JP2009232126A - 圧電振動子 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体材料をパッケージとする圧電振動子において、電極配線とパッケージの間に発生する静電容量の問題を解決し、安定で確実な発振特性を有する小型な圧電デバイスを提供する。
【解決手段】少なくとも、励振電極が形成された圧電振動片と、該圧電振動片を収容するパッケージ底部と、該パッケージ底部と接合され、前記圧電振動片を気密封止する蓋体とからなる圧電振動子であって、前記パッケージ底部は半導体材料により構成されており、前記パッケージ底部の少なくとも一部に、前記パッケージ底部と直接に電気的接触をしており、前記パッケージ底部体が外部との電気的接続を可能にするための電極を有する圧電振動子とする。
【選択図】図1

Description

本発明は内部に圧電振動片を有する圧電振動子で、特にそのパッケージが半導体から成るものに関する。
圧電振動子は、圧電材料をある形状に加工し励振電極を設けた圧電振動子片を、セラミックなどから作られたパッケージに搭載し、金属などでできた蓋により気密性封止をすることにより製造される電子部品であり、負性抵抗を有する回路素子と組み合わせ発振器を構成して利用される。圧電振動子は、共振器として高いQ値を有しているため、発振器が生成する発振信号は高い周波数安定性を示し、さらに、その製造工程において、高精度の周波数調整が可能なため、周波数基準信号を発生するための主要電子部品として利用されている。圧電振動子は上記の特徴をもっているため、電子機器の基準周波数信号を発生するために利用され、例えば、携帯電話機やデジタルカメラなどにおいて、マイクロコントローラや時計機能などの基準クロックを発生するために使用されている。最近のこれらの電子機器の小型化に伴い、圧電振動子に対しても小型化が強く求められている。
現在、表面実装型の圧電振動子のパッケージとしては、セッラミックにより製造されるものが主流である。セラミック製パッケージはその製造工程において高温焼成を必要としており、その際の収縮のバラツキにより完成品の寸法精度が得にくい。このため、圧電振動子の小型化の要求に対して、セラミック製パッケージの小型化は限界に近づいている。
この問題を解決するために考えられているのが、半導体材料を加工することにより製造される圧電振動子に用いるパッケージである。代表的な半導体材料としてシリコンがある。シリコンは、フォトリソグラフィ、エッチングや成膜技術を組み合わせた、いわゆるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術により加工することにより所望の形状にすることができ、また、必要な電極や配線を施すことが可能である。MEMS技術による加工精度はセラミック製パッケージの寸法精度より優れており、微細加工が可能であるため小型化に向いており、セラミック製パッケージでは製作することの出来なかった形状を得ることもできる。さらに、MEMS技術は多数個を集合的に加工するのに向いているので、例えば4〜8インチのウェハで供給されたシリコンウェハ上に多数のシリコンパッケージを集合的に作りこみ、さらに、ウェハ状態のまま圧電振動子片を実装し、ウェハの状態で蓋を気密封止し、最後に切断して単個化することにより、圧電振動子一個あたりの製造コストの低減が可能である。この例として、たとえば特許文献1に示される圧電振動子が挙げられる。
図9は従来技術によるシリコン製パッケージの圧電振動子の構造を示す図である。100は圧電振動子であり、111はパッケージ底部を加工形成する母材となるシリコンウェハ、112はパッケージ底部、120は蓋体、105は圧電振動子片、104はパッケージ底部112の両主面間を電気的接続をするための貫通孔である。113はシリコンウェハに施された酸化膜、116は圧電振動子片を収納するためのキャビティ、117はキャビティ内面に施された酸化膜、118は電極配線である。圧電振動子片105は、通常二極の電極(不図示)が施されており、それぞれの電極は電極配線118に接続されている。さらに、電極配線118は、貫通孔104の内部に施された貫通電極配線(不図示)を通してキャビティ116の内部からパッケージ底部112の外部側に導かれ、外部接続が可能となっている。パッケージ底部112はシリコンにより形成されているので、電極配線118がパッケージ底部112に直接接触するように形成すると、電極配線118はパッケージ底部112と電気的に導通することになる。そうすると、圧電振動子105の二極の電極間は、パッケージ底部112を介して、シリコンウェハ111の導電率より決まる抵抗値により結合されてしまうことになる。この抵抗値は、圧電振動子が通常使用されるときの圧電振動子の直列抵抗より充分に大きくなければならないが、シリコンウェハの導電率により、充分な抵抗値が得られない。この問題を避けるため、電極配線118は酸化膜113あるいは117の上に施されて、パッケージ底部112のシリコン母材からの絶縁性を確保している。
特開平5−121985号公報
しかしながら、酸化膜113あるいは117を挟んで、電極配線118およびパッケージ底部112が積層する構造は、さらなる問題を生じさせる。それは、パッケージ底部112が絶縁体でなく、導電率を有するため、上記構造が電極とパッケージの間に静電容量を生じさせることである。この電極パッケージ間静電容量は、圧電振動子片105の二つの電極からそれぞれ接続される電極配線118とパッケージ底部112の間に発生する。
図10はこれら電極パッケージ間静電容量を含めて考えたときの圧電振動子100の等価回路である。201は圧電振動子片、202は、酸化膜113および117が電極配線118とパッケージ底部112により挟まれるために発生する電極パッケージ間静電容量、二つの電極パッケージ間静電容量202はパッケージ底部112のシリコン母材を通じて電気的に結合され、203はその際の二容量間の電極間抵抗、205は外部接続電極である。
図10に示す等価回路おいて、圧電振動子片201に直列共振周波数が約32.76Hz、直列等価抵抗が約55kΩの圧電振動子片、電極パッケージ間静電容量202が2pFの場合を例にとり、電極間抵抗203が0Ω、1kΩ、10kΩおよびオープンのそれぞれの場合について、インピーダンス特性および位相特性のシミュレーションを行なった。図11がインピーダンス特性、図12が位相特性の結果である。電極間抵抗203がオープンのとき、図11および図12に示されるそれぞれの特性は、圧電振動子片201そのものの特性である。図3におけるインピーダンス特性の極大点が共振点、極小点が反共振点である。電極間抵抗203が0Ωにおいては、圧電振動子に二つの電極パッケージ間静電容量202が直列接続された特性になり、圧電振動子片201そのものの特性と比べて、反共振周波数が下がり、反共振点は共振点に近づく。電極間抵抗203が有限のとき、すなわち1kΩおよび10kΩのときは、反共振点のQ値が低下し、反共振点近傍における位相の反転が緩慢になってしまう。圧電振動子が発振回路内で使用されるとき、共振点と反共振点の間の周波数において位相がほぼ180°反転する必要があるが、例えば電極間抵抗203が1kΩの場合においては、位相が180°まで充分に反転しなくなり、発振しにくくなっていることがわかる。図13および図14は電極パッケージ間静電容量202が3pFの場合を同様にシミュレーションした結果である。電極パッケージ間静電容量202が2pFの場合に比べて反共振点が共振点にさらに近づき、発振しにくくなっていることがわかる。シリコンは温度によりキャリア密度が大きく変化するので、抵抗率は温度により大きく変化し、したがって電極間抵抗203も温度により大きく変化する。そのため圧電振動子100のインピーダンス特性および位相特性も変化し、その使用温度範囲に制約が生じる可能性もある。
また、パッケージ底部112はシリコンで形成されており、シリコンは完全なる絶縁体ではないため、圧電振動子100が使用される周辺に電気信号配線が施されていると、パッケージ底部112と周辺の電気信号配線が静電的あるいは電磁的に結合する可能性があり、さらにパッケージ低部112と電気配線118は電極パッケージ間静電容量202により結合されているので、電気配線118は周辺の電気信号配線の影響を受けてしまう。これは、圧電振動子の発振信号におけるノイズとなったり、浮遊容量の変化による発振周波数の変化をもたらしてしまう。またその逆に、圧電振動子の発振信号が周辺の電気配線の信号にノイズを与えてしまう。さらに、電極間抵抗203が周囲温度の影響を強く受けるため、温度変化によりこれらの影響度も変化することがあり得る。
上述した従来技術による圧電振動子の問題点を鑑み、本発明は、パッケージとして半導体材料を用いた圧電振動子100の電気配線118とパッケージ底部112間の電極パッケージ間静電容量202により生じる問題点を解決し、特性が安定しておりかつ小型化を実現できる圧電振動子を提供することを目的としている。
上記課題を達成するため、本発明による圧電振動子は、少なくとも、励振電極が形成された圧電振動片と、該圧電振動片を収容するパッケージ底部と、該パッケージ底部と接合され、前記圧電振動片を気密封止する蓋体とからなる圧電振動子であって、前記パッケージ底部は半導体材料により構成されており、前記パッケージ底部の少なくとも一部に、前記パッケージ底部と直接に電気的接触をしており、前記パッケージ底部体が外部との電気的接続を可能にするための電極を有することを特徴としている。
さらに、本発明による圧電振動子は、前記電極が前記圧電振動子の二つの外部接続電極間に配置することができる。
さらに、本発明による圧電振動子は、前記電極が前記圧電振動子の二つの前記外部接続電極を取り囲むよう配置することができる。
さらに、本発明による圧電振動子は、前記パッケージ底部が前記電極と接する前記パッケージ底部の表面の少なくとも一部に、不純物を添加した構成とすることができる。
本発明により、パッケージとして半導体材料を用いた圧電振動子の電気配線とパッケージ底部間の電極パッケージ間静電容量により生じる問題点を解決し、特性が安定しておりかつ小型化を実現できる圧電振動子を提供することが可能になる。
本発明の実施形態による圧電振動子の最良の実施形態を図を用いて説明する。
実施例1としての圧電振動子の断面図を図1に示す。また、図2はその底面図である。図1は図2におけるA−A断面図である。10は圧電振動子、11はパッケージ底部、12は蓋体、13は圧電素子である水晶振動子片、14は貫通孔、15はキャビティ、16は絶縁体膜、17は外部接続電極、18はパッケージ電極、19は電極配線、20は貫通電極配線、21は導電性部材である。
パッケージ底部11には、シリコン母材にMEMS等の技術を用いて、水晶振動子片13を格納するためのキャビティ15、キャビティ15内にはパッケージ底部11の両面を貫通するよう貫通孔14が形成されている。これはフォトリソグラフィとシリコンのウェットエッチングあるいはドライエッチングの技術などを利用して形成される。パッケージ底部11の底面およびキャビティ15内の少なくとも一部の表面には絶縁体膜16が形成されている。絶縁体膜16としては、熱酸化法やCVD法による酸化シリコン、あるいはポリイミド膜などが利用できる。さらに絶縁体膜16の上には必要な電極配線19が施されている。
電極配線19は、金属を真空蒸着法やスパッタ法で成膜した後、フォトリソグラフィやエッチングの技術を用いるなどしてパターニングすることにより形成される。貫通孔14の内面にも絶縁体膜16が形成され、さらにその内側にはスパッタ法とメッキ技術などを利用して貫通電極配線20が形成され、電極配線19と外部接続電極17を電気的に接続している。
キャビティ15内には、水晶振動子片13が電極配線19上に導電性接着剤などの導電性部材21を用いて固着され、電気的接続がなされるとともに、機械的に保持されている。水晶振動子片13が固着されたパッケージ底部11と蓋体12は真空中あるいは特定気体雰囲気中で気密封止され、キャビティ15は真空あるいは特定の気体で密封される。蓋体12の材料としては、金属、ガラスあるいはシリコンなどが利用でき、気密封止の方法は蓋体12の材料に合わせて選択され、はんだ接合、陽極接合、常温表面活性化接合などが利用できる。
水晶振動子片13の表面には通常二つの励振電極が施されており、これら励振電極は、導電性部材20、電極配線19および貫通孔14内の貫通電極配線20を通して外部接続電極17に接続されている。パッケージ電極18は、絶縁体膜16を介さずに直接パッケージ底部11のシリコン表面上に設けられ、電気的接続がなされている。
パッケージ電極18の材料としては金、ニッケルなどさまざまな金属を用いることができ、また数種の金属の積層構造とすることも可能である。形成方法としては真空蒸着法、スパッタ法などが利用できる。
上述した実施例による圧電振動子10の効果をシミュレーションの結果を用いて説明する。図3はそのシミュレーションモデルである。図3において、30は本実施例の圧電振動子10の等価回路を示したもので、パッケージの等価定数も含んでいる。13は圧電素子である水晶振動子片、17は外部接続電極、18はパッケージ電極、31は図1における外部接続電極17、電極配線19および貫通電極配線20が、パッケージ底部11との間に形成する電極パッケージ間静電容量、32は二つの電極パッケージ間静電容量31がパッケージ底部11を通して電気的に接続されることを表す電極間抵抗である。最も一般的な発振回路においては、負性抵抗としてインバータを用いているが、図3のシミュレーションモデルにおいては、インバータであるところを交流信号源33に置き換え、インバータの入力端子の位置で発振帰還ループを切断して展開した形になっている。34はインバータの入力および出力端子と接地間に接続される電極パッケージ間静電容量で、発振安定化容量とも呼ばれるものである。
図3において水晶振動子片13の直列共振周波数frを約32.76kHz、直列等価抵抗を約55kΩ、電極パッケージ間静電容量31を3pF、電極間抵抗32を500Ω、発振安定化容量34を5pFとしてシミュレーションを行なった。図4および図5は、それぞれ、端子Vinにおける電圧特性および位相特性のシミュレーション結果を示している。電圧および位相は交流電圧源33を基準とした相対値で示している。圧電振動子10は発振回路において図4に示される電圧特性の最大点における発振周波数flで発振する。一方、電圧特性の最小点は反共振周波数faである。パッケージ電極18が開放(open)の状態での特性は、前述した従来技術による圧電振動子の特性と同様であり、電極パッケージ間静電容量31が圧電振動子と並列に入るため反共振周波数faが発振周波数flに近づき、図5から、位相が発振周波数近傍において十分に反転しなくなり、発振回路を構成した場合に発振しにくいことがわかる。一方、パッケージ電極18を接地(ground)した場合、反共振周波数faは、水晶振動子片13の反共振周波数そのものとほぼ等しく、位相が発振周波数近傍において十分反転し確実に発振することがわかる。すなわち、本実施例の圧電振動子10は、パッケージ電極18を接地して使用することにより、従来技術による圧電振動子よりも確実で安定に発振する。
さらに、本実施例の圧電振動子10はパッケージ電極18を接地することにより、パッケージ底部11の電位が安定するので、静電的結合および電磁的結合による周辺電子回路からの影響を受けにくくなり、周辺ノイズによる発振信号の劣化が減少し、安定した発振信号が得られる。また、圧電振動子10の発振信号による周辺電子回路に与える影響も少なくなる。さらに、周辺電子回路の配線との静電結合による浮遊静電容量の影響が小さくなり、周辺回路の影響による発振周波数の変動が小さくなり安定する。ここで、パッケージ電極18の接地は、必ずしも直流的に接地されている必要が無く、十分な大きさの静電容量を介した交流的接地や、直流バイアス電圧をもった交流的接地でも良い。本実施例では32.76kHzの圧電振動子を例として用いたが、周波数についてこの限りではない。また、水晶以外の圧電素子を用いた圧電振動子にも適用可能である。
実施例2を図6に示す。図6ではパッケージ電極18が二つの外部接続電極17の間に配置されていることを特徴としている。以下にその効果を説明する。電極パッケージ間静電容量31は面積の大きい外部接続電極17とパッケージ底部11の間によるものが支配的で、二つの電極パッケージ間静電容量31がパッケージ底部11のシリコンによる電極間抵抗32を通して結合されている。
本実施例の圧電振動子10は、パッケージ電極18が接地されることにより、二つの電極パッケージ間静電容量31の結合部が接地されることにより効果が生じるものであるから、パッケージ電極18は、位置的に二つの電極パッケージ間静電容量31の間にあるのが最も効果的である。したがって、二つの外部接続電極17の間に配置されることが最適である。さらに、パッケージ電極18は電極間抵抗32を等価的に小さくする効果があるので、電極間抵抗32が温度変化により変動した場合も、その影響が小さくなり安定した特性が得られる。本実施例ではパッケージ電極18をパッケージ底部11の底面のみに設けたが、パッケージ底部11の側面に延在させることも可能である。
実施例3としての圧電振動子10の底面図を図7に示す。本実施例では、パッケージ電極18が外部接続電極17を取り囲むように設けられているのが特徴である。このようにパッケージ電極18が配置された圧電振動子10を、パッケージ電極18を接地して使用することにより、外部接続電極17とパッケージ底部11の間に発生する電極パッケージ間静電容量31は、ほぼ全て接地されることになり、前述した、位相が発振周波数近傍において十分反転し安定確実に発振する、周辺電子回路からの影響を受けにくくなり安定した発振信号が得られる、発振信号による周辺電子回路に与える影響も少なくなる、周辺電子回路の配線との静電結合による浮遊電極パッケージ間静電容量の影響が小さくなり周辺回路の影響による発振周波数の変動が小さくなり安定する、という効果がより大きく得られる。本実施例ではパッケージ電極18をパッケージ底部11の底面のみに設けたが、パッケージ底部11の側面に延在させることも可能である。
実施例4としての圧電振動子10の断面図を図8に示す。本実施例の圧電振動子10は、少なくとも、パッケージ底部11がパッケージ電極18が接触している表面とその深さ方向近傍部分に、シリコンのキャリア電荷密度を制御するための不純物を添加していることを特徴としている。22が不純物添加領域である。不純物の添加方法は拡散法など半導体集積回路の製造において用いられる方法により実現できる。前述した本発明の効果をより大きく得るためには、パッケージ電極18とパッケージ底部11の間の電流−電圧特性は線形でその抵抗値は低い方が望ましい。しかし、パッケージ電極18はパッケージ底部11の表面に金属薄膜を形成したものであり、パッケージ底部11はシリコンなどの半導体材料で構成されていることになり、その界面は金属−半導体接触であるから、その電圧−電流特性はシリコンのキャリア電荷密度により非線形となる場合がある。本実施例は、シリコンに不純物を添加することにより、シリコンのキャリア電荷密度を制御し、パッケージ電極18とパッケージ底部11の間の界面の電圧−電流特性を線形に近くし、抵抗値を下げることを目的としている。これにより、前述した、位相が発振周波数近傍において十分反転し安定確実に発振する、周辺電子回路からの影響を受けにくくなり安定した発振信号が得られる、発振信号による周辺電子回路に与える影響も少なくなる、周辺電子回路の配線との静電結合による浮遊電極パッケージ間静電容量の影響が小さくなり周辺回路の影響による発振周波数の変動が小さくなり安定する、という効果がより大きく得られる。
本実施例による圧電振動子の断面図(実施例1) 本実施例による圧電振動子の底面図(実施例1) 本実施例による圧電振動子のシミュレーションモデル 本実施例による圧電振動子の電圧特性のシミュレーション結果 本実施例による圧電振動子の位相特性のシミュレーション結果 本実施例による圧電振動子の底面図(実施例2) 本実施例による圧電振動子の底面図(実施例3) 本実施例による圧電振動子の断面図(実施例4) 従来技術よる圧電振動子の断面図 従来技術よる圧電振動子の等価回路 従来技術よる圧電振動子のインピーダンス特性のシミュレーション結果 従来技術よる圧電振動子の位相特性のシミュレーション結果 従来技術よる圧電振動子のインピーダンス特性のシミュレーション結果 従来技術よる圧電振動子の位相特性のシミュレーション結果
符号の説明
10 圧電振動子
11 パッケージ底部
12 蓋体
13 水晶振動子片
14 貫通孔
15 キャビティ
16 絶縁体膜
17 外部接続電極
18 パッケージ電極
19 電極配線
20 貫通電極配線
21 導電性部材
22 不純物添加領域
31 電極パッケージ間静電容量
32 電極間抵抗
33 交流信号源
34 発振安定化容量
100 圧電振動子
104 貫通孔
105 圧電振動子片
111 シリコンウェハ
112 パッケージ底部
113 酸化膜
116 キャビティ
117 酸化膜
118 電極配線
120 蓋体
201 圧電振動子片
202 電極パッケージ間静電容量
203 電極間抵抗
205 外部接続電極

Claims (4)

  1. 少なくとも、励振電極が形成された圧電振動片と、該圧電振動片を収容するパッケージ底部と、該パッケージ底部と接合され、前記圧電振動片を気密封止する蓋体とからなる圧電振動子であって、
    前記パッケージ底部は半導体材料により構成されており、前記パッケージ底部の少なくとも一部に、前記パッケージ底部と直接に電気的接触をしており、前記パッケージ底部体が外部との電気的接続を可能にするための電極を有することを特徴とする圧電振動子。
  2. 前記電極が前記圧電振動子の二つの外部接続電極間に位置することを特徴とする請求項1に記載の圧電振動子。
  3. 前記電極が前記圧電振動子の二つの前記外部接続電極を取り囲むことを特徴とする請求項1に記載の圧電振動子。
  4. 前記パッケージ底部は前記電極と接する前記パッケージ底部の表面の少なくとも一部に、不純物を添加してなることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の圧電振動子。
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