JP6092756B2 - レンズの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、レンズの製造方法に関し、特に、ハウジングに位置決めして固定するための取り付け面を有するレンズの製造方法に関する。
モバイル製品やプロジェクタなどの電子機器及び光通信機器等の光学部品として、ハウジング内にレンズを収納した光モジュールが用いられている。近年の光通信ネットワークの高速化や大容量化に伴い、光モジュールにおいて複数の異なる波長の光を取り扱うことが求められている。そのため光モジュールに用いられるレンズとして、複数のレンズ部を備えるレンズアレイが用いられている。このようなレンズアレイは、例えば下記特許文献1に開示されている。また、特許文献1に記載されているレンズアレイは、樹脂材料を用いて基部(枠体)とレンズ部とが一体成形されているが、耐環境性の向上等のために、ガラス材料を用いてプレス成形によりレンズを形成することが知られている(例えば、下記特許文献2)。
ガラス材料を用いたレンズアレイとして、平坦な基部と、基部に設けられた複数のレンズ部とを一体にプレス成形したレンズアレイが検討されている。基部は、入射面、出射面、及び外周面を有し、複数のレンズ部は基部の入射面又は出射面に形成されている。
また、下記特許文献3には、コンピュータ間の光伝送に用いられる光モジュールが開示されている。図12は、特許文献3に記載されている従来例の光モジュールの透過斜視図である。図12に示すように、従来例の光モジュール150において、レンズ131が金属製の保持体110に保持された状態で、ハウジング151の底部の固定ガイド105に固定されている。この際、レンズ131の光軸とレーザーダイオード153、及びレンズ131の光軸と光ファイバ155とが一致するように、保持体110の底面又は側面を基準として位置決めして固定される。
図12に示す従来例の光モジュール150において、レンズ131に替えてガラス材料を用いて一体成形された上記のレンズアレイをハウジング151に組み込む場合には、基部の外周面の一部に平坦な取り付け面を形成して、この取り付け面を基準として位置決めして固定される。
特開2011−75835号公報 特開2005−208330号公報 特開2003−124887号公報
図13には、ガラス材料を用いて一体成形されるレンズアレイの製造工程における課題を説明するためのプレス装置の模式断面図を示す。図13に示すように、レンズアレイのプレス成形にはプレス装置240が用いられる。プレス装置240は、対向する上金型221と下金型231とを有し、上金型221にはレンズ部を転写するためのレンズ部転写部222、223が複数設けられており、複数のレンズ部転写部222、223の間には平坦な基部を形成するための基部転写部224が設けられている。また、下金型231にはレンズアレイの基部を形成する凹部232が設けられている。プレス成形の製造工程では、まず、上金型221と下金型231との間にガラス素材245を配置して、ヒータ244により所定の温度に加熱してガラス素材245を軟化させる。そして、上金型221及び下金型231によって上下からガラス素材245をプレスする。
図13には、ガラス素材245のプレス成形の途中の状態を模式的に示している。ガラス素材245をプレス成形する際に、初めに上金型221の基部転写部224がガラス素材245に当接して、圧力を加えながらガラス素材245の上面を平坦に転写するとともに、ガラス素材245を凹部232に圧着させる。そして、上金型221のレンズ部転写部222、223が設けられた部分においては、ガラス素材245がレンズ部転写部222、223を充填するように変形する。そのため、レンズ部転写部222、223が設けられた部分は基部転写部224が設けられた部分に比べて、ガラス素材245に加えられる応力が小さくなり、ガラス素材245のプレス成形が遅れて進行する。すなわち、ガラス素材245に加えられる応力のばらつきが発生した状態でプレス成形される。
ガラス素材245は、プレス成形の際にクラックなどの破壊が生じない状態に軟化されて、ガラス素材245の流動性が低い状態でプレス成形される。よって、応力のばらつきが発生した状態でプレス成形した場合、ガラス素材245の流動性によって凹部232の形状に圧着させることは困難である。そのため、レンズ部転写部222、223が設けられた領域において、下金型231の凹部232の平坦性をガラス素材245に転写することができず、成形後のレンズ基部の取り付け面を平坦に形成することができないという課題が生じる。
なお、図13では、複数のレンズ部を有するレンズアレイについて示したが、1つのレンズ部と矩形状又は異形状の基部とが一体にプレス成形された単レンズにおいても、同様にプレス成形時の応力分布が生じ、平坦な取り付け面を形成することが困難である。
本発明は、上記課題を解決して、プレス成形の際にガラス素材に加えられる応力のばらつきを抑制して、平坦な取り付け面を形成することができるレンズの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、互いに対向する入射面と出射面及び前記入射面と前記出射面との間に位置する外周面を備える基部と、前記入射面と前記出射面の少なくとも一方の面に設けられた複数のレンズ部とを有し、前記外周面に取り付け面が設けられたレンズの製造方法であって、
対向して配置された1対の金型として、前記基部を成形するための凹部を有し、前記凹部の内面に前記取付け面を転写する側面が形成された単一の金型と、凹状の複数のレンズ部転写部と前記複数のレンズ部転写部の間に凹状の膨出部転写部とが形成された金型とを用意して、前記レンズ部転写部及び前記膨出部転写部と、前記凹部との対向部に、ガラス素材を配置する工程と、
前記ガラス素材を加熱し、前記レンズ部転写部及び前記膨出部転写部を前記ガラス素材に当接させて、一対の前記金型を互いに加圧し、前記凹部内で前記ガラス素材を加圧して前記基部を成形するとともに、前記レンズ部転写部と前記膨出部転写部に前記ガラス素材を入り込ませて、前記基部に凸状の前記複数のレンズ部及び前記レンズ部よりも前記入射面又は前記出射面からの高さが低い凸状の膨出部を成形し、前記凹部の平坦な前記側面にガラス素材を当接させて、前記取り付け面を形成する工程を有することを特徴とする。
これによれば、金型にレンズ部転写部に加えて膨出部転写部を設けることにより、プレス成形の際に、ガラス素材がレンズ部転写部に入り込むように変形するとともに、膨出部転写部に入り込むように変形する。よって、ガラス素材の一部で成形が先行してしまうことを防止して、ガラス素材の全体でプレス成形を同様に進行させることができるため、ガラス素材に加えられる応力のばらつきを抑制することができる。したがって、ガラス素材にレンズ部転写部及び膨出部転写部を転写するとともに、基部となる部分に金型の側面を転写させて、レンズの取り付け面を平坦に形成することができる。
したがって、本発明のレンズの製造方法によれば、プレス成形の際にガラス素材に加えられる応力のばらつきを抑制して、平坦な取り付け面を形成することができる。
また、膨出部がレンズ部よりも入射面又は出射面からの高さが低いと、レンズを光モジュールとして用いてハウジングに組み込む場合や、光ファイバ等の光学部品を取り付ける際に、膨出部がハウジングや光学部品などに接触することを防止して、精度良く位置決めして固定することができる。
前記レンズ部の光軸方向から見たときに前記基部は矩形状であり、前記レンズ部と前記膨出部とは前記基部の長手方向に並んで形成されることが好ましい。これによれば、前記基部の長手方向における応力のばらつきを抑制して、長手方向に沿った外周面において平坦な取り付け面を形成することができる。
前記レンズ部の光軸方向から見たときに、前記膨出部及び前記レンズ部は円形に形成されていることが好ましい。これによれば、プレス成形によりレンズ部転写部及び膨出部転写部をガラス素材に容易に転写することができる。
前記ガラス素材は円柱形状もしくは角柱形状であることが好ましい。これによれば、矩形状又は異形状の基部をプレス成形により容易に形成することができる。
本発明のレンズの製造方法によれば、プレス成形の際にガラス素材に加えられる応力のばらつきを抑制して、平坦な取り付け面を形成することができる
本発明の第1の実施形態におけるレンズの斜視図である。 第1の実施形態のレンズの平面図である。 図1のY2方向から見たときのレンズの側面図である。 第1の実施形態の変形例のレンズを示す側面図である。 第1の実施形態のレンズを用いた光モジュールの透過斜視図である。 本発明のレンズの製造方法を説明するための工程図であり、(a)Y1−Y2方向から見たときのプレス装置の模式断面図、及び(b)X1−X2方向から見たときのプレス装置の模式断面図である。 図6の続きの工程図であり、(a)Y1−Y2方向から見たときのプレス装置の模式断面図、及び(b)X1−X2方向から見たときのプレス装置の模式断面図である。 図7の続きの工程図であり、(a)Y1−Y2方向から見たときのプレス装置の模式断面図、及び(b)X1−X2方向から見たときのプレス装置の模式断面図である。 (a)プレス装置の上金型の平面図、及び(b)下金型の平面図である。 参考例のレンズを示す斜視図である。 (a)実施例のレンズについて応力分布のシミュレーション結果を示す説明図、及び(b)比較例のレンズについて応力分布のシミュレーション結果を示す説明図である。 従来例の光モジュールを示す透過斜視図である。 従来例のレンズの製造工程における課題を説明するためのプレス装置の模式断面図である。
以下、本発明の具体的な実施形態のレンズについて図面に沿って説明する。なお、各図面は見やすくするために寸法を適宜変更して示している。
<第1の実施形態>
図1は第1の実施形態のレンズの斜視図である。また、図2は本実施形態のレンズの平面図であり、図3は、図1のY2方向から見たときのレンズの側面図である。
図1に示すように、本実施形態のレンズ10は、基部21、基部21に設けられた2つのレンズ部31、32、及びレンズ部31とレンズ部32との間に位置して基部21に設けられた膨出部36を有して構成される。本実施形態のレンズ10は、複数のレンズ部31、32が配列されたレンズアレイであり、基部21とレンズ部31、32、及び膨出部36が同じガラス材料を用いて一体に成形されている。
図1及び図3に示すように、基部21は、表裏面(図1のZ1−Z2方向において対向する面)の一方に入射面23を、他方の面に出射面24を有する。また、入射面23と出射面24との間に位置して両者に接続された外周面25を有する。そして、複数のレンズ部31、32及び膨出部36は、基部21の出射面24に設けられている。
図1に示すように、外周面25はレンズ部31の光軸31a及びレンズ部32の光軸32aと平行に形成されている。図1から図3に示すように、基部21の外周面25において、長手方向(X1−X2方向)に沿って平坦な取り付け面26が設けられている。レンズ10を光モジュールに取り付ける際に取り付け面26を基準として位置決めして固定される。
また、図2に示すように、レンズ部31の光軸31a方向又はレンズ部32の光軸32a方向から見たときに基部21は矩形状である。レンズ部31、32と膨出部36とは基部21の長手方向(X1−X2方向)に並んで形成されている。
レンズ部31、32の光軸31a、32a方向から見たときに、基部21は矩形状であるのに対し、レンズ部31、32は円形に形成されており、基部21とレンズ部31、32との対称性が低くなっている。このため、レンズ10をプレス成形する際に、応力のばらつきが生じ易くなる。本実施形態において、レンズ部31とレンズ部32の間に位置して形成された膨出部36は、取り付け面26を平坦に形成するための取り付け面調整膨出部としての機能を有している。
取り付け面調整膨出部として膨出部36を設けることにより、ガラス素材を用いて基部21とレンズ部31、32を一体にプレス成形する際に、ガラス素材に加えられる応力のばらつきを抑制することができる。よって、プレス装置の金型の側面をガラス素材に転写させて、レンズの取り付け面26を平坦に形成することができる。したがって、プレス成形の際にガラス素材に加えられる応力のばらつきを抑制して、平坦な取り付け面26を形成することができる
図4は、第1の実施形態の変形例のレンズを示す側面図である。図4に示す変形例のレンズ11は、出射面24にレンズ部31、32及び膨出部36が形成されるとともに、入射面23にもレンズ部33、34及び膨出部37が形成されている。図4に示すように、レンズ部31とレンズ部33とは光軸31aが一致するように形成され、また、レンズ部32とレンズ部34とは光軸32aが一致するように形成されている。膨出部36と膨出部37とはZ1−Z2方向において重なる位置に設けられている。
図4に示すように、入射面23及び出射面24の両面にレンズ部31〜34及び膨出部36、37が設けられた態様であっても、膨出部36、37は取り付け面調整膨出部としての機能を有する。よって、レンズ11をプレス成形する際の応力のばらつきを抑制して、取り付け面26を平坦に形成することができる。
図5には、第1の実施形態のレンズを用いた光モジュールの透過斜視図を示す。図5に示すように、光モジュール50は、中空の空間を有するハウジング51を有し、ハウジング51内の底部に台座51aが設けられている。そして、台座51aの上に2つのレーザーダイオード53a、53bが設置されている。
図5に示すように、ハウジング51内の底部には、台座51aと向かい合って固定ガイド52が固定されている。固定ガイド52は、ステンレスなどの金属材料により形成されており、レーザー照射などの溶接によりハウジング51内に固定される。そして、第1の実施形態のレンズ10が、固定ガイド52に固定されている。レンズ10は、レーザーダイオード53a、53bから出射されるレーザー光の光軸と、レンズ部31、32の光軸31a、32aとがそれぞれ一致するように、位置決めして固定される。
図5に示すように、レンズ部31、32と向かい合う箇所においてハウジング51に貫通孔が設けられて、この貫通孔を通して光ファイバ55a、55bがハウジング51に取り付けられる。光ファイバ55aはレンズ部31に対向して取り付けられており、光ファイバ55bはレンズ部32に対向して取り付けられている。なお、膨出部36には、光ファイバ55a、55bが取り付けられておらず、また、レーザー光も入射しない。
本実施形態の光モジュール50において、レンズ10の基部21に平坦に形成された取り付け面26を基準面として位置決めすることができ、レンズ部31、32の光軸合わせ精度を向上させて良好な光学特性が得られる。また、をレンズとは別体に用意した保持部材などをレンズと接合して保持部材を基準として位置決めする方法と比べて、レンズ部31、32と基部21の取り付け面26とを一体に成形することで、より高精度に光軸合わせをすることが可能となる。
また、本実施形態のレンズ10は、図3に示すように、出射面24からのレンズ部31及びレンズ部32の高さHは、膨出部36の高さHよりも高く形成されている。これにより、図5に示すように、レンズ10をハウジング51に組み込む場合や、光ファイバ55a、55bなどの光学部品をレンズ10に取り付ける際に、膨出部36がハウジング51や光ファイバ55a、55bなどに接触することを防止して、レンズ10を精度良く位置決めして固定することができる。
<第1の実施形態のレンズの製造方法>
第1の実施形態のレンズ10の製造方法を図6から図9を用いて説明する。図6〜図8は本実施形態のレンズの製造方法を説明するための工程図であり、図6(a)、図7(a)、図8(a)はY1−Y2方向から見たときのプレス装置の模式断面図、図6(b)、図7(b)、図8(b)はX1−X2方向から見たときのプレス装置の模式断面図である。また、図9(a)はプレス装置の上金型の平面図、図9(b)はプレス装置の下金型の平面図である。
図6(a)及び図6(b)に示す工程では、まずプレス装置40を準備する。プレス装置40は、上金型41、下金型42、胴型43、及びヒータ44を有して構成される。図6(a)及び図9(a)に示すように、上金型41には、レンズ部31、32に対応するレンズ部転写部41a、41bが設けられるとともに、膨出部36に対応する膨出部転写部41cが設けられている。レンズ部転写部41a、41b及び膨出部転写部41cは、上金型41の対向面に凹状に形成されている。また、図9(b)に示すように、下金型42には、基部21に対応する凹部42aが設けられており、凹部42aの内周に基部21の取り付け面26に対応する側面42cが形成されている。
そして、図6(a)及び図6(b)に示すように、円柱状のガラス素材45を上金型41と下金型42との間に配置して、下金型42の凹部42aに置く。本実施形態において、ガラス素材45としては、例えば(株)オハラ製の硝種であるL−LAH84、L−BAL42等を選ぶことができる。
そして、ヒータ44によってガラス素材45を軟化点以上に加熱する。ガラス素材45は、プレス成形の際に破壊やクラックを防止するように軟化された状態で、かつ流動性が低い状態を維持することができる温度に加熱される。
次に図7(a)及び図7(b)に示す工程では、上金型41を下方(Z2方向)に押し下げて、上金型41及び下金型42によって上下からガラス素材45をプレスする。図7(a)に示すように、軟化したガラス素材45はレンズ部転写部41a及びレンズ部転写部41bに入り込むように変形する。そして、これと同時にガラス素材45が膨出部転写部41cに入り込むように変形する。また、図6(b)に示すように、ガラス素材45が凹部42aの底面、側面42b、42cに当接して、下金型42の側面42b、42cの平坦性を転写するように圧着される。
本実施形態によれば、膨出部転写部41cを設けることにより、レンズ部転写部41aとレンズ部転写部41bとの間に位置するガラス素材45も、レンズ部転写部41a、41bを設けた箇所と同じように変形する。つまり、ガラス素材45の全体でプレス成形によるガラス素材45の変形、転写が同様に進行するため、ガラス素材45に加わる応力のばらつきを抑制することができる。
そして、図8(a)に示すように、レンズ部転写部41a、レンズ部転写部41b及び膨出部転写部41cにガラス素材45が密着するとともに、図8(b)に示すように及び凹部42aの側面42b、42cにガラス素材45が密着して、上金型41及び下金型42の形状がガラス素材45に転写される。このようにして、基部21を形成するとともに基部21と一体にレンズ部31、レンズ部32を成形してレンズ10が形成される。そして、同じ工程で、下金型42の側面42cの全面にガラス素材45を圧着させて、平坦な取り付け面26を形成することができる。
その後、ヒータ44の電源が切られ所定の温度まで冷却される。そして、上金型41及び下金型42が胴型43から引き抜かれ、レンズ10が上金型41及び下金型42から離型される。以上のような工程により、レンズ10が形成される。
以上のように、本実施形態のレンズ10の製造方法によれば、複数のレンズ部31、32を有するレンズアレイのプレス装置40において、上金型41にレンズ部転写部41a、41bの他に膨出部転写部41cを設けることにより、プレス成形の際に、ガラス素材45がレンズ部転写部41a、41bに入り込むように変形するとともに、膨出部転写部41cに入り込むように変形する。よって、ガラス素材45の一部のみ成形が進行することを防止して、ガラス素材45の全体でプレス成形による変形、転写を同様に進行させることができるため、ガラス素材45に加えられる応力のばらつきを抑制することができる。したがって、ガラス素材45にレンズ部転写部41a、41bを転写するとともに、基部21となる部分に金型の側面42cを転写させて、レンズの取り付け面26を平坦に形成することができる。
したがって、本実施形態のレンズ10の製造方法によれば、プレス成形の際にガラス素材45に加えられる応力のばらつきを抑制して、平坦な取り付け面26を形成することができる。
また、レンズ部31、32と基部21の取り付け面26とが一体にプレス成形されるため、レンズ部31、32の光軸31a、32aと取り付け面26とを、製造ばらつきを低減して精度良く形成することができる。よってレンズ10を光モジュール50に組み込む際に、高精度に光軸合わせを行うことができる。また、光モジュール50に固定するための取り付け面26を有する保持部材を別体で用意して接着する等の工程が不要であり製造コストを低減することができる。
なお、図6(a)及び図6(b)に示すように、ガラス素材45として円柱形状のものを用いられる。これにより、レンズ部31、32及び膨出部36の形状を転写することが容易である。ただし、円柱形状に限定されず、角柱形状や球のガラス素材45等を適宜選択することができる。また、上金型41に設けられたレンズ部転写部41a、41b、膨出部転写部41c、及び下金型42に設けられた凹部42aを設ける箇所は図6〜図9に示す箇所、形状に限定されず適宜変更可能である。例えば、レンズ部転写部41a、41b、膨出部転写部41cを下金型42側に設けることもできる。
参考例
図10は、参考例のレンズの斜視図である。第1の実施形態のレンズ10は、図1〜図3に示すように基部21に複数のレンズ部31、32が設けられてレンズアレイであるが、図10に示すように参考例のレンズ12は基部61にレンズ71が1つ形成されている点が異なる。
参考例のレンズ12は、基部61とレンズ部71とが、ガラス素材45を用いてプレス成形により一体に形成される。図10に示すように、基部61にはZ1方向に突出する凸部61aが設けられており、光軸71a方向(Y1方向)から見たときに基部61は異形状である。参考例のレンズ12において、レンズ部71よりも上方に位置して、基部61の出射面64に膨出部38が設けられている。膨出部38は、取り付け面調整膨出部としての機能を有し、基部61の下面に設けられた取り付け面66の平坦性を確保することができる。また、レンズ12を光モジュール50に組み込む際には、取り付け面66を基準として位置決めされてハウジング51に固定される。
レンズ12の製造方法は、図6〜図8に示す工程と同様に行われる。上金型41にレンズ部転写部41aに加えて膨出部転写部41cを設けることにより、プレス成形の際に、ガラス素材45がレンズ部転写部41aに入り込むように変形するとともに、膨出部転写部41cに入り込むように変形する。よって、ガラス素材45の一部のみ成形が進行することを防止して、ガラス素材45の全体でプレス成形による変形、転写を同様に進行させることができるため、ガラス素材45に加えられる応力のばらつきを抑制することができる。したがって、ガラス素材45にレンズ部転写部41aを転写するとともに、基部61となる部分に下金型42の側面42cを転写させて、レンズの取り付け面66を平坦に形成することができる。
<実施例>
図11(a)は、実施例のレンズについて応力分布のシミュレーション結果を示す説明図であり、図11(b)は比較例のレンズについて応力分布のシミュレーション結果を示す説明図である。図11(a)に示す実施例のレンズ13は、図1〜図3に示す第1の実施形態のレンズ10と同様の構成である。図11(b)に示す比較例のレンズ14は、第1の実施形態のレンズ10と比較して、膨出部36が設けられておらずレンズ部31とレンズ部32との間が平坦な基部21となっている構成が異なっている。なお、図11(a)及び図11(b)は、図2に示すXI−XI線に沿って切断した実施例のレンズ13及び比較例のレンズ14の1/4の部分についてそれぞれ斜視図を示す。
図11(a)及び図11(b)は、実施例のレンズ13及び比較例のレンズ14について、図6から図8に示す製造工程と同様にプレス成形を行ったときの応力分布のシミュレーション結果を示す。いずれも、成形温度595℃、成形圧力6kgfの条件でプレス成形を行ったときの応力分布を示している。
図11(b)に示すように比較例のレンズ14は、プレス成形の際に、ガラス素材45のレンズ部31、32が形成されない部分に先に圧力が加えられて成形が進行し、平坦な基部21の形状に成形される。レンズ部31、32が設けられる部分では、図7各図に示すように、レンズ部転写部41a、41bにガラス素材45が変形して入り込むため、基部21に十分な圧力が加わらなくなる。よって、図11(b)に示すように、取り付け面26において、平坦な基部21の側面(図11(b)のCで示す部分)には応力が発生し平坦に形成されているが、レンズ部31、32が設けられた箇所(図11(b)のDで示す部分)では応力がほぼゼロであり、わずかに凹んだ形状となる。したがって、比較例のレンズ14では、平坦な取り付け面26を形成することが困難である。
図11(a)に示すように実施例のレンズ13では、プレス成形の際に図7各図に示すように、ガラス素材45のレンズ部31が形成される部分と、膨出部36が形成される部分とで同様に成形が進行する。よって、基部21に加えられる応力のばらつきが抑制され、図11(a)に示すように、取り付け面26において、膨出部36が形成された部分の側面(図11(a)のAで示す部分)と、レンズ部31が形成された部分の側面(図11(a)のBで示す部分)とで均一に応力が発生している。したがって、実施例のレンズ13では、膨出部36を形成することで、プレス成形時の応力のばらつきを抑制して平坦な取り付け面26を形成することが可能であることが示された。
10、11、12 レンズ
13 実施例のレンズ
14 比較例のレンズ
21、61 基部
23、63 入射面
24、64 出射面
25、65 外周面
26、66 取り付け面
31〜34、71 レンズ部
31a、32a、71a 光軸
36、37、38 膨出部(取り付け面調整膨出部)
40 プレス装置
41 上金型
41a、41b レンズ部転写部
41c 膨出部転写部
42 下金型
42a 凹部
42b、42c 側面
43 胴型
44 ヒータ
45 ガラス素材
50 光モジュール
51 ハウジング
52 固定ガイド
53a、53b レーザーダイオード
55a、55b 光ファイバ

Claims (5)

  1. 互いに対向する入射面と出射面及び前記入射面と前記出射面との間に位置する外周面を備える基部と、前記入射面と前記出射面の少なくとも一方の面に設けられた複数のレンズ部とを有し、前記外周面に取り付け面が設けられたレンズの製造方法であって、
    対向して配置された1対の金型として、前記基部を成形するための凹部を有し、前記凹部の内面に前記取付け面を転写する側面が形成された単一の金型と、凹状の複数のレンズ部転写部と前記複数のレンズ部転写部の間に凹状の膨出部転写部とが形成された金型とを用意して、前記レンズ部転写部及び前記膨出部転写部と、前記凹部との対向部に、ガラス素材を配置する工程と、
    前記ガラス素材を加熱し、前記レンズ部転写部及び前記膨出部転写部を前記ガラス素材に当接させて、一対の前記金型を互いに加圧し、前記凹部内で前記ガラス素材を加圧して前記基部を成形するとともに、前記レンズ部転写部と前記膨出部転写部に前記ガラス素材を入り込ませて、前記基部に凸状の前記複数のレンズ部及び前記レンズ部よりも前記入射面又は前記出射面からの高さが低い凸状の膨出部を成形し、前記凹部の平坦な前記側面にガラス素材を当接させて、前記取り付け面を形成する工程を有することを特徴とするレンズの製造方法。
  2. 前記レンズ部の光軸方向から見たときに前記基部は矩形状であり、前記レンズ部と前記膨出部とは前記基部の長手方向に並んで形成されることを特徴とする請求項1に記載のレンズの製造方法。
  3. 前記レンズ部の光軸方向から見たときに、前記膨出部及び前記レンズ部は円形に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレンズの製造方法。
  4. 前記ガラス素材は円柱形状もしくは角柱形状であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のレンズの製造方法。
  5. 前記取付け面は、前記レンズ部の光軸と平行な平面である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のレンズの製造方法。
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