JP2004328553A - 電子部品用パッケージおよび当該パッケージを用いた圧電振動デバイス - Google Patents
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Abstract
【課題】電子部品素子の接続方向による電気的特性のアンバランスの発生を無くし、安定した特性を得るとともに、パッケージ内における端子間の短絡を防止した電子部品パッケージおよび圧電振動デバイスを提供する。
【解決手段】セラミックパッケージ1は凹形の電子部品素子収納部1aを有している。電子部品素子収納部1aの周囲には堤部10が形成されている。内部接続電極12は長辺方向の一端のパッケージ外部に導出され外部接続電極121と引出電極を介して電気的接続されている。またこの内部接続電極12にはダミー電極12aが接続されており、セラミックパッケージ内部の電子部品搭載面下方において長辺方向の他端近傍まで伸長されている。
【選択図】 図1
【解決手段】セラミックパッケージ1は凹形の電子部品素子収納部1aを有している。電子部品素子収納部1aの周囲には堤部10が形成されている。内部接続電極12は長辺方向の一端のパッケージ外部に導出され外部接続電極121と引出電極を介して電気的接続されている。またこの内部接続電極12にはダミー電極12aが接続されており、セラミックパッケージ内部の電子部品搭載面下方において長辺方向の他端近傍まで伸長されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子機器等に用いられる電子部品用のパッケージおよび当該パッケージを用いた圧電振動デバイスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子部品素子をパッケージに収納する場合、当該パッケージのもつ特性の影響で、所望の電子部品素子の特性が出力できない場合がある。例えば、複数の励振電極が形成された圧電振動素子をセラミックパッケージ等に収納した構成において、セラミックパッケージに形成された導出電極の長さや面積が異なる場合、当該各励振電極とパッケージに形成された外部接続電極間の静電容量が異なることがある。このような場合、例えば出力される周波数特性は異なることがあり、本来の圧電振動素子(電子部品素子)の特性から乖離してしまうことがあった。このような問題点を解決するために、本出願人は先に特開平7−74581号(特許文献1)により、所望の特性を得ることができる圧電振動子を提案している。特開平7−74581号においては、例えば圧電振動板を片持ち支持する構成において、パッケージに形成された一対の内部接続電極(接続用電極)において、一方の内部接続電極には引出電極を形成し、他方の内部接続電極にはダミー電極を形成することにより、内部接続電極を外部に導出する電極の面積をほぼ同一にしている。このような構成により静電容量をほぼ同一とし、アンバランスを回避しているので、圧電振動素子をパッケージに搭載する際の方向性を考慮しなくてもよくなり、発振周波数変化等の電気的特性変化の不具合を解消していた。
【0003】
しかしながら以上のような構成においては、前記引出電極やダミー電極がパッケージ内部の表面に位置することから、両者の短絡事故が生じる問題があった。特に最近の超小型化によりパッケージの容積が小さくなり電極間の間隔が極めて小さくなったことや、あるいは電子部品としての高精度な特性調整が要求されることにより、このような短絡事故が生じやすくなる傾向があった。例えば水晶振動子等の圧電振動デバイスの場合は、上記圧電振動素子の表面に形成された励振電極や調整用の電極(金属膜)の厚さを増減して周波数等の特性調整を行うが、厚さを減じる調整(例えばイオンミーリング法による調整)においては、除去した電極の金属くずがパッケージ内部に飛散したり、あるいは飛散した金属が内壁に再付着することがあった。また厚さを増加させる調整(例えばパーシャル蒸着法による調整)においては、余分な電極材料がパッケージ内に残留することにより、短絡事故の発生することがあった。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−74581号
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、電子部品素子の接続方向による静電容量等電気的特性のアンバランスの発生を無くし、安定した特性を得るとともに、パッケージ内における端子間の短絡を防止した電子部品パッケージおよび圧電振動デバイスを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は電子部品用パッケージにおける電極配線の静電容量を等しくする場合に生じていた弊害をなくすことを考慮してなされたもので、次のような構成により実現することができる。
【0007】
請求項1による電子部品用パッケージは、絶縁材料からなるパッケージ本体と、パッケージ本体に形成された電子部品素子を搭載する複数の電極パッドと、当該各電極パッドをパッケージ本体から外部に導出する引出電極と、これら電極パッド並びに引出電極の静電容量を調整するダミー電極を前記電極パッドまたは/および前記引出電極に接続した電子部品用パッケージであって、前記ダミー電極または/および引出電極の一部が少なくともパッケージ上において絶縁膜に被覆されていることを特徴としている。
【0008】
ダミー電極を形成することによりパッケージに形成された内部接続電極から外部接続電極までの静電容量を等しくする等、電極全体による静電容量の調整を行っているので、静電容量のアンバランスによる電子部品素子の特性変動を生じさせることがない。そしてこれら電子部品用パッケージ内に形成されたこれらダミー電極または引出電極、あるいはダミー電極と引出電極の両方において、少なくとも必要な部分を絶縁膜で被覆することにより、パッケージ内に導電物質が残留した場合でも電極間の短絡事故の発生を抑制することができる。
【0009】
また請求項2による電子部品用パッケージは、絶縁材料からなるパッケージ本体と、パッケージ本体に形成された電子部品素子を搭載する複数の電極パッドと、当該各電極パッドをパッケージ本体から外部に導出する引出電極と、これら電極パッド並びに引出電極の静電容量を調整するダミー電極を前記電極パッドまたは/および前記引出電極に接続した電子部品用パッケージであって、前記ダミー電極または/および引出電極は電子部品素子搭載面の下方のパッケージ内部に形成されていることを特徴としている。
【0010】
本請求項によればダミー電極または引出電極、あるいはダミー電極と引出電極のいずれか一方をパッケージ内部に形成している。当該電極をパッケージ内部に形成する手法はセラミックスとメタライズ層の積層焼成技術を用いることにより形成することができる。このような構成によりパッケージ内すなわち電子部品素子設置領域において両者が短絡することがなくなる。
【0011】
請求項3は上述の電子部品用パッケージを圧電振動デバイスに適用した場合について開示したものであり、請求項1または2に記載の電子部品用パッケージに励振電極形成された圧電振動素子または圧電振動素子と必要な回路素子を収納し、リッドにて当該電子部品用パッケージを気密封止したことを特徴としている。
【0012】
このような構成により、パッケージの静電容量を等しくすることにより、圧電振動素子を内部接続電極への接続する際、接続の方向性が相違することによる周波数特性の相違が生じることがなく、その方向性を考慮しなくても安定した電気的特性を得ることができるとともに、ダミー電極と引出電極の短絡による発振停止等の不具合も生じない。
【0013】
また請求項4は圧電振動素子に一対の振動腕とこれを連結する基部とからなる音叉型圧電振動素子を適用したものであり、前記各振動腕の自由端の先端部分に周波数調整用の金属膜領域を形成するとともに、前記基部にて電子部品用パッケージと接合する片持ち支持構成において、少なくとも前記金属膜領域の下方に位置するダミー電極および引出電極が、パッケージ上において絶縁膜に被覆されていることを特徴としている。
【0014】
音叉型圧電振動素子はその形状並びに振動モードから自由端の先端領域の質量を加減することによって周波数、CI(クリスタルインピーダンス)等の電気的特性を調整することが多い。従って、この先端領域に形成された周波数調整用金属膜近傍のパッケージ部分に露出する引出電極やダミー電極を被覆する絶縁膜を形成することにより、短絡事故を防止できる。さらに、当該短絡防止の絶縁効果を確実に得るためには、両者のほぼ全面を絶縁膜で被覆することが望ましい。この場合、パッケージの堤部上に気密封止用の例えばアース接続されている金属層との短絡の防止にも有効である。
【0015】
さらに請求項5は、請求項3または4記載の圧電振動デバイスにおいて、絶縁膜がチクソ性の低い弾性材からなることを特徴としている。チクソ性の低い弾性材としては例えばシリコン系樹脂をあげることができる。
【0016】
圧電振動素子は振動領域を他と接触させないような保持構成を必要とするが、このような場合、外部衝撃によって圧電振動板がパッケージと強く接触し圧電振動板が破損することがあった。本構成によれば絶縁膜が弾性材からなる構成であるので、上述のような衝撃を受けたときの耐性を向上させることができる。また絶縁膜がチクソ性の低い材料からなるので、必要以上にパッケージ内において盛り上がることがなく、比較的膜厚の薄い絶縁膜を得ることができる。パッケージ内で盛り上がる構成であると圧電振動素子を搭載した際接触してしまい、発振不良となることがあるが、チクソ性の低い弾性材を用いることにより、このような膜厚の制御に細かな配慮をすることなく、容易に比較的均一な状態の薄肉の弾性機能を有する絶縁膜を形成することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明による第1の実施の形態を図1から図3とともに説明する。図1は本実施の形態を示す電子部品用パッケージの平面図、図2は図1のA−A断面図であり、リッドにて封止した状態の内部構造を示している。また図3は図1の電子部品用パッケージの底面図である。
【0018】
セラミックパッケージ1は全体として直方体形状で、断面で見て凹形の電子部品素子収納部1aを有している。電子部品素子収納部1aの周囲には堤部10が形成され、当該堤部10の上面には周状の金属層11が形成されている。セラミックパッケージ1の外周の4角には上下にキャスタレーションC1,C2,C3,C4が形成されている。またセラミックパッケージ1内部の電子部品搭載面には内部接続電極12,13が長辺方向の一端側に、短辺方向に並んで形成されるとともに、内部接続電極以外のパッケージ内部においては一段下った空間を形成している。内部接続電極12は長辺方向の一端のパッケージ外部に導出され外部接続電極121と図示しない引出電極を介して電気的接続されている。またこの内部接続電極12にはダミー電極12aが接続されており、セラミックパッケージ内部の電子部品搭載面下方において長辺方向の他端近傍まで伸長されている。
【0019】
内部電極13は長辺方向他端のパッケージ外部に導出され、外部接続電極131と引出電極13aを介して接続している。前述のダミー電極12aは当該引出電極13aのサイズにほぼ合致するように設定されており、これにより内部接続電極12から外部接続電極121にいたる間の静電容量と、内部接続電極13から外部接続電極131にいたる間の静電容量がほぼ等しくなるようになっている。これらダミー電極12aと引出電極13aは、セラミックスとメタライズ層の積層技術により、電子部品素子収納部1aの下方であってセラミックパッケージ1の内部に形成されている。また図3に示すようにパッケージ底面においては外部接続電極121,131が長辺方向の両端にそれぞれ配置されており、その一部が前記キャスタレーション部分に伸長され、パッケージ4角領域での外部接続を容易ならしめている。
【0020】
このような電子部品用パッケージは図2に示すように、上記堤部上面の金属層11とリッド2に形成された金属膜(図示せず)とをシーム溶接またはビーム溶接等の加熱手段により接合し、パッケージの気密封止を行う。なお、リッドはコバール等の金属母材にニッケルメッキあるいは封止面に銀ろう等のろう材が形成されている。
【0021】
このようなパッケージに音叉形圧電振動素子を収納した構成を図4と図5とともに説明する。図4はセラミックパッケージ1に音叉形圧電振動素子としてXカットを用いた音叉形水晶振動素子3を搭載した状態を示す平面図であり、図5は図4のB−B断面において音叉形水晶振動素子に対して調整作業を行っている状態を示す図である。
【0022】
音叉形水晶振動素子3は一対の振動腕部3b、3cとこれら振動腕部を連結する基部3aとからなる。当該音叉形水晶振動素子には屈曲振動を励起するよう1対の励振電極が形成されており(図示せず)、また振動腕部3b、3cの自由端の先端部分には調整用金属膜31,32が形成されている。音叉形水晶振動素子3においては、当該調整用金属膜の領域に対して質量加減の動作を行うことにより特性の調整を行う。図5はイオンミーリング方法により、調整用電極31の質量を減じることにより調整を行っている例を示している。音叉形水晶振動素子3の振動腕先端部分には予め銀等の調整用金属膜を真空蒸着法あるいはスパッタリングあるいは電気メッキ法等により比較的厚膜の金属膜を形成しておく。
【0023】
このような音叉形水晶振動素子3をその基部3aに形成された一対の電極とパッケージ1の内部接続電極12,13とが接続されるよう片持ち支持状態に搭載し、導電接合材Sにて接合する。ここで用いる導電接合材Sはシリコン系の樹脂に導電フィラーを添加したもので、シリコン弾性体による衝撃吸収機能も有しているものである。このような状態において周波数等の特性調整作業を行うが、作業を行うにあたり、まず前記調整用電極31,32に対応する部分に開口部M1を形成した、例えば板状の金属からなるマスク部材Mをパッケージに近接させる。この状態でイオンミーリング(イオンエッチング)を実行し、調整金属膜を徐々に減じる。このとき調整したい特性の変化をリアルタイムにモニタリングしてよいし、それが困難な場合は調整作業と当該調整による特性測定作業を交互に行うことによって所望の特性を得てもよい。
【0024】
なお、当該調整においては反応性ガスを用いないイオンミーリングにより調整を行ったが、反応性ガスを用いたイオンエッチングを用いてもよいし、あるいは質量を付加するパーシャル蒸着法を用いてもよい。ただし、周知のとおり、質量を減じる場合は例えば周波数特性においては初期特性を所望の周波数より低くする必要があるし、質量付加をする場合は反対に所望の周波数より高くしておく必要がある。
【0025】
いずれの調整方法においても、調整作業中に金属くずが発生したり、あるいは金属の内壁への再付着が生じる可能性があり、このような金属くず等が残留したとしても、ダミー電極と引出電極がパッケージ内部にあり絶縁膜で保護された構成であるので、両者の短絡事故の生じることはない。
【0026】
以上、必要な調整を行った後、真空雰囲気中にてリッド2にて閉蓋し、例えば電子ビーム溶接あるいは真空雰囲気中でのシーム溶接により、気密封止を行い、音叉形水晶振動素子の格納された圧電振動デバイスを得ることができる。
【0027】
本発明による第2の実施の形態について図6と図7とともに説明する。図6はセラミックパッケージ1に弾性絶縁膜を形成した構成を示す平面図であり、図7は図6のC−C断面において音叉形水晶振動素子に対して調整作業を行っている状態を示す図である。この実施の形態においてはセラミックパッケージの内部表面にダミー電極および引出電極が形成されている点と、絶縁膜として弾性絶縁膜が形成されている点で先の実施形態とは相違している。それ以外の点については概ね先の実施形態と類似しているので一部説明を割愛する。
【0028】
セラミックパッケージ1は全体として直方体形状で、断面で見て凹形の電子部品素子収納部1aを有している。電子部品素子収納部1aの周囲には堤部10が形成され、当該堤部10の上面には周状の金属層11が形成されている。セラミックパッケージ1の内部には内部接続電極14,15が長辺方向の一端側に、短辺方向に並んで形成されるとともに、内部接続電極以外のパッケージ内部においては一段下った空間を形成している。内部接続電極14は長辺方向の一端のパッケージ外部に導出され外部接続電極141と図示しない引出電極を介して電気的接続されている。またこの内部接続電極14にはダミー電極14aが接続されており、セラミックパッケージ内部において長辺方向の他端近傍まで伸長されている。内部電極15は長辺方向他端のパッケージ外部に導出され、外部接続電極151と引出電極15aを介して接続している。前述のダミー電極14aは当該引出電極15aのサイズにほぼ合致するように設定されており、これにより内部接続電極14から外部接続電極141にいたる間の静電容量と、内部接続電極15から外部接続電極151にいたる間の静電容量がほぼ等しくなるようになっている。
【0029】
これらダミー電極14aと引出電極15aはこの実施形態においてはセラミックパッケージの内部表面に露出した状態で形成されているが、この露出を一部被覆する弾性絶縁膜S1が内部接続電極形成領域とは反対の長辺方向他端部に形成されている。この実施の形態においても、前述の実施形態におけると同様に搭載する電子部品素子は音叉形水晶振動素子を用いており、自由端の先端部分に調整用金属膜31,32を形成している。この実施形態においては当該調整用金属膜に対応する位置のダミー電極14aと引出電極15a部分を中心に弾性絶縁膜S1を形成しており、これにより周波数等の特性調整作業による短絡事故を防止している。
【0030】
またここで用いる絶縁膜は弾性絶縁膜S1であり、例えばシリコン系の樹脂材を用いている。シリコン系の樹脂材は比較的チクソ性が低く、この特性によりセラミックパッケージに樹脂を塗布した際は、比較的均一な厚さで絶縁膜が形成される。しかも弾性に富んだ樹脂材であるので膜構成した硬化後も緩衝効果を得ることができ、本実施の形態のように音叉形水晶振動素子を基部にて片持ち支持した構成において、外部衝撃が加わった場合においても、弾性絶縁膜S1が緩衝材となり、音叉形水晶振動素子に対する緩衝効果を得ることができる。
【0031】
なお、本実施の形態においては弾性絶縁膜S1を音叉形水晶振動素子の調整用金属部分を中心に形成した例を示したが、振動腕部全体あるいは内部接続電極以外のパッケージ内部に形成してもよい。
【0032】
以上、必要な調整作業を行った後、金属層11とリッド2に形成された金属膜(図示せず)とをシーム溶接またはビーム溶接等の加熱手段により接合し、パッケージの気密封止を行い、圧電振動デバイスの完成となる。
【0033】
なお、上記各実施の形態において、電子部品素子として音叉型水晶振動素子を例示したが、ATカット水晶振動素子等の他の圧電振動素子を用いてもよいし、あるいは弾性表面波素子や半導体素子等の他の電子部品素子を用いてもよい。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、電子部品素子の接続方向による電気的特性のアンバランスの発生を無くし、安定した特性を得るとともに、パッケージ内における端子間の短絡を防止した電子部品パッケージおよび圧電振動デバイスを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示す平面図。
【図2】第1の実施の形態を示す内部断面図。
【図3】第1の実施の形態を示す底面図。
【図4】第1の実施の形態を示す平面図。
【図5】第1の実施の形態を示す内部断面図。
【図6】第2の実施の形態を示す平面図。
【図7】第2の実施の形態を示す内部断面図。
【符号の説明】
1 セラミックパッケージ
12,13、14,15 内部接続電極
121,131、141,151 外部接続電極
10 堤部
2 リッド
12a,14a ダミー電極
13a,15a 引出電極
【発明の属する技術分野】
本発明は電子機器等に用いられる電子部品用のパッケージおよび当該パッケージを用いた圧電振動デバイスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子部品素子をパッケージに収納する場合、当該パッケージのもつ特性の影響で、所望の電子部品素子の特性が出力できない場合がある。例えば、複数の励振電極が形成された圧電振動素子をセラミックパッケージ等に収納した構成において、セラミックパッケージに形成された導出電極の長さや面積が異なる場合、当該各励振電極とパッケージに形成された外部接続電極間の静電容量が異なることがある。このような場合、例えば出力される周波数特性は異なることがあり、本来の圧電振動素子(電子部品素子)の特性から乖離してしまうことがあった。このような問題点を解決するために、本出願人は先に特開平7−74581号(特許文献1)により、所望の特性を得ることができる圧電振動子を提案している。特開平7−74581号においては、例えば圧電振動板を片持ち支持する構成において、パッケージに形成された一対の内部接続電極(接続用電極)において、一方の内部接続電極には引出電極を形成し、他方の内部接続電極にはダミー電極を形成することにより、内部接続電極を外部に導出する電極の面積をほぼ同一にしている。このような構成により静電容量をほぼ同一とし、アンバランスを回避しているので、圧電振動素子をパッケージに搭載する際の方向性を考慮しなくてもよくなり、発振周波数変化等の電気的特性変化の不具合を解消していた。
【0003】
しかしながら以上のような構成においては、前記引出電極やダミー電極がパッケージ内部の表面に位置することから、両者の短絡事故が生じる問題があった。特に最近の超小型化によりパッケージの容積が小さくなり電極間の間隔が極めて小さくなったことや、あるいは電子部品としての高精度な特性調整が要求されることにより、このような短絡事故が生じやすくなる傾向があった。例えば水晶振動子等の圧電振動デバイスの場合は、上記圧電振動素子の表面に形成された励振電極や調整用の電極(金属膜)の厚さを増減して周波数等の特性調整を行うが、厚さを減じる調整(例えばイオンミーリング法による調整)においては、除去した電極の金属くずがパッケージ内部に飛散したり、あるいは飛散した金属が内壁に再付着することがあった。また厚さを増加させる調整(例えばパーシャル蒸着法による調整)においては、余分な電極材料がパッケージ内に残留することにより、短絡事故の発生することがあった。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−74581号
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、電子部品素子の接続方向による静電容量等電気的特性のアンバランスの発生を無くし、安定した特性を得るとともに、パッケージ内における端子間の短絡を防止した電子部品パッケージおよび圧電振動デバイスを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は電子部品用パッケージにおける電極配線の静電容量を等しくする場合に生じていた弊害をなくすことを考慮してなされたもので、次のような構成により実現することができる。
【0007】
請求項1による電子部品用パッケージは、絶縁材料からなるパッケージ本体と、パッケージ本体に形成された電子部品素子を搭載する複数の電極パッドと、当該各電極パッドをパッケージ本体から外部に導出する引出電極と、これら電極パッド並びに引出電極の静電容量を調整するダミー電極を前記電極パッドまたは/および前記引出電極に接続した電子部品用パッケージであって、前記ダミー電極または/および引出電極の一部が少なくともパッケージ上において絶縁膜に被覆されていることを特徴としている。
【0008】
ダミー電極を形成することによりパッケージに形成された内部接続電極から外部接続電極までの静電容量を等しくする等、電極全体による静電容量の調整を行っているので、静電容量のアンバランスによる電子部品素子の特性変動を生じさせることがない。そしてこれら電子部品用パッケージ内に形成されたこれらダミー電極または引出電極、あるいはダミー電極と引出電極の両方において、少なくとも必要な部分を絶縁膜で被覆することにより、パッケージ内に導電物質が残留した場合でも電極間の短絡事故の発生を抑制することができる。
【0009】
また請求項2による電子部品用パッケージは、絶縁材料からなるパッケージ本体と、パッケージ本体に形成された電子部品素子を搭載する複数の電極パッドと、当該各電極パッドをパッケージ本体から外部に導出する引出電極と、これら電極パッド並びに引出電極の静電容量を調整するダミー電極を前記電極パッドまたは/および前記引出電極に接続した電子部品用パッケージであって、前記ダミー電極または/および引出電極は電子部品素子搭載面の下方のパッケージ内部に形成されていることを特徴としている。
【0010】
本請求項によればダミー電極または引出電極、あるいはダミー電極と引出電極のいずれか一方をパッケージ内部に形成している。当該電極をパッケージ内部に形成する手法はセラミックスとメタライズ層の積層焼成技術を用いることにより形成することができる。このような構成によりパッケージ内すなわち電子部品素子設置領域において両者が短絡することがなくなる。
【0011】
請求項3は上述の電子部品用パッケージを圧電振動デバイスに適用した場合について開示したものであり、請求項1または2に記載の電子部品用パッケージに励振電極形成された圧電振動素子または圧電振動素子と必要な回路素子を収納し、リッドにて当該電子部品用パッケージを気密封止したことを特徴としている。
【0012】
このような構成により、パッケージの静電容量を等しくすることにより、圧電振動素子を内部接続電極への接続する際、接続の方向性が相違することによる周波数特性の相違が生じることがなく、その方向性を考慮しなくても安定した電気的特性を得ることができるとともに、ダミー電極と引出電極の短絡による発振停止等の不具合も生じない。
【0013】
また請求項4は圧電振動素子に一対の振動腕とこれを連結する基部とからなる音叉型圧電振動素子を適用したものであり、前記各振動腕の自由端の先端部分に周波数調整用の金属膜領域を形成するとともに、前記基部にて電子部品用パッケージと接合する片持ち支持構成において、少なくとも前記金属膜領域の下方に位置するダミー電極および引出電極が、パッケージ上において絶縁膜に被覆されていることを特徴としている。
【0014】
音叉型圧電振動素子はその形状並びに振動モードから自由端の先端領域の質量を加減することによって周波数、CI(クリスタルインピーダンス)等の電気的特性を調整することが多い。従って、この先端領域に形成された周波数調整用金属膜近傍のパッケージ部分に露出する引出電極やダミー電極を被覆する絶縁膜を形成することにより、短絡事故を防止できる。さらに、当該短絡防止の絶縁効果を確実に得るためには、両者のほぼ全面を絶縁膜で被覆することが望ましい。この場合、パッケージの堤部上に気密封止用の例えばアース接続されている金属層との短絡の防止にも有効である。
【0015】
さらに請求項5は、請求項3または4記載の圧電振動デバイスにおいて、絶縁膜がチクソ性の低い弾性材からなることを特徴としている。チクソ性の低い弾性材としては例えばシリコン系樹脂をあげることができる。
【0016】
圧電振動素子は振動領域を他と接触させないような保持構成を必要とするが、このような場合、外部衝撃によって圧電振動板がパッケージと強く接触し圧電振動板が破損することがあった。本構成によれば絶縁膜が弾性材からなる構成であるので、上述のような衝撃を受けたときの耐性を向上させることができる。また絶縁膜がチクソ性の低い材料からなるので、必要以上にパッケージ内において盛り上がることがなく、比較的膜厚の薄い絶縁膜を得ることができる。パッケージ内で盛り上がる構成であると圧電振動素子を搭載した際接触してしまい、発振不良となることがあるが、チクソ性の低い弾性材を用いることにより、このような膜厚の制御に細かな配慮をすることなく、容易に比較的均一な状態の薄肉の弾性機能を有する絶縁膜を形成することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明による第1の実施の形態を図1から図3とともに説明する。図1は本実施の形態を示す電子部品用パッケージの平面図、図2は図1のA−A断面図であり、リッドにて封止した状態の内部構造を示している。また図3は図1の電子部品用パッケージの底面図である。
【0018】
セラミックパッケージ1は全体として直方体形状で、断面で見て凹形の電子部品素子収納部1aを有している。電子部品素子収納部1aの周囲には堤部10が形成され、当該堤部10の上面には周状の金属層11が形成されている。セラミックパッケージ1の外周の4角には上下にキャスタレーションC1,C2,C3,C4が形成されている。またセラミックパッケージ1内部の電子部品搭載面には内部接続電極12,13が長辺方向の一端側に、短辺方向に並んで形成されるとともに、内部接続電極以外のパッケージ内部においては一段下った空間を形成している。内部接続電極12は長辺方向の一端のパッケージ外部に導出され外部接続電極121と図示しない引出電極を介して電気的接続されている。またこの内部接続電極12にはダミー電極12aが接続されており、セラミックパッケージ内部の電子部品搭載面下方において長辺方向の他端近傍まで伸長されている。
【0019】
内部電極13は長辺方向他端のパッケージ外部に導出され、外部接続電極131と引出電極13aを介して接続している。前述のダミー電極12aは当該引出電極13aのサイズにほぼ合致するように設定されており、これにより内部接続電極12から外部接続電極121にいたる間の静電容量と、内部接続電極13から外部接続電極131にいたる間の静電容量がほぼ等しくなるようになっている。これらダミー電極12aと引出電極13aは、セラミックスとメタライズ層の積層技術により、電子部品素子収納部1aの下方であってセラミックパッケージ1の内部に形成されている。また図3に示すようにパッケージ底面においては外部接続電極121,131が長辺方向の両端にそれぞれ配置されており、その一部が前記キャスタレーション部分に伸長され、パッケージ4角領域での外部接続を容易ならしめている。
【0020】
このような電子部品用パッケージは図2に示すように、上記堤部上面の金属層11とリッド2に形成された金属膜(図示せず)とをシーム溶接またはビーム溶接等の加熱手段により接合し、パッケージの気密封止を行う。なお、リッドはコバール等の金属母材にニッケルメッキあるいは封止面に銀ろう等のろう材が形成されている。
【0021】
このようなパッケージに音叉形圧電振動素子を収納した構成を図4と図5とともに説明する。図4はセラミックパッケージ1に音叉形圧電振動素子としてXカットを用いた音叉形水晶振動素子3を搭載した状態を示す平面図であり、図5は図4のB−B断面において音叉形水晶振動素子に対して調整作業を行っている状態を示す図である。
【0022】
音叉形水晶振動素子3は一対の振動腕部3b、3cとこれら振動腕部を連結する基部3aとからなる。当該音叉形水晶振動素子には屈曲振動を励起するよう1対の励振電極が形成されており(図示せず)、また振動腕部3b、3cの自由端の先端部分には調整用金属膜31,32が形成されている。音叉形水晶振動素子3においては、当該調整用金属膜の領域に対して質量加減の動作を行うことにより特性の調整を行う。図5はイオンミーリング方法により、調整用電極31の質量を減じることにより調整を行っている例を示している。音叉形水晶振動素子3の振動腕先端部分には予め銀等の調整用金属膜を真空蒸着法あるいはスパッタリングあるいは電気メッキ法等により比較的厚膜の金属膜を形成しておく。
【0023】
このような音叉形水晶振動素子3をその基部3aに形成された一対の電極とパッケージ1の内部接続電極12,13とが接続されるよう片持ち支持状態に搭載し、導電接合材Sにて接合する。ここで用いる導電接合材Sはシリコン系の樹脂に導電フィラーを添加したもので、シリコン弾性体による衝撃吸収機能も有しているものである。このような状態において周波数等の特性調整作業を行うが、作業を行うにあたり、まず前記調整用電極31,32に対応する部分に開口部M1を形成した、例えば板状の金属からなるマスク部材Mをパッケージに近接させる。この状態でイオンミーリング(イオンエッチング)を実行し、調整金属膜を徐々に減じる。このとき調整したい特性の変化をリアルタイムにモニタリングしてよいし、それが困難な場合は調整作業と当該調整による特性測定作業を交互に行うことによって所望の特性を得てもよい。
【0024】
なお、当該調整においては反応性ガスを用いないイオンミーリングにより調整を行ったが、反応性ガスを用いたイオンエッチングを用いてもよいし、あるいは質量を付加するパーシャル蒸着法を用いてもよい。ただし、周知のとおり、質量を減じる場合は例えば周波数特性においては初期特性を所望の周波数より低くする必要があるし、質量付加をする場合は反対に所望の周波数より高くしておく必要がある。
【0025】
いずれの調整方法においても、調整作業中に金属くずが発生したり、あるいは金属の内壁への再付着が生じる可能性があり、このような金属くず等が残留したとしても、ダミー電極と引出電極がパッケージ内部にあり絶縁膜で保護された構成であるので、両者の短絡事故の生じることはない。
【0026】
以上、必要な調整を行った後、真空雰囲気中にてリッド2にて閉蓋し、例えば電子ビーム溶接あるいは真空雰囲気中でのシーム溶接により、気密封止を行い、音叉形水晶振動素子の格納された圧電振動デバイスを得ることができる。
【0027】
本発明による第2の実施の形態について図6と図7とともに説明する。図6はセラミックパッケージ1に弾性絶縁膜を形成した構成を示す平面図であり、図7は図6のC−C断面において音叉形水晶振動素子に対して調整作業を行っている状態を示す図である。この実施の形態においてはセラミックパッケージの内部表面にダミー電極および引出電極が形成されている点と、絶縁膜として弾性絶縁膜が形成されている点で先の実施形態とは相違している。それ以外の点については概ね先の実施形態と類似しているので一部説明を割愛する。
【0028】
セラミックパッケージ1は全体として直方体形状で、断面で見て凹形の電子部品素子収納部1aを有している。電子部品素子収納部1aの周囲には堤部10が形成され、当該堤部10の上面には周状の金属層11が形成されている。セラミックパッケージ1の内部には内部接続電極14,15が長辺方向の一端側に、短辺方向に並んで形成されるとともに、内部接続電極以外のパッケージ内部においては一段下った空間を形成している。内部接続電極14は長辺方向の一端のパッケージ外部に導出され外部接続電極141と図示しない引出電極を介して電気的接続されている。またこの内部接続電極14にはダミー電極14aが接続されており、セラミックパッケージ内部において長辺方向の他端近傍まで伸長されている。内部電極15は長辺方向他端のパッケージ外部に導出され、外部接続電極151と引出電極15aを介して接続している。前述のダミー電極14aは当該引出電極15aのサイズにほぼ合致するように設定されており、これにより内部接続電極14から外部接続電極141にいたる間の静電容量と、内部接続電極15から外部接続電極151にいたる間の静電容量がほぼ等しくなるようになっている。
【0029】
これらダミー電極14aと引出電極15aはこの実施形態においてはセラミックパッケージの内部表面に露出した状態で形成されているが、この露出を一部被覆する弾性絶縁膜S1が内部接続電極形成領域とは反対の長辺方向他端部に形成されている。この実施の形態においても、前述の実施形態におけると同様に搭載する電子部品素子は音叉形水晶振動素子を用いており、自由端の先端部分に調整用金属膜31,32を形成している。この実施形態においては当該調整用金属膜に対応する位置のダミー電極14aと引出電極15a部分を中心に弾性絶縁膜S1を形成しており、これにより周波数等の特性調整作業による短絡事故を防止している。
【0030】
またここで用いる絶縁膜は弾性絶縁膜S1であり、例えばシリコン系の樹脂材を用いている。シリコン系の樹脂材は比較的チクソ性が低く、この特性によりセラミックパッケージに樹脂を塗布した際は、比較的均一な厚さで絶縁膜が形成される。しかも弾性に富んだ樹脂材であるので膜構成した硬化後も緩衝効果を得ることができ、本実施の形態のように音叉形水晶振動素子を基部にて片持ち支持した構成において、外部衝撃が加わった場合においても、弾性絶縁膜S1が緩衝材となり、音叉形水晶振動素子に対する緩衝効果を得ることができる。
【0031】
なお、本実施の形態においては弾性絶縁膜S1を音叉形水晶振動素子の調整用金属部分を中心に形成した例を示したが、振動腕部全体あるいは内部接続電極以外のパッケージ内部に形成してもよい。
【0032】
以上、必要な調整作業を行った後、金属層11とリッド2に形成された金属膜(図示せず)とをシーム溶接またはビーム溶接等の加熱手段により接合し、パッケージの気密封止を行い、圧電振動デバイスの完成となる。
【0033】
なお、上記各実施の形態において、電子部品素子として音叉型水晶振動素子を例示したが、ATカット水晶振動素子等の他の圧電振動素子を用いてもよいし、あるいは弾性表面波素子や半導体素子等の他の電子部品素子を用いてもよい。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、電子部品素子の接続方向による電気的特性のアンバランスの発生を無くし、安定した特性を得るとともに、パッケージ内における端子間の短絡を防止した電子部品パッケージおよび圧電振動デバイスを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示す平面図。
【図2】第1の実施の形態を示す内部断面図。
【図3】第1の実施の形態を示す底面図。
【図4】第1の実施の形態を示す平面図。
【図5】第1の実施の形態を示す内部断面図。
【図6】第2の実施の形態を示す平面図。
【図7】第2の実施の形態を示す内部断面図。
【符号の説明】
1 セラミックパッケージ
12,13、14,15 内部接続電極
121,131、141,151 外部接続電極
10 堤部
2 リッド
12a,14a ダミー電極
13a,15a 引出電極
Claims (5)
- 絶縁材料からなるパッケージ本体と、パッケージ本体に形成された電子部品素子を搭載する複数の電極パッドと、当該各電極パッドをパッケージ本体から外部に導出する引出電極と、これら電極パッド並びに引出電極の静電容量を調整するダミー電極を前記電極パッドまたは/および前記引出電極に接続した電子部品用パッケージであって、
前記ダミー電極または/および引出電極の一部が少なくともパッケージ上において絶縁膜に被覆されていることを特徴とする電子部品用パッケージ。 - 絶縁材料からなるパッケージ本体と、パッケージ本体に形成された電子部品素子を搭載する複数の電極パッドと、当該各電極パッドをパッケージ本体から外部に導出する引出電極と、これら電極パッド並びに引出電極の静電容量を調整するダミー電極を前記電極パッドまたは/および前記引出電極に接続した電子部品用パッケージであって、
前記ダミー電極または/および引出電極は電子部品素子搭載面の下方のパッケージ内部に形成されていることを特徴とする電子部品用パッケージ。 - 請求項1または2に記載の電子部品用パッケージに励振電極形成された圧電振動素子または圧電振動素子と必要な回路素子を収納し、リッドにて当該電子部品用パッケージを気密封止したことを特徴とする圧電振動デバイス。
- 前記圧電振動素子が一対の振動腕とこれを連結する基部とからなる音叉形圧電振動素子であり、前記各振動腕の自由端の先端部分に周波数調整用の金属膜領域を形成するとともに、前記基部にて電子部品用パッケージと接合する片持ち支持構成において、少なくとも前記金属膜領域の下方に位置するダミー電極および引出電極が、パッケージ上において絶縁膜に被覆されていることを特徴とする請求項3記載の圧電振動デバイス。
- 絶縁膜がチクソ性の低い弾性材からなることを特徴とする請求項3または4記載の圧電振動デバイス。
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2003
- 2003-04-25 JP JP2003123006A patent/JP2004328553A/ja active Pending
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