JP6091917B2 - 擁壁構造物 - Google Patents

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本発明は、河川の護岸、道路の法面、鉄道の法面、構造物築造の法面等といった斜面において、その斜面を保護することを目的として構築する擁壁構造物に関する。
従来、斜面保護を目的として構築する擁壁構造物としては、例えば、特許文献1に示されているように、前側のコンクリート製の擁壁用ブロックと後側の板状の背面型枠とを略L字形の丸鋼棒状のサポート金具にて連結し、この擁壁用ブロックをサポート金具にて背面型枠に引っ張るように保持すると共に、擁壁用ブロックと背面型枠との間に胴込めコンクリートを打設し、これらを順次積み上げて構築するようにしたものが知られていた。
この擁壁構造物では、前側の擁壁用ブロックと後側の背面型枠との連結を左右2本のサポート金具にて行っており、具体的には、前側の擁壁用ブロックの上部裏側に丸鋼棒状のサポート金具の先端部分を圧入して固着すると共に、後側の背面型枠の表側にサポート金具の折れ曲がった部分を結束具にて固着することにより、前側の擁壁用ブロックと後側の背面型枠とをサポート金具にて連結し、この擁壁用ブロックをサポート金具にて背面型枠に引っ張るように保持していた。
特開2009−138424号公報
かかる従来の擁壁構造物にあっては、略L字形の丸鋼棒状のサポート金具において、その先端部分を前側の擁壁用ブロックの上部裏側に圧入して固着すると共に、折れ曲がった部分を後側の背面型枠の表側に結束具にて固着するようにしていたため、一旦サポート金具を擁壁用ブロック及び背面型枠に固着したら、これを取り外すことができなかった。
このため、擁壁用ブロックと背面型枠とを連結するサポート金具については、その長さが非常に重要であった。これは、このサポート金具の長さによって、前側の擁壁用ブロックと後側の背面型枠との前後間隔が決定してしまうため、すべてのサポート金具の長さを決められた同一の寸法にしておかないと前側の擁壁用ブロックと後側の背面型枠との前後間隔においてばらつきが生じてしまう。また、擁壁用ブロックへのサポート金具の圧入も所定の長さで圧入しなければ、前側の擁壁用ブロックと後側の背面型枠との前後間隔がばらついてしまうため、サポート金具の擁壁用ブロックへの圧入作業も容易なものではなかった。
しかも、このサポート金具については、擁壁用ブロック及び背面型枠に固着したら、取り外すことができないため、擁壁用ブロックと背面型枠との間に胴込めコンクリートを打設すると、その内部にサポート金具が埋まってしまうことから、膨大な数のサポート金具が必要となり、そのための工費がかさんでしまうといったことがあった。
そこで、本発明は、これらの点に鑑み、多数使用するサポート金具において、その長さに多少のばらつきがあっても、前側の擁壁用ブロックと後側の背面型枠とを予め決められた所定の間隔で設置することができ、その作業を極めて容易なものにして作業性の向上を図ると共に、使用するサポート金具の数を大幅に減らして工費を安価にすることのできる擁壁構造物を提供することを、その課題とする。
第一の発明は、前側の擁壁用ブロックと後側の背面型枠とをサポート金具にて連結し、この擁壁用ブロックをサポート金具にて背面型枠に引っ張るように保持すると共に、擁壁用ブロックと背面型枠との間に胴込めコンクリートを打設し、これらを順次積み上げて構築するようにした擁壁構造物において、擁壁用ブロックと背面型枠とを連結するサポート金具を、擁壁用ブロックの上部と背面型枠の上部とに上方から取り付けると共に、擁壁用ブロック及び背面型枠に対してサポート金具を取り外し可能にし、サポート金具に、サポート金具における前側の擁壁用ブロックへの取り付け位置と後側の背面型枠への取り付け位置との前後間隔を変更可能にする寸法調整手段を備えた構成とし、擁壁用ブロックは、その上部に上方から開けたボルト穴を設け、このボルト穴において、擁壁用ブロックと背面型枠とを連結するサポート金具を取り付けるための穴として使用可能にすると共に、擁壁用ブロックを積み上げたとき、上下の擁壁用ブロックを連結するための上下連結用ボルトを嵌め込むための穴として使用可能にした擁壁構造物である。
第二の発明は、第一の発明において、寸法調整手段としては、前後に向かう棒体と、この棒体に対して前後移動自在かつ固定可能となる移動固定具とからなり、この移動固定具を棒体に対して前後移動させて所定の位置で固定することにより、サポート金具における前側の擁壁用ブロックへの取り付け位置と後側の背面型枠への取り付け位置との前後間隔を変更できるようにした擁壁構造物である。
本発明によれば、前側の擁壁用ブロックと後側の背面型枠とを連結するサポート金具において寸法調整手段を備えたことにより、サポート金具における前側の擁壁用ブロックへの取り付け位置と後側の背面型枠への取り付け位置との前後間隔を寸法調整手段により変更することができ、前側の擁壁用ブロックと後側の背面型枠との前後間隔を常に所定の間隔にすることができる。これにより、多数使用するサポート金具において、その長さに多少のばらつきがあっても、前側の擁壁用ブロックと後側の背面型枠とを予め決められた所定の間隔で設置することができ、その作業を極めて容易なものにして作業性の向上を図ると共に工期の短縮も図ることができる。
また、本発明によれば、サポート金具を擁壁用ブロック及び背面型枠に対してサポート金具を取り外し可能にしたことにより、取り外したサポート金具を別の箇所に取り付けて再度使用することができ、膨大な数のサポート金具を使用する必要が無くなり、これにより、使用するサポート金具の数を大幅に減らすことができ、工費を安価にすることができる。
さらに、本発明によれば、擁壁用ブロックに設けたボルト穴を、擁壁用ブロックと背面型枠とを連結するサポート金具を取り付けるための穴として使用可能にすると共に、擁壁用ブロックを積み上げたとき、上下の擁壁用ブロックを連結するための上下連結用ボルトを嵌め込むための穴として使用可能にしたことにより、このボルト穴において、上下の擁壁用ブロックを連結するための上下連結用ボルトを嵌め込むための穴の役目とサポート金具を取り付けるための穴の役目を兼用させることができ、これにより、擁壁用ブロックへの作業として、兼用する一つの穴を設けるだけで良く、穴を別々に設ける必要が無くなることから、作業の工程を減らして作業性の向上を図ることができる。
擁壁構造物の側面図である。 擁壁構造物の斜視図である。 擁壁構造物の擁壁用ブロックの正面図である。 擁壁構造物の擁壁用ブロックの上面図である。 擁壁構造物の擁壁用ブロックの側面図である。 擁壁構造物の擁壁用ブロックの斜視図である。 擁壁構造物の別の擁壁用ブロックの側面図である。 擁壁構造物の別の擁壁用ブロックの斜視図である。 擁壁構造物の別の擁壁用ブロックの斜視図である。 (a)擁壁用ブロックに設けたボルト穴の使用状態を示す説明図である。(b)擁壁用ブロックに設けたボルト穴の使用状態を示す説明図である。 擁壁構造物のサポート金具の側面図である。 図11におけるA−A拡大断面図である。 擁壁構造物のサポート金具のセット用ブラケットの説明図である。 擁壁構造物の別のサポート金具の側面図である。 擁壁構造物の別のサポート金具の側面図である。 擁壁構造物の別のサポート金具の背面図である。 擁壁構造物の別のサポート金具の側面図である。 擁壁構造物の別のサポート金具の斜視図である。 (a)擁壁構造物の構築手順を示す説明図である。(b)擁壁構造物の構築手順を示す説明図である。(c)擁壁構造物の構築手順を示す説明図である。 (d)擁壁構造物の構築手順を示す説明図である。(e)擁壁構造物の構築手順を示す説明図である。 (f)擁壁構造物の構築手順を示す説明図である。(g)擁壁構造物の構築手順を示す説明図である。(h)擁壁構造物の構築手順を示す説明図である。 (a)上下の背面型枠を連結する型枠継ぎ足し具の側面図である。(b)型枠継ぎ足し具の斜視図である。 (i)擁壁構造物の構築手順を示す説明図である。(j)擁壁構造物の構築手順を示す説明図である。 (k)擁壁構造物の構築手順を示す説明図である。(l)擁壁構造物の構築手順を示す説明図である。
本発明による擁壁構造物の一実施形態について説明する。
擁壁構造物としては、図1、図2に示すように、前側の擁壁用ブロック1と後側の背面型枠2とをサポート金具3にて連結し、この擁壁用ブロック1をサポート金具3にて背面型枠2に引っ張るように保持してなるものであって、この擁壁用ブロック1と背面型枠2との間に胴込めコンクリート4を打設し、これらを順次積み上げて構築するようにしている。
図3、図4、図5、図6に示すように、擁壁用ブロック1は、鉄筋を埋設したコンクリート製であって、前面形状が横長の四角形となって上部を後方に向かって傾斜した壁面部11を備え、この壁面部11の表面を細かな凹凸状にしている。この壁面部11の大きさは高さが約100cmで左右長さが約200cmであるが、大きさはこれに限定されるものではない。この壁面部11の左右中央下部には水抜き用の穴12を設ける。また、壁面部11の裏面には、擁壁用ブロック1を積み上げたとき、上下の擁壁用ブロック1を連結する連結プレート19を取り付けるためのボルト穴13を上端と下端それぞれに設ける。
そして、この壁面部11の裏側の左右方向に離間した位置それぞれに上端が略水平となって後方に突出する上側控脚部14と下端が略水平となって後方に突出する下側控脚部15とを備える。なお、壁面部11の裏側に備えた上側控脚部14と下側控脚部15では、上下方向において離間した形状のものにするが、これを、図7、図8に示すように、中間控脚部16を設け、上側控脚部14と下側控脚部15を中間控脚部16を介して一体にした形状のものにしても良い。また、この上側控脚部14と下側控脚部15では、壁面部11の裏側の左右方向に離間した位置それぞれに備えるが、これを、図9に示すように、左右方向の中央の一ヶ所のみに備えても良く、あるいは左右の一方の一ヶ所のみに備えても良い。
この上側控脚部14と下側控脚部15にあっては、上側控脚部14の上端に上方に突出する凸部17を設けると共に、下側控脚部15の下端に上方に窪む凹部18を設け、擁壁用ブロック1を積み上げたとき、下側の擁壁用ブロック1の上側控脚部14の凸部17が上側の擁壁用ブロック1の下側控脚部15の凹部18に嵌合するようになる。
また、上側控脚部14の上部に上方から開けたボルト穴20を設けると共に、下側控脚部15に上下に貫通する貫通穴21を設け、図10(a)に示すように、擁壁用ブロック1を積み上げたとき、上側の擁壁用ブロック1の下側控脚部15に設けた貫通穴21に上方から上下連結用ボルト22を挿入し、下側の擁壁用ブロック1の上側控脚部14に設けたボルト穴20に上下連結用ボルト22を嵌め込むことで、上下の擁壁用ブロック1を上下連結用ボルト22によって連結するようになる。
この上側控脚部14に設けたボルト穴20にあっては、上述したような上下の擁壁用ブロック1を連結するための上下連結用ボルト22を嵌め込むための穴として使用可能にすると共に、図10(b)に示すように、さらにサポート金具3を取り付けるための穴として使用可能にし、要するに、このボルト穴20において、上下の擁壁用ブロック1を連結するための上下連結用ボルト22を嵌め込むための穴の役目とサポート金具3を取り付けるための穴の役目を兼用させることができる。
背面型枠2は、擁壁用ブロック1の壁面部11の左右方向で略半分にした大きさの板であって、2枚1組で使用する。1枚の背面型枠2の大きさは、例えば、高さが約100cm、左右長さが約100cmで、厚さが約12mmである。ただし、これに限定されるものではない。図示していないが、この背面型枠2の左右の接する辺には半円形状の切り込みを形成し、2枚1組で使用したとき、この半円形状の切り込みが合わさって円形の穴となり、ここを水抜き用の穴として使用できる。
サポート金具3は、前側の擁壁用ブロック1と後側の背面型枠2とを連結するためのもので、全長が50cmから300cm程度であって、擁壁用ブロック1の上部と背面型枠2の上部とに上方から取り付けると共に、擁壁用ブロック1及び背面型枠2に対して取り外し可能にする。また、このサポート金具3にあっては、サポート金具3における前側の擁壁用ブロック1への取り付け位置と後側の背面型枠2への取り付け位置との前後間隔を変更可能にする寸法調整手段を備える。
このサポート金具3について説明すると、図11、図12に示すように、まず、前後に向かう棒体25を備え、この棒体25が寸切りボルト(長ネジ)であって、その後部に後側の背面型枠2の上部に取り付く後部取り付け部26を設けると共に、前部に前側の擁壁用ブロック1の上側控脚部14の上部に取り付く前部取り付け部27を設ける。
後部取り付け部26は、棒体25に軸着した取り付け用ブラケット31の下端側に下向きの溝部32を形成しつつここに蝶ボルト33を設け、この取り付け用ブラケット31の溝部32に型枠セット具34を付けた背面型枠2の上部を入れてから蝶ボルト33にて締めることにより、背面型枠2の上部に取り付く。なお、型枠セット具34は、図13に示すように、左右に細長となる断面下向き略コ字形の鋼板で、背面型枠2の上部に上方より付くようになる。
一方、前部取り付け部27は、寸切りボルトである棒体25を入れることのできるU字形の切り込みを上部に形成した縦板35とその下に固着する横板36とからなる取り付け用ブラケット37を備え、取り付け用ブラケット37の縦板35のU字形の切り込みに棒体25を入れてから前後二つのナット38にて縦板35を棒体25に固定しつつ、横板36の先端側にボルト39を設け、このボルト39を擁壁用ブロック1の上側控脚部14に設けたボルト穴20に嵌め込むことにより、擁壁用ブロック1の上側控脚部14に取り付く。また、この前部取り付け部27には寸法調整手段を備える。
この寸法調整手段は、前後に向かう棒体25と、この棒体25に対して前後移動自在かつ固定可能となる移動固定具40とからなり、移動固定具40としては、前後に向かう棒体25を入れることのできるU字形の切り込みを上部に形成した取り付け用ブラケット38の縦板35とこれを前後から締め付ける前後二つのナット38である。この移動固定具40において、取り付け用ブラケット37の縦板35の上部に形成したU字形の切り込みに棒体25を入れて、棒体25に対して前後移動して所定の位置にしたのち、前後のナット38で取り付け用ブラケット37の上部を棒体25に固定することにより、サポート金具3における前側の擁壁用ブロック1への取り付け位置と後側の背面型枠2への取り付け位置との前後間隔を変更することができ、これにより、前側の擁壁用ブロック1と後側の背面型枠2との前後間隔を予め決められた所定の間隔にする。
次に、サポート金具の別の例について説明する。
図14に示すように、前後に向かう棒体25が丸鋼棒であって、その途中にターンバックル41を設ける。そして、棒体25の後部に後部取り付け部26を設けると共に、前部に前部取り付け部27を設け、後部取り付け部26は、上述したものと同様、棒体25に軸着した取り付け用ブラケット42の下端側に下向きの溝部43を形成しつつここに蝶ボルト44を設け、この取り付け用ブラケット42の溝部43に型枠セット具34を付けた背面型枠2の上部を入れてから蝶ボルト44にて締めることにより、背面型枠2の上部に取り付く。
一方、前部取り付け部27は、丸鋼棒である棒体25を貫入する蝶ボルト45を取り付けた円筒体46を上部に設けてこの円筒体46の下に取り付く縦板47とその下に固着する横板48とからなる取り付け用ブラケット49を備え、取り付け用ブラケット49の円筒体46に棒体25を貫入してから蝶ボルト45にて棒体25に固定しつつ、横板48の先端側にボルト39を設け、このボルト39を擁壁用ブロック1の上側控脚部14に設けたボルト穴20に嵌め込むことにより、擁壁用ブロック1の上側控脚部14に取り付く。また、この前部取り付け部27には寸法調整手段を備える。
この寸法調整手段は、前後に向かう棒体25と、この棒体25に対して前後移動自在かつ固定可能となる移動固定具40とからなり、移動固定具40としては、取り付け用ブラケット49の上部に設けた棒体25を貫入する円筒体46とこの円筒体46に付けた蝶ボルト45である。この移動固定具40において、取り付け用ブラケット49の上部に設けた円筒体46に棒体25を貫入して、棒体25に対して前後移動して所定の位置にしたのち、蝶ボルト45にて棒体25に固定することにより、サポート金具3における前側の擁壁用ブロック1への取り付け位置と後側の背面型枠2への取り付け位置との前後間隔を変更することができ、これにより、前側の擁壁用ブロック1と後側の背面型枠2との前後間隔を予め決められた所定の間隔にする。また、棒体25の途中に設けたターンバックル41によっても、前後間隔を微調整できるようにする。
さらに、サポート金具3の別の例としては、図15、図16に示すように、前後に向かう棒体25がパイプ棒であって、その後部に後部取り付け部26を設けると共に、前部に前部取り付け部27を設ける。後部取り付け部26は、上部にパイプ棒である棒体25を挟持するパイプクランプ50を設け、このパイプクランプ50の下に縦板51と溝部52と蝶ボルト53とからなる取り付け用ブラケット54を固着し、この取り付け用ブラケット54の溝部52に背面型枠2の上部をそこに付けた型枠セット具34ごと入れてから蝶ボルト53にて締めることにより、背面型枠2の上部に取り付く。一方、前部取り付け部27も上部にパイプ棒である棒体25を挟持するパイプクランプ55を設け、このパイプクランプ55の下に縦板56と横板57とからなる取り付け用ブラケット58を固着し、横板57の先端側にボルト39を設け、このボルト39を擁壁用ブロック1の上側控脚部14に設けたボルト穴20に嵌め込むことにより、擁壁用ブロック1の上側控脚部14に取り付く。また、この後部取り付け部26と前部取り付け部27の両方には寸法調整手段を備える。
この寸法調整手段は、前後に向かう棒体25と、この棒体25に対して前後移動自在かつ固定可能となる移動固定具40とからなり、移動固定具40としては、パイプクランプ50,55である。この移動固定具40において、パイプ棒である棒体25を挿入したのち、パイプクランプ50,55にて棒体25を挟持して固定することにより、サポート金具3における前側の擁壁用ブロック1への取り付け位置と後側の背面型枠2への取り付け位置との前後間隔を変更することができ、これにより、前側の擁壁用ブロック1と後側の背面型枠2との前後間隔を予め決められた所定の間隔にする。
また、サポート金具3の別の例としては、図17、図18に示すように、前後に向かう棒体25が大小2本の四角筒鋼棒であって、その後部に後部取り付け部26を設けると共に、前部に前部取り付け部27を設ける。後部取り付け部26は、棒体25における小さい方の棒体25bの後端に略く字形の縦板61を固着し、この縦板61の下部に、左右に細長となる断面下向き略コ字形の型枠セット具62を固着し、この型枠セット具62を介して背面型枠2の上部に取り付く。一方、前部取り付け部27は、棒体25における大きい方の棒体25aの前端に横板63を固着し、横板63の先端側にボルト39を設け、このボルト39を擁壁用ブロック1の上側控脚部14に設けたボルト穴20に嵌め込むことにより、擁壁用ブロック1の上側控脚部14に取り付く。
そして、このサポート金具3には寸法調整手段を備えており、この寸法調整手段は、大きい方の棒体25aの内部に小さい方の棒体25bを摺動自在としつつ、この摺動を固定する蝶ボルト64を設けた構成にし、この大小2本の棒体25a,25bにおいて伸縮させて所定の長さで蝶ボルト64によって固定することにより、サポート金具3における前側の擁壁用ブロック1への取り付け位置と後側の背面型枠2への取り付け位置との前後間隔を変更することができ、これにより、前側の擁壁用ブロック1と後側の背面型枠2との前後間隔を予め決められた所定の間隔にする。
次に、前述した擁壁構造物の構築手順について説明する。
まず、図19(a)に示すように、所定の位置に基礎材71及び基礎コンクリート72からなる基礎部70を設置する。この基礎部70の基礎コンクリート72には前後及び左右に複数の差し筋73を設けると共に、背面型枠固定用の差し筋74を左右に複数設ける。
図19(b)に示すように、クレーン等を用いて擁壁用ブロック1を基礎コンクリート72の前側に据え付ける。図19(c)に示すように、基礎コンクリート72の後側にサポート金具3を取り付けた背面型枠2を基礎コンクリート72に設けた背面型枠固定用の差し筋74に引っ掛けるようにして設置する。
そして、図20(d),(e)に示すように、サポート金具3の前側を擁壁用ブロック1の上部に上方から取り付ける。これは、上側控脚部14に設けたボルト穴20に、サポート金具3の前部取り付け部27に設けたボルト39を嵌め込むことで取り付けるようにしており、このとき、サポート金具3に備えた寸法調整手段にて前側の擁壁用ブロック1への取り付け位置と後側の背面型枠2への取り付け位置との前後間隔を変更し、具体的にはサポート金具3の前後に向かう棒体25を前後移動させて所定の位置で移動固定具40にて固定することにより、前側の擁壁用ブロック1への取り付け位置と後側の背面型枠2への取り付け位置との前後間隔を調整し、予め決められた所定の間隔にする。
それから、図21(f)に示すように、後側の背面型枠2の裏に良質土75又は裏込め材で埋め戻しを行って、背面型枠2を裏側から保持する。
次に、図21(g)に示すように、前側の擁壁用ブロック1の前側に保持具76を取り付けて、擁壁用ブロック1を前側から保持しつつ、前側の擁壁用ブロック1と後側の背面型枠2との間に胴込めコンクリート4を打設する。このときの胴込めコンクリート4は擁壁用ブロック1及び背面型枠2の高さの三分の二程度の高さまでであって、硬化する前に複数の差し筋73を前後及び左右に設ける。
そして、擁壁用ブロック1の上部と背面型枠2の上部とに取り付けサポート金具3を取り外した後、図21(h)に示すように、擁壁用ブロック1の上に2段目となる擁壁用ブロック1を据え付けるように積み上げる。それから、上下の擁壁用ブロック1の裏面において連結プレート19にて上下を連結すると共に、上段の擁壁用ブロック1の下側控脚部15に設けた貫通穴21に上方から上下連結用ボルト22を挿入し、下側の擁壁用ブロック1の上側控脚部14に設けたボルト穴20に上下連結用ボルト22を嵌め込むことで、上下の擁壁用ブロック1を上下連結用ボルト22にて連結する。
なお、背面型枠2の上部には上段の背面型枠2と連結するための型枠継ぎ足し具77を取り付ける。この型枠継ぎ足し具77としては、図22(a),(b)に示すように、上下に溝がそれぞれ形成された側面形状が略H形の金具であって、下方の溝に下段の背面型枠2の上部を嵌め込み、上方の溝に上段の背面型枠2の下部を嵌め込むことで、上段と下段の背面型枠2を連結するようになる。
次に、図23(i)に示すように、先程と同様、サポート金具3を取り付けた背面型枠2を設置する。このとき、上下の背面型枠2については型枠継ぎ足し具77にて連結する。また、サポート金具3の前側を擁壁用ブロック1の上部に上方から取り付け、そして、サポート金具3に備えた寸法調整手段にて前側の擁壁用ブロック1への取り付け位置と後側の背面型枠2への取り付け位置との前後間隔を変更して前後間隔を調整する。なお、必要に応じて、後側の背面型枠2に設けた水抜き用の穴から前側の擁壁用ブロック1に設けた水抜き用の穴12にわたって水抜き用パイプ78を設置することができる。
そして、図23(j)に示すように、背面型枠2の裏に裏込め材79を設置した後、前側の擁壁用ブロック1と後側の背面型枠2との間に胴込めコンクリート4を二回に分けて打設する。これは、例えば、一回の胴込めコンクリート4の打設を擁壁用ブロック1の高さ寸法の略半分である約50cm以下にする。この二回に分けて胴込めコンクリート4を打設することにより、胴込めコンクリート4が硬化する際に生じる力によって前側の擁壁用ブロック1が前方に動いてしまうといったことを防ぐことができる。
これを、図24(k)に示すように、上段に向かって繰り返し行って積み上げて行く。そして、所定の段数積み上げた後、図24(l)に示すように、最後に、天端コンクリート80を打設することによって、擁壁構造物の構築作業が完了する。
1…擁壁用ブロック、2…背面型枠、3…サポート金具、4…胴込めコンクリート、11…壁面部、12…穴、13…ボルト穴、14…上側控脚部、15…下側控脚部、16…中間控脚部、17…凸部、18…凹部、19…連結プレート、20…ボルト穴、21…貫通穴、22…上下連結用ボルト、25…棒体、25a…棒体、25b…棒体、26…後部取り付け部、27…前部取り付け部、31…取り付け用ブラケット、32…溝部、33…蝶ボルト、34…型枠セット具、35…縦板、36…横板、37…取り付け用ブラケット、38…ナット、39…ボルト、40…移動固定具、41…ターンバックル、42…取り付け用ブラケット、43…溝部、44…蝶ボルト、45…蝶ボルト、46…円筒体、47…縦板、48…横板、49…取り付け用ブラケット、50…パイプクランプ、51…縦板、52…溝部、53…蝶ボルト、54…取り付け用ブラケット、55…パイプクランプ、56…縦板、57…横板、58…取り付け用ブラケット、61…縦板、62…型枠セット具、63…横板、64…蝶ボルト、70…基礎部、71…基礎材、72…基礎コンクリート、73…差し筋、74…差し筋、75…良質土、76…保持具、77…型枠継ぎ足し具、78…水抜き用パイプ、79…裏込め材、80…天端コンクリート

Claims (2)

  1. 前側の擁壁用ブロック1と後側の背面型枠2とをサポート金具3にて連結し、この擁壁用ブロック1をサポート金具3にて背面型枠2に引っ張るように保持すると共に、擁壁用ブロック1と背面型枠2との間に胴込めコンクリート4を打設し、これらを順次積み上げて構築するようにした擁壁構造物において、
    擁壁用ブロック1と背面型枠2とを連結するサポート金具3を、擁壁用ブロック1の上部と背面型枠2の上部とに上方から取り付けると共に、擁壁用ブロック1及び背面型枠2に対してサポート金具3を取り外し可能にし、サポート金具3に、サポート金具3における前側の擁壁用ブロック1への取り付け位置と後側の背面型枠2への取り付け位置との前後間隔を変更可能にする寸法調整手段を備えた構成とし、
    擁壁用ブロック1は、その上部に上方から開けたボルト穴20を設け、このボルト穴20において、擁壁用ブロック1と背面型枠2とを連結するサポート金具3を取り付けるための穴として使用可能にすると共に、擁壁用ブロック1を積み上げたとき、上下の擁壁用ブロック1を連結するための上下連結用ボルト22を嵌め込むための穴として使用可能にしたことを特徴とする擁壁構造物。
  2. 前記寸法調整手段としては、前後に向かう棒体25と、この棒体25に対して前後移動自在かつ固定可能となる移動固定具40とからなり、
    この移動固定具40を棒体25に対して前後移動させて所定の位置で固定することにより、サポート金具3における前側の擁壁用ブロック1への取り付け位置と後側の背面型枠2への取り付け位置との前後間隔を変更できるようにしたことを特徴とする請求項1記載の擁壁構造物。
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