JP6091164B2 - 圧電振動子及び発振回路 - Google Patents

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Description

本発明は、帯電防止機能を有した圧電振動子及び発振回路に関するものである。
従来、一般的な圧電振動子は、圧電振動片を収容するための凹部を有した絶縁性のベース部と、このベース部を溶接によって封止する導電性の封止体とを備えて構成されている。前記ベース部には、圧電振動片をフリーに支持する内部電極端子とこの内部電極端子と導通し、外部との電気的接続を図るための外部電極端子が設けられており、この外部電極端子を介して圧電振動片の励振電極に電圧を印加することによって所定の振動モード及び振動周波数が得られるようになっている。
前記封止体は金属材料で形成されているため帯電しやすく、この帯電によって、圧電振動片と封止体との間にクーロン力が働き、意図しない振動となってしまう場合がある。前記凹部は、圧電振動片の機械的な振動を妨げないような空間を確保しているが、圧電振動子の小型化及び薄型化の要請によって、圧電振動片と封止体との距離を可能な限り狭くする必要がある。このように、圧電振動片と封止体とが接近していることによって、ベース部内がさらに帯電しやすく、それによって圧電振動片にかかるクーロン力も大きくなるといった問題を有していた。特に、前記圧電振動片をより振動しやすくするために、凹部内を真空に近い状態にすることで、内部ガスによる抵抗を抑える場合があるが、これによって圧電振動片と封止体との間のクーロン力を増幅させてしまい、安定した機械的な振動が得られないといった問題もある。
前記帯電現象は時間の経過と共に減衰するが、封止体と接するベース部の材料となるセラミック材の違いによって、帯電が解消するまでの時間にバラツキが生じている。このような帯電によるクーロン力を迅速に低減させるには、ベース部にグランド用の端子を設け、この端子を通じて回路基板側に放電させるのが有効である。しかしながら、このような端子を追加することによって、ベース部の小型化が図れず、製造コストも多くなるといった問題もある。また、交流信号入出力用の2端子からなる圧電振動子においては、グランドに直接接続することが困難である。
ベース部内に組み込んだ電子素子等の静電気による帯電や放電破壊を防止する手段としては、特許文献1に開示されているように、電子素子を実装する基板を第1層及び第2層からなるセラミック積層体によって形成し、このセラミック積層体に約1kΩ〜5MΩの抵抗値を有する抵抗パターンを設ける場合がある。
また、ベース部内に収容した圧電振動片への影響を防止する他の手段としては、特許文献2に開示されているように、導電性キャップで封止したパケージ構造体が開示されている。ここでは、絶縁性キャップを低抵抗で絶縁ベース部に接地することによって、圧電振動片に影響を及ぼすような浮遊容量や外来電磁波等の発生を防止することを目的としている。
特開平5−267497号公報 特開2001−156197号公報
前述したように、圧電振動片を収容するベース部がセラミック材である場合には、導電性の封止体に帯電した電荷が自然に減衰するには時間がかかる。このため、封止体を回路基板等のグランド端子に短絡線等を介して導通接続して放電させるのが望ましいが、そのための実装スペースや実装コストがかかるといった問題がある。特許文献1のように、一般的な電子部品を実装するベース部の場合は、回路構成上、共通のグランド端子を有しているため、封止体の一部をグランド端子に接地させることは容易である。しかしながら、小型の圧電振動子の場合は、専用のグランド端子を設けるためのスペースを確保するのが難しい。
一方、特許文献2は、導電性キャップを絶縁ベース部に低抵抗で接地しているため、ベース部内に収容した圧電振動子が浮遊容量や外来電磁波に起因するような特性変動についての防止を図ることはできる。しかしながら、前記低抵抗での接地は、導電性キャップと絶縁ベース部との間で行われているため、圧電振動子が帯電した場合は、回路基板等を介して外部へ放電することができず、帯電による特性変動は避けられないおそれがある。
そこで、本発明の目的は、絶縁性のベース部に収容した圧電振動片と、前記ベース部を封止する導電性の封止体との間で生じる帯電電荷をベース部外へ素早く放電させることによって、圧電振動片の振動特性への影響を防止することができる圧電振動子及び発振回路を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の圧電振動子は、圧電振動片が載置されるベース部と、該ベース部に固定され前記圧電振動片を空間内に密封する導電性の封止体と、前記ベース部の外側に配置され、前記圧電振動片を振動させるための交流信号が入出力される外部電極端子とを備え、前記封止体と外部電極端子とが10Ω乃至1012Ωレベルの抵抗値を有する導通部材を介して電気的に接続されていることを特徴とする。
また、本発明の発振回路は、圧電振動子を構成する封止体、導通部材及び外部電極端子からグランド又は電源ラインに至る放電路が形成されることを特徴とする。
本発明の圧電振動子によれば、封止体と外部電極端子とが導通部材を介して電気的に接続され、前記導通部材が封止体の浮遊容量、ベース部の抵抗値、発振周波数及び時定数で規定される10Ω乃至1012Ωレベルの抵抗値を有しているので、圧電振動片の振動特性に影響を及ぼすことなく、帯電した電荷を迅速に外部に放電することができる。特に、圧電振動片を振動させるための交流信号を入出力するのに必要な外部電極端子のみで、グランド用等の端子を有さない圧電振動子においても放電が可能となる。
また、本発明の発振回路によれば、圧電振動子を構成する封止体、導通部材及び外部電極端子からグランド又は電源ラインに至る放電路が形成されるので、封止体に帯電された電荷を圧電振動子の外部に短時間で放電させることができる。
本発明に係る第1実施形態の圧電振動子の断面図である。 上記圧電振動子の分解斜視図である。 導通部材を設けない場合の圧電振動子内の帯電状態を示す説明図である。 導通部材を設けた場合の圧電振動子内の放電状態を示す説明図である。 本発明に係る第2実施形態の圧電振動子の分解斜視図である。 導通部材をベース部の内部に設けた圧電振動子の分解斜視図である。 本発明に係る第3実施形態の圧電振動子の断面図である。 上記圧電振動子の分解斜視図である。 導通部材の上限抵抗値を計算するための回路図である。 上記図9における放電時間を示すグラフである。 導通部材の下限抵抗値を計算するための回路図である。 リッドと外部電極端子との間に印加される電圧に対する周波数変化を示す測定図である。 各種の導通部材の抵抗値における周波数変化を計算によって求めたグラフである。 第4実施形態(a)及び第5実施形態(b)の圧電振動子の断面図である。 上記圧電振動子をインバータに接続してなる発振回路の構成図である。 上記インバータをFETに置き換えた発振回路の構成図である。
以下、本発明の圧電振動子の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。図1及び図2は、第1実施形態の圧電振動子10を示したものである。この圧電振動子10は、圧電振動片11と、この圧電振動片11を収容するための空間12が形成されたセラミック製のベース部13と、前記空間12を覆う導電性の封止体(リッド)14と、このリッド14からベース部13の底面に設けられている外部電極端子15に延びる導通部材21とを有して構成されている。なお、前記リッド14とベース部13の上面とは、ビーム溶接によって封止される。
前記圧電振動片11は、音叉屈曲振動モードや厚みすべり振動モード等の各種の振動モードやカット角を備えた水晶片が使用される。本実施形態では、音叉型の圧電振動片11を構成要素とした圧電振動子10について説明する。このタイプの圧電振動片11は、電気軸をX軸、機械軸をY軸、光軸をZ軸とした水晶原石の直交座標系においてカットされた水晶板を音叉型に加工して形成されている。また、前記水晶振動子では、XYZからなる三次元の直交座標系のX−Y平面(Z板)をX軸回転で−7〜+7度回転させたXY´Z´の座標系の水晶板が用いられ、中心の振動周波数が標準で32.768KHzに設定されている。
前記圧電振動片11は、ベース部13の空間12内に設けられる内部電極端子16に導通支持される矩形状の基部17と、この基部17から平行に延びる一対の振動腕部18とを備えている。また、前記基部17には前記内部電極端子16に対応する電極部19が設けられ、この電極部19からそれぞれの振動腕部18にかけて励振電極(図示せず)が形成されている。
前記ベース部13は、セラミック材によって四角形状に形成され、圧電振動片11を収容するための空間12が設けられている。前記空間12の底面には、圧電振動片11の基部17を支持すると共に、電極部19との導通を図るための内部電極端子16が設けられる。この内部電極端子16は、図1に示したように、圧電振動片11の一対の振動腕部18を空間12の底面から浮かせた状態で保持するような高さに形成され、圧電振動片11の電極部19と導電性接着剤22あるいはハンダ部材を介して導通接続される。また、前記圧電振動片11は、振動した際にも前記リッド14に接触しないような間隔hを有して空間12内に収容される。前記各内部電極端子16は、ベース部13の外部に対応して設けられている外部電極端子15に導通しており、この外部電極端子15を介して1V〜5V程度の交流信号を入出力させることによって、圧電振動片11が所定の周波数で振動する。
前記リッド14は、ベース部13の平面形状と略同一形状の平板状の金属板と、この金属板の裏面全体にクラッド化された金属ろう材とで構成されている。前記金属板は従来のリッドと同様、42アロイやコバールその他の鉄系合金で構成され、一方、金属ろう材は銀合金やアルミニウム合金等の金属材で構成される。このリッド14は、ビーム等による照射熱によって加熱溶融し、前記ベース部13の上面に設けられるメタライズ層20にビーム溶接される。
本発明の特徴的な点は、前記リッド14の一端とベース部13の外部電極端子15の少なくとも1つとが導通部材21によって電気的に接続されているところにある。この導通部材21は、ベース部13が有する抵抗値に近い10Ω乃至1012Ωレベルの抵抗値を有した抵抗膜によって形成され、図1及び図2に示したように、リッド14と外部電極端子15とが導通するように、ベース部13の側面に沿って被覆される。前記抵抗膜として形成される導通部材21は、高抵抗率を有するニッケルクロムや銅ニッケル等が用いられ、蒸着あるいはスパッタリング等によって、ベース部13の表面に被着形成することができる。また、前記抵抗膜の形成厚みや被着面積を調整することによって、所望の抵抗値に設定することができる。
図3に示すように、前記導通部材21を有していない従来の圧電振動子1では、圧電振動片11とリッド14との間が静電気等によって帯電した場合は、ベース部13が絶縁性の高いセラミック材であるため、帯電によって生じた電荷Qがリッド14に留まり、自然放電するまで時間を要することになる。このような帯電現象は、圧電振動片11を収容するスペースが狭く、封止するリッド14とが近接すると共に、圧電振動片11を振動させるための交流信号を入出力させるのに必要な外部電極端子15のみで、専用のグランド端子やグランドパターン等を有さない小型の圧電振動子において顕著となり、圧電振動片11の精密な振動に悪影響を及ぼすおそれがあった。
これに対して、本実施形態の圧電振動子10では、図4に示したように、リッド14の一端と、圧電振動片11に交流信号を入出力させるための外部電極端子15とが導通部材21を介して電気的に接続されているので、この外部電極端子15を通してリッド14に帯電した電荷Qを素早く外部に放電させることができる。なお、前記導通部材21は、ベース部13自体が有する抵抗値に近い抵抗値を有しているため、圧電振動片11の振動に影響を及ぼすことがない。
図5は、第2実施形態の圧電振動子30を示したものである。この実施形態では、前記導通部材31を複数の抵抗線で構成したものであり、所定の抵抗値を得るために、多数網目状に形成した抵抗線パターンを形成している。この抵抗線パターンも前記第1実施形態の抵抗膜と同様にベース部13の外周面に沿って形成される。また、前記抵抗膜あるいは抵抗線パターンによって形成される導通部材31を空間12の内壁面に沿って形成し、リッド14と内部電極端子16とを導通させるようにしてもよい。
また、図6に示すように、前記導通部材31をベース部13の内壁面に沿って配設し、外部電極端子15の少なくとも一つと導通するように引き回される内部導通パターン32に接続させることもできる。これによって、前記導通部材31がベース部13の外周面に露出することなく、リッド14に帯電した電荷をベース部13の内部から外部に放電させることができる。なお、前記導通部材31や内部導通パターン32は、レーザやプラズマ等を用いた逆スパッタリングによって、ベース部13の内壁面に付着させることができるため、製造コストを抑えることが可能となる。
図7及び図8は、第3実施形態の圧電振動子40を示したものである。この実施形態では、ベース部13の壁部の内部に上面から下面の外部電極端子15に掛けて貫通する貫通孔を設け、この貫通孔に導通部材41を埋め込むようにして形成したものである。前記導通部材41は、リード線を有する抵抗体あるいは円柱状の抵抗体等の前記貫通孔に挿入可能なものが用いられ、リッド14で封止することによって、このリッド14と外部電極端子15とが電気的に接続される。
上記実施形態では、ベース部13とは別に導通部材21,41を設けたが、ベース部13自体を前記導通部材21,41と同様の10Ω乃至1012Ωレベルの抵抗値を有したセラミック等の材料によって形成することもできる。これによって、前記ベース部13を通じてリッド14に帯電した電荷をそのまま外部電極端子15から外部に放電させることができる。
次に、上記第1乃至第3実施形態における導通部材21の抵抗値の上限及び下限をベース部13、リッド14その他の諸条件に基づいて定める。ベース部13については、酸化アルミニウムを原料とするセラミックスで形成されており、このセラミックスの体積抵抗率は1014Ω・cm以上であることが知られている。これは、前記ベース部をブロック状のセラミックスに置き換えて計算することによって求めることができる。一例として、ブロックサイズが3.2mm×1.5mm×0.7mmで、対向する一対の側面(3.2mm×1.5mm)全体が電極面とした場合におけるセラミックスの抵抗値Rは、体積抵抗率をρ、電極間の長さをL、電極面積Aとすると、
R[Ω]=ρ[Ω・cm]・L[cm]/A[cm]の計算式で求められる。
具体的な数値例として示すと、
R[Ω]=1.0×1014[Ω・cm]・0.07[cm]/(0.32×0.15[cm])=1.4×1014[Ω]となる。実際のベース部13においては、圧電振動片11を収容するための空間12を有し、上面全体が金属材料からなるリッド14で封止され、さらに、外周面に複数の外部電極端子15が設けられているので、上記計算値より大きくなると考えられる。
前記導通部材21の上限値を定める際には、上記で計算した値を超えない程度(1〜2ケタ程度小さい値)となる1×1012[Ω]=10[MΩ]程度が好ましい。これに基づいて実際の使用条件における規格化された上限値を定める。ここでの計算モデルは、図9に示すように、リッド14の浮遊容量をC、ベース部13に設ける抵抗値をRとしたCR放電回路で計算することができる。このRC放電回路において、時定数τとR,Cの関係は、
τ[s]=R[Ω]・C[F]
となる。なお、前記時定数τは、電圧が初期電圧の約36.8%になる時間を示す。
次に、回路の特性上問題とならない時定数τを1[s]、リッドの浮遊容量Cを1[pF]として、上限のベース部の抵抗Rを求める。
R=τ[s]/C[F]=1[s]/1[pF]=1[s]/1×10−12[F]=1012[Ω]
となる。図10は上記時間の経過に伴う放電の変化を示したものである。この実験結果によれば、リッド14が帯電した場合であっても、10秒程度で元の帯電のない状態に戻る。この結果から、リッド14とベース部13の外部電極端子15との間に設ける導通部材21の抵抗値の上限を1012[Ω]=10[MΩ]とした。
次に、導通部材21の下限値を定める。ここでの計算は、ベース部13の抵抗値Rとリッド14の浮遊容量Cとで、図11に示すようなローパスフィルタ(LPF)を形成しているものとみなされ、高域遮断周波数(カットオフ周波数)fcが圧電振動子10の周波数以下となるように設定される。例えば、リッド14の浮遊容量Cを1pF、高域遮断周波数fcを32.768kHzと仮定すると、
fc[Hz]=1/(2π・C[F]・R[Ω])
R=1/(2π・C[F]・fc[Ω])
=1/(2π×1[pF] ×32768[Hz]
=1/(2π×1×1012×32768)
=485702[Ω]≒5.0[MΩ]
となる。このため、5.0[MΩ]が下限値とされる。
図12は上記ベース部13を用いた音叉型水晶振動子において、リッド14と外部電極端子15との間に0〜1000[V]の範囲で電圧Vを印加しながら周波数変化ΔFをプロットしたものである。この測定によれば、
ΔF=0.000043V+0.000526V
の関係となっている。
図13は前記音叉型水晶振動子において、リッド14と外部電極端子15との間の容量を1pF、帯電電圧を1kVに設定し、所定の抵抗値による導通部材21を介して放電した場合の時間に対する周波数変化を求めたものである。この測定結果から、抵抗値1012Ωであれば、10秒以内に元の周波数に戻るが、それ以上の抵抗値の場合には数秒では周波数に戻らないことがわかる。このため、導通部材21の抵抗値を上記の上限値と下限値とで規定することによって、圧電振動片の主振動への影響を最小限に抑えながら放電時間の短縮化を図ることが可能となる。
図14は上記第1乃至第3実施形態のベース部が平板状の絶縁性基板からなる二種類の圧電振動子を示したものである。図14(a)に示す第4実施形態の圧電振動子50は、前記絶縁性基板からなるベース部53の上面に内部電極端子16を介して圧電振動片11が実装され、この圧電振動片11を囲うようにして導電性の枠体52を配置している。そして、前記枠体52の上面に平板状のリッド54を配置することによって、圧電振動片11を密閉している。また、図14(b)に示す第5実施形態の圧電振動子60は、前記ベース部53の上面に圧電振動片11を囲う空間12を有したカップ状のリッド64を配置することによって、圧電振動片11を密閉している。なお、図14(a),(b)に示した例では、導通部材21をベース部53の外側に沿って設けたが、図6に示したように、外部電極端子15と導通する内部導通パターンをベース部53の上面に設け、この内部導通パターンと枠体52(図14(a))あるいはリッド64(図14(b))との導通を図るようにしてもよい。
前記圧電振動子50は、ベース部53と接する枠体52と外部電極端子15とを第1乃至第3実施形態で示したような抵抗値を有する導通部材21,31,41を介して電気的に接続、あるいは、ベース部53自体を前記抵抗値と同程度の材料で形成することによって、リッド54に帯電した電荷を外部電極端子15から外部に放電させることができる。また、前記圧電振動子60の場合は、ベース部と接するリッド64の下端を通じて、このリッド64に帯電した電荷を外部電極端子15から外部に放電させることができる。
図15及び図16は上記圧電振動子10,30,40,50,60を実装してなる発振回路70,80の構成例を示したものである。図15は前記圧電振動子を構成するリッド14、導通部材21及び外部電極端子15からインバータ(INV)を介してグランド(GND)又は電源(Vcc)に至る放電路71を形成したものである。前記INVのOUT側端子の理想的なインピーダンスは0、IN側端子の理想的なインピーダンスは無限大とみなせる。また、この発振回路70では、インバータのIN−OUT端子間に帰還抵抗Rfが接続される。この帰還抵抗Rfの値は一般的に10kΩ〜20MΩ程度のものが使用される。ここで、前記圧電振動子の実装に伴い、他の電子部品やICなどに電気的に接続することによって、圧電振動片11とリッド14が帯電し、リッド14に電荷Qが発生する。しかしながら、リッド14と外部電極端子15とが導通部材21を介して外部電極端子15に接続されているため、この外部電極端子15を介して前記電荷Qは前記帰還抵抗RfからINVのOUT側、GND又はVccに至る放電路71を通して放電される。図16は前記インバータ(INV)をトランジスタ(FET)に置き換えて構成した発振回路80である。ここでは、圧電振動子を構成するリッド14、導通部材21及び外部電極端子15からFETを介してVccに至る放電路81が形成されている。なお、放電の作用効果は前記発振回路70と同様である。
以上説明したように、圧電振動片11を封止する各実施形態で示したリッド14,54,64等の一端と外部電極端子15の一部とを導通部材21,31,41によって電気的に接続するといった簡易な構成をとることで、帯電に伴う電荷を迅速且つ確実に外部に放電させることができる。また、前記導通部材21,31,41の上限抵抗値及び下限抵抗値を規定することによって、発振回路を組んだ際の周波数変動を最小限に抑えることができると共に、静電破壊等によるデバイス不良を有効に防止することができる。
1 圧電振動子
10 圧電振動子
11 圧電振動片
12 空間
13 ベース部
14 リッド(封止体)
15 外部電極端子
16 内部電極端子
17 基部
18 振動腕部
19 電極部
20 メタライズ部
21 導通部材
22 導電性接着剤
30 圧電振動子
31 導通部材
32 内部導通パターン
40 圧電振動子
41 導通部材
50 圧電振動子
52 枠体
53 ベース部
54 リッド
60 圧電振動子
64 リッド
70 発振回路
71 放電路
80 発振回路
81 放電路

Claims (7)

  1. 圧電振動片が載置されるベース部と、該ベース部に固定され前記圧電振動片を空間内に密封する導電性の封止体と、前記ベース部の外側に配置され、前記圧電振動片を振動させるための交流信号が入出力される外部電極端子とを備え、
    前記封止体と外部電極端子とが10Ω乃至1012Ωレベルの抵抗値を有する導通部材を介して電気的に接続されていることを特徴とする圧電振動子。
  2. 前記導通部材は、前記封止体からベース部の外側、内側又は内部を通して外部電極端子まで延びる抵抗膜又は抵抗配線パターンである請求項1に記載の圧電振動子。
  3. 前記導通部材は、前記10Ω乃至1012Ωレベルの抵抗値を有する材料によって形成されたベース部である請求項1に記載の圧電振動子。
  4. 前記ベース部は圧電振動片を収容する空間を有し、ベース部の上面に載置した平板状の封止体によって空間を密封する請求項1に記載の圧電振動子。
  5. 前記圧電振動片には、電極部が設けられ、この電極部に対応する前記外部電極端子のいずれかと前記封止体の一端とが前記導通部材によって電気的に接続されている請求項1に記載の圧電振動子。
  6. 前記導通部材は、前記封止体が有する浮遊容量とベース部が有する抵抗値とでローパスフィルタ回路を構成した場合の高域遮断周波数が前記圧電振動片の主振動の発振周波数以下となるような下限値と、
    前記封止体の浮遊容量とベース部の抵抗値とで放電回路を構成した場合の時定数が10秒以下となるような上限値とで規定される範囲の抵抗値を備える請求項1に記載の圧電振動子。
  7. 請求項1に記載の圧電振動子が実装される発振回路であって、
    前記圧電振動子を構成する封止体、導通部材及び外部電極端子からグランド又は電源ラインに至る放電路が形成される発振回路。
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