JPH06328702A - インクジェット記録装置の回復装置 - Google Patents
インクジェット記録装置の回復装置Info
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- JPH06328702A JPH06328702A JP12007593A JP12007593A JPH06328702A JP H06328702 A JPH06328702 A JP H06328702A JP 12007593 A JP12007593 A JP 12007593A JP 12007593 A JP12007593 A JP 12007593A JP H06328702 A JPH06328702 A JP H06328702A
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- cap
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 インク吸引後の残インキによる増粘や固着、
あるいはポンプ故障を解消して保守容易で構造が簡単な
回復装置を提供する。 【構成】 正圧空気発生用のポンプと、インクヘッドの
インク吐出部を密封するキャップと、廃インク吸収体を
内蔵する廃インクタンクと、ポンプからキャップを介し
て廃インクタンクに通じる排気流路とからなり、キャッ
プ内を高速で通過する空気流のためキャップ室内を負圧
としてインク吐出部の残インクを吸引する。吸引された
インクは空気に乗って廃インク吸収体に吸収される。し
たがって、ポンプには残インクが全く流入せず、キャッ
プ室内に残圧も残らない。
あるいはポンプ故障を解消して保守容易で構造が簡単な
回復装置を提供する。 【構成】 正圧空気発生用のポンプと、インクヘッドの
インク吐出部を密封するキャップと、廃インク吸収体を
内蔵する廃インクタンクと、ポンプからキャップを介し
て廃インクタンクに通じる排気流路とからなり、キャッ
プ内を高速で通過する空気流のためキャップ室内を負圧
としてインク吐出部の残インクを吸引する。吸引された
インクは空気に乗って廃インク吸収体に吸収される。し
たがって、ポンプには残インクが全く流入せず、キャッ
プ室内に残圧も残らない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクヘッドから被記録
材へインクを吐出させて記録を行うインクジェット記録
装置に関し、特にそのインクヘッドの回復装置に関す
る。
材へインクを吐出させて記録を行うインクジェット記録
装置に関し、特にそのインクヘッドの回復装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェット記録装置における
インクヘッドのノズル目詰りを除去回復するための回復
装置は、インクヘッドのインク吐出部をこれを覆う回復
装置のキャップで押圧してキャップ室と負圧ポンプとを
連通させ、キャップ室内に発生する負圧を用いてインク
ヘッドのノズルより目詰りインクを吸引していた。
インクヘッドのノズル目詰りを除去回復するための回復
装置は、インクヘッドのインク吐出部をこれを覆う回復
装置のキャップで押圧してキャップ室と負圧ポンプとを
連通させ、キャップ室内に発生する負圧を用いてインク
ヘッドのノズルより目詰りインクを吸引していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の回復装置は、キャップとヘッドのインク吐出部との間
に形成されるキャップ室内の負圧を用いてノズル目詰り
インクを吸引するため、次のような欠点があった。 (1)キャップがリークし易く、キャップ室内が負圧に
ならないことがある。また、キャップ室内に吸引したイ
ンクの一部が残るため、周囲を汚損したり増粘、固着し
てキャップリークの原因等になったりして、吸引前にヘ
ッド側に逆流することがある。 (2)吸引ポンプは廃インクを吸引するためポンプより
廃インクの排出装置が必要となるので、ポンプの構成が
複雑化する。 (3)吸引ポンプ内に廃インクが残留してその増粘、固
着等により、ポンプ故障が発生する。
の回復装置は、キャップとヘッドのインク吐出部との間
に形成されるキャップ室内の負圧を用いてノズル目詰り
インクを吸引するため、次のような欠点があった。 (1)キャップがリークし易く、キャップ室内が負圧に
ならないことがある。また、キャップ室内に吸引したイ
ンクの一部が残るため、周囲を汚損したり増粘、固着し
てキャップリークの原因等になったりして、吸引前にヘ
ッド側に逆流することがある。 (2)吸引ポンプは廃インクを吸引するためポンプより
廃インクの排出装置が必要となるので、ポンプの構成が
複雑化する。 (3)吸引ポンプ内に廃インクが残留してその増粘、固
着等により、ポンプ故障が発生する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のインク記録装置
の回復装置は、正圧空気を発生する正圧空気発生手段
と、インクヘッドがノズル目詰り回復のため回復装置の
前に位置したとき、インクヘッドのインク吐出部を密封
するキャップと、廃インク吸収体を内蔵する廃インクタ
ンクと、正圧空気発生手段とキャップとの間およびキャ
ップと廃インクタンクとの間をそれぞれ連結して、キャ
ップ内の排気通路とともに正圧空気発生手段から廃イン
クタンクまでの間の正圧空気の排気流路を形成する排気
管とよりなり、キャップはインクヘッドのインク吐出部
を密封したときインク吐出部との間にキャップ室を形成
し、かつ、キャップ室とキャップ内の排気通路との間を
連結する少なくとも一つの貫通孔を有している。
の回復装置は、正圧空気を発生する正圧空気発生手段
と、インクヘッドがノズル目詰り回復のため回復装置の
前に位置したとき、インクヘッドのインク吐出部を密封
するキャップと、廃インク吸収体を内蔵する廃インクタ
ンクと、正圧空気発生手段とキャップとの間およびキャ
ップと廃インクタンクとの間をそれぞれ連結して、キャ
ップ内の排気通路とともに正圧空気発生手段から廃イン
クタンクまでの間の正圧空気の排気流路を形成する排気
管とよりなり、キャップはインクヘッドのインク吐出部
を密封したときインク吐出部との間にキャップ室を形成
し、かつ、キャップ室とキャップ内の排気通路との間を
連結する少なくとも一つの貫通孔を有している。
【0005】
【作用】本発明は、正圧発生手段を用いてインクヘッド
のインク吐出部前のキャップ室に連絡するキャップ内を
通る排気通路内に空気を高速で流してキャップ室内を減
圧し、吸引した目詰りインク等を空気に乗せ廃インク吸
収体に吸収させる。したがって、キャップリークの影響
を少くし、キャップ室内にインクが残らないようにする
ことができ、かつ、正圧発生手段内には廃インクが入ら
ないのでその故障がないようにしたものである。
のインク吐出部前のキャップ室に連絡するキャップ内を
通る排気通路内に空気を高速で流してキャップ室内を減
圧し、吸引した目詰りインク等を空気に乗せ廃インク吸
収体に吸収させる。したがって、キャップリークの影響
を少くし、キャップ室内にインクが残らないようにする
ことができ、かつ、正圧発生手段内には廃インクが入ら
ないのでその故障がないようにしたものである。
【0006】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
する。
【0007】図1は本発明のインクヘッドの回復装置が
適用されるインクジェット記録装置(IJRA)の一般
構成を示す外観斜視図である。
適用されるインクジェット記録装置(IJRA)の一般
構成を示す外観斜視図である。
【0008】図1において、1はプラテン24上に送紙
されてきた記録紙の記録面に対向してインク吐出を行う
ノズル群を具えたインクヘッドである。16はインクヘ
ッド1を保持するキャリッジ(HC)であり、駆動モー
タ17の駆動力を伝達する駆動ベルト18の一部と連結
し、互いに平行に配設された2本のガイドシャフト19
Aおよび19Bと摺動可能とすることにより、インクヘ
ッド1の記録紙の全幅にわたる往復移動が可能となる。
されてきた記録紙の記録面に対向してインク吐出を行う
ノズル群を具えたインクヘッドである。16はインクヘ
ッド1を保持するキャリッジ(HC)であり、駆動モー
タ17の駆動力を伝達する駆動ベルト18の一部と連結
し、互いに平行に配設された2本のガイドシャフト19
Aおよび19Bと摺動可能とすることにより、インクヘ
ッド1の記録紙の全幅にわたる往復移動が可能となる。
【0009】26はヘッド回復装置であり、インクヘッ
ド1の移動経路の一端、例えばホームポジションと対向
する位置に配設される。伝動機構23を介したモータ2
2の駆動力によって、ヘッド回復装置26を動作せし
め、インクヘッド1のキャッピングを行う。このヘッド
回復装置26のキャップ4によるインクヘッド1へのキ
ャッピングに関連させて、ヘッド回復装置26内に設け
た適宜の吸引手段(不図示)によるインク吸引を行い、
インクを吐出口より強制的に排出させることによりノズ
ル内の増粘インクを除去する等の吐出回復処理を行う。
また、記録終了時等にキャッピングを施すことによりイ
ンクヘッド1が保護される。
ド1の移動経路の一端、例えばホームポジションと対向
する位置に配設される。伝動機構23を介したモータ2
2の駆動力によって、ヘッド回復装置26を動作せし
め、インクヘッド1のキャッピングを行う。このヘッド
回復装置26のキャップ4によるインクヘッド1へのキ
ャッピングに関連させて、ヘッド回復装置26内に設け
た適宜の吸引手段(不図示)によるインク吸引を行い、
インクを吐出口より強制的に排出させることによりノズ
ル内の増粘インクを除去する等の吐出回復処理を行う。
また、記録終了時等にキャッピングを施すことによりイ
ンクヘッド1が保護される。
【0010】30はヘッド回復装置26の側面に配設さ
れ、シリコンゴムで形成されるワイピング部材としての
ブレードである。ブレード30はブレード保持部材30
Aにカンチレバー形態で保持され、ヘッド回復装置26
と同様、モータ22および伝動機構23によって動作
し、インクヘッド1の吐出面との係合が可能となる。こ
れにより、インクヘッド1の記録動作における適切なタ
イミングで、あるいはヘッド回復装置26を用いた吐出
回復処理後に、ブレード30をインクヘッド1の移動経
路中に突出させ、インクヘッド1の移動動作に伴ってイ
ンクヘッド1の吐出面における結露、濡れあるいは塵埃
等をふきとるものである。
れ、シリコンゴムで形成されるワイピング部材としての
ブレードである。ブレード30はブレード保持部材30
Aにカンチレバー形態で保持され、ヘッド回復装置26
と同様、モータ22および伝動機構23によって動作
し、インクヘッド1の吐出面との係合が可能となる。こ
れにより、インクヘッド1の記録動作における適切なタ
イミングで、あるいはヘッド回復装置26を用いた吐出
回復処理後に、ブレード30をインクヘッド1の移動経
路中に突出させ、インクヘッド1の移動動作に伴ってイ
ンクヘッド1の吐出面における結露、濡れあるいは塵埃
等をふきとるものである。
【0011】図2は本発明のヘッド回復装置の一実施例
の構成を示す要部断面図である。
の構成を示す要部断面図である。
【0012】図2において、1はインクヘッド、4はヘ
ッド回復装置26のキャップで、インクヘッド1がノズ
ルの回復処理のためヘッド回復装置26の前に置かれた
とき、インクヘッド1のインク吐出部をシールするよう
にばね11で押圧される。キャップ4とシールされたイ
ンク吐出部との間にはキャップ室4aが形成されてお
り、キャップ室4aとキャップ4の内部の排気通路4b
との間は複数の細い孔4cで連結されている。キャップ
4の排気通路4bはシリンダー5とピストン7とからな
る正圧ポンプ12と廃インク吸収体9を内部に有する廃
インクタンク2とに排気管3aおよび3bを介してそれ
ぞれ連通し、ピストン7は紙送りモータやキャリアモー
タ等を動力源6として作動する。ピストン室Aはシリン
ダー5の内壁とピストン7のヘッド面とに囲まれた空気
室で、ピストン室A内でシリンダー5の内壁上に設けら
れた弁膜10は、弁穴部5bとともにピストン室Aの内
部に空気を外部から取り入れるための逆止弁を構成して
いる。ピストン7の内部には空気室Aとシリンダー5の
壁の一部に設置されたオリフィス部5aとを連通するた
めの連通部7aが設けられている。O−リング8bおよ
び8cはそれぞれピストン7の両端とシリンダー5の内
壁との間をシールし、また、O−リング8bはO−リン
グ8aとともに連通部7aが排気管3aと連通する開口
の前後をはさんでシリンダー5の内壁との間をシールし
ている。なお、オリフィス部5aは、図においてピスト
ン7が右方に押されてピストン室A内の空気圧が所定の
正圧力を発生する位置で、連通部7aの開口と連通する
シリンダー5の壁内に設定されている。
ッド回復装置26のキャップで、インクヘッド1がノズ
ルの回復処理のためヘッド回復装置26の前に置かれた
とき、インクヘッド1のインク吐出部をシールするよう
にばね11で押圧される。キャップ4とシールされたイ
ンク吐出部との間にはキャップ室4aが形成されてお
り、キャップ室4aとキャップ4の内部の排気通路4b
との間は複数の細い孔4cで連結されている。キャップ
4の排気通路4bはシリンダー5とピストン7とからな
る正圧ポンプ12と廃インク吸収体9を内部に有する廃
インクタンク2とに排気管3aおよび3bを介してそれ
ぞれ連通し、ピストン7は紙送りモータやキャリアモー
タ等を動力源6として作動する。ピストン室Aはシリン
ダー5の内壁とピストン7のヘッド面とに囲まれた空気
室で、ピストン室A内でシリンダー5の内壁上に設けら
れた弁膜10は、弁穴部5bとともにピストン室Aの内
部に空気を外部から取り入れるための逆止弁を構成して
いる。ピストン7の内部には空気室Aとシリンダー5の
壁の一部に設置されたオリフィス部5aとを連通するた
めの連通部7aが設けられている。O−リング8bおよ
び8cはそれぞれピストン7の両端とシリンダー5の内
壁との間をシールし、また、O−リング8bはO−リン
グ8aとともに連通部7aが排気管3aと連通する開口
の前後をはさんでシリンダー5の内壁との間をシールし
ている。なお、オリフィス部5aは、図においてピスト
ン7が右方に押されてピストン室A内の空気圧が所定の
正圧力を発生する位置で、連通部7aの開口と連通する
シリンダー5の壁内に設定されている。
【0013】次に、本実施例の動作を説明する。
【0014】図2においてピストン7が動力源6により
駆動されて右へ移動すると、弁膜10と弁穴部5bで構
成される逆止弁は閉鎖され、ピストン室A内の空気は圧
縮、増圧される。O−リング8a,8b間に開口する連
通部7aがオリフィス部5aと対向すると、ピストン室
A側より連通部7a、オリフィス部5a、排気管3a、
排気通路4bおよび排気管3bを通って廃インクタンク
2内へ空気が急激に流出する。排気通路4b内を通過す
る空気は高速のため流路内では圧力が低下し、孔4cを
介して排気通路4bと連通しているキャップ室4a内で
は負圧が発生してインクヘッド1のインク吐出部のノズ
ル内のインクが吸引される。吸引されたインクは廃イン
クタンク2内の廃インク吸収体9へ吹き付けられ、ピス
トン室Aが大気圧に即時戻るので、従来例に見られた残
圧によるキャップ4内のインク残りがなく、ノズル目詰
りを回復することが出来る。ピストン7が左に移動する
とオリフィス部5aと連通部7aとは連通が閉鎖され、
一方、逆止弁より空気が流入してピストン室Aは拡大す
る。
駆動されて右へ移動すると、弁膜10と弁穴部5bで構
成される逆止弁は閉鎖され、ピストン室A内の空気は圧
縮、増圧される。O−リング8a,8b間に開口する連
通部7aがオリフィス部5aと対向すると、ピストン室
A側より連通部7a、オリフィス部5a、排気管3a、
排気通路4bおよび排気管3bを通って廃インクタンク
2内へ空気が急激に流出する。排気通路4b内を通過す
る空気は高速のため流路内では圧力が低下し、孔4cを
介して排気通路4bと連通しているキャップ室4a内で
は負圧が発生してインクヘッド1のインク吐出部のノズ
ル内のインクが吸引される。吸引されたインクは廃イン
クタンク2内の廃インク吸収体9へ吹き付けられ、ピス
トン室Aが大気圧に即時戻るので、従来例に見られた残
圧によるキャップ4内のインク残りがなく、ノズル目詰
りを回復することが出来る。ピストン7が左に移動する
とオリフィス部5aと連通部7aとは連通が閉鎖され、
一方、逆止弁より空気が流入してピストン室Aは拡大す
る。
【0015】図3は本発明のヘッド回復装置の他の実施
例の構成を示す要部断面図である。
例の構成を示す要部断面図である。
【0016】本実施例ではピストン室Aを直接にキャッ
プ4の排気通路4bに連通させており、駆動源6を制御
することによりピストン7の移動速度とストロークを調
節し、キャップ室4a内の減圧を自由に調整するように
したもので、インクヘッド1からのインク吸引量を必要
に応じて加減することができる。
プ4の排気通路4bに連通させており、駆動源6を制御
することによりピストン7の移動速度とストロークを調
節し、キャップ室4a内の減圧を自由に調整するように
したもので、インクヘッド1からのインク吸引量を必要
に応じて加減することができる。
【0017】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液滴を形成し、記
録を行うインクジェット方式の記録ヘッド、記録装置に
用いられて優れた効果をもたらすものである。
中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液滴を形成し、記
録を行うインクジェット方式の記録ヘッド、記録装置に
用いられて優れた効果をもたらすものである。
【0018】インクジェット記録装置の代表的な構成や
原理については、例えば、米国特許第4723129号
明細書、同第4740796号明細書に開示されている
基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式は
いわゆるオンデマンド型、コンテイニュアス型のいずれ
にも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合に
は、液体(インク)が保持されているシートや液路に対
応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応
していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なく
とも一つの駆動信号を印加することによって、電気熱変
換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用
面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対
一で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので
有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に
優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。
原理については、例えば、米国特許第4723129号
明細書、同第4740796号明細書に開示されている
基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式は
いわゆるオンデマンド型、コンテイニュアス型のいずれ
にも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合に
は、液体(インク)が保持されているシートや液路に対
応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応
していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なく
とも一つの駆動信号を印加することによって、電気熱変
換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用
面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対
一で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので
有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に
優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。
【0019】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0020】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に、熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を
開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許
第4459600号明細書を用いた構成も含まれるもの
である。
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に、熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を
開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許
第4459600号明細書を用いた構成も含まれるもの
である。
【0021】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギー
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成
に対しても本発明は有効である。
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギー
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成
に対しても本発明は有効である。
【0022】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよいが、本発明は、上述した効果を
一層有効に発揮することができる。
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよいが、本発明は、上述した効果を
一層有効に発揮することができる。
【0023】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも
本発明は有効である。
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも
本発明は有効である。
【0024】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみを記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個を組み合わせによってで
もよいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極
めて有効である。
色等の主流色のみを記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個を組み合わせによってで
もよいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極
めて有効である。
【0025】以上説明した本発明実施例においては、イ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであって、室温で軟化するもの、もしくは
液体であるもの、あるいは上述のインクジェット方式で
はインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調
整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温
度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与
時にインクが液状をなすものであればよい。
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであって、室温で軟化するもの、もしくは
液体であるもの、あるいは上述のインクジェット方式で
はインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調
整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温
度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与
時にインクが液状をなすものであればよい。
【0026】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで防止するか、またはイン
クの蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを
用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの記録信号
に応じた付与によってインクが液化し、液状インクとし
て吐出するものや、記録媒体に到達する時点では既に固
化し始めるもの等のような、熱エネルギーによって初め
て液化する性質のインクの使用も本発明には適用可能で
ある。このような場合インクは、特開昭54−5684
7号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載
されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状ま
たは固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対
して対向するような形態としてもよい。
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで防止するか、またはイン
クの蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを
用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの記録信号
に応じた付与によってインクが液化し、液状インクとし
て吐出するものや、記録媒体に到達する時点では既に固
化し始めるもの等のような、熱エネルギーによって初め
て液化する性質のインクの使用も本発明には適用可能で
ある。このような場合インクは、特開昭54−5684
7号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載
されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状ま
たは固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対
して対向するような形態としてもよい。
【0027】さらに加えて、本発明を用いる記録装置の
形態としては、ワードプロセッサやコンピュータ等の情
報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設け
られるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さ
らには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採
るものであっても良い。
形態としては、ワードプロセッサやコンピュータ等の情
報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設け
られるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さ
らには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採
るものであっても良い。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、正圧発生手段を用
いてインクヘッドのインク吐出部をシールするキャップ
内の排気通路に高速で空気を流して、この排気通路に連
絡するキャップ室内を減圧することによりインク吐出部
の残りインクを吸引するので、(1)インク吸引後の残
圧がないため、キャップ内にインクが残らずインクの増
粘や固着によるキャップのリークがなくなり、また、残
インクかインクヘッド側に逆流することもない、(2)
廃インクが正圧発生手段内を通過しないため、その構造
が簡単になり、かつ、その内部での残留インクの増粘、
固着等による故障が全くない、という効果がある。
いてインクヘッドのインク吐出部をシールするキャップ
内の排気通路に高速で空気を流して、この排気通路に連
絡するキャップ室内を減圧することによりインク吐出部
の残りインクを吸引するので、(1)インク吸引後の残
圧がないため、キャップ内にインクが残らずインクの増
粘や固着によるキャップのリークがなくなり、また、残
インクかインクヘッド側に逆流することもない、(2)
廃インクが正圧発生手段内を通過しないため、その構造
が簡単になり、かつ、その内部での残留インクの増粘、
固着等による故障が全くない、という効果がある。
【図1】本発明のヘッド回復装置が適用されるインクジ
ェット記録装置の一般構成を示す外観斜視図である。
ェット記録装置の一般構成を示す外観斜視図である。
【図2】本発明のヘッド回復装置の一実施例の構成を示
す要部断面図である。
す要部断面図である。
【図3】本発明のヘッド回復装置の他の実施例の構成を
示す要部断面図である。
示す要部断面図である。
1 インクヘッド 2 廃インクタンク 3a,3b 排気管 4 キャップ 4a キャップ室 4b 排気通路 4c 孔 5 シリンダー 5a オリフィス部 5b 弁穴部 6 動力源 7 ピストン 7a 連通部 8 O−リング 8a,8b,8c O−リング 9 廃インク吸収体 10 弁膜 11 ばね 12 正圧ポンプ A ピストン室
Claims (5)
- 【請求項1】 インクジェット記録装置のインクヘッド
のノズル目詰りの回復装置であって、 正圧空気を発生する正圧空気発生手段と、 インクヘッドがノズル目詰り回復のため回復装置の前に
位置したとき、インクヘッドのインク吐出部を密封する
キャップと、 廃インク吸収体を内蔵する廃インクタンクと、 正圧空気発生手段とキャップとの間およびキャップと廃
インクタンクとの間をそれぞれ連結して、キャップ内の
排気通路とともに正圧空気発生手段から廃インクタンク
までの間の正圧空気の排気流路を形成する排気管とより
なり、 前記キャップはインクヘッドのインク吐出部を密封した
ときインク吐出部との間にキャップ室を形成し、かつ、
該キャップ室とキャップ内の前記排気通路との間を連結
する少なくとも一つの貫通孔を有しているインクジェッ
ト記録装置の回復装置。 - 【請求項2】 前記正圧発生手段はピストンおよびシリ
ンダーとピストンを駆動する動力源とよりなり、ピスト
ンが所定位置に到達したときピストン室内に発生した正
圧空気を前記排気管に流出させる請求項1記載の回復装
置。 - 【請求項3】 前記正圧発生手段はピストンおよびシリ
ンダーとピストンを駆動する動力源とよりなり、ピスト
ン室は常時、前記排気管と連通しており、動力源の制御
によりピストンの移動速度とストロークとの調整が可能
とされた請求項1記載の回復装置。 - 【請求項4】 前記インクヘッドは、インク吐出用の熱
エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えている
請求項1記載の回復装置。 - 【請求項5】 前記インクヘッドは、前記電気熱変換体
によって印加される熱エネルギーにより、インクに生ず
る膜沸騰を利用して吐出口よりインクを吐出させる請求
項4に記載の回復装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12007593A JPH06328702A (ja) | 1993-05-21 | 1993-05-21 | インクジェット記録装置の回復装置 |
US08/795,723 US6137504A (en) | 1993-05-20 | 1997-02-04 | Wiping and recovery of an ink jet head with inclined discharge port surface |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12007593A JPH06328702A (ja) | 1993-05-21 | 1993-05-21 | インクジェット記録装置の回復装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06328702A true JPH06328702A (ja) | 1994-11-29 |
Family
ID=14777288
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12007593A Pending JPH06328702A (ja) | 1993-05-20 | 1993-05-21 | インクジェット記録装置の回復装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06328702A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8226204B2 (en) | 2007-07-06 | 2012-07-24 | Seiko Epson Corporation | Fluid ejecting apparatus |
US9120315B2 (en) | 2012-07-10 | 2015-09-01 | Ricoh Company, Ltd. | Droplet ejection device and image forming apparatus including the droplet ejection device |
-
1993
- 1993-05-21 JP JP12007593A patent/JPH06328702A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8226204B2 (en) | 2007-07-06 | 2012-07-24 | Seiko Epson Corporation | Fluid ejecting apparatus |
US9120315B2 (en) | 2012-07-10 | 2015-09-01 | Ricoh Company, Ltd. | Droplet ejection device and image forming apparatus including the droplet ejection device |
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