JP2013121289A - 充電回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】断熱充電技術を用いてエネルギー散逸を無くし、効率的にキャパシタへの充電を可能とする充電回路を提供する。
【解決手段】インダクタとスイッチングトランジスタを含むDC−DCコンバータを用い、制御手段によりスイッチングトランジスタのON/OFFのデューティ比を制御し、発電回路で発生した電荷を蓄電するキャパシタの充電電圧を制御する充電回路において、制御手段は、カウント値に応じてスイッチングトランジスタのON/OFFのデューティ比を変化させ、キャパシタの充電電圧を階段状に上昇させる構成である。
【選択図】 図3
【解決手段】インダクタとスイッチングトランジスタを含むDC−DCコンバータを用い、制御手段によりスイッチングトランジスタのON/OFFのデューティ比を制御し、発電回路で発生した電荷を蓄電するキャパシタの充電電圧を制御する充電回路において、制御手段は、カウント値に応じてスイッチングトランジスタのON/OFFのデューティ比を変化させ、キャパシタの充電電圧を階段状に上昇させる構成である。
【選択図】 図3
Description
本発明は、発電量が小さい発電回路から入力する電荷をキャパシタに充電する際に、抵抗で発生するジュール熱を低減して効率的な充電を行う充電回路に関する。
近年、振動や太陽光などの生活空間エネルギーを電気エネルギーに変換し、その発電電力から電荷を効率よく蓄電し、この蓄電された電力を用いて無線でデータを送信する技術が注目されている。
図6は、従来の充電回路の構成例を示す(非特許文献1)。
図6において、充電回路は、振動発電による電荷を発生する発電回路(E0 )と、その電荷を蓄電するキャパシタC1と、キャパシタC1より小さい容量を持つキャパシタC2をもち、キャパシタC1とキャパシタC2の間を低リーク高抵抗のスイッチSW1を介して接続し、キャパシタC2と負荷回路13との間を低抵抗のスイッチSW2を介して接続する構成である。キャパシタC1の入力電圧VINをモニタするスイッチ制御回路11の制御によりスイッチSW1をONにすることにより、キャパシタC1からキャパシタC2へ電荷を転送してキャパシタC2を充電し、次にキャパシタC2の充電電圧Vc をモニタするスイッチ制御回路12の制御によりスイッチSW2をONにすることにより、キャパシタC2から負荷回路13へ電荷を転送する。ここで負荷としては、例えば無線のRFモジュールを想定している。
図6において、充電回路は、振動発電による電荷を発生する発電回路(E0 )と、その電荷を蓄電するキャパシタC1と、キャパシタC1より小さい容量を持つキャパシタC2をもち、キャパシタC1とキャパシタC2の間を低リーク高抵抗のスイッチSW1を介して接続し、キャパシタC2と負荷回路13との間を低抵抗のスイッチSW2を介して接続する構成である。キャパシタC1の入力電圧VINをモニタするスイッチ制御回路11の制御によりスイッチSW1をONにすることにより、キャパシタC1からキャパシタC2へ電荷を転送してキャパシタC2を充電し、次にキャパシタC2の充電電圧Vc をモニタするスイッチ制御回路12の制御によりスイッチSW2をONにすることにより、キャパシタC2から負荷回路13へ電荷を転送する。ここで負荷としては、例えば無線のRFモジュールを想定している。
発電回路は24時間程度をかけてキャパシタC1を充電する。キャパシタC1としては、例えば1000μF程度のキャパシタを用いる。キャパシタC2としては、キャパシタC1より小さい例えば 100μF程度のキャパシタを用いる。スイッチSW1は低リーク高抵抗のデバイスを用いる。低リークとする理由は、発電回路が生成した電荷をスイッチSW1のリーク電流で失われることが無いようにするためである。
図7は、スイッチ制御回路11の構成例および入出力特性を示す。
図7において、スイッチ制御回路11は、シュミットトリガ回路とインバータを直列接続した構成であり、シュミットトリガ回路にVINを入力し、インバータの出力V1 がスイッチSW1に入力される。シュミットトリガ回路の入力VINを0からVDDへ増大させると、VIN=VH でシュミットトリガ回路の出力がVDDから0に変化し、インバータの出力V1 が0からVDDに変化する。また、シュミットトリガ回路の入力VINをVDDから0へ減少させると、VIN=VL でシュミットトリガ回路の出力が0からVDDに変化し、インバータの出力V1 がVDDから0に変化する。
図7において、スイッチ制御回路11は、シュミットトリガ回路とインバータを直列接続した構成であり、シュミットトリガ回路にVINを入力し、インバータの出力V1 がスイッチSW1に入力される。シュミットトリガ回路の入力VINを0からVDDへ増大させると、VIN=VH でシュミットトリガ回路の出力がVDDから0に変化し、インバータの出力V1 が0からVDDに変化する。また、シュミットトリガ回路の入力VINをVDDから0へ減少させると、VIN=VL でシュミットトリガ回路の出力が0からVDDに変化し、インバータの出力V1 がVDDから0に変化する。
図8は、従来の充電回路の動作例を示す。
図6〜図8において、発電回路で発生させた電荷がキャパシタC1に充電され、キャパシタC1(スイッチ制御回路11)の入力電圧VINが緩やかに上昇する。キャパシタC1の入力電圧VINがVH を超えたときに、スイッチ制御回路11の出力V1 は直ちにHigh となる(t=t1)。この出力V1 は、スイッチSW1をONにする。このとき、キャパシタC1からキャパシタC2に電荷が移動し、キャパシタC2が充電され、キャパシタC1の電位は低下する。しかし、図7に示すように、キャパシタC1の電位がVL に低下するまでは、スイッチ制御回路11の出力V1 はHigh であり、スイッチSW1はONのままである。キャパシタC1の電位がVL を下回ると、スイッチ制御回路11の出力V1 はLowとなり、スイッチSW1はOFFとなる(t=t2)。これ以降は、再びゆるやかにキャパシタC1に電荷が充電されていき、電位が上昇する。スイッチ制御回路12も同様に動作し、キャパシタC2から負荷回路13に電荷を移動する。
図6〜図8において、発電回路で発生させた電荷がキャパシタC1に充電され、キャパシタC1(スイッチ制御回路11)の入力電圧VINが緩やかに上昇する。キャパシタC1の入力電圧VINがVH を超えたときに、スイッチ制御回路11の出力V1 は直ちにHigh となる(t=t1)。この出力V1 は、スイッチSW1をONにする。このとき、キャパシタC1からキャパシタC2に電荷が移動し、キャパシタC2が充電され、キャパシタC1の電位は低下する。しかし、図7に示すように、キャパシタC1の電位がVL に低下するまでは、スイッチ制御回路11の出力V1 はHigh であり、スイッチSW1はONのままである。キャパシタC1の電位がVL を下回ると、スイッチ制御回路11の出力V1 はLowとなり、スイッチSW1はOFFとなる(t=t2)。これ以降は、再びゆるやかにキャパシタC1に電荷が充電されていき、電位が上昇する。スイッチ制御回路12も同様に動作し、キャパシタC2から負荷回路13に電荷を移動する。
K.Suzuki et al.,"A 1-Mbps 1.6-μA Micro-power Active-RFID CMOS LSI for the 300-MHz Frequency Band ",IEEE/MTT-S International Microwave Symposium, 3-8 June 2007, pp.571-574
従来の充電回路におけるエネルギー効率について考察する。電圧E0 のキャパシタC1から電荷を移動し、キャパシタC2を0からVまで充電するとする。キャパシタC1がキャパシタC2よりも十分に大きい時にはE0 の値は一定である。このとき、キャパシタC1の行った仕事Wは次式で表される。
W=QE0 =C2V×E0 …(1)
ここで、C2 はキャパシタC2の容量値である。
W=QE0 =C2V×E0 …(1)
ここで、C2 はキャパシタC2の容量値である。
また、キャパシタC2に充電されるエネルギーは、C2V2/2であり、よって充電時におけるエネルギー効率ηは次式で表される。
η=C2V2/2/W=V/(2E0) …(2)
η=C2V2/2/W=V/(2E0) …(2)
ここで、V= 2.5V, E0 =20Vの場合には、η=0.0625となる。これは、非常に小さな値であり、用いたエネルギーの6%しかキャパシタC2に充電されず、残りの94%が抵抗でジュール熱として失われてしまうことを意味している。このV= 2.5V, E0 =20Vの場合とは、例えばMEMS発電の発電電圧は20Vであり、この電圧を用いてキャパシタC2を0Vから 2.5Vまで充電する場合に相当する。このように、従来の充電回路ではエネルギー散逸が極めて大きい問題点があった。
一方、キャパシタを段階的に充電することにより、定電流充電と同様に効率的に充電できることが明らかになっている(特許文献1)。
図9は、階段電圧により断熱充電を行う充電回路の構成例を示す(特許文献1)。
図9において、充電回路は、定電圧源E、相補的にON/OFFする2個のスイッチ(スイッチングトランジスタ)SW11,SW12、インダクタL、キャパシタCからなるDC−DCコンバータである。DC−DCコンバータは、スイッチSW11,SW12のON/OFF比(デューティ比)dを変えることにより、充電電圧Vc =dEを制御することができる。このデューティ比dをd=1/8,2/8,3/8,…,8/8と8段階に変化させることにより、出力電圧はE/8,2E/8,3E/8, …,8E/8まで階段状に変化し、断熱充電が可能になる。
図9において、充電回路は、定電圧源E、相補的にON/OFFする2個のスイッチ(スイッチングトランジスタ)SW11,SW12、インダクタL、キャパシタCからなるDC−DCコンバータである。DC−DCコンバータは、スイッチSW11,SW12のON/OFF比(デューティ比)dを変えることにより、充電電圧Vc =dEを制御することができる。このデューティ比dをd=1/8,2/8,3/8,…,8/8と8段階に変化させることにより、出力電圧はE/8,2E/8,3E/8, …,8E/8まで階段状に変化し、断熱充電が可能になる。
いま、階段電圧の電位をVi 、Vi の電位により充電するときに電源からキャパシタに移動する電荷量をΔQi とする。また、初期および最終の電位をV0,VN とする。すなわち、電位はV0 →V1 →V2 →V3 → … →VN と昇圧するものとする。このとき、電源のする仕事Wは
W=C/2 [((VN−V0)/N)2N+VN 2−V0 2]
となる。
W=C/2 [((VN−V0)/N)2N+VN 2−V0 2]
となる。
ここで、C/2・VN 2−C/2・V0 2は、終状態と始状態のエネルギーの差を表している。また第1項は、抵抗で消費されるジュール熱を意味している。このステップ数Nを大きくすれば、ジュール熱をゼロにすることが可能なことがわかる。また、ゼロ電位からの充電でなく、ある電位V0 からの充電においても階段的に充電することが有効なことも明らかである。また、数学的解析によると、ステップ数Nを固定した場合に等間隔で充電する場合に、最も効率的に充電できることがわかった。
本発明は、断熱充電技術を用いてエネルギー散逸を無くし、効率的にキャパシタへの充電を可能とする充電回路を提供することを目的とする。
第1の発明は、インダクタとスイッチングトランジスタを含むDC−DCコンバータを用い、制御手段によりスイッチングトランジスタのON/OFFのデューティ比を制御し、発電回路で発生した電荷を蓄電するキャパシタの充電電圧を制御する充電回路において、制御手段は、カウント値に応じてスイッチングトランジスタのON/OFFのデューティ比を変化させ、キャパシタの充電電圧を階段状に上昇させる構成である。
第1の発明の充電回路において、制御手段は、キャパシタの充電電圧をNステップ(Nは2以上の整数)で上昇可能な構成とし、さらに2以上N以下の範囲で充電電圧のステップ数を選択する構成である。
第1の発明の充電回路において、制御手段は、キャパシタの充電電圧の変化幅を等間隔または非等間隔のいずれかに選択する構成である。
第2の発明は、発電回路で発生した電荷を蓄電する第1のキャパシタと、第1のキャパシタより小さい容量をもつ第2のキャパシタと、第1のキャパシタと第2のキャパシタとの間に接続された第1のスイッチと、第2のキャパシタと負荷との間に接続された第2のスイッチと、第1のスイッチのON/OFFを制御する第1の制御回路と、第2のスイッチのON/OFFを制御する第2の制御回路とを備え、第1の制御回路が第1のスイッチをONすることにより、第1のキャパシタから第2のキャパシタへ電荷を転送し、その後、第2の制御回路が第2のスイッチをONすることにより、第2のキャパシタから負荷へ電荷を転送する充電回路において、第1のスイッチと第2のキャパシタとの間にインダクタとスイッチングトランジスタを用いた断熱回路を接続し、第1のキャパシタから第2のキャパシタへ電荷を転送する際に、断熱回路のスイッチングトランジスタのON/OFFのデューティ比を変化させ、第2のキャパシタの充電電圧を階段状に上昇させる第3の制御回路を備える。
第2の発明の充電回路において、第3の制御回路は、第1の制御回路が第1のスイッチをONしたタイミングで断熱回路を起動し、断熱回路のスイッチングトランジスタのON/OFFのデューティ比を変化させる制御を開始し、第2のキャパシタの充電電圧が階段状に上昇して発電回路の発電電圧に達するタイミングで当該断熱回路を停止し、その後に第2のスイッチをONする制御を行う構成である。
本発明の充電回路は、キャパシタの充電電圧を階段状に上昇させる断熱充電を行うことにより、充電時におけるエネルギー散逸を削減して効率的な充電を行うことができる。
図1は、本発明の充電回路の実施例1の構成を示す。
図1において、実施例1の充電回路は、振動発電などの発電回路から発生する電荷を蓄電するキャパシタC1と、キャパシタC1より小さい容量を持つキャパシタC2と、キャパシタC1とキャパシタC2の間をスイッチSW1および断熱回路1を介して接続し、キャパシタC2と負荷回路2との間をスイッチSW2を介して接続する構成である。さらに、スイッチSW1を制御するスイッチ制御回路3、断熱回路1およびスイッチSW2を制御する制御回路4がそれぞれ接続される。
図1において、実施例1の充電回路は、振動発電などの発電回路から発生する電荷を蓄電するキャパシタC1と、キャパシタC1より小さい容量を持つキャパシタC2と、キャパシタC1とキャパシタC2の間をスイッチSW1および断熱回路1を介して接続し、キャパシタC2と負荷回路2との間をスイッチSW2を介して接続する構成である。さらに、スイッチSW1を制御するスイッチ制御回路3、断熱回路1およびスイッチSW2を制御する制御回路4がそれぞれ接続される。
スイッチ制御回路3は、図6および図7に示す従来のスイッチ制御回路11と同様に、キャパシタC1の入力電圧VINに応じてスイッチSW1をON/OFFするSW1制御信号V1を出力する。制御回路4は、スイッチ制御回路3から出力されるスイッチSW1をONにするSW1制御信号V1をトリガとしてカウント動作を開始し、カウント値に応じたタイミングで断熱回路1を制御する断熱回路制御信号およびスイッチSW2をON/OFFするSW2制御信号V2を出力する。
実施例1の充電回路の動作例について、図2を参照して説明する。
スイッチSW1がOFFの状態で、キャパシタC1は発電回路から入力する電荷を蓄積し、入力電圧VINが徐々に増加する。スイッチ制御回路3は、キャパシタC1の入力電圧VINがVH を超えたときにスイッチSW1をONにし、VL に下がったときにスイッチSW1をOFFにするSW1制御信号V1を出力する。なお、スイッチSW1がOFFのとき、平衡状態において、キャパシタC1の入力電圧VINは発電回路の発電電圧E0 にほぼ等しい。また、スイッチSW1がONになり、キャパシタC1からキャパシタC2に断熱回路1を介して電荷が移動すると、キャパシタC2の充電電圧Vc は最終的にキャパシタC1の入力電圧VINに一致するが、それはE0 にほぼ等しい。
スイッチSW1がOFFの状態で、キャパシタC1は発電回路から入力する電荷を蓄積し、入力電圧VINが徐々に増加する。スイッチ制御回路3は、キャパシタC1の入力電圧VINがVH を超えたときにスイッチSW1をONにし、VL に下がったときにスイッチSW1をOFFにするSW1制御信号V1を出力する。なお、スイッチSW1がOFFのとき、平衡状態において、キャパシタC1の入力電圧VINは発電回路の発電電圧E0 にほぼ等しい。また、スイッチSW1がONになり、キャパシタC1からキャパシタC2に断熱回路1を介して電荷が移動すると、キャパシタC2の充電電圧Vc は最終的にキャパシタC1の入力電圧VINに一致するが、それはE0 にほぼ等しい。
制御回路4は、スイッチSW1をONにするSW1制御信号V1の入力により、断熱回路1をOFFからONとしてカウント動作を開始し(t=t1)、カウント値に応じたタイミング(t=t1,t2,t3,t4,t5)で断熱回路制御信号(デューティ比制御信号V10,V11,V12,V13,V14)を出力する。断熱回路1は、デューティ比制御信号に応じてキャパシタC2の充電電圧Vc を0からVIN(E0 )まで段階的に制御し、キャパシタC1から転送される電荷によりキャパシタC2を断熱充電する。さらに、制御回路4は、キャパシタC2の充電電圧Vc がVIN(E0 )になるタイミング(t=t6)で断熱回路1をOFFとし、その後にスイッチSW2をONにするSW2制御信号V2を出力する。これにより、キャパシタC2に充電された電荷は、キャパシタC2から負荷回路2へ転送され、キャパシタC2の充電電圧Vc はE0 から0に急激に低下する。制御回路4は、スイッチSW2をONにしてから所定のタイミングでOFFとするSW2制御信号V2 を出力する。
なお、C1>>C2において、キャパシタC1の入力電圧VINは発電回路の発電電圧E0 にほぼ等しい。しかし、キャパシタC2の充電によりキャパシタC1の入力電圧VINは、VH からVL にわずかに低下する。図2ではそれを強調して表示している。すなわち、キャパシタC1の入力電圧VINの変動は非常に小さく、VH とVL の値にごく近い範囲で設計することができる。
ここで、断熱回路1がONとは、断熱回路1のスイッチSW11,SW12がデューティ比制御信号に応じて相補的にON/OFFする状態であり、断熱回路1がOFFとは、スイッチSW11,SW12がともにOFFに固定される状態である。ただし、キャパシタC2の充電電圧Vc がVIN(E0 )になるタイミング(t=t6)で断熱回路1のスイッチSW11,SW12がOFFとなっても、キャパシタC1の入力電圧VINはスイッチSW11,SW12のリーク電流により緩やかに低下し、入力電圧VINがVL に達したとき(t=t7)に、スイッチ制御回路3が出力するSW1制御信号V1によりスイッチSW1がOFFとなる。その後、キャパシタC1は発電回路から入力する電荷を蓄積し、入力電圧VINが徐々に増加して上記の処理を繰り返す。
図3は、断熱回路1の構成および動作例を示す。
図3(1) は断熱回路1の構成であり、図9に示す構成と同様に、デューティ比制御信号により相補的にON/OFFするスイッチ(スイッチングトランジスタ)SW11,SW12と、インダクタLにより構成される。断熱回路1は、デューティ比制御信号に応じてキャパシタC2の充電電圧Vc を0からVIN(E0 )まで段階的にアップし、キャパシタC1から転送される電荷によりキャパシタC2を断熱充電する。
図3(1) は断熱回路1の構成であり、図9に示す構成と同様に、デューティ比制御信号により相補的にON/OFFするスイッチ(スイッチングトランジスタ)SW11,SW12と、インダクタLにより構成される。断熱回路1は、デューティ比制御信号に応じてキャパシタC2の充電電圧Vc を0からVIN(E0 )まで段階的にアップし、キャパシタC1から転送される電荷によりキャパシタC2を断熱充電する。
図3(2) は、デューティ比制御信号V10,V11,V12,V13,V14の一例であり、クロックCKから生成することができる。デューティ比制御信号がHighのときにスイッチSW11がON、スイッチSW12がOFFとなる。V10のときは、スイッチSW11がOFF、スイッチSW12がONであり、キャパシタC2の充電電圧Vc は0のままである。キャパシタC2の充電電圧Vc は、図3(3) に示すように、V11のときに0からE0 /4まで上昇し、V12のときにE0 /4から2E0 /4まで上昇し、V13のときに2E0 /4から3E0 /4まで上昇し、V14のときに3E0 /4からE0 まで上昇する。
図4は、制御回路4の構成例を示す。
図4において、発振器41から出力されるクロックCKは、T−FF42、AND回路43、OR回路44、AND回路45に入力される。T−FF42は、クロックCKを2分周した出力CK/2を、AND回路43、セレクタ46、OR回路44に入力する。セレクタ46には、さらにGNDおよびVDDと、断熱回路1のスイッチSW11,SW12をともにOFFとする断熱回路OFF信号が入力される。ここで、図3(2) に示すデューティ比制御信号V10,V11,V12,V13,V14は、それぞれセレクタ46に入力するGND、AND回路43の出力、T−FF42の出力CK/2、OR回路44の出力、VDDに対応する。スイッチ制御回路3から出力されるSW1制御信号V1は、AND回路45に入力され、SW1制御信号V1 がHighのとき(スイッチSW1がONのとき)にクロックCKをカウンタ制御部47に入力し、クロックCKをカウントする。
図4において、発振器41から出力されるクロックCKは、T−FF42、AND回路43、OR回路44、AND回路45に入力される。T−FF42は、クロックCKを2分周した出力CK/2を、AND回路43、セレクタ46、OR回路44に入力する。セレクタ46には、さらにGNDおよびVDDと、断熱回路1のスイッチSW11,SW12をともにOFFとする断熱回路OFF信号が入力される。ここで、図3(2) に示すデューティ比制御信号V10,V11,V12,V13,V14は、それぞれセレクタ46に入力するGND、AND回路43の出力、T−FF42の出力CK/2、OR回路44の出力、VDDに対応する。スイッチ制御回路3から出力されるSW1制御信号V1は、AND回路45に入力され、SW1制御信号V1 がHighのとき(スイッチSW1がONのとき)にクロックCKをカウンタ制御部47に入力し、クロックCKをカウントする。
カウンタ制御部47は、カウンタ値が例えば0〜99(図2のt1〜t2)のときにセレクタ46でV10(GND)を選択させ、カウンタ値が100 〜199 (図2のt2〜t3)のときにV11を選択させ、カウンタ値が200 〜299 (図2のt3〜t4)のときにV12を選択させ、カウンタ値が300 〜399 (図2のt4〜t5)のときにV13を選択させ、カウンタ値が400 〜499 (図2のt5〜t6)のときにV14(VDD)を選択させ、カウンタ値が500 (図2のt6)になると断熱回路OFF信号を選択させる。さらに、カウンタ値が 500〜600 (図2のt6〜t7)の間に、スイッチSW2をONにして所定のタイミングでOFFとするSW2制御信号V2 を出力する。
なお、図2〜図4に示す断熱回路1の説明では、断熱回路制御信号(デューティ比制御信号V10,V11,V12,V13,V14)により4ステップでキャパシタC2を充電するが、そのステップ数は任意に変更することが可能である。例えば、制御回路4において、8ステップで充電するデューティ比制御信号を順次出力するようにすれば、キャパシタC2の充電電圧Vc はE0 /8ずつ上昇することになる。また、キャパシタC2の充電電圧Vc の変化を等間隔とせず、例えば8ステップで充電するデューティ比制御信号の一部を省くなど、充電電圧の変化幅を任意に設計することも可能である。
図5は、本発明の充電回路の実施例2の構成を示す。
実施例1の制御回路4は、スイッチSW1をONにするSW1制御信号V1をトリガとしてカウント動作するカウンタで構成され、カウント値に応じて断熱回路1に与えるデューティ比制御信号を選択し、キャパシタC2の充電電圧Vc が階段状にアップするように制御していた。
実施例1の制御回路4は、スイッチSW1をONにするSW1制御信号V1をトリガとしてカウント動作するカウンタで構成され、カウント値に応じて断熱回路1に与えるデューティ比制御信号を選択し、キャパシタC2の充電電圧Vc が階段状にアップするように制御していた。
実施例2では、スイッチSW1をONにするSW1制御信号V1をトリガとして、キャパシタC2の充電電圧Vc を電圧検知回路5でモニタし、キャパシタC2の充電電圧Vc に応じて制御回路6が断熱回路1に与えるデューティ比制御信号を選択し、キャパシタC2の充電電圧Vc が階段状にアップするように制御する構成である。カウンタ値が実際のキャパシタC2の充電電圧Vc に置き換わった他は、断熱回路1は実施例1と同様に動作してキャパシタC2の断熱充電が行われる。
1 断熱回路
2 負荷回路
3 スイッチ制御回路
4 制御回路
5 電圧検知回路
6 制御回路
11,12 スイッチ制御回路
13 負荷回路
41 発振器
42 T−FF
43,45 AND回路
44 OR回路
46 セレクタ
47 カウンタ制御部
SW1,SW2,SW11,SW12 スイッチ(スイッチングトランジスタ)
C1,C2 キャパシタ
L インダクタ
2 負荷回路
3 スイッチ制御回路
4 制御回路
5 電圧検知回路
6 制御回路
11,12 スイッチ制御回路
13 負荷回路
41 発振器
42 T−FF
43,45 AND回路
44 OR回路
46 セレクタ
47 カウンタ制御部
SW1,SW2,SW11,SW12 スイッチ(スイッチングトランジスタ)
C1,C2 キャパシタ
L インダクタ
Claims (5)
- インダクタとスイッチングトランジスタを含むDC−DCコンバータを用い、制御手段によりスイッチングトランジスタのON/OFFのデューティ比を制御し、発電回路で発生した電荷を蓄電するキャパシタの充電電圧を制御する充電回路において、
前記制御手段は、カウント値に応じて前記スイッチングトランジスタのON/OFFのデューティ比を変化させ、前記キャパシタの充電電圧を階段状に上昇させる構成である
ことを特徴とする充電回路。 - 請求項1に記載の充電回路において、
前記制御手段は、前記キャパシタの充電電圧をNステップ(Nは2以上の整数)で上昇可能な構成とし、さらに2以上N以下の範囲で充電電圧のステップ数を選択する構成である
ことを特徴とする充電回路。 - 請求項1または請求項2に記載の充電回路において、
前記制御手段は、前記キャパシタの充電電圧の変化幅を等間隔または非等間隔のいずれかに選択する構成である
ことを特徴とする充電回路。 - 発電回路で発生した電荷を蓄電する第1のキャパシタと、
前記第1のキャパシタより小さい容量をもつ第2のキャパシタと、
前記第1のキャパシタと前記第2のキャパシタとの間に接続された第1のスイッチと、
前記第2のキャパシタと負荷との間に接続された第2のスイッチと、
前記第1のスイッチのON/OFFを制御する第1の制御回路と、
前記第2のスイッチのON/OFFを制御する第2の制御回路と
を備え、前記第1の制御回路が前記第1のスイッチをONすることにより、前記第1のキャパシタから前記第2のキャパシタへ電荷を転送し、その後、前記第2の制御回路が前記第2のスイッチをONすることにより、前記第2のキャパシタから前記負荷へ電荷を転送する充電回路において、
前記第1のスイッチと前記第2のキャパシタとの間にインダクタとスイッチングトランジスタを用いた断熱回路を接続し、前記第1のキャパシタから前記第2のキャパシタへ電荷を転送する際に、前記断熱回路の前記スイッチングトランジスタのON/OFFのデューティ比を変化させ、前記第2のキャパシタの充電電圧を階段状に上昇させる第3の制御回路を備えた
ことを特徴とする充電回路。 - 請求項4に記載の充電回路において、
前記第3の制御回路は、前記第1の制御回路が前記第1のスイッチをONしたタイミングで前記断熱回路を起動し、前記断熱回路の前記スイッチングトランジスタのON/OFFのデューティ比を変化させる制御を開始し、前記第2のキャパシタの充電電圧が階段状に上昇して前記発電回路の発電電圧に達するタイミングで当該断熱回路を停止し、その後に前記第2のスイッチをONする制御を行う構成である
ことを特徴とする充電回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011269129A JP2013121289A (ja) | 2011-12-08 | 2011-12-08 | 充電回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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ID=48773691
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JP (1) | JP2013121289A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018029271A (ja) * | 2016-08-18 | 2018-02-22 | ラピスセミコンダクタ株式会社 | 出力信号生成回路 |
-
2011
- 2011-12-08 JP JP2011269129A patent/JP2013121289A/ja active Pending
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