JP5931696B2 - 回転機械 - Google Patents

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この発明は、回転機械に関するものである。
例えば、圧縮機やポンプなどの回転機械は、回転軸が回転することによりケーシングの内部圧力が上昇するため、ケーシングの外部に流体が漏洩することを防止するメカニカルシール等の接触形の漏洩防止機構が設けられている場合がある。
このような回転機械の漏洩防止機構は、寸法公差、圧力変化、および、温度変化等に起因してシャフトの傾き、ケーシングの変形などが生じて漏洩防止機構のシール部に隙間が生じて流体が漏洩してしまう虞があった。
そこで特許文献1には、回転軸とその周囲に配置される静止部材との間をシールする軸封装置に関し、回転軸が許容範囲を超えて傾いたりぶれたりした場合であっても、シールリングが追従して動くことでシール性能を維持可能とする技術が提案されている。
ところで、上述したような回転機械にあっては、ケーシング内の流体流路を形成するダイヤフラムなどの静止部材が、ケーシング内部に挿入されて回転軸の径方向外側に配置されている。静止部材は、ケーシングの内部圧力の上昇によってスラスト方向への力が作用して軸方向端部側へ変位しようとする。そのため、静止部材の軸方向端部側にヘッド部材と称される支持部材を配置して、この支持部材によってスラスト方向への力を支持することで静止部材の軸方向端部側への変位を規制するようにしている。
ヘッド部材は、その径方向内側に回転軸、その軸受機構、および、ガスシール機構などが配置されて略環状に形成される場合が多い。ヘッド部材の外周面には、Oリングなどのシール部材が配置され、シール部材によってヘッド部材の外周面とケーシングの内周面との間から流体が漏洩することを防止している。
特開2008−33933号公報
ところで、上述した回転機械にあっては、更なる小型化ならびに高出力化が要望されている。単に回転機械から吐出される流体の圧力を高圧化しようとした場合、図5に示すように、ヘッド部材150に対するスラスト方向への圧力が増加して、このヘッド部材150を支持するケーシング105の端縁105aが径方向外側に広がるように撓んでしまう場合がある。このようにケーシング105が撓んでしまうと、ヘッド部材150の内周側が軸方向端部側(図5中、左側)に向かって変形ないしは変位してしまい、ヘッド部材の外周面150aがケーシング105の内周面105bから剥離する方向に変位してしまう。すると、ヘッド部材150とケーシング105との間に配置されたシール部材165などのシール機能が維持できなくなり、ケーシング105内部の高圧流体が外部に漏洩してしまう虞がある。一方で、ケーシング105の撓みが生じないようにケーシング105の強度を向上することが考えられるが、ケーシング105の肉厚を増大させたり外周面に補強リブを設けたりすると、ケーシング105の外径が大きくなり回転機械が大型化してしまうという課題がある。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ケーシングを大型化することなしにヘッド部材の変位を規制して、ヘッド部材とケーシングとの間からの流体漏洩を防止することができるシール装置および回転機械を提供するものである。
上記の課題を解決するために以下の構成を採用する。
この発明に係る回転機械は、筒状のケーシングと、該ケーシングの内部に配されるロータと、前記ケーシングの内部に挿入され、前記ロータとの間に流体の流路を形成する静止部材と、前記静止部材の軸方向端部に配されて、該静止部材の軸方向端部側への移動を規制するヘッド部材と、前記ケーシングの内周面に支持されて、前記ヘッド部材と軸方向で当接することにより、前記ヘッド部材の軸方向端部側への変位を規制する規制部材と、を備え、前記ヘッド部材は、前記規制部材に規制される被規制部と、該被規制部よりも軸方向中央側に配されて被規制部よりも外径が縮径して前記静止部材と面する被圧部とを有し、前記ヘッド部材の被規制部と前記ケーシングの段差部の対向面との間に、前記ケーシングに対して前記ヘッド部材を径方向に係止する径方向係止手段を備えることを特徴としている。
このように構成することで、規制部材によって規制される被規制部よりも被圧部の外径が縮径していることで、スラスト方向への圧力が作用するヘッド部材の受圧面積を低減することができるため、ヘッド部材の内周側を軸方向端部側に変位させる力のモーメントを低減することができる。また、被規制部の内周側に空間を確保することができるため、例えばロータの軸受機構やガスシール機構などを配置することができる。したがって、ケーシングが大型化することなしに、ヘッド部材の変位を規制して流体の漏洩を防止することが可能となる。
さらに、仮にケーシングの軸方向の端縁が径方向外側に広がるように撓んだとしても、径方向係止手段によって、ケーシングに対してヘッド部材が径方向内側の剥離方向に相対変位するのを規制することができるので、簡単な構成でヘッド部材の外周面を介して流体が漏洩するのをより確実に防止することができる。
さらに、この発明に係る回転機械は、上記回転機械において、前記ケーシングの外側から前記規制部材を該ケーシングに締結する締結部材を備えていてもよい。
このように構成することで、規制部材がケーシングから径方向内側、すなわち剥離方向に変位するのを防止することができるため、ヘッド部材が軸方向へ変位するのを防止することができる。
この発明に係る回転機械によれば、ケーシングを大型化することなしにヘッド部材の変位を規制して、ヘッド部材とケーシングとの間からの流体漏洩を防止することができる。
この発明の第一実施形態における遠心圧縮機の構成を示す断面図である。 上記遠心圧縮機のカラー部材の拡大断面図である。 上記遠心圧縮機のヘッド部材の拡大断面図である。 この発明の第二実施形態における図3に相当する拡大断面図である。 一般的なヘッド部材の変位を示す説明図である。
以下、この発明の第一実施形態における回転機械である遠心圧縮機1について図面に基づき説明する。
図1は、この発明の第一実施形態に係る遠心圧縮機1を示す概略構成断面図である。
図1に示すように、この実施形態における遠心圧縮機1は、多段式遠心圧縮機であり、例えば2組の3段式インペラ群3A,3Bを備えた構成とされている。
遠心圧縮機1は、軸線O回りに回転する回転軸(ロータ)2と、該回転軸2に取り付けられ遠心力を利用してプロセスガス(流体)Gを圧縮するインペラ3と、回転軸2を回転可能に支持するケーシング5と、ケーシング5の内部に配されプロセスガスGを高圧側から低圧側に流すリターン流路4を形成するダイヤフラム等からなる静止部材6とを主に備えている。
ケーシング5は、略円筒状の外郭をなすように形成され、その中心を貫くように回転軸2が配設されている。回転軸2の軸線O方向(軸方向)の基部(図中右側)および端部(図中左側)には、ジャーナル軸受11が設けられ、回転軸2の端部には、スラスト方向への荷重を支持するスラスト軸受5bが設けられている。これらジャーナル軸受11及びスラスト軸受5bによって回転軸2が回転可能に支持されている。
ケーシング5には、上記ジャーナル軸受11よりも軸線O方向の中央側に、プロセスガスGを径方向外側から吸入するための吸込口7a,7bがそれぞれ設けられている。さらに、ケーシング5には、吸込口7a,7bよりも軸線O方向中央側に、プロセスガスGを径方向外側へ排出するために排出口8a,8bが設けられている。また、ケーシング5の内部に配される静止部材6には、吸込口7aと排出口8aとを連通させる内部空間9aと、吸込口7bと排出口8bとを連通させる内部空間9bがそれぞれ形成されている。
内部空間9a,9bには、複数のインペラ3が収容されている。これらインペラ3は、回転軸2の軸線O方向においてブレード3bの向きが互いに反対側を向く2組の3段式インペラ群3Aと、3段式インペラ群3Bとを構成している。3段式インペラ群3Aと3段式インペラ群3Bとは、互いの背面を軸線O方向中央に向けた状態で回転軸2に取り付けられている。
インペラ3は、いわゆるクローズ型インペラであって、それぞれ軸線O方向で排出口8a,8b側に向かって漸次拡径された略円盤状のディスク3aと、該ディスク3aに放射状に取り付けられ、周方向に並んだ複数のブレード3bと、該複数のブレード3bの先端側を周方向に覆うように取り付けられたカバー部3cとを備えている。なお、カバー部3cを備えないオープン型インペラを用いても良い。
3段式インペラ群3Aを構成するインペラ3のブレード3bと3段式インペラ群3Bを構成するインペラ3のブレード3bとは、回転軸2の軸線O周りに対称に形成されていて、回転軸2を回転した場合に、3段式インペラ群3A、3段式インペラ群3Bは、それぞれ吸込口7a,7bから排出口8a,8bに向かって、プロセスガスGを流しつつ圧縮するようになっている。
内部空間9a,9bは、リターン流路4を備えている。リターン流路4は、インペラ3の径方向外側の流路出口3dからそれぞれ隣り合うインペラの径方向内側の流路入口3eに向かってプロセスガスGを流通している。リターン流路4は、ディフューザ部12と、ベンド部13と、リターン部14とを有している。ディフューザ部12は、インペラ3によって圧縮されてインペラ3の流路出口3dから径方向外側へと排出されたプロセスガスGを径方向外側に案内している。
ここで、ディフューザ部12の径方向外側は、ベンド部13を介してリターン部14に連通されているが、3段式インペラ群3A、3段式インペラ群3Bの3段目のインペラ3に繋がる部分には、リターン部14に代えて排出口8a,8bが形成されている。
ベンド部13は、湾曲してなる流路であり、一端側がディフューザ部12に接続され、他端側がリターン部14に接続されている。このベンド部13は、ディフューザ部12を通じて径方向外方に流れてきたプロセスガスGの向きを径方向内側に向かうように反転させ、リターン部14に送り出す。リターン部14は、径方向外側にてベンド部13の他端側に接続されて、また径方向内側にてインペラ3の流路入口3eに接続されている。
この実施形態の遠心圧縮機1は、上記構成を備えており、次に、この遠心圧縮機1の基本動作について説明する。
まず、3段式インペラ群3Aにおいて、吸込口7aから吸込まれたプロセスガスGを、リターン流路4に流入させて、インペラ3、ディフューザ部12、ベンド部13、および、リターン部14の順に1段目から3段目まで流過させながら圧縮する。その後、3段目のディフューザ部12まで流れて圧縮されたプロセスガスGを排出口8aから排出する。排出口8aから排出されたプロセスガスGは、排出口8aから吸込口7bへとつながる図示しない管路を通って吸込口7bへと送られる。
次いで、3段式インペラ群3Bにおいて、吸込口7bから吸込まれたプロセスガスGを、リターン流路4に流入させて、インペラ3、ディフューザ部12、ベンド部13、リターン部14の順に1段目から3段目まで流しつつ更に圧縮する。その後、3段目のディフューザ部12まで流れることで圧縮されたプロセスガスGを排出口8bから排出する。
ところで、上述したように、この実施形態における遠心圧縮機1の筒状のケーシング5の内部には、回転軸2にインペラ3が取り付けられた回転部材10と、インペラ3の間にリターン流路4を形成するダイヤフラムなどの静止部材6とがそれぞれ配される。静止部材6と回転部材10とは、ケーシング5の軸線O方向端部側(図1における左側)から基部側(図1における右側)に向かって挿入されるようになっており、ケーシング5の端部ならびに基部には、これら回転部材10および静止部材6を軸線O方向で支持する支持構造20,21がそれぞれ設けられている。
次に、上記支持構造20,21について説明する。
図1、図2に示すように、支持構造20は、ケーシング5の基部に、静止部材6が配置されるケーシング5の内周面5aよりも径方向内側に突出する縮径部22を備えている。この縮径部22は、軸線O方向基部側および端部側において、径方向に延びる一対の環状の壁面23,24とこれら壁面23,24の内周縁同士を接続して軸線O方向に延びる管状の内周面25とを備えている。この縮径部22の内側には、静止部材6を軸線O方向で支持するカラー部材26が挿入されている。カラー部材26は、軸線O方向基部側に配置されて上記縮径部22の内径よりも僅かに小径の外径を有する小径部27と、軸線O方向端部側に配置されて小径部27よりも相対的に大径に形成された大径部28とを備えている。カラー部材26は大径部28と小径部27との間に径方向に延びる壁面29を備えており、この壁面29が縮径部22の軸線O方向端部側の壁面23に突き当たることで、カラー部材26の軸線O方向基部側への変位が規制されるようになっている。また、カラー部材26は、回転軸2の外周面2aに空間部30を介して対向配置される複数のリング状の溝31が形成された内周面32を備えている。
カラー部材26の小径部27には、その軸線O方向基部側の内周面27aに、上述したジャーナル軸受11を具備する軸受ユニット33を取り付けるための環状の凹部34が形成されている。この軸受ユニット33は、例えば、ボルト等の締結部材(図示せず)によって軸線O方向基部側からカラー部材26に固定される。さらに、カラー部材26には、軸受ユニット33よりも軸線O方向端部側に、回転軸2の外周面2aに接触する2つのガスシール機構35,36が取り付けられている。これらガスシール機構35,36は、互いに軸線O方向で離間して配置されている。
ここで、上述したカラー部材26には、ガスシール機構35,36と、回転軸2と、カラー部材26の内周面32との間の空間部30に、シール用のガスを給排気するための複数のガス通路37が形成されており、この空間部30の内圧が、ケーシング5の外部よりも高められるようになっている。このように空間部30の内圧が高められることで、軸受ユニット33よりも軸線O方向基部側から端部側へとプロセスガスGが漏洩するのを防止している。ガス通路37は、主に一本の供給路37aと、二本の排気路37bとを一組の管路として備えている。縮径部22には、径方向に向かって配索されてその端部が供給路37aに接続される主供給路37cが形成され、カラー部材26には、軸線O方向に向かって配索されてその端部が排気路37bに接続される主排気路37dが形成されている。なお、図1を参照し、カラー部材26の下部には、内部のガスシールの液化したものを排出するための複数のドレイン路39、および、軸受ユニット33からの油が空間部30に侵入しないようにガスシール機構36にシール用のガスを供給するガス供給路40も形成されている。
カラー部材26には、主供給路37cと供給路37aとの接続部分の軸線O方向両側に、リング状のシール部材38がそれぞれ配置されている。これらシール部材38によって、カラー部材26とケーシング5との間から、ガスシール用のガスならびに、ケーシング5内の高圧のプロセスガスGが外部に漏洩しないようになっている。
図1、図3に示すように、ケーシング5の端部には、静止部材6が配置される箇所のケーシング5の内周面5aと同等の内径を有した小径部43と、この小径部43よりも径方向外側に内径が拡径される拡径部44とが形成されている。これら小径部43および拡径部44の内周面43a,44aは、それぞれ軸線O方向に延びて形成されており、小径部43の軸線O方向端部側の縁部と、拡径部44の軸線O方向基部側の縁部との間には、段差部45が形成されている。この実施形態における段差部45は、主に径方向に延びる壁面45aから構成される。また、拡径部44の軸線O方向の略中央には、周方向に延びる環状の角溝46が形成されている。
上述したケーシング5の端部には、小径部43と拡径部44とに亘る内周側に、静止部材6の軸線O方向端部側への移動を規制するヘッド部材50が取り付けられている。このヘッド部材50は、シアリング51およびリテーニングリング52からなる規制部材53によってその軸線O方向一端側への変位が規制されている。規制部材53は、軸線O方向基部側にシアリング51が配置され、端部側にリテーニングリング52が配置されるようになっている。これらシアリング51とリテーニングリング52とは、径方向の縦断面が同一形状に形成されている。また、これらシアリング51とリテーニングリング52との軸線O方向の厚さ寸法の和は、規制部材53が角溝46に挿入可能なように、上述した角溝46の軸線O方向の幅寸法よりも僅かに小さくなっている。つまり、規制部材53を角溝46に挿入することで、角溝46の径方向に延びる壁面46aによって、規制部材53の軸線O方向への変位が規制される。ここで、規制部材53を角溝46に挿入するには、まず角溝46に対してシアリング51を挿入して軸線O方向基部側に寄せた後に、シアリング51をリテーニングリング52の軸線O方向端部側から角溝46内に挿入し、シアリング51をリテーニングリング52に隣接させる。
規制部材53は、角溝46に挿入された状態で、その内周部54が拡径部44の内周面44aよりも径方向内側に突出する。この規制部材53の径方向内側に突出した内周部54は、ヘッド部材50に対して軸線O方向で当接する。これにより、上記ヘッド部材50の軸線O方向端部側への変位を規制すると共に、ヘッド部材50から入力されるせん断方向の力をシアリング51およびリテーニングリング52を介してケーシング5に逃がすことが可能となっている。ここで、上記規制部材53は、図示省略するが、周方向に複数に分割して形成されており、これら分割された分割片を周方向に並べて配置することで略円環状を呈し、ヘッド部材50を周方向の全周で支持できるようになっている。
ヘッド部材50は、規制部材53によって軸線O方向端部側への変位が規制される被規制部55を備えている。この被規制部55は、その外周面55aの外径が、上述したケーシング5の拡径部44の内周面44aの内径よりも僅かに小径に形成されている。また、被規制部55の軸線O方向端部側には、外周側に切り欠き部56が形成されている。この切り欠き部56は、径方向に延びる壁面56aと、軸線O方向に延びる周面56bとを備えており、径方向に延びる壁面56aが軸線O方向でシアリング51に当接し、軸線O方向に延びる周面56bがシアリングの内周面51aに当接する。つまり、径方向に延びる壁面56aにシアリング51が当接することでヘッド部材50の軸線O方向への変位が規制され、軸線O方向に延びる周面56bによって、角溝46に挿入された状態のシアリング51の径方向内側への変位が規制されている。
ヘッド部材50の被規制部55は、その径方向内側の軸線O方向端部側にも内側切り欠き部57が形成されている。この内側切り欠き部57には、スラスト軸受5bおよびジャーナル軸受11を備える軸受ユニット58の軸線O方向基部側の外周部58aが固定されている。
ヘッド部材50は、上述した被規制部55よりも軸線O方向基部側(換言すれば、軸線O方向中央側)に、被規制部55よりも外径が縮径する被圧部59が形成されている。この被圧部59の外周面59aの外径は、ケーシング5の小径部43の内径よりも僅かに小径に形成されている。この被圧部59の軸線O方向基部側の壁面59bは、静止部材6の軸線O方向端部側の壁面6aに当接するように取り付けられている。また、ヘッド部材50は、回転軸2の外周面2aに空間部63を介して対向配置される複数のリング状の溝66が形成された内周面60を備えている。
ヘッド部材50には、軸受ユニット58よりも軸線O方向基部側に、回転軸2の外周面2aに接触する2つのガスシール機構61,62が取り付けられている。これらガスシール機構61,62は、上述したガスシール機構35,36と同様に、互いに軸線O方向で離間して配置されている。ここで、上述したヘッド部材50には、上述したカラー部材26と同様に、2つのガスシール機構61,62と、回転軸2と、ヘッド部材50との間の空間部63に、シール用のガスを給排気するためのガス通路64が形成されており、空間部63の内圧が、ケーシング5の外部よりも高められるようになっている。このように空間部63の内圧が高められることで、軸受ユニット58よりも軸線O方向基部側からプロセスガスGが漏洩するのを防止している。
ガス通路64は、一本の供給路64aと、二本の排気路64bとを一組の管路として備えている。さらに、ケーシング5の拡径部44には、径方向に向かって配索されて端部が供給路64aに接続される主供給路64cが形成されており、ヘッド部材50には、軸線O方向に向かって配索されて端部が排気路64bに接続される主排気路64dが形成されている。ヘッド部材50には、主供給路64cと供給路64aとの接続部分の軸線O方向両側の外周面55a、ならびに被圧部59の外周面59aには、リング状のシール部材65が配置されており、ヘッド部材50とケーシング5との間から、ガスシール用のガスならびに、ケーシング5内の高圧のプロセスガスGが外部に漏洩しないようになっている。なお、カラー部材26と同様に、ヘッド部材50の下部には、内部のガスシールの液化したものを排出するための複数のドレイン路67、および、軸受ユニットからの油が空間部に侵入しないようにガスシール機構61,62にシール用のガスを供給するガス供給路68も形成されている。
ヘッド部材50の被規制部55には、軸線O方向で規制部材53側の壁面56aとは反対側の壁面55bに凹部70が形成されている。この凹部70は、周方向全周に連続する略環状に形成されている。一方で、この被規制部55の壁面55bに対向するケーシング5の段差部45の壁面(対向面)45aには、軸線O方向でヘッド部材50側に突出する凸部71が形成されている。この凸部71は、周方向全周に連続する略環状を呈しており、ヘッド部材50がケーシング5に取り付けられた状態で、凸部71が被規制部55の凹部70に没入することで、ケーシング5に対してヘッド部材50を径方向に係止する。つまり、これら凸部71と凹部72とによって、この発明の径方向係止手段が構成されており、この構成により、壁面45aと壁面55bとのせん断方向への相対変位が規制されることとなる。なお、凹部70および凸部71は、略環状に限られるものではなく、例えば、周方向に断続的に配されるように形成したり、壁面45aと壁面55bとのせん断方向への変位が生じやすい箇所にのみ設けたりしても良い。
したがって、上述した第一実施形態の遠心圧縮機1によれば、規制部材53によって規制される被規制部55よりも被圧部59の外径が縮径していることで、スラスト方向への圧力が作用するヘッド部材50の受圧面積を低減することができるため、ヘッド部材50の内周側を軸方向端部側に変位させる力のモーメントを低減して、ヘッド部材50がケーシング5に対して剥離方向に変位するのを防止することができる。さらに、受圧面積を低減しつつ、被規制部55の内周側には空間を確保することができるため、回転軸2の軸受ユニット58やガスシール機構62などを配置するスペースを十分に確保することができる。その結果、ケーシング5が大型化することなしに、ヘッド部材50の変位を規制してプロセスガスGの漏洩を防止することが可能となる。
さらに、静止部材6によるスラスト方向への力が増大して、ケーシング5の軸線O方向の端部が径方向外側に広がるように撓んだとしても、凹部70および凸部71によって、壁面45aと壁面55bとのせん断方向への相対変位を規制することができるため、ケーシング5に対してヘッド部材50が径方向内側である剥離方向に相対変位するのを規制することができる。その結果、簡単な構成でヘッド部材50の外周面55a,59aを介してプロセスガスGが外部に漏洩するのをより確実に防止することができる。
次に、この発明の第二実施形態の回転機械について図面に基づき説明する。なお、この第二実施形態の回転機械は、上述した第一実施形態の回転機械である遠心圧縮機1と、シアリング51の支持構造が異なるだけであるため、同一部分に同一符号を付して説明するとともに重複説明を省略する。
図4に示すように、この実施形態における回転機械のケーシング5には、角溝46の径方向外側面46bから径方向外側に向かって貫通孔75が形成されている。これら貫通孔75は、周方向に所定の間隔で形成されている。また、規制部材53を構成するシアリング51には、その外周面51bの貫通孔75に対向する位置にボルト穴51cが形成されている。さらに、貫通孔75には、ボルト(締結部材)76が挿通されており、当該ボルト76の径方向端部がボルト穴51cに螺入されている。つまり、シアリング51は、ケーシング5の外側からボルト76によってケーシング5に締結されている。なお、上記貫通孔75が形成される所定の間隔は、シアリング51が周方向で分割される個数に対応している。
したがって、上述した第二実施形態の回転機械によれば、ボルト76によってシアリング51がケーシング5から径方向内側、すなわち剥離方向に変位するのを防止することができるため、ヘッド部材50が軸線O方向へ変位するのをより確実に防止することが可能となる。
なお、この発明は上述した各実施形態の構成に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。
例えば、上述した各実施形態においては、被規制部55の壁面55bに凹部70を形成し、ケーシング5の壁面45aに凸部71を形成する場合について説明したが、ケーシング5の壁面45aに凹部70を形成し、被規制部55の壁面55bに凸部71を形成しても良い。また、図中、凸部71および凹部70が断面半円形状の一例を示したが、壁面45aと壁面55bとをつき合わせたときに、これら壁面45a,55b同士が径方向であるせん断方向へ相対変位することを規制可能な形状であれば断面半円形状に限られるものではない。
さらに、上述した各実施形態においては、ヘッド部材50およびケーシング5に段差部45を1つだけ形成する場合について説明したが、段差部45を2つ以上形成しても良い。この場合、段差部45毎に凸部71と凹部70とを形成しても良く、何れか一つの段差部45にだけ凸部71と凹部70とを形成するようにしてもよい。
また、上述した各実施形態においては、回転機械としてプロセスガスGを圧縮する多段式の遠心圧縮機1を一例に説明したが、多段式に限られるものではなく、また遠心圧縮機1に限られるものではない。例えば、内圧が高くなる静止体を軸方向端部側からヘッド部材50によって支持するような回転機械であればよく、半径流タービンや、液体を圧縮する遠心ポンプなどの種々の回転機械に対しても適用可能である。
また、上述した各実施形態においては、ヘッド部材50にガス給排気用の各通路64を設け、軸受ユニット58が固定される場合を一例について説明したが、これらガス給排気用の通路64を設けていないものや、軸受ユニット58に固定しないタイプのヘッド部材50にも適用可能である。
さらに、上述した第二実施形態においては、締結部材としてボルト76を用いる一例を説明したが、ケーシング5の外側から規制部材53の径方向内側への変位を規制できる締結部材であればよくボルト76に限られるものではない。
2 回転軸(ロータ)
3 インペラ(ロータ)
5 ケーシング
5a 内周面
6 静止部材
45 段差部
45a 壁面(対向面)
50 ヘッド部材
53 規制部材
55 被規制部
59 被圧部
70 凹部(径方向係止手段)
71 凸部(径方向係止手段)
76 ボルト(締結部材)

Claims (2)

  1. 筒状のケーシングと、
    該ケーシングの内部に配されるロータと、
    前記ケーシングの内部に挿入され、前記ロータとの間に流体の流路を形成する静止部材と、
    前記静止部材の軸方向端部に配されて、該静止部材の軸方向端部側への移動を規制するヘッド部材と、
    前記ケーシングの内周面に支持されて、前記ヘッド部材と軸方向で当接することにより、前記ヘッド部材の軸方向端部側への変位を規制する規制部材と、を備え、
    前記ヘッド部材は、前記規制部材に規制される被規制部と、該被規制部よりも軸方向中央側に配されて被規制部よりも外径が縮径して前記静止部材と面する被圧部とを有し、
    前記ヘッド部材の被規制部と前記ケーシングの段差部の対向面との間に、前記ケーシングに対して前記ヘッド部材を径方向に係止する径方向係止手段を備える回転機械。
  2. 前記ケーシングの外側から前記規制部材を該ケーシングに締結する締結部材を備える請求項に記載の回転機械。
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