JP3224864U - 枠付きレンズ - Google Patents

枠付きレンズ Download PDF

Info

Publication number
JP3224864U
JP3224864U JP2019600065U JP2019600065U JP3224864U JP 3224864 U JP3224864 U JP 3224864U JP 2019600065 U JP2019600065 U JP 2019600065U JP 2019600065 U JP2019600065 U JP 2019600065U JP 3224864 U JP3224864 U JP 3224864U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
holding frame
mold
framed
shape
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019600065U
Other languages
English (en)
Inventor
裕徳 難波
裕徳 難波
俊宏 菊池
俊宏 菊池
秀行 今井
秀行 今井
博史 亀田
博史 亀田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
Alps Alpine Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alps Electric Co Ltd, Alps Alpine Co Ltd filed Critical Alps Electric Co Ltd
Priority claimed from JP2018005127U external-priority patent/JP3220552U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3224864U publication Critical patent/JP3224864U/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lens Barrels (AREA)

Abstract

【課題】保持枠付きレンズを提供する。【解決手段】光学機能面をそれぞれ含む上面13及び下面14を備えるレンズ10と、前記レンズの下部の側面15を覆うように前記レンズと一体に形成されている保持枠20とを有する。【選択図】図1B

Description

本発明は、保持枠付きレンズ(以下、「枠付きレンズ」)及び枠付きレンズの製造方法に関する。
従来のレンズ製造方法においては、レンズ素材であるブランクを胴型内に配置し、上金型と下金型で上下からプレスすることにより、上金型と下金型の形状に対応した光学機能面を備えたレンズが形成される。ブランクは、例えば角柱形状を有しており、ブランクの底面の中心位置が下金型の成形面の中心位置に一致するように胴型内に配置される。
特開2003−206144号公報 特開平5−294645号公報 特開2002−006189号公報 特開平3−265529号公報
しかしながら、ブランクは、胴型の内面との間に間隙を有するように配置されるため、ブランクを胴型内に配置した後にブランクの中心位置が下金型の中心所定位置からずれてしまう場合がある。このような状態で成形を行うと、設計形状に対して偏りを有した形状のレンズが形成されてしまい、また、胴型内でブランクが不均等に配置されることに起因してヒケが生じてしまうという問題がある。
一方、特許文献1〜4に記載の製造方法においては、ブランクと胴型の内面との間に、鏡筒又はホルダを構成する材料を配置して、ブランクと共に一体で成形することにより、鏡筒又はホルダとレンズとが一体となった光学部品を製造している。これにより、レンズに触れることなく光学部品を扱うことが可能となるため、その後の組み付け等の工程への負担を小さくすることができる。しかしながら、このように製造した光学部品は、レンズ側面が鏡筒やホルダで覆われているため、成形後の組み付けにおいて位置出しの精度を確保することが難しい場合がある。
そこで本発明は、胴型内でのレンズ素材の位置ずれを抑えることができ、これにより偏りのない所望の形状のレンズを製造できる、枠付きレンズの製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、透明なレンズの外面を基準とした位置出しを可能とし、これによって高い組み付け精度を確保できる枠付きレンズ及び枠付きレンズの製造方法を提供することを目的とする。さらに、本発明の目的は、取り扱いが容易であり、かつ、外面を基準とした位置出しを可能として、高い組み付け精度を確保できる枠付きレンズを提供することにある。
本発明の一側面によれば、枠付きレンズは、光学機能面をそれぞれ含む上面及び下面を備えるレンズと、レンズの下部の側面を覆うようにレンズと一体に形成されている保持枠とを有する。
本発明の一側面によれば、枠付きレンズの製造方法は、胴型内に、胴型の内面形状に対応する外面形状を備えた、中空の保持枠を配置することと、一部が保持枠の内側に位置するように、レンズ素材を上金型と下金型の間に配置することと、上金型と下金型とでレンズ素材を押圧することによって、レンズ素材の上面と下面に光学機能面をそれぞれ形成するとともに、レンズ素材をレンズ素材の側面が胴型の内面又は保持枠の内面に密着するまで押し広げることとを有する。
本発明の一側面によれば、胴型内でのレンズ素材の位置ずれを抑えることができ、これにより偏りのない所望の形状のレンズを製造することができる。さらに、透明なレンズの外面を基準とした位置出しが可能であり、かつ、枠付きレンズの取り扱いが容易であるため、高い組み付け精度を確保することができる。
本発明の実施形態に係る枠付きレンズの平面図である。 本発明の実施形態に係る枠付きレンズの正面図である。 本発明の実施形態に係る枠付きレンズの底面図である。 本発明の実施形態の製造方法に用いる金型の断面図であって、プレス成形前の状態を示す図である。 枠付きレンズの保持枠の断面図である。 枠付きレンズの保持枠の平面図である。 本発明の実施形態の製造方法に用いる金型の断面図であって、プレス成形後の状態を示す図である。 変形例に係る枠付きレンズの平面図である。 変形例に係る枠付きレンズの正面図である。 変形例に係る枠付きレンズの底面図である。
以下、本発明の実施形態に係る枠付きレンズ、及び、枠付きレンズの製造方法について図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1A、1B及び1Cは、それぞれ本実施形態に係る枠付きレンズL10の平面図、正面図及び底面図である。各図において、基準座標系としてX−Y−Z座標系が示されている。Z軸は上下方向、即ち光軸方向を示し、X−Y面はZ軸に直交する面である。以下の説明において、Z軸に沿って見た状態を平面視ということがある。ここで、図1A及び1Cに示すように、枠付きレンズL10の外形は、平面視で正方形状である。また、枠付きレンズL10の背面図及び左右の側面図における形状は、図1Bの正面図におけると同様である。
図1A乃至1Cを参照すれば、枠付きレンズL10は、平面形状が正方形である略角柱形状をなしており、レンズ10と、保持枠20とを備える。レンズ10は、上面13(第1の面)、下面14(第2の面)及び側面15を備える。上面13は、上側へ突出し光学機能面となる第1の凸面11を含む。下面14は、下側へ突出し光学機能面となる第2の凸面12を含む。側面15には内側へ向けて段差が付いており、上面13から下側に延伸する上部側面15aと、下面14から上側に延伸し上部側面15aに対して内側に向けてオフセットしている下部側面15bが形成されている。即ち、下面14のうち四辺に沿った周辺領域は上側に向けて段差が付いており、第2の凸面12が形成された内側下面14aと、内側下面14aを囲み内側下面14aに対して上側に向けてオフセットしている外側下面14bが形成されている。つまり、下面14の一部は下側に突出し、その端面が内側下面14aとなる突出部10pを形成している。保持枠20は当該突出部10pを囲んで密着するようにレンズ10の下端部に一体に形成されている。枠付きレンズL10の平面形状は、正方形以外の矩形状としてもよい。
図1Aを参照すれば、第1の凸面11は、平面視において、上面13と中心が一致する。同様に、図1Cを参照すれば、平面視において、第2の凸面12は、下面14と中心が一致する。ここで、第1及び第2の凸面11、12の形状・配置・数はレンズ10の仕様に応じて、任意に設定することができ、第1及び第2の凸面11、12は、球面・非球面のいずれであっても良い。また、第1及び第2の凸面11、12の代わりに、他の形状の面、例えば凹面を用いてもよい。さらに、上面13と下面14の一方は凸面を設けなくてもよい。
図1B及び1Cを参照すれば、レンズ10の側面15のうちの下部側面15bは保持枠20によって覆われており、保持枠20はレンズ10の側面15と一体に形成されている。保持枠20は、Z軸に沿って貫通して形成された開口24を有する中空の枠形状(図3A及び3B参照)を有する。平面視において、保持枠20は正方形の外形を有し、外形形状はレンズ10の外形形状と一致する。すなわち、図1Bに示すように、枠付きレンズL10の前後左右の各側において、レンズ10の上部側面15aと保持枠20の外側面21とは面一である、即ち、同一平面をなしている。また、図1Cに示すように、平面視において、保持枠20の内側面23は外側面21と同心状の正方形とされ、開口24を形成している。平面視において、開口24はレンズ10の第1及び第2の凸面11、12に対して中心位置が同一となっている。
一方、レンズ10の側面15のうちの上部側面15aは保持枠20で覆われていない。このため、レンズ10の上面13と側面15との境界となる4つの辺16、及び、辺16の4つの角部17は、保持枠20に覆われずに露出している。これらの角部17は直角をなすようにそれぞれ設計されており、枠付きレンズL10の製造後の組み付けのための位置出しや検査に用いることができる。例えば、測定光を角部17に与え、測定光の反射光の強度や角度によって位置出しや姿勢の確認を精度良く行うことができる。
レンズ10の上述の形状は、レンズ素材としての、ガラスや樹脂を成形することにより形成される。レンズ10には、融点が低い材料、例えば、融点が約500°C〜約600°Cの低融点ガラスを用いる。
また、保持枠20は金属材料、例えばステンレス鋼からなり、保持枠20にはレンズ10用の材料よりも熱膨張係数が大きい材料を用いる。これにより、以下の製造方法で枠付きレンズL10を製造したときに、レンズ10を、図1A乃至1Cに示すような形状とすることができる。また、保持枠20として、光の透過性が低い材料を用いると、レンズ10の側面15から、乱反射光その他の外光が入射する量を減らすことができるため、ノイズ光の発生を抑えることができる。
次に、枠付きレンズL10の製造方法について説明する。図2は、本実施形態の製造方法に用いる金型の断面図であって、プレス成形前の状態を示す図である。図3A及び3Bは、それぞれ保持枠20の断面図及び平面図である。図4は、上記金型のプレス成形後の断面図である。
枠付きレンズL10の製造に用いる金型は、胴型31と、上金型32と、下金型33とからなる。図3Bにおいては、保持枠20を胴型31内に配置したときの胴型31及び下金型33の凹面部33aの位置を破線で示している。
図3Bを参照すれば、平面視において、胴型31は、外形が正方形の枠状であり、胴型31の内面31aも正方形状である。胴型31と下金型33は不図示の基台に固定されており、下金型33は、胴型31の内面31aに対応した平面形状を備え、その外面33dの全面が胴型31の内面31aに接触するように胴型31内に配置される(図2)。図2を参照すれば、下金型33の上面33Uにおいて、中央には、レンズ10の第2の凸面12を形成するための凹面部33aが設けられ、この凹面部33aの周囲は平面33bとなっている。
上金型32は、胴型31の内面31aに対応した平面形状を備え、その外面32dが胴型31の内面31aに接触するように、胴型31内において下金型33の上方に配置される(図2)。上金型32は、胴型31内において、Z軸に沿って上下に移動可能である。図2を参照すれば、上金型32の下面32Lにおいて、中央には、レンズ10の第1の凸面11を形成するための凹面部32aが設けられ、この凹面部32aの周囲は平面32bとなっている。
胴型31内には、図3Bに示すような、平面視において外形が正方形の枠状の保持枠20が配置される。保持枠20の外形形状は、胴型31の内面31aの形状に対応した形状である。したがって、保持枠20を胴型31内において下金型33上に載置すると、保持枠20の底面22が下金型33の平面33bに接するとともに、外側面21の全面が胴型31の内面31aに接触する。
本実施形態の枠付きレンズL10の製造方法においては、まず、胴型31内であって、下金型33の平面33b上に保持枠20を配置する。このとき下金型33の凹面部33aの上方には保持枠20の開口24が位置している(図2)。
次に、図2に示すように、胴型31内で、下金型33上であり、かつ、保持枠20の開口24内に、角柱状のレンズ素材40を載置する。このレンズ素材40は上金型32と下金型33の間に配置される。レンズ素材40は下部が保持枠20の内側に位置し、それ以外の上部は保持枠20の上方であって胴型
31の内部に位置する。
つづいて、不図示の加熱手段によって胴型31を加熱し、内部に配置したレンズ素材40を加熱軟化させる。この状態で上金型32を下金型33側へ移動させると、レンズ素材40が押圧されるため、上金型32の凹面部32aの形状がレンズ素材40に転写されて第1の凸面11が形成され、また、下金型33の凹面部33aの形状がレンズ素材40に転写されて第2の凸面12が形成される。また、保持枠20内のレンズ素材40は保持枠20の内側面23に強く接触するようにX−Y面方向に押し広げられて内側面23に密着する。さらにまた、保持枠20よりも上側のレンズ素材40はX−Y面方向に押し広げられて胴型31の内面31aに密着する(図4)。
このプレス成形工程の後に、金型を冷却して成形物を取り出すことによって、図1A乃至1Cに示す枠付きレンズL10が完成する。なお、胴型31の内面形状は、製造する枠付きレンズL10の外形サイズ、レンズ素材40の冷却による収縮を考慮して定めている。
以上のように構成されたことから、上記実施形態によれば、次の効果を奏する。
(a)胴型31内に、胴型31の内面31aの形状に対応する外面形状を備えた保持枠20を配置した後に、レンズ素材40を上金型32と下金型33の間に配置・押圧してレンズ10を成形するため、胴型31内でのレンズ素材40の位置ずれを抑えることができる。これにより、ヒケの発生を抑えた、偏りのない所望の形状のレンズ10を製造することができる。
(b)レンズ10の上部は保持枠20に覆われていないため、レンズ10の外面、すなわち上面13と側面15がなす辺16や角部17、を基準とした位置出しや検査が可能となり、これによって組み付けや検査を高い精度で行うことができる。ここで、平面視において、胴型31の内面31a及びレンズ10の外形は正方形状を有しているため、組み付けや検査の精度をさらに高めることができる。
(c)保持枠20でレンズ10を覆っているため、枠付きレンズL10の製造後に行う組み付けや検査において枠付きレンズL10の取り扱いが容易となる。
(d)保持枠20として、金属材料その他の光の透過性が低い材料を用いると、レンズ10の側面15から、乱反射光その他の外光が入射することを防げるためノイズ光の発生を抑えることができる。
(e)保持枠20を金属で形成することにより、組み付けや検査において枠付きレンズL10の取り扱いが容易となり、また、レンズ10の側面15から、乱反射光その他の外光が入射することを防げるためノイズ光の発生を抑えることができる。
以下に変形例について説明する。
図5A、5B及び5Cは、それぞれ変形例に係る枠付きレンズL20の平面図、正面図及び底面図である。変形例に係る枠付きレンズL20は、図5Cに示すように、平面視において、保持枠60の内側面63がレンズ50の第2の凸面52の外形に沿っている点で、上記実施形態の枠付きレンズL10と異なる。このため、図5B及び5Cに示すように、枠付きレンズL20の下面においては、レンズ50のうちの第2の凸面52のみが保持枠60の開口64から下方へ突出し、第2の凸面52の周囲は保持枠60の下面62で囲まれている。別言すると、レンズ50の下面54のうち、第2の凸面52が形成されていない領域、すなわち、図5Cにおいて破線で示した領域Aが保持枠60によって覆われている。
図5A乃至5Cを参照すれば、枠付きレンズL20は、平面形状が正方形である略角柱形状をなしており、レンズ50と保持枠60とを備える。レンズ50は、上面53(第1の面)、下面54(第2の面)及び側面55(第3の面)を備える。上面53は、上側へ突出し光学機能面となる第1の凸面51を含む。下面54は、下側へ突出し光学機能面となる第2の凸面52を含む。側面55には内側へ向けて段差が付いており、上面53から下側に延伸する上部側面55aと、下面54から上側に延伸し上部側面55aに対して内側に向けてオフセットしている下部側面55bが形成されている。即ち、下面14のうち第2の凸面52の周囲の領域、即ち、領域Aは、第2の凸面52に対して上側に向けてオフセットしている。つまり、下面54の一部は下側に突出し、その端面が第2の凸面52となる突出部50pを形成している。保持枠60は当該突出部50pを囲んで密着するようにレンズ50の下端部に一体に形成されている。
図5Aを参照すれば、第1の凸面51は、平面視において、上面53と中心が一致する。図5Cを参照すれば、第2の凸面52は、平面視において、保持枠60の下面62と中心が一致する。
図5B及び5Cを参照すれば、レンズ50の側面55のうちの下部側面55bは保持枠60によって覆われており、保持枠60はレンズ50の側面55と一体に形成されている。保持枠60は、Z軸に沿って貫通して形成された開口64を有する中空の枠形状を有する。図5Cに示すように、保持枠60は平面視において正方形の外形を有し、外形形状はレンズ50の外形形状と一致する。即ち、図5Bに示すように、枠付きレンズL20の前後左右の各側において、レンズ50の上部側面55aと保持枠60の外側面61とは面一である、即ち、同一平面となっている。また、図5Cに示すように、保持枠60の内側面63は平面視において外側面61と同心状の円形とされ、開口64を形成している。平面視において、開口64はレンズ50の第2の凸面52に対して形状が同一であり、中心位置も同一である。したがって、枠付きレンズL20の下面においては、レンズ50のうちの第2の凸面52のみが保持枠60の開口64から下方へ突出し、第2の凸面52の周囲は保持枠60の下面62で囲まれる。これにより、枠付きレンズL20の下部は、第2の凸面52を除いて、保持枠60で覆われているため、組み立てや検査の際にクランプしやすくなるため取り扱いが容易となる。
なお、レンズ50の下面54の上記領域A(図5C)において、保持枠60によって覆われていない領域を一部含んだ構成も可能である。
本発明の一側面によれば、枠付きレンズは、光学機能面をそれぞれ含む上面及び下面を備えるレンズと、レンズの下部の側面を覆うようにレンズと一体に形成されている保持枠とを有する。
これにより、保持枠でレンズを覆っているため、枠付きレンズの製造後に行う組み付けや検査において枠付きレンズの取り扱いが容易となる。また、保持枠として光の透過性が低い材料を用いると、レンズの側面から、乱反射光その他の外光が入射することを防げるためノイズ光の発生を抑えることができる。さらに、保持枠に覆われていない、レンズ上部の外面を基準とした位置出しや検査が可能となり、これによって組み付けや検査を高い精度で行うことができる。
本発明の一側面によれば、枠付きレンズにおいて、レンズは矩形状の平面形状を有することが好ましい。
これにより、レンズの角部を利用した位置出しや検査を高い精度で行うことができる。
本発明の一側面によれば、枠付きレンズにおいて、前記下面のうちの光学機能面が形成されていない領域の少なくとも一部が保持枠によって覆われていることが好ましい。
これにより、組み立てや検査の際に枠付きレンズをクランプしやすくなるため枠付きレンズの取り扱いが容易となる。
本発明の一側面によれば、枠付きレンズの製造方法は、胴型内に、胴型の内面形状に対応する外面形状を備えた、中空の保持枠を配置することと、一部が保持枠の内側に位置するように、レンズ素材を上金型と下金型の間に配置することと、上金型と下金型とでレンズ素材を押圧することによって、レンズ素材の上面と下面に光学機能面をそれぞれ形成するとともに、レンズ素材をレンズ素材の側面が胴型の内面又は保持枠の内面に密着するまで押し広げることとを有する。
これにより、胴型内でのレンズ素材の位置ずれを抑えることができるため、ヒケの発生を抑えた、偏りのない所望の形状のレンズを製造することができる。また、レンズの上部は保持枠に覆われていないため、レンズの外面を基準とした位置出しや検査が可能となり、これによって組み付けや検査を高い精度で行うことができる。さらに、保持枠でレンズを覆っているため、枠付きレンズの製造後に行う組み付けや検査において枠付きレンズの取り扱いが容易となる。また、保持枠として光の透過性が低い材料を用いると、レンズの側面から、乱反射光その他の外光が入射することを防げるためノイズ光の発生を抑えることができる。
本発明の一側面によれば、枠付きレンズの製造方法において、胴型の内面形状は平面視において矩形であることが好ましい。
これにより、レンズの角部を利用した位置出しや検査を高い精度で行うことができる。
本発明の一側面によれば、枠付きレンズの製造方法において、保持枠は金属で形成されていることが好ましい。
これにより、枠付きレンズの製造後に行う組み付けや検査において枠付きレンズの取り扱いが容易となる。また、レンズの側面から、乱反射光その他の外光が入射することを防げるためノイズ光の発生を抑えることができる。
以上、枠付きレンズ及び枠付きレンズの製造方法を実施形態に基づいて説明したが、本発明は具体的に開示された実施形態に限定されず、本発明の範囲を逸脱することなく様々な変形及び改良がなされ得る。
本国際出願は、2017年2月16日に出願した日本国特許出願2017−026650号に基づく優先権を主張するものであり、その全内容を参照によりここに援用する。
以上のように、本発明の実施形態に係る枠付きレンズ及び枠付きレンズの製造方法は、胴型内でのレンズ素材の位置ずれを抑えることができ、これにより偏りのない所望の形状のレンズを製造することができる点で有用である。
10 レンズ 11、12 凸面 13 上面 14 下面 15 側面 16 辺 17 角部 20 保持枠 21 外側面 22 底面 23 内側面 24 開口 31 胴型 31a 内面 32 上金型 32a 凹面部 32b 平面 32d 外面 33 下金型 33a 凹面部 33b 平面 33d 外面 40 レンズ素材 50 レンズ 51、52 凸面 53 上面 54 下面 55 側面 60 保持枠 61 外側面 62 下面 63 内側面 64 開口 L10、L20 枠付きレンズ
考案は、保持枠付きレンズ(以下、「枠付きレンズ」)に関する。
従来のレンズ製造方法においては、レンズ素材であるブランクを胴型内に配置し、上金型と下金型で上下からプレスすることにより、上金型と下金型の形状に対応した光学機能面を備えたレンズが形成される。ブランクは、例えば角柱形状を有しており、ブランクの底面の中心位置が下金型の成形面の中心位置に一致するように胴型内に配置される。
特開2003−206144号公報 特開平5−294645号公報 特開2002−006189号公報 特開平3−265529号公報
しかしながら、ブランクは、胴型の内面との間に間隙を有するように配置されるため、ブランクを胴型内に配置した後にブランクの中心位置が下金型の中心所定位置からずれてしまう場合がある。このような状態で成形を行うと、設計形状に対して偏りを有した形状のレンズが形成されてしまい、また、胴型内でブランクが不均等に配置されることに起因してヒケが生じてしまうという問題がある。
一方、先行技術文献に記載の製造方法においては、ブランクと胴型の内面との間に、鏡筒又はホルダを構成する材料を配置して、ブランクと共に一体で成形することにより、鏡筒又はホルダとレンズとが一体となった光学部品を製造している。これにより、レンズに触れることなく光学部品を扱うことが可能となるため、その後の組み付け等の工程への負担を小さくすることができる。しかしながら、このように製造した光学部品は、レンズ側面が鏡筒やホルダで覆われているため、成形後の組み付けにおいて位置出しの精度を確保することが難しい場合がある。
そこで本考案は、胴型内でのレンズ素材の位置ずれを抑えることができ、これにより偏りのない所望の形状のレンズを製造できる、枠付きレンズの製造方法を提供することを目的とする。また、本考案は、透明なレンズの外面を基準とした位置出しを可能とし、これによって高い組み付け精度を確保できる枠付きレンズ及び枠付きレンズの製造方法を提供することを目的とする。さらに、本考案の目的は、取り扱いが容易であり、かつ、外面を基準とした位置出しを可能として、高い組み付け精度を確保できる枠付きレンズを提供することにある。
考案の一側面によれば、枠付きレンズは、光学機能面をそれぞれ含む上面及び下面を備えるレンズと、レンズの下部の側面を覆うようにレンズと一体に形成されている保持枠とを有する。
考案の枠付きレンズは、胴型内に、胴型の内面形状に対応する外面形状を備えた、中空の保持枠を配置することと、一部が保持枠の内側に位置するように、レンズ素材を上金型と下金型の間に配置することと、上金型と下金型とでレンズ素材を押圧することによって、レンズ素材の上面と下面に光学機能面をそれぞれ形成するとともに、レンズ素材をレンズ素材の側面が胴型の内面又は保持枠の内面に密着するまで押し広げることで製造され得る
考案の一側面によれば、胴型内でのレンズ素材の位置ずれを抑えることができ、これにより偏りのない所望の形状のレンズを製造することができる。さらに、透明なレンズの外面を基準とした位置出しが可能であり、かつ、枠付きレンズの取り扱いが容易であるため、高い組み付け精度を確保することができる。
考案の実施形態に係る枠付きレンズの平面図である。 考案の実施形態に係る枠付きレンズの正面図である。 考案の実施形態に係る枠付きレンズの底面図である。 考案の実施形態の製造方法に用いる金型の断面図であって、プレス成形前の状態を示す図である。 枠付きレンズの保持枠の断面図である。 枠付きレンズの保持枠の平面図である。 考案の実施形態の製造方法に用いる金型の断面図であって、プレス成形後の状態を示す図である。 変形例に係る枠付きレンズの平面図である。 変形例に係る枠付きレンズの正面図である。 変形例に係る枠付きレンズの底面図である。
以下、本考案の実施形態に係る枠付きレンズ、及び、枠付きレンズの製造方法について図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1A、1B及び1Cは、それぞれ本実施形態に係る枠付きレンズL10の平面図、正面図及び底面図である。各図において、基準座標系としてX−Y−Z座標系が示されている。Z軸は上下方向、即ち光軸方向を示し、X−Y面はZ軸に直交する面である。以下の説明において、Z軸に沿って見た状態を平面視ということがある。ここで、図1A及び1Cに示すように、枠付きレンズL10の外形は、平面視で正方形状である。また、枠付きレンズL10の背面図及び左右の側面図における形状は、図1Bの正面図におけると同様である。
図1A乃至1Cを参照すれば、枠付きレンズL10は、平面形状が正方形である略角柱形状をなしており、レンズ10と、保持枠20とを備える。レンズ10は、上面13(第1の面)、下面14(第2の面)及び側面15を備える。上面13は、上側へ突出し光学機能面となる第1の凸面11を含む。下面14は、下側へ突出し光学機能面となる第2の凸面12を含む。側面15には内側へ向けて段差が付いており、上面13から下側に延伸する上部側面15aと、下面14から上側に延伸し上部側面15aに対して内側に向けてオフセットしている下部側面15bが形成されている。即ち、下面14のうち四辺に沿った周辺領域は上側に向けて段差が付いており、第2の凸面12が形成された内側下面14aと、内側下面14aを囲み内側下面14aに対して上側に向けてオフセットしている外側下面14bが形成されている。つまり、下面14の一部は下側に突出し、その端面が内側下面14aとなる突出部10pを形成している。保持枠20は当該突出部10pを囲んで密着するようにレンズ10の下端部に一体に形成されている。枠付きレンズL10の平面形状は、正方形以外の矩形状としてもよい。
図1Aを参照すれば、第1の凸面11は、平面視において、上面13と中心が一致する。同様に、図1Cを参照すれば、平面視において、第2の凸面12は、下面14と中心が一致する。ここで、第1及び第2の凸面11、12の形状・配置・数はレンズ10の仕様に応じて、任意に設定することができ、第1及び第2の凸面11、12は、球面・非球面のいずれであっても良い。また、第1及び第2の凸面11、12の代わりに、他の形状の面、例えば凹面を用いてもよい。さらに、上面13と下面14の一方は凸面を設けなくてもよい。
図1B及び1Cを参照すれば、レンズ10の側面15のうちの下部側面15bは保持枠20によって覆われており、保持枠20はレンズ10の側面15と一体に形成されている。保持枠20は、Z軸に沿って貫通して形成された開口24を有する中空の枠形状(図3A及び3B参照)を有する。平面視において、保持枠20は正方形の外形を有し、外形形状はレンズ10の外形形状と一致する。すなわち、図1Bに示すように、枠付きレンズL10の前後左右の各側において、レンズ10の上部側面15aと保持枠20の外側面21とは面一である、即ち、同一平面をなしている。また、図1Cに示すように、平面視において、保持枠20の内側面23は外側面21と同心状の正方形とされ、開口24を形成している。平面視において、開口24はレンズ10の第1及び第2の凸面11、12に対して中心位置が同一となっている。
一方、レンズ10の側面15のうちの上部側面15aは保持枠20で覆われていない。このため、レンズ10の上面13と側面15との境界となる4つの辺16、及び、辺16の4つの角部17は、保持枠20に覆われずに露出している。これらの角部17は直角をなすようにそれぞれ設計されており、枠付きレンズL10の製造後の組み付けのための位置出しや検査に用いることができる。例えば、測定光を角部17に与え、測定光の反射光の強度や角度によって位置出しや姿勢の確認を精度良く行うことができる。
レンズ10の上述の形状は、レンズ素材としての、ガラスや樹脂を成形することにより形成される。レンズ10には、融点が低い材料、例えば、融点が約500°C〜約600°Cの低融点ガラスを用いる。
また、保持枠20は金属材料、例えばステンレス鋼からなり、保持枠20にはレンズ10用の材料よりも熱膨張係数が大きい材料を用いる。これにより、以下の製造方法で枠付きレンズL10を製造したときに、レンズ10を、図1A乃至1Cに示すような形状とすることができる。また、保持枠20として、光の透過性が低い材料を用いると、レンズ10の側面15から、乱反射光その他の外光が入射する量を減らすことができるため、ノイズ光の発生を抑えることができる。
次に、枠付きレンズL10の製造方法について説明する。図2は、本実施形態の製造方法に用いる金型の断面図であって、プレス成形前の状態を示す図である。図3A及び3Bは、それぞれ保持枠20の断面図及び平面図である。図4は、上記金型のプレス成形後の断面図である。
枠付きレンズL10の製造に用いる金型は、胴型31と、上金型32と、下金型33とからなる。図3Bにおいては、保持枠20を胴型31内に配置したときの胴型31及び下金型33の凹面部33aの位置を破線で示している。
図3Bを参照すれば、平面視において、胴型31は、外形が正方形の枠状であり、胴型31の内面31aも正方形状である。胴型31と下金型33は不図示の基台に固定されており、下金型33は、胴型31の内面31aに対応した平面形状を備え、その外面33dの全面が胴型31の内面31aに接触するように胴型31内に配置される(図2)。図2を参照すれば、下金型33の上面33Uにおいて、中央には、レンズ10の第2の凸面12を形成するための凹面部33aが設けられ、この凹面部33aの周囲は平面33bとなっている。
上金型32は、胴型31の内面31aに対応した平面形状を備え、その外面32dが胴型31の内面31aに接触するように、胴型31内において下金型33の上方に配置される(図2)。上金型32は、胴型31内において、Z軸に沿って上下に移動可能である。図2を参照すれば、上金型32の下面32Lにおいて、中央には、レンズ10の第1の凸面11を形成するための凹面部32aが設けられ、この凹面部32aの周囲は平面32bとなっている。
胴型31内には、図3Bに示すような、平面視において外形が正方形の枠状の保持枠20が配置される。保持枠20の外形形状は、胴型31の内面31aの形状に対応した形状である。したがって、保持枠20を胴型31内において下金型33上に載置すると、保持枠20の底面22が下金型33の平面33bに接するとともに、外側面21の全面が胴型31の内面31aに接触する。
本実施形態の枠付きレンズL10の製造方法においては、まず、胴型31内であって、下金型33の平面33b上に保持枠20を配置する。このとき下金型33の凹面部33aの上方には保持枠20の開口24が位置している(図2)。
次に、図2に示すように、胴型31内で、下金型33上であり、かつ、保持枠20の開口24内に、角柱状のレンズ素材40を載置する。このレンズ素材40は上金型32と下金型33の間に配置される。レンズ素材40は下部が保持枠20の内側に位置し、それ以外の上部は保持枠20の上方であって胴型31の内部に位置する。
つづいて、不図示の加熱手段によって胴型31を加熱し、内部に配置したレンズ素材40を加熱軟化させる。この状態で上金型32を下金型33側へ移動させると、レンズ素材40が押圧されるため、上金型32の凹面部32aの形状がレンズ素材40に転写されて第1の凸面11が形成され、また、下金型33の凹面部33aの形状がレンズ素材40に転写されて第2の凸面12が形成される。また、保持枠20内のレンズ素材40は保持枠20の内側面23に強く接触するようにX−Y面方向に押し広げられて内側面23に密着する。さらにまた、保持枠20よりも上側のレンズ素材40はX−Y面方向に押し広げられて胴型31の内面31aに密着する(図4)。
このプレス成形工程の後に、金型を冷却して成形物を取り出すことによって、図1A乃至1Cに示す枠付きレンズL10が完成する。なお、胴型31の内面形状は、製造する枠付きレンズL10の外形サイズ、レンズ素材40の冷却による収縮を考慮して定めている。
以上のように構成されたことから、上記実施形態によれば、次の効果を奏する。
(a)胴型31内に、胴型31の内面31aの形状に対応する外面形状を備えた保持枠20を配置した後に、レンズ素材40を上金型32と下金型33の間に配置・押圧してレンズ10を成形するため、胴型31内でのレンズ素材40の位置ずれを抑えることができる。これにより、ヒケの発生を抑えた、偏りのない所望の形状のレンズ10を製造することができる。
(b)レンズ10の上部は保持枠20に覆われていないため、レンズ10の外面、すなわち上面13と側面15がなす辺16や角部17、を基準とした位置出しや検査が可能となり、これによって組み付けや検査を高い精度で行うことができる。ここで、平面視において、胴型31の内面31a及びレンズ10の外形は正方形状を有しているため、組み付けや検査の精度をさらに高めることができる。
(c)保持枠20でレンズ10を覆っているため、枠付きレンズL10の製造後に行う組み付けや検査において枠付きレンズL10の取り扱いが容易となる。
(d)保持枠20として、金属材料その他の光の透過性が低い材料を用いると、レンズ10の側面15から、乱反射光その他の外光が入射することを防げるためノイズ光の発生を抑えることができる。
(e)保持枠20を金属で形成することにより、組み付けや検査において枠付きレンズL10の取り扱いが容易となり、また、レンズ10の側面15から、乱反射光その他の外光が入射することを防げるためノイズ光の発生を抑えることができる。
以下に変形例について説明する。
図5A、5B及び5Cは、それぞれ変形例に係る枠付きレンズL20の平面図、正面図及び底面図である。変形例に係る枠付きレンズL20は、図5Cに示すように、平面視において、保持枠60の内側面63がレンズ50の第2の凸面52の外形に沿っている点で、上記実施形態の枠付きレンズL10と異なる。このため、図5B及び5Cに示すように、枠付きレンズL20の下面においては、レンズ50のうちの第2の凸面52のみが保持枠60の開口64から下方へ突出し、第2の凸面52の周囲は保持枠60の下面62で囲まれている。別言すると、レンズ50の下面54のうち、第2の凸面52が形成されていない領域、すなわち、図5Cにおいて破線で示した領域Aが保持枠60によって覆われている。
図5A乃至5Cを参照すれば、枠付きレンズL20は、平面形状が正方形である略角柱形状をなしており、レンズ50と保持枠60とを備える。レンズ50は、上面53(第1の面)、下面54(第2の面)及び側面55(第3の面)を備える。上面53は、上側へ突出し光学機能面となる第1の凸面51を含む。下面54は、下側へ突出し光学機能面となる第2の凸面52を含む。側面55には内側へ向けて段差が付いており、上面53から下側に延伸する上部側面55aと、下面54から上側に延伸し上部側面55aに対して内側に向けてオフセットしている下部側面55bが形成されている。即ち、下面14のうち第2の凸面52の周囲の領域、即ち、領域Aは、第2の凸面52に対して上側に向けてオフセットしている。つまり、下面54の一部は下側に突出し、その端面が第2の凸面52となる突出部50pを形成している。保持枠60は当該突出部50pを囲んで密着するようにレンズ50の下端部に一体に形成されている。
図5Aを参照すれば、第1の凸面51は、平面視において、上面53と中心が一致する。図5Cを参照すれば、第2の凸面52は、平面視において、保持枠60の下面62と中心が一致する。
図5B及び5Cを参照すれば、レンズ50の側面55のうちの下部側面55bは保持枠60によって覆われており、保持枠60はレンズ50の側面55と一体に形成されている。保持枠60は、Z軸に沿って貫通して形成された開口64を有する中空の枠形状を有する。図5Cに示すように、保持枠60は平面視において正方形の外形を有し、外形形状はレンズ50の外形形状と一致する。即ち、図5Bに示すように、枠付きレンズL20の前後左右の各側において、レンズ50の上部側面55aと保持枠60の外側面61とは面一である、即ち、同一平面となっている。また、図5Cに示すように、保持枠60の内側面63は平面視において外側面61と同心状の円形とされ、開口64を形成している。平面視において、開口64はレンズ50の第2の凸面52に対して形状が同一であり、中心位置も同一である。したがって、枠付きレンズL20の下面においては、レンズ50のうちの第2の凸面52のみが保持枠60の開口64から下方へ突出し、第2の凸面52の周囲は保持枠60の下面62で囲まれる。これにより、枠付きレンズL20の下部は、第2の凸面52を除いて、保持枠60で覆われているため、組み立てや検査の際にクランプしやすくなるため取り扱いが容易となる。
なお、レンズ50の下面54の上記領域A(図5C)において、保持枠60によって覆われていない領域を一部含んだ構成も可能である。
考案の一側面によれば、枠付きレンズは、光学機能面をそれぞれ含む上面及び下面を備えるレンズと、レンズの下部の側面を覆うようにレンズと一体に形成されている保持枠とを有する。
これにより、保持枠でレンズを覆っているため、枠付きレンズの製造後に行う組み付けや検査において枠付きレンズの取り扱いが容易となる。また、保持枠として光の透過性が低い材料を用いると、レンズの側面から、乱反射光その他の外光が入射することを防げるためノイズ光の発生を抑えることができる。さらに、保持枠に覆われていない、レンズ上部の外面を基準とした位置出しや検査が可能となり、これによって組み付けや検査を高い精度で行うことができる。
考案の一側面によれば、枠付きレンズにおいて、レンズは矩形状の平面形状を有することが好ましい。
これにより、レンズの角部を利用した位置出しや検査を高い精度で行うことができる。
考案の一側面によれば、枠付きレンズにおいて、前記下面のうちの光学機能面が形成されていない領域の少なくとも一部が保持枠によって覆われていることが好ましい。
これにより、組み立てや検査の際に枠付きレンズをクランプしやすくなるため枠付きレンズの取り扱いが容易となる。
考案の枠付きレンズの製造方法において、胴型内に、胴型の内面形状に対応する外面形状を備えた、中空の保持枠を配置することと、一部が保持枠の内側に位置するように、レンズ素材を上金型と下金型の間に配置することと、上金型と下金型とでレンズ素材を押圧することによって、レンズ素材の上面と下面に光学機能面をそれぞれ形成するとともに、レンズ素材をレンズ素材の側面が胴型の内面又は保持枠の内面に密着するまで押し広げることとを有する。
これにより、胴型内でのレンズ素材の位置ずれを抑えることができるため、ヒケの発生を抑えた、偏りのない所望の形状のレンズを製造することができる。また、レンズの上部は保持枠に覆われていないため、レンズの外面を基準とした位置出しや検査が可能となり、これによって組み付けや検査を高い精度で行うことができる。さらに、保持枠でレンズを覆っているため、枠付きレンズの製造後に行う組み付けや検査において枠付きレンズの取り扱いが容易となる。また、保持枠として光の透過性が低い材料を用いると、レンズの側面から、乱反射光その他の外光が入射することを防げるためノイズ光の発生を抑えることができる。
考案の枠付きレンズ製造する場合、胴型の内面形状は平面視において矩形であることが好ましい。
これにより、レンズの角部を利用した位置出しや検査を高い精度で行うことができる。
考案の枠付きレンズの製造に用いる保持枠は金属で形成されていることが好ましい。
これにより、枠付きレンズの製造後に行う組み付けや検査において枠付きレンズの取り扱いが容易となる。また、レンズの側面から、乱反射光その他の外光が入射することを防げるためノイズ光の発生を抑えることができる。
以上、枠付きレンズ及び枠付きレンズの製造方法を実施形態に基づいて説明したが、本考案は具体的に開示された実施形態に限定されず、本考案の範囲を逸脱することなく様々な変形及び改良がなされ得る。
以上のように、本考案の実施形態に係る枠付きレンズは、胴型内でのレンズ素材の位置ずれを抑えることができ、これにより偏りのない所望の形状のレンズを製造することができる点で有用である。
10 レンズ
11、12 凸面
13 上面
14 下面
15 側面
16 辺
17 角部
20 保持枠
21 外側面
22 底面
23 内側面
24 開口
31 胴型
31a 内面
32 上金型
32a 凹面部
32b 平面
32d 外面
33 下金型
33a 凹面部
33b 平面
33d 外面
40 レンズ素材
50 レンズ
51、52 凸面
53 上面
54 下面
55 側面
60 保持枠
61 外側面
62 下面
63 内側面
64 開口
L10、L20 枠付きレンズ

Claims (9)

  1. 光学機能面をそれぞれ含む上面及び下面を備えるレンズと、 前記レンズの下部の側面を覆うように前記レンズと一体に形成されている保持枠とを有することを特徴とする枠付きレンズ。
  2. 前記レンズは矩形状の平面形状を有する請求項1に記載の枠付きレンズ。
  3. 前記下面のうちの前記光学機能面が形成されていない領域の少なくとも一部が前記保持枠によって覆われている請求項1又は請求項2に記載の枠付きレンズ。
  4. 前記保持枠は金属で形成されている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の枠付きレンズ。
  5. 胴型内に、前記胴型の内面形状に対応する外面形状を備えた、中空の保持枠を配置することと、 一部が前記保持枠の内側に位置するように、レンズ素材を上金型と下金型の間に配置することと、 前記上金型と前記下金型とで前記レンズ素材を押圧することによって、前記レンズ素材の上面と下面に光学機能面をそれぞれ形成するとともに、前記レンズ素材を前記レンズ素材の側面が前記胴型の内面又は前記保持枠の内面に密着するまで押し広げることとを有することを特徴とする枠付きレンズの製造方法。
  6. 前記胴型の内面形状は平面視において矩形である請求項5に記載の枠付きレンズの製造方法。
  7. 前記保持枠は金属で形成されている請求項5又は請求項6に記載の枠付きレンズの製造方法。
  8. 第1の面と、前記第1の面と反対を向く第2の面とを備え、前記第1の面と前記第2の面はそれぞれ第1の光学機能面、第2の光学機能面を含み、前記第2の面は一部が突出し、前記第2の光学機能面が形成された突出部を形成する、レンズと、 前記突出部を囲んで密着するように、前記レンズと一体に形成された枠とを有することを特徴とする枠付きレンズ。
  9. 前記レンズは前記第1の面から前記第2の面側に延伸する側面を更に備え、 前記枠の外側面は前記レンズの前記側面と面一である請求項8に記載の枠付きレンズ。
JP2019600065U 2017-02-16 2018-02-14 枠付きレンズ Active JP3224864U (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017026650 2017-02-16
JP2017026650 2017-02-16
JP2018005127U JP3220552U (ja) 2018-12-28 2018-12-28 蓋付シフォンケーキ焼き型

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3224864U true JP3224864U (ja) 2020-01-30

Family

ID=69183898

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019600065U Active JP3224864U (ja) 2017-02-16 2018-02-14 枠付きレンズ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3224864U (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102687051B (zh) 摄像透镜单元
JP5903892B2 (ja) 撮像レンズユニットの製造方法
JP5812521B2 (ja) 複眼ユニット
JP5910628B2 (ja) 撮像レンズユニットの製造方法
JP5540696B2 (ja) 撮像レンズユニットの製造方法及び成形金型装置
US20120128936A1 (en) Glass optical element and method for manufacturing the same
JP2006330116A (ja) 複合光学レンズとその製造方法
JP3224864U (ja) 枠付きレンズ
JP5968033B2 (ja) 傾斜面付きレンズの製造方法
WO2018151170A1 (ja) 枠付きレンズ及び枠付きレンズの製造方法
KR101652812B1 (ko) 유리 성형 금형 및 이를 이용한 유리 성형방법
JP6092756B2 (ja) レンズの製造方法
KR20170099768A (ko) 프레스 성형형 및 광학 소자의 제조 방법
JP2007103673A (ja) 蓋体及びその製造方法、ガラス成形体の製造方法
JP2003277084A (ja) 複数光学素子一体ガラスシートおよびその製造方法
JP2004212822A (ja) レンズ鏡筒
US7292399B2 (en) Method for fabricating metal ring-fitted optical device, and metal ring-fitted optical device
JP5247235B2 (ja) 光学素子及び該光学素子の製造方法
CN211375109U (zh) 方形光学镜片、固定座及光学仪器
JP5553919B2 (ja) 光電装置
JP2021018310A (ja) 角形レンズ
WO2020004129A1 (ja) レンズキャップ製造方法、レンズキャップ製造装置及びレンズキャップ
TWI535555B (zh) 鏡片製造方法
JP2019001037A (ja) レンズの製造方法
JP2002097025A (ja) 光学素子成形用素材およびこれを用いた光学素子成形方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191111

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3224864

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150