JP6085457B2 - ホーム安全柵 - Google Patents

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Description

本発明はホーム安全柵に関し、特に、駅ホームのホーム縁に沿って配置される昇降式ロープを備えて成り、電車の入線時等にロープで利用者を安全に保護し、簡易な構成と低コストで実現でき、車掌からの前方見通しが改善されたホーム安全柵に関するものである。
駅のプラットホーム(「駅ホーム」または「ホーム」と記す)では、近年、乗降客等の利用者が駅ホームから線路(軌道)に転落したり、入線してきた電車(列車)と利用者が接触するのを防止するために、防護柵として、駅ホームの線路側の縁部に沿ってホーム安全柵が設けられつつある。ホーム安全柵としては、従来、種々の形式や構造がある。例えば、駅ホームに停車した電車の乗降ドアに対応した位置に横開きホームドア装置を設置した腰高の高さを有する防護壁タイプ、または地下鉄のごとく駅ホームの線路側の縁部に沿って人の身長を超える高さまで全面的に壁を形成し、電車の乗降ドアの位置に対応して横開き開閉ドアを設けた防護壁タイプ、または駅ホームの線路側の縁部に沿ってほぼ全域にわたって昇降自在なロープを配置して成る昇降式ロープ安全柵等(特許文献1)が存在する。ロープの代わりに長いバーやロッドを利用した安全柵もある。
特許文献1に開示された昇降式ロープ安全柵では、ほぼ電車の全体の長さに等しい長さを有するロープが複数の支柱によって支持されて架設され、電車がホームに入ってくる等の場合にはロープを下方位置に移動させて防護柵として機能させ、旅客が乗降するときにはロープを上方位置に移動させて車両ドアでの乗降を可能にする。複数の支柱のうち両端の支柱の各々に、ロープにテンション(引張力)を付加する機構部と、ロープを昇降させるロープ昇降駆動部とが設けられる。両端の支柱の間の複数の支柱は、上下方向にスリットを形成し、当該スリットを通して昇降自在なロープを保持する構造を有している。
特表2008−526614号公報
従来の昇降式ロープ安全柵では、両端支柱の間に設けた複数の支柱の各々は、スリットを利用したロープスルー式構造を有するため、当該支柱を形成する筐体の幅寸法が大きくなり、最後尾の車両に居る車掌から駅ホーム側で車両前方を見るとき、車掌から居る場所から車両近傍の領域が見えにくいという問題があった。特に、電車発車時に当該領域に人が居ると事故の原因になるために、車掌からは見通しのよい構造が求められていた。さらに、従来の昇降式ロープ安全柵の両端支柱の間に設けられた支柱は、上下方向に形成されたスリットに昇降自在なロープを挿通させる構造であったために、この支柱を湾曲した縁形状を有する駅ホームに設置すると、ロープが支柱のスリット縁に接触して昇降動作を円滑に行うことができず、このため湾曲形状のホーム縁の駅ホームに用いることができないという問題があった。
本発明の目的は、上記の課題に鑑み、昇降式ロープを利用したホーム安全柵において、支柱の構造と形状を改良して見通しを改善し、車掌等が旅客等の存在を確実に確認することができ、湾曲形状のホーム縁を有する駅ホームへの設置に適した構造を有し、さらに設置と組立の作業を容易に行うことができるホーム安全柵を提供することにある。
本発明に係るホーム安全柵は、上記の目的を達成するため、次のように構成される。
第1のホーム安全柵(請求項1に対応)は、ホーム縁に沿って設けられた両端支柱の間に、ロープ昇降駆動装置を備えたロープ駆動支柱を設け、このロープ駆動支柱は、車両側の側面部にロープ支持昇降部材を設け、当該側面部を開放するホーム見通し用空間領域が上下方向に形成され、当該ホーム見通し用空間領域を利用してロープ支持昇降部材を昇降するように構成されている。
上記のホーム安全柵では、ロープ昇降式のホーム安全柵において、ホーム縁に沿って設置された複数のロープを支持するための支柱のうち、両端の支柱の間に必要な数のロープ駆動支柱を設ける構造とし、このロープ駆動支柱は、車両側の側面部で外部に露出する取付け構造によって自在に昇降するロープ支持昇降部材を設け、かつロープを昇降させるための駆動モータや動力伝達機構を支柱筐体内に設け、これによりロープ駆動支柱の支柱筐体の幅寸法を全体として小さくすることができ、車両側の側面部周辺の空間をホーム見通し用空間領域として開放し、見通しを良好にした開放部を形成するようにした。この構造では、例えば電車の最後尾車両に居る車掌がホーム側における電車側面に沿って前方を見るとき、見通しが良いため、電車とホーム安全柵との間の状況について正確な情報を得ることが可能となる。
第2のホーム安全柵(請求項2に対応)は、上記の構成において、好ましくは、ロープ駆動支柱のロープ昇降駆動装置は、ロープ支持昇降部材を昇降させる動力伝達機構と、動力伝達機構を作動させる駆動手段とから構成される。
ロープ駆動支柱に備えられるロープ昇降駆動装置は、駆動モータ等の駆動手段と、駆動手段からの動力をロープ支持昇降部材の昇降運動に変換する動力伝達機構とから構成され、当該駆動手段と動力伝達機構はロープ駆動支柱の支柱筐体の内部に配置される。
第3のホーム安全柵(請求項3に対応)は、上記の構成において、好ましくは、ロープ支持昇降部材は、複数のロープを支持する板状部材であることを特徴とする。
ロープ支持昇降部材は、好ましくは板状部材であり、ロープ駆動支柱の支柱筐体の車両側に側面部に上下方向に形成された凹所にガイドされて昇降する。
第4のホーム安全柵(請求項4に対応)は、上記の構成において、好ましくは、ロープ支持昇降部材は、このロープ支持昇降部材に対して取付け・取外し自在な差込式構造を有しかつロープ挿通孔の開口部にロープの架け渡し方向に沿って湾曲部を形成したロープ保持具を備え、このロープ保持具を介してロープを支持することを特徴とする。
ロープ支持昇降部材は、車両側の辺に沿って例えば6本のロープを等間隔で支持する。これらのロープの支持は、ロープ支持昇降部材とは別途に用意されたロープ保持具によって行われ、かつ当該ロープ保持具はロープを挿通させた保持状態において、その後、ロープ支持昇降部材の所定の差込箇所に容易に取り付けることができる。これにより、昇降ロープ式のホーム安全柵の設置と組立の作業を容易に行うことができる。さらに、ロープ保持具のロープ挿通孔の開口部には湾曲部を形成しているため、ロープの折れ曲がりを緩い角度で形成してロープの架け渡しを行うことが可能となる。これによれば、駅ホームのホーム縁が湾曲していてもロープ架け渡しを適切に行うことが可能となる。
第5のホーム安全柵(請求項5に対応)は、上記の構成において、好ましくは、ロープ駆動支柱におけるロープ支持昇降部材が移動するホーム見通し用空間領域に安全用透明板を配置したことを特徴とする。
ロープ駆動支柱の車両側側面部に沿って外部に露出した状態で昇降するロープ支持昇降部材は、透明板のカバーでその昇降路を保護するように構成されるので、旅客等がロープ支持昇降部材に接触するのを防止することができる。また安全用のカバー部材は透明板であるので、見通しの良好性を確保することができる。
本発明に係るホーム安全柵によれば、次の効果を奏する。
第1に、ロープ昇降式のホーム安全柵において、ロープを架け渡す複数の支柱でロープ駆動支柱を両端支柱の間に設け、ロープ駆動支柱はロープ昇降駆動装置とロープ支持昇降部材を備え、このロープ支持昇降部材を車両側の側面部に露出した状態で設けたため、ロープ駆動支柱の車両側側面の領域に開放領域を形成でき、支柱筐体の幅寸法を小さくでき、これにより見通しを改善し、特に車掌が車両とホーム安全柵との間のスペースで旅客等の有無を確実に確認することができる。
第2に、ロープ駆動支柱のロープ支持昇降部材へのロープの取付けを、取付け・取外し自在な差込式構造を有するロープ保持具を用いて行うようにしたため、ロープを用いたホーム安全柵の設置と組立の作業を容易に行うことができる。
第3に、上記のロープ保持具においてロープ挿通孔の開口部にロープの架け渡し方向に沿って湾曲部を形成するようにしたため、湾曲形状のホーム縁を有する駅ホームにおいてもロープを適切に架け渡すことができる。
本発明の代表的な実施形態に係るホーム安全柵の全体的な構成を示す平面図である。 本実施形態に係るホーム安全柵の基本的な構成を示す正面図である。 本実施形態に係るホーム安全柵におけるテンション調整部を備えた支柱(両端支柱)の要部の具体的な外観を示す斜視図である。 本実施形態に係るホーム安全柵におけるロープ昇降駆動部を備えた支柱(中間支柱)の具体的な外観と一部の内部構造とを示す斜視図である。 ロープ昇降駆動部を備えた支柱(中間支柱)におけるロープ支持昇降部材のロープ支持構造を示す部分斜視図である。 ロープ昇降駆動部を備えた支柱(中間支柱)によって見通しが改善された状態を示し、ロープ下降時(A)とロープ上昇時(B)を示す図である。 ロープ下降時(A)とロープ上昇時(B)での見通し可能範囲を説明するための図である。 ロープ支持昇降部材におけるロープ取付け部を示す側面図である。 ロープ保持部材の形状と構造を示す図であり、(A)は正面図、(B)は1−1線断面図である。
以下に、本発明の好適な実施形態(実施例)を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るホーム安全柵の全体的構成を上から見た図である。この全体的構成では、約120mの全長L1を有する電車(例えば6両編成の列車)に対して、駅ホーム10のホーム縁10aに沿って、両端に位置する支柱(またはポスト)11(以下「両端支柱11」と記す)を2つ設置すると共に、2つの両端支柱11の間に所要数の複数の支柱(またはポスト)12(以下「中間支柱12」と記す)を設置している。2つの両端支柱11の各々は、通常、電車の先頭車両と最後尾車両の各位置に対応している。13は駅ホーム10のホーム縁10aに沿って架け渡されたロープである。後述するように、2つの両端支柱11の各々はテンション付加装置と移動機構部を備えており、複数の中間支柱12の各々はロープ支持昇降部材(後述される符号21で示された部材)とロープ昇降駆動装置を備えている。中間支柱12では、ロープ13は、中間支柱12の線路側側面に昇降自在に設けられたロープ支持昇降部材21によって支持されている。中間支柱12の数を任意に変更することで、ホーム安全柵のコストを調整することができる。なお、両端支柱11の配置状態を、図1中の想像線で示すように駅ホーム10のホーム縁10aから離すようにすることにより、見通しを改善することができる。
なお上記のロープ13は、通常、必要な強度を有しかつ可撓性を有するロープである。しかし、その他に、ワイヤロープ、またはロープに類似する架線された長い帯状のものであってもよい。上位概念としては、人の行動を禁止、規制、または制止する長尺な部材である。
次に、図2を参照して本実施形態のホーム安全柵の基本的な構成を説明し、これに基づき上記の両端支柱11と中間支柱12について詳述する。この図は、ホーム側から線路側に向かって見たホーム安全柵を示している。この基本的な構成は一例として3本の支柱で構成され、両端に設置される2つの両端支柱11とそれらの間に設置される1本の中間支柱12とによって構成される。図1では複数の中間支柱12を示したが、この図示例では、基本的構成として1つの中間支柱12の例で説明する。2本の両端支柱11の間において、1本の中間支柱12によるロープ支持を介して、例えば6本のロープ13が水平にかつ等間隔で架け渡されている。ロープ13の本数は任意である。
2本の両端支柱11の各々は、その内部に、各ロープ13の一端を引っ張り、当該ロープ13の一端にテンション(引張力)Tを付加するテンション付加装置14を備えると共に、テンションTが付加された状態のロープ13の円滑な昇降動作を可能にする移動機構部15を備えている。テンション付加装置14は、ロープ13に加わるテンションTを適切に調整するための各ロープ13の端部を引っ張る機構部が内蔵されている。移動機構部15は、上側プーリ16、下側プーリ17、それらの間に架け渡されたベルト18から構成される。テンション付加装置14は移動機構部15のベルト18に固定されている。両端支柱11は「テンション付加支柱」として機能する。
中間支柱12は、6本のロープ13の各々を支持するロープ支持昇降部材21を備えている。ロープ支持昇降部材21は、中間支柱12の線路側(電車車両側)の側面においてその高さ方向に沿って上下に移動可能な構造に基づいて取り付けられている。中間支柱12の内部にはロープ昇降駆動装置が設けられる。ロープ昇降駆動装置は、駆動モータ22と、駆動モータ22の回転力に基づいてロープ支柱昇降部材21を上下方向D1に昇降させる動力伝達機構23とから構成される。動力伝達機構23は例えばベルト機構やチェーン機構等で構成される。制御装置24から提供される制御信号に基づいて駆動モータ22が適宜に回転動作することにより、ロープ支持昇降部材21が上下方向D1に昇降し、ロープ16を昇降させる。図2の配置例では、駆動モータ22の回転軸は手前に向かうように設置されているが、駆動モータ22の設置の向きや動力伝達機構23の設置位置等は任意である。中間支柱12は「ロープ昇降駆動支柱」として機能する。なおロープ昇降駆動装置の駆動手段として電動モータを用いたが、電動モータ以外の駆動装置を用いることもできる。
本実施形態に係るホーム安全柵の基本的な構成によれば、ロープ13を支持し昇降する支柱の構造に関して、ロープ13にテンションTを付加するテンション付加装置14とロープ13を昇降させるロープ昇降駆動装置(駆動モータ22、動力伝達機構23)とが構成の上で分離され、それぞれ両端支柱11と中間支柱12に設置され、異なる別の支柱に設置されている。6本のロープ13の昇降動作は、互いの間隔を保って平行な状態で行われる。ロープ13の昇降動作は、中間支柱12内に設けられたロープ昇降駆動装置の動作に基づいて行われる。各両端支柱11内に設けられた移動機構部15は、中間支柱12に内蔵されるロープ昇降駆動装置によるロープ13の昇降動作に応じてロープ13の各端部の昇降動作状態を保つためのものである。ロープ13は、基本的に、両端部および中間部の全体について水平状態を保って昇降する。
また各両端支柱11の内部にはロープ13の端部の高さ位置を検出する高さ位置検出器25が設けられている。高さ位置検出器25としては、具体的に、光学式位置検出器や移動距離計測カウンタ、ロータリエンコーダ等を用いることができる。各両端支柱11の内部の高さ位置検出器31から出力された位置信号は制御装置24に入力される。制御装置24では、中間支柱12において高さ方向に昇降するロープ支持昇降部材21の昇降動作を制御するとき、中間支柱12でのロープ13の高さ位置と、各両端支柱11でのロープ13の端部の高さ位置とが一致するように、ロープ支持昇降部材21の高さ位置を制御する。
ロープ昇降駆動装置を内蔵した中間支柱12を2つ以上設けた構成の場合には、2つ以上の中間支柱12の各々にロープ13の高さ位置を検出する高さ位置検出器を設け、これらの高さ位置検出器からの検出信号を制御装置24に入力するように構成することもできる。この場合、制御装置24は、いずれかの中間支柱12に備えたロープ昇降駆動装置等で故障が生じたことを検知したときには、各高さ位置検出器のロープ高さ位置情報に基づきロープ高さ位置が適切になるように非故障のロープ昇降駆動装置の動作を制御するように構成することもできる。
図3に、テンション調整機能を有したテンション付加装置14を備える両端支柱11の要部の具体的な外観を示す。この両端支柱11は、一方の側面に上下方向にロープ引出しスリット11Aを有しており、ロープ引出しスリット11Aから上記の6本のロープ13が引き出されている。この図示例では、ロープ13は降下して下方位置にあり、ホーム安全柵を閉じた状態にしている。両端支柱11の内部には、上記の移動機構部15と、移動機構部15に取り付けられたテンション付加装置14とが設けられている。
図4に、ロープ昇降駆動部を備える中間支柱12の具体的な外観と一部の内部構造とを示す。一部の内部構造は、中間支柱12の筐体において破線で示しており、通常では外部から見ることはできない。ロープ昇降駆動部は、前述したロープ支持昇降部材21とロープ昇降駆動装置とから構成される。ロープ支持昇降部材21は、中間支柱12の線路側の側面に沿って上端と下端の間に形成された凹所(ガイドレール)12Aに案内されて上下方向に移動自在に取り付けられている。ロープ支持昇降部材21は板状部材の形態を有し、高さ方向に均等な間隔で配置されかつホーム縁に沿って架け渡された6本のロープ13を、1つの長辺の縁に沿って取付け、支持している。中間支柱12の内部には、図示したように、下部に前述の駆動モータ22とその駆動軸に取り付けたプーリ23aとを備え、上部にプーリ23bを備え、下部のプーリ23aと上部のプーリ23bとの間にベルト23cを架け渡している。ベルト23cの配置位置に沿って断面コの字型のカバーフレーム23dが設置されている。駆動モータ22のプーリ23aとプーリ23bとベルト23cは、前述した動力伝達機構23を形成している。ロープ支持昇降部材21の他の1つの長辺の部分はベルト23cに連結されている。駆動モータ22が回転動作を行うことにより、ベルト23cが時計回りに動くと図示のごとく下方位置にあるロープ支持昇降部材21は上昇し、次にベルト23cが反時計回りに動くと、上方位置に移動したロープ支持昇降部材21は再び降下する。こうして、ロープ支持昇降部材21が昇降することによりロープ13を昇降させる。
ロープ支持昇降部材21を昇降させる中間支柱12の線路側の側面において、その両側の縦方向には、中間的な高さ範囲の中央領域の箇所に、透明材質で作られた透明カバー部材31が2枚取り付けられている。透明カバー部材31は板状の部材であり、中間支柱12のほぼ中央領域にてロープ支持昇降部材21の左右両側の外側位置になるように設置されている。2枚の透明カバー部材31は視界を遮ることなく視界を良好に保つ空間領域を作り、さらにロープ支持昇降部材21の昇降動作から旅客等を安全に保護する機能を有している。中間支柱12の線路側の側面部分の下部には、ロープ支持昇降部材21が降下したときに下側の複数本のロープ13を挿通させるスリット12Bが形成されている。
図5に、中間支柱12におけるロープ支持昇降部材21のロープ支持構造の一例を示す。板状のロープ支持昇降部材21は、その線路側の長辺の面部21aにおいて、6本のロープ13の各々を、ロープ毎に2個のU字型挿通管32を用いて保持固定している。ロープ13毎の2個のU字型挿通管32はロープ支持昇降部材21に取り付けられ、ロープ13は2個のU字型挿通管32を挿通させた状態で支持される。U字型挿通管32は、外側に位置する開口部がラッパ状に開いている。この構成によれば、ロープ13が湾曲したホーム縁に沿って架け渡されるときに、U字型挿通管32のラッパ状開口部の湾曲形状に基づいてロープ13が急角度で曲げられることなく配置でき、ロープ13に角部が当たるのを防止することができる。また33はロープ13の伸びを防止する固定部材である。
上記の実施形態に係るホーム安全柵の基本的な構成によれば、ロープ13にテンションTを付加する機能部と、ロープ13を昇降させる機能部とを、支柱毎で分離して設けるようにしたため、駆動モータ22の出力、特性、性能等を特に高いものとする必要がなく、安価な電動モータを用いることができる。
さらに特に図4に示されるごとく、中間支柱12の外観形状が全体として幅方向(駅ホーム10のホーム縁10aに直交する方向)の寸法を小さくできると共に、中間支柱12の線路側の側面の空間を開放することにより駅ホーム10のホーム縁10aの近傍領域の見通しを改善することができる。これは、中間支柱12をロープ昇降駆動支柱として構成し、中間支柱12の線路側の側面にロープ支持昇降部材21を設ける構造とし、当該線路側の側面の空間領域を開放するようにしたからである。
次に、図6と図7を参照して、本実施形態に係るホーム安全柵の見通し改善について説明する。
図6は、例えば電車の最後尾車両にいる車掌から見た情景を示している。図6において、(A)はロープ13が下方位置にあってホーム安全柵が閉じた状態(ロープ下降時)を示し、(B)はロープ13が上方位置にあってホーム安全柵が開いた状態(ロープ上昇時)を示している。図6において、10は駅ホーム、41は駅ホーム10に入線し停車した状態の電車である。電車41については、駅ホーム10側の車両の側面(窓や乗降ドア等)が描かれている。駅ホーム10には、当該電車41の車両の側面に沿うように、複数の中間支柱12が設置されている。図6では、車掌から見た情景として、電車の先頭に向かって例えば4本以上の中間支柱12が一列状に並んだ状態が見られる。4本以上の中間支柱12の各々において、電車41側の側面にはロープ13を支持し昇降させるロープ支持昇降部材21が設けられている。この中間支柱12によれば、支柱筐体としての幅寸法が短くなり、さらにロープ支持昇降部材21が昇降する空間領域は開放されており、視界が確保され、見通しが高いものになっている。各中間支柱12の電車41側の側面のほぼ中央部領域には透明カバー部材31が設けられているが、透明であるので見通しの良い視界を確保できる。
上記の視界の改善の程度は図7に示される。図7において、(A)はロープ下降時を示し、(B)はロープ上昇時を示す。図7において、破線42はロープ13の移動ラインを示している。中間支柱12でロープ支持昇降部材21が下降しているときには破線領域43Aがホーム見通し可能範囲となる。また中間支柱12でロープ支持昇降部材21が上昇しているときには破線領域43Bがホーム見通可能範囲となる。中間支柱12の支柱筐体の幅寸法L2が相対的に短くなり、また破線領域43A,43Bの幅寸法L3(例えばホーム縁10aから500mm以上)を相対的に大きくとることができるため、中間支柱12の周辺領域の視界、特に駅ホーム10の線路側の視界を広く確保することができ、車掌等から見た見通しを大いに改善することができる。特に、中間支柱12の中央部付近の線路側の空間領域の見通しが良好になっている。なおロープ13の移動ライン42は、ホーム縁10aから350mm程度の場所に設定される。
次に図8と図9を参照してロープ支持昇降部材21におけるロープ取付け部の構造の他の例を説明する。
図8において、符号21は前述した板状のロープ支持昇降部材のみを示す側面図である。板状のロープ支持昇降部材21において、一方の長辺部21Aは6本のロープ13を取付け支持するための長辺部であり、他方の長辺部21Bは前述した動力伝達機構23のベルト23cに連結される長辺部である。ロープ支持昇降部材21の長辺部21Aには、その長手方向において等間隔で6つの取付け凹所21A−1が形成されている。各取付け凹所21A−1にはロープ保持部材51が差込式構造(または嵌込式構造)にて取り付けられている。各ロープ保持部材51には、図8において手前側から向こう側に貫通した状態の孔が形成される。このロープ保持部材51の孔に上記のロープ13が挿通され、ロープ13が保持される。各ロープ保持部材51は、対応する取付け凹所21A−1に、その差込式構造に基づいて取付け・取外し自在である。さらに各ロープ保持部材51は、図中破線で示されたシャフト52によって抜け出さないように取付け凹所21A−1に固定されている。シャフト52は、棒状の部材であり、ロープ保持部材51に形成された孔およびロープ支持昇降部材21の長辺部21Bに沿って形成された孔によって構成される同軸状の挿通孔に配置されている。
ロープ保持部材51の正面図を拡大した図を図9の(A)に示す。図9(A)における1−1線断面図を図9の(B)に示す。ロープ保持部材51は、正面から見てロープ13を挿通させる孔51Aを有している。ロープ13を挿通する孔51Aの両側の開口部51A−1はほぼ水平な面領域においてラッパ状の形状にて湾曲させて形成されている。ロープ13はロープ保持部材51の孔51Aを挿通され、当該ロープ保持部材51を上記の取付け凹所21A−1に嵌め込んで取り付けることにより、ロープ13はロープ支持昇降部材21によって支持される。図9において51Bは上述のシャフト52を通すための孔である。孔51Bには、ロープ保持部材51を取付け凹所21A−1に嵌め込んだ状態において、上述のシャフト52が挿通される。またロープ保持部材51の孔51Aに挿通されたロープ13は、孔51Aの両側の開口部51A−1が図9に示されるように湾曲の形状で形成されるため、水平面内にてロープ13を湾曲させて架け渡すことが可能となる。このため、複数の中間支柱12を湾曲形状を有するホーム縁に沿って設けた場合にも、ロープ13を当該ホーム縁に沿って架け渡すことができる。
上記の実施形態では、シャフト52の本数は1本であったが、2本以上にすることもできる。シャフト52が例えば2本である場合には、ロープ保持部材51においてロープ13が配置される方向に沿って2つの孔51Bが形成される。併せて、ロープ支持昇降部材21の側にも、2つの孔51Bのそれぞれに対して同軸となる2つの孔が形成される。
以上の実施形態で説明された構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎず、また数値および各構成の組成(材質)等については例示にすぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
本発明に係るホーム安全柵は、駅ホームのホーム縁に沿って複数の支柱を立て、これらの支柱に複数本のロープを架け渡し、これらのロープを昇降させるようにしたホーム安全柵であり、ロープを昇降させるロープ駆動支柱の電車側の空間を開放する構造を採用することで見通しを改善し、実用性の高い駅ホームのロープ式安全柵として利用される。
10 駅ホーム
10a ホーム縁
11 支柱(両端支柱)
11A ロープ引出しスリット
12 支柱(中間支柱)
12A 凹所
13 ロープ
14 テンション付加装置
15 移動機構部
16,17 プーリ
18 ベルト
21 ロープ支持昇降部材
21a 面部
21A,21B 長辺部
21A−1 取付け凹所
22 駆動モータ
23 動力伝達機構
23a プーリ
23b プーリ
23c ベルト
23d カバーフレーム
31 透明カバー部材
32 U字型挿通管
33 固定部材
41 電車
42 ロープの移動ライン
43A ホーム見通し可能範囲
43B ホーム見通し可能範囲
51 ロープ保持部材
51A 孔
51A−1 開口部
51B 孔
52 シャフト

Claims (5)

  1. ホーム縁に沿って設けられた両端支柱の間に、ロープ昇降駆動装置を備えたロープ駆動支柱を設け、前記ロープ駆動支柱は、車両側の側面部を開放するホーム見通し用空間領域が上下方向に形成され、当該ホーム見通し用空間領域を利用して昇降するロープ支持昇降部材を備えることを特徴とするホーム安全柵。
  2. 前記ロープ駆動支柱の前記ロープ昇降駆動装置は、前記ロープ支持昇降部材を昇降させる動力伝達機構と、前記動力伝達機構を作動させる駆動手段とから構成されることを特徴とする請求項1記載のホーム安全柵。
  3. 前記ロープ支持昇降部材は、複数のロープを支持する板状部材であることを特徴とする請求項1または2記載のホーム安全柵。
  4. 前記ロープ支持昇降部材は、このロープ支持昇降部材に対して取付け・取外し自在な差込式構造を有しかつロープ挿通孔の開口部にロープの架け渡し方向に沿って湾曲部を形成したロープ保持具を備え、このロープ保持具を介して前記ロープを支持することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のホーム安全柵。
  5. 前記ロープ駆動支柱における前記ロープ支持昇降部材が移動する前記ホーム見通し用空間領域に安全用透明板を配置したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のホーム安全柵。
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