JP6090224B2 - 制御冷却設備および制御冷却方法 - Google Patents

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Description

本発明は、厚鋼板等の金属板を制御冷却する制御冷却設備および制御冷却方法に関するものである。
従来、熱間圧延によって形成された厚鋼板等の熱延鋼板には、制御冷却が施されている。一般に、熱延鋼板の製造ラインでは、鋼スラブを加熱炉に装入して加熱し、加熱後の鋼スラブを熱間圧延することによって熱延鋼板が形成される。続いて、熱間圧延後の高温な熱延鋼板は、製造ラインの搬送経路に沿って順次搬送されながら、オンラインで連続的に制御冷却される。この際、搬送中の熱延鋼板の上下両面に冷却水が連続的に噴射され、これにより、熱延鋼板の長手方向および幅方向の全域に亘って熱延鋼板が加速冷却される。このように制御冷却を熱延鋼板に施すことにより、熱延鋼板の強度および靱性を高めることができる。
制御冷却後の熱延鋼板は、空冷等によって所定の温度以下に冷却された後、所望の製品寸法に切断、剪断される。これにより、この熱延鋼板から、所望の製品寸法の熱延鋼板が1枚または複数枚切り取られる。以下、熱間圧延後且つ切断・剪断前の熱延鋼板等の金属板は「大板」と称する。また、大板を切断、剪断して得られた製品寸法の熱延鋼板等の金属板は「小板」と称する。
上述したように大板から切り取られた小板は、平坦度計によって平坦度を測定される。小板の平坦度の測定結果が、製品板として許容される平坦度の公差範囲(以下、製品規格範囲という)内である場合、この製品規格範囲を満足する小板は、製品板として出荷される。一方、小板の平坦度の測定結果が製品規格範囲外である場合、この製品規格範囲を満足しない小板には、矯正すべき大きな反り等の歪みが生じている。このような歪みを有する小板は、冷間矯正工程に送られる。冷間矯正工程では、小板の平坦度が製品規格範囲内になるまで、コールドレベラー等の冷間矯正装置を用いて小板の歪みが冷間矯正される。このような冷間矯正後の小板は、その歪みが許容範囲内に矯正されており、製品板として出荷される。
なお、上述した熱延鋼板の制御冷却に関する従来技術として、例えば、熱間圧延された高温の厚鋼板を冷却するに際し、厚鋼板の初期の冷却条件から厚鋼板の表裏面温度偏差を求め、この表裏面温度偏差によって厚鋼板に発生する熱応力を求め、この熱応力が厚鋼板の熱弾塑性臨界応力以下となるように厚鋼板の冷却条件を決定するものがある(特許文献1参照)。また、熱間圧延後の鋼板の表面温度の予測値と実測値との差に基づいて、同鋼板の上下両面に注水する冷却水の水量密度の比を設定し、冷却ゾーン入側において測定した同鋼板の上下面温度の差に基づいて、この冷却ゾーンにおける冷却水の水量密度の比を修正するものがある(特許文献2参照)。さらに、熱間圧延の操業条件から予め算出された圧延鋼板の先端から尾端までの温度に応じて、冷却中における圧延鋼板の上面と下面との温度が同一となるように上下から供給される水量を圧延鋼板の冷却搬送中に変更するものがある(特許文献3参照)。
一方、熱延鋼板の品質不良の実績値と平坦度計によって測定された平坦度の実績値との関係を、演算装置に記憶されているデータベースを参照することによって調査し、この演算装置を用いて、注目する品質不良が最小になる巻き取り直前の熱延鋼板の最適な平坦度を特定する熱延鋼板の製造方法がある(特許文献4参照)。
特開2004−216438号公報 特開2003−293030号公報 特開2006−192489号公報 特開2010−105027号公報
上述した従来技術では、制御冷却される直前の大板である処理対象の大板の寸法、鋼種等の成分、および冷却温度条件(例えば制御冷却開始温度および制御冷却停止温度等)毎に、処理対象の大板の上面に噴射する冷却水と下面に噴射する冷却水との流量比(以下、上下流量比という)を調整し、これにより、制御冷却後の大板の平坦度をその公差範囲内にしている。しかしながら、たとえ制御冷却後の大板の平坦度が公差範囲となって、見かけ上、制御冷却後の大板に反り等の歪みが無くとも、この制御冷却後の大板から切り取られた小板に歪みが生じている場合があり、この結果、小板の平坦度が製品規格範囲を外れる虞があった。
小板の平坦度が製品規格範囲外である場合、上述したように、冷間矯正工程によって小板の歪みを冷間矯正する必要がある。このことは、冷間矯正工程を実施する分、製品板の製造コストの増加と、製品板を製造完了するまでに要する労力および時間(以下、リードタイムという)の増加とを招来する。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、大板の制御冷却によって、制御冷却後の大板から切り取られる製品板としての小板の歪みを低減することが可能な制御冷却設備および制御冷却方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる制御冷却設備は、熱間圧延によって形成された金属板である大板の上面側および下面側に冷却水を噴射して、前記大板を制御冷却する制御冷却部と、前記制御冷却部によって過去に制御冷却された前記金属板である過去の大板の寸法、成分、冷却温度条件、および上面側の前記冷却水と下面側の前記冷却水との流量比である上下流量比の各過去実績と、前記過去の大板から切り取られた過去の小板の少なくとも歪情報を含む形状情報の過去実績とを対応付けた実績データベースを記憶する記憶部と、処理対象の前記大板の寸法、成分、および冷却温度条件を示すオーダ情報を取得し、取得した前記オーダ情報をもとに、処理対象の前記大板の上面側および下面側に噴射する前記冷却水の各流量と前記上下流量比とを設定し、前記実績データベースの中から、処理対象の前記大板と同様の寸法、成分、および冷却温度条件に対応する前記過去の大板の前記上下流量比および前記過去の小板の前記形状情報の各過去実績を抽出し、抽出した前記上下流量比の過去実績と前記形状情報の過去実績との相関をもとに、設定した前記上下流量比を補正し、補正後の前記上下流量比を満足するように、設定した前記冷却水の各流量を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明にかかる制御冷却設備は、上記の発明において、処理対象の前記大板の寸法、成分、冷却温度条件、および補正後の前記上下流量比を示す制御冷却操業情報と、前記制御冷却部によって処理対象の前記大板を制御冷却して得た制御冷却後の前記大板から切り取られた小板の前記形状情報とを収集し、収集した前記制御冷却操業情報と前記小板の前記形状情報とを対応付けて前記実績データベースに追加し、前記実績データベースを更新する情報処理部をさらに備え、前記制御部は、前記情報処理部によって更新された前記実績データベースの中から、処理対象の前記大板と同様の寸法、成分、および冷却温度条件に対応する前記過去の大板の前記上下流量比および前記過去の小板の前記形状情報の各過去実績を抽出することを特徴とする。
また、本発明にかかる制御冷却設備は、上記の発明において、前記制御部は、前記実績データベースの中から抽出した前記上下流量比の過去実績と前記形状情報の過去実績との相関を示す相関関数の傾きを前記上下流量比の補正係数として算出し、算出した前記補正係数を用い、設定した前記上下流量比を、前記相関関数に示される前記歪情報の値が零となる上下流量比に補正することを特徴とする。
また、本発明にかかる制御冷却設備は、上記の発明において、前記形状情報は、前記過去の小板の寸法および前記歪情報を含むことを特徴とする。
また、本発明にかかる制御冷却方法は、熱間圧延によって形成された金属板である大板の上面側および下面側に冷却水を噴射して、前記大板を制御冷却する制御冷却方法において、処理対象の前記大板の寸法、成分、および冷却温度条件を示すオーダ情報を取得する情報取得ステップと、取得した前記オーダ情報をもとに、処理対象の前記大板の上面側および下面側に噴射する冷却水の各流量と、上面側の前記冷却水と下面側の前記冷却水との流量比である上下流量比とを設定する設定ステップと、過去に制御冷却された前記金属板である過去の大板の寸法、成分、冷却温度条件、および前記上下流量比の各過去実績と、前記過去の大板から切り取られた過去の小板の少なくとも歪情報を含む形状情報の過去実績とを対応付けた実績データベースの中から、処理対象の前記大板と同様の寸法、成分、および冷却温度条件に対応する前記過去の大板の前記上下流量比および前記過去の小板の前記形状情報の各過去実績を抽出する情報抽出ステップと、抽出した前記上下流量比の過去実績と前記形状情報の過去実績との相関をもとに、設定した前記上下流量比を補正する補正ステップと、補正後の前記上下流量比を満足するように、設定した前記冷却水の各流量を制御する流量制御ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明にかかる制御冷却方法は、上記の発明において、処理対象の前記大板の寸法、成分、冷却温度条件、および補正後の前記上下流量比を示す制御冷却操業情報と、処理対象の前記大板を制御冷却して得た制御冷却後の前記大板から切り取られた小板の前記形状情報とを収集し、収集した前記制御冷却操業情報と前記小板の前記形状情報とを対応付けて前記実績データベースに追加し、前記実績データベースを更新するデータベース更新ステップをさらに含み、前記情報抽出ステップは、更新された前記実績データベースの中から、処理対象の前記大板と同様の寸法、成分、および冷却温度条件に対応する前記過去の大板の前記上下流量比および前記過去の小板の前記形状情報の各過去実績を抽出することを特徴とする。
また、本発明にかかる制御冷却方法は、上記の発明において、前記補正ステップは、前記実績データベースの中から抽出した前記上下流量比の過去実績と前記形状情報の過去実績との相関を示す相関関数の傾きを前記上下流量比の補正係数として算出し、算出した前記補正係数を用い、設定した前記上下流量比を、前記相関関数に示される前記歪情報の値が零となる上下流量比に補正することを特徴とする。
また、本発明にかかる制御冷却方法は、上記の発明において、前記形状情報は、前記過去の小板の寸法および前記歪情報を含むことを特徴とする。
本発明によれば、大板の制御冷却によって、制御冷却後の大板から切り取られる製品板としての小板の歪みを低減することができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる制御冷却設備を適用した鋼板製造ラインの概略構成を示す図である。 図2は、本発明の実施の形態にかかる制御冷却設備の一構成例を示す図である。 図3は、本発明の実施の形態にかかる制御冷却方法の一例を示すフローチャートである。 図4は、本発明の実施の形態における実績データベースの中から抽出された過去の大板の上下流量比と過去の小板の曲率との相関の一例を示す図である。 図5は、本発明の実施の形態における上下流量比の補正処理を説明するための図である。
以下に、添付図面を参照して、本発明にかかる制御冷却設備および制御冷却方法の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本実施の形態により、本発明が限定されるものではない。
(鋼板製造ライン)
まず、本発明の実施の形態にかかる制御冷却設備を適用した鋼板製造ラインの構成を説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかる制御冷却設備を適用した鋼板製造ラインの概略構成を示す図である。なお、図1において、太線矢印は、鋼スラブまたは鋼板等の鋼材の流れを示す。
図1に示すように、本発明の実施の形態における鋼板製造ライン100は、鋳造された鋼スラブ15を加熱する加熱炉110と、加熱後の鋼スラブ15を熱間圧延する熱間圧延機120と、熱間圧延後の大板16を制御冷却する制御冷却設備130と、制御冷却後の大板16を切断、剪断する切断機140と、大板16から切り取られた小板17の形状を測定する形状測定装置150と、製品板としての小板17を載置する製品ヤード160とを主に備える。
加熱炉110は、連続鋳造機(図示せず)によって鋳造された鋼スラブ15を装入され、装入された鋼スラブ15を所定の温度以上に加熱する。加熱炉10による加熱後の鋼スラブ15は、スラブ表面のスケールを除去するスケール除去設備(図示せず)等を経由して、熱間圧延機120へ搬送される。
熱間圧延機120は、粗圧延機および仕上圧延機等によって構成され、加熱炉110による加熱後の鋼スラブ15を熱間圧延する。この際、熱間圧延機120は、鋼板製造ライン100の搬送経路に沿って鋼スラブ15を搬送しつつ、この鋼スラブ15に粗圧延および仕上圧延を順次施して、所望の形状の大板16を形成する。大板16は、熱間圧延機120による熱間圧延後(詳細には仕上圧延後)の高温な金属板であり、本実施の形態では、厚鋼板等の熱延鋼板である。熱間圧延機120による熱間圧延後の大板16は、鋼板歪みを除去するプリレベラー(図示せず)等の設備を経由して制御冷却設備130へ搬送される。
制御冷却設備130は、本発明の実施の形態にかかる制御冷却設備であり、熱間圧延後の高温な大板16を制御冷却する。この際、制御冷却設備130は、鋼板製造ライン100の搬送経路に沿って大板16を順次搬送しつつ、大板16の上下両面に冷却水を連続的に噴射する。これにより、制御冷却設備130は、大板16の長手方向(以下、板長方向という)および幅方向(以下、板幅方向という)の全域に亘って大板16を加速冷却する。なお、大板16の上面は、大板16の厚さ方向(以下、板厚方向という)の上側を向く面である。大板16の下面は、その板厚方向の下側を向く面である。制御冷却設備130は、大板16を制御冷却することによって大板16の材質を制御し、これにより、大板16の強度および靱性を向上させる。制御冷却設備130による制御冷却後の大板16は、鋼板歪みを除去するホットレベラー、鋼板熱処理を行う熱処理設備、および鋼板空冷のための冷却床(いずれも図示せず)等の設備を経由して、切断機140へ搬送される。
切断機140は、剪断設備および切断設備等によって構成される。切断機140は、制御冷却後の大板16を所望の製品寸法に切断、剪断し、これにより、大板16から製品寸法の小板17を得る。この際、切断機140は、制御冷却後の大板16から製品寸法の小板17を1枚切り取る。あるいは、切断機140は、制御冷却後の大板16から製品寸法の小板17を複数枚切り取る。これにより、切断機140は、この単一の大板16を、複数枚の小板17、例えば大板16の板長方向にm行、板幅方向にn列の配列をなす合計m×n枚(mおよびnは正の整数)の小板17に分割する。切断機140によって大板16から切り取られた小板17は、形状測定装置150へ搬送される。
形状測定装置150は、平坦度計等によって構成され、上述したように制御冷却後の大板16から切り取られた小板17の形状を測定する。具体的には、形状測定装置150は、小板17の形状として、小板17の平坦度および寸法を測定する。より具体的には、形状測定装置150は、小板17の平坦度として、小板17の反り等の歪みを示す歪情報を、小板17の板長方向および板幅方向について測定する。本実施の形態において、小板17の歪情報は、例えば、歪値、歪方向、および曲率である。歪値は、小板17の反り測定方向における単位長さ当たりの反り値の絶対値である。歪方向は、歪値によって示される小板17の反り(歪み)の方向であり、「+」符号または「−」符号によって表される。曲率は、小板17の歪値および歪方向に基づいて導出される。
また、形状測定装置150は、小板17の寸法として、小板17の板長、板幅、および板厚を測定する。形状測定装置150によって測定される小板17の板長、板幅、および板厚は、目的とする製品板の板長、板幅、および板厚(すなわち製品寸法)である。
形状測定装置150は、小板17の形状情報として、小板17の平坦度測定結果および寸法測定結果を画面表示し、あるいは、プリント出力する。これにより、形状測定装置150は、測定した小板17の形状情報を作業者等の外部に知らせる。ここで、形状測定装置150によって測定された小板17の平坦度が製品規格範囲を満足する場合、この製品規格範囲内の小板17は、製品ヤード160へ搬送され、その後、製品板として出荷される。一方、形状測定装置150によって測定された小板17の平坦度が製品規格範囲を満足していない場合、この製品規格範囲外の小板17は、冷間矯正工程へ搬送される。この冷間矯正工程では、小板17の平坦度が製品規格範囲内になるまで、コールドレベラー等の冷間矯正装置(図示せず)を用いて小板17の歪みが冷間矯正される。このように冷間矯正された後の小板17は、その歪みが許容範囲内に矯正されており、製品ヤード160へ搬送され、その後、製品板として出荷される。
(制御冷却設備)
つぎに、本発明の実施の形態にかかる制御冷却設備130(図1参照)の構成について詳細に説明する。図2は、本発明の実施の形態にかかる制御冷却設備の一構成例を示す図である。図2に示すように、本発明の実施の形態にかかる制御冷却設備130は、熱間圧延後の大板16を制御冷却する制御冷却部1と、処理対象の大板16の制御冷却に必要な情報を入力する入力部7と、制御冷却操業の過去実績等を記憶する記憶部8と、大板16に関する情報と小板17(図1参照)に関する情報とを収集し処理する情報処理部9と、制御冷却設備130の各構成部を制御する制御部10とを備える。
制御冷却部1は、熱間圧延によって形成された厚鋼板等の熱延鋼板(金属板の一例)である大板16の上面16a側および下面16bに冷却水を噴射して、大板16を制御冷却するものである。具体的には、図2に示すように、制御冷却部1は、大板16をその上面16a側から制御冷却する上面側制御冷却部2と、大板16をその下面16b側から制御冷却する下面側制御冷却部3とによって構成される。
上面側制御冷却部2は、図2に示すように、上面側冷却ヘッダ4aと、給水装置6aとを備える。上面側冷却ヘッダ4aは、処理対象の大板16の上面16aの上方に配置され、この上面16aと対向する部分に複数のノズル列5aを有する。複数のノズル列5aは、各々、処理対象の大板16の板幅方向に複数のノズルを配列して構成され、図2に示すように、処理対象の大板16の板長方向(搬送方向)に沿って所定の間隔で配置される。これら複数のノズル列5aの各ノズルは、油圧式または電動式のノズル弁および配管(いずれも図示せず)等を介して給水装置6aと接続される。給水装置6aは、処理対象の大板16をその上面16a側から制御冷却するための冷却水を上面側冷却ヘッダ4aに供給する。上面側冷却ヘッダ4aは、配管等を介して給水装置6aから供給された冷却水を、複数のノズル列5aの各ノズルから処理対象の大板16の上面16aに噴射する。
下面側制御冷却部3は、図2に示すように、下面側冷却ヘッダ4bと、給水装置6bとを備える。下面側冷却ヘッダ4bは、処理対象の大板16の下面16bの下方に配置され、この下面16bと対向する部分に複数のノズル列5bを有する。複数のノズル列5bは、各々、処理対象の大板16の板幅方向に複数のノズルを配列して構成され、図2に示すように、処理対象の大板16の板長方向(搬送方向)に沿って所定の間隔で配置される。例えば、複数のノズル列5bは、処理対象の大板16を挟んで、上述した上面側冷却ヘッダ4aにおける複数のノズル列5aと各々対向するように配置される。これら複数のノズル列5bの各ノズルは、油圧式または電動式のノズル弁および配管(いずれも図示せず)等を介して給水装置6bと接続される。給水装置6bは、処理対象の大板16をその下面16b側から制御冷却するための冷却水を下面側冷却ヘッダ4bに供給する。下面側冷却ヘッダ4bは、配管等を介して給水装置6bから供給された冷却水を、複数のノズル列5bの各ノズルから処理対象の大板16の下面16bに噴射する。
上述したような上面側制御冷却部2と下面側制御冷却部3とを備える制御冷却部1は、搬送ロール等の搬送装置(図示せず)によって処理対象の大板16を順次搬送しつつ、この大板16の上面16aおよび下面16bに冷却水を連続的に噴射する。これにより、制御冷却部1は、処理対象の大板16を、その板長方向および板幅方向の全域に亘って加速冷却する。制御冷却部1は、このように制御冷却した後の大板16を制御冷却設備130の出側から切断機140(図1参照)に向けて順次搬出する。
入力部7は、処理対象の大板16に関する各種情報を入力するものである。具体的には、入力部7は、図1に示した鋼板製造ライン100の操業を管理するプロセスコンピュータ等の装置を用いて実現される。入力部7は、熱間圧延後の処理対象(制御冷却対象)である高温の大板16が制御冷却部1の入側に搬送される都度、この搬送された大板16のオーダ情報を制御部10に入力する。本実施の形態において、オーダ情報は、処理対象の大板16の寸法(具体的には大板16の板長、板幅、板厚等)、処理対象の大板16を構成する鋼種等の成分、処理対象の大板16の冷却温度条件、および製品板の寸法等、大板16の制御冷却および製品板の製造の各操業に関する情報を含むものである。このオーダ情報のうち、冷却温度条件は、処理対象の大板16の制御冷却開始温度および制御冷却停止温度を示すものである。制御冷却開始温度は、処理対象の大板16の制御冷却直前の温度である。制御冷却停止温度は、制御冷却直後の大板16の目標温度である。製品板の寸法は、この大板16から切り取られる小板17の板長、板幅、および板厚である。
なお、入力部7は、入力キーおよびマウス等の入力デバイスを用いて構成され、作業者による入力操作に応じて、処理対象の大板16のオーダ情報を制御部10に入力するものであってもよい。あるいは、入力部7は、プロセスコンピュータおよび入力デバイス等を適宜組み合わせたものであってもよい。
記憶部8は、制御冷却部1による大板16の制御冷却処理を制御するために必要なデータを記憶する。具体的には、図2に示すように、記憶部8は、処理対象の大板16の上面16aに噴射する冷却水と下面16bに噴射する冷却水との流量比である上下流量比を制御するための実績データベース8aを更新可能に記憶する。実績データベース8aは、制御冷却部1によって過去に制御冷却された金属板である過去の大板の寸法(板長、板幅、板厚)、鋼種等の成分、冷却温度条件、および上下流量比の各過去実績と、過去の大板から切り取られた過去の小板の形状情報の過去実績とを対応付けたデータベースである。このような実績データベース8aは、過去の大板の寸法、成分、冷却温度条件、および上下流量比の各過去実績と、過去の小板の形状情報の過去実績との相関を示す。
また、実績データベース8aは、過去の小板の形状情報として、過去の小板の少なくとも歪情報(歪値、歪方向、曲率)を含む。具体的には、本実施の形態において、実績データベース8a内の過去の小板の形状情報は、過去の小板の寸法(板長、板幅、板厚)および歪情報を含む。このような実績データベース8aは、例えば、過去の大板の寸法、成分、冷却温度条件、および過去の小板の寸法の各過去実績別に、過去の大板の上下流量比の過去実績と過去の小板の歪情報の過去実績との相関を示す。
情報処理部9は、処理対処の大板16に施される制御冷却の操業に関する情報と、同大板16から切り取られた小板17の形状情報(寸法および歪情報)とを収集して処理するものである。具体的には、情報処理部9は、処理対象の大板16の寸法、成分、冷却温度条件、および補正後の上下流量比を示す制御冷却操業情報を制御部10から収集する。この制御冷却操業情報のうち、補正後の上下流量比は、後述する制御部10によって補正された上下流量比である。また、情報処理部9は、制御冷却部1によって処理対象の大板16を制御冷却して得た制御冷却後の大板16から切り取られた小板17の形状情報を形状測定装置150から収集する。情報処理部9は、収集した大板16の制御冷却操業情報と小板17の形状情報とを対応付けて実績データベース8aに追加し、これにより、実績データベース8aを更新する。
制御部10は、制御冷却部1による処理対象の大板16の制御冷却処理を制御する。具体的には、制御部10は、処理対象の大板16の寸法、成分、および冷却温度条件を示すオーダ情報を入力部7から取得し、取得したオーダ情報をもとに、処理対象の大板16の上面側冷却水流量と、下面側冷却水流量と、上下流量比とを設定する。上面側冷却水流量は、処理対象の大板16の上面16a側に噴射する冷却水の流量である。下面側冷却水流量は、処理対象の大板16の下面16b側に噴射する冷却水の流量である。上下流量比は、上面側冷却水流量と下面側冷却水流量との比である。つぎに、制御部10は、記憶部8内の実績データベース8aの中から、処理対象の大板16と同様の寸法、成分、および冷却温度条件に対応する過去の大板の上下流量比および過去の小板の形状情報の各過去実績を抽出する。ここで、実績データベース8aが情報処理部9によって更新された場合、制御部10は、情報処理部9による更新後の実績データベース8aの中から、処理対象の大板16と同様の寸法、成分、および冷却温度条件に対応する過去の大板の上下流量比および過去の小板の形状情報の各過去実績を抽出する。制御部10は、抽出した上下流量比の過去実績と形状情報の過去実績との相関をもとに、設定した上下流量比を補正する。
上下流量比の補正処理において、制御部10は、上述したように実績データベース8aの中から抽出した上下流量比の過去実績と形状情報の過去実績との相関を示す相関関数の傾きを、上下流量比の補正係数として算出する。ついで、制御部10は、算出した補正係数を用い、上述したように設定した上下流量比を、この相関関数に示される歪情報の値(歪値または曲率)が零となる上下流量比に補正する。その後、制御部10は、補正後の上下流量比を満足するように、上記の設定した上面側冷却水流量および下面側冷却水流量を制御する。この際、制御部10は、上面側冷却水流量の設定値を変更して上下流量比を補正してもよいし、下面側冷却水流量の設定値を変更して上下流量比を補正してもよいし、上面側冷却水流量および下面側冷却水流量の各設定値を変更して上下流量比を補正してもよい。
制御部10は、上述した補正後の上下流量比を満足する上面側冷却水流量および下面側冷却水流量の各冷却水を処理対象の大板16の上面16aおよび下面16bに各々噴射するように、上面側制御冷却部2の上面側冷却ヘッダ4aおよび下面側制御冷却部3の下面側冷却ヘッダ4bを各々制御する。また、制御部10は、処理対象の大板16における板長方向の温度分布に基づき、制御冷却後の大板16における板長方向の温度分布を均一にすべく、上面側冷却水流量および下面側冷却水流量を時系列に沿って各々変更するように、上面側冷却ヘッダ4aおよび下面側冷却ヘッダ4bを各々制御する。この際、制御部10は、上述した補正後の上下流量比を維持するように上面側冷却ヘッダ4aおよび下面側冷却ヘッダ4bを制御する。なお、制御部10は、上述した処理対象の大板16における板長方向の温度分布を、入力部7によって入力されたオーダ情報から取得可能である。
一方、制御部10は、処理対象の大板16の制御冷却操業情報を情報処理部9に送信し、この送信した制御冷却操業情報と、形状測定装置150からの小板17の形状情報とを対応付けるように情報処理部9を制御する。この際、制御冷却操業情報と対応付ける形状情報が、処理対象の大板16を制御冷却後に切断、剪断して得られた小板17の形状情報となるように、情報処理部9の処理タイミングが制御部10によって制御される。制御部10は、これら大板16および小板17の対応付けた制御冷却操業情報と形状情報とを最新の実績として実績データベース8aに追加するように、情報処理部9を制御する。
また、制御部10は、記憶部8の情報記憶動作および情報読み出し動作を制御する。特に、制御部10は、情報処理部9からの最新の実績を実績データベース8aに追加して実績データベース8aを更新するように、記憶部8および情報処理部9を制御する。この際、制御部10は、実績データベース8aに含まれる複数の過去実績のうちの最古の実績を削除するように記憶部8を制御してもよい。
(制御冷却方法)
つぎに、本発明の実施の形態にかかる制御冷却方法について説明する。図3は、本発明の実施の形態にかかる制御冷却方法の一例を示すフローチャートである。本実施の形態にかかる制御冷却方法では、図2に示した制御冷却設備130の入側に処理対象の大板16が搬送される都度、制御冷却設備130は、この制御冷却直前である処理対象の大板16を制御冷却すべく、図3に示すステップS101〜S107の各処理を順次行う。
詳細には、図3に示すように、制御冷却設備130は、まず、処理対象の大板16のオーダ情報を取得する(ステップS101)。ステップS101において、制御部10は、入力部7から、処理対象の大板16の寸法、成分、および冷却温度条件等を示すオーダ情報を取得する。
ついで、制御冷却設備130は、処理対象の大板16に対する上面側冷却水流量と下面側冷却水流量と上下流量比とを設定する(ステップS102)。ステップS102において、制御部10は、ステップS101によって取得したオーダ情報に示される処理対象の大板16の寸法、成分、および冷却温度条件をもとに、処理対象の大板16の上面16a側に噴射する冷却水の流量(上面側冷却水流量)と、同大板16の下面16b側に噴射する冷却水の流量(下面側冷却水流量)と、これら上面側冷却水流量と下面側冷却水流量との比である上下流量比とを設定する。この際、制御部10は、取得したオーダ情報に示される寸法および成分を有する処理対象の大板16をその冷却制御開始温度から制御冷却停止温度まで制御冷却するに必要な冷却水の噴射流量として、上面側冷却水流量および下面側冷却水流量を初期的に設定する。ついで、制御部10は、このように設定した上面側冷却水流量と下面側冷却水流量との比を上下流量比として初期的に設定する。
続いて、制御冷却設備130は、処理対象の大板16に対応する過去の大板および小板の各過去実績を記憶部8内の実績データベース8aの中から抽出する(ステップS103)。上述したように、過去の大板は、制御冷却設備130の制御冷却部1によって過去に制御冷却された熱延鋼板等の金属板である。また、実績データベース8aは、過去の大板の寸法、成分、冷却温度条件、および上下流量比の各過去実績と、過去の大板から切り取られた過去の小板の形状情報の過去実績とを対応付けたデータベースである。この形状情報は、過去の小板の少なくとも歪情報を含むものであり、本実施の形態において、この形状情報は、過去の小板の寸法および歪情報を含んでいる。
ステップS103において、制御部10は、実績データベース8aの中から、処理対象の大板16と同様の寸法、成分、および冷却温度条件に対応する過去の大板の上下流量比および過去の小板の形状情報の各過去実績を抽出する。この際、制御部10は、処理対象の大板16と過去の大板との寸法誤差、冷却温度条件誤差が所定の範囲内に各々収まる過去の大板の寸法、冷却温度条件を、処理対象の大板16と同様の寸法、冷却温度条件とする。制御部10は、このように処理対象の大板16と同様になる寸法、成分、および冷却温度条件に対応付けられた過去の大板の上下流量比および過去の小板の形状情報の各過去実績を実績データベース8aの中から抽出し、抽出した各過去実績を記憶部8から読み出す。
また、ステップS103において、実績データベース8aが後述のステップS107による更新後のものである場合、制御部10は、更新後の実績データベース8aの中から、処理対象の大板16と同様の寸法、成分、および冷却温度条件に対応する過去の大板の上下流量比および過去の小板の形状情報の各過去実績を抽出する。制御部10は、更新後の実績データベース8aの中から抽出した各過去実績を記憶部8から読み出す。
ステップS103を実行後、制御冷却設備130は、ステップS103において実績データベース8aの中から抽出した各過去実績の相関をもとに、制御冷却の冷却水の上下流量比を補正する(ステップS104)。
ステップS104において、制御部10は、ステップS103の際に実績データベース8aの中から抽出した上下流量比の過去実績と形状情報の過去実績との相関をもとに、ステップS102の際に初期的に設定した上下流量比を補正する。この際、制御部10は、ステップS103において実績データベース8aの中から抽出して得た過去の大板における上下流量比の過去実績群と過去の小板における形状情報の過去実績群とを用い、最小二乗法等の所定の演算処理を行って、これら上下流量比および形状情報の各過去実績の相関を示す相関関数を導出する。続いて、制御部10は、この導出した相関関数の傾きを、上下流量比の補正係数として算出する。その後、制御部10は、この算出した補正係数を用い、ステップS102において初期的に設定した上下流量比を、この導出した相関関数に示される歪情報の値(具体的には処理対象の大板16に対応する過去の小板の歪値または曲率)が零となる上下流量比に補正する。
ステップS104を実行後、制御冷却設備130は、補正後の上下流量比に応じて上面側冷却水流量と下面側冷却水流量とを制御して(ステップS105)、処理対象の大板16を制御冷却する(ステップS106)。
ステップS105において、制御部10は、ステップS104による補正後の上下流量比を満足するように、ステップS102の際に初期的に設定した上面側冷却水流量と下面側冷却水流量とを制御する。この際、制御部10は、上面側冷却水流量の設定値および下面側冷却水流量の設定値の少なくとも一方を変更して、変更後の上面側冷却水流量と下面側冷却水流量との比(上下流量比)を、上述した補正後の上下流量比と同値にする。
また、ステップS106において、制御部10は、ステップS104による補正後の上下流量比を満足する上面側冷却水流量および下面側冷却水流量の各冷却水を処理対象の大板16の上面16aおよび下面16bに各々噴射するように、上面側冷却ヘッダ4aおよび下面側冷却ヘッダ4bの各ノズル開度を各々制御する。これに並行して、制御部10は、処理対象の大板16における板長方向の温度分布に基づき、時系列に沿って上面側冷却ヘッダ4aおよび下面側冷却ヘッダ4bの各ノズル開度を各々制御する。すなわち、制御部10は、制御冷却後の大板16における板長方向の温度分布を均一にすべく、上述した補正後の上下流量比を維持しながら上面側冷却水流量および下面側冷却水流量を時系列に沿って各々変更するように、上面側冷却ヘッダ4aおよび下面側冷却ヘッダ4bの各ノズル開度を各々制御する。このステップS106において、制御部10は、上面側冷却ヘッダ4aおよび下面側冷却ヘッダ4bの各ノズル開度を制御する際、例えば、上面側冷却ヘッダ4aおよび下面側冷却ヘッダ4bの各ノズルを開閉する各ノズル弁の開度を各々制御する。
制御冷却設備130の制御冷却部1は、熱間圧延によって形成された金属板である処理対象の大板16を所定の搬送方向に順次搬送しつつ、上述したステップS106を実行する。これにより、制御冷却部1は、処理対象の大板16の上面16a側および下面16b側に冷却水を噴射して、この処理対象の大板16を、その板長方向および板幅方向の全域に亘り制御冷却(加速冷却)する。
ステップS106を実行後、制御冷却設備130は、実績データベース8aを更新し(ステップS107)、本処理を終了する。ステップS107において、情報処理部9は、制御部10の制御に基づき、処理対象の大板16の寸法、成分、冷却温度条件、およびステップS104による補正後の上下流量比を示す制御冷却操業情報を制御部10から収集する。また、情報処理部9は、制御冷却後の大板16から切り取られた小板17の形状情報を形状測定装置150(図1,2参照)から収集する。なお、制御冷却後の大板16は、ステップS106によって処理対象の大板16を制御冷却して得られるものである。情報処理部9は、制御部10の制御に基づき、これら収集した大板16の制御冷却操業情報と小板17の形状情報とを対応付ける。続いて、情報処理部9は、これら大板16および小板17の対応付けた制御冷却操業情報と形状情報とを、最新の実績として実績データベース8aに追加する。これにより、情報処理部9は、記憶部8内の実績データベース8aを更新する。この際、記憶部8は、記憶容量の確保等、必要に応じて、実績データベース8aのうちの最古の過去実績を削除する。
(上下流量比の補正処理)
つぎに、処理対象の大板16に対応して実績データベース8aから抽出される過去の大板の上下流量比と相関する過去の小板の歪情報として曲率を例示し、図3に示したステップS104による上下流量比の補正処理を具体的に説明する。
上述したステップS104において制御冷却設備130の制御部10が初期設定の上下流量比を補正するに際し、制御部10は、実績データベース8aの中から、処理対象の大板16に対応する過去の大板の上下流量比の過去実績および過去の小板の形状情報の過去実績を抽出する。この際、制御部10は、処理対象の大板16と同様である過去の大板の寸法、成分、および冷却温度条件と対応付けられ、且つ、この大板16から切り取られる小板17と同様である過去の小板の寸法とも対応付けられた過去の大板の上下流量比および過去の小板の曲率の各過去実績群を実績データベース8aの中から得る。以下、上述したように実績データベース8aの中から抽出して得た各過去実績群のうち、過去の大板の上下流量比の過去実績群は「過去の上下流量比実績群」と適宜略称し、過去の小板の曲率の過去実績群は「過去の小板曲率実績群」と適宜略称する。
図4は、本発明の実施の形態における実績データベースの中から抽出された過去の大板の上下流量比と過去の小板の曲率との相関の一例を示す図である。図4において、縦軸の「曲率」は、過去の小板における曲率の過去実績を意味する。曲率が正の場合は小板が下に凸の状態、曲率が負の場合は小板が上に凸の状態、にそれぞれ対応する。横軸の「上下流量比」は、過去の大板における上下流量比の過去実績を意味する。本実施の形態では、図4中の各プロット点および破線によって示されるように、過去の上下流量比実績群および過去の小板曲率実績群は、概ね、上下流量比の増加に伴って、曲率が正の値から小さくなって負の方向へ変化するという相関を示している。
図5は、本発明の実施の形態における上下流量比の補正処理を説明するための図である。制御部10は、図4に示したような相関にある過去の上下流量比実績群と過去の小板曲率実績群とを用い、最小二乗法等の所定の演算処理を行って、これら過去の上下流量比実績群と過去の小板曲率実績群との相関を示す相関関数を導出する。すなわち、制御部10は、図5中の相関線fに例示されるような、過去の上下流量比実績群と過去の小板曲率実績群との相関関数を導出する。制御部10は、図3に示したステップS102において初期的に設定した上下流量比αを、図5に示すように、この導出した相関関数に示される曲率の値が零となる上下流量比βに補正する。
具体的には、制御部10は、上述したように導出した過去の上下流量比実績群と過去の小板曲率実績群との相関関数の傾き(例えば図5に示す相関線fの傾き)を、上記流量比の補正係数aとして算出する。ついで、制御部10は、この算出した補正係数aと初期設定の上下流量比αとを用いて、補正後の上下流量比βを算出する。この際、制御部10は、初期設定の上下流量比αと、補正係数aと、曲率ρと、目標曲率ρ´とを用いて表される次式(1)に基づき、補正後の上下流量比βを算出する。制御部10は、上述した初期設定の上下流量比αを、この式(1)に基づいて算出した上下流量比βに補正する。

β=α+a×(ρ−ρ´) ・・・(1)
式(1)において、曲率ρは、制御冷却後の大板16から切り取られる小板17と同様の寸法を有する過去の小板の曲率(過去実績)であり、実績データベース8aまたは形状測定装置150から取得可能である。また、目標曲率ρ´は、小板17の目標とする曲率である。例えば、目標曲率ρ´として、製品板に許容される曲率範囲の限度値、中央値、または平均値等が用いられる。なお、目標曲率ρ´は、制御部10に予め設定されてもよいし、オーダ情報に含めて制御部10に入力してもよい。
上述した上下流量比の補正処理では、過去の大板の上下流量比と相関する歪情報として曲率を用いたが、過去の小板の歪値および歪方向を用いても、曲率の場合と同様に上下流量比の補正処理を実行することができる。この際、制御部10は、過去の小板曲率実績群の代わりに、小板17と同様の寸法を有する過去の小板の歪値および歪方向の各過去実績群を実績データベース8aの中から抽出する。上述した過去の上下流量比実績群と相関する過去の小板曲率実績群、その相関関数によって示される曲率ρ、目標曲率ρ´、および式(1)は、上記の抽出した歪値および歪方向のものに各々置き換える。制御部10は、過去の上下流量比実績群と過去の小板における歪値および歪方向の各過去実績群との相関を示す相関関数を導出し、導出した相関関数の傾きを補正係数aとして算出する。その後、制御部は、式(1)に基づいて補正後の上下流量比βを算出し、初期設定の上下流量比αを、この算出した上下流量比βに補正すればよい。
以上、説明したように、本発明の実施の形態では、処理対象の大板の寸法、成分、および冷却温度条件を示すオーダ情報をもとに、処理対象の大板に対する上面側冷却水流量および下面側冷却水流量と、これらの流量比である上下流量比とを設定し、過去の大板の寸法、成分、冷却温度条件、および上下流量比の各過去実績と過去の小板の形状情報の過去実績とを対応付けた実績データベースの中から、処理対象の大板と同様の寸法、成分、および冷却温度条件に対応する過去の大板の上下流量比および過去の小板の形状情報の各過去実績を抽出し、抽出した上下流量比の過去実績と形状情報の過去実績との相関をもとに、上下流量比の設定値を補正し、補正後の上下流量比を満足するように、上面側冷却水流量および下面側冷却水流量の各設定値を制御して、処理対象の大板の上面側および下面側に冷却水を噴射し、処理対象の大板を制御冷却している。
このため、処理対象の大板を制御冷却後に切り取って得られる小板に見込まれる歪情報の値が零となるように、この処理対象の大板の上面側および下面側に噴射する冷却水の上下流量比を補正することができる。この補正後の上下流量比を満足する上面側冷却水流量の冷却水と下面側冷却水流量の冷却水とを処理対象の大板の上面側および下面側に各々噴射して、この処理対象の大板を制御冷却することにより、制御冷却後の大板から切り取られる製品板としての小板の反り等の歪みを可能な限り低減することができる。この結果、平坦度が製品規格範囲外(公差範囲外)となる小板の発生数を減らすことができる。これにより、制御冷却後の大板から得られる小板のうち、歪みを冷間矯正する必要がある小板の数を可能な限り減らせることから、厚鋼板等の製品板の製造効率が向上して、製品板の製造コストを低減できるとともに、製品板の製造に要する労力およびリードタイムを低減することができる。
また、本発明の実施の形態では、処理対象の大板の寸法、成分、冷却温度条件、および補正後の上下流量比を示す制御冷却操業情報と、処理対象の大板を制御冷却後に切り取って得られた小板の形状情報とを収集し、収集した制御冷却操業情報と小板の形状情報とを対応付けて実績データベースに追加し、この実績データベースを更新している。このため、大板の制御冷却および小板の製造(大板からの切り取り)の各操業の最新実績を実績データベースに逐次追加して、この実績データベースを、制御冷却操業現在における最新の実績データベースに更新することができる。これにより、季節等の外部環境に応じた気温、水温(特に冷却水の温度)の変化、あるいは制御冷却設備の状態(例えば設備劣化具合)等の外部要因の影響を受けて変化する大板の制御冷却および小板の製造の各操業実績を、更新時の実績データベースにリアルタイムに反映させることができる。このような更新後の実績データベースを用いることにより、外部要因を加味して冷却水の上下流量比を適切に制御することができ、この結果、外部要因を問わず、制御冷却後の大板から切り取られる小板の歪み低減を促進することができる。
なお、上述した実施の形態では、小板の寸法および歪情報を含む情報を小板の形状情報としていたが、これに限らず、小板の形状情報には小板の寸法が含まれていなくてもよい。すなわち、本発明において、小板の形状情報は、小板の少なくとも歪情報を含むものであればよい。
また、上述した実施の形態において、冷却水の上下流量比は、上面側冷却水流量を下面側冷却水流量によって除したもの(=上面側冷却水流量/下面側冷却水流量)であってもよいし、下面側冷却水流量を上面側冷却水流量によって除したもの(=下面側冷却水流量/上面側冷却水流量)であってもよい。ただし、本発明において、上下流量比は、(上面側冷却水流量/下面側冷却水流量)または(下面側冷却水流量/上面側冷却水流量)のいずれか一方に統一される。
さらに、上述した実施の形態では、処理対象の大板の制御冷却開始温度を冷却温度条件として制御部に入力していたが、これに限らず、制御冷却設備の入側に放射温度計等の温度測定部を設置し、この温度測定部によって処理対象の大板の制御冷却開始温度、すなわち制御冷却直前の大板温度を測定して制御部に入力してもよい。
また、上述した実施の形態では、上面側制御冷却部および下面側制御冷却部の各々に給水装置を設けていたが、これに限らず、上面側制御冷却部および下面側制御冷却部に共通する単一の給水装置を設けてもよい。
さらに、上述した実施の形態では、処理対象の大板として厚鋼板等の熱延鋼板を例示したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明において、処理対象の大板は、熱間圧延によって形成される金属板であればよく、例えば、熱延鋼板、鋼以外の鉄合金の熱延金属板、銅またはアルミニウム等の鉄合金以外の熱延金属板のいずれであってもよい。また、鋼種等の大板の金属種類(成分等)も本発明においては特に問われない。
また、上述した実施の形態により本発明が限定されるものではなく、上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。その他、上述した実施の形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例および運用技術等は全て本発明に含まれる。
1 制御冷却部
2 上面側制御冷却部
3 下面側制御冷却部
4a 上面側冷却ヘッダ
4b 下面側冷却ヘッダ
5a,5b ノズル列
6a,6b 給水装置
7 入力部
8 記憶部
8a 実績データベース
9 情報処理部
10 制御部
15 鋼スラブ
16 大板
16a 上面
16b 下面
17 小板
100 鋼板製造ライン
110 加熱炉
120 熱間圧延機
130 制御冷却設備
140 切断機
150 形状測定装置
160 製品ヤード
f 相関線

Claims (6)

  1. 熱間圧延によって形成された金属板である大板の上面側および下面側に冷却水を噴射して、前記大板を制御冷却する制御冷却部と、
    前記制御冷却部によって過去に制御冷却された前記金属板である過去の大板の寸法、成分、冷却温度条件、および上面側の前記冷却水と下面側の前記冷却水との流量比である上下流量比の各過去実績と、前記過去の大板から切り取られた過去の小板の少なくとも歪情報を含む形状情報の過去実績とを対応付けた実績データベースを記憶する記憶部と、
    処理対象の前記大板の寸法、成分、および冷却温度条件を示すオーダ情報を取得し、取得した前記オーダ情報をもとに、処理対象の前記大板の上面側および下面側に噴射する前記冷却水の各流量と前記上下流量比とを設定し、前記実績データベースの中から、処理対象の前記大板との寸法誤差および冷却温度条件誤差が所定の範囲内に各々収まる寸法、成分、および冷却温度条件に対応する前記過去の大板の前記上下流量比および前記過去の小板の前記形状情報の各過去実績を抽出し、抽出した前記上下流量比の過去実績と前記形状情報の過去実績との相関を示す相関関数の傾きを前記上下流量比の補正係数として算出し、算出した前記補正係数を用い、設定した前記上下流量比を、前記相関関数に示される前記歪情報の値が零となる上下流量比に補正し、補正後の前記上下流量比を満足するように、設定した前記冷却水の各流量を制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とする制御冷却設備。
  2. 処理対象の前記大板の寸法、成分、冷却温度条件、および補正後の前記上下流量比を示す制御冷却操業情報と、前記制御冷却部によって処理対象の前記大板を制御冷却して得た制御冷却後の前記大板から切り取られた小板の前記形状情報とを収集し、収集した前記制御冷却操業情報と前記小板の前記形状情報とを対応付けて前記実績データベースに追加し、前記実績データベースを更新する情報処理部をさらに備え、
    前記制御部は、前記情報処理部によって更新された前記実績データベースの中から、処理対象の前記大板との寸法誤差および冷却温度条件誤差が所定の範囲内に各々収まる寸法、成分、および冷却温度条件に対応する前記過去の大板の前記上下流量比および前記過去の小板の前記形状情報の各過去実績を抽出することを特徴とする請求項1に記載の制御冷却設備。
  3. 前記形状情報は、前記過去の小板の寸法および前記歪情報を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の制御冷却設備。
  4. 熱間圧延によって形成された金属板である大板の上面側および下面側に冷却水を噴射して、前記大板を制御冷却する制御冷却方法において、
    処理対象の前記大板の寸法、成分、および冷却温度条件を示すオーダ情報を取得する情報取得ステップと、
    取得した前記オーダ情報をもとに、処理対象の前記大板の上面側および下面側に噴射する冷却水の各流量と、上面側の前記冷却水と下面側の前記冷却水との流量比である上下流量比とを設定する設定ステップと、
    過去に制御冷却された前記金属板である過去の大板の寸法、成分、冷却温度条件、および前記上下流量比の各過去実績と、前記過去の大板から切り取られた過去の小板の少なくとも歪情報を含む形状情報の過去実績とを対応付けた実績データベースの中から、処理対象の前記大板との寸法誤差および冷却温度条件誤差が所定の範囲内に各々収まる寸法、成分、および冷却温度条件に対応する前記過去の大板の前記上下流量比および前記過去の小板の前記形状情報の各過去実績を抽出する情報抽出ステップと、
    抽出した前記上下流量比の過去実績と前記形状情報の過去実績との相関を示す相関関数の傾きを前記上下流量比の補正係数として算出し、算出した前記補正係数を用い、設定した前記上下流量比を、前記相関関数に示される前記歪情報の値が零となる上下流量比に補正する補正ステップと、
    補正後の前記上下流量比を満足するように、設定した前記冷却水の各流量を制御する流量制御ステップと、
    を含むことを特徴とする制御冷却方法。
  5. 処理対象の前記大板の寸法、成分、冷却温度条件、および補正後の前記上下流量比を示す制御冷却操業情報と、処理対象の前記大板を制御冷却して得た制御冷却後の前記大板から切り取られた小板の前記形状情報とを収集し、収集した前記制御冷却操業情報と前記小板の前記形状情報とを対応付けて前記実績データベースに追加し、前記実績データベースを更新するデータベース更新ステップをさらに含み、
    前記情報抽出ステップは、更新された前記実績データベースの中から、処理対象の前記大板との寸法誤差および冷却温度条件誤差が所定の範囲内に各々収まる寸法、成分、および冷却温度条件に対応する前記過去の大板の前記上下流量比および前記過去の小板の前記形状情報の各過去実績を抽出することを特徴とする請求項に記載の制御冷却方法。
  6. 前記形状情報は、前記過去の小板の寸法および前記歪情報を含むことを特徴とする請求項4または5に記載の制御冷却方法。
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