JP6085584B2 - エアバッグ装置 - Google Patents

エアバッグ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6085584B2
JP6085584B2 JP2014131707A JP2014131707A JP6085584B2 JP 6085584 B2 JP6085584 B2 JP 6085584B2 JP 2014131707 A JP2014131707 A JP 2014131707A JP 2014131707 A JP2014131707 A JP 2014131707A JP 6085584 B2 JP6085584 B2 JP 6085584B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inflator
hook
deflector
cushion
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014131707A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016008022A (ja
Inventor
優斗 小林
優斗 小林
秀穂 福田
秀穂 福田
勝行 舘野
勝行 舘野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Autoliv Development AB
Original Assignee
Autoliv Development AB
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Autoliv Development AB filed Critical Autoliv Development AB
Priority to JP2014131707A priority Critical patent/JP6085584B2/ja
Publication of JP2016008022A publication Critical patent/JP2016008022A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6085584B2 publication Critical patent/JP6085584B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Air Bags (AREA)

Description

本発明は、円筒形状(シリンダ型)のインフレータに取り付けられるディフレクタ、およびこのディフレクタを取り付けたインフレータを車体側壁に固定するブラケットを備えたエアバッグ装置に関するものである。
近年の車両にはエアバッグがほぼ標準装備されている。エアバッグは、車両衝突などの緊急時に作動する安全装置であって、ガス圧で膨張展開して乗員を受け止めて保護する。エアバッグには、設置箇所や用途に応じて様々な種類がある。例えば、前後方向からの衝突から乗員を守るために、ステアリングの中央にはフロントエアバッグが設けられている。また、側面衝突やそれに続いて起こるロールオーバ(横転)から乗員を守るために、壁部の天井付近にはサイドウィンドウに沿って膨張展開するカーテンエアバッグが設けられ、座席の側部には乗員のすぐ脇へ膨張展開するサイドエアバッグが設けられている。
エアバッグには、ガスの供給源としてインフレータと呼ばれるガス発生装置が備えられている。インフレータにも、エアバッグの種類やその設置箇所に応じて様々な種類がある。例えば、フロントエアバッグには円盤形状(ディスク型)のインフレータが主に用いられていて、カーテンエアバッグやサイドエアバッグには円筒形状(シリンダ型)のインフレータが主に用いられている。
エアバッグがクッション(膨張展開する袋状の部分)の内圧を高く保つためには、クッションの気密性を向上させることが望ましい。例えば特許文献1に記載されているカーテンエアバッグでは、インフレータが挿し込まれるガス導入口の内側に弾性接着剤を塗布し、さらにそこへインフレータを挿し込んでからバンド状の締付部材で締め付けることで、ガス導入口付近におけるガスの漏洩を防いでいる。
特開2005−178612号公報
インフレータから噴出するガスの流れを整えるために、ディフレクタと呼ばれる整流器が開発されている。例えば円筒形状であるシリンダ型のインフレータ用としては、筒形状のディフレクタを備えることにより、ガスをインフレータの長手方向に導いたり、インフレータの長手方向に直交する方向に導いたりすることが可能になる。このようなディフレクタを備えることで、ガスをクッション内へよりスムーズに充満させ、クッションを迅速に膨張展開させることができる。
しかしながら、インフレータからのガスの噴出は数ミリ秒の間に瞬時に行われるため、そのガスの圧力によって相応の衝撃が発生し、クッションの位置ずれが起きるおそれがある。特にインフレータの設置箇所付近のクッションに位置ずれや不測のシワ等が生じると、ガスの漏洩を招いたり、さらには高温高圧のガスを局所的に集中させて損傷させたりしかねない。
本発明は、このような課題に鑑み、インフレータの設置箇所付近におけるクッションとの位置ずれを防ぐことが可能なエアバッグ装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかるエアバッグ装置の代表的な構成は、長手の円筒形状であり、外周の所定箇所に複数のガス噴出孔が設けられたインフレータと、インフレータの外周に取り付けられ、インフレータの径方向外側へ突出する1つ以上のフック部を有し、ガス噴出孔から噴出するガスを整流するディフレクタと、ディフレクタを取り付けたインフレータが挿入されるインフレータ挿入部と、インフレータ挿入部に設けられフック部が通されてフック部を外部に露出させる1つ以上の第1フック挿入孔と、を有する袋状のクッションと、クッションのインフレータ挿入部の外側からインフレータおよびディフレクタに取り付けられ、第1フック挿入孔から露出したフック部が挿し込まれる1つ以上の第2フック挿入孔と、車体側壁に固定される固定部とを有するインフレータブラケットと、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、ディフレクタのフック部を、クッションの第1フック挿入孔およびインフレータブラケットの第2フック挿入孔に引っかけることで、これらディフレクタ、クッションおよびインフレータを簡単に位置決めすることができる。したがって、これら各部材の組付作業を精度よく行うことが可能になる。そして、位置決めされたクッションを、その内部のディフレクタ側と、外部のインフレータブラケットによって挟んで把持することで、クッションの位置ずれを好適に防ぐことができる。インフレータの稼動時には高いガス圧が生じるものの、その場合においても上記構成であればクッションの位置ずれを防ぐことができる。これらによって、ガスの漏洩防止、およびシワの発生に由来する損傷防止を達成できる。
上記ディフレクタはさらに、インフレータの長手方向にわたってインフレータの外周の少なくとも一部を覆う弧状の断面を有する基部と、基部の周方向の両端からインフレータの外周に沿って弧状に延びてガス噴出孔を覆い、インフレータの稼働時にはガス圧でガス噴出孔から離間する噴出孔カバー部と、を有し、フック部は、基部に設けられるとよい。この構成では、基部は噴出孔カバー部とは異なり変形しない部位であるため、フック部を好適に実施することが可能である。
上記のフック部は、ディフレクタのインフレータ挿入部の入口近傍に相当する部分に設けられるとよい。この部分に設けられたフック部および第1フック挿入孔等であれば、互いに引っかけやすく、好適である。
上記のフック部、第1フック挿入孔および第2フック挿入孔は、それぞれ複数設けられてもよい。複数のフック部および第1フック挿入孔等によれば、クッションをより精度よく位置決めすることが可能になる。
上記のフック部は、インフレータの長手方向に直交する垂直断面における縦中心線に対して線対称の位置に少なくとも2つ設けられてもよい。インフレータは、例えばカーテンエアバッグでは、多くの場合、長手方向を車両前後方向に向けて車体側壁に固定される。その場合、インフレータの上記縦中心線に対して線対称にフック部を2つ設けておけば、車体の右側壁用としても左側壁用としても共通して使用することが可能になる。
上記のディフレクタはさらに、インフレータの外周に向かって突出する突出部を有してもよい。この突出部でインフレータを押圧することで、ディフレクタはインフレータをより安定して把持することが可能になる。
上記の突出部は、少なくともインフレータの長手方向に直交する垂直断面における縦中心線縦上に設けられてもよい。例えばフック部を上記縦中心線に対して線対称の位置に2つ設ける場合、2つのフック部の中間の位置に突出部を設けることで、インフレータをより安定して把持することが可能になる。
本発明によれば、インフレータの設置箇所付近におけるクッションとの位置ずれを防ぐことが可能なエアバッグ装置を提供することが可能になる。
本発明にかかる第1実施形態のエアバッグ装置を例示した図である。 図1(a)のインフレータの周囲を各方向から例示した拡大斜視図である。 図2(a)のカーテンエアバッグの各部材を分解した図である。 図3のディフレクタを各方向から例示した図である。 図3のインフレータブラケットを各方向から例示した図である。 図5(b)のインフレータブラケットの組付け後の状態を例示している。 本発明にかかる第2実施形態のエアバッグ装置を例示した図である。 図7のディフレクタを各方向から例示した図である。 図8のディフレクタの組付け後の状態を例示した図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明にかかる第1実施形態のエアバッグ装置を例示した図である。第1実施形態では、本発明にかかるエアバッグ装置を、カーテンエアバッグ100として具現化している。図1(a)は車両室内を車幅方向の車内側から見た図であって、カーテンエアバッグ100のクッション102の収納形態を例示している。本実施形態では、カーテンエアバッグ100は、車体の右側壁用として実施されている。クッション102は緊急時に膨張展開して乗員を保護する部位であって、図1(b)ではこのクッション102の膨張展開時を例示している。なお、本願において「上」と表現する場合は注目箇所から見て車両天井方向を示し、「下」と表現する場合は注目箇所から見て車両床方向を示す。
図1(a)に例示するように、クッション102は、巻回されて車両前後に長尺なロール状の収納形態となって、車体の側壁の上部(ルーフサイドレール104)に搭載される。通常、ルーフサイドレール104はルーフトリム(図示省略)で覆われる。すなわちクッション102は、ルーフサイドレール104とルーフトリムとの間の空間に収納されていて、乗員のいる車室内からは視認不能である。よって本文中に「車室内からクッション102を見る」なる説明があっても、本来車室内から視認不能なクッション102を、ルーフトリムを図示省略して可視化していることに留意されたい。なお、クッション102の収納形態は、折り畳みによっても実現することができる。
カーテンエアバッグ100はガス発生装置であるインフレータ106をクッション102の上部に備えていて、クッション102はインフレータ106から供給されるガスの圧力によって膨張して乗員を拘束する。本実施形態で採用しているインフレータ106は、シリンダ型であって、長手の円筒形状を成している。現在普及しているインフレータには、ガス発生剤が充填されていてこれを燃焼させてガスを発生させるタイプや、圧縮ガスが充填されていて熱を発生させることなくガスを供給するタイプ、さらにはガス発生剤と圧縮ガスとを両方備えたタイプのものなどがある。インフレータ106としては、いずれのタイプも利用可能である。
図1(a)の状態において、車両108に側面衝突時やロールオーバ(横転)等が発生すると、まず車両108に備えられたセンサ(図示省略)が衝撃を感知し、これに起因してガス発生装置であるインフレータ106へ信号が発信される。この信号を受けることでインフレータ106は作動し、ガスをクッション102へ供給する。クッション102は、インフレータ106からのガスを受給すると、図1(b)に例示するように、車体の側壁(図1(a)のサイドウィンドウ110等)に沿うように下方へ向かって膨張展開し、乗員を拘束する。
クッション102は、カーテンエアバッグ用のものとして、車室内の側面に沿って拡がることのできる大きな形状となっている。クッション102は、その表面を構成する2枚の基布を重ねて縫製や接着することや、OPW(One-Piece Woven)を用いての紡織などによって袋状に形成されている。
クッション102の膨張領域は、乗員が接触し得る位置などを考慮して、複数の小部屋(チャンバ)に区画されている。例えば図1(b)に例示するように、車両前側には、前部座席112の乗員を保護することを目的としてチャンバ114等が設けられている。また、車両後側には、後部座席118の乗員を保護するチャンバ120等が設けられている。これら各チャンバは、線状の非膨張領域であるシーム部122等によって区画されている。
車両への取付部位として、クッション102の上縁126にはタブ128が複数設けられている。タブ128は帯状であって、ボルト等を使用して、ルーフサイドレール104に取り付けられる。また、クッション102の前端には、紐状のストラップ130が設けられている。ストラップ130は、クッション102をフロントピラー105につなぐ部材であって、クッション102の膨張展開時の揺動を抑えて展開挙動を安定させ、加えてクッション102に車両前後方向への張力を与える働きを有している。
図2は、図1(a)のインフレータ106の周辺を各方向から例示した拡大斜視図である。図2(a)は、インフレータ106の周辺を図1(a)と同じ車内側から例示している。インフレータ106は、クッション102の上部中央付近のインフレータ挿入部132に挿入して取り付けられる。インフレータ挿入部132は、クッション102の上部にて、チャンバ等の部位よりも上方に突出して設けられている。インフレータ挿入部132には、インフレータ106がその長手方向を車両前後方向に向けて挿入される。
図2(b)は、図2(a)のインフレータ106の周辺構造を、図1(a)におけるルーフサイドレール104側(図2(a)中奥側)の上方から見た斜視図である。本実施形態では、インフレータ106は、インフレータブラケット134を使用してルーフサイドレール104に固定する構成となっている。インフレータブラケット134は主に金属製であって、バンド136(金属製または樹脂製)を巻き付けること等によって、インフレータ106にインフレータ挿入部132の基布の外側から取り付けられる。インフレータブラケット134は、ルーフサイドレール104(図1(a)参照)に挿し込む係留部138や、固定部140のボルト穴142にボルト等を使用して、ルーフサイドレール104に固定される。
当該カーテンエアバッグ100では、インフレータ106の周囲の各構成要素に工夫を施し、ガスの漏洩防止等を図っている。具体的には、本実施形態では、後述するディフレクタ144にフック部146が設けられている。図2(b)に例示されているように、フック部146は、クッション102のインフレータ挿入部132の基布を貫通し、インフレータブラケット134に連結する。これによって、インフレータ挿入部132の基布は、インフレータ106側とインフレータブラケット134との間に挟まれて把持され、位置ずれやシワ等の防止を通じてガス漏洩が防止される。
フック部146の詳細な説明に先立って、インフレータ106の周辺の構成をさらに説明する。図3は、図2(a)のカーテンエアバッグ100の各部材を分解した図である。図3に例示するように、インフレータ106は、先端側の外周(外周面148)にその円周方向に沿って複数のガス噴出孔150を有している。クッション102のインフレータ挿入部132には、その車両前側の縁に入口152が開けられている。インフレータ106は、ガス噴出孔150に近い先端側から入口152に挿し込まれる。またインフレータ106は、後端に車体側と電気的に接続するコネクタ154を有していて、このコネクタ154を通じて車体側から稼動信号等を受ける構成となっている。
インフレータ106は、ガスの整流部材であるディフレクタ144が取り付けられた状態で、入口152に挿入される。ディフレクタ144は、全体がインフレータ106の長手方向に沿った筒に近い形状になっていて、インフレータ106を内包するかのように取り付けられる。ディフレクタ144は、インフレータ106のガス噴出孔150からガスが噴出すると、その一部が変形してガスを整流する。本実施形態のディフレクタ144は、ガスを、主にインフレータ106の長手方向に直交する方向であって、車両下方側へ向かって案内する。
ディフレクタ144には、前述したフック部146が設けられている。フック部146は、ディフレクタ144と、クッション102およびインフレータブラケット134の相互の位置決めを図る部位である。フック部146は、ディフレクタ144からインフレータ106の径方向に突出している。フック部146の位置に対応して、クッション102のインフレータ挿入部132を構成する基布には第1フック挿入孔156が設けられている。第1フック挿入孔156は、フック部146に引っかけられ、フック部146をインフレータ挿入部132の外部へと露出させる。フック部146は、第1フック挿入孔156を貫通し、インフレータブラケット134の第2フック挿入孔158aに挿し込まれてこれに連結される。
ディフレクタ144の機能について詳述する。図4は、図3のディフレクタ144を各方向から例示した図である。図4(a)では、ディフレクタ144を、図3とは反対側、すなわち車両下方側を上に向けて例示している。ディフレクタ144の基部160は、インフレータ106(図3参照)の長手方向に沿って形成されている。基部160は、インフレータ106の外周面148に沿った弧状の断面を有していて、外周面148の一部を覆ってインフレータ106を保持する。
基部160におけるインフレータ106のガス噴出孔150(図3参照)に対応した位置には、噴出孔カバー部162a、162bが設けられている。噴出孔カバー部162a、162bは、基部160の幅方向両端に計2つ設けられていて、インフレータ106の外周面148に沿って弧状に延びてガス噴出孔150を覆う。
図4(b)は、図4(a)のディフレクタ144にインフレータ106を取り付けた図である。図4(b)に例示するように、噴出孔カバー部162a、162bは、インフレータ106の外周面148のうちガス噴出孔150付近を覆う。そして図4(c)のように、噴出孔カバー部162a、162bは、インフレータ106が稼働してガス噴出孔150からガスが噴出すると、そのガス圧を受けて変形してガス噴出孔150から離間する。そして、噴出孔カバー部162a、162bは、互いの間のスリット164を広げ、ガスをこの拡大したスリット164およびその周辺から車両下方(図4(c)中上方)へ案内する。
フック部146は、本実施形態では基部160の縁166に設けられている。基部160は噴出孔カバー部162a、162bとは異なり変形しない部位であるため、フック部146を好適に設置できる。本実施形態では、フック部146は1つのみ設けているが、複数設けることも可能である。
図5は、図3のインフレータブラケット134を各方向から例示した図である。図5(a)は、図3のインフレータブラケット134をインフレータ106側の上方から例示した斜視図である。インフレータブラケット134の内面168は、ディフレクタ144の外周に沿って弧状になっている。図2(b)を参照して説明したように、インフレータブラケット134には、ルーフサイドレール104(図1(a)参照)に挿し込む係留部138、およびボルト穴142を有する固定部140が設けられている。
内面168の長手方向の中央付近にはアーチ部170が設けられている。アーチ部170は、車外側(図5(a)中左奥)へ向かってアーチ状に突出し、ルーフサイドレール104に接触する。アーチ部170が係留部138と固定部140との間でルーフサイドレール104に接触することで、インフレータブラケット134は計3点でルーフサイドレール104に留められることになり姿勢が安定する。また、アーチ部170はルーフサイドレール104に与圧を加えるため、インフレータブラケット134の姿勢はより安定する。
図5(b)は、図5(a)のインフレータブラケット134を車外側、すなわち図5(a)中の奥側から例示した図である。図5(b)に例示するように、インフレータブラケット134には、計2つの第2フック挿入孔158a、158bがアーチ部170を挟んで上下に設けられている。第2フック挿入孔158a、158bはそれぞれ同じ形状であって、インフレータブラケット134の長手方向に伸びる中央線に対して上下対称に設けられている。これは、インフレータブラケット134を、車体の右側壁用としても左側壁用としても使用可能にするための構成である。例えば、本実施形態のカーテンエアバッグ100は右側壁用であり、フック部146(図2(b)参照)は上側に位置している第2フック挿入孔158aに挿入される。このディフレクタ144を左側壁用のカーテンエアバッグに使用する場合は、現在下側に位置している第2フック挿入孔158bを上側にすることで、左側面用のディフレクタ(ディフレクタ144とは幅方向に対象の構造)のフック部に対して使用できる。
図6は、図5(b)のインフレータブラケット134の組付け後の状態を例示している。図6(a)は、図2(a)のインフレータ106付近を車外側から見た図に対応している。図6(a)に例示するように、フック部146は、第2フック挿入孔158a、158bのうち、上側の第2フック挿入孔158aに挿し込まれる。
図6(b)は、図6(a)のインフレータブラケット134等を上方から見て例示した図である。図6(b)に例示するように、フック部146は、クッション102のインフレータ挿入部132に設けられた第1フック挿入孔156から露出し、ディフレクタ144の第2フック挿入孔158aに挿し込まれる。フック部146は、入口152に挿入されたディフレクタ144の基部160のうち、入口152の近傍に相当する部分に設けられている。この箇所に設けられたフック部146およびそれに対応する第1フック挿入孔156等であれば、入口152に対して奥側に設けられた場合に比べて、互いに引っかけやすいため、好適である。
図6(c)は、図6(b)のA−A断面図である。図6(c)に例示するように、ディフレクタ144のフック部146を、クッション102の第1フック挿入孔156およびインフレータブラケット134の第2フック挿入孔158aに引っかけることで、これらディフレクタ144、クッション102およびインフレータ106を相互に簡単に位置決めすることができる。したがって、これら各部材の組付作業を簡単かつ精度よく行うことが可能になる。また、インフレータ106の稼動時には高いガス圧が生じるが、その場合においてもクッション102の基布をインフレータ106側とインフレータブラケット134との間で挟んで把持することで、クッション102の基布の位置ずれを抑えることができる。これによりクッション102について、ガスの漏洩防止、およびシワの発生に由来する損傷防止を達成できる。
(第2実施形態)
図7は、本発明にかかる第2実施形態のエアバッグ装置を例示した図である。第2実施形態では、本発明にかかるエアバッグ装置を、カーテンエアバッグ200として具現化している。図7では、カーテンエアバッグ200のインフレータ106付近の構造を、図2(b)に対応して例示している。なお、第1実施形態において説明した構成要素と同じものについては、同じ符号を付することにより、その説明を省略する。
図7のカーテンエアバッグ200は、図2(b)のカーテンエアバッグ100と比較して、2つのフック部204a、204bを有するディフレクタ202を備えている点と、2つの第1フック挿入孔208a、208bを有するクッション210を備えている点において、異なっている。これら以外の点において、ディフレクタ202およびクッション210は、第1実施形態におけるディフレクタ144(図3)およびクッション102と同じ構成および機能を有する。図7では省略しているが、カーテンエアバッグ200にも、図2(b)と同じくインフレータブラケット134およびバンド136が使用される。
図8は、図7のディフレクタ202を各方向から例示した図である。図8は、ディフレクタ202を、図7とは反対側、すなわち車両下方側を上に向けて例示している。ディフレクタ202は、基部160における噴出孔カバー部162a、162bとは反対側の端部に、計2つのフック部204a、204bを有している。
図8(b)は図8(a)のディフレクタ202のB−B断面図である。このB−B断面は、インフレータ106(図7参照)の長手方向に直交する垂直断面に対応している。2つのフック部204a、204bは、B−B断面における縦中心線L1に対して、線対称の位置に設けられている。この二つのフック部204a、204bによれば、クッション210のインフレータ挿入部132の基布をより効率よく位置決めできるだけでなく、車体の右側壁用としても左側壁用としても共通に使用可能なディフレクタ202が実現できる。
図9は、図8のディフレクタ202の組付け後の状態を例示した図である。図9(a)、図9(c)は図6(a)に対応して例示し、図9(b)、図9(d)は図6(b)に対応して例示している。図9(a)に例示するクッション210は、車体の右側壁用のものである。図9(a)に例示するように、ディフレクタ202のフック部204aは、インフレータ挿入部132の基布の第1フック挿入孔208aを貫通して、インフレータブラケット134に挿し込まれてこれに連結される。
図9(b)は、図9(a)のC−C断面図である。図9(b)に例示するように、ディフレクタ202のフック部204aを、クッション210の第1フック挿入孔208aおよびインフレータブラケット134の第2フック挿入孔158aに引っかけることで、これらディフレクタ202、クッション210およびインフレータ106を相互に簡単に位置決めすることができる。したがって、これら各部材の組付作業を簡単かつ精度よく行うことが可能になる。また、インフレータ106の稼動時には高いガス圧が生じるが、その場合においてもクッション210の基布をインフレータ106側とインフレータブラケット134との間で挟んで把持することで、クッション102の基布の位置ずれを抑えることができる。これによりクッション102について、ガスの漏洩防止、およびシワの発生に由来する損傷防止を達成できる。
特に、本実施形態では、2つのフック部204a、204bがクッション210の第1フック挿入孔208a、208bに挿入されている。このように、フック部204a、204bおよびそれに対応する第1フック挿入孔208a、208bをそれぞれ複数設けることで、クッション210をディフレクタ202に対してさらに精度よく位置決めすることが可能になっている。
図9(c)に例示するクッション220は、図9(a)のクッション210と異なり、車体の左側壁用として実現されている。このクッション220は、クッション210と車幅方向(図9(a)中上下方向)に対象の構造を有すること以外、構成および機能は同じである。したがって、クッション220の各構成要素は、図9(a)のクッション210と同様の符号を付すことで、説明を省略する。
図5を参照して説明したように、インフレータブラケット134は、車両の右側壁用としても左側壁用としても使用可能である。図9(d)は図9(c)のD−D断面である。図9(c)に例示するように、ディフレクタ202は、左側壁用のクッション220に組み付けられた場合、インフレータブラケット134の第2フック挿入孔158bと連結する。このように、2つのフック部204a、204bを有するディフレクタ202も、インフレータブラケット134と同様に、車両の右側壁用としても左側壁用としても使用可能であり、汎用性が高く、各カーテンエアバッグの製造コストの抑えることが可能になっている。
ディフレクタ202にはさらに、インフレータ106の把持を補助する部位も設けられている。再び図8(b)を参照する。ディフレクタ202は、インフレータ106に沿った内周面212からインフレータ106の外周面148に向かって突出する突出部214を有している。ディフレクタ202は、突出部214でインフレータ106を押圧し、噴出孔カバー部162a、162bとの間でインフレータ106を把持している。したがって、ディフレクタ202は、インフレータ106をより安定した姿勢で支えることができる。
突出部214は、インフレータ106の長手方向に直交する垂直断面における縦中心線L1上に設けられている。すなわち突出部214は、2つのフック部204a、204bの中間の位置に設けられている。そのため、ディフレクタ202の上記垂直断面は、縦中心に対して対象な構造になっている。この構造のディフレクタ202には、インフレータ106およびクッション210から突出部214およびフック部204a、204bを介して受ける荷重も、縦中心に対して対象にかかる。これによってディフレクタ202は、荷重をバランスよく受けてこれらインフレータ106およびクッション210を好適に支えることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、以上に述べた実施形態は、本発明の好ましい例であって、これ以外の実施態様も、各種の方法で実施または遂行できる。特に本願明細書中に限定される主旨の記載がない限り、この発明は、添付図面に示した詳細な部品の形状、大きさ、および構成配置等に制約されるものではない。また、本願明細書の中に用いられた表現および用語は、説明を目的としたもので、特に限定される主旨の記載がない限り、それに限定されるものではない。
したがって、当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、円筒形状(シリンダ型)のインフレータに取り付けられるディフレクタ、およびこのディフレクタを取り付けたインフレータを車体側壁に固定するブラケットを備えたエアバッグ装置に利用することができる。
100…第1実施形態のカーテンエアバッグ、102…クッション、104…ルーフサイドレール、105…フロントピラー、106…インフレータ、108…車両、110…サイドウィンドウ、112…前部座席、114…前部座席に対応するチャンバ、118…後部座席、120…後部座席に対応するチャンバ、122…シーム部、126…クッションの上縁、128…タブ、130…ストラップ、132…インフレータ挿入部、134…インフレータブラケット、136…バンド、138…係留部、140…固定部、142…ボルト穴、144…ディフレクタ、146…フック部、148…インフレータの外周面、150…ガス噴出孔、152…入口、154…コネクタ、156…第1フック挿入孔、158a、158b…第2フック挿入孔、160…ディフレクタの基部、162a、162b…ディフレクタの噴出孔カバー部、164…噴出孔カバー部の間のスリット、166…ディフレクタの基部の縁、168…インフレータブラケットの内面、170…ディフレクタのアーチ部、200…第2実施形態におけるカーテンエアバッグ、202…ディフレクタ、204a、204b…フック部、208a、208b…第1フック挿入孔、210…右側壁用のクッション、212…ディフレクタの内周面、214…突出部、220…左側壁用のクッション、L1…ディフレクタの断面における縦中心線

Claims (7)

  1. 長手の円筒形状であり、外周の所定箇所に複数のガス噴出孔が設けられたインフレータと、
    前記インフレータの外周に取り付けられ、該インフレータの径方向外側へ突出する1つ以上のフック部を有し、前記ガス噴出孔から噴出するガスを整流するディフレクタと、
    前記ディフレクタを取り付けたインフレータが挿入されるインフレータ挿入部と、該インフレータ挿入部に設けられ前記フック部が通されて該フック部を外部に露出させる1つ以上の第1フック挿入孔と、を有する袋状のクッションと、
    前記クッションの前記インフレータ挿入部の外側から前記インフレータおよびディフレクタに取り付けられ、前記第1フック挿入孔から露出したフック部が挿し込まれる1つ以上の第2フック挿入孔と、車体側壁に固定される固定部とを有するインフレータブラケットと、
    を備えることを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 前記ディフレクタはさらに、
    前記インフレータの長手方向にわたって該インフレータの外周の少なくとも一部を覆う弧状の断面を有する基部と、
    前記基部の周方向の両端から前記インフレータの外周に沿って弧状に延びて前記ガス噴出孔を覆い、該インフレータの稼働時にはガス圧で該ガス噴出孔から離間する噴出孔カバー部と、を有し、
    前記フック部は、前記基部に設けられることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
  3. 前記フック部は、前記ディフレクタの前記インフレータ挿入部の入口近傍に相当する部分に設けられることを特徴とする請求項2に記載のエアバッグ装置。
  4. 前記フック部、前記第1フック挿入孔および前記第2フック挿入孔は、それぞれ複数設けられることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のエアバッグ装置。
  5. 前記フック部は、前記インフレータの長手方向に直交する垂直断面における縦中心線に対して線対称の位置に少なくとも2つ設けられることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のエアバッグ装置。
  6. 前記ディフレクタはさらに、前記インフレータの外周に向かって突出する突出部を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のエアバッグ装置。
  7. 前記突出部は、少なくとも前記インフレータの長手方向に直交する垂直断面における縦中心線縦上に設けられることを特徴とする請求項6に記載のエアバッグ装置。
JP2014131707A 2014-06-26 2014-06-26 エアバッグ装置 Active JP6085584B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014131707A JP6085584B2 (ja) 2014-06-26 2014-06-26 エアバッグ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014131707A JP6085584B2 (ja) 2014-06-26 2014-06-26 エアバッグ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016008022A JP2016008022A (ja) 2016-01-18
JP6085584B2 true JP6085584B2 (ja) 2017-02-22

Family

ID=55225877

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014131707A Active JP6085584B2 (ja) 2014-06-26 2014-06-26 エアバッグ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6085584B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11305719B2 (en) * 2019-06-04 2022-04-19 Hyundai Mobis Co., Ltd. Curtain airbag device

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6489040B2 (ja) * 2016-02-26 2019-03-27 豊田合成株式会社 頭部保護エアバッグ装置
US10106120B2 (en) * 2016-02-26 2018-10-23 Toyoda Gosei Co., Ltd. Head-protecting airbag device
JP2017171030A (ja) * 2016-03-22 2017-09-28 トヨタ自動車株式会社 歩行者保護エアバッグ装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6783148B2 (en) * 2002-01-14 2004-08-31 Autoliv Asp, Inc. Inflatable curtain positioning system and method
JP3922073B2 (ja) * 2002-04-02 2007-05-30 タカタ株式会社 外面展開型エアバッグ装置
DE102006045245A1 (de) * 2006-09-26 2008-04-03 Trw Automotive Gmbh Halteelement und Seitengassackmodul
JP2010235043A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Nippon Plast Co Ltd エアバッグ装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11305719B2 (en) * 2019-06-04 2022-04-19 Hyundai Mobis Co., Ltd. Curtain airbag device

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016008022A (ja) 2016-01-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7748730B2 (en) Airbag system
JP6009674B2 (ja) エアバッグ装置
US11214215B2 (en) Side airbag apparatus
JP5431137B2 (ja) 側突用エアバッグ装置、車両用シート、インフレータのガス整流器、ガス整流器のインフレータへの組み付け方法
JP2009143379A (ja) サイドエアバッグ装置
CN111201163A (zh) 侧面安全气囊装置
JP2012020719A (ja) カーテンエアバッグ
JP6085584B2 (ja) エアバッグ装置
WO2018123427A1 (ja) サイドエアバッグ装置
JP2019137100A (ja) サイドエアバッグ装置
JP5520914B2 (ja) エアバッグ装置
JP6100126B2 (ja) エアバッグ装置
CN112061070B (zh) 侧面安全气囊装置
JP6185653B2 (ja) カーテンエアバッグ装置
JP5990156B2 (ja) カーテンエアバッグ装置
JP5972856B2 (ja) カーテンエアバッグ装置
JP6111054B2 (ja) カーテンエアバッグ装置
JP6379444B2 (ja) エアバッグ装置
JP5618564B2 (ja) ガス整流装置
JP2005271755A (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP6009655B2 (ja) エアバッグ装置
JP6450544B2 (ja) カーテンエアバッグ装置用取付構造およびカーテンエアバッグ装置
JP6084588B2 (ja) カーテンエアバッグ装置
JP5783958B2 (ja) サイドエアバッグ
JP2011168089A (ja) ガス発生装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160204

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170113

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6085584

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250