JP6093233B2 - 樹脂シートの製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とする樹脂シートの製造方法及び製造装置に関し、特に製造コストが抑えられ、作業の安全性が確保された樹脂シートの製造方法及び製造装置に関する。
エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、EVAとも称する。)を主成分とする樹脂シートは、透明性や接着性に優れていることから、太陽電池用封止膜や合わせガラス用中間膜等、複数の基板や部材を接着するための接着シートとして広く使用されている。
太陽電池用封止膜として使用する場合には、例えば、図3に示すように、表面側透明保護部材11、太陽電池用封止膜13A、接続タブ15で電気的に接続された複数の発電素子14、太陽電池用封止膜13B、及び裏面側保護部材(バックカバー)12をこの順で積層して一体化することにより製造される太陽電池に使用される。一体化する際には加熱加圧を行い、太陽電池用封止膜13A、13Bに含まれる架橋剤によりEVAを架橋させるのが一般的である(特許文献1)。
また、合わせガラス用中間膜として使用する場合には、例えば、図4に示すように、2枚のガラス板7A及び7Bの間に合わせガラス用中間膜5を挟持し、架橋硬化させて製造される合わせガラスに使用される。合わせガラスは主に自動車や建物の窓に使用され、合わせガラス用中間膜5により、耐貫通性や破損したガラスの飛散が防止される(特許文献2)。
このような目的で用いられるEVAを主成分とする樹脂シートは、エチレン−酢酸ビニル共重合体および架橋剤などの添加剤を含む組成物を、カレンダー成形、押出成形、プレス成形等種々の成形法により成膜して製造される。この中でもカレンダー成形は生産能力が高いことから広く利用されている。
図2は従来のカレンダー成形法を説明する概略図である。まず、EVA及び架橋剤等の添加剤を含む組成物をミキサー(図示せず)で混合した後、遊星ローラ式押し出し機112のホッパー114に供給し、EVA及び架橋剤等の添加剤を均一分散させる。均一分散された組成物は遊星ローラ式押し出し機112から塊状で排出され、第1ベルトコンベア122上に供給される。そして、組成物は第1ベルトコンベア122からチャージロール132まで搬送され、チャージロール132において十分に加熱混練された後、第2ベルトコンベア140によりカレンダーロール34(34A〜D)まで搬送される。カレンダーロール34に供給された組成物は所望とする厚さまで圧延された後、図示しない冷却ロール及び巻き取りロールで冷却及び巻き取りが行われ、樹脂シートが完成する。
特開2000−84967号公報
しかしながら、チャージロールを使用する場合には、材料の切り替えし等種々の制御を要し、熟練されたオペレータ要員を配置する必要があるため、製造コスト増大の要因となっていた。また、チャージロールの操作は危険性が高く、万一巻き込まれた場合には重篤事故に繋がる恐れがあるため安全面の問題もある。
本発明の目的は、製造コストが抑えられ、安全性が確保された樹脂シートの製造方法及び製造装置を提供することにある。
上記目的は、エチレン−酢酸ビニル共重合体及び架橋剤を含む組成物からなる樹脂シートをカレンダー成形により製造する方法であって、
前記組成物を押し出し機により加熱混練するとともに連続的に押し出す加熱混練押出工程、及び押し出された組成物をカレンダーロールまで搬送速度を上昇させながら搬送する搬送工程、を含むことを特徴とする樹脂シートの製造方法により達成される。
組成物の加熱混練に押し出し機を用いることで従来のようなチャージロールを使用せずに済むので、危険を伴うオペレータ要員を配置することを要せず、またこれにより製造コストも抑えられる。一方、押し出し機の口金は、その近傍において温度上昇による架橋剤の分解が起きないよう必然的に比較的大きいサイズに設定することになるが、口金を大きくすると押し出される材料が太くなり、押出速度も低下するため、そのままの速度で搬送するとカレンダーロールの周速と合わずに搬送過程で材料が切れ、安定的に生産することが難しくなる。そこで、搬送過程で搬送速度を上昇させることにより、押し出された組成物を細くし、カレンダーロールの周速に合わせることで、安定的に樹脂シートを製造することができる。
本発明の樹脂シートの製造方法の好ましい態様は以下の通りである。
(1)前記搬送工程を複数のベルトコンベアで行い、該複数のベルトコンベアそれぞれの搬送速度を異なる速度に設定することにより、前記搬送速度の上昇を段階的に行う。
搬送手段として複数のベルトコンベアを使用して段階的に搬送速度を上昇させることにより、搬送中の組成物の切断を確実に防止することができる。
(2)前記押し出し機が二軸押し出し機である。
二軸押し出し機は他の押し出し機と比較して、発熱が少なく温度調整が容易なことから、厳密な温度調整が必要な上記架橋剤を含む組成物をシート成形するのに好適である。
(3)前記樹脂シートが太陽電池用封止膜である。
太陽電池の発電素子を封止するために架橋反応が行われる太陽電池用封止膜の製造方法として好適に適用することができる。
また、上記目的は、エチレン−酢酸ビニル共重合体及び架橋剤を含む組成物からなる樹脂シートをカレンダー成形により製造する装置であって、前記組成物を加熱混練するとともに連続的に押し出す押し出し機と、押し出された組成物をカレンダーロールまで搬送速度を上昇させながら搬送する搬送手段と、を有することを特徴とする樹脂シートの製造装置により達成される。
本発明の樹脂シートの製造装置の好ましい態様は以下の通りである。
(1)前記搬送手段は複数のベルトコンベアであり、該複数のベルトコンベアのそれぞれの搬送速度が異なる速度に設定されることにより、前記搬送速度の上昇が段階的に行われる。
(2)前記押し出し機が二軸押し出し機である。
(3)前記樹脂シートが太陽電池用封止膜である。
これら樹脂シート製造装置の好ましい態様の好適理由は上記樹脂シートの製造方法で説明した通りである。
本発明の樹脂シートの製造方法及び製造装置は、従来のカレンダー成形と比較して、製造コストが抑えられると共に安全性が確保されている。また、樹脂シートを安定的に効率よく製造することが可能である。
本発明のカレンダー成形装置の実施の形態の一例を説明する概略図である。 従来のカレンダー成形装置を示す概略図である。 一般的な太陽電池の構造を示す概略断面図である。 一般的な合わせガラスの構造を示す概略断面図である。
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。上述したように、本発明の樹脂シートの製造方法は、エチレン−酢酸ビニル共重合体及び架橋剤を含む組成物を加熱混練するとともに連続的に押し出す加熱混練押出工程、及び押し出された組成物をカレンダーロールまで搬送速度を上昇させながら搬送する搬送工程を含む。
図1は、本発明の樹脂シートの製造方法に好適に使用できる本発明の樹脂シート製造装置の一例を示す概略図である。この樹脂シート製造装置10では、まず、ペレット状や粉末状のエチレン−酢酸ビニル共重合体と架橋剤及び必要に応じて添加される添加剤を予めミキサー(図示せず)で均質となるよう混合した後、押し出し機12の材料ホッパー14に供給する。材料ホッパー14に供給された組成物は押し出し機12内で加熱混練された後、口金16から連続的に押し出され、第一ベルトコンベア22−1上に供給される。このとき供給される組成物の形状は、例えば断面形状が円形状や楕円形状等の長尺体である。この断面形状は口金16の開口部の形状に依存し、その開口部の形状は例えば円形状や楕円状等である。
第一ベルトコンベア22−1上に供給された組成物は、そのベルトコンベア22−1上をカレンダーロール34(34A〜D)に向かって送られ、更に、第二ベルトコンベア22−2、続いて第三ベルトコンベア22−3に送られる。そして、第三ベルトコンベア22−3のカレンダーロール34側端部まで搬送された後、4本のカレンダーロール34A〜Dのうちカレンダーロール34Aと34Bの間に供給される。組成物が供給されるとカレンダーロール34Aと34Bの間にメルトバンク40が生じると共に、ここから複数のカレンダーロール34A〜Dによって組成物が圧延される。圧延された後、図示しない冷却ロール及び巻き取りロールによって冷却及び巻き取りが行われ、樹脂シートが完成する。
本発明において特徴的なことは、搬送手段としての上記複数のベルトコンベア22−1〜3での搬送速度を搬送する過程で上昇させることである。すなわち、上記3個のベルトコンベア22−1〜22−3はその搬送速度がそれぞれ異なる速度に設定され、カレンダーロール34側に位置するベルトコンベアの搬送速度が押し出し機12側に位置するベルトコンベアの搬送速度よりも速くなるように速度をそれぞれ調整する。したがって、第1ベルトコンベア22−1の搬送速度V1、第2ベルトコンベア22−2の搬送速度V2及び第3ベルトコンベア22−3の搬送速度V3についてはV1<V2<V3という関係が成り立ち、組成物の搬送速度は搬送過程において段階的に上昇する。
また、押し出し機12からの押し出し速度V0は、第1ベルトコンベア22−1の速度V1と同じかそれ以下であり、第3ベルトコンベアの速度V3は、複数のカレンダーロール34A〜Dのうち、入り口側のカレンダーロール34Aの速度Vcと同じかそれに近い速度(例えば、±1m/h)となるように設定する。
具体的には、V3の速度はV2の2〜4倍、V2の速度はV1の2〜4倍、V3の速度はV1の速度の4〜16倍とすればよい。この範囲であれば、速度の相違が大きすぎず、速度を徐々に上昇させることができるので、搬送中に押し出された組成物が切断されることを確実に防止できる。
具体的には、押し出し機12の口金16から押し出された直後の速度は例えば1〜3m/hであり、カレンダーロールに供給される直前の速度は例えば15〜30m/hである。
このように搬送過程において搬送速度を上げることにより、押し出し機12から長尺状に押し出された組成物が引っ張られて細くなり、その断面積は押し出し機から押し出された時の20〜30%程度となる。これにより、カレンダーロールの処理能力に適した供給量でカレンダーロールに供給することができる。また、従来のようにチャージロールを使用していないので、チャージロールの制御要員の配置を要しない。
なお、本図で示した例では、3個のベルトコンベアを用いた例を示しているが、押し出し速度やカレンダーロールの周速等に応じてベルトコンベアの数を適宜変更してよく、例えば、2〜5個あればよい。押し出し機の押し出し速度とカレンダーロールの周速の差がより大きい場合には、より多くのベルトコンベアを用い、徐々に速度を上昇させることで、搬送途中での切断を回避することができる。
なお、図中、押圧ロール24は、組成物が搬送中にベルトコンベア22−1〜3から離れないように組成物を抑えつけるために必要に応じて設けられるものである。
口金16の開口部の大きさは、押し出し機の処理能力や所望とするフィルムの生産量、口金近傍における発熱の度合い等に応じて、組成物に含まれる架橋剤の分解が抑えられる温度となるよう適宜設定する。口金16の開口部の面積は、例えば150〜350cmである。
押し出し機12での加熱混練時の温度は、エチレン−酢酸ビニル共重合体の融点以上で且つ架橋剤の分解温度よりも低い温度に調整する。具体的には60〜100℃である。
本発明において、押し出し機12は、加熱混練された組成物を途切れることなく連続的に搬送手段に供給することができるものであればよく、例えば、一軸押し出し機、二軸押し出し機、多軸押し出し機等いずれでもよい。発熱が少なく、加熱混練される組成物の温度調整が容易な点から二軸押し出し機を使用することが好ましい。
上記説明した例では、搬送手段として複数のベルトコンベアを例として示しているが、これに限られず、例えば、押し出し機からカレンダーロールまでの間に複数のロールを配置し、その複数のロールのそれぞれの周速をカレンダーロールに向かうに従い速くなるように設定し、その複数のロールで押し出された組成物を搬送させる搬送手段でもよい。
上記説明した例では、複数のカレンダーロールは、4本のカレンダーロールからなるL字型を示しているが、直列3本型、傾斜3本型、直列4本型、逆L型、Z型、傾斜Z型、5本型等、必要に応じて選択してよい。カレンダーロールによる圧延処理は通常の温度及び周速で行えばよい。製造される樹脂シートの厚さは用途に応じて適宜選択される。例えば、0.05〜2mmである。
上述したように上記組成物は、エチレン−酢酸ビニル共重合体及び架橋剤を含んでおり、必要に応じてその他各種添加剤も添加される。以下、組成物の各成分について説明する。
EVAにおける酢酸ビニル含有量は20〜35質量%、特に22〜26質量%であることが好ましい。20質量%未満であると、樹脂シートの加工性が低下する恐れがあり、35質量%を超えると、カルボン酸、アルコール等が発生し、樹脂シートと接する部材との界面で発泡が生じ易くなる恐れがある。
また、EVAのメルトフローレート(MFR)は、35g/10分以下、特に2〜6g/10分であることが好ましい。低すぎると流動性が低下し、発生した気泡が抜けにくくなる場合があり、この範囲より高いと加工性が低下する場合がある。なお、本発明におけるメルトフローレート(MFR)の値は、JIS K7210に従い、190℃、荷重21.18Nの条件に基づいて測定されたものである。
上記組成物には架橋剤が含まれる。架橋構造を形成することで、太陽電池モジュールに用いた場合の封止性能や、合わせガラスに用いた場合の接着性能を向上させることができる。架橋剤としては、接着力、耐湿性、耐貫通性の温度依存性が改善された樹脂シートが得られることから、有機過酸化物を用いるのが好ましい。
前記有機過酸化物としては、100℃以上の温度で分解してラジカルを発生するものであれば、どのようなものでも使用することができる。有機過酸化物は、一般に、成膜温度、組成物の調整条件、硬化温度、被着体の耐熱性、貯蔵安定性を考慮して選択される。
前記有機過酸化物としては、樹脂の加工温度・貯蔵安定性の観点から例えば、ベンゾイルパーオキサイド系硬化剤、tert−ヘキシルパーオキシピバレート、tert−ブチルパーオキシピバレート、tert−ブチルパーオキシ2−ヘキシルカーボネート、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ジ−n−オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、スクシニックアシドパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、4−メチルベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、m−トルオイル+ベンゾイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサネート、1,1−ビス(tert−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサネート、1,1−ビス(tert−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサネート、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−tert−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、tert−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、tert−ブチルパーオキシマレイックアシド、tert−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルヘキサン、tert−ブチルパーオキシラウレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(メチルベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、tert−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、tert−ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、等が挙げられる。
ベンゾイルパーオキサイド系硬化剤としては、70℃以上の温度で分解してラジカルを発生するものであればいずれも使用可能であるが、半減期10時間の分解温度が50℃以上のものが好ましく、調製条件、成膜温度、硬化(貼り合わせ)温度、被着体の耐熱性、貯蔵安定性を考慮して適宜選択できる。使用可能なベンゾイルパーオキサイド系硬化剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオキシベンゾエート、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート等が挙げられる。ベンゾイルパーオキサイド系硬化剤は1種でも2種以上を組み合わせて使用してもよい。
有機過酸化物として、特に、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,1−ビス(tert−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、tert−ブチルパーオキシ2−ヘキシルカーボネートが好ましい。
前記有機過酸化物の含有量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体100質量部に対して、0.1〜5質量部、より好ましくは0.2〜3質量部であることが好ましい。前記有機過酸化物の含有量は、少ないと得られる架橋後の耐久性能が低下する恐れがあり、多くなると共重合体との相溶性が悪くなる恐れがある。
上記組成物は、必要に応じて、さらに架橋助剤を含んでいてもよい。前記架橋助剤は、エチレン−酢酸ビニル共重合体のゲル分率を向上させ、樹脂シートの接着性及び耐久性を向上させることができる。
前記架橋助剤の含有量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体100質量部に対して、一般に10質量部以下、好ましくは0.1〜5質量部、更に好ましくは0.1〜2.5質量部で使用される。これにより、接着性に優れる樹脂シートが得られる。
前記架橋助剤(官能基としてラジカル重合性基を有する化合物)としては、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等の3官能の架橋助剤の他、(メタ)アクリルエステル(例、NKエステル等)の単官能又は2官能の架橋助剤等を挙げることができる。なかでも、トリアリルシアヌレートおよびトリアリルイソシアヌレートが好ましく、特にトリアリルイソシアヌレートが好ましい。
樹脂シートは、合わせガラスや太陽電池モジュールに使用した場合の接着性能を向上させるため、更に接着向上剤を含んでいても良い。接着向上剤としては、シランカップリング剤を用いることができる。これにより、優れた接着力を有する樹脂シートを形成することが可能となる。シランカップリング剤としては、γ−クロロプロピルメトキシシラン、ビニルエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランを挙げることができる。これらシランカップリング剤は、単独で使用しても、又は2種以上組み合わせて使用しても良い。なかでも、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが特に好ましく挙げられる。
前記シランカップリング剤の含有量はエチレン−酢酸ビニル共重合体100質量部に対して5質量部以下、好ましくは0.1〜2質量部であることが好ましい。
樹脂シートは、膜の種々の物性(機械的強度、光学的特性、耐熱性、耐光性、架橋速度等)の改良あるいは調整のため、必要に応じて、可塑剤、アクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合物及び/又はエポキシ基含有化合物などの各種添加剤、紫外線吸収剤、光安定剤および老化防止剤を含んでいてもよい。
本発明の製造方法及び製造装置により製造される樹脂シートは太陽電池用封止膜又は合わせガラス用中間膜として好ましく使用することができる。
樹脂シートを太陽電池用封止膜に使用する場合は、通常、表面側透明保護部材と裏面側保護部材との間に、本発明により製造された樹脂シート(封止膜)を介在させて架橋一体化させることにより発電素子を封止させて太陽電池を製造する。発電素子を十分に封止するには、表面側透明保護部材、表面側封止膜、発電素子、裏面側封止膜及び裏面側保護部材をその順で積層し、積層体を減圧下で予備圧着し、各層の残存する空気を脱気した後、加熱するとともに加圧して封止膜を架橋硬化させればよい。
また、合わせガラス用中間膜として使用する場合は、例えば、本発明により製造された樹脂シート(中間膜)を2枚の透明基板の間に介在させて積層体とした後、加熱加圧し、中間膜を架橋させて接着一体化させることにより合わせガラスが製造される。前記透明基板は、例えば珪酸塩ガラス、無機ガラス板、無着色透明ガラス板などのガラス板の他、プラスチックフィルムを用いてもよい。前記プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレンアフタレート(PEN)フィルム、ポリエチレンブチレートフィルムを挙げることができ、PETフィルムが好ましい。
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能である。
10 樹脂シート製造装置
12 押し出し機
14 ホッパー
16 口金
22−1〜3 ベルトコンベア
24 押圧ロール
34A〜34D カレンダーロール
40 メルトバンク

Claims (8)

  1. エチレン−酢酸ビニル共重合体及び架橋剤を含む組成物からなる樹脂シートをカレンダー成形により製造する方法であって、
    前記組成物を押し出し機により加熱混練するとともに連続的に押し出す加熱混練押出工程、及び
    押し出された組成物をカレンダーロールまで搬送速度を上昇させながら搬送する搬送工程、
    を含むことを特徴とする樹脂シートの製造方法。
  2. 前記搬送工程を複数のベルトコンベアで行い、
    該複数のベルトコンベアそれぞれの搬送速度を異なる速度に設定することにより、前記搬送速度の上昇を段階的に行うことを特徴とする請求項1に記載の樹脂シートの製造方法。
  3. 前記押し出し機が二軸押し出し機であることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂シートの製造方法。
  4. 前記樹脂シートが太陽電池用封止膜であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の樹脂シートの製造方法。
  5. エチレン−酢酸ビニル共重合体及び架橋剤を含む組成物からなる樹脂シートをカレンダー成形により製造する装置であって、
    前記組成物を加熱混練するとともに連続的に押し出す押し出し機と、
    押し出された組成物をカレンダーロールまで搬送速度を上昇させながら搬送する搬送手段と、
    を有することを特徴とする樹脂シートの製造装置。
  6. 前記搬送手段は複数のベルトコンベアであり、
    該複数のベルトコンベアのそれぞれの搬送速度が異なる速度に設定されることにより、前記搬送速度の上昇が段階的に行われることを特徴とする請求項5に記載の樹脂シートの製造装置。
  7. 前記押し出し機が二軸押し出し機であることを特徴とする請求項5又は6の何れか1個に記載の樹脂シートの製造装置。
  8. 前記樹脂シートが太陽電池用封止膜であることを特徴とする請求項5〜7の何れか1項に記載の樹脂シートの製造装置。
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