JP6085476B2 - 油性固型化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、油性固型化粧料に関する。
油性化粧料は、エモリエント効果に優れ、化粧膜が均一で着色効果が高いため、口紅やファンデーション、コンシーラー、アイシャドウ等のメイクアップ化粧料に多く応用されている。しかし、油剤が他の剤型の化粧料より多く配合されているために、使用時のべたつきや、よれやテカリといった経時での化粧くずれが課題となっている。また、シミやにきび跡などの肌欠点のカバー効果もまだ十分でなく、高いカバー力を持続する化粧料の開発も課題となっている。これら課題の解決のため、様々な検討が行われている。
そのような技術としては、肌への密着性の高い油剤やワックス類を多く配合する技術(特許文献1参照)や、皮膜形成剤と環状シリコーンなどの揮発性油剤を組み合わせて配合する技術(特許文献2)等が報告されている。
一方、デキストリン脂肪酸エステルは一般的には油剤のゲル化剤として知られており、油性固型化粧料において油剤を固める成分として一般的に用いられてきた。しかし、特定の重合度のデキストリンと分岐鎖をもつ脂肪酸をエステル化することで、液状油のゲル化能がない新規なデキストリン脂肪酸エステルが開発されている(特許文献3)。
特開平8−208710号公報 特開2001−187715号公報 国際公開第2011−102123号
しかしながら、特許文献1及び2の方法では、化粧持ち効果の向上は見られるものの、油性化粧料特有のエモリエント性が低くなってしまったり、各成分と油剤との相溶性によっては、化粧料自体の経時安定性が損なわれる場合があった。
従って本発明は、塗布時の油っぽさが少ないながらもエモリエント性に優れ、かつ肌へ密着してカバー力が高く、経時安定性にも優れる油性固型化粧料を提供することである。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、酸化チタンを15質量%以上30質量%以下と高配合する油性固型化粧料において、特定のデキストリン脂肪酸エステルと、シリコーン油の配合割合が少ない油剤とを組み合わせることにより、十分なエモリエント性を持ちながらべたつかず、肌上で塗り拡げる際に伸びすぎず、十分なカバー力を有する柔軟な化粧膜が形成されて、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、次の成分(A)〜(D);
(A)脂肪酸組成について、(a)炭素数12〜22の分岐鎖飽和脂肪酸と(b)炭素数12〜22の直鎖飽和脂肪酸との含有モル比が、100:0〜50:50であるデキストリン脂肪酸エステル
(B)25℃で固形の油を、油性固型化粧料の総量を基準として8質量%以上20質量%以下
(C)酸化チタンを、油性固型化粧料の総量を基準として15質量%以上30質量%以下
(D)25℃で液状又はペースト状の油剤
を含有する油性固型化粧料であって、成分(D)中のシリコーン油の含有量が、成分(D)の総量を基準として10質量%以下である油性固型化粧料を提供するものである。
本発明の油性固型化粧料は、塗布時の油っぽさが少ないながらもエモリエント性に優れ、かつ肌へ密着してカバー力が高く、経時安定性にも優れるものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いられる成分(A)のデキストリン脂肪酸エステルは、デキストリンと脂肪酸とのエステル化物であり、その脂肪酸組成について、(a)炭素数12〜22の分岐鎖飽和脂肪酸と(b)炭素数12〜22の直鎖飽和脂肪酸との含有モル比が、100:0〜50:50のものである。
また、本発明で用いられる成分(A)のデキストリン脂肪酸エステルは、液状油に混合したときに液状油をゲル化しない、という特性を有するものが好ましい。
ここで「液状油をゲル化しない」とは、ASTM D445測定方法による40℃における動粘度が8mm2/sである流動パラフィンを液状油とする場合、デキストリン脂肪酸エステルを5質量%含有する該流動パラフィンを100℃で溶解し、24時間後25℃で粘度を測定したとき、粘度が、Yamco DIGITAL VISCOMATE粘度計VM−100A(振動式)(山一電機社製)の検出限界以下であることを意味する。なお、ゲル化する場合には、粘度が検出されることで確認できる。
成分(A)のデキストリン脂肪酸エステルに用いられるデキストリンは、グルコース平均重合度が3〜150であるのが好ましく、さらに10〜100であるのが好ましい。グルコース平均重合度がこの範囲であると、油剤への溶解性が良好であり、加温等をする必要がないのでより好ましい。デキストリンの糖鎖は直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよい。
成分(A)のデキストリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸は、(a)炭素数12〜22の分岐鎖飽和脂肪酸の1種又は2種以上を必須とし、さらに(b)炭素数12〜22の直鎖飽和脂肪酸の1種又は2種以上を含有してもよいものである。
脂肪酸の組成割合は、(a)炭素数12〜22の分岐鎖飽和脂肪酸と(b)炭素数12〜22の直鎖飽和脂肪酸との含有モル比が、油剤への溶解性の点から、100:0〜50:50であり、好ましくは100:0〜55:45である。
(a)炭素数12〜22の分岐鎖飽和脂肪酸としては、例えば、イソトリデカン酸、イソミリスチン酸、イソパルミチン酸、イソステアリン酸、イソアラキン酸等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を適宜選択又は組み合わせて使用することができる。中でも特にイソステアリン酸が好ましく、構造の違い等の限定は特にない。
また、(b)炭素数12〜22の直鎖飽和脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を適宜、選択又は組み合わせて使用することができる。
また成分(A)のデキストリン脂肪酸エステルの、デキストリンへの脂肪酸の置換度は、グルコース単位当たり1.0〜3.0であるのが好ましく、より好ましくは1.2〜2.8である。グルコース置換度がこの範囲にあると、100℃以下で液状油に溶解し、着色や臭いもなくより好ましい。
成分(A)のデキストリン脂肪酸エステルに用いられる脂肪酸として分岐鎖飽和脂肪酸単独の場合のデキストリン脂肪酸エステルとしては、例えば、デキストリンイソパルミチン酸エステル、デキストリンイソステアリン酸エステル、デキストリンイソアラキジン酸エステル、デキストリン(イソパルミチン酸/イソステアリン酸)エステル等が挙げられる。
成分(a)のデキストリン脂肪酸エステルに用いられる脂肪酸として分岐鎖飽和脂肪酸と直鎖飽和脂肪酸との混合脂肪酸を用いた場合のデキストリン脂肪酸エステルとしては、例えば、デキストリン(イソパルミチン酸/ラウリン酸/ベヘン酸)エステル、デキストリン(イソステアリン酸/ミリスチン酸)エステル、デキストリン(イソステアリン酸/パルミチン酸/ベヘン酸)エステル、デキストリン(イソパルミチン酸/ステアリン酸)エステル、デキストリン(イソステアリン酸/アラキジン酸)エステル、デキストリン(イソステアリン酸/ステアリン酸)エステル等が挙げられる
これらの中でも特にデキストリンイソステアリン酸エステルが好ましく、市販品としては、ユニフィルマHVY(千葉製粉社製)等が挙げられる。
本発明における成分(A)デキストリン脂肪酸エステルの含有量は、油性固型化粧料の総量を基準として5質量%以上が好ましく、6質量%以上がより好ましく、また20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。具体的な範囲としては5〜20質量%が好ましく、6〜15質量%がより好ましい。この範囲内であれば、成分(A)のデキストリン脂肪酸エステルの持つ柔軟な皮膜性が発揮され、べたつきがなくエモリエント性に優れ、肌へのつきが良好な化粧料が得られる。
本発明に用いられる成分(B)25℃で固形の油は、常温(25℃)で固形であれば特に制限されることはなく、例えば、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックスなどの炭化水素ワックス類、カルナウバワックス、キャンデリラワックスなどの植物性ワックス類、水素添加ヒマシ油、水素添加ホホバ油などの硬化油、ステアリン酸などの高級脂肪酸類、ステアリルアルコール、セタノールなどの高級アルコール類などが挙げられる。これらの固形油は1種又は2種以上を用いることができる。
本発明に用いられる(B)固形油の含有量は、成形性が良く、化粧効果持続性の点から、油性固型化粧料の総量を基準として8質量%以上20質量%以下であり、10質量%以上が好ましく、また18質量%以下が好ましい。具体的には、10〜18質量%がより好ましい。
本発明に用いられる(C)酸化チタンはその形状や粒子径が特に限定されるものではないが、隠ぺい力に優れるという観点から一次粒子径が0.15〜0.3μmであるものが好ましい。酸化チタンの例としてはMP−100(テイカ社製)、JR−800(テイカ社製)、CR−50(石原産業社製)、MT−500SA(テイカ社製)、ST−455(チタン工業社製)などが挙げられる。本発明における(C)酸化チタンの含有量は、高い隠ぺい性と化粧効果持続性の点から、油性固型化粧料の総量を基準として15質量%以上30質量%以下であり、好ましくは20質量%以上であり、また好ましくは28質量%以下である。具体的には20〜28質量%がより好ましい。
本発明に用いられる(D)25℃で液状又はペースト状の油剤としては、(B)成分を除く、常温(25℃)で液状〜ペースト状のものであり、化粧料に用いられるものであれば特に制限はなく、動物油、植物油、合成油等の起源を問わず、通常化粧料に用いられる、炭化水素類、油脂類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類等の油剤が用いられる。具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ホホバ油、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリスリットエステル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、ヒドロキシステアリン酸エステル、ポリヒドロキシステアリン酸エステル等のエステル類、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、フッ素変性シリコーン、環状シリコーン油等のシリコーン油類、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体類等が挙げられ、これらを1種又は2種以上用いることができる。これらの中でも保存安定性の観点から、成分(A)を溶解しやすいものが好ましく、その溶解度が25℃で30g/100g以上のものが特に好ましい。特に、シリコーン油は成分(A)の溶解性が著しく悪く、エモリエント性も低くなるため、全く含有しないか、含有するとしても成分(D)の総量を基準として10質量%以下であることが好ましい。
また成分(D)は揮発性油剤を含んでいても良いが、本発明においては揮発性油剤を含有せずとも十分ベタつきを抑えられ、化粧持ちに優れた化粧料が得られるため、容器に気密性が求められないなど汎用性に優れるという観点から、成分(D)の総量を基準として90質量%以上は不揮発性油剤であることが好ましい。ここで揮発性油剤とは、25℃で揮発性を示す油剤をいい、不揮発性油剤はそれ以外の油剤をいう。
さらに成分(D)の油剤として、不揮発性油剤であるヒドロキシステアリン酸エステル及び/又はポリヒドロキシステアリン酸エステルを含むことが好ましい。ポリヒドロキシステアリン酸の重合度nは特に制限されないが、成分(A)との相溶性の観点から、n=2〜10が好ましい。このような油剤としてはヒドロキシステアリン酸オクチル、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチルなどが挙げられ、市販品としてはサラコスEH、サラコスWO−6(何れも、日清オイリオグループ社製)などが挙げられる。ヒドロキシステアリン酸エステル及び/又はポリヒドロキシステアリン酸エステルの含有量は、肌への付着性及び化粧効果持続性が良好となり、ベタつき及び油性感を抑える点から、成分(D)の総量を基準として、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、また、50質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましい。具体的な範囲としては、5〜50質量%が好ましく、10〜45質量%がより好ましい。
本発明の油性固型化粧料には、上記成分以外に、通常化粧料に用いられる、前記酸化チタン以外の粉体、フッ素化合物、樹脂、界面活性剤、粘剤、防腐剤、香料、保湿剤、塩類、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、中和剤、pH調整剤、昆虫忌避剤等の成分を使用することができる。
上記の粉体は、板状、球状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、また多孔質、無孔質等の粒子構造等により限定されない。無機粉体類、有機粉体類、色素粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的な例としては、酸化チタン、黒色酸化チタン、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、無水ケイ酸、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、窒化硼素等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆マイカ、酸化鉄被覆マイカ、酸化鉄被覆マイカチタン、有機顔料被覆マイカチタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリル酸アルキル、オルガノポリシロキサンエラストマー、ポリメチルセスキオキサン、架橋型シリコーン・網状シリコーンブロック共重合体、ポリスチレン、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体、塩化ビニリデン−メタクリル酸共重合体、ポリエチレン、ウレタン、ウールパウダー、シルクパウダー、結晶セルロースパウダー、N−アシルリジンパウダー等の有機粉体類、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体類、微粒子酸化チタン被覆マイカチタン、微粒子酸化亜鉛被覆マイカチタン、硫酸バリウム被覆マイカチタン、酸化チタン含有無水ケイ酸、酸化亜鉛含有無水ケイ酸等の複合粉体等が挙げられ、これらより1種又は2種以上を用いることができる。なお、これら粉体は、フッ素化合物、シリコーン化合物、界面活性剤等の通常公知の処理剤により表面処理を施して用いても良い。
溶媒の例としては、精製水、環状シリコーン、エタノール、軽質流動イソパラフィン、低級アルコール、エーテル類、LPG、フルオロカーボン、N−メチルピロリドン、フルオロアルコール、揮発性直鎖状シリコーン、次世代フロン等が挙げられる。
界面活性剤としては、例えばアニオン型界面活性剤、カチオン型界面活性剤、ノニオン型界面活性剤、ベタイン型界面活性剤を用いることができる。
粘剤、樹脂の例としては、ポリアクリル酸ナトリウム、セルロースエーテル、アルギン酸カルシウム、カルボキシビニルポリマー、エチレン/アクリル酸共重合体、ビニルピロリドン系ポリマー、ビニルアルコール/ビニルピロリドン共重合体、窒素置換アクリルアミド系ポリマー、ポリアクリルアミド、カチオン化ガーガム等のカチオン系ポリマー、ジメチルアクリルアンモニウム系ポリマー、アクリル酸メタクリル酸アクリル共重合体、POE/POP共重合体、ポリビニルアルコール、プルラン、寒天、ゼラチン、タマリンド種子多糖類、キサンタンガム、カラギーナン、ハイメトキシルペクチン、ローメトキシルペクチン、ガーガム、アラビアゴム、結晶セルロース、アラビノガラクタン、カラヤガム、トラガカントガム、アルギン酸、アルブミン、カゼイン、カードラン、ジェランガム、デキストラン、セルロース、ポリエチレンイミン、高重合ポリエチレングリコール、カチオン化シリコーン重合体、合成ラテックス等が挙げられる。
本発明の油性固形化粧料は、特に限定されないが、ファンデーション、アイシャドウ、頬紅、白粉、コンシーラー、アイブロウ等のメーキャップ化粧料に好適に用いられる。
上述の実施形態に関し、本発明はさらに以下の実施態様を開示する。
<1>次の成分(A)〜(D);
(A)脂肪酸組成について、(a)炭素数12〜22の分岐鎖飽和脂肪酸と(b)炭素数12〜22の直鎖飽和脂肪酸との含有モル比が、100:0〜50:50であるデキストリン脂肪酸エステル
(B)25℃で固形の油を、油性固型化粧料の総量を基準として8質量%以上20質量%以下
(C)酸化チタンを、油性固型化粧料の総量を基準として15質量%以上30質量%以下
(D)25℃で液状又はペースト状の油剤
を含有する油性固型化粧料であって、成分(D)中のシリコーン油の含有量が、成分(D)の総量を基準として10質量%以下である油性固型化粧料。
<2>(A)デキストリン脂肪酸エステルが、液状油と混合したときに液状油をゲル化しないものである<1>の油性固型化粧料。
<3>(A)デキストリン脂肪酸エステルのデキストリンが、好ましくはグルコース平均重合度3〜150のもの、より好ましくはグルコース平均重合度10〜100のものである<1>又は<2>の油性固型化粧料。
<4>(A)デキストリン脂肪酸エステルの脂肪酸の組成割合が、(a)炭素数12〜22の分岐鎖飽和脂肪酸と(b)炭素数12〜22の直鎖飽和脂肪酸との含有モル比が100:0〜50:50であり、好ましくは100:0〜55:45である<1>〜<3>のいずれかの油性固型化粧料。
<5>(a)炭素数12〜22の分岐鎖飽和脂肪酸が、好ましくはイソトリデカン酸、イソミリスチン酸、イソパルミチン酸、イソステアリン酸、イソアラキン酸及びイソヘキサコサン酸から選ばれる1種又は2種以上であり、(b)炭素数12〜22の直鎖飽和脂肪酸がラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸及びベヘン酸から選ばれる1種又は2種以上である<1>〜<4>のいずれかの油性固型化粧料。
<6>(A)のデキストリン脂肪酸エステルの、デキストリンへの脂肪酸の置換度が、グルコース単位当たり好ましくは1.0〜3.0であり、より好ましくは1.2〜2.8である<1>〜<5>のいずれかの油性固型化粧料。
<7>(A)デキストリン脂肪酸エステルの含有量が、油性固型化粧料の総量を基準として、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは6質量%以上であり、また好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下であり、さらに好ましくは5〜20質量%、また好ましくは6〜15質量%である<1>〜<6>のいずれかの油性固型化粧料。
<8>(B)25℃で固形の油が、炭化水素ワックス類、植物性ワックス類、硬化油、高級脂肪酸類及び高級アルコール類から選ばれる1種又は2種以上である<1>〜<7>のいずれかの油性固型化粧料。
<9>(B)25℃で固形の油の含有量が、油性固型化粧料の総量を基準として8質量%以上20質量%以下であり、10質量%以上が好ましく、また18質量%以下が好ましい<1>〜<8>のいずれかの油性固型化粧料。
<10>(C)酸化チタンが、一次粒子径0.15〜0.3μmである<1>〜<9>のいずれかの油性固型化粧料。
<11>(C)酸化チタンの含有量が、油性固型化粧料の総量を基準として15質量%以上30質量%以下であり、好ましくは20質量%以上であり、また好ましくは28質量%以下である<1>〜<10>のいずれかの油性固型化粧料。
<12>成分(D)中のシリコーン油の含有量が10質量%以下であり、不揮発性油の含有量が90質量%以上である<1>〜<11>のいずれかの油性固型化粧料。
<13>成分(D)の油剤として、ヒドロキシステアリン酸エステル及び/又はポリヒドロキシステアリン酸エステルを含む<1>〜<12>のいずれかの油性固型化粧料。
<14>ヒドロキシステアリン酸エステル及び/又はポリヒドロキシステアリン酸エステルの含有量が、成分(D)の総量を基準として、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上であり、また好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下である<1>〜<13>のいずれかの油性固型化粧料。
以下に実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(化粧料の皮膚有用性評価)
専門パネラーを各評価項目ごとに10名ずつ用意し(但し、項目によりパネラーが重複する場合もある)、表1に示す評価基準に従って評価を行い、全パネラーの合計点数を以て評価結果とした。従って、点数が高いほど評価項目に対する有用性が高いことを示す。(満点:50点)
Figure 0006085476
実施例1〜3および比較例1〜5:油性スティックコンシーラー
表2に示す組成の油性スティックコンシーラーを下記製造方法に従って調製した。得られた油性スティックコンシーラーについて、上記評価方法により「カバー力」、「油性感のなさ」、「化粧もち」について評価を行った。その結果を併せて表2に示す。
Figure 0006085476
(製造方法)
A.成分1〜4の粉体原料をミキサーにて均一混合する。
B.成分5〜17を90℃に加熱し、均一混合する。
C.BにAを添加し、3本ローラーミルを用いて均一分散する。
D.再溶解・脱気を行い、型に流し込み、成型して油性スティックコンシーラーを得た。
表2の結果より、本発明の各実施例は比較例と比べてより高い効果を示していることが判った。実施例1〜3は各評価項目に関して高い評価を得ている。これに対して、比較例1は成分(A)のデキストリン脂肪酸エステルを配合しておらず、全ての項目で低い結果となった。比較例2ではシリコーン油を多く配合しているため、成分(A)が十分均一に溶解しておらず、全ての項目で低い値となった。比較例3では、固形油の割合が少なく、スティック状に成型することができなかった。また比較例5は逆に固形油の割合が多すぎたため、硬くなりすぎてしまい、化粧料としての評価ができなかった。比較例4では酸化チタンの配合量が少ないため、十分なカバー力が得られず化粧もちも悪いという結果になった。
下記実施例4〜5についても、上記試験において優れた結果を示すものである。
実施例4(油性コンシーラー)
(製造方法)
(5)〜(15)の油剤原料を95℃に加熱し、均一混合した後、(1)〜(4)の粉体原料を予めミキサーにて均一混合したものを加え、3本ロールミルで均一分散し、再溶解、脱気を行い金皿に充填して油性コンシーラーを得た。
Figure 0006085476
実施例5(油性ファンデーション)
(製造方法)
(8)〜(14)の油剤原料を95℃に加熱し、均一混合した後、(1)〜(7)の粉体原料を予めミキサーにて均一混合したものを加え、3本ロールミルで均一分散し、再溶解、脱気を行い金皿に充填して油性ファンデーションを得た。
Figure 0006085476
本発明は肌へ塗布した際の密着感に優れ、エモリエント性が高いながらも油性感が少なく、経時安定性が良い油性固型化粧料を提供することができる。

Claims (2)

  1. 次の成分(A)〜(D);
    (A)脂肪酸組成について、(a)炭素数12〜22の分岐鎖飽和脂肪酸と(b)炭素数12〜22の直鎖飽和脂肪酸との含有モル比が、100:0〜50:50であるデキストリン脂肪酸エステル
    (B)25℃で固形の油を、油性固型化粧料の総量を基準として8質量%以上20質量%以下
    (C)酸化チタンを、油性固型化粧料の総量を基準として15質量%以上30質量%以下
    (D)25℃で液状又はペースト状の油剤
    を含有する油性固型化粧料であって、成分(D)としてヒドロキシステアリン酸エステル及び/又はポリヒドロキシステアリン酸エステルを含有し、成分(D)中のシリコーン油の含有量が、成分(D)の総量を基準として10質量%以下である油性固型化粧料。
  2. 成分(D)中の不揮発性油剤の含有量が、成分(D)の総量を基準として90質量%以上である請求項1記載の油性固型化粧料。
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