面視において正方形形状を成すパレット載置部と、
前記パレット載置部を、前記パレット載置部の中央に設定した回転軸周りに回転可能に支持する支持部と、
前記パレット載置部を、前記回転軸周りに回転させる回転機構と、を備えるパレットの回転装置であって、
前記回転機構は、
前記パレット載置部の各側縁に設けられた突出部と、
基準位置に配置された前記パレット載置部のひとつの側縁に沿う軸線であって、前記ひとつの側縁に設けられた突出部と交差する軸線上を移動する操作部材と、を有しており、
前記突出部は、前記平面視における前記各側縁の一端部と中央部に設けられており、
前記操作部材は、前記突出部を前記軸線上に位置させた側縁の前記一端側から、他端側に向けて移動するように設けられていることを特徴とするパレットの回転装置。 - 前記支持部には、前記パレット載置部に設けた係合凹部との係合部を有するストッパ部材が設けられており、
前記支持部において前記ストッパ部材は、前記平面視における前記回転軸を基準として、前記パレット載置部に載置されたパレット上のワークを取り出すロボットの設置位置側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のパレットの回転装置。 - 前記パレット載置部では、前記支持部との対向面に、前記係合凹部が設けられており、
前記係合凹部は、前記回転軸を基準とした仮想円上で、周方向に所定間隔で複数設けられていると共に、
前記係合凹部は、
前記回転軸周りに回転する前記パレット載置部が、当該パレット載置部の側縁が、前記軸線と平行となる角度位置になるたびに、前記係合部と係合する位置に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のパレットの回転装置。 - 前記操作部材は、前記軸線方向に進退移動する可動部材で揺動可能に支持されており、前記軸線上に位置させた前記突出部との当接部が、前記軸線に直交する揺動軸周りに変位可能となっており、
前記操作部材が前記一端側から前記他端側に向けて移動する際の前記操作部材の揺動を規制する規制手段と、
前記揺動軸周りに揺動した前記操作部材を、前記当接部を前記軸線上に位置させる基準位置に向けて揺動させる方向の付勢力を付与する付勢手段と、
を有していることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のパレットの回転装置。 - 前記操作部材が、前記突出部を前記軸線上に位置させた側縁の一端側から他端側に向けて移動する際の移動範囲が、前記突出部を前記軸線上に位置させた側縁の長手方向における中央部に設けられた突出部までの範囲に設定されていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載のパレットの回転装置。
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