JP6699688B2 - 熱延鋼板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱延鋼板の製造方法に関する。本発明は、特に、熱間圧延ラインでシートバー厚みが50mm以上の高強度厚肉熱延鋼板を製造する際、粗圧延工程の次工程である仕上圧延工程で先端通板時に発生する反りを低減し、安定製造を実現するための熱延鋼板の製造方法を提供するものである。
一般的な熱延工程では、連続加熱炉よりスラブを抽出後、サイジングプレスにより板幅を調整した後、粗圧延機群により所定の厚みのシートバーまで粗圧延を実施し(粗圧延工程)、連続圧延可能な仕上圧延機群により、製品厚まで仕上圧延し(仕上圧延工程)、ランアウトテーブル搬送中に冷却してコイラーで巻き取る。
熱延鋼板のうち、ラインパイプに代表される構造用鋼は板厚が8〜25mmであり、特に低温地帯で使用されることの多いラインパイプ素材では、強度と靭性が重視されることが多く、制御圧延(Controled-Rolling:CR)が適用される。制御圧延とは、鋼の結晶粒の成長速度が遅い低温条件下で圧延することで、結晶組織を微細化し靭性を向上させる技術である。その温度は、添加元素により変化するものの、およそ950℃以下であり、制御圧延開始時の板厚から製品厚まで少なくとも60%以上の圧下率で圧延する。
一般的なラインパイプ素材の製法は、仕上圧延機群で上記所定の圧下率を確保できるシートバー厚まで粗圧延機群で粗圧延した後、仕上圧延機群に進入させる前までに、シートバー中心温度を950℃以下まで低下させ、仕上圧延機群で仕上圧延する。
シートバー温度を低下させるために、粗圧延工程においては、圧延スケジュールとデスケーリング装置を活用した温度調整を行う。
例えば、圧延スケジュールの圧延パス回数を通常より60〜80%増加(例えば、通常5〜7パスを7〜11パスに増加)して粗圧延することでシートバーの温度調整を行う。これは、粗圧延中にロールとシートバーの接触伝熱による抜熱効果、および圧延時間が長くなることによる空冷効果による温度低減効果を利用するものである。
デスケーリング装置は、シートバーの表面に生成した鉄酸化物(いわゆるスケール)を、水圧(例えば、噴射圧力は10〜30MPa)による衝撃および水による表面冷却による熱衝撃を利用して剥離するために粗圧延機に設置されている。このデスケーリング装置にはスケールを剥離すると共にシートバーの温度を低下させる作用もあるため、温度調整を目的としてデスケーリングをスケール除去で必要とする回数以上に適用する。例えば、デスケーリングを適用する圧延パスを、スケール除去に必要な回数の2倍程度(例えば、粗圧延中のデスケーリング適用回数(デスケーリング噴射回数)をデスケーリング目的では通常5回に対し7〜11回)とする。
また、粗圧延工程でシートバー温度を下げきれない場合、さらに仕上圧延機群の前(仕上圧延機群の上流)でシートバーを待機(例えば、30〜150秒待機)させる方法が実施される。
しかし、上記方法によると、シートバー上面と下面の温度差(上下面温度差)が生じやすく、複数の圧延機より構成されるタンデム圧延機である仕上圧延機群に、待機後にシートバー先端を通板させる際、特に、第一〜第二スタンドでの圧延後に、シートバーが大きく上反りすることが多い。この上反りが大きい場合には、次スタンドが噛み込まない等の通板不良が発生する問題がある。
この現象は、シートバーの上下面の温度差により説明できる。粗圧延工程でのデスケーリング装置では、吹き付けられた水はシートバー上面側では滞留し、下面側では落下するため、シートバーの上面側と下面側の冷却効率の差(冷却効率の上下差)が原理的に生じる。また、デスケーリング装置は、鋼板スケールを除去できる水圧・水量で設計され、上記原理的に生じる冷却効率の上下差によるシートバーの上下面温度差を解消する観点から設計されていない。このため、デスケーリングを温度調整の目的として適用する圧延パス数の増加に伴い、シートバーの上下面温度差も拡大される問題がある。
また、仕上圧延機群前でのシートバーの待機は、搬送用のテーブルロール上で行う。シートバーは、テーブルロール上での待機中に、対流伝熱と放射伝熱により空冷される。この際、シートバーの下面は、テーブルロールが接触しているため、テーブルロールのあるシートバー下面側は対流伝熱の効果が低く、放射伝熱もテーブルロールの反射により実質的効果が弱められる。このため、シートバー下面側は熱が逃げ難く、シートバー下面側の温度は、上面側の温度よりも高くなる傾向にある。特に、テーブルロール上で950℃以下の温度まで空冷待機させると、シートバーの上下面温度差が特に増長される。
このようにシートバー(披圧延材)の上下面に温度差がある状態で圧延を実施するとシートバーの上面側と下面側の変形抵抗が異なるため、シートバーの温度が低く変形抵抗が大きい方向に反りが発生する。シートバー下面側の変形抵抗が上面側の変形抵抗よりも小さいと、シートバーの下面側が上面側よりも長手方向に長く伸びるため、上反りが発生する。
これに対し、特許文献1には、粗圧延機と仕上圧延機の間において、反り矯正装置により粗バーの反りを矯正する方法が提示されている。
また、特許文献2には、仕上圧延直前のデスケーリング時に鋼板の表裏の温度を検出し、表裏の温度差に応じて鋼板の表裏側にそれぞれ配置したデスケーリングノズルの水圧及び水量を制御して鋼板の表裏の温度差を減少或は無くすようにし、鋼板の温度差による鋼板の上反り或は下反り等の仕上圧延時の通板を安定にするデスケーリング方法が提示されている。
また、特許文献3には、粗圧延機群に配置された可逆式圧延機の上流側及び下流側に、圧延中のシートバーの上面及び下面に独立に高圧水を噴射できる噴射弁を有するデスケーリング装置を用い、シートバーの上面及び下面の温度を放射温度計により測定し、上面と下面の温度差が解消するように、デスケーリング装置の上面もしくは下面のいずれか一方に高圧水を噴射する粗圧延方法が提示されている。
特開2004−351484号公報 特開平11−129018号公報 特開2016−78045号公報
しかしながら、上記従来技術には以下のような問題がある。
特許文献1に記載の技術では、粗圧延後のシートバー反りおよび仕上圧延機群前の待機中にシートバー厚み方向の温度差による反りは矯正できるが、シートバーの上面と下面の温度差は依然として残存するため、その後の仕上圧延工程において仕上圧延機に噛み込み後に再び上反りが発生する。
特許文献2に記載の技術では、仕上圧延機群前でのシートバー待機の最中に鋼板表面にスケールが厚く生成するため、スケールが浮き上がり、デスケーリング直前では鋼板表面温度を正確に測定できないため、上下面温度差を正確に把握することは困難であり、適切に温度調整を行うことができない。また、仕上圧延直前のデスケーリングノズルの水圧及び水量を鋼板の表裏の温度差を調整する目的で調整するものである。しかし、デスケーリングノズルは、鋼板表面のスケール除去を本来の目的としており、温度調整のために水圧及び水量を調整した結果、スケールが除去されずに残存すると最終製品の表面にスケール性表面欠陥となる問題もある。
特許文献3に記載の技術は、粗圧延機群の可逆式圧延機における鋼板表面のスケール除去を本来の目的とするデスケーリング装置を温度調整の目的で調整するため、スケールが除去されずに残存したまま圧延が継続されると表面欠陥となる問題がある。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、熱間圧延ラインで熱延鋼板を製造する際、粗圧延工程の次工程である仕上圧延工程で発生する反りを低減できる熱延鋼板の製造方法を提供することを目的とする。
発明者らは、前記課題を解決するために、仕上圧延機群を通板中のシートバー上反りの発生原因である仕上圧延機群での圧延前のシートバーの上下面の温度差に着目し、鋭意検討した結果、熱延鋼帯の製造設備において少なくとも1機以上の可逆式圧延機を有する粗圧延機群において実施する以下の要旨からなる発明を完成した。
[1]シートバーを粗圧延機群で粗圧延する粗圧延工程と、前記粗圧延工程後に仕上圧延機群で仕上圧延する仕上圧延工程と、を備える熱延鋼板の製造方法であって、前記粗圧延機群は少なくとも可逆式圧延機を有し、前記可逆式圧延機の上流側または下流側の一方もしくは両方には、シートバーの上面側および下面側に冷却水を噴射してシートバーを冷却する冷却装置が設けられ、前記粗圧延工程において、前記冷却装置にシートバーを搬送して冷却するに際し、上面側のヘッダーから噴射する冷却水の水量密度および下面側のヘッダーから噴射する冷却水の水量密度をそれぞれ500〜1000L/min・mとし、かつ、上面側のヘッダーから噴射する冷却水の水量密度を、下面側のヘッダーから噴射する冷却水の水量密度の50〜70%とする、熱延鋼板の製造方法。
[2]前記冷却装置にシートバーの先端部が進入する際に、下面側のヘッダーの冷却水を先に噴射してから上面側のヘッダーの冷却水を噴射する、[1]に記載の熱延鋼板の製造方法。
[3]前記下面側のヘッダーの冷却水を先に噴射してから上面側のヘッダーの冷却水を噴射することにより、シートバーの上面側の温度よりも下面側の温度が高くなっているシートバーの先端から500mm以内の領域における、シートバーの上面側の温度と下面側の温度との温度差を小さくする、[2]に記載の熱延鋼板の製造方法。
[4]前記冷却装置からシートバーの尾端部が出る際に、上面側のヘッダーの冷却水の噴射を先に停止してから、下面側のヘッダーの冷却水の噴射を停止する、[1]〜[3]のいずれかに記載の熱延鋼板の製造方法。
[5]前記上面側のヘッダーの冷却水の噴射を先に停止してから、下面側のヘッダーの冷却水の噴射を停止することにより、シートバーの上面側の温度よりも下面側の温度が高くなっているシートバーの尾端から500mm以内の領域における、シートバーの上面側の温度と下面側の温度との温度差を小さくする、[4]に記載の熱延鋼板の製造方法。
[6]粗圧工程後、粗圧延機群から仕上圧延機群にシートバーを搬送する途中で、粗圧延機群と仕上圧延機群の間の位置に設置した温度計により当該シートバーの先端から500mmの領域の上面と下面の温度差を測定し、前記領域の上面と下面の温度差を求め、さらに前記温度差と、前記温度差の目標値との偏差を求め、当該シートバーの次に粗圧延を施す次材シートバーの粗圧延工程において、次材シートバーを冷却装置に搬送して冷却装置に次材シートバーの先端部が進入する際に、次材シートバーの上面側の噴射ヘッダー数を、下面側の噴射ヘッダー数よりも少なく設定して、次材シートバーの先端から500mmの領域を含むシートバーの先端部領域を冷却する上面側の噴射ヘッダー数を下面側の噴射ヘッダー数よりも少なくするとともに、上記偏差に基づいて、前記先端部領域を冷却する上面側の噴射ヘッダー数を調整する、[1]〜[5]のいずれかに記載の熱延鋼板の製造方法。
[7]仕上圧延機群の少なくとも第一スタンド出側において、シートバー先端の反り高さを測定し、前記反り高さが目標値を超える場合に、温度差の目標値を修正する、[6]に記載の熱延鋼板の製造方法。
本発明によれば、熱間圧延ラインの粗圧延時に発生するシートバーの上下面の温度差に起因する仕上圧延機での上反りを安定的に低減することができる。特に、熱間圧延ラインの粗圧延工程でシートバー厚みが50mm以上の高強度厚肉熱延鋼板を製造する際に効果を発揮する。また、本発明によれば、仕上圧延工程での圧延温度を950℃以下とし、仕上圧延工程での制御圧延開始時の板厚から製品厚まで少なくとも60%以上の圧下率で圧延するような熱延鋼板の製造においても、反りの小さいシートバーを安定して製造できる。さらに、本発明によりスケール性表面欠陥等の問題も解消できる。
本発明の一実施形態にかかる冷却装置の配置例を示す模式図である。 本発明の一実施形態にかかる冷却装置の配置例とシートバーの搬送パターンを示す模式図である。 本発明の他の実施形態にかかる冷却装置の配置例とシートバーの搬送パターンを示す模式図である。 本発明の他の実施形態にかかる冷却装置の配置例とシートバーの搬送パターンを示す模式図である。 水量密度と熱伝達係数の関係のラボ調査結果を示すグラフである。 水量密度とシートバー表面の温度履歴のシミュレーション事例である。 水量密度と表面温度の降下量の関係を示すグラフである。 水量密度と必要水量(表面温度1℃当り下げるために必要な水量)の関係を示すグラフである。 水量密度と表面温度10℃下げるのに要する冷却時間の関係を示すグラフである。 仕上圧延機入側のシートバー先端部の上下面温度の測定結果を示すグラフである。 仕上圧延機入側のシートバー上下面温度差と仕上圧延機での上反りの関係を示すグラフである。 シートバー冷却中の先端側、尾端側の状況を説明する模式図である。 冷却装置の上面側の注水量を下面側の注水量よりも低く調整するタイミングを説明する図である。 シートバー最先端部が最初に冷却装置に進入する際の上下面側ヘッダーの噴射パターンを示す図である。 シートバー最先端部が最後に冷却装置に進入する際の上下面側ヘッダーの噴射パターンを示す図である。 温度計および反り計の配置例を示す模式図である。 伝熱温度計算により算出した粗圧延工程後のシートバー表面温度の温度変化を示すグラフである。 反り計によるシートバー先端の反り高さの測定方法を説明する図である。 本発明の製造方法の一実施形態にかかる制御ブロック図である。 上下面側ヘッダーのそれぞれについて、4本のヘッダーに1つの電磁弁を設置した場合の配置例を示す模式図である。 図19に示す制御ブロック図に反り高さによる修正を追加した制御ブロック図である。 温度計を介さずに反り高さにより制御を行う場合の一例を示す制御ブロック図である。 本発明の製造方法を適用して熱延鋼板を製造した結果を示すグラフである。
発明者らは、仕上圧延機群への進入前に、シートバー上下面の温度差を生じさせない粗圧延工程における冷却方法について鋭意検討した結果、上記[1]に記載の発明を完成した。
シートバーの表面に吹き付けられた水はシートバー上面側では滞留し、下面側では落下する現象が生じ、上面側と下面側の冷却効率の上下差が原理的に生じる。冷却に起因した上下面温度差を生じさせないためには、冷却効率の上下差を加味し、下面側の水量密度を上面側よりも高くし、上面側と下面側の冷却効率が均等となる上下均等冷却を可能とする水量密度バランスに調整する必要がある。図5は、ラボ実験により、冷却装置において、シートバーの上面側に冷却水を噴射する上面側のヘッダー(上面ヘッダー)と下面側に冷却水を噴射する下面側のヘッダー(下面ヘッダー)に関し、水量密度と熱伝達係数の関係を調査した結果である。図5から、熱伝達係数が上下均等となるのは、上面ヘッダーの冷却水の水量密度を下面ヘッダーの冷却水の水量密度の60%程度にすればよいことがわかる。この上下水量密度のバランスは、スプレー噴射角度やパージ等の上面側の水切り装置の設置状況によっても多少影響を受けるものの、上面ヘッダーの冷却水の水量密度を下面ヘッダーの冷却水の水量密度の50〜70%の範囲とすればよい。
また、効率的な冷却を実現する適切な水量密度の範囲を鋭意検討した結果、冷却装置の水量密度は500〜1000L/min・mが最適であることを見出した。
図6に一例として様々な冷却水量密度で冷却したときのシートバー表面の温度履歴を計算によりシミュレーションした事例を示す。なお、本事例は、表面温度が相変態に関連した所定の基準温度である600℃まで冷却する条件での計算例である。
図6中、急激に温度が低下している時間領域は水冷を実施したことを示しており、温度が上昇している時間領域は水冷を停止し放冷(空冷)を実施したことを示している。なお、水冷によりシートバー表面より抜熱され、表層の温度は板厚方向の中心部より低くなるが、板厚方向の温度勾配が生じるため、伝熱作用により一度低下した表層の温度が時間の経過とともに回復する。この現象を復熱という。
図7に、表面温度の温度降下量(冷却開始前の表面温度と復熱後の表面温度の差)と水量密度の関係を示す。この図から冷却水の水量密度が高くなるにつれて表面の冷却速度(温度の時間勾配)は高くなるが、復熱も大きく冷却後の表面温度の低下量も小さい。逆に冷却水の水量密度が低くなると、表面の冷却速度は低いが、復熱は小さく、表面温度を大きく下げることが出来ることがわかる。
図8に、水量密度を温度降下量(冷却開始前の表面温度と復熱後の表面温度の差)で割った値を、シートバー表面を効率的に冷やせるかどうかを示す指標(冷却効率)として算出した必要水量(表面温度を1℃下げるために必要な水量)と水量密度の関係を示す。水量密度の増加と共に、冷却効率は低下し必要水量が増加している。これより、運転コストを下げるためにも、水量密度はできるだけ低くした方がよい。
図9に、表面温度を10℃下げるのに要する冷却時間と水量密度の関係を示す。これによると、表面温度を下げるのに要する時間は、水量密度500L/min・mを下回ると急激に増加するので、実機ラインに設置する場合、シートバーの搬送速度を落とす必要が生じるなど適切でない。一方、水量密度1000L/min・mを超えると表面温度を下げるのに要する時間も飽和傾向となり、水量密度を増やしても、冷却時間を大きく短縮する効果は小さい。
以上の結果より、効率的な冷却を実現する適切な冷却装置の冷却水の水量密度の範囲として500〜1000L/min・mを見出した。
なお、本発明において、前記水量密度は、シートバー表面に対して上面と下面のそれぞれのヘッダーから噴射される単位面積単位時間あたりの冷却水の水量を意味する。
上記[1]に記載の発明は、上記検討結果に基づき導出されたものである。すなわち、可逆式圧延機の上流側または下流側の一方もしくは両方に、シートバーの上面側および下面側に冷却水を噴射してシートバーを冷却する冷却装置を設置し、上面側のヘッダーから噴射する冷却水の水量密度および下面側のヘッダーから噴射する冷却水の水量密度をそれぞれ500〜1000L/min・mとし、かつ、上面側のヘッダーから噴射する冷却水の水量密度を、下面側のヘッダーから噴射する冷却水の水量密度の50〜70%とする熱延鋼板の製造方法に関する。
これにより、ラインパイプ素材等の制御圧延材における粗圧延工程に本発明を適用すれば、シートバー上下面の温度差を従来よりも大幅に低減でき、仕上圧延機での上反りを軽減する効果を得られる。
発明者らは、さらに仕上圧延機の入側において、仕上圧延機での上反りとシートバー上下面温度に着目して鋭意調査した結果、シートバー最先端部(先端から500mm以内の領域)でシートバーの上下面温度差が発生することがあることが判明した。また、この領域の上下面温度差と共に上反り傾向が強くなることが判明した。
なお、本明細書において、シートバーの先端は、粗圧延に供したシートバーの長さ方向でみた場合に、仕上圧延機群の方向の端(仕上圧延機群に近い方の端)を意味し、シートバーの後端は、その逆の方向の端(仕上圧延機群から遠い方の端)を意味する。
図10にシートバー先端部の上下面温度差の測定結果を示す。これによると、最先端300mm以内の領域で上下面温度差はあるものの、それ以降は上下面温度はほぼ一定値を示している。
この最先端300mm以内の領域を含むシートバー最先端より500mm領域は、シートバー最先端の端面部、上下面、および側面の両側から冷却されるため、長手方向に温度低下を生じやすい領域である。
図11にこの領域のシートバー上下面温度差と仕上圧延機での上反り(第一スタンド出側)の高さの関係を示すが、上下面温度差の増加と共に上反り高さが大きくなる。また、上反りの高さが100mmを越えると次スタンドが噛み込まない等の通板不良が発生しやすくなるが、そのときの上下面温度差は10℃程度であることから、上下面温度差を10℃以内に抑制することが好ましい。
この現象を解明するため、上記[1]に記載の方法によるシートバー冷却中の状況を詳細に観察した結果、シートバー搬送方向の先端側は、下面ヘッダーより噴射され、直接シートバーに噴射されていない水でも、搬送に伴いシートバー上面に滞留している様子が観察された(図12(a)に模式図を示す)。また、シートバー搬送方向の尾端側は、まだ冷却装置内に進行する前から、シートバー上面に乗り水があり、シートバー搬送とともに尾端側から流れ落ちる状況が観察された(図12(b)に模式図を示す)。シートバー先端部で上面温度が低くなるのは、上記観察された現象によるものと推察された。
すなわち、シートバー全長にわたって上下面温度差を無くすためには、冷却装置の水量密度の上下バランスを適切とし、さらにシートバー先尾端部500mm以内の非定常領域では、乗り水によりシートバー上面側が冷えることを補償するように、冷却装置の上面側注水量を下面側よりも低くする必要がある。
なお、シートバー上面に滞留している滞留水は、シートバーの両サイドより落下し、滞留水の水膜の厚さがシートバーの冷却に寄与しない程度まで薄くなるのに所定の距離を要する(図13(a)、(b)に模式図を示す)。シートバー上面の滞留水はシートバーの板幅が広いほど多くなるため、その距離はシートバーの板幅により変化するものの0.5〜3.5m程度となる(図13(c)は、上面側の滞留水の水膜の厚さが、冷却装置の直下の水膜の厚さに対して10%となるのに必要な距離と、シートバーの板幅の関係を示す)。よって、冷却装置の上面側の注水量を下面側の注水量よりも低く調整するタイミングは、上記シートバー先尾端部500mm以内の非定常部領域の長さに加え、シートバー先尾端部より上記乗り水の切れる距離を見越して設定する必要があり、シートバー先尾端部より1.0〜4.0m程度となる。
上記[2]〜[5]に記載の発明は、上記観察結果に基づき完成した発明である。
すなわち、上記[2]に記載の発明は、冷却装置にシートバーの先端部が進入する際に、下面側のヘッダーの冷却水を先に噴射してから上面側のヘッダーの冷却水を噴射する、熱延鋼板の製造方法に関する。
上記[3]に記載の発明は、下面側のヘッダーの冷却水を先に噴射してから上面側のヘッダーの冷却水を噴射することにより、シートバーの上面側の温度よりも下面側の温度が高くなっているシートバーの先端から500mm以内の領域における、シートバーの上面側の温度と下面側の温度との温度差を小さくする、熱延鋼板の製造方法に関する。この際、前記温度差を10℃以内とすることが好ましい。
上記[4]に記載の発明は、冷却装置からシートバーの尾端部が出る際に、上面側のヘッダーの冷却水の噴射を先に停止してから、下面側のヘッダーの冷却水の噴射を停止する、熱延鋼板の製造方法に関する。
上記[5]に記載の発明は、上面側のヘッダーの冷却水の噴射を先に停止してから、下面側のヘッダーの冷却水の噴射を停止することにより、シートバーの上面側の温度よりも下面側の温度が高くなっているシートバーの尾端から500mm以内の領域における、シートバーの上面側の温度と下面側の温度との温度差を小さくする、熱延鋼板の製造方法に関する。この際、前記温度差を10℃以内とすることが好ましい。
これにより、シートバー先尾端部の非定常部の上下面温度差の発生を軽減して、シートバー全長にわたり上下面温度を均等にすることができ、仕上圧延機での上反りをさらに安定化させることが可能となる。
また、上記[6]に記載の発明は、粗圧延工程後、粗圧延機群から仕上圧延機群にシートバーを搬送する途中で、粗圧延機群と仕上圧延機群の間の位置に設置した温度計により当該シートバー(以下、前材シートバーともいう)の先端から500mmの領域の上下面温度差を測定し、この領域の上下面温度差の適切な目標値、例えば10℃以内となるように、当該シートバーの次に粗圧延を施すシートバー(以下、次材シートバーともいう)の粗圧延工程における冷却装置を調整するものである。一般的に、圧延素材は連続式加熱炉で加熱され、粗圧延および冷却等の製造条件が同じであれば、連続して圧延されるシートバーの上下面温度差は近い値となることを着目し、前材シートバーの上下面温度差に基づき、次材シートバーの粗圧延工程における冷却装置を調整する、いわゆるフィードバック制御的な調整効果により、上下面温度差を安定的に適切な目標範囲内に保持する効果を得られる。
上記[1]に記載の本発明に係る冷却装置の上面側ヘッダーと下面側ヘッダーは、冷却効率が均等となるよう水量密度バランスを調整されており、上面側のヘッダー数と下面側のヘッダー数を同数とする設備構成をとる。また、上面側のヘッダーと下面側のヘッダーで噴射ヘッダー(冷却水の噴射と停止を切り替える電磁弁が開とされ、冷却水を噴射しているヘッダー)数のバランスを調整するため、前記電磁弁は、上面側ヘッダー用と下面側ヘッダー用とを別々に設け、1つの電磁弁でまとめて冷却水の噴射と停止を制御するヘッダー数は、上面側ヘッダーと下面側ヘッダーで同数とする。
シートバー最先端部を含むシートバー先端部領域以外の領域を冷却する際には、対向する上面側ヘッダーと下面側ヘッダーの電磁弁を同期して制御することにより、上面側と下面側の冷却効率が均等となる上下均等冷却が可能となる。
一方、シートバーの上下面温度差が発生することがあるシートバー最先端部を含むシートバー先端部領域では、上面側のヘッダーと下面側のヘッダーの電磁弁を個別に制御して上下面温度差を調整する。この際、下面側の噴射ヘッダー数に対して、上面側の噴射ヘッダー数を相対的に少なくなるように、上面側ヘッダーの電磁弁と下面側ヘッダーの電磁弁を各々調整する。前記先端部領域は、例えば前記シートバー最先端部に加えてシートバー上面の乗り水の切れる距離を見越して、シートバーの先端より1.0〜4.0mの範囲とすることができる。また、電磁弁の調整による上面側ヘッダーの冷却水の噴射と停止の切り替えは、シートバー端位置をトラッキングすることにより実施する。
具体的には、図14に示すように、シートバー最先端部が最初に冷却装置内に進入する場合(すなわち、シートバー最先端部が搬送方向の先端側となる場合)には、冷却装置のシートバー進入側に配置した上面側ヘッダーの電磁弁を閉として冷却水の噴射を停止し、上面側の噴射ヘッダー数を、下面側の噴射ヘッダー数よりも減らしておき(図14(a))、前記停止中の上面側ヘッダー箇所を当該シートバー最先端部が通過後に、前記電磁弁を開として、上面側ヘッダーの噴射を開始し、以降、上面側ヘッダーと下面側ヘッダーの噴射ヘッダー数が同数となるようにする(図14(b))。
また、図15に示すように、シートバー最先端部が最後に冷却装置内に進入する場合(すなわち、シートバー最先端部が搬送方向の尾端側となる場合)には、上面側ヘッダーと下面側ヘッダーの噴射ヘッダー数を同数とした状態から(図15(a))、当該シートバー最先端部が冷却装置内に進入する際、冷却装置のシートバー進入側に配置した上面側ヘッダーの電磁弁を閉として冷却水の噴射を停止し、以降、下面側ヘッダーよりも上面側ヘッダーの噴射ヘッダー数が少なくなるようにする(図15(b))。
上記[7]に記載の発明は、仕上圧延機群の第一スタンド出側において、シートバー先端の反り高さを測定し、上記上下面温度差の目標値を修正することを特徴とする。
粗圧延工程後の工程では、仕上圧延直前におけるデスケーリング処理や温度調整を目的とするストリップ・クーラント処理が施される場合があり、これらの処理では直接シートバーに水噴射するためシートバーの上下面温度差を生じさせることとなり、少なからず仕上圧延機群の第一スタンド出側におけるシートバー先端の上反りに影響を及ぼす。また、仕上圧延機群内ではロールを冷却する目的で、仕上圧延機群の入側からもロール冷却水が噴射されることがある。ロール冷却水は、シートバー上面にかからないよう水切装置が設置されるが、設備状況によっては漏洩水がシートバー上面の乗り水となり、シートバーの上下面温度差に影響する。
本発明は、このような粗圧延工程後の工程における設備状態等の変化に起因した仕上圧延機群のスタンド出側におけるシートバー先端の上反りに対しても、適切に調整し得る点で有効である。すなわち、本発明は、仕上圧延機群の第一スタンド出側で直接シートバー先端の上反り量を測定して、上反り量が大きい場合には、粗圧延工程後、仕上圧延機群に搬送される前で生ずるシートバーの上下面温度差を相殺して反りを安定化させるように、粗圧延工程における前記冷却装置によりシートバー最先端部に付与する上下面温度差を調整するものである。このような、粗圧延工程後の設備状況により生じるシートバー先端の上反りをも調整できる点で有効である。
次に、本発明の実施形態(設備配置)について図1〜2を参照しながら説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態に限定されない。
図1(a)は可逆式圧延機の下流側のみに冷却装置を配置した例、図1(b)は可逆式圧延機の上流側のみに冷却装置を配置した例、図1(c)は可逆式圧延機の上流側および下流側の両方に冷却装置を配置した例である。いずれも、デスケーリング装置は、可逆式圧延機の直近に配置し、その外側(シートバーの搬送方向で可逆式圧延機から遠い位置)に冷却装置を配置する。冷却設備は、シートバーの上面側に冷却水を噴射する複数の上面ヘッダーと、シートバーの下面側に冷却水を噴射する複数の下面ヘッダーを備える。粗圧延機群は、可逆式圧延機と非可逆式圧延機とを有している。
冷却装置で冷やすシートバー厚が厚いほど、復熱が大きくなり表面温度が下がり難いため、シートバー厚が40〜120mmの段階で冷却装置を適用するのが望ましい。
冷却装置まで搬送してシートバーを冷却し、冷却後に再び可逆式圧延機まで逆搬送するため粗圧延工程の生産能率を多少阻害することになる。そのため、生産能率の低下を最小にとどめるためには、冷却設備は可逆式圧延機の近くに設置されるのが望ましい。一方、冷却装置でシートバー冷却直後の復熱前に、可逆式圧延機にシートバー先端部を噛み込ませると、シートバー表面温度が低く、変形抵抗も高いためスリップ等の圧延トラブルを発生する可能性が高くなるため、冷却装置で冷却してから2〜8秒程度の復熱時間を確保するのが望ましく、例えば搬送速度120mpmのときは、可逆式圧延機より4〜16m離れた位置に冷却装置を設置するのが望ましい。
冷却設備の搬送方向の長さは、シートバーの表面温度の調整量に応じて決定する。例えば、シートバー厚80mmで冷却装置を適用し、シートバーの上下面温度差を最大50℃調整する場合、シミュレーション等により必要な冷却時間を検討すると1.5秒程度(上面ヘッダー600L/min・m、下面ヘッダー1000L/min・m時)となる。一例として、シートバーの搬送速度が120mpmの場合の必要な冷却設備長は3mとなる。
図2は、可逆式圧延機で全7パス、非可逆式圧延機で1パスの合計8パスとし、スラブ厚250mmからシートバー厚50mmまで圧延する場合において、冷却装置を可逆式圧延機の上流側に設置する場合の設備配置および搬送パターンを示す。シートバー厚が80mmとなる圧延6パス後に冷却装置までシートバーを往復搬送中に冷却する場合である。往復搬送中にシートバーを冷却する場合の冷却設備長は、一方向搬送中にシートバーを冷却する場合の冷却設備長の半分で済み、冷却設備までの往復搬送の時間がかかり生産能率は低下するものの、設備費を軽減するメリットを得られる。
図3は、可逆式圧延機で全7パス、非可逆式圧延機で1パスの合計8パスとし、スラブ厚250mmから50mmまで圧延する場合において、冷却装置を可逆式圧延機の下流側に配置する場合の設備配置および搬送パターンを示す。可逆式圧延機での圧延終了後、非可逆式圧延機への搬送中にシートバーを冷却するので図2のケースと比較して冷却設備長は長くなるが、冷却装置までのシートバーの往復搬送時間は生じないので、生産能率の低下を生じさせない利点がある。
図4は、図3と同じ設備配置であるが、可逆圧延機の圧延5パス後に冷却装置までシートバーを往復搬送中にシートバーを冷却し、さらに圧延7パス後に可逆式圧延機から非可逆式圧延機に搬送中にシートバーを冷却する搬送パターンを示す。これによると、冷却のための往復搬送の時間の分だけ粗圧延工程の圧延時間は増えるが、シートバー温度を大きく低下させることができ、粗圧延工程後に仕上圧延機前で空冷待機にて温度降下させている場合には、シートバー上下面温度差を誘発する空冷待機時間を短縮もしくは省略できる利点がある。
なお、図4の例は、圧延5パス後に冷却のための往復搬送を1往復させる事例であるが、シートバー温度を大きく低下させたい場合には、往復搬送を2往復以上としても構わない。この際、往復搬送の回数が増え生産能率が大幅に低下する場合には、冷却設備長さを長くすれば、往復搬送の回数を低減できる。例えば、上記では冷却設備長3mの事例を提示したが、往復搬送の回数が4回となる場合、たとえば設備長を12mとすれば、往復搬送の回数を1回にでき、生産能率の低下を軽減することができる。
次に、上記[6]、[7]に記載の発明の実施形態として、温度計および反り計の設備配置について、図16を参照しながら説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態に限定されない。
図16に示すように、温度計は、粗圧延工程後、粗圧延機群から仕上圧延機群にシートバーを搬送する途中の、粗圧延機群と仕上圧延機群の間の位置に設置する。粗圧延機群と温度計の設置位置の関係について、以下に説明する。
粗圧延工程での粗圧延直後は、デスケーリング装置による冷却水の噴射やロール冷却用スプレーによる冷却水の噴射により平均温度60〜80℃に調整されたロールにより圧延されるため、シートバーの持つ熱量は表層から抜熱され、シートバー表面の温度は板厚中心部よりも低くなる。その後、板厚方向の温度勾配が生じるため鋼板内部の伝熱作用により、一定時間を経過すれば板厚方向の温度勾配は緩和される(復熱と称す)。
図17(a)に伝熱温度計算により算出した粗圧延直後のシートバー表面温度の経過する様子、図17(b)に1秒当たりの温度変化を示す。これによると、粗圧延直後の表面温度は150℃以上低下した後、復熱により10秒間で130℃も急激に回復し、その後20秒かけて徐々に表面温度は回復し、その後は対流伝熱と放射伝熱による空冷により低下に転じる。粗圧延後10秒間の急激に復熱する領域では、正確な温度測定が困難であるため、温度計の設置位置は、粗圧延直後のシートバー表面温度の復熱挙動を考慮し、必要な温度精度を勘案して決定する。前述したように「シートバーの上下面温度差は10℃以内に抑制することが好ましい」としたが、必要な温度精度は1℃以内である。よって、温度測定は、図17(b)より1秒当たりの温度変化が1℃以下となる粗圧延工程後20秒以降に、そして、ほぼ復熱現象が収まる粗圧延工程後30秒までに行うのが望ましい。
よって、粗圧延機群から仕上圧延機群へ速度200mpmでシートバーを搬送する場合、粗圧延機群の最終段スタンドから70〜100mの範囲で、仕上圧延機群の付帯設備であるクロップシャー、デスケーリング装置等の付帯設備と干渉しない箇所に、シートバー上面側とシートバー下面側にそれぞれ温度計を設置する。
次に、図16に示す反り計について以下に説明する。ここで反り計とは、図18(a)に示すように、非接触式の距離計等を用いて、仕上圧延機群のスタンド出側において通板中のシートバー先端の反り高さを測定する計測機器類をいう。上反り量は、仕上圧延機群を通板中のシートバー先端が圧延スタンドを通過した後に測定した反り高さ情報から、最大値の反り高さや、図18(b)に示す曲率半径等により評価する。
反り計を非接触式の距離計とするのは、第一スタンド出側のシートバーの搬送速度は、30〜120mpmと高速であり接触式の距離計では測定が困難なためである。非接触式の距離計の方式としては、レーザー方式、光波方式、渦流方式、マイクロ波方式、超音波方式等、必要な測定精度、耐環境性等を考慮して選定する。なお、スタンドを通過した後のシートバー先端の画像を側面より撮影し、画像処理等によって反り高さを算出する方法でもよい。
反り計は、仕上圧延機群の少なくとも第一スタンド(F1)と第二スタンド(F2)間に設置する。粗圧延工程でシートバーの上下面温度差の影響を最も受ける仕上圧延機群の上流スタンド側、特に第一スタンドでは、大きな上反りが発生する。一方、下流側スタンドでは、板厚が薄くなるに従いシートバー段階の板厚方向の温度勾配も徐々に軽減され、上反りも徐々に小さくなるので、シートバー段階の上下面温度差の影響を反り高さとして補足するのが困難となる。このため実際には、特に第一スタンド出側の上反りに起因したトラブル頻度が圧倒的に多い。以上の理由により、図16に示すように、仕上圧延機群の少なくとも第一スタンドと第二スタンド間に反り計を設置する。
反り計は、隣接するスタンド間の中央位置に設置するのが望ましい。上反りは、上下面の温度差がある状態で圧延する際、シートバーの下面側が上面側よりも長く伸びるため発生する。そのため、シートバー先端が圧延スタンドから出て離れるほど、上反りの高さは増加するので、反り量は、隣接するスタンドの上流側スタンド直近ではなく、上流側スタンドから離れた位置で測定するのが望ましい。しかし、上流側スタンドから離れすぎると、一旦成長した上反りが重力の影響を受けて落下してしまい、シートバー先端の反り高さを正確に測定できない場合がある。しがって、反り計の設置場所は、上流側スタンドから2m前後の位置の丁度スタンド間の中央位置が適当である。
次に、上記[6]に記載の発明の実施形態(制御ブロック図)について図19を参照しながら説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態に限定されない。
粗圧延機群と仕上圧延機群の間の位置に設置された温度計にて、シートバーの上面側と下面側の温度を各々測定し、「上下差実績演算装置」にてシートバーの先端から500mmの領域のシートバー上下面温度差(「上下差実測値」)を算出し、この上下差実測値と、予め設定された前記領域のシートバー上下面温度差の目標値(「上下差目標値」)との偏差(「目標偏差」)に基づき「制御装置」にて、次材シートバーの冷却装置の条件を修正する。なお、前記上下差実測値としては、例えば、前記領域の上下面温度差の最大値、平均値等を用いることができる。好ましくは前記「上下差実績演算装置」にて、前記領域の上下面温度差を算出し、前記温度差の最大値を求めて、これを上下差実測値とする。
次に、冷却装置の条件の修正方法を具体的に示す。ヘッダーの噴射および停止の切り替えは電磁弁で行うが、粗圧延段階はシートバー厚が50〜250mmと厚く、また上面側ヘッダーと下面側ヘッダーは冷却効率が均等となる上下均等冷却としているが、上面側と下面側の板厚方向の温度勾配が大きく生じると、熱拡散により上下面温度差は緩和されるため、上下面両方のヘッダーを同時に停止させたときの温度降下量の40〜80%程度になる。そのため、1本のヘッダーの噴射・停止による制御では0.5℃未満の極めて小さい温度を変更できるに過ぎない。また、図13(c)に示すように、シートバー先尾端部より乗り水が切れるまでに所定の距離を要することを考えると、水切れ長さも考慮して、複数のヘッダーを1つの電磁弁でまとめて制御するのが望ましい。
たとえば、図13(c)より、シートバー幅2mの場合の水切れ長さは3.2m程度であるが、テーブルロール、上面側ヘッダーおよび下面側ヘッダーの位置関係を図20に示すような配置で考えると、テーブルロールの間隔が0.8mの場合には、上下面側ヘッダーのそれぞれについて、4本のヘッダーに1つの電磁弁を設置することとなる。
この場合、上面側の1つの電磁弁の調整により上下面温度差は2℃程度調整することができるが、図11に示すシートバー上下面温度差と上反り(第一スタンド出側)の関係によると、上下面温度差の上反りに対する影響係数は約10mm/℃程度であるので、1つの電磁弁の調整により20mm程度の反り量を制御できる。これは、上反りの高さを100mm以内に抑えること、また上下面温度差では10℃以内に抑制することを調整目標とする場合、制御の分解能力としては十分と言える。
「制御装置」では、前材シートバーの上下面温度差の「目標偏差」に対し、1つの電磁弁で調整できる上下面温度差との関係から、冷却水の噴射を停止させる上面側ヘッダーの電磁弁数の前材シートバーからの変更量を決定し、次材シートバーの冷却装置を調整する。
次に、上記[7]に記載の発明の実施形態(制御ブロック図)について図21を参照しながら説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態に限定されない。
図21は、図19に示すブロック図に、仕上圧延機群の第一スタンド(F1)の出側に設置した反り計により測定した第一スタンド通過後のシートバー先端の「反り高さ実測値」と、「反り高さ目標値」との偏差(「反り高さ目標偏差」)に基づき、「上下差目標値」を修正する制御ブロックを追加したものである。
ここで「反り高さ目標値」は、第二スタンド(F2)にシートバー先端部がトラブルなく通板し得る高さに設定する必要がある。上反りの高さが100mmを超えると次スタンドに噛み込まない等の通板不良が発生しやすくなる。一方、逆に下反りが大きい場合、通板トラブルには至らないものの、板道部のガイドやライナー等がたたかれ、場合によっては設備破損の原因となる。よって、「反り高さ目標値」は±50mmの範囲内が望ましい。
「反り高さ実測値」と「反り高さ目標値」の差である「反り高さ目標偏差」は、「上下差目標修正装置」に入力され、反り高さと上下面温度差の関係に基づき「上下差目標値」の「修正量」を演算する。この反り高さと上下面温度差の関係は、例えば図11のような上下面温度差と反り高さの対応関係から影響係数を実験的にあらかじめ算出し、「反り高さ目標偏差」を当該影響係数で除算することで、上下差目標値の修正量を算出する。本構成によれば、上下面温度差の目標を、実際の仕上圧延機群における反りの状態に応じて調整できるので、粗圧延工程後の設備状況により生じる上反りを調整できる。
また、図22は「反り高さ目標偏差」から算出した上下目標値の修正量を、シートバー上下差実測値と上下差目標値の目標偏差と同等なもとの考え、温度計を介さずに、直接「制御装置」の入力として冷却装置の電磁弁の調整を直接行うものである。この制御ブロック図では、仕上圧延後でなければ次材シートバーの冷却装置の調整がされないため、応答性の面では不利であるが、例えば粗圧延機群と仕上圧延機群の間の位置に設置した温度計が故障した場合等に有効である。
以下、本発明の実施例について説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
製品厚み18mm、制御圧延圧下率64%、シートバー厚を50mmとし、図2に示す設備配置および搬送パターンにて圧延を実施した。冷却設備は、上面ヘッダー側を600L/min・m、下面ヘッダー側を1000L/min・m(上面ヘッダー側の冷却水の水量密度は下面ヘッダー側の冷却水の水量密度の60%)とし、上下均等冷却による粗圧延を実施可能な設備とした。冷却設備長は1.5mとし搬送速度120mpm時に往復搬送で冷却時間をトータル1.5秒確保でき、シートバー表面温度を最大50℃低下させる能力を有する設備とした。また、冷却後にシートバー先端が噛み込むまでに復熱時間を2秒以上確保し、さらにデスケーリング設備やエッジャー等の可逆式圧延機の付帯設備との取り合いを考慮し可逆式圧延機のミル芯より上流側6m〜7.5mの範囲に上記冷却設備を設置した。
圧延素材は、連続式加熱炉で1150℃まで加熱された後に、可逆式圧延機でスラブ厚250mmから80mmまで全6パスで圧延した後、シートバー冷却の往復搬送を1回実施した。その際、シートバーの搬送にあわせて、上面側と下面側のヘッダー噴射開始と停止タイミングを調整し、仕上圧延機に先端を噛み込ませる側のシートバー端部3.5mの領域は、上面ヘッダーから直接冷却されないようにし、シートバー端部500mmの上面側の温度と下面側の温度との温度差が10℃以内となるように調整した。
その後、可逆式圧延機で7パス目の圧延実施後に、非可逆式圧延機に搬送して8パス目の圧延を実施し、仕上圧延機前で空冷待機を30秒させた後、全7スタンドの仕上圧延機群で製品厚18mmまで圧延を実施し、熱延鋼板を製造した。
従来方法として、シートバー温度を低下させるために、粗圧延工程においては、圧延スケジュールとデスケーリング装置を活用した温度調整を行い、圧延パス回数を約60%増加させた全11パスとし、全パス11パスでデスケーリングを適用した。さらに、仕上圧延機群の前でシートバーを90秒間空冷のために待機させた後、全7スタンドの仕上圧延機群で製品厚18mmまで圧延を実施し、熱延鋼板を製造した。
その結果、上記実施例と従来方法の仕上圧延機の第一スタンド(F1)後の上反り高さは、実施例では平均47mm、標準偏差19mmであり、従来方法では平均122mm、標準偏差72mmであった。
また、本実施例により製造した熱延鋼板は、表面性状が良好であり、スケール性欠陥を抑制できた。
(実施例2)
本実施例は、加熱炉での圧延素材の加熱温度を1220℃とし、製品厚み21mm、制御圧延圧下率64%、シートバー厚を61mm、冷却装置での冷却時のシートバー幅1800mmの材料に適用した例である。加熱温度が実施例1の条件よりも高い分、冷却装置による温度降下量を110℃とする必要があり、冷却装置の水量密度、冷却設備長等の設備仕様は実施例1と同じとし、図4に示す設備配置および搬送パターンにて圧延を実施した。
可逆式圧延機にてスラブ厚250mmから90mmまで全5パスで圧延した後、速度110mpmにてシートバー冷却の往復搬送を1回実施し、その後、再び可逆式圧延機で6〜7パスの圧延により70mmまで圧延した後、同じ110mpmの速度で冷却搬送を行い、非可逆式圧延機で61mmまで圧延した後、仕上圧延機群に搬送した。
その際、粗圧延機群と仕上圧延機群の中間位置に、シートバー上面側とシートバー下面側を測定する温度計を設置した。また、仕上圧延機群の第一スタンド出側に、マイクロ波方式の非接触式の距離計を反り計として設置した。さらに、図21のブロック図に基づき、仕上第一スタンド出側のシートバー先端の反り測定結果に基づき、上下面温度差の目標値(上下差目標値)を修正し、前記温度計により測定したシートバー最先端部の上面および下面の温度から、上下差実績演算装置で算出した上下差実測値と、修正後の上下差目標値との目標偏差に基づき、次材シートバーの先端部領域の冷却時に、冷却装置の上面側の噴射ヘッダー数に対する下面側の噴射ヘッダー数の調整を実施した(以降、下面側の噴射ヘッダー数から上面側の噴射ヘッダー数を引いた値を、上下噴射ヘッダー数差と称す)。なお、前記シートバーにおいて上下面の噴射ヘッダー数を調整する領域(シートバー先端部領域)は、シートバー幅1800mmに対応しシートバーの先端から3mの範囲とし、1つの電磁弁で4つのヘッダーをまとめて制御するようにした。上下面温度差の初期目標値を−10℃、反り高さの目標値を+10mm(上反り側がプラス、下反り側がマイナス)とし、本発明を適用した結果を図23に示す。
これによると、適用開始直後は、冷却装置の上下噴射ヘッダー数差は16本とし、上反りにはならないものの、反り量が−100mmと下反りが大きい結果となった。その後、図21に示すブロック図に従い、上下面温度差の目標値(上下差目標値)は−4℃に修正され、さらに冷却装置の上下噴射ヘッダー数差は12本に修正された結果、±50mmの反り量に安定的に調整することができた。
以上の結果から、本発明の製造方法を適用することにより仕上圧延機での上反りを安定的に低減できることを確認できた。

Claims (7)

  1. シートバーを粗圧延機群で粗圧延する粗圧延工程と、前記粗圧延工程後に仕上圧延機群で仕上圧延する仕上圧延工程と、を備える熱延鋼板の製造方法であって、
    前記粗圧延機群は少なくとも可逆式圧延機を有し、前記可逆式圧延機の上流側または下流側の一方もしくは両方には、シートバーの上面側および下面側に冷却水を噴射してシートバーを冷却する冷却装置が設けられ、
    前記粗圧延工程において、前記冷却装置にシートバーを搬送して冷却するに際し、上面側のヘッダーから噴射する冷却水の水量密度および下面側のヘッダーから噴射する冷却水の水量密度をそれぞれ500〜1000L/min・mとし、かつ、上面側のヘッダーから噴射する冷却水の水量密度を、下面側のヘッダーから噴射する冷却水の水量密度の50〜70%とする、熱延鋼板の製造方法。
    ここで、前記上面側のヘッダーから噴射する冷却水の水量密度は、前記上面側のヘッダーから噴射されるシートバー上面の単位面積単位時間あたりの前記冷却水の水量を意味し、
    前記下面側のヘッダーから噴射する冷却水の水量密度は、前記下面側のヘッダーから噴射されるシートバー下面の単位面積単位時間あたりの前記冷却水の水量を意味する。
  2. 前記冷却装置にシートバーの先端部が進入する際に、下面側のヘッダーの冷却水を先に噴射してから上面側のヘッダーの冷却水を噴射する、請求項1に記載の熱延鋼板の製造方法。
  3. 前記下面側のヘッダーの冷却水を先に噴射してから上面側のヘッダーの冷却水を噴射することにより、シートバーの上面側の温度よりも下面側の温度が高くなっているシートバーの先端から500mm以内の領域における、シートバーの上面側の温度と下面側の温度との温度差を小さくする、請求項2に記載の熱延鋼板の製造方法。
  4. 前記冷却装置からシートバーの尾端部が出る際に、上面側のヘッダーの冷却水の噴射を先に停止してから、下面側のヘッダーの冷却水の噴射を停止する、請求項1〜3のいずれかに記載の熱延鋼板の製造方法。
  5. 前記上面側のヘッダーの冷却水の噴射を先に停止してから、下面側のヘッダーの冷却水の噴射を停止することにより、シートバーの上面側の温度よりも下面側の温度が高くなっているシートバーの尾端から500mm以内の領域における、シートバーの上面側の温度と下面側の温度との温度差を小さくする、請求項4に記載の熱延鋼板の製造方法。
  6. 粗圧延工程後、粗圧延機群から仕上圧延機群にシートバーを搬送する途中で、粗圧延機群と仕上圧延機群の間の位置に設置した温度計により当該シートバーの先端から500mmの領域の上面と下面の温度を測定し、前記領域の上面と下面の温度差を求め、さらに前記温度差と、前記温度差の目標値との偏差を求め、
    当該シートバーの次に粗圧延を施す次材シートバーの粗圧延工程において、次材シートバーを冷却装置に搬送して冷却装置に次材シートバーの先端部が進入する際に、
    次材シートバーの上面側の噴射ヘッダー数を、下面側の噴射ヘッダー数よりも少なく設定して、次材シートバーの先端から500mmの領域を含むシートバーの先端部領域を冷却する上面側の噴射ヘッダー数を下面側の噴射ヘッダー数よりも少なくするとともに、上記偏差に基づいて、前記先端部領域を冷却する上面側の噴射ヘッダー数を調整する、請求項1〜5のいずれかに記載の熱延鋼板の製造方法。
  7. 仕上圧延機群の少なくとも第一スタンド出側において、シートバー先端の反り高さを測定し、前記反り高さが目標値を超える場合に、温度差の目標値を修正する、請求項6に記載の熱延鋼板の製造方法。
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