JP6086920B2 - (パー)フルオロポリエーテル混合物の二官能性含有量を豊富化する方法 - Google Patents

(パー)フルオロポリエーテル混合物の二官能性含有量を豊富化する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6086920B2
JP6086920B2 JP2014537572A JP2014537572A JP6086920B2 JP 6086920 B2 JP6086920 B2 JP 6086920B2 JP 2014537572 A JP2014537572 A JP 2014537572A JP 2014537572 A JP2014537572 A JP 2014537572A JP 6086920 B2 JP6086920 B2 JP 6086920B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mixture
pfpe
per
chain
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014537572A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014530945A (ja
Inventor
クラウディオ アドルフォ ピエトロ トネッリ,
クラウディオ アドルフォ ピエトロ トネッリ,
ロベルト ヴァルセッキ,
ロベルト ヴァルセッキ,
ファブリツィオ ムッター,
ファブリツィオ ムッター,
Original Assignee
ソルベイ スペシャルティ ポリマーズ イタリー エス.ピー.エー.
ソルベイ スペシャルティ ポリマーズ イタリー エス.ピー.エー.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ソルベイ スペシャルティ ポリマーズ イタリー エス.ピー.エー., ソルベイ スペシャルティ ポリマーズ イタリー エス.ピー.エー. filed Critical ソルベイ スペシャルティ ポリマーズ イタリー エス.ピー.エー.
Publication of JP2014530945A publication Critical patent/JP2014530945A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6086920B2 publication Critical patent/JP6086920B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G65/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule
    • C08G65/34Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from hydroxy compounds or their metallic derivatives
    • C08G65/48Polymers modified by chemical after-treatment
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G65/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule
    • C08G65/02Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from cyclic ethers by opening of the heterocyclic ring
    • C08G65/30Post-polymerisation treatment, e.g. recovery, purification, drying
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G65/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule
    • C08G65/002Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from unsaturated compounds
    • C08G65/005Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from unsaturated compounds containing halogens
    • C08G65/007Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from unsaturated compounds containing halogens containing fluorine
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G65/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule
    • C08G65/34Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from hydroxy compounds or their metallic derivatives
    • C08G65/46Post-polymerisation treatment, e.g. recovery, purification, drying
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/54Improvements relating to the production of bulk chemicals using solvents, e.g. supercritical solvents or ionic liquids

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Polyethers (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Description

本出願は、2011年10月28日に出願された欧州特許出願第11187084.6号明細書に対する優先権を請求し、その全内容は、すべての目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、フッ素化ポリマーを精製する方法、特に非官能性、一官能性および二官能性(パー)フルオロポリエーテルの(パー)フルオロポリエーテル混合物から非常に純粋な二官能性(パー)フルオロポリエーテルを得る方法に関する。
二官能性(パー)フルオロポリエーテル(PFPE)は、多くの用途について、例えば、潤滑剤、界面活性剤、コーティング剤として、または重縮合反応におけるマクロモノマーとして当技術分野で公知である。このような用途すべてにおいて、純度、すなわち、可能な限り高い、典型的には少なくとも1.985の二官能性含有量を有する二官能性PFPEを使用することが望ましい。例えば、重縮合反応において、関連量の一官能性種が存在する場合に観察される、ポリマー鎖の確率的中断を回避するために、非常に高い二官能性含有量を有するPFPEの使用が必要である。
しかしながら、二官能性PFPEは、通常、それらの製造に現在利用できる合成方法では純粋な二官能性種を得ることができないという事実によって、それらの非官能性と一官能性種の混合物で利用可能である。したがって、非官能性もしくは一官能性種から二官能性種を分離するために、または二官能性種の含有量を豊富化するためには、その後の精製が必要である。このために、いくつかの精製方法が開発されてきた。例えば、米国特許第5246588号明細書(SOLVAY SOLEXIS S.P.A.)および米国特許第5262057号明細書(AUSIMONT S.P.A.)には、クロマトグラフ法が開示されており、一方で米国特許第7288682号明細書(SOLVAY SOLEXIS S.P.A.)および欧州特許出願公開第0822216A号明細書(AUSIMONT SPA)には、回分式または半回分式プロセスが開示されており;それらのすべては、固体吸着材固定相、および通常はハロゲン化溶媒、典型的にはフッ素化溶媒を含むまたはそれからなる溶離剤を想定している。しかしながら、ハロゲン化溶媒がマイナスの環境的影響を有することは周知であり;したがって、超臨界流体、主として超臨界(scCO)の使用に基づく、代替の、より環境に優しい方法が提案されている。例えば、SCHONEMANN,H.,et al.Tailoring performance properties of perfluoro−polyethers via supercritical fluid fractonation.Proc.3rd.Int.Symp.on Supercritical fluids.17−19 October 1994,vol.3,p.375−380には、scCOが固定相の非存在下で使用される、PFPE混合物の分離方法が開示されている。しかしながら、このような方法は、超臨界流体中のそれらの溶解度に基づいてPFPE種を分離させ得るだけであり;結果として、PFPE種は、それらの平均官能基数によってではなく、それらの平均数分子量(Mn)によって分離される。
特開2001164279(HOYA CORP)号公報は、記録媒体用の官能性フッ素系潤滑剤を製造する方法に関し、それは移動相としてscCOを用いて、固定相としてシリカゲル上で超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)によって官能性留分から低分子量および非官能性留分を分離することを教示する。官能性フッ素潤滑剤として、ピペロニル、ヒドロキシ、エステルおよびアミノ基のような末端基を有する官能性PFPEが言及されている。その説明および実施例によれば、固定相上にPFPE混合物を吸着後、超臨界流体による溶離は、温度および圧力を調整することによって行われる。この従来技術は、超臨界流体中のフッ素潤滑剤の溶解度を調整するために極性または非極性共溶媒を添加し得ることをさらに教示するが;しかしながら、ピペロニル末端基を有する官能性PFPE混合物(Fomblin(登録商標)AM−2001 PFPE)の精製に関する、その中に報告された分離の唯一の実施例は、極性共溶媒をまったく使用せずに、一定圧力および温度で行われる。
SFCは、極性末端基を有するPFPE化合物から低極性末端基を有するPFPE化合物を分離する方法として米国特許出願公開第2004092406号明細書(FUJI ELECTRIC HOLDINGS CO LTD)にも言及されており;特に、またこの公報は、移動相として一定温度および圧力でscCOならびに固定相としてシリカゲルを用いて低極性留分からピペロニル末端基を有するPFPE(Fomblin(登録商標)AM3001 PFPE)の高度に官能基化された留分を分離することに言及している。
しかしながら、本出願人の観察によれば、例えば、特開2001164279号公報(HOYA CORP.)および米国特許出願公開第2004092406号明細書(FUJI ELECTRIC HOLDINGS CO LTD)に教示されたとおりに、移動相としてscCOのみおよび固定相としてシリカゲルを用いて、PFPE混合物、特にPFPEジオール混合物の二官能性含有量を増加させようと試みる場合、工業規模では便利でない、相当に長い溶離時間が必要であり;その代わりに、極性溶媒、すなわち、メタノールとの混合物中scCOのみが移動相として使用される場合、PFPE混合物が固定相上で吸着されないので、分離も豊富化もまったく達成されない。
米国特許出願公開第2003100454号明細書(FUJI ELECTRIC CO)には、scCOによる抽出によって一官能性および二官能性パーフルオロポリエーテルの混合物中二官能性含有量を増加させる方法が開示されている。この公報は、scCOによる第1の脱着工程およびscCOと極性溶媒との混合物による第2の脱着工程を含む方法は示唆していない。
米国特許第6099937号明細書(SEAGATE TECHNOLOGY INC)には、狭く、高い分子量を有する磁気ディスク用の、Fomblin(登録商標)潤滑剤を含めて、PFPE潤滑剤が開示されている。この特許は、SFCを含めて、様々な分留技術によって、潤滑剤を得ることができることを教示しているが、本方法に関して具体的な教示はまったく示されていない。
国際公開第2010/130628号パンフレット(SOLVAY SOLEXIS S.P.A.)は、少なくとも1個の式−CFCHOCHCH(OH)CHOCHCH(OH)CHOH(t3)の末端基を有するポリオールPFPE誘導体(P)を調製する方法であって、ポリオール(P)を含有するポリオールPFPE混合物をケタール/アセタールとして誘導体化する工程、誘導体化された混合物をシリカゲル上でクロマトグラフィーにかける工程、溶出液を回収および蒸留する工程、ならびに蒸留残渣を加水分解する工程を含む方法に関する。この公報は、一官能性および二官能性PFPEの混合物の精製について言及しておらず、SFC分離に対する何らの暗示も示唆も与えていない。
したがって、非官能性、一官能性、および二官能性PFPEの混合物中の二官能性PFPEの含有量を増加させる改善された精製方法に対する必要性がある。
今回、吸着材固定相および移動相として超臨界流体の使用を含み、第1の脱着工程が超臨界流体によって行われ、第2の脱着工程が、極性有機溶媒との混合物中の超臨界流体によって行われる精製方法によって、非官能性、一官能性および二官能性(パー)フルオロエーテルの混合物中の二官能性種の含有量を有利に増加させ得ることが見出された。
したがって、本発明は、非官能性、一官能性および二官能性(パー)フルオロポリエーテルの混合物中の二官能性種の含有量を増加させる方法であって、以下の工程:
(a)第1の平均官能基数(F1)を有する、非官能性、一官能性および二官能性(パー)フルオロポリエーテルの混合物[混合物(M)]を吸着固定相上に吸着する工程と;
(b)混合物(M)を超臨界流体で脱着して、官能基数(F1)より低い第2の平均官能基数(F2)を有する(パー)フルオロポリエーテル混合物(M’)を回収する工程と;
(c)残留混合物を、極性溶媒との混合物中の超臨界流体で脱着して、官能基数(F1)より高い第3の平均官能基数(F3)を有する(パー)フルオロポリエーテル混合物[混合物(M”)]を回収する工程と
を含む、好ましくはそれらかなる方法に関する。
本明細書を通じて、
− 「二官能性種の含有量」、「二官能性(パー)フルオロポリエーテルの含有量」、「二官能性含有量」という表現は、等価である;
− 「一官能性および二官能性(パー)フルオロポリエーテル」という表現は、2つの鎖末端を有する完全または部分フッ素化ポリアルキレンオキシ鎖を有し、一方または両方の鎖末端が官能基を有するフルオロポリマーを意味する;
− 「平均官能基数」という表現は、PFPE混合物中1ポリマー分子当たりの平均の官能基数を意味する;
− 「PFPE」という頭字語は、上に定義されたとおりの部分または完全フッ素化フルオロポリエーテルを意味する;
− [PFPE混合物を精製する」という表現は、「二官能性種の含有量を増加または豊富化させること」(すなわち、二官能性PFPEの含有量もしくは二官能性含有量もしくは平均官能基数を増加もしくは豊富化すること」を意味し;同様に、「精製」という語は、二官能性種の含有量(すなわち、二官能性(パー)フルオロポリエーテルの含有量または二官能性含有量または平均官能基数)が増加するまたは豊富化される方法を意味する。
典型的には、本発明の方法にかけることができる官能性PFPE混合物は、以下の式(I):
−O−R−Y (I)
[式中、
は(パー)フルオロポリオキシアルキレンであって、500から10,000の範囲の数平均分子量を有し、かつ−CFO−、−CFCFO−、−CFCFCFO−、−CFCFCFCFO−、−CFCF(CF)O−、−CF(CF)CFO−および−CRCFCFO−(ここで、RおよびRは、等しいかまたは互いに異なり、H、Clおよび完全または部分フッ素化アルキル(以下、(パー)フルオロアルキル)、好ましくはC〜C(パー)フルオロアルキルから選択される)から選択される繰返し単位を含み、前記繰返し単位は、鎖に沿って統計的に分布している、(パー)フルオロポリオキシアルキレンであり、;
は、−CFXCHO(CHCHO)H、−CFXC(O)R、−CFXC(O)OR、−CFXC(O)NR II、−CFXCHO(CHCHO)P(O)(OR )(OR II)(式中、sは、0から20の範囲であり、Xは、FまたはCFであり、R、R およびR IIは、H、およびC〜C10直鎖または分岐アルキル基から独立して選択される)から選択され;
Yは、Xと同じであるか、または−CF、−CFCl、−CFCFCl、−CCl、−CFBr、−CFCF、−CFH、−CFCFHから選択される]
に従う。
第1の好ましい態様において、鎖Rは、鎖Rの数平均分子量が上に定義された範囲であるように、かつbが0以外の場合、a/b比が、10から100の範囲であるように選択された、式:
−(CO)(CFXO)−(Ia)
(式中、−CO−は、式−CF(CF)CFO−および式−CFCF(CF)O−の繰返し単位を表すことができ、Xは、上に定義されたとおりであり、aは、1以上の整数であり、bは、0または1以上の整数である)
の鎖である。
第2の好ましい態様において、鎖Rは、式:
−(CFCFO)(CFO)[CF(CFO]− (Ib)
(式中、cは、1以上の整数であり、dおよびhは、0または1以上の整数であり、c、dおよびhは、鎖Rの数平均分子量が上記の範囲であり、かつdが1以上の整数である場合、c/d比は、0.1から10の範囲であり、h/(c+d)比は、0から0.05の範囲であるように選択され、zは、2または3である)
の鎖である。
より詳細には、本発明の方法の工程(a)によれば、第1の平均官能基数[官能基数(F1)]を有する、非官能性、一官能性および二官能性PFPEの混合物[混合物(M)]は、吸着固定相の上に吸着される。本発明の方法を実施するために適した吸着固定相は、式(I)の混合物中PFPEの末端基との極性結合/相互作用または水素結合を与えることができる部位または活性基を有する化合物である。
通常、固定相は、典型的には中性形態のシリカゲル、AlおよびMgのケイ酸塩ならびにアルミナから選択され、シリカゲルが好ましい。様々な種類のシリカゲルのうちで、70〜230メッシュ、60Åおよび100Åのシリカゲル、ならびに230〜400メッシュ、60Åのシリカゲルを特に挙げることができるが、一方で様々な種類のアルミナのうちで、150メッシュ、58Åのアルミナを特に挙げることができる。好適なシリカゲルは、例えば、W.R.Grace and Co.、Clean Consult International S.p.A.、Nova Chimica、Fluka、Merck ChemicalsおよびTirupati Ind.から入手可能であり、一方で好適なアルミナは、Tirupati Ind.、Alcoa Inc.およびAughinishから入手可能である。金属酸化物、例えば、酸化マグネシウム、または金属水酸化物およびBaSOも、固定相として使用することができる。
固定相は、従来の超臨界流体クロマトグラフィー装置のクロマトグラフカラム中に、または従来の超臨界流体抽出装置の抽出容器中に収容されていてもよい。超臨界流体装置は、例えば、Supercritical Fluid Technologies,Inc.により市販されているものである。
典型的には、PFPE混合物(M)(以下、「出発混合物」とも称される)と吸着固定相との比は、0.1〜10重量比(w/w)、好ましくは0.1〜2の範囲である。固定相上へのPFPE混合物(M)の吸着は、有機溶媒の補助、またはその後の方法工程で使用される超臨界流体の補助のいずれかによって行うことができる。前者の場合、PFPE混合物(M)は、適切な有機溶媒中に溶解または懸濁され、次いで、得られた溶液または懸濁液に吸着固定相が添加され、溶媒は蒸発除去される。好適な有機溶媒の例は、ヘキサフルオロキシレンおよびヒドロフルオロエーテルのような部分フッ素化溶媒、アルコール、ケトンおよび酢酸塩のような非フッ素化溶媒、または部分フッ素化溶媒と非フッ素化溶媒との混合物である。次いで、得られた、その上に吸着されたPFPE混合物(M)を有する吸着固定相は、SFCカラムまたはSF抽出装置容器に投入される。後者の場合、これが好ましいが、PFPE混合物(M)は、SFCカラムまたはSF抽出装置容器中に投入され、次いで、固定相上への吸着は、密閉されたカラムまたは容器を一定の超臨界温度および圧力に保って、カラムまたは容器中に超臨界流体を供給することによって行われ;この流体は、CO、炭化水素、典型的にはエタンまたはプロパン、およびアセトンから選択することができるが、COが好ましい。例えば、超臨界CO(scCO)の場合、温度は典型的には31.1から150℃の範囲であるが、一方で圧力は7.39から60MPaの範囲である。流体試料は、規定時間に取り出され、選択された温度および圧力条件は、試料がPFPE混合物をまったく含有しなくなるまで、またはそれらが、(F1)−0.05より低い平均官能基数を有するPFPE混合物を含有するまで維持される。典型的には、上記混合物(M)と固定相の比で、工程(a)は、1〜13時間継続する。試料中のPFPE混合物の分析および二官能性含有量の測定は、典型的には、以下の実験の項でより詳細に記載されるとおりに、19F−NMR分光法によって行われる。
吸着工程(a)が完了すると、第1の脱着工程[工程(b)]は、一定温度で圧力を増加させる、もしくは一定圧力で温度を減少させる、のいずれか、または両方によって、超臨界流体の溶解力を、徐々にまたは一段で増加させることによって行われる。圧力は、100MPa程度に高くあり得る値まで増加させることができ、一方で温度は、超臨界流体の臨界温度程度に低い値に低下させることができ;scCOの場合、圧力は60MPaまで増加させることができ、一方で温度は31.1℃まで低下させることができる。脱着は、官能基数(F1)より低い第2の平均官能基数(F2)を有するPFPE混合物(M’)の完全な回収まで続けられる。混合物(M’)の回収は、固定相上に残留している混合物が(F1)より高い所望の平均官能基数(F3)を有するときに完了したと見なされる。当業者は、混合物(M’)の重量および官能基数(19F−NMR分析によって計算した)をモニターすることによって、および固定相上に残留している混合物の重量および平均官能基数を計算することによって、工程(b)の継続期間をケースバイケース基準で決定することができる。例えば、1.900の平均官能基数(F1)およびMn=2000を有する出発PFPE混合物(M)10gを固定層に負荷させ、かつ所望の平均官能基数(F3)が1.985である場合、工程(b)は、1.789の平均官能基数(F2)およびMn=2300を有するPFPE混合物(M’)5gが収集されたときに、完了したと見なされる。
脱着工程(b)の完了後、極性溶媒との混合物中の超臨界流体によるさらなる脱着工程[工程(c)]が行われる。このために、極性有機溶媒、典型的にはアルコール(通常メタノール、エタノール、イソプロパノールおよびトリフルオロエタノールから選択される)が、超臨界流体に対して0.5〜10重量%の範囲の量でクロマトグラフカラムまたは抽出容器中に供給される。
好ましい実施形態によれば、好ましい溶媒はメタノールであり、これは、典型的には5重量%の量で使用される。極性有機溶媒の量は、一定に維持することができるか、または上に示された範囲内で徐々に増加させることができる、のいずれかである。この工程において、圧力および温度は、工程(b)のものと同じであることができるか、またはそれらは、超臨界流体の溶解力さらに増加させるために、上に記載されたとおりに変えることができる。このさらなる脱着工程は、官能基数(F1)より高い平均官能基数(F3)を有する混合物(M”)の完全な回収が得られるまで続けられる。
本発明の方法は、R鎖が上に定義されたとおりの式(Ia)または式(Ib)に従う上に定義されたとおりの式(I)の官能性PFPE混合物の二官能性含有量を豊富化するのに特に適しており;特に、それは、鎖Rが、上記式(Ib)に従い、Xが、−CFXCHO(CHCHO)H、−CFXC(O)OR、−CFXC(O)NR II(ここで、s、X R、R 、R IIおよびYは、上に定義されたとおりである)から選択される、上に定義されたとおりの式(I)のPFPE混合物の二官能性含有量を豊富化するのに適している。さらに、本発明の方法は、少なくとも1.985の平均官能基数(F3)の値を得る際に特に有効である。
本発明は以降、以下の実験の項および非限定的実施例においてより詳細に例証される。
参照により本明細書に組み込まれる任意の特許、特許出願、および刊行物の開示が、用語を不明瞭にさせ得る程度に本出願の記載と矛盾する場合、本記載が優先するものとする。
実験の項
材料および方法
出発PFPE混合物
出発PFPE混合物の組成に関する詳細は、以下に各実施例の始めにおいて示される。
装置
Supercritical Fluid Technologies,Inc.から入手可能なSFT−150超臨界流体抽出器(SFE)を用いた;この抽出器は、300mlの分留容器および加熱可能なレストリクターバルブを備える。抽出器は、標準ステンレススチール製フィルタを取り除き、超臨界COを容器の上部から下部に流れさせるガス管を挿入して、カスタマイズし;レストリクターバルブに接続したガス出口を、装置の上部に設けた。Nova Chimicaから入手可能なシリカゲルLC60Å35〜70μmは、ガラス繊維製コンテナ内の容器中に入れた。工程c)で共溶媒として用いられるメタノールは、やはりSFTから入手可能な、共溶媒添加モジュールを通して供給した。
特徴付け
すべて上に定義されたとおりの式(Ib)の鎖Rを有する、以下の実施例のPFPE混合物の分子量、組成、および官能基数は、Z軸勾配を有する自動切換可能プローブを備えた、19F核について282.176MHzで作動するVarian Mercury300分光計を用いて19F−NMR分光法により得た。
19F−NMRスペクトルは、以下の表1で報告する捕捉パラメータによって純粋試料で得た。
Figure 0006086920
化学シフト値のすべては、別の実験で決定した、−OCF CF CF CFO基=−128.82ppmを基準とする。
以下の一般手順は、鎖Rが式(Ib)に従い、Xが式−CFXCHO(CHCHO)H(s=0およびX=Fである)である、式(I)のPFPE混合物に適用されるが;しかしながら、それぞれの化学シフト値に基づいて、Xが、−CFXCHO(CHCHO)H(s=0およびX=Fである)と異なり、および/または(パー)フルオロポリエーテル鎖Rが、(Ib)以外である、一般式(I)の(パー)フルオロポリオキシアルキレンの官能基数、組成、および分子量を計算するために、同様の手順に従うことができる。
数平均分子量Mnは、以下の式に従って計算した:
Mn=(2・M)/(F+I)
(式中、
M=66・[A(I)+A(II)+A(III)]+116・[A(IV)+A(V)−A(XVIII)/2+166・A(IX)+216・A(VIII)/2+77・[A(XIV)+A(XV)]/1.5+93.5・[A(XVI)+A(XVII)]+143.5・[A(XVIII)+89・[A(X)+A(XI)]+131・[A(XIX)+A(XX)]+103・[A(XXI)+A(XXII)]+59・[A(XXIII)+A(XXIV)]+109・[A(XXV)]であり、
F=A(X)+A(XI)+A(XIX)+A(XX)+A(XXI)+A(XXII)であり、
I=A(XIV)/1.5+A(XV)/1.5+A(XVI)+A(XVII)+A(XVIII)+A(XXIII)+A(XXIV)+A(XXV)であり、
ここで、A(I)は、以下の表2で報告する「iesimo」割り当てに相当するシグナルの積分強度を表す。
当量(EW)は、以下の式に従って計算した:
EW=M/F
(式中、MおよびFは、上に報告した意味を有する)。
末端基XIV、XV、XVI、XVII、XVIII、XXIII、XXIVおよびXXVは、官能性でなく;このような基は、低濃度で存在したので、2個の非官能性末端基を有する分子の数は、無視できると考えられ、上記計算で考慮に入れなかった。
二官能性種の含有量は、以下の式に従って計算した:
二官能性種%=[(F−I)/(F+I)]・100
平均ヒドロキシル官能基数は、以下のとおりに計算した:
f=2・F/(F+I)
(式中、FおよびIは、上に定義したとおりである)。
鎖Rの組成は、CO/CFO比として表し、以下のとおりに計算した:
O/CFO=[A(IV)+A(V)−A(XVIII)]/2・[A(I)+A(II)+A(III)]
(式中、A(i)は、上に定義したとおりである)。
Figure 0006086920
Figure 0006086920
本発明による実施例
実施例1−PFPEジオール混合物の精製
この実施例は、平均官能基数が1.958であるような比で、Rが、上記式(Ib)(式中、c/d=1であり、h=0であり;c、dは、PFPEジオールの数平均分子量が1049であるように選択される)に従い;Xが、−CFCHOHであり、Yが、−CFCHOHであるか、または−CF、−CFCl、−CFCFCl、−CCl、−CFBr、−CFCF、−CFHおよび−CFCFHから選択される非官能性末端基である、式(I)のPFPEジオール混合物(Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEとして市販されている)で行った。
工程(a):シリカゲル上へのPFPEジオール混合物の吸着
39.0gのシリカゲル(SiO)および19.5gの上記特定PFPEジオール混合物(SiO/PFPEジオール混合物の重量比2/1)を上に示した超臨界流体抽出器の分留容器中に導入した。容器を100℃に加熱し、15MPaでCOを供給することによって加圧し、固定相上への完全な吸着までこれらの条件下で維持した(8時間)。
工程(b):scCOによる低官能基数PFPEジオールの脱着
吸着されたPFPE混合物が入っている分留容器を80℃に冷却し、圧力を20MPaに増加した。加熱(80℃)レストリクターバルブを開き、1Nl/分のCO流量で操作することによって、8.1gのPFPEジオール(Mn=1224、f=1.882)を3320分で回収した(混合物1、以下の表3参照)。
工程(c)−メタノール中との混合物中scCOによる高官能性PFPEジオールの脱着
混合物1の回収後、圧力を60MPaに増加し、一方で温度を80℃に維持し、脱着をscCO中5重量%メタノールによって400分で行った。COとメタノールの両方の蒸発後、混合物2(11.42g、Mn=994、f=1.994)を回収した。表3に方法パラメータおよび結果をまとめる。
したがって、出発PFPEジオール混合物(f=1.958)の官能基数以上の官能基数を有するPFPEジオールの量として表した最終収率は、58.5%であった。
Figure 0006086920
実施例2−PFPEジオール混合物の精製
15.1gのPFPEジオール混合物および29.6gのSiOゲルを用いて、上記実施例1に記載した手順を繰り返したが、違いは、scCOのみによる第1の脱着工程は、流量4Nl/分で、一段で約60MPaに圧力を増加させることによって行ったが、一方でscCO中5重量%メタノールによる第2の脱着工程は、60℃に温度を低下させ、圧力を60Mpaに維持することによって行ったことであった。
第1の脱着工程の終了後(1105分間)、Mn=1267およびf=1.924のPFPEジオール混合物10.0gを回収したが、一方で第2の脱着工程の終了後(400分間)、Mn=955およびf=1.998のPFPE混合物5.1g(33.7%収率)を回収した(以下の表4参照)。
Figure 0006086920
実施例3−PFPEアミド混合物の精製
この実施例は、出発混合物の平均官能基数が1.852であるような比で、Rが、式(Ib)(c/d=1.83であり、h=0であり;cおよびdは、PFPEアミドの数平均分子量が1521であるように選択される)を有し;Xが、−CFC(O)NHCHCHCHCHであり、Yが、−CFC(O)NHCHCHCHCH、または(−CF、−CFCl、−CFCFCl、−CCl、−CF2Br、−CFCF、−CFHおよび−CFCFHから選択される)非官能性末端基である、上記式(I)に従うPFPEアミド混合物によって行った。この混合物は、市販のFluorolink(登録商標)L 10/H PFPEとn−ブチルアミンとの反応によって公知の方法に従って調製した。
工程(a)−シリカゲル上へのPFPEアミド混合物の吸着
29.8gのシリカゲル(SiO)および14.9gの上記特定PFPEアミド混合物を、上に示した超臨界流体抽出器の容器中に、SiO/PFPEアミド混合物の重量比2/1で導入した。容器を100℃に加熱し、15MPaでscCOを供給することによって加圧し、固定相上への完全な吸着までこれらの条件下で維持した(4時間)。
工程(b)−scCOによる低官能性PFPEアミドの脱着
吸着されたPFPEアミド混合物が入っている分留容器を60℃に冷却し、圧力を60MPaに増加させた。加熱(80℃)レストリクターバルブを開き、2Nl/分のCO流量で操作することによって、8.7gのPFPEアミド(Mn=1449、f=1.747)を2815分で回収した(混合物1、以下の表4−2参照)。
工程(c)−メタノールとの混合物中scCOによる高官能性PFPEアミドの脱着
混合物1の回収後、同じ圧力および温度の値を維持して、脱着を、4Nl/分の流量でscCO中5重量%メタノールによって行った。scCOおよびメタノールの蒸発後、混合物2(6.2g、Mn=1577、f=1.985)を回収した。
表4−2に、方法パラメータおよび分留結果をまとめる。
1.985以上の官能期数を有するPFPEアミド混合物の量として表した最終収率は、41.6%であった。
Figure 0006086920
実施例4−PFPEエステル混合物の精製
この実施例において、平均官能基数が1.874であるような比で、Rが、式(Ib)(式中、c/d=1.86であり、h=0であり;cおよびdは、PFPEエステルの数分子量が1457であるように選択される)に従い;Xが、−CFC(O)OCHCHであり、Yが、−CFC(O)OCHCH、または(−CF、−CFCl、−CFCFCl、−CCl、−CFBr、−CFCF、−CFHおよび−CFCFHから選択される)非官能性末端基である、式(I)のPFPEエステル混合物(Fluorolink(登録商標)L 10/Hとして市販されている)を、出発PFPE混合物として用いる。
工程(a)−シリカゲル上へのPFPEエステル混合物の吸着
45.0gのシリカゲル(SiO)および7.5gのPFPEエステル混合物を、SiO/PFPEエステル混合物の重量比6/1で、上に示した超臨界流体抽出器の分留容器に導入する。容器を100℃に加熱し、150バールでCOを供給することによって加圧し、固定相上への吸着の完了までこれらの条件下で維持する。
工程(b)−scCOによる低官能性PFPEエステルの脱着
分留容器を60℃に冷却し、圧力を20MPaに増加させる。加熱(80℃)レストリクターバルブを開き、2Nl/分の流量で操作することによって、4.0gのPFPEエステル混合物(Mn=1756、f=1.646)を980分で回収する(混合物1、以下の表5参照)。
工程(c)−メタノールとの混合物中scCOによる高官能性PFPEエステルの脱着
混合物1の回収後、圧力を60MPaに増加させるが、一方で温度は60に維持し;脱着は、scCO中5重量%メタノールによって行う。scCOおよびメタノールの蒸発後、混合物2(3.5g、Mn=1214、f≧1.985)。
以下の表5に、工程(b)および工程(c)の方法パラメータおよび結果をまとめる。
1.985以上の官能基数を有するPFPEエステルの量に基づいて計算した、最終収率は、46.7%に等しい。
Figure 0006086920
比較例
以下の比較例のすべては、上記実施例1〜実施例2で用いたのと同じPFPEジオール混合物で行った。
比較例1−scCOのみで脱着することによるPFPEジオール混合物の精製(本発明による工程(b))
21.5gのPFPEジオール混合物を、43.0gのSiOゲル(SiOゲル/PFPEジオール混合物の重量比2/1)を用いて、実施例1に従って処理したが、違いは、scCO中5重量%メタノールによる脱着工程を省いたことである。
3300分間のscCOによる脱着後、8.9gのPFPEジオール(Mn=1230およびf=1.886)を回収した(混合物1:以下の表6参照)。
Figure 0006086920
80℃の温度および20MPaの圧力でscCOのみで脱着することによって、出発量の41.4%に相当する収集PFPEジオールは、出発PFPEジオール混合物の平均官能基数より低い平均官能基数を有するということが、この比較例から生じる。
比較例2−scCOのみで脱着することによるPFPEジオール混合物の精製(本発明による工程(b))
15.0gのSiOゲル(SiOゲル/PFPEジオール混合物重量比2/1)を用いて、7.7gのPFPEジオール混合物を実施例2に従って処理したが、その違いは、scCO中5重量%メタノールを用いた脱着工程を省いたことである。
scCOによる1050分の脱着後、5.0gのPFPEジオール(Mn=1240およびf=1.922)(以下の表7中混合物1)を回収した(64.9%収率)。
Figure 0006086920
60MPaの圧力でscCOのみで脱着することによって、収集PFPEジオールの量は、64.9重量%に増加するが、平均官能基数は、出発PFPE混合物のものより低いままであることが、この比較例から生じる。
比較例3−scCOとメタノールとの混合物のみで脱着することによるPFPEジオール混合物の精製(本発明の工程(c)による)
6.0gのSiOゲルおよび3.0のPFPEジオール混合物(重量比2/1)を、上に示した超臨界流体抽出器の容器中に導入した。容器を100℃に加熱し、次いで、15MPaでscCO中5%メタノールを供給することによって加圧し、これらの条件を13時間維持した。溶出液のサンプリングおよび19F−NMR分析は、実際に、出発混合物は固定相上に吸着されず;事実、PFPEジオール混合物(以下の表8中混合物1)のみが、出発混合物と同じ重量、Mnおよび官能基数を有して、回収されたことを実証した。
Figure 0006086920
この比較例は、固定相での吸着が起こらないので、極性溶媒、例えば、メタノールとの混合物中scCOによる1つの脱着工程のみを行うことによっては、平均官能基数を増加させることが可能でないことを実証する。

Claims (12)

  1. 非官能性、一官能性および二官能性(パー)フルオロポリエーテルの混合物中の二官能性種の含有量を増加させる方法であって、以下の工程:
    (a)第1の平均官能基数(F1)を有する、非官能性、一官能性および二官能性(パー)フルオロポリエーテルの混合物[混合物(M)]を吸着固定相上に吸着する工程と;
    (b)工程(a)で吸着固定相上に吸着した混合物(M)を超臨界流体で脱着して、官能基数(F1)より低い第2の平均官能基数(F2)を有する(パー)フルオロポリエーテル混合物(M’)を回収する工程と;
    (c)残留混合物を、極性溶媒との混合物中の前記超臨界流体で脱着して、官能基数(F1)より高い第3の平均官能基数(F3)を有する(パー)フルオロポリエーテル混合物[混合物(M”)]を回収する工程と
    を含む、方法。
  2. 混合物(M)が、式:
    −O−R−Y (I)
    [式中、
    は、(パー)フルオロポリオキシアルキレンであって、500から10,000の範囲の数平均分子量を有し、かつ−CFO−、−CFCFO−、−CFCFCFO−、−CFCFCFCFO−、−CFCF(CF)O−、−CF(CF)CFO−および−CRCFCFO−(ここで、RおよびRは、等しいかまたは互いに異なり、H、Clおよび完全または部分フッ素化アルキル(以降、(パー)フルオロアルキル)、好ましくはC〜C(パー)フルオロアルキルから選択される)から選択される繰返し単位を含み、前記繰返し単位は、鎖に沿って統計的に分布している、(パー)フルオロポリオキシアルキレンであり;
    は、−CFXCHO(CHCHO)H、−CFXC(O)R、−CFXC(O)OR、−CFXC(O)NR II、−CFXCHO(CHCHO)P(O)(OR )(OR II)(ここで、sは、0から20の範囲であり、Xは、FまたはCFであり、R、R およびR IIは、H、およびC〜C10直鎖または分岐アルキル基から独立して選択される)から選択され;
    Yは、Xと同じであるか、または−CF、−CFCl、−CFCFCl、−CCl、−CFBr、−CFCF、−CFH、−CFCFHから選択される]
    に従う、請求項1に記載の方法。
  3. 混合物(M)において、鎖Rが、
    − 鎖Rの数平均分子量が上に定義された範囲であるように、かつbが0以外の場合、a/b比が、10から100の範囲であるように選択された、式:
    −(CO)(CFXO)− (Ia)
    (式中、−CO−は、式−CF(CF)CFO−および式−CFCF(CF)O−の繰返し単位を表すことができ、Xは、上に定義されたとおりであり、aは、1以上の整数であり、bは、0または1以上の整数である)
    の鎖;および
    − 式:
    −(CFCFO)(CFO)[CF(CFO]− (Ib)
    (式中、cは、1以上の整数であり、dおよびhは、0または1以上の整数であり、c、dおよびhは、鎖Rの数平均分子量が上記の範囲であり、かつdが1以上の整数である場合、c/d比が、0.1から10の範囲であり、h/(c+d)比が、0から0.05の範囲であるように選択され、zは、2または3である)
    の鎖
    から選択される、請求項2に記載の方法。
  4. 混合物(M)において、鎖Rが、式−(CFCFO)(CFO)[CF(CFO]−(Ib)の鎖であり、Xが、−CFXCHO(CHCHO)sH、−CFXC(O)OR、−CFXC(O)NR II(ここで、s、X、R、R 、R IIおよびYは、請求項2に定義されたとおりである)から選択される、請求項3に記載の方法。
  5. 官能基数(F3)が、少なくとも1.985である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記吸着固定相が、シリカゲル、ケイ酸アルミニウムおよびケイ酸マグネシウム、活性アルミナ、金属酸化物、金属水酸化物および硫酸バリウムから選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記吸着固定相が、シリカゲルである、請求項6に記載の方法。
  8. 前記超臨界流体が、二酸化炭素、アセトンおよび炭化水素から選択される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記超臨界流体が、二酸化炭素である、請求項8に記載の方法。
  10. 前記極性溶媒が、アルコールである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記極性溶媒が、メタノール、エタノール、プロパノールおよびトリフルオロエタノールから選択される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記極性溶媒が、メタノールである、請求項11に記載の方法。
JP2014537572A 2011-10-28 2012-10-23 (パー)フルオロポリエーテル混合物の二官能性含有量を豊富化する方法 Active JP6086920B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP11187084.6 2011-10-28
EP11187084 2011-10-28
PCT/EP2012/070916 WO2013060658A1 (en) 2011-10-28 2012-10-23 Process for enriching the difunctional content of (per)fluopolyether mixtures

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014530945A JP2014530945A (ja) 2014-11-20
JP6086920B2 true JP6086920B2 (ja) 2017-03-01

Family

ID=47074716

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014537572A Active JP6086920B2 (ja) 2011-10-28 2012-10-23 (パー)フルオロポリエーテル混合物の二官能性含有量を豊富化する方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US9145471B2 (ja)
EP (1) EP2751165B1 (ja)
JP (1) JP6086920B2 (ja)
CN (1) CN104024303B (ja)
WO (1) WO2013060658A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5668888B1 (ja) * 2013-08-23 2015-02-12 ダイキン工業株式会社 パーフルオロ(ポリ)エーテル基含有カルボン酸化合物の分離方法
JP6195414B2 (ja) * 2014-02-06 2017-09-13 信越化学工業株式会社 片末端カルボキシル基含有パーフルオロポリエーテル化合物を含む組成物の製造方法
JP6219221B2 (ja) * 2014-04-10 2017-10-25 信越化学工業株式会社 片末端ヒドロキシル基含有パーフルオロポリエーテル化合物を含む組成物の製造方法
US10533071B2 (en) 2014-11-27 2020-01-14 Solvay Specialty Polymers Italy S.P.A. Mixtures of mono-, bi- and non-functional fluorinated polymers comprising a plurality of (per)fluoropolyether segments
WO2018038213A1 (ja) * 2016-08-25 2018-03-01 ダイキン工業株式会社 パーフルオロ(ポリ)エーテル基含有アルコール化合物の分離方法
TWI825261B (zh) 2019-02-08 2023-12-11 義大利商首威專業聚合物義大利公司 (全)氟聚醚(pfpe)聚合物
CN116874765A (zh) * 2022-06-23 2023-10-13 浙江大学 液液萃取分离单羧酸盐端基全氟聚醚和双羧酸盐端基全氟聚醚的方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4816159A (en) 1987-08-31 1989-03-28 Aluminum Company Of America Supercritical fluid chromatography packing material
IT1251964B (it) 1991-10-21 1995-05-27 Ausimont Spa Procedimento per separare tra loro specie non funzionali, monofunzionali e bifunzionali presenti nei perfluoropoliossialchileni.
IT1251965B (it) * 1991-10-21 1995-05-27 Ausimont Spa Procedimento per separare tra loro le specie non funzionali, monofunzionali e bifunzionali presenti nei perfluoropoliossialchileni.
IT1283646B1 (it) * 1996-08-02 1998-04-23 Ausimont Spa Processo di preparazione di perfluoropolieteri
US6099937A (en) 1998-05-11 2000-08-08 Seagate Technology, Inc. High molecular weight fractioned lubricant for use with thin film magnetic media
JP3986040B2 (ja) 1999-12-10 2007-10-03 Hoya株式会社 磁気記録媒体用フッ素系潤滑剤の製造方法
JP4120199B2 (ja) * 2001-10-24 2008-07-16 富士電機デバイステクノロジー株式会社 磁気記録媒体用潤滑剤の精製方法
JP4846174B2 (ja) 2002-07-17 2011-12-28 富士電機株式会社 磁気記録媒体用潤滑剤の精製方法
JP2004319058A (ja) 2003-03-31 2004-11-11 Hoya Corp 磁気ディスクの製造方法及び磁気ディスク
ITMI20041370A1 (it) 2004-07-09 2004-10-09 Solvay Solexis Spa Separazione di perfluioropolirteri -pepe-bifunzionali a termninazione-ch20h dalle loro miscele con pepe monofunzionali-ch2oh
JP2009114456A (ja) 2008-12-24 2009-05-28 Fuji Electric Device Technology Co Ltd 磁気記録媒体用潤滑剤の精製方法
US8664353B2 (en) 2009-05-15 2014-03-04 Solvay Solexis S.P.A. Process for the purification of polyol PFPE derivatives

Also Published As

Publication number Publication date
CN104024303B (zh) 2016-05-25
JP2014530945A (ja) 2014-11-20
US9145471B2 (en) 2015-09-29
WO2013060658A1 (en) 2013-05-02
EP2751165B1 (en) 2015-08-05
US20140275635A1 (en) 2014-09-18
EP2751165A1 (en) 2014-07-09
CN104024303A (zh) 2014-09-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6086920B2 (ja) (パー)フルオロポリエーテル混合物の二官能性含有量を豊富化する方法
JP4928750B2 (ja) −CH2OH末端を有する二官能パーフルオロポリエーテル(PFPEs)の、−CH2OH単官能PFPEsとの混合物からの分離
JP4347429B2 (ja) 二官能性高分子の分離方法
JP6330960B2 (ja) パーフルオロ(ポリ)エーテル基含有アルコール化合物の分離方法
KR100215519B1 (ko) 퍼플루오로폴리옥시알킬렌중에함유된비작용성,1작용성및2작용성군을분리하는방법
EP2914358B1 (en) Process for the purification of (per)fluoropolyethers with carboxylate end groups
KR102311165B1 (ko) 편말단 카르복실기 함유 퍼플루오로폴리에테르 화합물을 포함하는 조성물의 제조방법
EP3578585B1 (en) Isolation and purification method of perfluoropolyether compound
KR20150045954A (ko) 황화수소의 선별적 흡착을 위한 흡착성 조성물
JP2017521478A (ja) ヒドロキシル置換(パー)フルオロポリエーテル鎖を有する芳香族化合物
KR20150117610A (ko) 한쪽 말단 히드록실기 함유 퍼플루오로폴리에테르 화합물을 포함하는 조성물의 제조 방법
JP4414148B2 (ja) 極性有機物質の液−液抽出方法
JP6513053B2 (ja) 片末端カルボキシル基含有パーフルオロポリエーテル化合物を含む組成物の製造方法
EP4185311A1 (en) Isolation of cannabinoids using mesoporous materials
WO2000000428A1 (en) Synthesis of hydrogen peroxide
JP7493307B2 (ja) パーフルオロポリエーテル化合物の分離精製方法
WO2022059683A1 (ja) 分離方法
CN116874765A (zh) 液液萃取分离单羧酸盐端基全氟聚醚和双羧酸盐端基全氟聚醚的方法
JP2022132915A (ja) コンポジット粒子、吸着剤及びカラムクロマトグラフィー用充填剤
RU2244705C2 (ru) Способ очистки гексафторбутадиена

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150917

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160808

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160816

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161115

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170117

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170131

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6086920

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250