JP6489040B2 - 頭部保護エアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、展開膨張時に車両の窓を覆う構成とされて窓の車内側における上縁側に収納されるエアバッグと、エアバッグに膨張用ガスを供給するインフレーターと、インフレーターを窓の上縁側におけるボディ側に取り付ける取付ブラケットと、展開膨張時の下縁側を上縁側に接近させるように折り畳んだエアバッグの折り完了体を収納する合成樹脂製のケースと、を備える構成の頭部保護エアバッグ装置に関する。
従来、エアバッグを折り畳んで構成される長尺状の折り完了体をケースに収納させた状態で、窓の上縁側に取り付ける構成の頭部保護エアバッグ装置としては、インフレーターとケースとを、組み付けた状態で、窓の上縁側に取り付ける構成のものがあった(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−30367公報
しかし、この従来の頭部保護エアバッグ装置では、インフレーターを保持させたブラケットを、ケースから延びる取付片に重ねた状態で、インフレーター、ブラケット、及び、取付片の周囲に、巻付けバンドを巻き付けることにより、インフレーターをケースに組み付ける構成であり、組付構造が簡便ではなかった。
また、通常、頭部保護エアバッグ装置において、エアバッグを折り畳んで形成される折り完了体は長尺状であることから、ケースに覆われていない領域を捩った状態で窓の上縁側に取り付けてしまう誤組付を防止する必要があり、インフレーターとケースとを、折り完了体の捩じれを防止して、簡便に組み付けることが、望まれていた。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、インフレーターとケースとを簡便に組み付けることができ、かつ、折り完了体に捩じれが生じることを抑制して窓の上縁側に取付可能な頭部保護エアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明に係る頭部保護エアバッグ装置は、展開膨張時に車両の窓を覆う構成とされて窓の車内側における上縁側に収納されるエアバッグと、エアバッグに膨張用ガスを供給するインフレーターと、インフレーターを窓の上縁側におけるボディ側に取り付ける取付ブラケットと、展開膨張時の下縁側を上縁側に接近させるように折り畳んだエアバッグの折り完了体を収納する合成樹脂製のケースと、を備える構成として、
エアバッグが、インフレーターと接続される流入口部を、前後方向の端縁側を除いた中間部位の上縁側から上方に突出させるように構成され、
インフレーターが、外形形状を、軸方向を折り完了体の軸方向に略沿わせるようにして配置される略円柱状として構成されるとともに、軸方向の一端側に、流入口部と連結されてエアバッグ内に膨張用ガスを吐出するガス吐出口部を配設させ、軸方向の他端側を、流入口部から突出させる構成とされる頭部保護エアバッグ装置であって、
ケースが、折り完了体において、インフレーターの他端側から、前後方向におけるガス吐出口部と逆方向側に、向かって延びる領域に配置される構成とされ、
取付ブラケットが、インフレーターに取り付けられた状態で、インフレーターの外周側においてケース側に延びるように配置されるとともに、ケースに形成される組付用開口に嵌合される嵌合部を、有する構成とされ、
嵌合部が、折り完了体の周方向の両側への回転を抑制可能に、組付用開口に嵌合される構成とされ、
組付用開口が、嵌合部をインフレーターの軸方向に沿って挿入させる挿入用開口と、挿入用開口から連なるように形成されるとともに嵌合部のインフレーターの周方向の両側への回転移動を規制する規制面と、を備えて、嵌合部を嵌合可能に、構成されていることを特徴とする。
本発明の頭部保護エアバッグ装置では、流入口部に、取付ブラケットを取り付けた状態のインフレーターを接続させた折り完了体を、ケースに収納させる際に、単に、取付ブラケットに形成されてインフレーターの外周側に配置される嵌合部を、インフレーターの軸方向、すなわち、折り完了体の軸方向に沿わせて移動させるようにして、ケースに形成される組付用開口に、挿入用開口から挿入させれば、嵌合部を組付用開口に嵌合させることができて、インフレーターをケースに組み付けることができる。そのため、従来の頭部保護エアバッグ装置のように、巻付けバンド等の部材を使用しなくとも、インフレーターをケースに組み付けることができ、また、嵌合部の組付用開口への挿入方向も、インフレーター(折り完了体)の軸方向に略沿っていることから、挿入作業も容易であり、組付作業を簡便に行うことができる。また、本発明の頭部保護エアバッグ装置では、嵌合部は、組付用開口に形成される規制面によって、インフレーターの周方向の両側への回転移動を規制された状態で、組付用開口に嵌合される構成であり、折り完了体の周方向の両側への回転を抑制可能とされている。そのため、本発明の頭部保護エアバッグ装置では、嵌合部を組付用開口に嵌合させることにより、ケースが、嵌合部、すなわち、取付ブラケットに取り付けられているインフレーターに対して捩じれるような動きを抑制されることとなる。その結果、ケースに収納されている折り完了体が、インフレーターに対して捩じれるような動きを抑制されることとなって、折り完了体におけるインフレーターの直下に配置される領域に、捩じれが発生することも、的確に防止することができる。
したがって、本発明の頭部保護エアバッグ装置では、インフレーターとケースとを簡便に組み付けることができ、かつ、折り完了体に捩じれが生じることを抑制して窓の上縁側に取り付けることができる。
また、本発明の頭部保護エアバッグ装置において、ケースを、インフレーターの外周面を覆う支持部を有する構成とし、
支持部を、インフレーターを他端側から見た状態で、嵌合部におけるインフレーターの周方向の一端側から、インフレーターの周方向に略沿って延びるように形成する構成とすることが、好ましい。
頭部保護エアバッグ装置を上記構成とすれば、インフレーターの外周面を覆う支持部を、インフレーターの他端側を露出させるように、配置させることができることから、インフレーターを取り付けた折り完了体をケース内に収納させた状態のエアバッグ組付体を窓の上縁側に取り付けて車両に搭載させる際に、インフレーターの他端側に、作動信号入力用のリード線を結線させたコネクタを接続させる接続作業が、容易となる。
さらに、上記構成の頭部保護エアバッグ装置において、支持部を、インフレーターを他端側から見た状態で、嵌合部におけるインフレーターの周方向の両端側から、それぞれ、インフレーターの周方向に略沿って延びるように形成すれば、インフレーターの外周側を、嵌合部の両端側から延びるように配置される支持部によって支持させることにより、インフレーター自体のケースに対する軸直交方向側への相対的な移動を抑制できる。換言すれば、上記構成の頭部保護エアバッグ装置では、ケースが、インフレーターに対して、インフレーターの軸心を中心として周方向の両側(時計回り方向,反時計回り方向)に捩じれるように動くことを抑制することができる。さらに、上記構成の頭部保護エアバッグ装置では、ケースが、インフレーター自体と、インフレーターの外周側に配置される嵌合部と、のインフレーターの軸直交方向に沿って離れた2点で、インフレーターに対して相対的に動くことを、抑制できることから、ケースのインフレーターに対して捩じれるような動きを一層強固に抑制することができる。そのため、折り完了体におけるインフレーターの直下に配置される領域が、捩じれることを、一層的確に防止することが可能となって、好ましい。
さらに、上記構成の頭部保護エアバッグ装置において、ケースに、インフレーターの他端側をインフレーターの軸方向に沿って挿入可能に開口して形成される挿入孔を、配設させる構成とすれば、インフレーターの他端側を挿入孔に挿入させる際に、同時に、嵌合部を組付用開口へ挿入させつつ嵌合させることができて、インフレーターのケースへの組付作業が一層容易となって、好ましい。
さらにまた、上記構成の頭部保護エアバッグ装置において、ケースを、嵌合部を挿入可能に開口して形成される組付用開口としての嵌合穴部を、備える構成とし、
嵌合穴部を、各規制面を有する立壁部と、少なくとも一方の立壁部の先端側から張り出すように延びて嵌合部の外表面側を押え可能な押え片部と、に囲まれる領域から、構成することが、好ましい。
頭部保護エアバッグ装置を上記構成とすれば、嵌合部を、インフレーターの軸方向に沿って移動させつつ、単に嵌合穴部に挿入させるだけで、嵌合部を、外周側を嵌合穴部の周縁、すなわち、立壁部の規制面と押え片部と、に覆われるようにして、安定して嵌合穴部に嵌合させることが可能であることから、嵌合部の組付用開口への嵌合作業が一層容易である。
具体的には、押え片部は、二つの立壁部の先端側から張り出すように、形成してもよく、また、二つの立壁部の先端相互を連結するように形成してもよい。
また、上記構成の頭部保護エアバッグ装置において、ケースに、嵌合部を貫通して係止可能な係止突起を、配設させる構成としてもよい。
本発明の一実施形態である頭部保護エアバッグ装置を車内側から見た概略正面図である。 実施形態の頭部保護エアバッグ装置の車両搭載状態の縦断面図であり、図1のII−II部位に対応する。 実施形態の頭部保護エアバッグ装置の車両搭載状態の縦断面図であり、図1のIII−III部位に対応する。 実施形態の頭部保護エアバッグ装置において使用されるケースの正面図である。 図4のケースの部分拡大概略斜視図である。 図4のVI−VI部位の部分拡大端面図である。 図6のVII−VII部位の端面図である。 実施形態の頭部保護エアバッグ装置において使用される取付ブラケットの正面図である。 図8の取付ブラケットの概略斜視図である。 実施形態の頭部保護エアバッグ装置において使用されるエアバッグを平らに展開した状態の正面図と、このエアバッグを折り畳んでラッピング材を巻き付ける状態を順に説明する図である。 エアバッグを折り畳んで形成される折り完了体とケースとを並べた状態を示す概略部分拡大斜視図である。 折り完了体をケースに収納させて、インフレーターをケースに組み付けた状態を示す概略部分拡大斜視図である。 インフレーターをケースに組み付けた状態を示す上下方向に沿った部分拡大縦断面図である。 インフレーターをケースに組み付けた状態を示す前後方向に沿った部分拡大横断面図である。 インフレーターをケースに組み付けた状態を示す概略部分拡大斜視図である。 本発明の他の実施形態の頭部保護エアバッグ装置において、インフレーターをケースに組み付けた状態を示す概略部分拡大斜視図である。 本発明のさらに他の実施形態の頭部保護エアバッグ装置において、インフレーターをケースに組み付けた状態を示す概略部分拡大斜視図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mは、図1に示すように、膨張完了時に、車両Vの窓(サイドウィンド)W1,W2を覆い可能に、エアバッグ30を、窓W1,W2の上縁側の周縁、すなわち、フロントピラー部FPからルーフサイドレール部RRを経てリヤピラー部RPの上方付近までの範囲に、折り畳んで収納させている。なお、実施形態の場合、車両Vは、フロントピラー部FPとリヤピラー部RPとの間に、略上下方向に沿うようにして1つの中間ピラー部CPを配設させる構成とされている。そして、膨張完了時のエアバッグ30は、図1の二点鎖線に示すように、窓W1,W2とともに、中間ピラー部CPに配置される中間ピラーガーニッシュ7や、リヤピラー部RPに配置されるリヤピラーガーニッシュ8の一部の車内側も、覆うように構成されている。
頭部保護エアバッグ装置Mは、図1〜3に示すように、エアバッグ30、エアバッグ30に膨張用ガスを供給するインフレーター12、取付ブラケット17,26、取付ボルト24,27、クランプ23、及び、エアバッグ30を折り畳んで形成される折り完了体45を収納するケース50,52、を、備えて構成されている。折り畳まれたエアバッグ30(折り完了体45)、インフレーター12、及び、ケース50,52は、取付ブラケット17,26を含めて、車両Vへの搭載時に、車内側Iをエアバッグカバー10に覆われて収納されている(図1〜3参照)。エアバッグカバー10は、実施形態の場合、フロントピラー部FPの車内側を覆うフロントピラーガーニッシュ5の下縁5aと、ルーフサイドレール部RRの車内側を覆うルーフヘッドライニング6の下縁6aと、から構成されている。
フロントピラーガーニッシュ5とルーフヘッドライニング6とは、中間ピラーガーニッシュ7,リヤピラーガーニッシュ8とともに、合成樹脂製として、図示しない取付手段によって、フロントピラー部FPやルーフサイドレール部RRにおけるボディ1側の部材であるインナパネル2の車内側Iに、取り付けられている。そして、フロントピラーガーニッシュ5とルーフヘッドライニング6との下縁5a,6aから構成されるエアバッグカバー10は、展開膨張時のエアバッグ30を突出可能に、エアバッグ30に押されて、下縁5a,6aを車内側Iに開くように、構成されている(図2の二点鎖線参照)。
インフレーター12は、エアバッグ30に膨張用ガスを供給するもので、図1に示すように、略円柱状のシリンダタイプとして、軸方向を、エアバッグ30を折り畳んで形成される折り完了体45の軸方向に略沿わせるようにして配置されている。実施形態の場合、インフレーター12は、図1,2,12に示すように、折り完了体45の前後方向の中央付近の上方の領域である窓W2の上方の領域において、折り完了体45の上側に隣接して軸方向を前後方向に略沿わせるようにして、配置されている。インフレーター12は、実施形態の場合、図8の二点鎖線に示すように、略円柱状の本体部13と、本体部13の軸方向の一端側に配置されるガス吐出口部14と、本体部13の軸方向の他端側に配置される接続口部15と、を備える構成とされている。ガス吐出口部14は、実施形態の場合、本体部13の前端13a側に配置されるもので、本体部13より小径として、膨張用ガスを吐出可能に開口した図示しないガス吐出口を、多数配設させている。本体部13の他端側である後端13b側に配置される接続口部15は、作動信号入力用のリード線を結線させた図示しないコネクタを接続させるためのものであり、実施形態では、インフレーター12は、本体部13の前端13a側(ガス吐出口部14側)を、エアバッグ30の後述する流入口部33に挿入させ、本体部13の後端13b側(接続口部15側)を流入口部33から突出させるようにして、流入口部33の後端33a側の外周側に配置されるクランプ23を利用して、エアバッグ30に対して連結される構成である(図11参照)。実施形態の場合、インフレーター12の本体部13は、接続口部15側となる後端側部位13cを、僅かに小径として、一般部13eと後端側部位13cとの間に段差を設けるようにして、構成されている(図14参照)。インフレーター12は、取付ブラケット17と、クランプ23と、取付ブラケット17をボディ1側のインナパネル2に固定するための取付ボルト24と、を利用して、インナパネル2に取り付けられている。
取付ブラケット17は、板金製として、実施形態の場合、図2に示すように、インフレーター12の車外側Oを覆うように、配置される構成である。具体的には、取付ブラケット17は、図8,9に示すように、本体部13の車外側Oを支持する支持部18と、支持部18から下方に延びてボディ1側のインナパネル2に取り付けられる取付片部22と、支持部18の後端側から後方に延びる嵌合部21と、を備える構成とされている。
支持部18は、図8に示すように、本体部13における前後両端側を除いた車外側を覆い可能に、取付片部22よりも前後に幅広として、前後方向に略沿って延びる長尺状とされる。この支持部18は、本体部13の外周面に沿わせて湾曲して形成されて(図2参照)、本体部13の外周面側を略隙間なく覆い可能に、構成されている。この支持部18は、インフレーター12の本体部13の外周側を覆うように配置させた状態で、本体部13と支持部18との外周側に配置させた板金製のクランプ23を使用して、インフレーター12を取り付ける構成とされている。具体的には、クランプ23は、図8の二点鎖線に示すように、支持部18において取付片部22より前側に配置される前端側部位19に2個と、支持部18において取付片部22より後側に配置される後端側部位20に1個と、の計3個配置されている。支持部18における前端側部位19は、インフレーター12とともに、エアバッグ30の流入口部33内に挿入される部位であり、この前側に配置される2つのクランプ23は、エアバッグ30における流入口部33の外周側に配置されて、流入口部33とインフレーター12とを接続させると同時に、インフレーター12を取付ブラケット17に取り付けることとなる(図11参照)。実施形態では、前端側部位19において、取付片部22側となる元部側の領域(後端側の領域)が、図8に示すように、クランプ23を巻き付ける被巻付部19aとされている。また、前端側部位19において、先端側(前端側)の部位は、被巻付部19aよりも車外側に位置するように、被巻付部19aとの間に段差を設けた段差部19bとして、構成されている(図9参照)。この段差部19bは、被巻付部19aの外周側に、エアバッグ30の流入口部33を介在させて巻き付けられるクランプ23の抜け止めとして、形成されている。また、後端側部位20においては、取付片部22から離れた側となる後端側の領域が、図8に示すように、クランプ23を巻き付ける被巻付部20aとされており、この被巻付部20aは、後端側部位20における他の部位(前端側の領域)よりも、幅広に、構成されている。
取付片部22は、インフレーター12の前後の略中央における下側の領域に配置されるように、構成されるもので、前後方向側に沿った2箇所に、ボディ1側のインナパネル2に固定するためのボルト24を挿通可能な挿通孔22aが、開口して形成されている(図2,8参照)。また、取付片部22の前後両縁側には、インナパネル2側に形成される図示しない係止孔周縁に係止されて取付ブラケット17の位置を仮固定可能な係止爪部22bが、インナパネル2側となる車外側Oに向かって突出するように形成されている。
嵌合部21は、ケース52に形成される後述する嵌合穴部69に挿入可能とされるもので、支持部18の後端側から後方に延びるようにして、インフレーター12の軸方向(前後方向)に略沿って配置されている。嵌合部21は、詳細に説明すれば、支持部18によってインフレーター12を支持させた状態で、インフレーター12の本体部13の外周面との間に隙間を有するように、支持部18との間に段差を設けて支持部18より車外側Oとなる位置において、後方に延びるように、形成されている(図7の二点鎖線参照)。また、嵌合部21は、インフレーター12の本体部13の外周面に沿うように、湾曲して構成されるとともに(図6の二点鎖線及び図9参照)、幅寸法(インフレーター12の周方向側の寸法)を、嵌合穴部69に挿入可能として、支持部18の幅寸法(インフレーター12の周方向側の寸法)より小さく設定されている。また、この嵌合部21は、長さ寸法(前後方向側の幅寸法)を、ケース52との組付時に、先端21a側を嵌合穴部69に挿入可能で、かつ、支持部18によってインフレーター12を支持させた状態で、先端21aを、インフレーター12の本体部13における一般部13eよりも後方に位置させつつ後端側部位13cの後端よりも前方に位置させるように、設定されている(図14参照)。
各取付ブラケット26は、2枚の板金製のプレートから構成されるもので、図11,12に示すように、エアバッグ30の後述する各取付部38を、表裏から挟むようにして、各取付部38に取り付けられ、ボルト27を利用して、各取付部38を、ボディ1側のインナパネル2に取付固定している(図1参照)。
エアバッグ30は、図1の二点鎖線に示すように、インフレーター12からの膨張用ガスを内部に流入させて、折畳状態から展開して、窓W1,W2や、中間ピラー部CP及びリヤピラー部RPにおける中間ピラーガーニッシュ7,リヤピラーガーニッシュ8の車内側を覆うように、展開膨張する構成とされている。エアバッグ30は、図10のAに示すように、膨張用ガスを流入させて車内側壁部31aと車外側壁部31bとを離すように膨張するガス流入部31と、車内側壁部31a,車外側壁部31b相互を結合させるように形成されて膨張用ガスを流入させない非流入部36と、を備えている。ガス流入部31は、実施形態の場合、保護膨張部32と流入口部33を備え、非流入部36は、周縁部37、取付部38、板状部39,40、及び、閉じ部41を、備える構成とされている。
ガス流入部31の保護膨張部32は、図10のAに示すように、エアバッグ30の膨張完了時に、前席の側方の窓W1を覆う前保護部32aと、後席の側方の窓W2を覆う後保護部32bと、を備えている。流入口部33は、エアバッグ30において、前後方向の端縁側を除いた中間部位の上縁側から上方に突出させるように構成されるもので、実施形態の場合、前保護部32aの後端近傍となる前後方向の中央付近に、配置されている。この流入口部33は、後上がりに傾斜しつつエアバッグ30の上縁30a側から上方に突出するように形成されて、インフレーター12を接続可能に、後端33a側を開口させて構成されている。前保護部32aと後保護部32bとは、エアバッグ30の膨張完了時に、平らに展開した状態からの前後方向側の幅寸法を狭められ、また、厚さを規制されて前後方向に延びる板形状を維持できるように、内部領域に、閉じ部41を配置させている。
非流入部36における周縁部37は、ガス流入部31の外周縁を、流入口部33の後端33a側を除いて全域にわたって囲むように形成されている。板状部39は、前保護部32aと後保護部32bとの間に配置されるもので、略長方形板状とされている。板状部40は、エアバッグ30の前端側に配置されるもので、略長方形板状とされるとともに、下端側に、略帯状として前方に延びるベルト部40aを、配置させている。
取付部38は、板状部40におけるベルト部40aの前端側を含めて、エアバッグ30の膨張完了時の上縁30a側に配置されるもので、エアバッグ30の上縁30a側を、車両Vのボディ1側のインナパネル2に取り付けるための部位である。取付部38は、前後方向に沿って複数個(実施形態の場合、6個)配置されるもので、上述したごとく、取付ブラケット26とボルト27とを利用して、ボディ1側のインナパネル2に取り付けられることとなる。
そして、エアバッグ30は、車内側壁部31aと車外側壁部31bとを重ねるように平らに展開した状態から、下縁30b側を上縁30a側に接近させ、図10のBに示すように、前後方向に沿った長尺状の折り完了体45を形成するように、折り畳まれて、車両Vに搭載される。実施形態では、エアバッグ30は、図2,3に示すように、上縁30a側の領域を蛇腹折りされ、下部側の領域を下縁30b側から車外側O側に向かって巻くようなロール折りにより、折り畳まれている。折り完了体45において、各取付部38と流入口部33とは、図10のBに示すように、折り完了体45の上面から上方に突出するように、配置されることとなる。
折り畳まれたエアバッグ30(折り完了体45)を収納するケース50,52は、熱可塑性エラストマー製とされて、実施形態の場合、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)から形成されている。実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、図1に示すように、インフレーター12の後側に配置されるケース52に加えて、インフレーター12の前側の領域にも、折り完了体45におけるインフレーター12より前側に配置される領域を収納させるためのケース50を、配設させている構成である。なお、インフレーター12の前側の領域に配置されるケース50に関しては、詳細な説明を省略する。
ケース52は、インフレーター12の後端13b側から、前後方向におけるガス吐出口部14と逆方向側、すなわち、後方側に向かって延びる領域に配置されるもので、実施形態の場合、折り完了体45において、インフレーター12の後端13bから後方の領域を、折り完了体45の後端にかけて覆うように、構成されている。ケース52は、図4,5に示すように、折り完了体45を収納させる収納部位53と、前端側に形成されてインフレーター12を組み付ける組付部55と、を備える構成とされている。
収納部位53は、図3に示すように、折り完了体45の上面側から車外側にかけてを覆うように、構成されている。収納部位53において、取付部38の配置される領域は、取付ブラケット26を取り付けた状態の取付部38を突出可能とする開口53aが、形成されている(図5,11,12参照)。
組付部55は、図5に示すように、収納部位53の前端側において車外側Oに向かって突出するように形成されている。具体的には、組付部55は、収納部位53の前端側から車外側上方に向かって延びるように形成される縦壁部56と、縦壁部56の外周縁から前方に延びるカバー部63と、を備える構成とされている。縦壁部56は、上下方向に略沿って配設されるもので、図5,7に示すように、インフレーター12の本体部13における後端13b側を挿入可能な挿入孔57を、備える構成とされている。カバー部63は、ケース52をインフレーター12に組み付けられた状態で、本体部13における一般部13eの後側の領域を含めた後端側の領域の外周側を、上側から車外側にかけて部分的に覆い可能な構成として、図5,6に示すように、インフレーター12(本体部13)の外周面に略沿って湾曲して、構成されている。カバー部63には、嵌合部21を嵌合可能な被嵌合部65が、配設されている。
挿入孔57は、インフレーター12における本体部13の後端側部位13cを、インフレーター12の軸方向(前後方向)に沿って挿入可能とするように、図5,7に示すように、縦壁部56を前後方向側に貫通させて、構成されている。挿入孔57は、組付部55をインフレーター12の軸方向に沿った方向側(前後方向側)から見た状態で、円柱状のインフレーター12の本体部13における後端側部位13cを挿通可能に、円形に開口して形成されるものである。また、実施形態では、縦壁部56は、挿入孔57の周縁を構成する周縁部位58において、後端側部位13cの車内側Iに位置する車内側部位59と、後端側部位13cの車外側Oに位置する車外側部位60と、を、前後方向側でずらすように、車内側部位59と車外側部位60とを分離させて段差を生じさせるようにして、形成されている。実施形態の場合、車外側部位60が、車内側部位59よりも前側(インフレーター12側)に、配置されている。そして、縦壁部56において、挿入孔57の周縁を構成する周縁部位58(車内側部位59,車外側部位60)が、インフレーター12(本体部13の後端側部位13c)の外周面13dを覆う支持部を、構成することとなる。すなわち、実施形態では、インフレーター12における本体部13の後端側部位13cの外周面13dは、インフレーター12を後端13b側から見た状態で、嵌合部21におけるインフレーター12の周方向の両端(端縁21b,21c)側から、それぞれ、インフレーター12の周方向に略沿って延びるように形成される挿入孔57の周縁部位58(車内側部位59,車外側部位60)によって、全周にわたって、覆われることとなる。また、実施形態では、周縁部位58における車外側部位60が、図7の二点鎖線及び図14に示すように、インフレーター12を後端13b側から挿入孔57内に挿入させる際に、一般部13eの後縁側(一般部13eと後端側部位13cとの境界に配置される段差状の部位)と当接して、インフレーター12のさらなる挿入を抑制するストッパとして、作用することとなる。さらに、実施形態では、インフレーター12を、本体部13の後端13b側(後端側部位13c)を挿入孔57に挿入させるようにして、ケース52に組み付けた状態では、インフレーター12は、後端13b側の接続口部15を、露出させるようにして、配置される構成である(図12参照)。
嵌合部21を嵌合させる被嵌合部65は、カバー部63において、インフレーター12の車外側Oとなる領域に、形成されるもので、実施形態の場合、カバー部63の一部に周方向に沿った切れ目を入れて形成される帯状の領域を、カバー部63における周囲の一般部64との間に隙間を設けて、この一般部64よりも車外側Oに突出させた段差状の部位から、構成されている(図5,6参照)。すなわち、被嵌合部65は、カバー部63の外周側において嵌合部21を挿入可能に開口して形成される組付用開口としての嵌合穴部69と、嵌合部21を嵌合穴部69に挿入させた際に、嵌合部21の車外側Oを覆うように配置される押え片部66と、を備える構成とされている。押え片部66は、図6に示すように、嵌合部21の車外側O(外表面側)を略隙間なく覆って、嵌合部21の車外側Oを押え可能に、嵌合部21に沿って湾曲するように形成されるもので、カバー部63における一般部64との間に、嵌合部21を挿通可能な開口幅寸法を有した隙間を設けつつ(図7参照)、インフレーター12の周方向に沿った両端側を、一般部64と連結させるようにして、形成されている。すなわち、押え片部66におけるインフレーター12の周方向に沿った両端側には、図6に示すように、押え片部66と一般部64とを連結させる立壁部67,67が、形成されている。換言すれば、押え片部66は、二つの立壁部67,67の先端67b,67b相互を連結するように、形成されている。また、押え片部66の前後両側には、一般部64から連なる連結部68F,68Rが、インフレーター12の周方向に沿って配置されている(図5,7,15参照)。実施形態の場合、後側の連結部68Rは、挿入孔57の周縁部位58における車外側部位60から構成されている。そして、連結部68F,68Rと押え片部66との間の隙間は、開口幅寸法(連結部68F,68Rと押え片部66との間のインフレーター12の軸直交方向側での離隔距離)を、嵌合部21を挿通可能に、嵌合部21の厚さ寸法より、若干大きく設定されている。
そして、実施形態では、被嵌合部65において、押え片部66と各立壁部67とに囲まれる領域(押え片部66と連結部68F,68Rとの間の隙間の領域)が、嵌合部21を挿入させる組付用開口としての嵌合穴部69を、構成することとなる。この嵌合穴部69は、図7に示すように、インフレーター12の軸方向(前後方向)側で貫通されて、嵌合部21をインフレーター12の軸方向(前後方向)に沿って挿入可能とされるもので、押え片部66と連結部68Fとの間の隙間を、インフレーター12の軸方向(前後方向)に沿って嵌合部21を挿入させるための挿入用開口69aとしている。また、実施形態では、嵌合穴部69におけるインフレーター12の周方向に沿った両縁側を構成する立壁部67,67が、嵌合部21のインフレーター12の周方向の両側への移動を規制することとなり、この立壁部67,67において、挿入用開口69aから連なるように形成される押え片部66側の面が、嵌合部21のインフレーター12の周方向の両側への回転移動を規制する規制面67a,67aを構成している。さらに、実施形態では、押え片部66の前後両側に配置される連結部68F,68Rが、嵌合部21とインフレーター12の本体部13との間に介在されることとなる。
すなわち、嵌合部21は、図13に示すように、嵌合穴部69に挿入された状態で、インフレーター12の周方向に沿った両側の端縁21b,21cを、立壁部67,67の規制面67aに、当接可能とされることから、インフレーター12を取り付けた状態の取付ブラケット17の嵌合部21を嵌合穴部69に挿入させれば、この規制面67aにより、ケース52の組付部55に対してインフレーター12の周方向の両側への回転を規制されることとなる。換言すれば、ケース52が、インフレーター12に対して、インフレーター12(折り完了体45)の周方向の両側への回転(インフレーター12に対して捩じれるような動き)を抑制されることから、ケース52に収納される折り完了体45も、周方向の両側への回転(捩じれるような動き)を抑制されることとなる。また、実施形態では、嵌合部21は、図14に示すように、インフレーター12の軸直交方向側の外方(外周面21d)を押え片部66によって覆われ、インフレーター12の軸直交方向側の内方(内周面21e)を連結部68F,68Rに支持される構成である。すなわち、嵌合部21は、インフレーター12の周方向の両側の端縁21b,21cと、インフレーター12の軸直交方向側の両側となる外周面21d,内周面21eと、を、嵌合穴部69の内周面を構成している部位(立壁部67,67,押え片部66,連結部68F,68R)に規制されるようにして、嵌合穴部69に嵌合されることとなる。
なお、実施形態では、ケース52は、折り完了体45を内部に収納させた状態で、収納部位53に形成される各開口53aから各取付部38を突出させるとともに、収納部位53の外周側から、部分的に、破断可能なラッピング材75を巻き付けることにより、折り完了体45のケース52内への収納状態を維持している(図12,13参照)。
次に、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mの車両Vへの搭載について説明をする。まず、エアバッグ30を、図10のBに示すように、折り畳む。実施形態の場合、エアバッグ30を、車内側壁部31aと車外側壁部31bとを重ねて平らに展開した状態から、上縁30a側の領域を、上縁30aと略平行な折目を付けて蛇腹折りし、下方の領域を、下縁30bを車外側壁部31b側で巻くようにロール折りして、折り完了体45を、形成する。その後、折り完了体45の周囲に、部分的に、破断可能なラッピング材75を巻き付ける(図10のB参照)。次いで、折り完了体45から突出している取付部38に、取付ブラケット26を取り付け、流入口部33に、クランプ23を使用して、周囲に取付ブラケット17を配置させたインフレーター12を接続させる(図11参照)。その後、折り完了体45をケース50,52内に収納させ、ケース50,52の外周側からラッピング材75を、ケース50,52と折り完了体45とに巻き付ける。そして、インフレーター12を、軸方向に沿って後方に移動させるようにして、本体部13の後端側部位13cを挿入孔57に挿入させつつ、同時に、取付ブラケット17の嵌合部21を、挿入用開口69aから嵌合穴部69に挿入させて、インフレーター12をケース52の組付部55に組み付ければ、図12に示すようなエアバッグ組付体AMを形成することできる。
そして、取付ブラケット17,26を、ボディ1側のインナパネル2の所定位置に配置させて、ボルト24,27止めし、所定のインフレーター作動用の制御装置から延びる図示しないリード線を、インフレーター12の接続口部15に結線し、フロントピラーガーニッシュ5やルーフヘッドライニング6をボディ1側のインナパネル2に取り付け、さらに、ピラーガーニッシュ7,8をボディ1側のインナパネル2に取り付ければ、頭部保護エアバッグ装置Mを車両Vに搭載することができる。
頭部保護エアバッグ装置Mの車両Vへの搭載後、制御装置からの作動信号を受けてインフレーター12が作動されれば、インフレーター12から吐出される膨張用ガスがエアバッグ30内に流入して、膨張するエアバッグ30が、エアバッグカバー10を押し開いて下方へ突出しつつ展開し、図1の二点鎖線に示すように、窓W1,W2や中間ピラー部CP及びリヤピラー部RPの車内側を覆うように、膨張を完了させることとなる。
そして、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、流入口部33に、取付ブラケット17を取り付けた状態のインフレーター12を接続させた折り完了体45を、ケース52に収納させる際に、単に、取付ブラケット17に形成されてインフレーター12の外周側に配置される嵌合部21を、インフレーター12の軸方向、すなわち、折り完了体45の軸方向に沿わせて移動させるようにして、ケース52に形成される組付用開口としての嵌合穴部69に、挿入用開口69aから挿入させれば、嵌合部21を嵌合穴部69に嵌合させることができて、インフレーター12をケース52に組み付けることができる。そのため、従来の頭部保護エアバッグ装置のように、巻付けバンド等の部材を使用しなくとも、インフレーター12をケース52に組み付けることができ、また、嵌合部21の嵌合穴部69への挿入方向も、インフレーター12(折り完了体45)の軸方向に略沿っていることから、挿入作業も容易であり、組付作業を簡便に行うことができる。また、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、嵌合部21は、嵌合穴部69に形成される規制面67a,67aによって、インフレーター12の周方向の両側への回転移動を規制された状態で、嵌合穴部69に嵌合される構成であり、折り完了体45の周方向の両側への回転を抑制可能とされている。そのため、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、嵌合部21を嵌合穴部69に嵌合される構成であり、嵌合部21を嵌合穴部69に嵌合させることにより、ケース52が、嵌合部21、すなわち、取付ブラケット17に取り付けられているインフレーター12に対して捩じれるような動きを抑制されることとなる。その結果、ケース52に収納されている折り完了体45がインフレーター12に対して捩じれるような動きを抑制されることとなって、折り完了体45におけるインフレーター12の直下に配置される領域に、捩じれが発生することも、的確に防止することができる。
したがって、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、インフレーター12とケース52とを簡便に組み付けることができ、かつ、折り完了体45に捩じれが生じることを抑制して窓W1,W2の上縁側に取り付けることができる。
また、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、ケース52が、インフレーター12の外周面を覆う支持部を有する構成とし、この支持部はインフレーター12を後端13b側から見た状態で、嵌合部21におけるインフレーター12の周方向の一端側から、インフレーター12の周方向に略沿って延びるように形成される構成である。実施形態では、詳細に説明すれば、ケース52の組付部55が、インフレーター12の後端13b側を貫通可能な挿入孔57を有し、この挿入孔57の周縁部位58が、嵌合部21におけるインフレーター12の周方向の両端側からインフレーター12の周方向に略沿って延びる支持部を構成している。すなわち、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、図12に示すように、インフレーター12は、後端13b側に配置される接続口部15を露出させるように、挿入孔57に後端13b側を挿入させる構成とされていることから、インフレーター12を取り付けた折り完了体45をケース50,52内に収納させた状態のエアバッグ組付体AMをW1,窓W2の上縁側に取り付けて車両Vに搭載させる際に、インフレーター12の後端13b側に配置される接続口部15に、作動信号入力用のリード線を結線させた図示しないコネクタを接続させる接続作業が、容易である。なお、このような点を考慮しなければ、インフレーターの外周側を覆う支持部を、配設させない構成としてもよく、また、支持部を、インフレーターの後端側(他端側)を覆うように、配設させる構成としてもよい。
さらに、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、支持部を構成している挿入孔57の周縁部位58が、インフレーター12の外周側を全周にわたって覆うように、形成されている(図12,14参照)。すなわち、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、支持部が、インフレーター12を後端13b側から見た状態で、嵌合部21におけるインフレーター12の周方向の両端(端縁21b,21c)側から、それぞれ、インフレーター12の周方向に略沿って延びるように、形成される構成である。そのため、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、インフレーター12の外周側(後端側部位13cの外周面13d側)を、挿入孔57の周縁部位58によって支持させることにより、インフレーター12自体のケース52に対する軸直交方向側への相対的な移動を抑制できる。換言すれば、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、ケース52が、インフレーター12に対して、インフレーター12の軸心を中心として周方向の両側(時計回り方向,反時計回り方向)に捩じれるように動くことを抑制することができる。さらに、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、ケース52が、インフレーター12自体と、インフレーター12の外周側に配置される嵌合部21と、のインフレーター12の軸直交方向に沿って離れた2点で、インフレーター12に対して相対的に動くことを、抑制できることから、ケース52のインフレーター12に対して捩じれるような動きを一層強固に抑制することができる。そのため、折り完了体45におけるインフレーター12の直下に配置される領域が、捩じれることを、一層的確に防止することができる。なお、このような点を考慮しなければ、支持部は、嵌合部におけるインフレーターの周方向の一端側のみから延びるように、形成してもよい。
特に、実施形態では、ケース52に、インフレーター12の後端13b側をインフレーター12の軸方向に沿って挿入可能に開口して形成される挿入孔57を配設させ、この挿入孔57の周縁部位58が支持部を構成している。そのため、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、インフレーター12の後端13b側を挿入孔57に挿入させる際に、同時に、嵌合部21を嵌合穴部69へ挿入させつつ嵌合させることができて、インフレーター12のケース52への組付作業が一層容易である。
さらにまた、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、ケース52が、嵌合部21を挿入可能に開口して形成される組付用開口としての嵌合穴部69を、備える構成とされ、この嵌合穴部69は、各規制面67a,67aを有する立壁部67,67と、立壁部67,67の先端67b,67b相互を連結するように形成される押え片部66と、に囲まれる領域から構成され、押え片部66は、嵌合部21の外表面側(車外側O)を押え可能に構成されている。そのため、嵌合部21を、インフレーター12の軸方向に沿って移動させつつ、単に嵌合穴部69に挿入させるだけで、嵌合部21を、外周側(端縁21b,21c,外周面21d,内周面21e)を嵌合穴部69の周縁(立壁部67,67,押え片部66,連結部68F,68R)に覆われるようにして、安定して嵌合穴部69に嵌合させることができて、嵌合部21の嵌合穴部(組付用開口)69への嵌合作業が一層容易である。
詳細には、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、嵌合部21は、インフレーター12の周方向に沿った両端側(端縁21b,21c側)を、嵌合穴部69の規制面67a,67aに規制され、インフレーター12の軸直交方向の両面側(外周面21d,内周面21e)を、押え片部66と連結部68F,68Rとによって当接可能に、構成されている。すなわち、嵌合部21は、外周側を、立壁部67,67と押え片部66と連結部68F,68Rとによって、支持される構成であり、また、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、インフレーター12も挿入孔57に挿入されて、外周面13dを全周にわたって挿入孔57の周縁部位58によって覆われる構成である。すなわち、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mでは、インフレーター12の軸直交方向側において、インフレーター12に対して離隔して配置される嵌合部21が、インフレーター12の周方向の両側への移動を抑制され、かつ、インフレーター12軸直交方向側の両側への移動も抑制されて、四方への移動を規制されて、嵌合穴部69に嵌合される構成であり、また、インフレーター12自体も、軸直交方向側での移動を規制されて、挿入孔57に挿入される構成であることから、嵌合穴部69に嵌合させた嵌合部21と、インフレーター12自体と、によって、ケース52を強固に組み付けることができ、折り完了体45の捩じれを、的確に防止することができる。
なお、上記のような点を考慮しなければ、図16に示すように、ケース52Aに形成される組付用開口69Aを、嵌合部21Aにおけるインフレーター12の軸直交方向側を開口させ、かつ、嵌合部21Aによってインフレーター12の周方向の両側を覆うような凹状として、構成し、ケース52Aに、嵌合部21Aを貫通して係止可能な係止突起77を、配設させる構成としてもよい。詳細には、組付用開口69Aは、前後両側とインフレーター12の軸直交方向側とを開口させるとともに、インフレーター12の周方向の両側に、嵌合部21Aのインフレーター12の周方向の両側を覆う立壁部67A,67Aを、備える構成とされて、嵌合部21Aを、インフレーター12の軸方向に沿った後方に向かって挿入可能に構成されている。そして、この組付用開口69Aでは、立壁部67A,67Aの前端側に囲まれる領域が、嵌合部21Aを挿入させる挿入用開口69aを、構成している(図16参照)。また、取付ブラケット17Aにおける支持部18Aから延びるように形成される嵌合部21Aには、後端側を開口させるようにして、ケース52Aに形成される係止突起77を挿通可能な溝部21fが、形成されており、係止突起77の先端側(インフレーター12の軸直交方向側の先端側)には、この溝部21fの周縁に係止可能とされる爪部77a,77aが、インフレーター12の周方向に沿って突出するように、形成されている。このような構成では、嵌合部21Aは、組付用開口69Aの周縁を構成する立壁部67A,67Aの規制面67a,67aによって、インフレーター12の周方向の両側への移動を抑制され、係止突起77の爪部77a,77aによって、インフレーター12の軸直交方向側への移動を抑制されることとなる。
また、実施形態のケース52では、押え片部66が、二つの立壁部67,67の先端67b,67b相互を連結して、嵌合部21におけるインフレーター12の軸直交方向側の外方側(外表面側、車外側O)を全面にわたって覆うように構成されているが、押え片部の形状は、これに限られるものではない。例えば、図17に示すケース52Bのように、二つの立壁部67Bの先端67bから、それぞれ、嵌合部21の外表面側を部分的に覆う押え片部66Bを、張り出すように延ばして、形成し、押え片部66B,66Bの間に隙間を設けるように、構成してもよい。さらには、図示を省略するが、このような押え片部は、一方の立壁部のみに、形成してもよい。
なお、実施形態では、インフレーターが、前端側にガス吐出口部を配置させ、インフレーターの後端から後方に延びるように配設されるケースを、インフレーターに組み付けた構成の頭部保護エアバッグ装置を、例に採り説明しているが、インフレーターを、後端側にガス吐出口部を位置させるように、配置させ、インフレーターの前端から前方に延びるように配設させたケースを、インフレーターに組み付ける構成としてもよい。
1…ボディ、2…インナパネル、12…インフレーター、13…本体部、13a…前端、13b…後端、14…ガス吐出口部、15…接続口部、17,17A…取付ブラケット、21,21A…嵌合部、30…エアバッグ、33…流入口部、45…折り完了体、52,52A,52B…ケース、57…挿入孔、58…周縁部位(支持部)、65…被嵌合部、66,66B…押え片部、67,67A,67B…立壁部、67a…規制面、67b…先端、69,69A…嵌合穴部(組付用開口)、69a…挿入用開口、77…係止突起、W1,W2…窓、V…車両、M…頭部保護エアバッグ装置。

Claims (8)

  1. 展開膨張時に車両の窓を覆う構成とされて前記窓の車内側における上縁側に収納されるエアバッグと、該エアバッグに膨張用ガスを供給するインフレーターと、該インフレーターを前記窓の上縁側におけるボディ側に取り付ける取付ブラケットと、展開膨張時の下縁側を上縁側に接近させるように折り畳んだ前記エアバッグの折り完了体を収納する合成樹脂製のケースと、を備える構成として、
    前記エアバッグが、前記インフレーターと接続される流入口部を、前後方向の端縁側を除いた中間部位の上縁側から上方に突出させるように構成され、
    前記インフレーターが、外形形状を、軸方向を前記折り完了体の軸方向に略沿わせるようにして配置される略円柱状として構成されるとともに、軸方向の一端側に、前記流入口部と連結されて前記エアバッグ内に膨張用ガスを吐出するガス吐出口部を配設させ、軸方向の他端側を、前記流入口部から突出させる構成とされる頭部保護エアバッグ装置であって、
    前記ケースが、前記折り完了体において、前記インフレーターの他端側から、前後方向における前記ガス吐出口部と逆方向側に、向かって延びる領域に配置される構成とされ、
    前記取付ブラケットが、前記インフレーターに取り付けられた状態で、前記インフレーターの外周側において前記ケース側に延びるように配置されるとともに、前記ケースに形成される組付用開口に嵌合される嵌合部を、有する構成とされ、
    前記嵌合部が、前記折り完了体の周方向の両側への回転を抑制可能に、前記組付用開口に嵌合される構成とされ、
    前記組付用開口が、前記嵌合部を前記インフレーターの軸方向に沿って挿入させる挿入用開口と、該挿入用開口から連なるように形成されるとともに前記嵌合部の前記インフレーターの周方向の両側への回転移動を規制する規制面と、を備えて、前記嵌合部を嵌合可能に、構成されていることを特徴とする頭部保護エアバッグ装置。
  2. 前記ケースが、前記インフレーターの外周面を覆う支持部を、有する構成とされ、
    該支持部が、前記インフレーターを他端側から見た状態で、前記嵌合部における前記インフレーターの周方向の一端側から、前記インフレーターの周方向に略沿って延びるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の頭部保護エアバッグ装置。
  3. 前記支持部が、前記インフレーターを他端側から見た状態で、前記嵌合部における前記インフレーターの周方向の両端側から、それぞれ、前記インフレーターの周方向に略沿って延びるように形成されていることを特徴とする請求項2に記載の頭部保護エアバッグ装置。
  4. 前記ケースが、前記インフレーターの他端側を前記インフレーターの軸方向に沿って挿入可能に、開口して形成される挿入孔を、備える構成とされていることを特徴とする請求項1に記載の頭部保護エアバッグ装置。
  5. 前記ケースが、前記嵌合部を挿入可能に開口して形成される組付用開口としての嵌合穴部を、備え、
    該嵌合穴部が、前記各規制面を有する立壁部と、少なくとも一方の立壁部の先端側から張り出すように延びて前記嵌合部の外表面側を押え可能な押え片部と、に囲まれる領域から、構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の頭部保護エアバッグ装置。
  6. 前記押え片部が、二つの前記立壁部の先端側から張り出すように、形成されていることを特徴とする請求項5に記載の頭部保護エアバッグ装置。
  7. 前記押え片部が、二つの前記立壁部の先端相互を連結するように、形成されていることを特徴とする請求項5に記載の頭部保護エアバッグ装置。
  8. 前記ケースが、前記嵌合部を貫通して係止可能な係止突起を、備える構成とされていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の頭部保護エアバッグ装置。
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