JP6098670B2 - 二酸化チタンの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、リチウムイオン電池の電極活物質として好適な二酸化チタン、二酸化チタンの製造方法、二酸化チタンを用いたリチウムイオン電池及びリチウムイオン電池用電極に関する。
近年多く用いられるようになったリチウム一次電池やリチウム二次電池等の蓄電デバイスにおいては、リチウムイオンが移動することにより充放電が行われる。
これら蓄電デバイスが使われる携帯用機器の小型高性能化に伴って、蓄電デバイスには高エネルギー密度化や高出力化が求められている。
現在、リチウム二次電池用の正極活物質としては数多くのものが存在するが、最も一般的に知られているのは、作動電圧が4V(vs.Li/Li)付近のリチウムコバルト酸化物(LiCoO)や、リチウムニッケル酸化物(LiNiO)、又はスピネル構造を持つリチウムマンガン酸化物(LiMn)等を基本構成とするリチウム含有遷移金属酸化物である。充放電特性とエネルギー密度に優れることから正極活物質として広く採用されている。
負極活物質としては、ハードカーボン、ソフトカーボン、及び黒鉛などの炭素材料が広く用いられており、電解液にはLiPFを環状及び鎖状カーボネートに溶解したものが用いられている。
しかしながら、今後の中型・大型電池への展開、特に大きな需要が見込まれるHEV(Hybrid Electric Vehicle;ハイブリッドカー)への搭載を考えた場合、現在の小型の仕様ではHEV用途で要求される安全性及び長寿命を満足することができない。
このような状況下、チタン酸化物系活物質を電極活性物質として用いる検討がなされている。チタン酸化物系活物質は、対極にリチウム金属を使用した場合、約1〜2V程度の電圧となる。そのため、様々な結晶構造、或いは粒子形状を有するチタン酸化物系活物質が、電極活物質として検討されている。
なかでもLi4+xTi12(0≦x≦3)で表されるスピネル型チタン酸リチウムよりも高容量が可能であるブロンズ型酸化チタン(以下本明細書では、ブロンズ型の結晶構造を有する酸化チタンを「TiO(B)」と略称する)が、リチウムイオン電池の電極活物質として着目されている。
例えば、ナノワイヤ、ナノチューブなどのナノスケールの形状を有するTiO(B)活物質は、300mAh/gを越える初期放電容量を有することが可能な電極材料として、注目されている(例えば、非特許文献1参照。)。
しかしながら、これらのナノワイヤ、ナノチューブ等のTiO(B)では、初期の挿入反応により挿入されたリチウムイオンの一部が脱離されないために、放出されないリチウムイオンの存在によって不可逆容量が大きくなる。その結果、ナノワイヤ、ナノチューブ等のTiO(B)の初期充放電効率(=充電容量(リチウム脱離量)÷放電容量(リチウム挿入量))が73%程度となり、高容量系のリチウムイオン電池における電極材料としての適用には課題があった。
ここで、例えば、高温焼成により作製されたKTi多結晶粉体からTiO(B)を得る方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。また、NaTiを出発原料として得られるTiO(B)は、初期充放電効率が99%と高い値を示すことが報告されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2008−34368号公報 特開2008−117625号公報
A. R. Armstrong, G. Armstrong, J. Canales, R. Garcia, P. G. Bruce, Advanced Materials, 17, 862-865 (2005)
本発明者らの検討によると、前出の特許文献1に開示されるTiO(B)は、初期放電容量が200mAh/gと高い値を示すものの、高電流密度での容量低下が著しく大きいことが明らかとなった。また、前出の特許文献2に開示されるTiO(B)では、十分な初期放電容量及び初期充放電効率が得られないことが明らかとなった。
そこで、本発明の課題は、リチウムイオン電池の電極材料として用いたときに初期放電容量及び初期充放電効率に優れるTiO(B)、その製造方法、それを用いたリチウムイオン電池及びリチウムイオン電池用電極を提供することにある。
本発明者等は上記課題を解決する為に鋭意検討を行った結果、TiO(B)として、BET比表面積が6〜100m/gの範囲にあって、一次粒子の長径Lと短径Sの比(S/L)で表される平均アスペクト比が0.37≦S/L≦1の範囲にあり、X線回折パターンにおける(401)面のピーク強度に対する(002)面のピーク強度の比(I(002)/I(401))が0.7以上の場合に、初期放電容量及び初期充放電効率に優れることを見出した。
すなわち、本発明は以下の通りである。
<1> BET比表面積が6〜100m/gであり、一次粒子の長径Lと短径Sの比(S/L)で表される平均アスペクト比が、SEM写真像において0.37≦S/L≦1の範囲にあり、X線回折パターンにおける(401)面のピーク強度に対する(002)面のピーク強度の比(I(002)/I(401))が0.7以上であるブロンズ型の結晶構造を有する二酸化チタン。
<2> SEMで観察される一次粒子の平均長径が1μm以下である前記<1>に記載のブロンズ型の結晶構造を有する二酸化チタン。
<3> 平均粒子径(メジアン粒子径)が、0.3μm〜50μmである前記<1>又は<2>に記載の二酸化チタン。
<4> 前記<1>〜<3>のいずれか1項に記載の二酸化チタンを含むリチウムイオン電池用電極。
<5> 正極電極と、負極電極と、電解質とを有し、
前記正極電極又は負極電極として、前記<4>に記載のリチウムイオン電池用電極を備えるリチウムイオン電池。
<6> 前記電解質の溶媒としてγ−ブチロラクトンを含む前記<5>に記載のリチウムイオン電池。
<7> チタン化合物とナトリウム化合物又はカリウム化合物との混合物を焼成してチタン酸ナトリウム粉末又はチタン酸カリウム粉末を調製する工程と、
前記チタン酸ナトリウム粉末又はチタン酸カリウム粉末を塩酸水溶液に含浸した後、250℃〜400℃で焼成する工程と、
を有する前記<1>〜<3>のいずれか1項に記載の二酸化チタンの製造方法。
<8> 前記チタン酸ナトリウム粉末又はチタン酸カリウム粉末のBET比表面積が、3m/g〜50m/gである前記<7>に記載の二酸化チタンの製造方法。
<9> 前記チタン酸ナトリウム粉末又はチタン酸カリウム粉末のBET比表面積が、5m/g〜30m/gである前記<7>又は<8>に記載の二酸化チタンの製造方法。
本発明によれば、リチウムイオン電池の電極材料として用いたときに優れた初期放電容量及び初期充放電効率を示すTiO(B)を提供することができる。
実施例1で得られた本発明のTiO(B)のX線粉末回折図形である。 実施例1で得られた本発明のTiO(B)のSEM観察像である。 比較例1で得られた本発明のTiO(B)のSEM観察像である。
<ブロンズ型の結晶構造を有する二酸化チタン〔TiO(B)〕>
本発明のブロンズ型の結晶構造を有する二酸化チタン〔TiO(B)〕は、一次粒子の長径Lと短径Sの比(S/L)で表される平均アスペクト比が、SEM写真像において0.37≦S/L≦1の範囲であって、BET比表面積が6〜100m/gであって、且つX線回折パターンにおける(401)面のピーク強度に対する(002)面のピーク強度の比(I(002)/I(401))が0.7以上である。
このような本発明の目的物質であるTiO(B)は、リチウムイオン電池用電極の活物質として使用したときに、優れた初期放電容量及び初期充放電効率を示す。なお、本発明のTiO(B)は、リチウムイオン電池の正極活物質および負極活物質のいずれにも使用可能である。
(平均アスペクト比)
本発明のTiO(B)は、SEM写真像により測定される一次粒子の長径Lに対する短径Sの比(S/L)で表される平均アスペクト比が、0.37≦S/L≦1の範囲にあり、0.4≦S/L≦1の範囲にあることがより好ましく、0.5≦S/L≦1の範囲にあることが更に好ましい。平均アスペクト比が0.37未満の場合には、リチウムイオン電池用電極の活物質として使用したときに、初期放電容量及び初期充放電効率が低下してしまう。
本発明でいう「アスペクト比」とは、球状粒子については、短径(最小直径)/長径(最大直径)の比率を意味し、六角板状または円板状粒子については、それぞれ厚み方向から観察した粒子の投影像において、短径(最小直径または最小対角線長)/長径(最大直径または最大対角線長)の比率を意味する。
また、平均アスペクト比は、300個以上の粒子のアスペクト比を上記方法により測定し、その個数平均として算出する。
なお、本発明において「一次粒子」とは、単独で存在することができる最小粒子を表し、「二次粒子」とは、複数の一次粒子が凝集して形成された通常挙動する上での最小粒子のことを意味する。
(一次粒子の平均長径)
本発明のTiO(B)は、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察される一次粒子の平均長径が1μm以下であることが好ましく、10nm〜0.8μmであることがより好ましい。一次粒子の平均長径が1μm以下の場合、放電容量に優れる傾向がある。
本発明でいう「一次粒子の長径」とは、球状粒子については、一次粒子の最大直径を意味し、六角板状または円板状粒子については、それぞれ厚み方向から観察した粒子の投影像における最大直径または最大対角線長を意味する。
また、平均長径は、300個以上の粒子の長径を上記方法により測定し、その個数平均として算出する。
TiO(B)の一次粒子の平均長径を上記範囲内とするには、原料として用いる二酸化チタンの粒子径を選択する方法や、粉砕条件を調節する方法、或いは噴霧乾燥によって造粒する場合には噴霧条件を調節するなどの方法を採用できる。
(BET比表面積)
本発明のTiO(B)のBET比表面積は、6m/g〜100m/gであり、10m/g〜50m/gであることが好ましい。BET比表面積が6m/g以上では、充分な放電容量が得られ、BET比表面積が100m/g以下では、電極作製の際のハンドリング性に優れる。
なお、BET比表面積は−196℃における窒素の吸着等温線から算出される。
TiO(B)のBET比表面積を上記範囲内とする方法は、後述の製造方法において詳細に説明する。
(粉末X線回折パターンのピーク強度)
本発明のTiO(B)は、線源としてCu−Kαを用いた粉末X線回折(XRD)パターンにおける(401)面のピーク強度に対する(002)面のピーク強度の比(I(002)/I(401))が0.7以上であることが好ましく、0.8以上であることがより好ましい。詳細な機構は不明であるが、ピーク強度の比(I(002)/I(401))が0.7以上であると、リチウムイオン電池用電極の活物質として使用したときに、初期放電容量および初期充放電効率に優れる。
TiO(B)の粉末X線回折(XRD)パターンにおける(401)面のピーク強度に対する(002)面のピーク強度の比(I(002)/I(401))を上記範囲内とする方法は、後述の製造方法において詳細に説明する。
(平均粒子径(メジアン粒子径))
本発明のTiO(B)の平均粒子径(メジアン粒子径)は、0.3μm〜50μmであることが好ましく、1μm〜40μmであることがより好ましく、2μm〜20μmであることが更に好ましい。メジアン粒子径が50μm以下の場合、電極に薄膜塗工しやすく、低抵抗の電池を作製しやすい。また、0.3μm以上の場合には、電極作製の際のハンドリング性に優れる。
平均粒子径(メジアン粒子径)は、レーザー回折法により測定される。
TiO(B)の平均粒子径(メジアン粒子径)を上記範囲内とするには、粉砕条件を調節する方法や、或いは噴霧乾燥によって造粒する場合には噴霧条件を調節するなどの方法を採用できる。
<TiO(B)の製造方法>
本発明のブロンズ型の結晶構造を有する二酸化チタン〔TiO(B)〕は、チタン酸ナトリウム(NaTi)又はチタン酸カリウム(KTi)の粉末を、酸性溶液によってプロトン交換反応してHTi又はHTiにしてから焼成する方法、或いは、エマルジョン法により水溶性チタン錯体のエマルジョンを調製してこれを熱処理する方法などにより得られる。
(第一の製造方法)
本発明のブロンズ型の結晶構造を有する二酸化チタン〔TiO(B)〕の第一の方法は、以下の工程を含む。
(1)チタン化合物とナトリウム化合物又はカリウム化合物の混合物を焼成してチタン酸ナトリウム(NaTi)又はチタン酸カリウム(KTi)の粉末を調製する工程。
(2)前記チタン酸ナトリウム粉末又はチタン酸カリウム粉末を酸性溶液に含浸して、プロトン交換反応によりHTiとする工程。
(3)前記HTiを250℃〜800℃で焼成する工程。
以下では、ナトリウム化合物を用いる製造方法で説明を行うが、「ナトリウム」の文言を、「カリウム」と読み替えることができる。
(1)NaTiを合成する工程
チタン酸ナトリウム(NaTi)は、ナトリウム化合物の少なくとも1種、及びチタン化合物の少なくとも1種を、NaTiの化学組成となるように秤量・混合し、空気中などの酸素が存在する雰囲気中で加熱することによって、製造することができる。混合方法は乾式混合、湿式混合のいずれでもよく、このなかでも湿式混合が好ましい。混合する際に、粉砕を同時に行ってもよい。
湿式混合における溶媒としては水や有機溶媒を用いることができ、取り扱い性の簡便性から水又はアルコールを用いることが好ましい。混合方法としては、乳鉢、ボールミル、ビーズミル、ジェットミル、振動ミル、又はミキサー等が採用できる。
原料として用いるナトリウム化合物は、塩、酸化物、又は水酸化物のいずれであってもよい。例えば、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、硝酸ナトリウム、酸化ナトリウム、蓚酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、又はフッ化ナトリウム等が挙げられる。ナトリウム化合物は1種単独で使用しても、又は2種以上を併用してもよい。
原料として用いるこれらのナトリウム化合物は高純度であることが好ましく、通常、純度99.0質量%以上であることが望ましい。例えば、ナトリウム化合物として炭酸ナトリウムを用いる場合には、NaCOを99.0質量%以上含有することが好ましく、99.5質量%以上含有することがより好ましい。また、ナトリウム化合物は、水分を十分除去したものであることが望ましく、水分の含有量は1質量%以下にすることが望ましい。
更に、ナトリウム化合物の平均粒径は、0.01μm〜100μmであることが望ましい。100μm以上の平均粒径を有するナトリウム化合物を用いる場合には、予め粉砕して使用するか、酸化チタンと混合する際に、併せて粉砕工程を実行することが好ましい。
原料として用いるチタン化合物は、酸化物、水酸化物、塩化物、又はアルコキシドのいずれであってもよい。例えば、酸化チタン、水酸化チタン、塩化チタン、メタチタン酸、オルトチタン酸、チタンアルコキシド、又はチタン錯体化合物が挙げられる。チタン化合物は1種単独で使用しても、又は2種以上を併用してもよい。
チタン化合物として酸化チタン(TiO)を用いる場合には、BET比表面積が2m/g以上の酸化チタンを用いることが好ましく、BET比表面積が2m/g〜100m/gの酸化チタンを用いることがより好ましく、4m/g〜50m/gの酸化チタンを用いることが更に好ましい。BET比表面積2m/g未満の酸化チタンを用いる場合には、中間生成物であるNaTiの粉砕処理を行わないと、最終的に得られるTiO(B)の一次粒子径が大きく、BET比表面積が小さくなる傾向にある。50m/gを超えると、ハンドリング性が劣る傾向がある。
また、酸化チタンの結晶型としては特に制限されず、ルチル型、アナターゼ型、又はブルッカイト型のいずれでもよいが、ルチル型又はアナターゼ型であることが好ましく、ルチル型であることがより好ましい。ルチル型酸化チタンを用いることで、アスペクト比の高いチタン酸ナトリウムが得られやすく、最終的にアスペクト比の高いTiO(B)が得られやすい。
上記により得られたナトリウム化合物と酸化チタンとの混合物は、酸素の存在下で、600℃以上で熱処理(焼成)し、NaTiを合成する。
このときの焼成温度は、原料によって適宜設定することができるが、通常は600〜1200℃程度、好ましくは700℃〜1000℃、更に好ましくは750℃〜900℃である。焼成時間も原料によって適宜設定することができるが、通常は1時間〜30時間程度、好ましくは5時間〜20時間である。昇温速度は、0.5℃/分〜3.0℃/分であることが好ましく、1.0℃/分〜2.0℃/分であることが好ましい。
なお、焼成温度を高くするほど、最終的に得られるTiO(B)のBET比表面積が小さくなり、X線回折パターンにおける前記ピーク強度比(I(002)/I(401))も小さくり、一次粒子の平均長径や平均粒子径(メジアン粒子径)が大きくなる傾向にある。
焼成雰囲気は、特に限定されず、酸化性雰囲気下や大気中など酸素が存在する雰囲気下で行われる。
また、チタン化合物及びナトリウム化合物を含むスラリー状の混合物を、噴霧乾燥などによって造粒し、この造粒したものを焼成してチタン酸ナトリウム(NaTi)粒子を作製する方法であってもよい。この方法では、噴霧乾燥の工程により所望の粒子径の大きさに略造粒されているため、次の(2)の粉砕工程を省略することもできる。
混合物を噴霧乾燥し造粒する方法では、チタン酸化合物、酸化チタン、又は、これらの混合物を原料チタン化合物として用いることが好ましい。前記チタン酸化合物としては、TiO(OH)またはTiO・HOで表されるメタチタン酸;Ti(OH)又はTiO・2HOで表されるオルトチタン酸;又はそれらの混合物などを用いることができる。
スラリーを噴霧乾燥し造粒する方法において、原料として用いるナトリウム化合物に特に制限はないが、水性媒体を用いてスラリー化する場合は、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、又は硫酸ナトリウムなどの水溶性ナトリウム化合物を用いることが好ましく、なかでも反応性の高い水酸化ナトリウムを用いることが好ましい。
このようにして調製したチタン酸化合物及びナトリウム化合物を含むスラリーは、噴霧乾燥して、0.5〜100μm程度の二次粒子に造粒する。噴霧乾燥に用いる噴霧乾燥機はディスク式、圧力ノズル式、二流体ノズル式など、スラリーの性状や処理能力に応じて適宜選択することができる。
二次粒子径の制御は、例えば上記ディスク式の噴霧乾燥機を用いる場合にはディスクの回転数を、圧力ノズル式や二流体ノズル式等の噴霧乾燥機を用いる場合には噴霧圧やノズル径を調整して、噴霧される液滴の大きさを制御することによって行うことができる。
用いるスラリーの濃度、粘度等の性状は、噴霧乾燥機の能力に応じて適宜設定することが望ましい。スラリーの粘度が低く造粒し難い場合や、より粒子径を制御し易くするために、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ゼラチンなどのバインダーや、ノニオン系、アニオン系、両性、非イオン系などの界面活性剤などの各種の添加剤をスラリーに添加してもよい。添加剤としては、有機化合物であって金属成分を含有しないものが、後の加熱焼成工程で分解、揮散し残存しにくいことから望ましい。
噴霧乾燥機の乾燥温度としては、入り口温度が200〜450℃、出口温度が80〜120℃が好ましい。
上記得られた造粒乾燥物を加熱焼成して、チタン酸ナトリウムを製造する。
加熱焼成温度は造粒乾燥物の組成、焼成雰囲気などにより異なるが、上記噴霧乾燥工程により所望の粒子径にまでほぼ造粒されているので、チタン酸化合物とナトリウム化合物とが反応してチタン酸ナトリウムになる温度、概ね600℃以上でよく、二次粒子間の焼結を防ぐため、1100℃以下とすることが好ましい。より好ましい加熱焼成温度は600〜1000℃であり、600〜800℃であれば更に好ましい。焼成時間は700時間〜1000時間程度、好ましくは1時間〜20時間である。昇温速度は、0.5℃/分〜3.0℃/分であることが好ましく、1.0℃/分〜2.0℃/分であることが好ましい。
焼成雰囲気は、特に限定されず、窒素雰囲気中、アルゴン雰囲気中等の不活性雰囲気中、酸素雰囲気中、空気雰囲気中などで焼成される。
(2)チタン酸ナトリウム(NaTi)粉末を作製する工程
焼成後、焼成物であるチタン酸ナトリウム(NaTi)を粉砕し、NaTi粉末とすることが好ましい。焼成後に粉砕することで、最終的なTiO(B)の粒子径を小さくすることができる。粉砕方法としては、アルミナ乳鉢、ボールミル、ビーズミル、ジェットミル、振動ミル、又はミキサー等が採用できる。
なお、アルミナ乳鉢とジルコニアボールミルによる粉砕方法を比べると、ジルコニアボールによる粉砕の方が、最終的に得られるTiO(B)のBET比表面積が大きくなる傾向にあり、平均粒子径を小さくしやすく、アスペクト比が高くなる傾向にあり、X線回折パターンにおける前記ピーク強度比(I(002)/I(401))が大きくなる傾向にある。
ビーズミルによる粉砕を2時間以上行うと、結晶の歪みが大きくなる傾向があり前記ピーク強度比(I(002)/I(401))が小さくなる傾向がある。また、粉砕処理後に熱処理を施すと結晶の歪みが大きくなり、前記ピーク強度比(I(002)/I(401))が小さくなる傾向がある。これらより、ビーズミルで粉砕をする場合は、0.5〜2mmのビーズを用い、粉砕能力を低く設定することが好ましい。
NaTiの粉砕処理を行わない場合には、原料であるチタン化合物として、粒子径の小さい材料を採用することが好ましい。小粒子径のチタン化合物を用いることで、小さい一次粒子径を有するNaTiが得られやすくなる。
また、前述の通り、チタン化合物及びナトリウム化合物を含むスラリー状の混合物を噴霧乾燥し造粒してからNaTi粉末を得る方法では、この粉砕処理の工程を省略することも可能である。
更に上記の焼成工程を繰り返し実施してもよく、また上記焼成、冷却及び粉砕の一連の工程を2回以上繰り返して実施してもよい。このように繰り返し実施することが、未反応のTiOの割合を限りなく減らすことができる、また、均一な一次粒子径のTiO(B)が得られる観点から好適である。
上記一連の工程は、2回以上5回以下で繰り返し実施することが好ましく、3回以上4回以下であることがより好ましい。
小粒子径化したチタン酸ナトリウムの粒子成長をできる限り小さくする観点からは、最後に実施する焼成工程の焼成温度は、その前までに実行された焼成工程の焼成温度よりも下げることが好ましい。具体的には、最後の焼成工程の焼成温度を、300℃〜800℃とすることが好ましく、350℃〜700℃とすることがより好ましく、400℃〜600℃とすることが更に好ましい。300℃未満であると、粉砕によって生成した結晶の歪みを減らす効果が充分に得られにくく、電池特性が低下する傾向がある。
加熱焼成後、得られたチタン酸ナトリウム(NaTi)の二次粒子同士が焼結、凝集していれば、必要に応じてフレーククラッシャ、ハンマミル、ピンミルなどを用いて解砕してもよい。
得られたNaTiのBET比表面積は、2m/g〜50m/gであることが好ましく、3m/g〜50m/gであることがより好ましい。BET比表面積が2m/g以上の場合に、優れた放電容量を示す。
(3)HTiを製造する工程
次いで、上記により得られたNaTiは、酸性溶液を用いてプロトン交換反応を適用することにより、ナトリウムの一部又は全部がプロトンと交換したHTiとする。
ここで、NaTiを酸性溶液中に分散させ、一定時間保持した後、乾燥することが好適である。酸としては、任意の濃度の塩酸、硫酸、硝酸等を用いることができ、これらのいずれか1種以上を含む水溶液とすることが好ましい。特に、濃度0.1N〜1.0Nの希塩酸の使用が好ましい。
処理時間としては、室温(20℃〜25℃)において10時間〜10日間、好ましくは1日〜7日間である。また、処理時間を短縮するために、適宜、酸性溶液を新しいものと交換することが好ましい。交換処理の条件を最適化することにより、HTi中の出発原料に由来して残存するナトリウム量を、湿式法による化学分析の検出限界以下にまで低減することが可能である。
酸性溶液による処理後の乾燥には、公知の乾燥方法が適用可能であり、真空乾燥などが好ましい。
(4)HTiを焼成してTiO(B)とする工程
上記により得られたHTiは、空気中で熱処理することによって、TiO(B)とする。
熱処理の温度は、280℃〜750℃の範囲であることが好ましく、280℃〜400℃の範囲であることがより好ましく、280℃〜380℃の範囲であることが更に好ましい。処理時間は、通常0.5〜100時間、好ましくは1〜30時間であり、処理温度が高い程、処理時間を短くすることができる。
(5)その他の工程
純度の低い原料から合成したTiO(B)を用いる場合には、イオン交換水又は蒸留水で洗浄してから、後述のリチウムイオン電池用電極の製造方法に用いてもよい。
焼成して得たTiO(B)を粉砕してもよい。粉砕方法としては、ボールミル、ビーズミル、ジェットミル、振動ミル、ミキサー等が採用できる。また、粉砕処理によってブロンズ型の結晶相の一部をアナターゼ型の結晶構造に転移させてもよい。
更に、混合後に、噴霧乾燥などによって造粒してもよい。
(第二の製造方法)
水溶性チタン錯体を用い、エマルジョン法によりTiO(B)ナノ粒子を合成することもできる。
具体的には、まず、金属チタンを過酸化水素水及びアンモニア水と反応させてペルオキソチタンチタン錯体とする。この錯体に錯形成剤としてグリコール酸を加えてグリコール酸チタン錯体溶液を作製する。
得られたグリコール酸チタン錯体溶液に、デカノール、オクタノール、ノナノール等を混合し、攪拌して、水相がグリコール酸チタン錯体溶液であり、油相がデカノール等であるエマルジョンを作製する。
更に、エマルジョンに添加剤として硫酸を加え、強酸性条件下でオートクレーブを用いてTiO(B)ナノ粒子を合成する。
<リチウムイオン電池用電極の製造方法>
上記得られた本発明のTiO(B)は、リチウムイオン電池用電極に用いられる。本発明のTiO(B)を含むリチウムイオン電池用電極は、優れた初期放電容量及び初期充放電効率を示す。
また、TiO(B)は、造粒してから電極活物質として電極用いることもできる。具体的には,TiO(B)を含むスラリーを噴霧乾燥し、0.5μm〜100μm程度の二次粒子に造粒する。
噴霧乾燥に用いる噴霧乾燥機はディスク式、圧力ノズル式、二流体ノズル式など、スラリーの性状や処理能力に応じて適宜選択することができる。
二次粒子径の制御は、例えば上記のディスク式ならディスクの回転数を、圧力ノズル式や二流体ノズル式などならば噴霧圧やノズル径を調整して、噴霧される液滴の大きさを制御することにより行える。
乾燥温度としては入り口温度が200℃〜450℃、出口温度が80℃〜120℃が好ましい。
用いるスラリーの濃度、粘度等の性状は、噴霧乾燥機の能力に応じて適宜設定できる。スラリーの粘度が低く造粒し難い場合や、より粒子径を制御し易くするために、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ポリアクリル酸,ゼラチンなどのバインダーや、ノニオン系、アニオン系、両性、非イオン系などの界面活性剤など各種の添加剤を用いてもよい。
なお、後の加熱焼成熱工程で分解、揮散することを考慮すると、これら添加剤は有機物系で金属成分を含有しないものであることが望ましい。
上記バインダーの中でも、メチルセルロース,ポリアクリル酸を用いることが好ましく、この場合、加熱焼成過程を省略することも可能である。詳細な機構は不明であるが、これらのバインダーを加熱焼成により、分解,揮発させないで、電池活物質として用いた場合に,高温下における電池特性が向上する傾向がある。
<リチウムイオン電池>
本発明のリチウムイオン電池は、正極電極と、負極電極と、電解質とを有し、前記正極電極又は負極電極として、前述の本発明のTiO(B)を含む電極を備える。
リチウムイオン電池の基本構造は、セパレーターを介して正極および負極を対向配置し、これに電解液を含浸させるものである。本発明のリチウムイオン電池は、リチウム二次電池、リチウム一次電池として適用できる。
本発明のTiO(B)をリチウム二次電池の負極に用いる場合、正極に含まれる正極活物質としては、LiCoO,LiNiO,LiMnO,LiMn、LiNi0.5Mn1.5などのリチウムと遷移金属との複合酸化物、MnO,Vなどの遷移金属酸化物、MoS,TiSなどの遷移金属硫化物、ポリアセチレン、ポリアセン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンなどの導電性高分子化合物、ポリ(2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール)などのジスルフィド化合物などが用いられる。
また、本発明のTiO(B)は、リチウム一次電池の正極としても好適に用いることができる。
電解液は、特に制限されず、公知のものを用いることができる。例えば、電解液として、有機溶媒に電解質を溶解させた溶液を用いることにより、非水系リチウムイオン二次電池を製造することができる。
前記有機溶媒としては、例えば、カーボネート類(プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネートなど)、ラクトン類(γ−ブチロラクトンなど)、鎖状エーテル類(1,2−ジメトキシエタン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテルなど)、環状エーテル類(テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキソラン、4−メチルジオキソランなど)、スルホラン類(スルホランなど)、スルホキシド類(ジメチルスルホキシドなど)、ニトリル類(アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなど)、アミド類(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなど)、ポリオキシアルキレングリコール類(ジエチレングリコールなど)などの非プロトン性溶媒を例示することができる。
有機溶媒は、単独で用いてもよく、二種以上の混合溶媒として用いてもよい。
上記有機溶媒は,γ―ブチロラクトンを含むことが好ましい。有機溶媒中に含まれるγ−ブチロラクトンの質量割合Aは、0.05≦A≦1であることが好ましく、0.1≦A≦0.8であることがより好ましく、0.2≦A≦0.5であることが更に好ましい。
電解質としては、例えば、LiPF、LiClO、LiBF、LiClF、LiAsF、LiSbF、LiAlO、LiAlCl、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiC(CFSO、LiCl、LiIなどの溶媒和しにくいアニオンを生成するリチウム塩を例示することができる。
電解質濃度は、例えば、電解液1Lに対して、電解質0.3モル〜5モル、好ましくは0.5モル〜3モル、さらに好ましくは0.8モル〜1.5モル程度である。
電極活物質を用いて電極を作製する際に用いられる導電助剤としては、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラック、天然黒鉛、熱膨張黒鉛、炭素繊維、酸化ルテニウム、不定比酸化チタン、チタンブラック、アルミニウムやニッケル等が用いられる。これらの中でも、少量の配合で所望の導電性を確保できるアセチレンブラック、ケッチェンブラックが好ましい。
なお、導電助剤は、電極活物質に対して、通常1質量%〜20質量%程度配合され、5質量%〜10質量%配合することがより好ましい。
導電助剤と共に用いられるバインダーとしては、公知の各種バインダーを用いることができる。例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、カルボキシメチルセルロース、フルオロオレフィン共重合体架橋ポリマー、スチレンーブタジエン共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリイミド、フェノール樹脂などが挙げられる。
なお、バインダーは、電極活物質と導電助剤とバインダーの総量100質量部に対して、3質量部〜20質量部程度で配合されることが好ましく、5質量%〜10質量%配合することがより好ましい。3質量部以上では、バインダーの役割である結着性の付与が充分であり、20質量部以下では、電極当たりの電気量が大きくエネルギー密度が向上する。
セパレーターとしても、公知の各種セパレーターを用いることができる。具体例としては、紙製、ポリプロピレン製、ポリエチレン製、ガラス繊維製セパレーターなどが挙げられる。
なお、本発明のTiO(B)は、正負極の一方を電気二重層キャパシタで用いられる分極性電極とし、もう一方をリチウムイオン電池で用いられるリチウムイオンを挿入・脱離可能な物質を活物質とする電極としたハイブリッド型の蓄電デバイスの活物質材料にも応用することができる。
以下、合成例、実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は、下記の実施例に制限するものではない。
[実施例1]
(合成例1)
20.0gの酸化チタン(和光純薬工業(株)製、純度99.9質量%以上、BET比表面積8m/g、ルチル型酸化チタン、酸化チタンの純度は、エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)製の蛍光X線装置を用いて測定した。)と9.1gの炭酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製、純度99質量%以上、特級)をボールミルに入れ、純水を25g加え、メノウ乳鉢にて10分間混合した後、130℃で乾燥した。これをアルミナ乳鉢で解砕した後、るつぼへ移し、800℃で20時間焼成した。昇温は1.7℃/分の速度で行った。
焼成後、放冷してから取り出し、純水を25g加え、ボールミルに入れ、更に10mm及び5mmのジルコニアボールを加え、20時間粉砕した。次いで乾燥し、800℃での焼成工程をもう一度、同条件で行った。再度、ボールミルにて粉砕を行った後、乾燥し、500℃で2時間の焼成を行った。昇温は1.7℃/分の速度で行った。
このようにして得た焼成物をアルミナ乳鉢で解砕して、NaTiを得た。結晶相の同定は(株)リガク製粉末X線回折装置を用いて行った。得られたNaTiの平均粒子径は1.0μm、BET比表面積は6m/gであった。
次いで、1mol/Lの塩酸に分散し、室温で5日間保持した。この際、12時間毎に塩酸水溶液を交換した。その後、繰り返し水洗し、120℃にて真空乾燥を一時間行い、HTiを得た。
得られたHTiを空気中320℃で20時間焼成し、TiO(B)を得た。なお、昇温は1.7℃/分の速度で行った。得られたTiO(B)のSEM観察像を図2に示す。結晶相の同定は下記粉末X線回折パターンにより行った。
<粉末X線回折>
図1に、得られたTiO(B)の粉末X線回折パターンを示す。TiO(B)の単一相であることを確認した。また、2θ=29°の(002)面のピーク強度と2θ=30°の(401)面のピーク強度比(I(002)/I(401))は1.3であった。
<平均粒子径(メジアン粒子径)>
平均粒子径(メジアン粒子径)は、(株)島津製作所製レーザー回折式粒度測定器「SALD3000J」を用いて測定した。上記で得られたTiO(B)の平均粒子径(メジアン粒子径)は0.6μmであった。
<BET比表面積>
BET比表面積は、QUANTACHROME INSTRUMENTS社製オートソーブ−1を用いて、−196℃における窒素の吸着等温線から算出した。上記で得られたTiO(B)のBET比表面積を表1に示す。
<平均アスペクト比>
平均アスペクト比は、SEM写真像を用いて、以下の方法により算出した。
球状粒子については、短径(最小直径)/長径(最大直径)の比率を、六角板状または円板状粒子については、それぞれ厚み方向から観察した粒子の投影像において、短径(最小直径または最小対角線長)/長径(最大直径または最大対角線長)の比率を測定した。そして、300個以上の粒子のアスペクト比を上記方法により測定し、その個数平均を算出した。上記で得られたTiO(B)の平均アスペクト比を表1に示す。
<一次粒子の平均長径>
上記平均アスペクト比と同様の方法で、TiO(B)の一次粒子の300個について長径を測定し、個数平均を算出した。得られたTiO(B)の平均アスペクト比を表1に示す。
(TiO(B)電極の作製)
電極活物質として前記TiO(B)と、導電助剤としてカーボンブラック(電気化学工業(株)製、商品名:HS−100)と、バインダー樹脂としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)のN−メチルピロリドン(NMP)溶液((株)クレハ製、商品名:KFポリマー#1120、ポリフッ化ビニリデンの含有量:12質量%)を、活物質:導電助剤:PVDF=85:5:10(質量比)の割合で混合してペースト状にし、電極組成物を調製した。
このペースト状の電極組成物を、アルミ集電箔(日本蓄電器工業(株)製「20CB」)に塗布し、80℃で4時間乾燥させて、電極合剤層を有する電極を得た。
(リチウム電池の作製)
2016型コインセル(宝泉株式会社製)に、電極として上記作製のTiO(B)電極と、対極として金属リチウムとを用いた。電解液としては、1Mの濃度でLiPFを溶解したEC(エチレンカーボネート)/PC(プロピレンカーボネート)/GBL(γ―ブチロラクトン)(1/1/1体積比)を用いた。
(初期放電容量の評価)
対極(リチウム極)に対し、0.1Cに相当する電流で1.2Vまで充電して、次いで1.2Vの定電圧にて電流が0.01Cに降下するまで充電した。ここで、1/xCとはx時間で充電/放電が完了する電流値で流すことを意味する。放電はリチウム極に対して0.1Cに相当する電流で2.5Vまで行い、初期(初回)放電容量を測定した。この時、容量は用いた酸化チタンの質量当たりに換算した。
(初期充放電効率の評価)
初期放電容量を初期充電容量で割った値を初期充放電効率(%)として算出した。結果を表2に示す。
(容量維持率の評価)
0.1Cに相当する電流で1.2Vまで充電して、次いで1.2Vの定電圧にて電流が0.01Cに降下するまで充電した後、30Cに相当する電流値で2.5Vまで放電を行ったときの放電容量を測定し、30Cでの放電容量を0.1Cでの放電容量で除した値に100をかけた値を容量維持率として算出した。
[実施例2]
(合成例2)
実施例1で用いた酸化チタン(和光純薬工業(株)製、純度99.9質量%以上、BET比表面積8m/g、ルチル型酸化チタン)の代わりに、酸化チタン(東邦チタニウム(株)製、純度99.99質量%、BET比表面積2m/g、ルチル型酸化チタン)を用いた以外は、実施例1と同様にした。得られたNaTiの平均粒子径は1.3μm、BET比表面積は6m/gであった。合成したTiO(B)の特性を表1に示す。
合成例2で得られたTiO(B)の電池特性を評価した。電極,電池作製条件は実施例1と同様にした。結果を表2に示す。
[実施例3]
(合成例3)
20.0gの酸化チタン(和光純薬工業(株)製、純度99.9質量%以上、BET比表面積8m/g、ルチル型酸化チタン)と9.1gの炭酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製、純度99質量%以上、特級)をボールミルに入れ、純水を25g加え、メノウ乳鉢にて10分間混合した後、130℃で乾燥した。これをアルミナ乳鉢で解砕した後、るつぼへ移し、800℃で20時間焼成した。昇温は1.7℃/分の速度で行った。
焼成後、放冷してから取り出した。これをアルミナ乳鉢で解砕した後、再度、800℃での焼成の工程をもう一度、同じ条件で行った。これをアルミナ乳鉢で解砕した後、500℃での焼成を行った。
このようにして得た焼成物をアルミナ乳鉢で解砕して、NaTiを得た。得られたNaTiの平均粒子径は10μm、BET比表面積は2m/gであった。
次いで、1mol/Lの塩酸水溶液に分散し、室温条件下で5日間保持した。この際、12時間毎に塩酸水溶液を交換した。その後、繰り返し水洗し、120℃にて真空乾燥を一時間行い、HTiを得た。
次に得られたHTiを空気中320℃で20時間焼成し、TiO(B)を得た。昇温は1.7℃/分の速度で行った。これをボールミルポットに入れ、5mmと10mmのボールを用いて2時間粉砕処理を行った。合成したTiO(B)の特性を表1に示す。電極、電池作製条件は実施例1と同様にした。結果を表2に示す。
[実施例4]
電解液に1Mの濃度でLiPFを含有するγ−ブチロラクトン(GBL)溶液を用いた以外は実施例1と同様にした。結果を表2に示す。
[実施例5]
電解液に1Mの濃度でLiPFを含有するプロピレンカーボネート(PC)/γ−ブチロラクトン(GBL)(1/1体積比)溶液を用いた以外は実施例1と同様にした。結果を表2に示す。
[比較例1]
(合成例4)
20.0gの酸化チタン(和光純薬工業(株)製、純度99.9質量%以上、BET比表面積8m/g、ルチル型酸化チタン)と9.1gの炭酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製、純度99質量%以上、特級)をボールミルに入れ、純水を25g加え、メノウ乳鉢にて10分間混合した後、130℃で乾燥した。これをアルミナ乳鉢で解砕した後、るつぼへ移し、800℃で20時間焼成した。昇温は1.7℃/分の速度で行った。
焼成後、放冷してから取り出した。これをアルミナ乳鉢で解砕した後、再度、800℃での焼成の工程をもう一度、同じ条件で行った。これをアルミナ乳鉢で解砕した後、500℃での焼成を行った。
このようにして得た焼成物をアルミナ乳鉢で解砕して、NaTiを得た。得られたNaTiの平均粒子径は10μm、BET比表面積は2m/gであった。
次いで、1mol/Lの塩酸水溶液に分散し、室温で5日間保持した。この際、12時間毎に塩酸水溶液を交換した。その後、繰り返し水洗し、120℃にて真空乾燥を一時間行い、HTiを得た。
得られたHTiを空気中320℃で20時間焼成し、TiO(B)を得た。なお、昇温は1.7℃/分の速度で行った。合成したTiO(B)の特性を表1に示す。また、得られたTiO(B)のSEM観察像を図3に示す。
合成例4で得られたTiO(B)の電池特性を評価した。電極,電池作製条件は実施例1と同様にした。結果を表2に示す。
[比較例2]
(合成例5)
比較例1で用いた酸化チタン(和光純薬工業(株)製、純度99.9質量%以上、BET比表面積8m/g、ルチル型酸化チタン)の代わりに、酸化チタン(テイカ(株)製「JR」、BET比表面積12m/g、ルチル型酸化チタン)を用いた以外は、比較例1と同様にした。得られたNaTiの平均粒子径は4μm、BET比表面積は1m/gであった。合成したTiO(B)の特性を表1に示す。
合成例5で得られたTiO(B)の電池特性を評価した。電極、電池作製条件は実施例1と同様にした。結果を表2に示す。
[比較例3]
(合成例6)
20.0gの酸化チタン(堺化学(株)製「A120」、BET比表面積12m/g、アナターゼ型酸化チタン)と9.1gの炭酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製、純度99質量%以上、特級)をボールミルに入れ、純水を25g加え、メノウ乳鉢にて10分間混合した後、130℃で乾燥した。これをアルミナ乳鉢で解砕した後、るつぼへ移し、900℃で20時間焼成した。昇温は1.7℃/分の速度で行った。
焼成後、放冷してから取り出した。これをアルミナ乳鉢で解砕した後、再度、900℃での焼成の工程をもう一度、同じ条件で行った。
このようにして得た焼成物をアルミナ乳鉢で解砕して、NaTiを得た。得られたNaTiの平均粒子径は15μm、BET比表面積は1m/gであった。ついで1mol/Lの塩酸水溶液に分散し、室温条件下で5日間保持した。この際、12時間毎に塩酸水溶液を交換した。その後、繰り返し水洗し、120℃にて真空乾燥を一時間行い、HTiを得た。
次に得られたHTiを空気中320℃で20時間焼成し、TiO(B)を得た。昇温は1.7℃/分の速度で行った。合成したTiO(B)の特性を表1に示す。
合成例6で得られたTiO(B)の電池特性を評価した。電極,電池作製条件は実施例1と同様にした。結果を表2に示す。
[比較例4]
(合成例7)
合成例2において、ボールミルでの粉砕の替わりにビーズミルで粉砕した以外は同様にした。ビーズには0.3mmのジルコニアビーズを用い、ビーズミルはアシザワファインテック製ビーズミルLMZ−015を用いた。ビーズの充填量は85質量%、液量は250mL/min、回転数は12m/secで2時間粉砕した。ビーズミルで粉砕後、500℃にて2時間熱処理した後のチタン酸ナトリウムの平均粒子径は1.0μm、BET比表面積は31m/gであった。合成したTiO(B)の特性を表1に示す。


表2に示されるように、BET比表面積、X線回折図におけるI(002)/I(401)、及びアスペクト比が本発明で規定する範囲内にあるTiO(B)を電極活物質に用いた実施例のリチウム二次電池は、初期放電容量、初期充放電効率が高く初期電池特性に優れる。
これに対して、アスペクト比が低い合成例4のTiO(B)を用いた比較例1は初期放電容量、初期充放電効率、及び30Cにおける容量維持率が低いことが分かる。また、合成例5のTiO(B)はI(002)/I(401)の値が十分に高くないため、初期放電容量が低い。また、合成例6のTiO(B)は、I(002)/I(401)が小さいために、初期放電容量が極めて低い。また、合成例7のTiO(B)はアスペクト比が高く、一次粒子の平均長径が小さいものの、I(002)/I(401)が小さいため、初期放電容量が劣る。

Claims (4)

  1. チタン化合物とナトリウム化合物又はカリウム化合物の混合物を焼成してチタン酸ナトリウム粉末又はチタン酸カリウム粉末を調製する工程と、
    前記チタン酸ナトリウム粉末又はチタン酸カリウム粉末を粉砕又は解砕する工程と、
    前記粉砕又は解砕する工程を経た後の前記チタン酸ナトリウム粉末又はチタン酸カリウム粉末を塩酸水溶液に含浸した後、250℃〜400℃で焼成する工程と、
    を有する
    BET比表面積が6〜100m /gであり、一次粒子の長径Lと短径Sの比(S/L)で表される平均アスペクト比が、SEM写真像において0.37≦S/L≦1の範囲にあり、X線回折パターンにおける(401)面のピーク強度に対する(002)面のピーク強度の比(I (002) /I (401) )が0.7以上であり、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察される一次粒子の平均長径が10nm〜0.8μmであるブロンズ型の結晶構造を有する二酸化チタンの製造方法。
  2. 前記二酸化チタンの平均粒子径(メジアン粒子径)が、0.3μm〜50μmである請求項1に記載の二酸化チタンの製造方法。
  3. 前記チタン酸ナトリウム粉末又はチタン酸カリウム粉末のBET比表面積が、3m/g〜50m/gである請求項1又は請求項2に記載の二酸化チタンの製造方法。
  4. 前記チタン酸ナトリウム粉末又はチタン酸カリウム粉末のBET比表面積が、5m/g〜30m/gである請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の二酸化チタンの製造方法。
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