JP6098054B2 - 液滴吐出装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液滴吐出装置および画像形成装置に関し、さらに詳しくは、液滴吐出部を対象としたメンテナンス構造に関する。
周知のように、プリンタ、ファクシミリ装置や複写装置あるいはプロッタさらにはこれら機能を併せ持つ複合機などの画像形成装置の一つに、インク液滴を吐出する記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式によるインクジェット記録装置がある。
この液体吐出記録方式のインクジェット記録装置は、記録ヘッドからインク滴を、搬送される用紙などが用いられる記録媒体(以下、記録媒体を記録用紙と表現する場合もある)に対して吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用する)が可能となる。そして、型式として、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型がある。
なお、本発明における液体吐出記録方式の画像形成装置としては、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体を対象として、インクを着弾させて画像形成を行う装置を意味している。
また、画像形成とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。
さらに、本発明の説明に用いるインクとは、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、樹脂、薬品、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用いられているものが含まれる。
また、本発明で挙げる用紙とは、材質を紙に限定するものではなく、上述したOHPシート、布なども含み、インク滴が付着されるものの意味であり、被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものを含むものの総称として用いる。
この液体吐出方式には、次の方式が知られている。
すなわち、インクを充填した液室の壁の一部を圧電アクチュエータ等により振動および変位させ、液室内の圧力を高めたうえでインクを吐出する方式である。
これ以外の方式としては、液室内に通電によって発熱する発熱体を設け、発熱体の発熱により生じる気泡によって液室内の圧力を高め、インクを吐出する方式が知られている。
この種のインクジェット記録装置は、高速かつ低騒音であり、記録用紙を含む記録媒体の種類に制約が少なく、カラー化も容易であるなどの利点があることから、現在広く普及している。
ここで前述したシリアル型およびライン型を今少し詳しく説明すると次の通りである。
シリアル型は、液滴吐出ヘッドを搭載したキャリッジを用い、このキャリッジを記録用紙の搬送方向と直角な方向にシリアルスキャンさせるとともに記録用紙を記録幅に応じて間欠的に搬送することで搬送と記録(すなわち液滴吐出)とを交互に繰り返すことができる。
ライン型は、記録用紙の1辺の全域に対応して液滴吐出ノズルが配列されているラインヘッドを用いることができ、シリアル方式のような液滴吐出ヘッドを移動させることなく記録用紙のみを搬送するだけで済むのでシリアル方式に比べて高速化できる。
一方、上述した液滴吐出ヘッドとして用いられる記録ヘッドユニットからのインク吐出動作を安定化させるために、記録ヘッドユニットの性能を維持回復させることが重要とされている。つまり、記録ヘッドユニットの液体吐出面、いわゆる、ノズル面に乾燥固化や像粘した残留インクが付着していない状態を維持して吐出が妨げられることがないように、さらには、気泡による吐出位置精度の悪化等の吐出不良を防止することが望まれている。
そこで、インク吐出機能を正常な状態に維持回復するためのノズル機能維持回復装置が提案されている。
ノズル機能維持回復装置に設定されている機能には次の機能がある。
インクの蒸発を抑えて増粘固着したインクが生じるのを防止するために、ノズル面を高い密閉性を持たせる保湿用キャップで覆うキャップ機能、ノズル孔内に発生した気泡などによる吐出不良を記録液の充填圧送により排出する排出回復機能、ノズル面に付着して液滴の飛翔状態を変化させる原因となる残留インクを払拭するワイピング機能、そして、画像形成に寄与しなかったノズルの乾燥を防止する空吐出である。
上述した維持回復装置において、吐出ノズル内のインクの吸引、そして、気泡の排出を行う構成として、キャップに設けられたインク回収口と大気開放口とに吸引流路および大気開放流路を接続した構成が知られている(例えば、特許文献1,2)。
上記特許文献において、特許文献1には、キャップに設けられたインク回収口に接続されて廃液タンクと連通する吸引流路に吸引ポンプが配置され、大気開放口に接続されて外部と連通する大気開放流路におけるキャップの近くに大気開閉弁が配置された構成が開示されている。
このような構成において、吐出ノズルの維持回復動作を行う際には、次の手順が用いられる。
まず、キャップを吐出ノズルに密着させたうえで大気開閉弁を閉じてキャップ内を密閉し、吸引ポンプを動作させることにより吐出ノズル内からインクや気泡を吸引する。その後、大気開閉弁を開放することによりキャップ内の負圧化を解除したうえで吸引ポンプを動作させてキャップ内に溜まったインクを廃液タンクに向け流動させる。
特許文献1に開示されているような大気開閉弁による大気開放流路の開閉動作により、キャップ内の負圧化および大気への圧力回復を行う構成では、大気開閉弁の開放時にキャップ内が大気圧に向けて緩やかに圧力変化する。
しかし、大気開閉弁が開放された時点でキャップを吐出ノズルから離す、いわゆる、デキャップ操作が行われた際あるいは吸引時に大気開放流路内や大気開閉弁側へインクが進入することがある。
つまり、負圧化された空間を有するキャップを吐出ノズルから離すと、圧力の急変によりキャップ内のインクの液面が踊るように乱れ、一部のインクが大気開放口を超えて大気開放流路内に進入することがある。
大気開放流路内にインクが進入した場合には、流路内に固着すると流路面積が変化してしまい、大気開放時での空気の流れが妨げられてデキャップ時での大気圧への復帰が円滑に行われなくなり、インクの吸引により廃液タンクへの回収効率が低下したり、液垂れによる周辺部への汚損が発生する。
また、大気開閉弁にインクが付着すると、大気開閉弁の正常な動作が妨げられてしまい、開閉タイミングや開放量が狂ってしまうと、上述した問題が生じる。
吐出ノズルの並設方向を上述した鉛直方向ではなく水平方向とした場合には、デキャップ時にインクの液面が大気開放口を超えやすくなるが、この構成を用いた場合の大気開放流路へのインクの進入を防止する構成として、特許文献1には、吸引開口よりも鉛直方向で高い位置に大気開放口を設けてインク液面に大気開放口が触れないようにした構成が開示されている。
しかし、このような構成を用いた場合でも、上述したように、デキャップ操作時でのインク液面の乱れや泡立ちが生じた場合には、インク液面が一定とならないことから、大気開放口への進入を確実に防止することができない場合がある。
本発明の目的は、上記従来の問題に鑑み、キャップ内を大気に復帰させる大気開放流路を備えた構成において、該大気開放流路へのインクの進入を確実に阻止することができる構成を備えた液滴吐出装置およびこれを用いる画像形成装置を提供することにある。
この目的を達成するため、本発明は、液滴を吐出する吐出ノズルを有する記録ヘッドと、前記記録ヘッドのノズル面を密閉するキャッピングが可能なキャップおよび前記ノズル面をワイピング可能なワイパを有して前記吐出ノズルの機能を維持回復させる維持回復装置とを備えた液滴吐出装置であって、前記キャップには、前記吐出ノズルから吸引した液滴を回収する液滴吸引流路と、密閉された前記キャップの空間内を大気圧に戻すための気導入が可能な大気開放流路とが接続され、前記液滴吸引流路と前記大気開放流路とは、前記空間内に連通可能とされて同時に液滴回収および空気導入が可能であり、前記キャップが前記ノズル面を密閉した状態において、前記液滴吸引流路に前記空間内の空気が吸い込まれると同時に前記大気開放流路に該空間内に向けて空気が導入されるとき、前記液滴吸引流路での流量が前記大気開放流路での流量よりも大きく、前記大気開放流路から前記液滴吸引流路よりも少ない流量の気が前記空間内に導入されると同時に該空間内に前記吐出ノズルから液滴が吸引されることを特徴とする液滴吐出装置にある。
本発明によれば、吐出ノズルを密閉するキャップに接続されている液滴吸引流路および大気開放流路が同時に連通され、液滴吸引流路に吐出ノズルから液滴が吸引される際に大気開放流路での流量が液滴吸引流路での流量よりも少ない構成であるので、流量差によりキャップ内を負圧化してインクや気泡の吸引が可能となると共に、大気開放流路からは液滴吸引流路での吸引と同時に吸引に要する流量よりも少量の外気が導入されるので、大気開放流路への液滴進入が阻止できる。これにより、大気開放流路に進入した液滴が固着した場合に発生する、空気の流れが阻害されることや大気開閉弁の作動が妨げられることが解消される。
本発明の実施形態にかかる液滴吐出装置を用いる画像形成装置の構成を説明するための模式図である。 本発明の実施形態にかかる液滴吐出装置に用いられる維持回復装置の構成を説明するための模式図である。 図2に示した維持回復装置に用いられるキャップに接続される各流路の構成を説明するための図である。 図2に示した維持回復装置に用いられるチューブポンプおよび流路の関係を説明するための図である。 図2に示した維持回復装置の一態様を説明するための図である。 図5に示した状態から変化した状態での態様を説明するための図である。 本発明の実施形態にかかる液滴吐出装置に用いられる維持回復装置の別例に関する構成を説明するための図である。 図7に示した維持回復装置に用いられるキャップに接続される各流路の構成を説明するための図である。 図7に示した維持回復装置に用いられるチューブポンプおよび流路の関係を説明するための図である。 図8に示した流路の関係に関する別例を説明するための図である。 本発明の実施形態にかかる液滴吐出装置に用いられる維持回復装置の他の例に関する構成を説明するための図である。 図11に示した液滴吐出装置の一態様を説明するための図である。 図12に示した状態から変化した状態での態様を説明するための図である。 図13に示した状態から変化した状態での態様を説明するための図である。 図7に示した構成の要部変形例を説明するための図である。 図11に示した構成の要部変形例を説明するための図である。 図16に示した変形例に用いられるキャップの各流路に関する要部変形例を説明するための図である。
以下、図面に基づき本発明を実施するための形態について説明する。
図1は本発明に係わる画像形成装置としてのインクジェット記録装置1を示した図である。
このインクジェット記録装置1では、メインガイドロッド32とサブガイドロッド33にて、キャリッジ30が摺動自在に保持されている。
キャリッジ30は、図示しない主走査モータとタイミングベルトによって、メインガイドロッド32とサブガイドロッド33の長手方向(主走査方向)に移動走査することができる。
キャリッジ30には、複数の色(例えば、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックなど)のインク滴を吐出する記録ヘッド31が主走査方向と交叉し、かつ重力方向に対して垂直(図において鉛直方向)に沿って吐出ノズルが並設され、矢印A方向に向けて液滴であるインクを吐出できる状態に装着されている。
記録ヘッド31には、インクの膜沸騰により吐出圧を得るサーマル方式、圧電素子を用いて振動板を変形させたり、静電力で振動板を変形させたりして吐出圧を得るものなど様々な方式があり、いずれの方式のものも本発明に適用することができる。
本記録装置では、給紙コロ28、排紙コロ20、21を通じて、用紙を上方向に搬送し、その搬送途中において、記録ヘッド31からインク滴を矢印A方向に吐出して、印字を実行する。ところで、記録ヘッド31には吐出するインクを一時的に貯留するためのインク室が形成されたサブタンク35が一体的に接続されている。
ここでいう一体的とは、記録ヘッド31とサブタンク35がチューブ、管等で接続されることも含んでおり、どちらも一緒にキャリッジに搭載されるという意味である。
用紙を上方向に搬送する構成とした場合、例えば、記録ヘッド近傍の搬送路中でジャムなどが発生した場合や保守点検時には、記録装置1の本体筐体部に設けられている開閉カバー1Aを開けた際にオペレータ側から記録ヘッド周辺部を視認することができるので、メンテナンス作業が容易となる利点がある。
サブタンク35には液体供給チューブ36接続され、液体供給チューブ36のもう一端は、本体据え置きのインクカートリッジ37に接続されている。なお、図1ではインクカートリッジ37を本体に取り付け、供給チューブ36を経由して、インクを記録ヘッド31に供給しているが、本実施形態では、インクカートリッジ37を記録ヘッド31に直接装着して印字動作を実行する、所謂、オンキャリッジ方式を採用することも可能である。
図2は、吐出ノズルの機能を維持回復する維持回復装置10を示しており、維持回復装置10は、画像記録領域を記録ヘッド31が外れた位置に設けられている。
維持回復装置10は、記録ヘッド31のノズル面31Aにキャップ40を当接させてノズル面31Aを密閉した状態とすることによりノズル面の保湿・保護を行うようになっている。
図2においてキャップ40を備えた維持回復装置10は、装置本体側に設けられているガイド41内で摺動可能に装備されているキャップホルダ42に支持されている。
キャップホルダ42は、ガイド41内にて摺動可能なキャップスライダ43に連動できる部材であり、キャップスライダ43が有するピン44がガイド41内のカム45の回転位置に応じて摺動することによりノズル面31Aに対して接離する方向に摺動できるようになっている。ピン44は、カム45を構成するレール部材に嵌合してカム45の回転をキャップスライダ43およびキャップホルダ42の摺動に変換できる部材である。
キャップホルダ42の内部には、キャップ40とこれに対向するホルダ底面との間にキャップ40をノズル面31Aに密着させる方向に付勢するバネ46が配置されている。
キャップ40は、本実施形態の場合、吐出ノズルが鉛直方向に並置されている構成を対象として吐出ノズルの並置方向に長手方向を有する断面形状がボックス状の部材である。
図3に示すように、液滴であるインクを吸引する際に用いられるインク吸引口40Aが底面側に、そして空間内でインクの液面よりも上方に相当する上面側には、大気を導入可能な大気開放口40Bがそれぞれ形成されており、これら各口には、図2に示すように、インク吸引流路50および大気開放流路51がそれぞれ接続されている。
図2において、インク吸引流路50および大気開放流路51は、管路を構成する可撓性チューブで構成されており、これら各流路50,51は、単一で設けられたチューブポンプ52を経由して、インク吸引流路50が廃液用流路として廃液タンク53に連通し、大気開放流路51が図2中、▽印で示す大気に連通している。
なお、図2において符号60は、ノズル面31Aを払拭するワイパを示しておりワイパ60は、ノズル面31Aに付着したインクや異物を除去してインクの吐出特性を正常に保つようになっている。
本実施形態では、インク吸引流路50と大気開放流路51との流量が異なっており、具体的には、インク吸引流路50での流量が大気開放流路51での流量よりも大きくされ、換言すれば、大気開放流路51での流量がインク吸引流路50での流量よりも少なくされている。
このような流量の違いは、図2において線の太さの違いで示した各流路50,51の管路径、および図4に示すように、大気開放流路51に用いられる可撓性チューブの太さをインク吸引流路50に用いられる可撓性チューブの断面積よりも小さくして流体抵抗をインク吸引流路50よりも大きくすることにより設定される。
これら各流路50,51に用いられる可撓性チューブは、図4に示すように、チューブポンプ52に捲装されることで同時にインクあるいは空気の搬送が行われるようになっている。
チューブポンプ52は、チューブガイド520内で駆動モータMに回転駆動されるロータ52Aと、ロータ52Aの周方向等分位置に設けられて可撓性チューブを押し潰すことができる外径寸法を有したコロ52Bとで構成されている。
チューブポンプ52では、ロータ52Aの回転と同時にコロ52Bが転動することでチューブガイド520の内面に可撓性チューブを押し付けて押し潰すことにより収縮させながらその収縮位置を変位させることで可撓性チューブ内のインクあるいは空気を移動させるようになっている。
図2において符号F1,F2は、チューブポンプ52が矢印Rで示す方向に回転した際の各流路での流動方向および流量を矢印の長さの違いで示している。つまり、矢印F1は、矢印F2よりも流量が多いことを示している。
なお、チューブガイド520は、各流路に用いられる可撓性チューブの外径寸法に合わせてチューブを押し潰すことができるように可撓性チューブと対面する周壁の径が決められており、本実施形態では、図4(A)に示すように、大気開放流路51に用いられる可撓性チューブと対面する周壁がインク吸引流路50に用いられる可撓性チューブに対面する周壁よりも小径とされた段部とされている。
可撓性チューブは、外径を両方の流路で共通とし、内径を異ならせるようにして上述したチューブガイド520側での段部をなくしてもよく、また、チューブガイド520側において、可撓性チューブに対面する周壁の径を両方の流路共に同じとし、上述した理由に基づく段部をコロ52B側に形成するようにしてもよい。
図2において、大気開放流路51には、ガイド41から延長された流路に大気開閉弁54を有する流路が合流させてある。
大気開放流路51では、チューブポンプ52が作動しているとき、大気開閉弁54が閉じられていると、チューブポンプ52の回転時に発生するキャップ40内の負圧化により末端部(▽印部))から大気が導入され、チューブポンプ52が停止していると、大気開閉弁54が開放されることによりキャップ40内が大気と連通した状態とされる。
従って、チューブポンプ52が停止している時にキャップ40がノズル面31Aから離されるような場合には、チューブポンプ52の回転による大気の搬送がなくても大気開閉弁54側から大気開放口40Bに向けて迅速に大気が導入されることによりキャップ40内が迅速に大気圧に復帰することができる。
本実施形態は以上のような構成であるから、キャップ40のキャッピング及びデキャップ時での状態を図5,6において説明すると次の通りである。
図5(A)は、キャップ40が記録ヘッド31のノズル面31Aに密着し、大気開閉弁54が閉じられている状態を示しており、この状態では、チューブポンプ52が回転することにより、インク吸引流路50にはキャップ40内からの空気が吸い込まれ、大気開放流路51にはキャップ40に向けて空気が導入される。
このとき、インク吸引流路50と大気開放流路51とで流量が異なり、インク吸引流路50での流量が大気開放流路51での流量よりも大きくされることで生じる流量差によりキャップ40内が負圧化傾向とされる。
これにより、キャップ40内には吐出ノズル内のインクや気泡が吸い出され、また、キャップ40内に吸い出されたインクや空気はチューブポンプ52を経由してインク吸引流路50内に導入されて廃液タンク53に流される。
一方、大気開放流路51が連通するキャップ40内の大気開放口40Bでは、インク吸引流路50よりは少ない流量の空気が導入され続けているので、泡状となったインクも含めて大気開放口40Bへのインクの進入が阻止される。
従って、大気開放口40Bからインクが進入した際に生じる大気開放流路51内でのインクの固着や大気開閉弁54でのインクの固着が阻止されることにより、空気の流れを妨げることがなく、また、大気開閉弁54の正常が作動が維持されることになる。
一方、図5(B)は、チューブポンプ52が停止した状態を示しており、この状態では、大気開閉弁54が開放される。
これにより、キャップ40内が負圧化傾向にあるとき、その負圧を利用して大気開放口40Bには外気が導入されることになるので、キャップ40内が大気圧に戻されることになる。
この状態においても、大気開放口40Bでは、外気が導入されることでキャップ40内のインクが進入することはない。
一方、図6は、デキャップの準備過程およびデキャップ時で流動状態を示す図であり、同図(A)は、図5(B)に示した大気開閉弁54を開放した状態からチューブポンプ52を駆動した状態を示している。この状態では、大気開閉弁54から空気がキャップ40内に流入し、キャップ内のインクや空気が廃液タンク53に導入されてキャップ40内が空の状態となり、さらに、この状態が継続される間、大気開放口40Bには外気が導入され続けるので、大気開放流路51へのインクの進入が阻止されている。
図6(B)はキャップ40をノズル面31Aから離すデキャップ時での状態であり、この状態では、チューブポンプ52が停止されると共に、カム45が回転することによりキャップスライダ43に連動してキャップホルダ42がノズル面31Aから離れる向きに摺動する。
キャップ40内では、前工程でのチューブポンプ52の回転により残留するインクや気泡が廃液タンク53に搬送されて空の状態となっているとともに、大気開放流路51から導入された空気により大気圧に戻っているので、ノズル面31Aからの引き離しが円滑に行えると共に、負圧による吐出ノズル側からのインクの吸引が生じないので、インクの不用意な垂れ落ちなどが防止されることになる。
以上の実施形態においては、インク吸引流路50と大気開放流路51とで流量差を生じさせ、これら流路を同一のチューブポンプで駆動させるようになっている。これにより、キャップ40内を負圧化そして大気圧に戻すための駆動部の構成を簡略化することができる。
しかも、各流路同士での流量差を設定し、かつ、インク吸引時においても大気開放流路51から外気を導入するようにしているので、インク吸引流路からインクや気泡を吸引する際にも大気開放流路51へのインクの進入を阻止した状態が維持されることになる。
次に本発明の別実施形態について図7を用いて説明する。
本実施形態では、インク吸引流路(便宜上、符号50’で示す)、大気開放流路(便宜上、符号51’で示す)の各断面積を同一とした場合を対象として、インク吸引流路50’での流量よりも大気開放流路51’での流量を少なくした構成に特徴がある。
図7は、上記特徴を説明するための図であり、同図においてキャップ40は、大気開放流路51’が接続される大気開放口(便宜上、符号40B’で示す)が上面に直立した状態で設けられている。
図8は、キャップ40におけるインク吸引口40Aおよび大気開放口40B’の構成を示す図であり、同図に示すように大気開放口40B’がキャップ40の上面に設けられることで、開口面が下向きになるのを利用して、上昇しやすい空気の特性により空気を開口付近に滞留させやすくできる。
これにより、大気開放口40B’がインクの液面から触れにくくできると共に、大気開放口40B’付近へのインクの付着を効果的に避けることができる。
一方、チューブポンプは、図9において符号52,52’で示すように、各流路に用いられる可撓性チューブがそれぞれ捲装されるように2個設けられている。
図9においてチューブポンプ52,52’は、同一の駆動モータMの出力軸に対して、各ポンプのうちでインク吸引流路50’に用いられる可撓性チューブを対象とするチューブポンプ52が設けられている。
チューブポンプ52’は、減速歯車群Gを介してチューブポンプ52に連動するようになっている。
つまり、チューブポンプ52の回転軸と同軸上に配置された歯車G1を駆動側として低速化される減速比を設定された従動側の歯車G2を備えた減速歯車群Gがチューブポンプ52と52’との間に設けられており、減速歯車群Gの従動側歯車に大気開放流路51’に用いられる可撓性チューブを対象としたチューブポンプ52’が設けられている。
減速歯車群Gでは、大気開放流路51’側のチューブポンプ52’がインク吸引流路50’側のチューブポンプ52よりも低速回転できる減速比が設定されている。
なお、大気開放流路51’を対象とするチューブポンプ52’に備えられている部材は、符号に「’」を付けて示す。
上述したように、インク吸引流路50’側のチューブポンプ52の回転数よりも大気開放流路51’側のチューブポンプ52’が低回転数により回転することになるので、大気開放流路51’での流量がインク吸引流路50’での流量よりも少なくされることになる。
なお、回転数の関係に代えて、可撓性チューブの撓み変形剛性を異ならせるようにすると、各チューブポンプでの駆動力を異ならせることにより、大気開放流路51’での流量がインク吸引流路50’での流量よりも少なくなるようにすることもできる。
減速歯車群Gは、1段の減速歯車噛み合わせ構造であるので、チューブポンプ52,52’が相対方向に回転するようになっている。このため、インク吸引流路50’側のチューブポンプ52が、キャップ40内を負圧化するための回転を行うと、減速歯車群Gを介して大気開放流路51’側のチューブポンプ52’がインク吸引流路50’側のチューブポンプ52に対して逆転する関係とされている。これにより、図7において符号R1で示すように、インク吸引流路50’側のチューブポンプ52がキャップ40内を負圧化する方向に回転する際には、大気開放流路51’側のチューブポンプ52’が、符号R2で示すように、キャップ40内に大気が導入する方向に回転する。
以上の構成においては、チューブポンプ52,52’は同時に回転設定が行われるので、キャップ40がノズル面31Aに密着して吐出ノズルからのインクや気泡を吸引する場合、インク吸引流路50’に比べて少量の空気が大気開放流路51’を介してキャップ40内に導入される。
これにより、前述した実施形態と同様に、キャップ40内が流路間での流量差により負圧化されると共に大気開放口40B’から常時大気が導入されることにより大気開放口40B’へのインクの進入が阻止される。
大気開放口40B’では、下向きの開口面とされることにより、上述したように、外気の導入により空気がインクと開口面との断絶状態を維持することができるので、インクが大気開放口40B’に進入するのを効果的に防止することができる。
一方、図7に示した構成において、大気開閉弁54およびチューブポンプ52,52’の回転及び回転停止によるキャッピング、デキャップの手順は前述した実施形態と同様である。
次に、大気開放口40B’に関する変形例について説明する。
図10は、キャップ40の上面に設けられた大気開放口40B’を示す図であり、同図において大気開放口40B’には、その開口面側に大気開放口40B’よりも大径の開口を有するフード部材40B1’が一体化されている。
この構成においては、フード部材40B1’により大気開放口40B’が覆われた状態となり、そして、フード部材40B1’の開口面が大気開放口40B’よりも大径であることから、キャップ40内に導入された外気の浮力により開口面内に多くの空気を溜めることができる。これにより、大気開放口40B’との間に空気による遮断層ができることでインクが大気開放口40B’内に進入するのを阻みやすくなる。
また、キャップ40内に吸引されたインクの液面がフード部材40B1の下端部に達した場合でも、フード部材40B1’の開口径を大きくするだけで、液面が月形となるメニスカスの下面を利用してインクの侵入を阻止し、かつ、インクの固着を防止することができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。
図11は、図2に示した構成、つまり、インク吸引流路50よりも大気開放流路51の流路面積を小さくすることにより大気開放流路51での流量をインク吸引流路50での流量よりも少なくした構成を対象として、大気開放流路51内における大気開閉弁54よりもキャップ40側の位置に空気溜め部70を設けたことを特徴とする。
図11において空気溜め部70は、大気開放流路51に連通する空間が収縮変形可能な蛇腹部材等の形状復元が可能な部材で構成されている。
これにより、大気開放流路51を流れる空気が溜められることで膨張変形し、キャップ40に連通する大気開放流路51が負圧化することで収縮変形して内部に溜め込んだ空気を大気開放流路51に排出するようになっている。
なお、空気溜め部70は収縮変形時でも、大気開放口40Bと大気連通弁54の連通状態を保持する流路が形成されている。
従って、キャップ40内の負圧により空気溜め部70から流れ出た空気は、空気溜め部70が潰れるまでの間、ほぼインク吸引流路50を流れるインクの流量と同じ流量で流れる。
図12および13は、図11に示した構成の作用を説明するための図であり、図12(A)は回復動作前の状態を、図12(B)は回復動作が開始されるためにキャップ40がノズル面31Aに密着した状態を示している。
図12(A)に示すようにキャップ40がノズル面31Aに密着する前では、大気開放流路51が、大気開閉弁54によって大気に連通させているので空気溜め部70が自身の形状復元力により膨張変形することにより空気が溜められる。
一方、図12(B)に示すように、回復動作が開始されてキャップ40がノズル面31Aに密着すると、チューブポンプ52が回転することによりインク吸引流路50および大気開放流路51において矢印F1,F2で示す流れが生じる。
チューブポンプ52が回転し始めると、インク吸引流路50にはキャップ40内を負圧化する空気の流れが生じる一方、大気開放流路51では空気溜め部70らキャップ40に向けた空気の流れ(F2’で示す流れ)が生じる。
大気開放流路51での流量は、図2に示した場合と同様にインク吸引流路50よりも少ないことから、その流量差によりキャップ40内が負圧化され、この負圧により空気溜め部70から空気がキャップ40に導入される。
空気溜め部70は、図13(A)に示すように、前述した流路間での流量差に基づく負圧により空気が吐き出されて潰れる傾向となる。
この結果、空気溜め部70が潰れると、キャップ40内の負圧化が増大し、この負圧を利用して吐出ヘッドのノズルからインクや気泡がキャップ40側に向けて吸い出されることになる。
ノズルからインクや気泡を吸い出す際には、空気溜め部70が潰れているが、潰れた状態でも大気開放口40Bと大気連通弁54の連通状態を保持する流路が空気溜め部70に形成されているので、チューブポンプ52を経由した空気が継続してキャップ40内に導入される。これにより、インクや気泡の吸い込み時には、大気開放口40Bから導入される空気によってインクが大気開放口40Bに進入するのを阻止される。
ノズルからのインクや気泡の吸い出しが完了すると、チューブポンプ52が停止される。
チューブポンプ52が停止されると図13(B)に示すように、大気開閉弁54が開放されて外気が導入される(矢印F3)。
大気開閉弁54が開放されると、図14(A)に示すように、空気溜め部70は、自身の形状復元力により大気を取り込んで基の形状に復元し、空気を溜める。
空気溜め部70に大気が導入される際に、大気開放流路51を介してキャップ40内が大気圧に戻されるが、このときの流量(矢印F5)が大気開閉弁54での流量(矢印F4)よりも少ないので、急激な大気圧復帰ではなく徐々に大気圧に戻ることになる。
これにより、キャップ40内が急激な圧力変動、特に負圧化傾向にある状態から大気圧に戻るような変動を生じた際に起こる、吐出ノズル内への空気の混入などが阻止される。また、記録ヘッドからキャップ40を離す際にノズルからインクが吸引されて、そのインクが垂れ落ちてしまうということも防がれる。
図14(B)は、キャップ40内を大気圧に戻した後の状態を示しており、この状態ではチューブポンプ52が再度回転を開始される。
チューブポンプ52の回転により、図13(A)に示した場合と同様に、キャップ40内では、空気溜め部70から大気が導入される一方、インク吸引流路50からはインクや空気が吸い出されてインクは廃液タンク53に回収されることでキャップ40内に溜まったインクが除去される。この後、キャップ40がノズル面31Aから離されて、ワイパ60によるワイピング処理が行われ、図12(A)に示す状態に戻ることで一連の維持回復動作が終了する。
本実施形態においては、ノズル側からインクや気泡を吸い出す前に、キャップ40の大気開放口40Bから大気を導入しておくことができる。つまり、チューブポンプ52が回転を開始するとインク吸引流路50を介してキャップ40内が負圧化傾向となるのに応じて空気溜め部70から空気がキャップ40内に導入される。これにより、キャップ40の大気開放口40Bでは常に空気が存在することになり、吸引され始めた際のインクの進入を遮断することができる。
特に、空気溜め部70が潰れてからキャップ40内の負圧化傾向が高まるので、インクの吸引開始時期を空気溜め部70が潰れた時点からというような順序とできて大気開放口40Bへのインク進入および付着が確実に阻止されることになる。
次に、上記実施形態における要部変形例について説明する。
図15は、図7に示した構成の変形例であり、同図においては、インク吸引流路50と大気開放流路51とを対象とするチューブポンプ52,52’をそれぞれ独立して設け、そして、大気開放流路51から大気開閉弁54が取り除かれている。
この構成においては、各流路を対象とするチューブポンプ52,52’を駆動する駆動源がそれぞれ設けられており、駆動源での駆動条件として、大気開放流路51での流量がインク吸引流路50での流量よりも少なくできること、そして、同時もしくは大気開放流路51側のチューブポンプ52’をインク吸引流路50側のチューブポンプ52よりも先に駆動するタイミングを条件としている。
上記構成においては、キャップ40がノズル面31Aに密着した状態で吸引が開始されるとき、各流路側のチューブポンプ52,52’が同時に回転することにより、吸引動作中において大気開放口40Bから常時空気が導入されていることになる。この結果、大気開放口40Bから空気が吹き出していることにより大気開放口40Bへのインクの進入や付着を避けることができる。
一方、大気開放流路51側のチューブポンプ52’をインク吸引流路50側のチューブポンプ52よりも先に回転を開始させるようにすると、吸引開始前に大気開放口40Bから空気が導入されることになるので、前述した場合と同様に、大気開放口40Bから空気が導入、換言すれば、吹き出しているので、インクや気泡の吸引動作が開始された際に大気開放口40Bへのインクの進入や付着を前もって避けるようにすることができる。
上記構成では、大気開閉弁が用いられていないので、吸引停止時には、インク吸引流路50側のチューブポンプ52を大気開放流路51側のチューブポンプ52’よりも先に停止させ、大気開放流路51側のチューブポンプ52’によりキャップ40内に空気を送り込むことでキャップ内を大気圧に戻すことができる。
このような動作の後に、再度両方のチューブポンプ52,52’を同一流量となる条件で回転させてキャップ40内からインクの回収を行い、キャップ40をノズル面31Aから離すようにする。
この構成においては、チューブポンプの構成が単一の従動部材を対象とするだけであるので簡単な構成とすることができ、しかも、各駆動源での駆動条件を設定するだけで大気開閉弁を不要にして構成の簡略化が可能となる。
上記実施形態においては、チューブポンプを用いたが、本発明ではこれに限らない。例えば、ダイアフラムポンプなど他のポンプを使うこともできる。
ダイアフラムポンプであれば、吸引流路側よりも大気開放側のダイアフラムを小さくしたり、ダイアフラムの変位量を小さくすることで、大気開放口に空気を送りながら流量差でキャップ内を負圧化することが共通のモータで可能である。しかしながら、チューブポンプは停止している時に流路を確実に閉じておけるメリットがあり、その意味において本発明においては最も適したポンプである。
次に上記実施形態において説明した構成を、吐出ノズルに適応した状態で用いる例について説明する。
上記実施形態では、吐出ノズルが鉛直方向に並置されている場合を対象としたが、吐出ノズルの並置方向はこれに限らず、水平方向の場合もある。つまり、インクを垂直方向に吐出する場合である。
後者の場合の構成が図16および図17に示されている。
図16は、図11に示した構成を対象として、水平方向に並置された吐出ノズルに対向するキャップ40を設けた場合を示している。
図16に示した液滴吐出装置では、これまで説明した例と異なる点がキャップにおける大気開放口にある。
図17は、キャップ40を示す図であり、同図において水平方向に位置するキャップ40の底面には、その一方側にインク吸引口40Aの開口が設けられ、他方側に大気開放口40Bが設けられている。
大気開放口40Bには、上方に向け開口している大気開放流路51側の開口面から開口面がキャップ40の底面に対向するように下向きとされる曲路80Aを有したフード部材80が設けられている。
フード部材80は、大気開放口40Bを覆う状態で取り付けられており、下向きの開口面から空気がキャップ40内に導入されるようになっている。
このような大気開放口40Bの構成では、下向きに導入された空気がフード部材80の下向きの開口面近傍に浮力により滞留することができるので、ノズルからのインクや気泡の吸引時には下向きの開口面近傍に空気を滞留させておくことでインクと開口面との間を遮断して泡状となっているものも含めてインクが大気開放口40B内に進入することや付着するのを防止することができる。
1 インクジェット記録装置
10 液滴吐出装置
31 記録ヘッド
31A ノズル面
40 キャップ
40A インク吸引口
40B,40B’ 大気開放口
40B1’、80 フード部材
50 インク吸引流路
51 大気開放流路
52,52’ チューブポンプ
53 廃液タンク
54 大気開閉弁
70 空気溜め部
80A 曲路
特開2000−211164号公報 特開2007−190845号公報

Claims (9)

  1. 液滴を吐出する吐出ノズルを有する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドのノズル面を密閉するキャッピングが可能なキャップおよび前記ノズル面をワイピング可能なワイパを有して前記吐出ノズルの機能を維持回復させる維持回復装置とを備えた液滴吐出装置であって、
    前記キャップには、前記吐出ノズルから吸引した液滴を回収する液滴吸引流路と、密閉された前記キャップの空間内を大気圧に戻すための空気導入が可能な大気開放流路とが接続され、
    前記液滴吸引流路と前記大気開放流路とは、前記空間内に連通可能とされて同時に液滴回収および空気導入が可能であり、
    前記キャップが前記ノズル面を密閉した状態において、前記液滴吸引流路に前記空間内の空気が吸い込まれると同時に前記大気開放流路に該空間内に向けて空気が導入されるとき、前記液滴吸引流路での流量が前記大気開放流路での流量よりも大きく、前記大気開放流路から前記液滴吸引流路よりも少ない流量の空気が前記空間内に導入されると同時に該空間内に前記吐出ノズルから液滴が吸引されることを特徴とする液滴吐出装置。
  2. 前記液滴吸引流路および前記大気開放流路には可撓性チューブが用いられ、該可撓性チューブは、単一のチューブポンプにより伸縮駆動されて液滴および空気が搬送され、前記大気開放流路の可撓性チューブの内径が前記液滴吸引流路の可撓性チューブの内径よりも小さくされていることを特徴とする請求項1記載の液滴吐出装置。
  3. 前記大気開放流路は、延長方向の一端が前記キャップに接続され、該延長方向の他端が大気に連通し、
    前記大気開放流路の前記延長方向の両端間において該大気開放流路に合流する大気取り入れ部に大気開閉弁が配置され、
    前記大気開閉弁は、開放されることにより前記キャップの密閉空間内を大気圧に戻すことを特徴とする請求項1または2記載の液滴吐出装置。
  4. 前記大気開放流路には、前記大気開閉弁よりも前記キャップ寄りに空気溜め部が設けられ、前記空間内の負圧化に連動して前記空気溜め部に貯留された空気を前記空間内に流し込むことを特徴とする請求項3記載の液滴吐出装置。
  5. 前記吐出ノズルが鉛直方向に並設されている場合には、前記液滴吸引流路が前記空間下方に位置し、前記大気開放流路が前記液滴吸引流路よりも上方に位置し、該大気開放流路からは液滴の吸引開始と同時もしくは吸引開始前に前記液滴吸引流路での流量よりも少量の大気が導入されることを特徴とする請求項1乃至4のうちの一つに記載の液滴吐出装置。
  6. 前記空間の前記大気開放流路との接続部には下向きに開口した大気開放流路開口部が備えられ、前記接続部の流路の断面積よりも前記大気開放流路開口部の断面積が大きいことを特徴とする請求項5記載の液滴吐出装置。
  7. 前記液滴吸引流路及び前記大気開放流路は、前記吐出ノズルが水平方向に並設される場合に、前記キャップの底面に配置され、
    前記空間の前記大気開放流路との接続部には、該接続部を覆うと共に内部に形成された屈曲部を介して下向きの開口を有するフード部材が備えられ、
    液滴の吸引開始と同時もしくは吸引開始前に、前記液滴吸引流路での流量よりも少量の大気が前記大気開放流路から導入されることを特徴とする請求項1乃至4のうちの一つに記載の液滴吐出装置。
  8. 前記キャップは、前記ノズル面を密閉した後、液滴吸引と空気の導入とが同時もしくは空気の導入が先に行われる際に、前記液滴吸引流路と前記大気開放流路との流量差により前記空間内を負圧化されて前記吐出ノズルから液滴や空気を吸引した後、前記大気開閉弁の開放後に前記ノズル面から離されることを特徴とする請求項3または4記載の液滴吐出装置。
  9. 記録紙に液滴を吐出することで画像形成が可能な画像形成装置において、請求項1乃至8のうちの一つに記載の液吐出装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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