JP6084962B2 - 真空ポンプ - Google Patents

Description

本発明は、真空ポンプ、より詳しくはこのような真空ポンプのステータに関する。

真空ポンプは、直列に連結された１つ以上のポンピング段を備えたルーツまたは爪ポンプ等の容積型ポンプにより形成される。多段ポンプは、直列連結の多数の単段ポンプと比較して、製造コストが安くかつ組立て時間が短い点で望ましい。

多段ルーツまたは爪ポンプは、クラムシェルの形態に製造されかつ組立てられる図１に示すように、このようなポンプのステータ１００は第１および第２ハーフシェルステータコンポーネント１０２、１０４を有し、これらのステータコンポーネント１０２、１０４は協働して、複数のポンピングチャンバ１０６、１０８、１１０、１１２、１１４、１１６を形成する。各ハーフシェルは長手方向に延びた第１および第２の面を有し、これらの面は、両ハーフシェルを一体に組立てたときに、他方のハーフシェルの長手方向に延びたそれぞれの面と相互に係合する。図面には、ハーフシェル１０２の長手方向に延びた２つの面１１８、１２０のみが示されている。組立てるとき、両ハーフシェルは、矢印Ｒで示すほぼ半径方向に一体に移動される。

ステータ１００は更に、第１および第２のステータ端コンポーネント１２２、１２４を有している。ハーフシェルが一体に組立てられたならば、第１および第２端コンポーネントが、矢印Ｌで示すほぼ軸線方向すなわち長手方向に、結合されたハーフシェルのそれぞれの端面１２６、１２８に組付けられる。端コンポーネント１２２、１２４の端面１３０、１３２は、ハーフシェル１０２、１０４のそれぞれの端面１２６、１２８と相互に係合する。

ハーフシェルの横方向壁１３４の間には、各ポンピングチャンバ１０６-１１６が形成されている。図１には、ハーフシェル１０２の横方向壁のみが示されている。ハーフシェルが組立てられたとき、横方向壁は、１つのポンピングチャンバとこれに隣接するポンピングチャンバとの間、または端ポンピングチャンバ１０６、１１６とステータ端コンポーネント１２２、１２４との間の軸線方向分離を形成する。この例は、両ハーフシェル１０２、１０４が一体に組立てられたときに横方向壁に形成された孔１３６内に配置される、長手方向に延びた２本のシャフト（図示せず）を備えたルーツまたは爪ポンプの一般的なステータ構造を示すものである。組立て前に、ロータ（図示せず）がシャフトに組付けられ、これにより、２つのロータが各ポンピングチャンバ内に配置される。この簡単化された図面には示されていないが、各端コンポーネントには、シャフトが通される２つの孔が設けられている。両シャフトは端コンポーネント内のベアリングにより支持されかつモータおよびギア機構により駆動される。

多段真空ポンプは、大気圧より低く、可能ならば１０^-3ミリバール程のポンピングチャンバ内の圧力で作動する。したがって、大気圧とポンプ内部との間には圧力差が生じる。したがって、両ハーフシェルの長手方向に延びた面１１８、１２０同士の間、および両ハーフシェルの端面１２６、１２８と両端コンポーネントの内面１３０、１３２との間に形成された、ステータコンポーネント間の結合部での周囲ガスのポンプ内への漏洩は防止されなくてはならない。一般に、ハーフシェル同士の間およびハーフシェルと端コンポーネントとの間をシールするのに接着剤が使用されるが、接着剤は、特に、ポンプ圧送される腐食性ガスによる損傷を受け易く、かつ連続的に塗布するのが困難で時間を要する作業である。また、分解およびメインテナンスも妨げられる。

下記特許文献１には、２つの長手方向部分および２つの環状部分からなるワンピースのシーリング部材を形成する既知の他のシーリング構造が開示されている。しかしながら、このシーリング部材は、一般に、所定位置に組付けるには非常に複雑でかつ製造コストが嵩む。

米国特許出願第２００２１５５０１４号明細書

本発明は、クラムシェルポンプをシールする改善されたシール構造を提供することにある。

本発明は、複数のポンピングチャンバを形成する第１および第２ハーフシェルステータコンポーネントを有し、該第１および第２ハーフシェルステータコンポーネントはそれぞれの長手方向に延びた面に沿って一体に組立てられ、第１および第２ハーフシェルステータコンポーネントのそれぞれの長手方向端面に組付けられる第１および第２端ステータコンポーネントと、前記長手方向に延びた面に沿って一体に組立てられたときに、第１および第２ハーフシェルステータコンポーネント間をシールする長手方向シールと、組立てられたときに、第１および第２端ステータコンポーネントと、第１および第２ハーフシェルステータコンポーネントとの間をシールする環状シールとを有し、長手方向シールは、環状シールとの間をシールすべく環状シールに対して当接する端部を有し、第１および第２ハーフシェルステータコンポーネントは、第１および第２ハーフシェルステータコンポーネント間で圧縮されるときに、端部が環状シールから離れる方向に移動することを妨げる構成を有することを特徴とする多段真空ポンプを提供する。

本発明の他の好ましい特徴および／または任意の特徴は、特許請求の範囲の実施態様項に記載されている。

本発明をより良く理解するため、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態を以下に説明する。

クラムシェルステータのコンポーネントを概略的に示す図面である。 例示の目的のみで示すハーフシェルステータコンポーネントおよび２つのステータ端コンポーネントの理論的に可能であるが好ましくないシーリング構造を示す図面である。 図２のシーリング構造を備えたハーフシェルを示す図面である。 図２のシーリング構造を備えた端コンポーネントを示す図面である。 本発明の一実施形態による多段真空ポンプおよび２つのステータ端コンポーネントのハーフシェルステータコンポーネントのシーリング構造を示す図面である。 図５に示した構造の一部をより詳細に示す図面である。 図５に示した構造の変更部分をより詳細に示す図面である。 組立て中に圧縮されたときの図７のシーリング係合を示す図面である。 図５に示した構成の他の変更部分をより詳細に示す図面である。 本発明の他の実施形態によるシーリング構造を示す図面である。 他のシーリング構造によるハーフシェルおよびステータ端コンポーネントを示す図面である。 図１１に示すチャネル内に配置される長手方向シールを示す図面である。 最終組立ておよび圧縮の前に、環状シールと一緒に図１１に示したハーフシェルステータコンポーネントの所定位置に配置された図１２の長手方向シールを示す図面である。 最終組立ておよび圧縮後の使用時の図１１のシールを示す図面である。

本発明の背景技術において、特許文献１は、クラムシェルステータをシーリングすることの問題が論じられている。より詳しくは、特許文献１は、周囲の半径方向シーリングを構成する長手方向ガスケットと、両端部で満足できないシーリングを形成する軸線方向シーリングを構成するＯ-リングとの間に漏洩ラインが存在することを指摘している。このため、本発明は、前述のようにワンピースシーリング部材を提供する。

ここで、この問題をより詳細に考察すると、図２は、ハーフシェル１０２の平面図および端コンポーネント１２２、１２４の断面図を示す。図３は、結合されたハーフシェル１０２、１０４の一方の端面１２６を示す図面である。図４は、端コンポーネント１２４の内面１３２を示す図面である。

図２-図４を参照すると、第１および第２ハーフシェル１０２、１０４の長手方向に延びた面１１８、１２０および１４２、１４４に形成されたチャネル１４０内に２つの長手方向シール部材１３８が配置されている。長手方向シール部材１３８は、矢印Ｇ１で示すように、周囲ガスがハーフシェルの全長に亘ってポンプ内に漏洩することを防止する。

端コンポーネント１２２、１２４の内面１３０、１３２の全体として環状のそれぞれのチャネル１４８内には、全体として環状の２つのシール部材１４６が配置されている。シール部材１４６は、矢印Ｇ２で示すように、周囲ガスが、端コンポーネントとハーフシェルとの結合部の周囲に亘ってポンプ内に漏洩することを防止する。したがって、端コンポーネントの孔１５０または結合されたハーフシェルの端部の孔１３４を通るガスケットの漏洩が全体として防止される。

このシーリング構造の有する問題点は、図２に空間Ｓで示すように、長手方向シール部材１３８と環状シール部材１４６との間に不連続なシールが設けられていることにある。不連続なシールは、２つのシール部材１３８、１４６の間のガスの漏洩を許容する。長手方向シール部材１３８は、２つのハーフシェルが組立てられたときに両ハーフシェル間で圧縮され、確実密着を形成するように構成されている。しかしながら、圧縮されたときに、シール部材１３８がチャネル１４０内で幾分移動する傾向があり、このため空間Ｓが創出されるか、増大されることがある。長手方向シール部材１３８は、チャネル１４０の長さより長く製造できるが、この場合には、両ハーフシェル間の圧縮によりシール部材にキンク（もつれ）が生じ、漏洩が引き起こされる。

ここで、図５に示す本発明の第１実施形態を参照すると、クラムシェル多段真空ポンプの一部が示されている。このクラムシェルポンプは、シーリング構造が異なっている点を除き、図１-図４に関連して説明したクラムシェルポンプと全体的に同じである。したがって、ポンプの全体的構成を再び説明しないものとし、同じ特徴は同じ参照番号で示すものとする。

図５には、両ステータ端コンポーネント１２２、１２４および一方のハーフシェル１６のみを通る断面が示されている。ステータ１０は、長手方向に延びている２つのシール部材１２を有し、これらのシール部材１２は、ハーフシェルステータコンポーネント１６、１８のそれぞれのチャネル１４内に配置されている。ハーフシェル１８は同じ構成を有するのが好ましいが、図５には一方のコンポーネント１６のみが示されている。両ハーフシェルは、一体に組立てられたときにシール部材１２を圧縮し、これにより僅かな膨張が生じるため、シール部材１２とチャネル１４との間に気密シールが形成される。相互に係合する各対の長手方向面にはシール部材１２を配置するためのチャネルを設けることができ、或いは、一方の長手方向面のみにチャネルを設け、他方の面はほぼ平らな面に留めておくこともできる。

シール部材１２の長手方向端部２４は、ステータコンポーネントが組立てられかつシール部材１２が圧縮されたときに、チャネルのそれぞれの端部２６と協働して、シールの２４が環状シール部材１４６から離れる方向に移動することを妨げる。このようにして、端部２４は、ポンプが組立てられかつ作動するときに、環状シール部材１４６と接触した状態に保持される。この例では、シール部材１２の端部２４は、中間部２８と比較して拡大されている。チャネル１４の端部２６も、中間部３０と比較して拡大されており、かつシールの端部２４の形状を補完する形状を有している。より詳しくは、図６の拡大図に示すように、端部２４、２６は外方に向かって両横方向（長手方向軸線に対して垂直な方向）にテーパしており、截頭円錐状の形状をなしている。もちろん、環状シール１４６から離れる方向への長手方向シール１２の移動を妨げる端部２４、２６の補完形状は多く存在する。例えば、端部は平テーパ状側面（すなわち、外方に向かって一方の横方向にのみテーパした側面）を備えた台形にするか、シール部材およびチャネルの長手方向形状に対してほぼ横方向に延びる側面を備えた直線状にすることができる。

長手方向シール１２は、ハーフシェル１６、１８のチャネル１４の長さより僅かに短くして、所定位置に収まるように僅かに伸びるようにする必要がある。シール１２の中間部２８の僅かな張力が両端部２４の間に発生される。この張力は、シール１２の端部２４がチャネル１４の端部２６に対してぴったり座合して、初期圧縮の瞬間に環状シール１４６から離れる方向の移動を確実に妨げることに寄与する。

図７および図８に示す他の構成では、シールの端部３２は、ステータが組立てられかつシール部材２８が圧縮されたときに、長手方向シール部材２８が環状シール部材１４６の方向に膨張するように構成されている。この膨張により、シール部材間のシーリング力が増大され、かつ好ましくは図８に示すように、端部３４が環状シール１４６に対して変形されるときにシーリング面も伸長され、これによりポンプ内へのガスの漏洩が妨げられる。

より詳しくは、長手方向シール部材３２は、前述のようにほぼ円筒状の中間部２８を有している。シール部材３２の端部３４は、環状シール部材１４６に向かって環状シール１４６の両側に大きく延びた端部構造を有し、ハーフシェルの端面に座合する形状を有している。図７に示すように、端部形状は全体として湾曲している。圧縮されないとき、端突出部３５は長手方向に環状シール１４６をオーバーラップして、両シール３２、１４６間に良好なシールを形成するため、圧縮時に殆ど膨張しなくて済むようにするのが好ましい。この構成の端コンポーネント３６は、環状シール１４６を受入れるための全体として環状のチャネル３８を有している。また、長手方向シール３２の領域内において、端コンポーネント３６の表面１３０には凹部４０が形成されている。図８に示すように、シール３２が圧縮されると、ハーフシェルのチャネル４２の端部は、シール３２の端部３４が環状シールから離れる方向に移動することを妨げかつ端部３４を矢印で示すように環状シール１４６の方向に拡大させる。この例のように凹部４０を設けることにより、端部３４は環状シール部材１４６の断面の周囲で拡大できる。したがって、両シール間のシーリング力が増大されかつシーリング表面４４が弧状界面に沿って拡大される。図７および図８には特に示さないが、長手方向シールおよび環状シールの材料特性に基づいて、環状シールはまた、組立て時に、該環状シールの方向への長手方向シールの移動により変形される。

図９に示す他の構成では、長手方向シール部材４６は端部４８を有し、該端部４８は矢羽根のような形状を有し、内方にテーパしている端面５０、ほぼ真直な２つの側面および中間部２８に向かってテーパしている表面５４を有している。ハーフシェルのチャネルの端部５３は、シール部材の端部４８の形状を補完して、環状シール１４６から離れる方向に移動することを妨げる形状を有している。端部４８は、端部３４について図７および図８に関連して上述したのと同様に機能し、両シール４６、１４６間のシーリング力が増大されかつ漏洩経路が拡大される。

図１０に示す他の構成では、長手方向シール部材４７は全体として台形の端部４９を有し、ほぼ平らな中間部５１から外方にテーパした、図面で見て上下の面と、テーパしていない側面とを備えている。長手方向シーリング面内のチャネル５３は端部５５を有し、該端部５５はシール部材４７の端部４９を補完する形状を有している。変更形態としてのシール部材５７は、環状シーリング部材を受入れかつ両部材間のシーリング面を拡大するための全体として円形の溝５９を有している。

図１１-図１４には、本発明の他の実施形態が示されている。図１１は、長手方向シールおよび環状シーリング部材が設けられていない端コンポーネント５６およびハーフシェル５８の一部を拡大図で示すものである。ハーフシェルの長手方向に延びた面６０には、長手方向に延びたシール部材７０（図１２参照）を配置するための長手方向の凹部すなわちチャネル６２が皿孔加工されている。壁６４が、凹部６２からほぼ垂直に直立しており、壁６４の頂面は面６０と同一面内にある。他の構成では、壁６４は反対側のハーフシェルの凹部内に入るように構成できる。ハーフシェルの端面６６には、環状シール部材１４６（図１３参照）を受入れるためのほぼ環状のチャネル６８が皿孔加工されている。図１１は、凹部６２内にほぼ垂直に形成された環状チャネル６８の断面のみを示すものである。より詳細に説明するように、長手方向シール部材７０の位置決め肩部と協働するための凹状肩部６９が形成されている。

図１２には、凹部６２の形状を補完する形状を有する長手方向シール部材７０が示されている。シール７０は、凹部６２内に嵌合される２つの細長部分７２を有し、該細長部分７２は、隣接する直立壁６４とぴったり嵌合するように、横方向に間隔を隔てている。両細長部分７２の間にはシール７０の横方向に延びた部分７４が設けられ、該部分７４は、壁６４の端部７６にぴったり隣接する形状を有している。横方向に延びた部分７４から爪状部分が延びており、該爪状部分は、２つの突出部７８と、環状チャネル６８の断面と同じサイズおよび形状を有する全体として半円形状の凹部８０とを有している。ステータ端コンポーネント５６は、環状シール部材１４６が環状チャネル６８内に配置されたときに、該環状シール部材を圧縮するためのほぼ平らな内面８２を有している。チャネル６２の凹状肩部６９と協働する位置決め肩部７１が横方向外方に延びている。

図１３は、完全に組立てかつ圧縮する前に、ステータハーフシェルの所定位置に取付けられた環状シール部材１４６および長手方向シール部材７０を示す。この状態では、シール部材７０の位置決め肩部７１が、チャネルのそれぞれの凹状肩部６９に対して同一面内で座合することが理解されよう。このようにして、シール部材７０はチャネルの正しい位置に容易に嵌合される。圧縮の前には、壁の端面７６とシール部材７０の横方向部分７６との間にギャップ７３が存在する。ギャップ７３のサイズは、最終組立ておよび圧縮時に長手方向シール部材７０により環状シール部材１４６に加えられる力を増大または減少させるべく、設計公差内で調節できる。

図１４に示すように、最終圧縮後に、長手方向シール部材７０および環状シール部材１４６は、それぞれ、一方ではハーフシェル５８同士の間、および他方ではハーフシェル５８と端コンポーネント５６との間で圧縮され、長手方向シール部材７０の横方向部分７４はギャップ７３内で膨張して壁７６に対して当接する。また、横方向部分は環状シール部材１４６の方向に膨張し、爪７８は矢印で示すように環状シール部材に向かって横方向に膨張する。確実密着および優れたシールを得るには、シールは或る程度変形するのが好ましい。シールは互いに変形されるが、全体として半円形のシーリング表面が形成され、これがステータ内への漏洩を妨げる。

上記実施形態における長手方向シール部材は、２方向の寸法が大きくかつ第３方向の寸法が小さい全体として平らな形状を有するガスケットの形態にすることができる。ガスケットは、金属のような比較的硬い材料から形成できる。この場合、ガスケットおよび環状シール部材が互いに圧縮されたときに、ガスケットが環状シール部材に損傷を与えないように、ガスケットと環状シール部材との間のシーリング力を調節することが重要である。

１０ ステータ
１２、４７、５７ 長手方向シール部材
１４、４２、５３ チャネル
１６、５８、１０２、１０４ ハーフシェル
３６、５６、１２２ ステータ端コンポーネント
３８、６８ 環状チャネル
６２ チャネル（凹部）
６４ 壁
７２ 細長部分
７３ ギャップ
７４ 横方向部分
１４６ 環状シール部材

Claims (11)

1. 複数のポンピングチャンバを形成する第１および第２ハーフシェルステータコンポーネントを有し、該第１および第２ハーフシェルステータコンポーネントはそれぞれの長手方向に延びた面に沿って一体に組立てられ、
   第１および第２ハーフシェルステータコンポーネントのそれぞれの長手方向端面に組付けられる第１および第２端ステータコンポーネントと、
   前記長手方向に延びた面に沿って一体に組立てられたときに、第１および第２ハーフシェルステータコンポーネント間をシールする長手方向シール部材と、
   組立てられたときに、第１および第２端ステータコンポーネントと、第１および第２ハーフシェルステータコンポーネントとの間をシールする環状シール部材とを有し、
   長手方向シール部材は、環状シール部材との間をシールすべく環状シール部材に対して当接する端部を有し、組み立て中及び操作中、第１および第２ハーフシェルステータコンポーネントは、第１および第２ハーフシェルステータコンポーネント間で圧縮されるときに、端部が環状シール部材から離れる方向に移動するのを妨げ、前記端部が前記環状シール部材との接触を保持するように構成されており、
   前記長手方向シール部材の端部は長手方向突出部を有し、該突出部の間には、環状シール部材の断面形状を補完する形状を有する凹部を備え、環状シール部材が凹部内に環状シール部材が配置され、両シール部材の間にシーリング面が形成されることを特徴とする多段真空ポンプ。
2. 前記ハーフシェルステータコンポーネントの相互に係合する長手方向に延びた面には、これらの面の間に長手方向シール部材を配置するためのそれぞれの長手方向チャネルが形成されており、前記構成は、長手方向シール部材の拡大端部を受入れる形状を有する長手方向チャネルの拡大端部により形成されていることを特徴とする請求項１記載の多段真空ポンプ。
3. 前記チャネルおよび長手方向シール部材の拡大端部は、前記長手方向シール部材の端部の間の中間部から横方向外方にテーパしていることを特徴とする請求項１または２記載の多段真空ポンプ。
4. 前記チャネルおよび長手方向シール部材の拡大端部は、チャネルおよび長手方向シール部材の中間部から直角横方向の少なくとも２つの寸法で外方にテーパしていることを特徴とする請求項３記載の多段真空ポンプ。
5. 前記チャネル内に配置されたとき、長手方向シール部材の端部は、ハーフシェルコンポーネントのそれぞれの端面まで延びており、環状シール部材に対して当接することを特徴とする請求項１-４のいずれか１項記載の多段真空ポンプ。
6. 前記長手方向シール部材の端部は、組立て時に圧縮により、環状シール部材に対して変形し、これらの間にシーリング面を形成することを特徴とする請求項１−５のいずれか１項記載の多段真空ポンプ。
7. 前記ハーフシェルステータコンポーネントの端面は、組立てられたときに、環状シール部材を配置する環状チャネルを形成し、環状チャネルは前記長手方向チャネルの端部を通って延びていることを特徴とする請求項２−６のいずれか１項記載の多段真空ポンプ。
8. 前記長手方向チャネルはハーフシェルの長手方向に延びた面内に凹部として形成され、該凹部から長手方向の壁が直立しかつ長手方向に延びた面とほぼ同一面の高さを有し、長手方向シール部材は壁の周囲に嵌合され、壁は、長手方向シール部材が環状シール部材から離れる方向に変形することを防止することを特徴とする請求項２−７のいずれか１項記載の多段真空ポンプ。
9. 前記長手方向シール部材および第１および第２ハーフシェルステータコンポーネントは、長手方向シール部材のシーリング面がそれぞれの環状シール部材から離れる方向に移動することを妨げるように構成されていることを特徴とする請求項１−８のいずれか１項記載の多段真空ポンプ。
10. 長手方向シール部材と、圧縮時に長手方向シール部材が膨張できる、第１および第２ハーフシェルコンポーネントとの間にギャップが存在することを特徴とする請求項１−９のいずれか１項記載の多段真空ポンプ。
11. 前記長手方向シール部材は、２方向の寸法が大きく、第３方向の寸法が小さいガスケットであることを特徴とする請求項１−１０のいずれか１項記載の多段真空ポンプ。

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