JP6098736B2 - 圧電発電モジュール、およびリモートコントローラ - Google Patents
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Description
好ましくは、前記スイッチ制御回路は、第2のスイッチをさらに有し、前記第2のスイッチは、前記温度補償素子に対して並列に接続されており、前記第2のスイッチは、前記第1のスイッチの状態に同期して開閉を切り替える。
本発明に基づくリモートコントローラは、圧電発電モジュールと、RF回路とを備え、前記圧電素子の第1の端子における電圧が前記第1閾値電圧を超えてから前記第2閾値電圧になるまでの間に、前記RF回路が通信処理を実行する。
図1は、実施の形態1に係る圧電発電モジュール100の回路図である。
図2(b)に、荷重が加えられている状態の圧電素子1の断面図を模式的に示す。圧電素子1の中央部を押圧する(応力を加える)ことで、機械的エネルギーが電気的エネルギーに変換される。図2(b)は、圧電素子1の圧電体1Cが押圧による変形で分極し、第1の信号線Tpe1と接続された電極1Aに正電荷が帯電し、第2の信号線Tpe2と接続された電極1Bに負電荷が帯電する様子が示される。
図4のロードスイッチ制御回路3は、前述の通り、電源ノードNc1および電源ノードNc2間に印加される発電電圧Vpeの増減に応じて、出力するロードスイッチ制御信号S4の論理レベルを変化させる。ロードスイッチ制御信号S4の論理レベルがハイレベル、およびロウレベルに設定された場合、ロードスイッチ4は、それぞれ、導通状態(オン状態)および遮断状態(オフ状態)に設定される。ロードスイッチ4が導通状態に設定されると、出力ノードN1および出力ノードN2間に発生した発電電圧Vpeは、負荷5に供給される。負荷5が電流を消費するにつれ、圧電素子1が蓄積する電荷量は次第に減少し、発電電圧Vpeの値を低下させる。なお、圧電素子が変位していない状態の電源ノードNc2の電位が、本願の基準電位に相当する。
図5および図1を参照して、圧電発電モジュール100の動作を説明する。図5において、横軸は時刻を、縦軸は発電電圧Vpeを、模式的に示す。図5に示される圧電発電モジュール100の動作は、1)時刻t1〜時刻t2に亘り、圧電素子1に応力を加える1回目の押圧の期間、2)時刻t2〜時刻t3に亘り、圧電素子1への押圧を開放する期間、および3)時刻t3〜時刻t4の圧電素子1への2回目の押圧の期間、の3つの期間における動作に分けられる。
時刻t1に圧電素子1への押圧を開始すると、圧電素子1に発生する歪の増加に伴い、発電電圧Vpeは増加する。時刻t1から時間T1経過後に、発電電圧Vpeの値が閾値電圧Vthに達すると、ロードスイッチ制御回路3は、ロードスイッチ制御信号S4の論理レベルをロウレベルからハイレベルに変化させる。このロードスイッチ制御信号S4の変化に応答して、ロードスイッチ4は、導通状態となり、圧電発電モジュール100は、負荷5へ、発電電圧Vpeの供給を開始する。
時間T5の開始時刻t2に、圧電素子1への押圧が開放されると、圧電素子1に発生する電荷の極性が反転し、第2の信号線Tpe2の電位は、第1の信号線Tpe1の電位より高くなる。すなわち、Tpe2の電位は、基準電位に対して負となる。このため、ダイオード2のアノードからカソードに電流が流れることにより電圧がクランプされ、圧電素子1に蓄積された電荷は放電される。その結果、発電電圧Vpeの値は、閾値電圧Vtlから零まで急激に低下する。押圧開放の時間が終了する時間T6の終了時刻まで、発電電圧Vpeの値は、零に維持される。
時間T7の開始時刻t3に、圧電素子1に対する2回目の押圧が開始される。圧電素子1は、1回目の押圧期間と同様に、発電電圧Vpeの値を、零から閾値電圧Vthまで上昇させる。時間T7以降も、1回目の押圧期間の場合と同様に、圧電発電モジュール100は、時間T2〜時間T6における動作を繰り返す。
図5において、点線の発電電圧Vpeの波形は比較例であり、圧電発電モジュール100からダイオード2を削除した場合の発電電圧Vpeの波形である。以下に、比較例である点線の発電電圧Vpeと、実施の形態1に係る上述の実線の発電電圧Vpeの波形を対比しつつ、圧電発電モジュール100が備える、圧電素子1と並列に接続されるダイオード2の効果を説明する。
(全波整流回路に起因するエネルギー損失の削減)
圧電発電モジュール100において、押圧された圧電素子1が生成する直流電力は負荷5に供給されるが、押圧開放された圧電素子1が生成する直流電力は、負荷5には供給されない。従って、押圧および押圧開放された圧電素子が生成する交流電力を、全波整流回路で直流電力に変換して負荷に供給する従来の信号発生装置と異なり、圧電発電モジュール100は、全波整流回路および充電用キャパシタ(いずれも図示せず)を必要としない。
P1=Qs2/2(Cc+Cs) …… 式1
P2=Qs2/2Cs …… 式2
P1<P2、であるから、充電用キャパシタを設けず、圧電素子1で負荷5を直接駆動する圧電発電モジュール100は、整流回路および充電用キャパシタを備える一般的な構成に対し、より大きな充電エネルギーを負荷5へ供給することが可能となる。
圧電発電モジュール100は、圧電素子1と並列接続されたダイオード2を備える。押圧最下点まで押圧された圧電素子1は、圧電素子1が生成する電荷量と負荷5の消費電荷量とのバランスにもよるが、通常は、負荷5の最低動作電圧以上の値を有する発電電圧Vpeを出力する。負荷5の処理動作後、押圧が開放されると、圧電素子1に生成される電荷により、第2の信号線Tpe2に対する第1の信号線Tpe1の電位は、基準電位、すなわち零を経由して、基準電位に対して負となる値まで低下する。
ロードスイッチ制御回路3は、圧電素子1の発電電圧Vpeの値が閾値電圧Vthを超えると、ロードスイッチ4を導通状態に設定し、圧電素子1が蓄積する電荷を負荷5へ供給する。その後、負荷5の電力消費、または圧電素子1の押圧開放に起因して、発電電圧Vpeの値が、閾値電圧Vthの値より低く設定される閾値電圧Vtlの値を下回ると、ロードスイッチ4は遮断状態に設定され、負荷5への電荷、即ち、電力供給は停止される。
図3は、図2の圧電素子1の変形例である圧電素子11の断面図である。
図6は、実施の形態2に係る圧電発電モジュール200の回路図である。
図7のロードスイッチ制御回路31は、図4のロードスイッチ制御回路3において、抵抗R1を、温度補償素子R1Sに置き換えた構成に対応する。
図8は、実施の形態3に係る圧電発電モジュール300の回路図である。
Claims (6)
- 第1の端子および第2の端子を有する圧電素子と、
前記圧電素子の前記第1の端子と接続されているカソードと、前記圧電素子の前記第2の端子と接続されているアノードとを有するダイオードと、
前記カソードと接続されている第1の入力端子と、前記アノードと接続されている第2の入力端子と、スイッチ制御信号を出力する出力端子とを有するスイッチ制御回路と、
前記スイッチ制御回路の前記第1の入力端子に接続され、前記スイッチ制御信号に応答して導通状態と遮断状態とを切り替える第1のスイッチと、
を備え、
前記圧電素子は発電素子であり、前記圧電素子の両端電圧が基準電位よりも大きい第1閾値電圧を超えることにより、前記第1のスイッチが導通状態となり、
前記圧電素子の両端電圧が前記第1閾値電圧より低い第2閾値電圧となることにより、前記第1のスイッチが遮断状態となる、圧電発電モジュール。 - 前記圧電素子は、荷重を加えられることにより前記圧電素子の前記第1の端子に電圧を発生させ、前記圧電素子に加えられている荷重が開放されると、前記圧電素子の両端電圧が前記基準電位となる、請求項1に記載の圧電発電モジュール。
- 前記スイッチ制御回路は、比較回路と、温度補償素子とを有し、
前記温度補償素子は、前記スイッチ制御回路の前記第1の入力端子と前記第2の入力端子に対して並列に接続されている、請求項1または請求項2に記載の圧電発電モジュール。 - 前記スイッチ制御回路は、第2のスイッチをさらに有し、
前記第2のスイッチは、前記温度補償素子に対して並列に接続されており、
前記第2のスイッチは、前記第1のスイッチの状態に同期して開閉を切り替える、請求項3に記載の圧電発電モジュール。 - 前記スイッチ制御回路の前記第1の入力端子と前記第2の入力端子に対して並列に接続されている容量素子をさらに備える、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の圧電発電モジュール。
- 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の圧電発電モジュールと、RF回路とを備え、
前記圧電素子の前記第1の端子における電圧が前記第1閾値電圧を超えてから前記第2閾値電圧になるまでの間に、前記RF回路が通信処理を実行する、リモートコントローラ。
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