JP6098486B2 - 車両用表示装置 - Google Patents

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本発明は、車両のダッシュボード等に搭載されて、乗員に情報を提供する表示装置に関するもので、特に遠方に像があるような虚像を表示する装置に関するものである。「ダッシュボード」とは、自動車のフロントウィンドウの下で、前席の正面にある内装部品全体を指す。運転席の正面には、通常スピードメーター、タコメーター、燃料計、水温計及び距離計などの自動車の走行に必要な情報を指し示す計器類が配置されている。
従来から、車両の運転中に大きな視線移動を行うことなく、運転に必要な補助情報等を車両の前景と重畳して視認させるヘッドアップディスプレイ装置が知られている。必要なときだけ、ダッシュボードの上側にコンバイナーが起立するタイプのものも公知となっている(例えば、特許文献1)。「コンバイナー」とは、画像が投写される透明なスクリーンのことである。また、主な運転情報を提供する通常のメーター表示部においても、手前に眼の焦点を合わせることなく遠方に虚像として表示する表示装置も公知となっている(例えば、特許文献2)。
特許第3952407号(図1) 特開2001-183179(図1)
ヘッドアップディスプレイは、運転者が特に前方を注視することが必要な高速道路での走行に際しては、大きな視線移動を伴わず、遠方に眼の焦点を合わせたままでスピード、各種警告表示及び案内表示を視認することができるという大きなメリットを有する。一般のヘッドアップディスプレイは、フロントガラスの面上の下方に情報が背景と重畳して表示される。高速道路の場合には、その背景は比較的均一な路面であるので、表示内容も認識しやすい。
一方、市街地で走行する場合には、先行車との車間距離も短いため、ヘッドアップディスプレイの表示の背景には先行車が映ることがある。また、路面には車線区分を示す矢印等の表示又は横断歩道などがあり、ヘッドアップディスプレイの表示の背景にはこれらの表示が映ることが多い。また、交差点での停止する場合には、横断者又は自転車が背景となる場合も多い。これらのように、市街地で走行する場合には、前景に重畳する方式のヘッドアップディスプレイは視認しにくいという課題がある。「前景」とは、フロントガラスの前側の風景である。
ダッシュボード等に配置されている一般的なメーター表示部(クラスター)に虚像ディスプレイを採用すると、視線の移動量は若干増すものの、不要な背景の重畳が無いため、表示の見易さは向上する。ここで、「クラスター」とは、自動車で、スイッチ又はメーターなどの部品が集まっている場所である。また、「虚像ディスプレイ」とは、遠方に眼の焦点を合わせたままに視認できるディスプレイである。走行の状態に合せて、虚像ディスプレイで構成したクラスターとヘッドアップディスプレイとを使い分けることが考えられる。しかし、両方の装置を車両に搭載するには、ダッシュボード内の空間の大きな領域を必要とする。一方、ダッシュボード内には、耐圧部材(強度メンバー)、空調装置のダクト及びハーネス類が数多く収められている。そのため、表示装置を搭載するためのスペースは限られている。また、両方の装置を搭載するためには、部品数が増えて、組立性も低下するため、製造コストが増加する。
車両用表示装置は、1つの表示デバイスと、前記表示デバイスが表示する映像を運転者の前方に虚像として表示する1つの投写光学系と、前記表示デバイスを照明する光源とを備え、前記投写光学系は、運転者の眼の位置に向けて映像光を反射させる反射部材を有し、前記反射部材は、前方からの光を透過して前記映像光に重畳させる半透過領域及び前方からの光を遮断するミラー領域を有し、前記表示デバイスは、前記ミラー領域に表示される第1の映像を表示する第1の表示領域と、前記半透過領域に表示される第2の映像を表示する第2の表示領域とを有し、前記光源が照明する前記第1の表示領域の照度は、前記第2の表示領域の照度よりも低く、前記光源は、前記第1の表示領域及び前記第2の表示領域の両方の表示領域を照明する第1の光源と、前記第2の表示領域を照明する第2の光源とを有する。
この発明によれば、ひとつの光学系によって、前景と重畳しない虚像による運転情報表示及び前景と重畳した虚像による運転情報表示を選択して表示できるため、簡素な構成で、運転状況に適した情報提供を可能にする表示装置を提供できる。
この発明の実施の形態1に係る車両用表示装置の構成図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用表示装置の車両搭載状態を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用表示装置の車両搭載状態を示す正面視図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用表示装置の要部説明図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用表示装置の要部説明図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用表示装置の表示方法を説明する説明図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用表示装置のミラー領域11に表示される映像を示した模式図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用表示装置の表示領域211に表示される映像を示した模式図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用表示装置の表示方法を説明する説明図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用表示装置のミラー領域11及び半透過領域12に表示される映像を示した模式図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用表示装置の表示領域211,212に表示される映像を示した模式図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用表示装置の表示方法を説明する説明図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用表示装置の半透過領域12に表示される映像を示した模式図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用表示装置の表示領域212に表示される映像を示した模式図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用表示装置のミラー領域11の一部及び半透過領域12に表示される映像を示した模式図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用表示装置の表示領域211a,211b,212に表示される映像を示した模式図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用表示装置のミラー領域11及び半透過領域12に表示される映像を示した模式図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用表示装置の車両に搭載された状態で運転者の眼の位置から見た模式図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用表示装置のバックライト450と液晶パネル21との位置関係を示す要部斜視図である。 この発明の実施の形態2に係る車両用表示装置の構成図である。 この発明の実施の形態2に係る車両用表示装置の構成図である。 この発明の実施の形態2に係る車両用表示装置の表示方法を説明する説明図である。 この発明の実施の形態2に係る車両用表示装置の表示方法を説明する説明図である。 この発明の実施の形態2に係る車両用表示装置の表示方法を説明する説明図である。
実施の形態1.
以下の実施の形態の説明において、図の説明を容易にするためにxyz座標を用いる。x軸は、車両の前方に対して左右方向である。+x軸方向は、車両の前方を見て右側である。−x軸方向は、車両の前方を見て左側である。y軸は、上下方向である。+y軸方向は上方向である。−y軸方向は下方向である。上方向は空の方向で、下方向は地面の方向である。z軸は、車両の前後方向である。+z軸方向は、車両の前方である。−z軸方向は、車両の後方である。
<車両用表示装置1の構成>
図1は、本発明の実施の形態1に係る車両用表示装置1の構成図である。車両用表示装置1は、液晶パネル21及び投写光学系を備えている。投写光学系は、ミラー13とコンバイナー110のミラー領域11及び半透過領域12とを有している。コンバイナー110は、ミラー領域11及び半透過領域12を有している。車両用表示装置1は、筐体101、透明窓206、コントローラ401,402、バックライト450、光源451,452、支軸51、扇型ギア52、ギア53、モータ54又はスイッチ91を有することができる。
図1において、コンバイナー110は、半透明部材で形成された反射型のスクリーンである。コンバイナー110は、運転者の眼の位置300から見て、前景を透過して視認することができると共に、運転者側の表面では光を反射する所定の反射率を有している。コンバイナー110は、運転者側の面の下方の所定領域に、ミラー領域11を有している。ミラー領域11は、前景を透過しないミラー処理が施されている。また、コンバイナー110は、上方の所定領域に、半透過領域12を有している。つまり、コンバイナー110は、ミラー領域11及び半透過領域12を有している。
液晶パネル21は、表示デバイスである。バックライト450から照射される光を受けて画像光310を生成する。「映像光」とは、画像情報を有する光のことである。バックライト450は、この液晶パネル21を裏面から照明する照明装置である。ミラー13は、液晶パネル21から出射された映像光310を、コンバイナー110に向けて反射させる。コンバイナー110及びミラー13は、液晶パネル21の映像を虚像として視認させるための投写光学系の構成要素である。この虚像は、運転者の眼の位置300から見て、通常は数メートル先の遠方に表示される。コンバイナー110の反射面及びミラー13の反射面は、いずれも凹面形状である。ベース81は、コンバイナー110、ミラー13、液晶パネル21及びバックライト450を保持する。
支軸51は、コンバイナー110及びベース81を回動自在に連結している。支軸51は、x軸に平行に配置されている。扇型ギア52は、コンバイナー110の下端に取り付けられている。扇型ギア52は、板形状をしている。そして、扇型ギア52は、y−z平面に平行に配置されている。扇型ギア52は、支軸51を中心として回転する。扇型ギア52のギア部は、支軸51に対して−z軸方向に位置している。
モータ54は、コントローラ402で制御される。コントローラ402は、スイッチ91に接続されている。モータ54の回転軸には、ギア53が取り付けられている。ギア53は、扇型ギア52と噛みあっている。モータ54の回転軸が回転すると、ギア53が回転する。ギア53が回転すると、扇型ギア52は、支軸51を中心として回転する。扇型ギア52が回転すると、コンバイナー110が、支軸51を中心として回転する。コンバイナー110は、運転者の眼の位置300に対して、前後方向(x軸に平行な軸回り)に回転する。コントローラ401は、映像信号に基づき、液晶パネル21を制御する。また、コントローラ401は、バックライト450の発光制御を行う。
図2は、本発明の実施の形態1に係る車両用表示装置1を車両に搭載した状態を示す構成図である。ベース81は、ダッシュボード202の内部に収められている。ベース81は、ダッシュボード202の内部の上側の領域に収められている。コンバイナー110は、フロントガラス201の運転者側(−z軸方向側)に配置されている。コンバイナー110は、ダッシュボード202の上面から突出するように搭載されている。つまり、コンバイナー110は、ダッシュボード202上面から飛び出るように配置されている。コンバイナー110の反射面は、運転者側(−z軸方向側)を向いている。ステアリングホイール203は、ダッシュボード202の運転者側に取り付けられている。つまり、コンバイナー110は、フロントガラス201とステアリングホイール203との間に配置されている。透明窓206は、ダッシュボード202上面に設けられた透明な窓である。映像光310は、この透明窓206を透過して、ミラー13からコンバイナー110に至る。
図3は、本発明の実施の形態1に係る車両用表示装置1を車両に搭載された状態で運転者の眼の位置300から見た模式図である。コンバイナー110のミラー領域11は、横長の楕円形状をしている。半透過領域12は、ミラー領域11よりも幅の狭い長方形形状をしている。また、コンバイナー110は、運転者の眼の位置300から見ると、ステアリングホイール203の上側に配置されている。半透過領域12は、運転者の眼の位置300から見ると、フロントガラス201の領域に位置している。これにより、運転者は、半透過領域12を通して車両の前方を見ることができる。この構成は、オーバービュータイプと呼ばれる表示器の形式である。「オーバービュータイプ」とは、ステアリングホィール203の上方で、ホィールの外側で表示を見る表示器の形式のことである。
図4は、液晶パネル21に表示される表示領域211,212を示す要部説明図である。図4において、表示領域211,212は、一点鎖線で表されている。次に、図4を用いて液晶パネル21の表示領域について説明する。液晶パネル21は、第1の映像を表示する第1の表示領域211と、第2の映像を表示する第2の表示領域212とを有している。表示領域211に表示される映像は、ミラー領域11に投写される。表示領域212に表示される映像は、半透過領域12に投写される。図4では、表示領域211には、メーターと車両の周辺の画像が表示されている。表示領域211の中央には、2つのメーターが表示されている。表示領域211の左側には、車両の左後方にいる人が表示されている。表示領域211の右側には、車両の右後方にいる車が表示されている。表示領域212には、時速と注意喚起を示すマークが表示されている。
図5は、バックライト450と液晶パネル21との位置関係を示す要部説明図である。次に、図5を用いてバックライト450の構成について説明する。第1の光源451は、液晶パネル21の全面を照明する。第1の光源451の光の出射側には、第1の照明レンズ461が配置されている。第1の光源451から出射された光は、第1の照明レンズ461を透過する。第1の照明レンズ461を透過した光の発散角は、角度P度である。つまり、光源451は、表示領域211と表示領域212との両方を照明する。光源451は、表示領域211と表示領域212との両方の表示領域に向けて光を照射する。
第2の光源452は、表示領域212を照明する。光源452は、表示領域212に向けて光を照射する。つまり、表示領域212は、光源451から発せられた光と光源452から発せられた光とが重畳されて照明されている。第2の光源452の光の出射側には、第2の照明レンズ462が配置されている。第2の光源452から出射された光は、第2の照明レンズ462を透過する。第2の照明レンズ462を透過した光の発散角は、角度Q度である。発散角Qは、発散角Pよりも小さい。
半透過領域12に表示される映像は、前景と重畳されるため、ミラー領域11に表示される映像よりもより高輝度である必要がある。このような構成とすることで、半透過領域12に表示される映像は、光源451と光源452との2つの光源で照明される。これにより、半透過領域12に表示される映像は、ミラー領域11に表示される映像よりも輝度を増して表示されることができる。
<一般道を走行する際の表示>
図6は、車両用表示装置1の表示方法を説明する説明図である。図7は、ミラー領域11に表示される映像を示した模式図である。図8は、表示領域211に表示される映像を示した模式図である。次に、図6から図8を用いて、車両が一般道を走行する際の情報表示の方法を説明する。
車両が一般道を走行する状態では、図8に示すように、液晶パネル21には、表示領域211に映像が表示されており、表示領域212に映像が表示されていない。液晶パネル21は、表示領域211以外の領域では、光を遮光している。つまり、映像を表示しない場合には、液晶パネル21は、光を遮光している。バックライト450では、光源451は点灯をしているが、光源452は消灯をしている。
表示領域211に表示された映像は、液晶パネル21で形成される。図6に示すように、液晶パネル21で形成された映像は、映像光310として出射され、ミラー13で反射され、コンバイナー110のミラー領域11でさらに反射されて運転者の眼の位置300に至る。この状態を運転者から見ると、図7のように、運転情報は、反射領域11の部分に表示されており、半透過領域12の部分には表示されていない。反射領域11に表示された運転情報は、虚像として、所定の距離だけ離れた遠方に表示される。運転者は、従来のメーターを見る動作と同様に、運転中にこの反射領域11に視線を向ける。運転者は、目の焦点を近くに合せることなく、運転情報が数メートル先に浮いているようにその運転情報を見ることができる。
虚像表示装置の場合には、運転者の目に到達する映像光310は、アイボックスと呼ばれる範囲に限られる。「アイボックス」とは、運転者の眼の位置300における映像光310の投射される範囲である。アイボックスの大きさは、液晶パネル21から出射される光の拡散度合いで定まる。また、ミラー13及び反射領域11等で構成される投写光学系の設計によっても定まる。アイボックスの領域を大きく設定すると、投写光学系のミラー13の寸法は大きくなるという弊害がある。また、バックライト450等の照明系の消費電力が増すという弊害がある。このため、一般には、縦方向は数十ミリ程度の領域となっている。ここで「縦方向」とは、図6の上下方向(y軸方向)である。
しかし、運転者の体格は様々であり、運転者の眼の位置300も上下方向にずれる。もし、アイボックスから運転者の眼の位置300が外れると、運転者は表示を見ることができない。そこで、運転者の眼の位置300の上下方向に対しては、アイボックスの高さを調節する。このアイボックスの高さ調節については、図1に基づいて説明する。運転者は、例えば、スイッチ91を操作して、コントローラ402にモータ54に対する指令を出させる。モータ54は、コントローラ402からの指令を受けて回転する。モータ54の駆動力は、ギア53から扇型ギア52に伝わる。扇型ギア52が支軸51を中心に回転することで、コンバイナー110は支軸51を中心に回転する。つまり、コンバイナー110が映像光310を反射する角度が変わる。この操作によって、反射領域11から出射される映像光310の出射方向は上下方向に変化する。そして、運転者の眼の位置300にアイボックスの位置を移動させることができる。
<高速道路を走行する際の表示>
次に、高速道路を走行する場合のヘッドアップディスプレイの表示について、図9から図11を用いて説明をする。図9は、車両用表示装置1の表示方法を説明する説明図である。図10は、ミラー領域11及び半透過領域12に表示される映像を示した模式図である。図11は、表示領域211,212に表示される映像を示した模式図である。
図11に示すように、液晶パネル21には、表示領域211及び表示領域212に映像が表示される。液晶パネル21は、表示領域211,212以外の領域では、光を遮光している。バックライト450は、光源451および光源452が共に点灯をしている。このとき、図9に示すように、映像光311,312は液晶パネル21から出射される。映像光311は、ミラー13で反射され、さらにコンバイナー110の半透過領域12で反射されて運転者の眼の位置300に至る。映像光312は、ミラー13で反射され、さらにコンバイナー110のミラー領域11で反射されて運転者の眼の位置300に至る。
この状態を運転者から見ると、図10に示すように、メーター等の運転情報は、先ほどの一般道の場合と同じように、ミラー領域11の部分に表示される。また、時速と注意喚起を示すマークの運転情報は、半透過領域12の部分に表示される。半透過領域12は、ミラー領域11の上側に位置している。半透過領域12に表示される映像は、フロントガラスを通して見える前景と重畳される。ミラー領域11に表示される映像は、虚像として遠方に表示される。また、半透過領域12に表示される映像も、虚像として遠方に表示される。
運転者は、運転中に大きく視線を動かすことなく、また、目の焦点を近くに合せることなく、半透過領域12の部分に表示された情報をあたかも数メートル先に浮いているように見ることができる。高速道路の場合には、進行方向の遠方を注視する必要がある。ヘッドアップディスプレイは、運転者の視線を大きく動かすことなく情報を視認できるという点で有効である。しかも、表示される情報の背景は、概ね路面であることが多い。背景が比較的均一なので、運転者は半透過領域12に表示された表示内容を容易に認識できる。
また、近年では、運転中に携帯電話又はカーナビゲーション等を使用すると、運転に必要な注意力が分散してしまい、安全性が低下するという問題が議論されている。この問題がドライバー・ディストラクションである。ドライバー・ディストラクションを考慮して、運転者には最小限の情報のみを提供する方が良いという考え方がある。そのような考え方に基づくと、例えば、高速道路での運転中には、半透過領域12の表示のみを運転者に提供し、ミラー領域11部の表示は表示しないという使い方もある。
図12から図14までを用いて、半透過領域12の表示のみを表示する方法を説明する。図12は、車両用表示装置1の表示方法を説明する説明図である。図13は、半透過領域12に表示される映像を示した模式図である。図14は、表示領域212に表示される映像を示した模式図である。
車両が高速道路を走行する状態では、図14に示すように、液晶パネル21には、表示領域212に映像が表示されており、表示領域211に映像が表示されていない。液晶パネル21は、表示領域212以外の領域では、光を遮光している。バックライト450では、光源452及び光源451は点灯をしている。表示領域212に表示された映像は、液晶パネル21で形成される。図12に示すように、液晶パネル21で形成された映像は、映像光311として出射され、ミラー13で反射され、コンバイナー110の半透過領域12でさらに反射されて運転者の眼の位置300に至る。この状態を運転者から見ると、図13に示すように、運転情報は、半透過領域12の部分に表示されており、反射領域11の部分には表示されていない。半透過領域12に表示された運転情報は、虚像として、所定の距離だけ離れた遠方に表示される。運転者は、従来のメーターを見る動作と同様に、運転中にこの半透過領域12に視線を向ける。運転者は、目の焦点を近くに合せることなく、運転情報が数メートル先に浮いているようにその運転情報を見ることができる。
例えば、反射領域11への表示又半透過領域12への表示の選択は、運転者がスイッチ92を用いて行うことができる。また、例えば、反射領域11への表示又半透過領域12への表示の選択は、速度センサなどのセンサ93からの信号をコントローラ401が受けて行うことができる。
車両が高速道路を走行して車両の速度が一定の速度以上になった際に、センサ93から受けた速度情報を基に、コントローラ401は、自動的に半透過領域12への表示に切り替えることができる。一方、車両の速度が一定の速度以下になった際に、センサ93から受けた速度情報を基に、コントローラ401は、自動的に半透過領域12への表示を取止めることができる。
この状態を運転者から見ると、図13に示すに、メーター等の運転情報は、ミラー領域11の部分に表示されない。一方、時速と注意喚起を示すマークの運転情報は、半透過領域12の部分に表示される。半透過領域12は、ミラー領域11の上側に位置している。半透過領域12に表示される映像は、フロントガラスを通して見える前景と重畳される。半透過領域12に表示される映像は、虚像として遠方に表示される。
<変形例1>
図15は、ミラー領域11の一部及び半透過領域12に表示される映像を示した模式図である。図16は、表示領域211a,211b及び表示領域212に表示される映像を示した模式図である。表示領域211a,211bは、表示領域211の一部の領域である。図8を用いて、液晶パネル21が表示領域211のみ表示する例を示した。また、図11を用いて、液晶パネル21が表示領域211及び表示領域212の両方に表示する例を示した。また、図14を用いて、液晶パネル21が表示領域212のみ表示する例を示した。しかし、液晶パネル21は、バネル上の任意の位置に映像を表示して、任意の位置を遮光することができる。そのため、例えば、表示領域211の内の表示領域211a,211bだけに映像を表示することもできる。
例えば、表示領域211a,211bには、車両の周辺の画像を表示することができる。図16では、表示領域211aには、車両の左後方にいる人が映しだされてされている。また、表示領域211bには、車両の右後方にいる車が映しだされてされている。図15に示すように、運転者は、半透過領域12に表示された車の速度表示と、ミラー領域11に表示された車の後方の映像を見ることができる。
<変形例2>
上述の実施の形態では、ミラー領域11に対して半透過領域12の横幅を狭く構成していた。しかし、これに限らず、ミラー領域11の横幅を半透過領域12の横幅と等しくすることができる。図17は、ミラー領域11及び半透過領域12に表示される映像を示した模式図である。図17(A)は、上述の実施の形態で示した構成を示す図で、ミラー領域11の横幅を半透過領域12の横幅より広くしている。図17(B)は、ミラー領域11の横幅を半透過領域12の横幅と等しくする構成を示す図である。
図17(B)に示すように、液晶パネル21に表示できる範囲内で、ミラー領域11の横幅及び半透過領域12の横幅を変更することができる。図17(B)では、時速と注意喚起を示すマークが半透過領域12の中央に表示されている。また、半透過領域12の左側及び右側には、車両の進む方向を示す矢印が表示されている。これにより、車両用表示装置1で多様な情報を表示することができる。
<変形例3>
上述の実施の形態では、図3に示すように、車両用表示装置1のミラー領域11及び半透過領域12を運転者から見て、ステアリングホイール203の上方側(+y軸方向側)に配置した。いわゆるオーバービュータイプと呼ばれる表示器の形式である。しかし、車両用表示装置1の配置は、これに限られない。図18は、車両用表示装置1を車両に搭載された状態で運転者の眼の位置から見た模式図である。図18では、運転者から見て、車両用表示装置1の半透過領域12は、ステアリングホイール203の上方側(+y軸方向側)に配置されている。一方、車両用表示装置1のミラー領域11は、運転者から見て、ステアリングホイール203の内側に配置されている。このような配置とすることで、運転者の前方の視界を広くすることができる。
<変形例4>
上述の実施の形態では、図5に示すように、第1の光源451は液晶パネル21の全面を照明し、第2の光源452は表示領域212のみを照明している。しかし、この構成に限らない。図19は、バックライト455と液晶パネル21との位置関係を示す要部斜視図である。バックライト450は、2個の第1の光源451及び2個の第2の光源452を有している。第1の光源451は、表示領域211の長手方向に並べて配置されている。第2の光源452は、表示領域212の長手方向に並べて配置されている。図19では、例えば、第2の表示領域212は、第1の表示領域211よりも狭い。
第1の光源451から出射されて第1の照明レンズ461を透過した光の発散角は、角度Rである。第1の光源451から出射された2つの光は、照明する領域を分担して第1の表示領域211を照明している。第2の光源452から出射されて第2の照明レンズ462を透過した光の発散角は、角度Qである。第2の光源452から出射された2つの光は、照明する領域を分担して第2の表示領域212を照明している。図5で説明したバックライト450と異なり、図19に示すバックライト451は、第1の光源451の照明する領域(第1の表示領域211)と第2の光源452の照明する領域(第2の表示領域212)とが重複しない。
ここで、第1の光源451の発する光量は、第2の光源452の発する光量と等しい。また、発散角Qは、発散角Rよりも小さい。このような構成により、第1の表示領域211に照明された光の照度は、第2の表示領域212に照明された光の照度よりも低くなる。つまり、半透過領域12に表示される映像は、ミラー領域11に表示される映像よりも高い輝度で表示される。「照度」とは、平面状の物体に照射された光の明るさを表す物理量である。単位面積あたりに照射された光束と等しい。
車両用表示装置1は、1つの表示デバイス21及び1つの投写光学系11,12,13を備える。1つの投写光学系11,12,13は、表示デバイス21が表示する映像を運転者の前方に虚像として表示する。投写光学系11,12,13は、運転者の眼の位置300に向けて映像光310を反射させる反射部材110を有する。反射部材110は、前方からの光を透過して映像光310に重畳させる半透過領域12及び前方からの光を遮断するミラー領域11を有する。
車両用表示装置1は、表示デバイス21を照明する光源451,452をさらに有する。表示デバイス21は、ミラー領域11に表示される第1の映像を表示する第1の表示領域211と、半透過領域12に表示される第2の映像を表示する第2の表示領域212とを有する。光源451,452が照明する第1の表示領域211の照度は、第2の表示領域212の照度よりも低い。
光源451,452は、第1の表示領域211及び第2の表示領域212の両方の表示領域を照明する第1の光源451と、第2の表示領域212を照明する第2の光源452とを有する。
光源451,452は、第1の表示領域211及び第2の表示領域212の両方の表示領域を照明する第1の光源451と、第1の表示領域211を除き第2の表示領域212を含む領域を照明する第2の光源452とを有する。
光源451,452は、第1の表示領域211及び第2の表示領域212の両方の表示領域に向けて光を照射する第1の光源451と、第2の表示領域212に向けて光を照射する第2の光源452とを有する。
つまり、表示領域212は、光源451から発せられた光と光源452から発せられた光とが重畳されて照明されている。
実施の形態2.
実施の形態1では、コンバイナー110の反射面の一部をミラー領域11とし、一部を半透過領域12とした。実施の形態2に係る車両用表示装置2は、半透過領域12を構成する部材と、ミラー領域11を構成する部材とを別の部材としている。半透過領域12を構成する部材は、ミラー領域11と並べて配置される位置と、ミラー領域11を構成する部材の裏面側に収納される位置との2つの位置に配置される。半透過領域12を構成する部材は、この2つの位置の間で移動可能な構成をしている。実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付しその説明を省略する。実施の形態1と同一の構成要素は、ミラー13、液晶パネル21、ギア53、モータ54、スイッチ91及びコントローラ401である。
また、実施の形態1と同一の符号を付ししているが、少し異なる点を有する構成要素がある。支軸51は、筐体101を回転可能に支持している点で実施の形態1と異なる。扇型ギア52は、筐体101に取り付けられている点で実施の形態1と異なる。コンバイナー110は、ミラー領域11を有しない点及び筐体101に移動可能に取り付けられている点で実施の形態1と異なる。コントローラ402は、モータ54に加えて、モータ63を駆動する点で実施の形態1と異なる。これらの構成要素は、上述の相違点以外では、実施の形態1と同じである。また、図20及び図21では、バックライト450の表示を省いている。しかし、バックライト450を用いる点、及びコントローラ401がバックライト450を駆動する点等、実施の形態1で示した内容は、実施の形態2でも同様である。
<車両用表示装置2の構成>
図20及び図21は、本発明の実施の形態2に係る車両用表示装置2の構成図である。図20は、コンバイナー110が筐体101の内部に収納された状態を表している。図21は、コンバイナー110が筐体101の上側に突出した状態を表している。
車両用表示装置2は、液晶パネル21及び投写光学系を備えている。投写光学系は、ミラー13、筐体101のミラー領域11及びコンバイナー110の半透過領域12を有している。筐体101は、ミラー領域11を有している。コンバイナー110は、半透過領域12を有している。車両用表示装置1は、透明窓206、コントローラ401,402、バックライト450、光源451,452、支軸51、扇型ギア52、ギア53,62、モータ54,63又はスイッチ91を有することができる。
図20及び図21に示すように、筐体101は、運転者の眼の位置300の方向の表面にミラー領域11を有する。ミラー領域11は、運転者の眼の位置300から見て凹面形状をしている。ミラー領域11は、前方の風景を透過して見ることができない。つまり、ミラー領域11は、光を透過しない不透過のミラーで形成されている。
コンバイナー110は、筐体101の内部に収納された状態(図20に示す状態)から、筐体101の上部に突出する状態(図21に示す状態)に、移動可能に保持されている。コンバイナー110は、投写光学系の光路から退避した状態から、投写光学系の光路上に移動する。コンバイナー110は、運転者の眼の位置300の側に半透過領域12を有している。半透過領域12は、運転者の眼の位置300から見て凹面形状をしている。半透過領域12が筐体101の上部に突出した状態では、半透過領域12は、ミラー領域11と一連の凹面形状となるように配置される。「一連の凹面形状」とは、ミラー領域11及び半透過領域12が1つの曲面を形成することである。コンバイナー110は透明部材で形成されている。半透過領域12には、所定の反射率になるような、半透過膜が形成されている。前景は、半透過領域12を透過するため、運転者は前景を視認できる。また、半透過領域12は、所定の反射率を有しているため、凹面鏡として機能する。
ピン73,74は、コンバイナー101に形成されている。ピン73,74は、筐体101の内側に形成されたガイド溝71,72にそれぞれが案内されている。ピン73は、ガイド溝71に案内され、ピン74は、ガイド溝72に案内されている。液晶パネル21は、映像を表示する。支軸51は、筐体101を支持している。支軸51は、x軸に平行に配置されている。筐体101は、支軸51を中心に回転する。筐体101は、x軸に平行な軸回りに回転する。つまり、筐体101は、支軸51を中心として運転者に対して角度を変えることができる。ラック61は、コンバイナー110から下方へ延在している。「延在」とは、延びて存在することである。ラック61は、ギア62と噛合っている。ギア62は、駆動源としてのモータ63の回転軸に取り付けられている。扇型ギア52は、筐体101に形成されている。扇型ギア52は、支軸51を中心として回転する。扇型ギア52は、ギア53と噛合っている。ギア53は、駆動源としてのモータ54の回転軸に取り付けられている。コントローラ401は、映像信号に基づき、液晶パネル21を制御する。コントローラ402は、モータ54,63の回転を制御する。
<一般道を走行する際の表示>
図22は、車両用表示装置2の表示方法を説明する説明図である。次に、図22を用いて一般道における情報表示の表示方法について説明をする。
この状態では、コンバイナー110は、筐体101の中に収められている。液晶パネル21には、実施の形態1の図8で説明したように、表示領域211に映像が表示されている。バックライト450は、光源451が点灯して、光源452が消灯している状態である。表示領域211に表示された映像は、図22に示すように液晶パネル21から映像光312として出射される。映像光312は、ミラー13で反射され、筐体101のミラー領域11でさらに反射されて運転者の眼の位置300に至る。
この状態を運転者から見ると、運転情報は、ミラー領域11の部分に表示される。反射領域11に表示された運転情報は、虚像として、所定の距離だけ離れた遠方に表示される。運転者は、従来のメーターを見る動作と同様に、運転中にこの反射領域11に視線を向ける。運転者は、目の焦点を近くに合せることなく、運転情報が数メートル先に浮いているようにその運転情報を見ることができる。
実施の形態1で述べたように、虚像表示装置の場合には、運転者の目に到達する映像光310は、アイボックスと呼ばれる範囲に限られる。そこで、運転者の眼の位置300の上下方向に対しては、アイボックスの高さを調節する。運転者は、例えば、スイッチ91を操作して、コントローラ402にモータ54に対する指令を出させる。モータ54は、コントローラ402からの指令を受けて回転する。モータ54の駆動力は、ギア53から扇型ギア52に伝わる。扇型ギア52が支軸51を中心に回転することで、筐体101は支軸51を中心に回転する。つまり、筐体101のミラー領域11が映像光310を反射する角度が変わる。この操作によって、反射領域11から出射される映像光310の出射方向は上下方向に変化する。そして、運転者の眼の位置300にアイボックスの位置を移動させることができる。
<高速道路を走行する際の表示>
次に、高速道路を走行する場合のヘッドアップディスプレイの表示について、図20及び図21を用いて説明する。例えば、高速道路の走行に入ると、運転者がスイッチ91を操作することで、予め設定されたプログラムに基づいてモータ63が所定の方向に回転を開始する。または、車両が高速道路の走行モードに入ると、車両が高速道路に入ったことを検知して、予め設定されたプログラムに基づいてモータ63が所定の方向に回転を開始する。モータ63の駆動力は、ギア62を介してラック61に伝わる。ラック61が上方向(+y軸方向)に移動することで、コンバイナー110は筐体101の上方向に移動する。筐体101の上方向は、図20中に矢印Aで表されている。
このとき、ピン73はガイド溝71に沿って移動する。また、ピン74はガイド溝72に沿って移動する。ピン73,74はコンバイナー110と一体に形成されている。ガイド溝71,72の上側(+y軸方向側)の終端部は、ミラー領域11側(−z軸方向)に屈曲している。ピン73がガイド溝71の上側(+y軸方向側)の終端部に至り、ピン74がガイド溝72の上側(+y軸方向側)の終端部に至ると、ピン73,74はガイド溝71,72の屈曲に沿って案内される。そして、コンバイナー110は、筐体101の上側に突出した状態でミラー領域11側(−z軸方向)に移動する。このとき、コンバイナー110の半透過領域12の反射面とミラー領域11の反射面とは、ひとつの連続した曲面を形成する。なお、「一体に形成」とは、1つの材料で作製されている場合と、1つの部材を他の部材に取り付けることとの両方の意味を含む。
図23は、車両用表示装置2の表示方法を説明する説明図である。次に図23を用いて虚像の表示方法について説明をする。
液晶パネル21は、図11に示すように、表示領域211及び表示領域212に映像が表示される。バックライト450は、光源451および光源452が共に点灯をしている状態である。表示領域211,212に表示された映像は、図23に示すように、液晶パネル21から映像光311,312として出射される。映像光311,312は、ミラー13で反射される。映像光312は、さらに筐体101のミラー領域11で反射されて運転者の眼の位置300に至る。映像光311は、さらにコンバイナー110の半透過領域12で反射されて運転者の眼の位置300に至る。
この状態を運転者から見ると、図10に表すように、メーター等の運転情報は、先ほどの一般道の場合と同じように、ミラー領域11の部分に表示される。また、時速と注意喚起を示すマークの運転情報は、半透過領域12の部分に表示される。半透過領域12は、ミラー領域11の上側(+y軸方向側)に位置している。半透過領域12に表示される映像は、フロントガラスを通して見える前景と重畳される。ミラー領域11に表示される映像は、虚像として遠方に表示される。また、半透過領域12に表示される映像は、虚像として遠方に表示される。
運転者は、運転中に大きく視線を動かすことなく、また、目の焦点を近くに合せることなく、半透過領域12の部分に表示された情報をあたかも数メートル先に浮いているように見ることができる。高速道路の場合には、進行方向の遠方を注視する必要がある。ヘッドアップディスプレイは、運転者の視線を大きく動かすことなく情報を視認できるという点で有効である。しかも、表示される情報の背景は、概ね路面であることが多い。背景が比較的均一なので、運転者は半透過領域12に表示された表示内容を容易に認識できる。
例えば、高速道路での運転中には、コンバイナー110の半透過領域12による表示のみを提供し、筐体101のミラー領域11の表示は消灯するという使い方にも対応できる。図24を用いてその表示方法を説明する。図24は、車両用表示装置2の表示方法を説明する説明図である。
液晶パネル21は、図14に示すように、表示領域212に映像が表示されている。液晶パネル21は、表示領域212以外の領域では、光を遮光している。バックライト450は、光源451および光源452が共に点灯している。液晶パネル21で形成された映像は、図24に示すように、液晶パネル21から映像光311として出射され、ミラー13で反射され、さらにコンバイナー110の半透過領域12で反射されて運転者の眼の位置300に至る。
この状態を運転者から見ると、ミラー領域11の部分には、映像が表示されていない。ミラー領域11の上側に位置するコンバイナー110の半透過領域12には、映像が表示されている。半透過領域12の映像は、フロントガラスを通して見える前景と重畳されて、数メートル先に浮いているように表示される。
一般道路に戻った場合には、液晶パネル21の表示領域212の映像は表示されない。コンバイナー110が筐体101の上側に突出した図21に示す状態から、モータ63を逆に回転させて、コンバイナー110を筐体101の内部に収める。コンバイナー110を筐体101の内部に収納した状態は、図20に表されている。
実施の形態1と同様に、例えば、反射領域11への表示又半透過領域12への表示の選択は、運転者がスイッチ92を用いて行うことができる。また、例えば、反射領域11への表示又半透過領域12への表示の選択は、速度センサなどのセンサ93からの信号をコントローラ401が受けて行うことができる。同様に、コンバイナー110を筐体101から出し入れする操作も、速度センサなどのセンサ93からの信号をコントローラ402が受けて行うことができる。
車両が高速道路を走行して車両の速度が一定の速度以上になった際に、センサ93から受けた速度情報を基に、コントローラ401は、自動的にモータ63を駆動して、コンバイナー110を筐体101から出す。そして、コントローラ401は、自動的に半透過領域12への表示に切り替えることができる。
一方、車両の速度が一定の速度以下になった際に、コントローラ401は、自動的にモータ63を駆動して、コンバイナー110を筐体101の中に入れる。そして、コントローラ401は、自動的に半透過領域12への表示を取止めることができる。
実施の形態2に係る車両用表示装置2は、一つの光学系を用いて、前景と重畳しない虚像による運転情報表示と、前景と重畳した虚像による運転情報表示とを切り替えることができる。また、車両用表示装置2は、一つの光学系を用いて、前景と重畳しない虚像による運転情報表示と、前景と重畳した虚像による運転情報表示とを並べて同時に表示することができる。これらの表示により、車両用表示装置2は、運転状況に適した情報を運転者に提供することができる。また、車両用表示装置2は、前景と重畳して表示するコンバイナー110を、不要時には筐体101の内部に格納して、視界を妨げることを防止できる。
反射部材101,110は、映像を表示しない場合には、投写光学系11,12,13の光路から退避する可動の反射部110を有する。可動の反射部110は、半透過領域12を有する。
なお、上述の各実施の形態においては、「平行」や「垂直」などの部品間の位置関係又は部品の形状を示す用語を用いている場合がある。これらは、製造上の公差や組立て上のばらつきなどを考慮した範囲を含むことを表している。このため、請求の範囲に部品間の位置関係もしくは部品の形状を示す記載した場合には、製造上の公差又は組立て上のばらつき等を考慮した範囲を含むことを示している。
なお、以上のように本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限るものではない。
1,2 車両用表示装置、 11 ミラー領域、 12 半透過領域、 13 ミラー、 101 筐体、 110 コンバイナー、 21 液晶パネル、 201 フロントガラス、 202 ダッシュボード、 203 ステアリングホイール、 211,212 表示領域、 206 透明窓、 300 運転者の眼の位置、 310,311,312 映像光、 401 コントローラ、 402 コントローラ、 450,455 バックライト、 451,452 光源、 461,462 照明レンズ、 51 支軸、 52 扇型ギア、 53,62 ギア、 54,63 モータ、 71,72 ガイド溝、 73,74 ピン、 81 ベース、 91,92 スイッチ、 93 センサ。

Claims (2)

  1. 1つの表示デバイスと、
    前記表示デバイスが表示する映像を運転者の前方に虚像として表示する1つの投写光学系と
    前記表示デバイスを照明する光源と
    を備え、
    前記投写光学系は、運転者の眼の位置に向けて映像光を反射させる反射部材を有し、
    前記反射部材は、前方からの光を透過して前記映像光に重畳させる半透過領域及び前方からの光を遮断するミラー領域を有し、
    前記表示デバイスは、前記ミラー領域に表示される第1の映像を表示する第1の表示領域と、前記半透過領域に表示される第2の映像を表示する第2の表示領域とを有し、
    前記光源が照明する前記第1の表示領域の照度は、前記第2の表示領域の照度よりも低く、
    前記光源は、前記第1の表示領域及び前記第2の表示領域の両方の表示領域を照明する第1の光源と、前記第2の表示領域を照明する第2の光源とを有する車両用表示装置。
  2. 前記反射部材は、映像を表示しない場合には、前記投写光学系の光路から退避する可動の反射部を有し、前記可動の反射部は、前記半透過領域を有する請求項に記載の車両用表示装置。
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