JP6084752B2 - 調理機器 - Google Patents

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Description

この発明は調理機器に関し、特に、酵素を用いて食材を加工する調理機器に関する。
人々の嗜好の変化に伴い、食材について多様な食味または舌触りが要求されている。この要求に対して特許文献1(特開2003−284522号公報)は、植物食品素材を凍結、解凍後に、減圧下に放置することにより酵素を植物食品素材内部に導入し、軟化させる方法を開示する。
また、特許文献2(特開2010−239935号公報)は、食品素材について解凍/減圧/酵素反応/失活工程を実施することにより、食品素材を所望の柔軟性に調理する器具を開示する。
また、特許文献3(特開2003−339328号公報)は、食品の味付けに関し、食品の減圧乾燥処理中に短時間で食品に液体成分または気体成分を含浸することのできる食品含浸処理装置を開示する。
また、特許文献4(特開2008−284187号公報)は、食材を容器内で炒めた後に調理用液体(水、生クリーム、牛乳等)を供給することにより、スープを自動調理する電動調理器を開示する。
また、特許文献5(特開2007−144109号公報)は、貯蔵庫内のスープ粉末や乾燥具材を所定量だけカップに投入するとともに、カップ内に液状物(スープ粉末、乾燥具材および水)を投入し加熱および撹拌する液状食品調理装置を開示する。
特開2003−284522号公報 特開2010−239935号公報 特開2003−339328号公報 特開2008−284187号公報 特開2007−144109号公報
特許文献1と2では、酵素を用いて食材を軟化させる方法または構成を開示するが、食材加工のための酵素を自動的に調製するための技術は何ら提案されていない。
それゆえに、本発明の目的は、食材加工のための酵素を自動的に調製することのできる調理機器を提供することである。
この発明のある局面に従う調理機器は、食材を収容する収容室と、収容室内の圧力を制御する圧力制御手段と、収容室内の温度を制御する温度制御手段と、食材を加工するための酵素を収容する酵素収容手段と、酵素収容手段から送出された酵素を受けて、当該酵素を含んだ酵素水溶液を調製する調製手段と、調製された酵素水溶液を収容室内に導入するための酵素導入手段と、を備える。
好ましくは、調製手段は、調製する酵素水溶液の量を、収容室内の食材の量に応じて変化させる。
好ましくは、酵素収容手段により収納される酵素は固体であり、調製手段は、酵素収容手段から送出された酵素を受けて、当該酵素と水を混合して酵素水溶液を調製する。
好ましくは、調製手段は、酵素と水を撹拌するための撹拌手段を含む。
好ましくは、調製手段における酵素水溶液の温度は常温以上70度以下の温度を示す。
好ましくは、酵素収容手段により収容される酵素は液体であり、調製手段は、酵素収容手段から送出された酵素を受けて、所定の濃度の酵素水溶液を調製する。
好ましくは、酵素収容手段は、複数種類の酵素を収容し、調製手段は、複数種類の酵素のうちから選択された1種類以上の酵素を含んだ酵素水溶液を調製する。
好ましくは、収容室内の酵素水溶液を食材から分離するための分離手段を、さらに備える。
好ましくは、分離手段は、収容室内に酵素水溶液が導入された時から、予め定められた時間が経過したとき、収容室内の酵素水溶液を食材から分離する。
好ましくは、分離手段は、収容室内に設けられた1以上のトレイ部と、トレイ部を移動させるための駆動部と、を含み、トレイ部は、食材を収容可能であって、且つ酵素水溶液が通過可能な複数の穴が形成された第1トレイを含み、駆動部は、第1トレイを、収容室内に貯留された酵素水溶液から遠ざける方向に移動させる。
好ましくは、トレイ部は、食材と、収容室内に導入された酵素水溶液とを収容可能であって、食材を収容する第1トレイと、第1トレイを着脱自在に収容し、且つ穴を有しない第2トレイとを含み、駆動部は、第1トレイを、第2トレイから遠ざける方向に移動させる。
好ましくは、調理機器の内部の雑菌の繁殖を抑止するための殺菌手段を備える。
好ましくは、温度制御手段は、目標温度に至るまでの温度変化時間を3分以上50分以内とするよう温度を制御する。
好ましくは、温度制御手段は、目標温度を2段階以上に制御する。
好ましくは、圧力制御手段は、目標到達圧力を1〜50.5kPaに制御する。
好ましくは、圧力制御手段は、実行到達圧力に至るまでの圧力変化時間を30分以内とするように圧力を制御する。
この発明の他の局面に従うと、上述の調理機器によって加工された加工食材が提供される。
本発明によれば、食材加工のための酵素を自動的に調製する機能を有した調理機器を得ることができる。
本発明の実施の形態1に係る調理装置の構成図である。 本発明の実施の形態2に係る調理機器の構成図である。 本発明の実施の形態3に係る調理機器の構成図である。 本発明の実施の形態4に係る調理機器の構成図である。 本発明の実施の形態5に係る調理機器を斜め上方から見た概略斜視図である。 図5の調理機器の構成を示す図である。 図6の変形例を示す図である。 本発明の実施の形態6に係る調理機器の外観斜視図である。 図8の調理機器の構成を示す図である。 図9の変形例を示す図である。 図9の変形例を示す図である。 図9の変形例を示す図である。 (A)〜(C)は、本発明の実施の形態に係る機器を用いた撹拌の態様を示す図である。 (A)〜(C)は、本発明の実施の形態に係る撹拌のさらなる他の例を示す図である。 (A)〜(C)は、本発明の実施の形態に係る酵素水溶液の供給と減圧の時間制御を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態に係る分離の態様を説明するための図である。 本発明の実施の形態に係る分離の態様を説明するための図である。 (A)〜(E)は、本発明の実施の形態に係る分離の態様を説明するための図である。 本発明の実施の形態7に係る調理機器の構成図である。 本発明の実施の形態7に係る調理機器の外観を示す図である。 本発明の各実施の形態に係る制御部のブロック構成図である。 本発明の実施の形態8に係る収容室内の圧力変化を示すグラフである。 本発明の実施の形態8に係る収容室内の温度変化を示すグラフである。 本発明の実施の形態8に係る到達真空圧に達するまでの圧力変化の比較例を示すグラフである。 本発明の実施の形態8に係る温度変化のグラフである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
本実施の形態では、調理とは、酵素を用いて食材を加工(食材に軟化を含む改変・変性を施す)することを示し、したがって、本実施の形態は、食材の調理機器全般に適用することができる。また、本実施の形態に係る食材は、食物および食品を含むものである。この食物および食品は、酵素を用いた加工の前においては、予め凍結されて解凍中の、または解凍途上の状態であってもよいし、完全に解凍された状態であってもよい。完全に解凍されていない食材に対しては、酵素による加工の工程の前に、解凍を行う工程が含まれてもよい。なお、調理対象の食材には、加熱、味付け等の各種の加工が既に施されたものが含まれてもよい。
また、酵素は、食材の組織(細胞壁等)に作用して何らかの改変・変性を生じさせるものであればよく、ここでは、組織を軟化させるように作用する種類の酵素を用いる。本実施の形態では、例えばペクチン分解酵素を例示するが、これに限定されない。
<実施の形態の概要>
本実施の形態に係る調理機器は、加工対象となる食材を収容する収容室と、酵素を用いた加工を促進させるために収容室内の圧力および温度を制御する圧力制御部および温度制御部とを備える、そして、酵素を収容する酵素収容部を備えて、この酵素収容部から送出された酵素から、酵素水溶液を調製し、調製した酵素水溶液を、収容室内へと導入して室内に供給する酵素導入部を備える。これにより、食材加工のための酵素から酵素水溶液を自動的に調製して、食材を収容した収容室内にまで自動で導入することができる。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係る調理機器100の構成図である。図1を参照して、調理機器100は、筐体1を備える。筐体1の内部には、粉末状の酵素200を収納した酵素粉末収納部3、水300を収納した水収納部2を備え、これらには、チューブ1Aおよび3Aを介して酵素水溶液貯留部5が接続される。酵素水溶液貯留部5は、酵素水溶液50を一時的に貯留する。さらに、筐体1の内部には、被加工対象である食材と酵素水溶液50を収容するための収容室8および収容室8から送出される酵素水溶液50を貯留するための排液貯留部12を備える。収容室8の食材は、望ましくは、加工が容易なサイズにカットされている。本実施形態では酵素は粉末等の固体で準備されて酵素水溶液50に供されるが、錠剤で準備されてもよい。なお、酵素水溶液は、一般的に温度等の環境条件で活性度が低下する等して劣化しやすい傾向があるが、保存等の観点において利用に問題がない場合は、固体の酵素に代替して、酵素水溶液で準備されてもよい。また、濃縮酵素水溶液やゼリー状の半固形物の形で準備されてもよく、それらを水と混合することで、適切な濃度の酵素水溶液に調製されたものであってもよい。
筐体1の内部には、さらに、収容室8に関連して酵素水溶液導入部6、収容室8内の圧力を制御するための圧力制御部7、収容室8内の温度、より特定的には貯留された酵素水溶液50の温度を制御するための温度制御部10、センサ61S、収容室8内の酵素水溶液50を食材から分離して収容室8外に送出するための酵素水溶液分離部11、および収容室8から送出される酵素水溶液50を貯留するための排液貯留部12を備える。センサ61Sの詳細は後述する。
酵素水溶液貯留部5は調液部4を含み、酵素200を含む酵素水溶液50を調製する調製部に相当する。調液部4は、酵素粉末収納部3からチューブ3Aを介して送出される酵素200と、水収納部2からチューブ1Aを介して送出される水300とを、チューブ4Aを介して酵素水溶液貯留部5に送出して、酵素水溶液貯留部5内で貯留しながら撹拌(混合)する。酵素水溶液貯留部5から酵素水溶液導入部6へ酵素水溶液50を送出するための電磁弁を有し、混合された酵素水溶液50は開状態の当該電磁弁およびチューブ5Aを介して酵素水溶液導入部6に送出される。なお、撹拌による混合は、調液部4を単独で用いて、または酵素水溶液貯留部5と協同して用いて実現されるが、その詳細は後述する。
酵素水溶液貯留部5の酵素水溶液50は、チューブ5Aを介して酵素水溶液導入部6に送出される。酵素水溶液導入部6は、チューブ5Aからの酵素水溶液50を、チューブ6Aを介して収容室8内に送出する。これにより、収容室8内に予め収容された食材の量に対応した量の酵素水溶液50が収容室8内に供給されて、例えば、食材は全体が酵素水溶液50に浸されて、酵素による加工が可能になる。
酵素粉末収納部3は、収容した酵素200を送出するために底面に開閉の程度が自在に制御される電磁弁を有する。また、電磁弁から吐出した粉末量を量るための計量機を用いて、弁の開閉→計量→定量で停止する機構を有する。この機構は、ロータまたはスクリューフィーダ等を用いたものであってもよい。
チューブ3Aの一方の開口部は電磁弁の送出部側に接続されて、他方の開口部は調液部4に接続される。酵素粉末収納部3に酵素200を投入するときは電磁弁が閉鎖されているが、電磁弁が開状態になると酵素粉末収納部3内の酵素はチューブ3Aを介して酵素水溶液貯留部5側に送出される。このように、電磁弁の開閉を制御することにより、酵素水溶液貯留部5へ送出される酵素200の量を可変に制御できる。なお、図1では、酵素粉末収納部3は矩形の箱型容器を示したが、形状はこれに限定されない。例えば、円錐または三角形のロート型であって、その頂点に電磁弁を設ける構造としてもよい。酵素粉末収納部3の電磁弁を備える構成およびその制御は、同様に、水収納部2にも適用することができる。
圧力制御部7はポンプと電磁弁を有し、ポンプにはチューブ7Aおよび7Bの一方開口部が接続されて、他方開口部は収容室8内に接続される。ポンプの回転が制御されることにより、チューブ7Aを介して収容室8内から空気を吸引して予め定められた速度で減圧する(これを、真空引きともいう)。吸引された空気は開いた電磁弁を介して外部に排気される。予め定められた真空度に達すると、電磁弁は閉じて真空度が維持される。その後、電磁弁を開くと、外部からの空気がチューブ7Bを介して収容室8内に送出されて、収容室8内は空気で満たされる。本実施の形態では、収容室8内をおおよそ真空状態となるまで減圧することで、食材内部まで酵素水溶液50を浸透させることができて、酵素作用によって形状を保持したまま食材を任意の硬さに調整することができる。
本実施の形態では温度制御部10はシーズヒータ等を含むが、発熱源の種類はシーズヒータに限定されず、IH(Induction Heating)、マグネトロン、フィルムヒータ等を用いた発熱であってもよい。発熱すると、その輻射熱によって収容室8内の酵素水溶液50の温度が可変に調整される。酵素水溶液50の温度上昇によって適温に維持することで、上記の浸透および酵素作用を促進させることができる。
酵素水溶液分離部11は、チューブ11Aを介して収容室8の底面に設けられた電磁弁(図示せず)に接続される。チューブ11Aの一方の開口部は収容室8の底面に設けられた電磁弁に接続され、また他方の開口部は酵素水溶液分離部11内に延びる。電磁弁は、調理中は閉じられており、上記の酵素作用を用いた加工が終了すると開状態に切替えられて、収容室8内の酵素水溶液50はチューブ11Aを介して酵素水溶液分離部11内に送出される。酵素水溶液分離部11は、収容室8から送出される酵素水溶液50を濾すための濾過部(図示せず)を内蔵する。濾過部を通過した酵素水溶液50は、チューブ11Aを介して排液貯留部12に送出されて、ここに貯留される。濾過部は、例えば、濾過のための孔が形成された部材(笊、濾紙等)を含んで構成される。これにより、食材を収容室8内に残しながら、酵素水溶液50のみを排液貯留部12に排出することができる。
また、収容室8から酵素水溶液50を排出する時期は、上述の加工終了時に限定されず、真空引き後であってもよい。この場合には、収容室8の底面に設けられた電磁弁は、真空引きによる含浸が終了した場合に開状態に切替えられる。
[実施の形態2]
図2は、本発明の実施の形態2に係る調理機器100Aの構成図である。図2の調理機器100Aと図1の調理機器100とを比較し異なる点は、酵素粉末収納部3に関連した粉吐出部13、水収納部2に関連した殺菌部14、および圧力制御部7に関連した消毒部15を備える点にある。他の構成は、図1に説明したものと同じであり、ここでは説明を繰返さない。なお、これらの粉吐出部13、殺菌部14、消毒部15については、全てを同時に備える必要はなく、いずれかの構成のみを備えるものであってもよい。
粉吐出部13は、酵素粉末収納部3の底部の電磁弁側のチューブ3Aに接続される。粉吐出部13は、電磁弁が開状態であるときに、モータにより回転制御されるスクレーパを有する。モータ回転に連動したスクレーパの繰出し機能によって、チューブ3A内に酵素200が詰まるのを防止しながら、調液部4方向に送り出すことができる。スクレーパは、例えば攪拌棒を備えて構成することができる。
殺菌部14は、チューブ1Aの途中に接続されて水300の殺菌機能と、チューブ1Aの殺菌機能とを有する。これにより、調液部4および酵素水溶液貯留部5の殺菌を実現できる。具体的には、水収納部2から酵素水溶液貯留部5に送出されるチューブ1A内の水300を殺菌するために、蒸気を発生させた温熱殺菌を適用することができる。また、例えば中空糸フィルターによる濾過と活性炭による有機物の吸着濾過とを、同時に実施する。また、調理機器100Aを使用しない期間においては、チューブ1Aにクエン酸等の水溶液を通過させてチューブ1Aの内壁の殺菌を実施する。
また、消毒部15は、収容室8を真空圧にするための吸気および排気のためのチューブ7Aと7Bの途中に設けられたヒータを有し、その輻射熱によりチューブ7A,7Bを通過する気体の加熱殺菌を実施する。
本実施の形態の殺菌部14等の殺菌手段は、少なくとも収容室8内および酵素水溶液50の調製部を温熱殺菌する手段を含む。
上述した殺菌および消毒器により、調理機器内の雑菌の発生を抑制し、食材に雑菌を付加させることなく、安全に調理することができる。
[実施の形態3]
図3は、本発明の実施の形態3に係る調理機器100Bの構成図である。図3の調理機器100Bに示すように、図1の構成とは異なり、酵素水溶液導入部6と圧力制御部7を、収容室8内に設けてもよい。また、図3に示すように、酵素水溶液分離部11に代替して収容室8内に酵素水溶液分離部16を設けてもよい。他の構成は、図1と同様であり、ここでは説明を繰返さない。
なお、酵素200を収納した酵素粉末収納部3、水300を収納した水収納部2、および酵素水溶液導入部6も収容室8内に設けてもよい。また、排液貯留部12も、収容室8の中に設けてもよい。
このように、収容室8の内部に各部を設けることで、収納室8の内部と外部との接続のために使用される導入端子の数を削減できて、コストをかけずに調理機器を製造することができる。
図3の酵素水溶液分離部16は、収容室8内の食材を収容(載置)するためのトレイ18、トレイ18に接続されたレバー17、および収容室8の外部に設けられたモータ19を含む。レバー17とモータ19によりトレイ18のための駆動部を構成する。レバー17の一方端はトレイ18に係合するように接続されて、他方端はモータ19の回転軸に連接される。レバー17は、モータ19の回転に連動して“てこの原理”で上下動し、これに伴いトレイ18が収容室8内で上下方向(図面の上下方向)に移動する。レバー17の移動に伴い、トレイ18を酵素水溶液50の水面から十分に離れた位置にまで上昇させることができ、その場合には、トレイ18内の食材から酵素水溶液50を分離することができる。
[実施の形態4]
図4は、本発明の実施の形態4に係る調理機器100Cの構成図である。調理機器100Cに示すように、図2の構成に、酵素水溶液分離部16を追加して備えた構成を示す。図4の他の構成は、図2に示す構成と同様であり、ここでは説明を繰返さない。
[実施の形態5]
図5は、本発明の実施の形態5に係る調理機器100D(または100E)を斜め上方から見た概略斜視図である。図6は、図5の調理機器100D(または100E)の構成を示す図である。図6には、図1の調理機器100の各部が搭載された状態が示される。
図5を参照して、調理機器100D(または100E)の外観は、炊飯器に類似した外観を有し、蓋体に相当する上筐体1Xと釜本体に相当する下筐体1Yとを備える。上筐体1Xは、ヒンジ1Vとラッチ1Wにより下筐体1Yに接続される。
図5と図6を参照して、調理機器100D(または100E)は、下筐体1Yと、下筐体1Yに開閉可能に取り付けられた蓋体に相当する上筐体1Xとを含む。下筐体1Yは上筐体1Xに対して下部に位置する。上筐体1Xは、下筐体1Yが有する上部開口部にヒンジ1Vとラッチ1Wを用いて開閉可能に取付けられており、且つ下筐体1Yに収容される収容室8等の各部を覆うように当該上部開口部を閉じることが可能な形状を有する。
下筐体1Yの前面には、ラッチ1Wを開けるための開ボタン3Xが配置される。下筐体1Yの後面には電源コード47が配される。この電源コード47の大部分は、下筐体1Y内のコードリール(図示せず)に引出し可能に巻き付けられていている。
上筐体1Xの上面の前部には、調理に関する情報(進行状況等を含む)を表示する液晶表示部5Xおよび複数の操作スイッチ6Xが配され、さらに、操作スイッチ6Xには動作状態を表わすためのLED(Light Emitting Diode)インジケータ61Xが設けられている。操作スイッチ6Xは物理的な操作(押下等)を受け付けるスイッチであってもよいし、静電容量式タッチキーであってもよい。操作スイッチ6Xが静電容量式タッチキーである場合には、インジケータ61Xに代替してタッチキーのバックライトが用いられてもよい。また、上筐体1Xの上面の後部には、上筐体1X内の気体と外気を交換するための通気口2aが備えられる。液晶表示部5Xおよび操作スイッチ6Xの操作部等は、上筐体1Xまたは下筐体1Yの一部に配置された制御手段である制御部(後述する)と接続されている。
図6を参照して、下筐体1Yは上側開口部を有し、上述したように上筐体1Xはこの開口部を覆うために設けられる。上筐体1Xは、内部に圧力制御部7を備える。また、上筐体1Xには、箱状の収容室8の上側開口部を覆うことで収容室8内を密閉するための略平板状の収容室上蓋8Aが着脱自在に接続される。また、収容室上蓋8Aには、圧力制御部7から延びるチューブ7Aと7Bの開口部が外部(すなわち、下筐体1Y内部側)に露出するように接続される。また、収容室上蓋8Aは、一方面に当該収容室上蓋8Aを上筐体1Xに接続するためのばね8Cが接続されるとともに、他方面にパッキン8Bおよびセンサ61Sが接続される。パッキン8Bは、収容室上蓋8Aによって上側開口部が覆われた時に、下筐体1Yの内部の密閉を実現するためのシール部材であって、例えばゴム部材、発砲樹脂部材などの樹脂材料からなる。
下筐体1Yは、内部にエリア8Sと8Rを含む複数の分割されたエリアを含む。エリア8Sには、温度制御部10を有した収容室8が着脱自在に配置されて、エリア8Rには水収納部2、酵素粉末収納部3、酵素水溶液貯留部5、酵素水溶液導入部6、および排液貯留部12が配置される。エリア8Rの各部も着脱自在に設けられる。また、下筐体1Yは、エリア8Rに関連して、そこに収容された酵素200および水300を他から隔離するための開閉自在の蓋1Zを備える。図6では、酵素水溶液分離部11は、エリア8Sと8Rの境界であるパーテション部材に設けられているが、チューブ11Aを通過する酵素水溶液50についての濾過機能を奏することができる位置であれば、酵素水溶液分離部11は図示される配置に限定されない。例えば、エリア8Sまたは8R内に配置されるようにしてもよい。酵素水溶液分離部11に替えて、酵素水溶液分離部16を備えてもよい。
例えば、調理中でないときには、上筐体1Xは外されて、下筐体1Yの上側開口部は露出する。ユーザは、調理のために、上筐体1Xを取外し、蓋1Zを開けて、水収納部2および酵素粉末収納部3に予め定められた量の酵素200と水300をそれぞれ投入して、その後、蓋1Zを閉じる。また、収容室8内には食材を収容する。その後、ラッチ1Wを用いて下筐体1Yの開口部は上筐体1Xによって閉じられる。これにより、収容室8を含む下筐体1Y内を密閉状態に保つことができる。上筐体1Xによって閉じられたとき、上筐体1Xの圧力制御部7から延びるチューブ7Aと7Bの開口部は、収容室8内の吸気および排気が可能な位置に配置される。
図7は、図6の変形例を示す図である。図7の調理機器100Eは、図6の調理機器100Dとは異なり温度制御部10を収容室8内ではなく、エリア8Sにおいて収容室8の外部に、且つ収容室8に近接して設けている。他の構成は、図6と同様であり説明は繰返さない。図7において、収容室8外部の温度制御部10は、その輻射熱によって、収容室8の容器を外部から加熱し、酵素水溶液50の温度を容器からの熱伝導によって上昇させる。この場合には、収容室8は熱伝導率の高い材料から構成されることが望ましい。
[実施の形態6]
図8は、本発明の実施の形態6に係る調理機器100F(または100G)の外観斜視図である。図9と図10は、図8の調理機器100F(または100G)の構成を示す図である。図8を参照して、調理機器100F(または100G)の外観は、高周波加熱装置の1種である電子レンジに類似した外観を有する。
図8に示すように、調理機器100F(または100G)は、前面が開口した箱体に相当する筐体1Rと、その筐体1Rに設けられ、内部に調理のための各部を収容する室内210とを備える。筐体1Rの前面の開口は、室内210の前面側の端部に位置している。
室内210の前面側に、上述の開口を開閉自在にする扉220が設けられている。すなわち、室内210は、ユーザが扉220を操作することで開閉される。本実施形態においては、扉220はタテ開きの構造を有しているが、これに限られずヨコ開きの構造を有していてもよい。
扉220において、調理に関する情報等を表示する表示部(図示せず)が設けられている。また、扉220において、調理機器100F(または100G)のユーザが調理条件等の情報を入力するための操作部(図示せず)が設けられている。表示部および操作部は、筐体1Rの一部に配置された制御手段である制御部(後述する)と接続されている。
さらに、扉220において、室内210を外側から視認可能とする窓部230が設けられている。窓部230は、断熱性を有する透明な材料から形成されていることが望ましい。
また、筐体1Rの上記開口の周囲に、図示しないパッキンが設けられている。そのため、扉220が閉じた状態において、室内210は、パッキンを介して筐体1Rと扉220とにより封止される。また、筐体1Rの上部には、圧力制御部7に関連して排気を外部に放出するための吹出口110が設けられている。
図9には、調理機器100Fの扉220が開いた状態における室内210の構成が示される。室内210には、水収納部2、酵素粉末収納部3、これらとチューブ1Aと3Aにより接続された調液部4を有する酵素水溶液貯留部5、および収容室8を備える。さらに、酵素水溶液貯留部5からチューブ5Aを介して酵素水溶液50を収容室8内に供給するためのポンプを内蔵した酵素水溶液導入部61、チューブ12Cを接続した排液貯留部12A、および収容室8に関連した圧力制御部7を備える。排液貯留部12Aは、ポンプを内蔵した排水部121と、当該ポンプによって収容室8内から吸水された酵素水溶液50を貯留するための貯留部122を含む。収容室8は、図示しないが着脱自在の蓋(開閉自在の扉)によって調理中等は密閉状態とすることができる。図9では、当該蓋(または扉)が取外された状態を示す。
また収容室8内には、食材を収容するための複数のトレイセットを含む。各トレイセットは、プレート状のヒータに相当する温度制御部10と、当該温度制御部10上に載置される2個のトレイ81を含む。トレイ81は、上方向に開口部を有した収容容器であって、開口部から食材および酵素水溶液50が中に入れられる。図面では、トレイ81のそれぞれにおいて、酵素水溶液50に浸漬した状態の食材が示されている。
各トレイ81内には、酵素水溶液導入部61から酵素水溶液50を供給するためのチューブ61Aが延びている。また、各トレイ81内には、排液貯留部12により酵素水溶液50を排出するために、排液貯留部12Aに接続されるチューブ12Bが延びている。各チューブ61Aの一方開口部は酵素水溶液導入部61のポンプ(図示しない)の出力端に接続されて、他方開口部はトレイ81内に延びている。酵素水溶液導入部61はポンプによって酵素水溶液貯留部5からチューブ5Aを介して酵素水溶液50を吸引し、吸引された酵素水溶液50を、チューブ61Aを介して各トレイ81に排出(供給)する。これにより、各トレイ81の食材は、酵素水溶液50によって浸漬された状態となる。
図10は、図9の変形例を示す図である。図10の調理機器100Gの構成と図9の調理機器100Fの構成を比較して異なる点は、チューブ61Aの収容室8側の開口端に酵素水溶液導入手段に相当するスプレー62を有する点にある。他の構成は、図9に示すものと同様であるから説明は繰返さない。
スプレー62は、チューブ61Aからの酵素水溶液50を収容室8内に噴霧状にして放出する。これにより、各トレイ81内の食材には、酵素水溶液50が霧状に降りかかり、過剰な水圧がかかるのを防止して食材形状が保たれる。また、酵素水溶液50の使用量を減らすことができる。スプレー62は、上述した調理機器100A〜100Eにも同様に適用することができる。
なお、図9と図10では、収容室8内のトレイセットを2個とし、また、各トレイセットに載置されるトレイ81を2個としたが、トレイセットの個数およびトレイセットのトレイ81の個数は2個に限定されず、1個でもよく、また3個以上であってもよい。また、図9と図10ではトレイセットを垂直方向に2段に並べたが水平方向に並べてもよい。
図11と図12は、図9の変形例を示す図である。図9では、収容室8は、略立方体の形状を有するが、図Xまたは図Yに示すように球形または円柱形であってもよい。真空引きにより収容室8にかかる荷重に対しては、図9の立方体形状よりも図11または図12のように球形または円柱形の方が、剛性が高い。そのため、収容室8については、図9の形状に比較して、図11と図12の形状の方が収容室8の壁を薄くすることができる。
<酵素と水の混合>
各実施の形態では、調液部4等において酵素200と水300とを撹拌によって混合する。撹拌の態様としては、例えば、ジェット水流を酵素200の粉末にぶつけることによる撹拌、マイクロバルブを利用した撹拌、酵素200が失活しない範囲での熱対流による撹拌、撹拌機器(羽根等)をモータによって駆動することにより水300の水流を発生させ、水流によって酵素200の粉末と水300との混合(撹拌)を促進させる方法等を適用することができる。ジェット水流による撹拌は、円形のタンク(酵素水溶液貯留部5に相当)に、ポンプのIN,OUTを付け、タンク内の液体(水300または酵素水溶液50)をポンプにより起こる水流によってタンク内を循環(撹拌)させる方法である。
図13(A)〜(C)は、機器を用いた撹拌の態様を示す図である。図13(A)の機器を用いた撹拌により、撹拌に伴う空気混ざりが原因の泡立ちが抑制される(図13(B)参照)。他の機器として図13(C)に示すものを用いてもよい。図13(C)では、ベンチュリの原理によって、機器を構成するコーン状部材を回転させることで、大きな口から内部に入った液体(水300または酵素水溶液50)は小さな口から排出されるまでに十分に加速され、流動が促進され撹拌(混合)が促進される。
図14(A)〜(C)は、調液部4における撹拌のさらなる他の例を示す図である。図14(A)にバッチ方式による撹拌を示す。この方式によれば、酵素水溶液貯留部5の容器を利用して、酵素水溶液貯留部5内に調液部4を介して水300と酵素200とが個別に投入される。調液部4から酵素水溶液貯留部5内に延びたプロペラ部材を備え、これを調液部4の図示しないモータ回転軸に連接させる。動作において、モータが回転すると、この回転に連動して酵素水溶液貯留部5内でプロペラ部材が回転する。プロペラ部材の回転により容器内で水流が発生し、水300に酵素200を溶込ませるように撹拌する混合を実施することができる。
上述のバッチ方式とは異なる方式として、インライン方式の1種であるスタティックミキサー方式を適用することもできる。図14(B)を参照してスタティックミキサーは、調液部4または酵素水溶液貯留部5に管路を設置する。管路内にはスクリュー状の羽根部材が備えられる。管路の一方開口端からは、水収納部2からの水300が注入される。また、管路の途中端には酵素200を投入するための投入口(開口部)が設けられており、酵素粉末収納部3からの酵素200は当該投入口から管路内に供給される。管路内では、スクリュー部材がモータ等により回転駆動されている。管路内の水300と酵素200はスクリュー効果により撹拌を伴い混合されながら管路の出力端(すなわちチューブ5A側)に搬送される。スクリュー部材には、モータ等による動力のみならず、水流による動力も加わることから、図14(A)のバッチ方式に比較して、撹拌・混合に必要なエネルギ量(モータの消費電力量等)は少ない(図14(C)参照)。図14(A)に示したバッチ方式に比べ、図14(B)のスタティックミキサー方式の方が必要なエネルギ量を約2分の1以下と見積もることができる(図14(C)参照)。
<減圧とスプレー>
上述の各実施の形態では、食材に対する酵素水溶液50の浸透を促進するために、圧力制御部7によって収容室8内は減圧(好ましくは真空状態)される。図15(A)〜(C)は、本発明の実施の形態に係る酵素水溶液50の供給と減圧の時間制御を模式的に示す図である。図15(A)には、収容室8内にスプレー62により酵素水溶液50を噴霧する態様を模式的に示し、図15(B)と(C)には、縦軸に減圧と噴霧(スプレー)のON/OFFレベルが示されて、横軸に時間経過が示される。
図15(A)においてスプレー62から酵素水溶液50のみ(1流体)が出力されて食材に降りかかる場合には、スプレー62による酵素水溶液50の出力に同期して(ほぼ同時に)、図15(B)に示すように減圧を実施する。また、スプレー62から酵素水溶液50と空気の両方(2流体)が収容室8内に供給される場合には、すなわちスプレー62から間欠的に気体を混ぜて酵素水溶液50を噴霧する場合には、真空を維持することが困難となる。そこで、図15(C)に示すように、スプレー62による噴霧の後に減圧が実施(減圧に先立って酵素水溶液50の噴霧が実施)されて、スプレー62のONタイミングと減圧タイミングとをずらしながら噴霧→真空引き(減圧)→常圧→噴霧→真空引き(減圧)→…と繰返すように実施する。図15(A)と(B)のいずれの場合にも、真空下で酵素水溶液50の浸透を促すことができる。
<供給すべき酵素水溶液の量>
各実施の形態では、収容室8内の食材の量から、調製する酵素水溶液の量を可変に決定する。食材の量の取得部として、センサ61Sを含む。センサ61Sによって収容室8内の食材の量を計測し、計測結果に基づき、酵素200、水300および調製される酵素水溶液50の量を決定する。つまり、食材全体に振りかける、または浸漬させるための必要量を決定する。センサ61Sは例えば光電センサを内蔵しており、光電センサは収容室8内に光照射し、その反射光から食材の収容室8における(例えば、床面などの基準面からの高さ)嵩高さによる量と外形を測定する。後述する制御部30のCPU31は、センサ61Sの出力から食材の高さおよび外形を算出し、その算出値から必要な酵素200、水300および酵素水溶液50の量を予め定められた演算式を用いて算出する。または、テーブルから検索して決定する。そして算出・決定した量に基づき、CPU31は、表示部に、必要な酵素200の量または水300の量を出力する。ユーザは、出力情報が示す量の酵素200と水300を酵素粉末収納部3および水収納部2にそれぞれ投入する。これにより、制御部30は、調液部4と酵素水溶液貯留部5により調製される酵素水溶液50の量を、収容室8内の食材の量に応じて変化させることができる。食材の量の取得部の変形例として、計測する方法によらずユーザが操作部から入力するとしてもよい。
なお、算出・決定した量をユーザが投入するのに代替して、CPU31が、算出・決定した量に基づき、酵素粉末収納部3および水収納部2の電磁弁を開く量(開く時間長さ、開く度合い等)を変更し、調液部4に送出される酵素200の量と、水300の量を変化させてもよい。
この場合に、センサ61Sの出力に基づき必要な酵素水溶液50を算出しながら、調液部4によって酵素水溶液50を調製してもよい。また、センサ61Sによる検出と演算は繰返されてよい。つまり、再度検出した食材の量が、調製した酵素水溶液50の液量よりも多くの量を必要とする場合には、再度、酵素水溶液50を調製して収容室8内に吐出する。また、制御部は、検出した食材の高さと、センサ61Sで検出した酵素水溶液50の水位とを比較し、比較結果から、酵素水溶液50の量を変更してもよい。例えば、足りない場合には、追加調製して酵素水溶液50を調製することができる。
収容室8に関連して水位センサ(フロートスイッチ等)を設けて、制御部30のCPU31は、センサ61Sで測定された食材の高さと、水位センサが測定した水位とを比較し、比較結果から、追加調製する酵素水溶液50の量(すなわち、追加する酵素200と水300の量)を決定してもよい。
調液においては、撹拌機能を利用した上述の混合を実施するが、このとき、調液部4または酵素水溶液貯留部5に関連して設けた溶液濃度センサが溶液濃度を測定する。後述する制御部30のCPU31は、溶液濃度センサが出力する測定値と予め定められた閾値との比較から、酵素200が水300に溶けたか否かを判定する。また、調液の際には温度を上げるようにしてもよいが、酵素200が失活しない様に、例えば、水温と酵素200の温度を常温(例えば20度)以上70度以下の温度とすることが望ましい。
このように、調液部4または酵素水溶液貯留部5を用いて酵素水溶液50の調液を自動化することで、ユーザの手間を省くことができ、またユーザ自身が調液することによる失敗を防ぐこともできる。
また、食材量に応じて必要な酵素水溶液50を決定し、また、噴霧により供給することで、酵素水溶液50を過剰に調液することを回避できて、酵素200の使用量を抑え、コストを削減することができる。
ここでは酵素水溶液50の量は、食材の量から決定したが、他に食材の種類、柔らかさ等を組み合わせて決定してもよい。また、酵素200の量や種類も、これらセンサ出力から変更してもよい。具体的には、酵素粉末収納部3が複数種類の酵素200を個別に収容する個別主収容部を含む。複数種類の酵素は、食材に対する特性が異なるものであり、ユーザが操作部から入力した食材の種類名に基づき、CPU31は、テーブル情報を検索し酵素200の量または種類の少なくとも一方を可変に決定する。決定した種類と量に基づき各個別収容部の電磁弁を開閉調整することにより、調液部4の送出される酵素の種類と量を変更する。
<酵素水溶液50の分離>
上述した実施の形態では、酵素水溶液分離部11または16によって収容室8内の食材から酵素水溶液50を分離するが、ここでは、その分離方法について説明する。酵素水溶液分離部11または16は、収容室8内のセンサ出力から、食材の量に応じた酵素水溶液50の投入が完了したと判定すると、この判定した時を起点にして予め定められた時間を経過したと判定したとき、酵素水溶液分離部11または16に分離のための動作を開始させる(モータ回転、電磁弁を開く等)。この予め定められた時間は、食材の調理に要する時間に相当し、制御部のCPUは食材の量、種類等により当該時間を可変に決定する。なお、上述の時間の起点は、酵素水溶液50が収容室8内に導入されるときであればよく、酵素水溶液50の投入完了の判定時に限定されない。
本実施の形態では、“分離”の概念には、収容室8内から酵素水溶液50を排出する事だけではなく、食材から酵素水溶液50を遠ざける概念も含む。図16、図17および図18(A)〜(E)は、本発明の実施の形態に係る分離の態様を説明するための図である。
分離の一例としては、上述したように、酵素水溶液50をスプレー62で噴霧状に散布することにより実現することができる。すなわち図15のようにスプレーと脱気(減圧)を繰返すことで、過剰に酵素水溶液50を供給する事態を回避できて、排液(酵素水溶液50)がほとんど生じないようにすることができる。これにより、分離の工程を短時間で完了させる、または分離工程を省略することができる。
また、収容室8内の酵素水溶液50を、酵素水溶液分離部11等のポンプ121Aで、収容室8の上部から内部に吸引ノズルを引き込み、吸引により酵素水溶液50を排出する場合には(図16参照)、吸引ノズルの開口部等の酵素水溶液分離部11に、上述したフィルターを設置して食材のつまりを予防しながら分離する。また、ポンプを使用せずに、収容室8内の底面の開放された電磁弁を介して、酵素水溶液50を下部の排液貯留部12の方向に自重により落下させるとしてもよい。この場合も、食材のつまりを予防するフィルターを電磁弁の開口部に近接して設置して、食材が誤って排出されるのを防止しながら分離する。このように、分離手段に相当する酵素水溶液分離部11等は、収容室8内の酵素水溶液50を吸引するための吸引部を含む。
また、収容室8が容器底面にゆるい傾斜を有し、底面に形成された穴部に、酵素水溶液分離部11に関連して電磁弁122Aを備える(図17参照)。酵素水溶液分離部11は、電磁弁122Aを開閉制御することにより、分離を実施する。また、図17では、分離を促進し確実にするために、収容室8の底面に放射状に凸凹の筋を設置し、酵素水溶液50が効果的に排出されて容器内部に残らないようにしてもよい。
酵素水溶液分離部16に関連して、分離を促進するために、トレイ18として、その底面(および側面)にメッシュ状の複数の貫通穴を形成した第1トレイと、第1トレイを収容可能なサイズの通常のトレイ(貫通穴がない第2トレイ)からなる着脱自在の2重構造にしておく。分離時は第1トレイのみをモータ等を用いてレバー17(駆動部)により上方向(酵素水溶液50から離れて遠ざける方向)に移動させて、第2トレイから取外す。これにより、第1トレイの貫通穴を通過した酵素水溶液50は第2トレイに残り、第1トレイには、酵素水溶液50から分離した状態で食材のみを収容しておくことができる。
また、トレイ底面が濾紙等で形成されたトレイ11Dを用いるとしてもよい(図18参照)。トレイ11Dの底面と収容室8の底面とを弾性部材であるばね11Cにより接続する。また、調理中はトレイ11Dの上端を、レバー11Bを矢印方向に押すことにより、収容室8の底面方向に押し下げておく(図18(A)参照)。レバー17がモータ19の回転に連動して移動し、トレイ18に対する押し下げ力が解放されると、縮んでいたばね11Cは伸びて、これに連動してトレイ11Dは酵素水溶液50の水面よりも上に上昇する(図18(B)参照)。このとき、濾紙を通過してトレイ11Dから酵素水溶液50が排出されて、トレイ11D内の食材から酵素水溶液50が分離する。また、図9のように、プレート状のヒータ上にトレイが載置される場合であっても、レバー11Bを矢印方向に押すことによる同様の仕組みを用いてばね11Cの伸縮を利用してトレイを上下方向に移動させて(図18(C)参照)、トレイが酵素水溶液50の水面よりも上に上昇したときに、酵素水溶液50が濾紙を通過して、トレイ内の食材から酵素水溶液50を分離させることができる。
また、図18(D)および(E)に示すように、底面が濾紙で形成されたトレイをモータ回転に連動して矢印方向に回転運動するスイッチ部材11Eにより、酵素水溶液50の水面よりも上に持ち上げることで、トレイ内の酵素水溶液50を、濾紙を通過させて排出し、食材から分離させるようにしてもよい。
実施の形態によれば、食材に触れることなく、酵素水溶液50を分離することができる。したがって、凍結含浸法は食材が非常に柔らかくなるため、トレイを用いる場合、トレイから盛付けの皿に移動させる際に崩れやすいが、本実施の形態によれば、トレイ11D等を配膳用のトレイと兼用することができて、食材をよりきれいな形で残しながら、見た目も美しく盛付けることができる。
<殺菌および消毒>
図2に示した殺菌部14および消毒部15によって、調理機器内の各部を消毒することができるとともに、調理の前後で収容室8を温熱殺菌するとしてもよい。また、加熱温度は食中毒の殺菌温度である100度以上が望ましい。また、消毒部15は、熱風により吸気/排気の配管チューブを温熱殺菌するが、この場合には、例えば70度で継続して40分の殺菌が望ましい。また殺菌方法として、紫外線を用いた方法であってもよい。
このように殺菌または消毒機能を備えることで、収容室8内およびチューブに関して、雑菌が繁殖するのを防止することができる。
[実施の形態7]
図19は、本発明の実施の形態7に係る調理機器100Hの構成図である。図19では、収容室8の気圧および温度を保持するための構成を主体に説明する。図19の調理機器100Hは、収容室8に関連して温度センサ10Aと温度制御部10を備える。また、収容室8の外部には収容室8内の圧力制御するための圧力制御部7を備える。圧力制御部7の吸気用のチューブ7Aには真空センサ7Cが接続される。他の構成は、図1に示されたものと同様であり説明は繰返さない。真空センサ7Cは、チューブ7A内の気圧を検出することにより、チューブ7Aの開口部における、すなわち収容室8内の気圧を測定する。真空センサ7Cの測定値は、圧力制御部7にフィードバックされる。圧力制御部7は、フィードバックされた測定値に基づきポンプの回転(回転方向、回転数)を制御し、吸気の度合を可変制御し、収容室8の真空が維持される。
また、温度センサ10Aは収容室8内の温度、より特定的には酵素水溶液50の温度を測定し温度制御部10に出力する。温度制御部10は、測定温度に基づき出力を可変に制御する。これにより、収容室8内は、浸透が促進されるような温度に維持される。温度センサ10Aは食材に突き刺して測定するものでもよい。なお、図19に示した真空センサ7Cおよび温度センサ10A、およびこれを用いた制御機能は、前述した実施の形態1〜6それぞれにも同様に適用することができる。
図20は、本発明の実施の形態7に係る調理機器100Hの外観を示す図である。図20の外観は、図5または図8の外観に比べると、簡略化されている。図を参照して、調理機器100Hは、上下方向に分離可能な蓋体に相当する上部筐体1Uおよび下部筐体1Lを備える。下部筐体1Lはプレート形状のヒータを内蔵する。ヒータのプレート上には、食材および酵素水溶液50を収容する内部を真空可能な容器である真空容器7Eが載置される。真空容器7Eは図19の収容室8に相当する。さらに、真空容器7Eの上面には前述した制御部30の基板を搭載した部材が載置される。基板には、真空容器7E内を真空引き(減圧)するための電磁弁7Dおよび真空ポンプ7Fが接続される。電磁弁7Dおよび真空ポンプ7Fは圧力制御部7に相当する。
さらに、制御基板には、その上方から上部筐体1Uが当該制御基板を覆うように載置される。これにより、調理機器100Uが一体的に構成される。
ここでは、減圧を速やかに進行させるために真空ポンプ7Fを2台接続しているが、台数はこれに限定されない。
(制御部の構成)
図21は、本発明の各実施の形態に係る制御部のブロック構成図である。実施の形態7を含む上述した各実施の形態に係る調理機器には、調理に係る制御を含む調理機器の全体制御を司る図20に示す制御部30が搭載される。制御部30は、調理機器の図示しない制御基板等に設けられる。
図21を参照して、制御部30は、コンピュータの構成を有する。具体的には、CPU(central Processing Unit)33、揮発性および不揮発性のメモリを含む記憶部31、外部の回路部と信号・データを入出力するための入出力インターフェイス34、および計時し時間データを出力するタイマ33を含む。記憶部31には、調理を制御するためのプログラムおよびデータが予め格納される。CPU33は、後述するセンサ部55の出力、操作部57からの出力に基づき、プログラムを実行する。プログラム実行によって、入出力インターフェイス34に接続された各部の動作が制御されて、調理が進行する。
制御部30には、外部回路として、圧力を変化させる真空ポンプおよび電磁弁等を含む圧力制御部7、スプレー62、ヒータを含む温度制御部10、給排水のための各種ポンプを含むポンプ部63、センサ61S、溶液濃度センサ、真空センサ7C、水位センサおよび温度センサ10A等の各種のセンサを含むセンサ部55、各部を駆動するためのモータ部51、および弁部58等が接続されている。
モータ部51は、トレイを移動させるためのレバー17に連接されるモータ19、粉吐出部13のモータ、酵素水溶液50を調製するため撹拌器のモータ等を含む。また、弁部58は、水収納部2の電磁弁、酵素粉末収納部3の電磁弁、酵素水溶液貯留部5の電磁弁、収容室8から酵素水溶液50を排出するための電磁弁、および電磁弁7D,12,122A等を含む。
さらに、調理に関する各種情報を表示などにより外部に出力するためのディスプレイを含む出力部56、およびユーザが制御のための各種指示を入力するために操作するボタン・スイッチなどからなる操作部57が接続される。これら各部は、入出力インターフェイス34を介してCPU31とデータ・信号を入出力する。また、電源コード47が接続されて電源部59から、各部に電力が供給される。
[実施の形態8]
本実施の形態8では、実施の形態7に示した調理機器100Hによる調理に係る動作を、収容室8内の温度と圧力の制御と関連付けて説明する。
本実施の形態8の調理機器100Hは、内部に食材と酵素水溶液50を収容する収容室8と、収容室8内の圧力を制御する圧力制御部7と、収容室8内の温度を制御する温度制御部10とを備える。収容室8の目標到達圧力を1kPa〜50.5kPaとし、その圧力±10%を、調理を実施可能な実行到達圧力とする。CPU31は、制御プログラムを実行することにより、実行到達圧力に到達する時間を圧力制御開始(すなわち調理開始)から30分以内とするように、圧力制御部7を制御する。また、目標となる温度に到達する時間を加熱開始(すなわち調理開始)から3分以上50分以内とするよう温度制御部10を制御する。以下に、具体的に説明する。
図22は、本発明の実施の形態8に係る収容室8内の圧力変化を示すグラフである。また、図23は、本発明の実施の形態8に係る収容室8内の温度変化を示すグラフである。これらグラフの縦軸は測定された圧力または温度を示し、横軸は調理の経過時間を示す。CPU31が制御プログラムに従い、真空センサ7Cの検出圧力に基づき圧力制御部7を制御し、また、温度センサ10Aの検出温度に基づき温度制御部10を制御することにより、図22および図23に示す圧力および温度の変化を実現することができる。
具体的には、収容室8内の脱気(減圧)に要する時間を変更するためには、真空ポンプ7Fの回転数を多くして流量を上げるか、到達真空度を上げる、より真空に近くすることで実現することができる。
この場合、到達真空度を上げるために、目標真空度に対して、真空ポンプ7Fの性能を絶対圧で1/2になるように変更する。また、真空ポンプ7Fとしてダイアフラムポンプを複数台直列に接続する。また、接続する際に各ポンプの空気室の容量を変更する。
また、流量を上げるために並列にポンプを接続することもできる。また、流量を上げるためにポンプの径を大きくすることもできる。
このような真空ポンプ7Fを用いることで速く減圧することができ、食材に対する酵素の含浸具合にむらができる(表面のみに酵素が多く入る)、または調理時間全体が伸び、食材に悪い影響を与える等のデメリットを防止することができる。
また、収容室8内の温度の制御として、温度の到達時間に着目して、温度を変化させる(失活、酵素反応)時に、その温度変化時間を3分以上50分以内とするよう制御する。具体的には、温度制御部10のヒータの発熱量を上げるか、または収容室8について断熱を施す。なお、ヒータ制御に関しては、温度センサ10Aの検出値を用いて、PID制御を実施する。これにより、ヒータ自体の熱容量のために、加熱が継続する場合の温度制御の困難性を防止することができる。
図24は、到達真空圧に達するまでの圧力変化の比較例を示すグラフである。図25は、実施の形態8に係る温度変化のグラフである。図24を参照して、従来技術のポンプAは到達真空度が8.3kPaであるもの、本実施形態のポンプBは到達真空度が3.3kPaのものである。ポンプA,Bでポンプの径および無負荷時流量等は同等である。
実施の形態8の制御を実施した場合には、そうでない場合に比較して、目標とする真空圧に達するまでの所要時間を短縮することができる。また、温度制御により、図25に示すように、酵素水溶液50の温度を、低温および高温の2段階に制御でき、また、低温までの温度変化、低温から高温に至るまでの温度変化それぞれに要する時間を上述の3分以上50分以下に制御しすることができる。これにより、温度変化が緩慢であると、酵素の反応が予測しづらく、食材の柔らか加工に失敗する、または、温度変化の所要時間が短すぎても、食材の内部に温度ムラが発生し食材の軟らかさにむらが発生する等のデメリットを防止することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 水収納部、3 酵素粉末収納部、4 調液部、5 酵素水溶液貯留部、6,61 酵素水溶液導入部、7 圧力制御部、7C 真空センサ、7D,122A 電磁弁、7E 真空容器、7F 真空ポンプ、8 収容室、10 温度制御部、10A 温度センサ、11,16 酵素水溶液分離部、11B,17 レバー、11D,18,81 トレイ、12,12A 排液貯留部、13 粉吐出部、14 殺菌部、15 消毒部、30 制御部、31 記憶部、33 タイマ、34 入出力インターフェイス、47 電源コード、50 酵素水溶液、55 センサ部、56 出力部、57 操作部、59 電源部、61S センサ、62 スプレー、100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100G,100H,100U 調理機器、121 排水部、122 貯留部、200 酵素、300 水。

Claims (7)

  1. 筺体を備える調理機器であって、
    食材を収容する収容室と、
    収容室内の圧力を制御する圧力制御手段と、
    前記収容室内の温度を制御する温度制御手段と、
    食材を加工するための酵素を収容する酵素収容手段と、
    前記酵素収容手段から送出された酵素を受けて、当該酵素を含んだ酵素水溶液を調製する調製手段と、
    調製された前記酵素水溶液を前記収容室内に導入するための酵素導入手段と、
    前記筺体の内部に設けられて、且つ前記収容室内の前記酵素水溶液を食材から分離するための分離手段と、を備える、調理機器。
  2. 前記酵素収容手段により収納される酵素は固体であり、
    前記調製手段は、前記酵素収容手段から送出された酵素を受けて、当該酵素と水を混合して前記酵素水溶液を調製する、請求項に記載の調理機器。
  3. 前記酵素収容手段により収容される酵素は液体であり、
    前記調製手段は、前記酵素収容手段から送出された酵素を受けて、所定の濃度の前記酵素水溶液を調製する、請求項1または2に記載の調理機器。
  4. 前記分離手段は、前記収容室内に前記酵素水溶液が導入された時から、予め定められた時間が経過したとき、前記収容室内の前記酵素水溶液を食材から分離する、請求項1から3のいずれか1項に記載の調理機器。
  5. 前記分離手段は、
    前記収容室内に設けられた1以上のトレイ部と、
    前記トレイ部を移動させるための駆動部と、を含み、
    前記トレイ部は、食材を収容可能であって、且つ前記酵素水溶液が通過可能な複数の穴が形成された第1トレイを含み、
    前記駆動部は、前記第1トレイを、前記収容室内に貯留された前記酵素水溶液から遠ざける方向に移動させる、請求項1から4のいずれか1項に記載の調理機器。
  6. 前記トレイ部は、
    食材と、前記収容室内に導入された前記酵素水溶液とを収容可能であって、
    食材を収容する前記第1トレイと、
    前記第1トレイを着脱自在に収容し、且つ前記穴を有しない第2トレイと、を含み、
    前記駆動部は、前記第1トレイを、前記第2トレイから遠ざける方向に移動させる、請求項に記載の調理機器。
  7. 請求項1からのいずれか1項に記載の調理機器によって加工された加工食材。
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