JP2001169934A

JP2001169934A - 洗浄機

Info

Publication number: JP2001169934A
Application number: JP35543199A
Authority: JP
Inventors: Koji Nagata; 晃司永田
Original assignee: Matsushita Refrigeration Co
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1999-12-15
Filing date: 1999-12-15
Publication date: 2001-06-26

Abstract

(57)【要約】【課題】野菜の損傷を少なくし、青果物を生食できる
殺菌力に優れた洗浄機を提供することを目的とする。【解決手段】洗浄室２０の上下に水道水を噴射する回
転ノズル２５，２６を設け、前記回転ノズル２５，２６
の中間に回動可能な円筒形の洗浄カゴ３１と、前記洗浄
カゴ３１の左右に３８０ｎｍ以下の波長を有する紫外線
を放射する光源２９を配し、前記光源２９を覆うように
配設したコの字状の遮蔽板２８の内側壁面に光触媒部材
３０を設けた洗浄機。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、生食するサラダ用
のカット野菜や果実等の洗浄殺菌装置に関するもので、
特に特別な薬剤を使用せず節水型で殺菌効力の高い洗浄
殺菌装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、野菜等の生鮮食品材料を殺菌する
装置として、特開平９−１９３７６号公報に開示されて
いるように、洗浄槽にオゾン水を貯水して旋回流を発生
させて野菜を洗浄するようにしたものが知られている。

【０００３】この従来の食物洗浄装置を図１１により説
明する。図１１は食物洗浄装置の構成を示す縦断図面で
ある。１は洗浄槽、２は食物を洗浄する洗浄液で、洗浄
液２は通常水道水が使用され、洗浄槽１の側壁には洗浄
液供給管３、洗浄槽１の底部には洗浄液排出管４が配設
されている。

【０００４】また、洗浄液供給管３と洗浄液排出管４に
はそれぞれ供給と排出を制御する電磁弁５，６が設けら
れている。そして、７は洗浄槽１内へ洗浄液を噴射させ
る噴射体、８は洗浄液２を搬送する液体ポンプであり、
噴射体７は洗浄液２の液面よりも下方に位置するように
洗浄槽１の側壁に配設されている。

【０００５】噴射体７と液体ポンプ８、洗浄槽１と液体
ポンプ８は、それぞれ洗浄液搬送管９，１０によって連
結されている。洗浄液２の旋回流を発生させる旋回流発
生手段は、噴射体７，液体ポンプ８，洗浄液搬送管９，
１０で構成されている。

【０００６】さらに１１はオゾン発生装置で、気体ポン
プ１２及び気体とオゾンが搬送される気体搬送管１３に
て、発生したオゾンを洗浄槽１へ供給するように構成さ
れている。また１４は、オゾン供給時及び停止時に開閉
する電磁弁である。

【０００７】上記構成において、野菜等の食物を洗浄槽
１に投入した後、制御部（図示していない）から洗浄開
始の信号が発せられると、洗浄液供給側の電磁弁５が開
いて洗浄液２が洗浄槽１に供給され、必要量になると電
磁弁５が閉じて供給が停止される。

【０００８】次に液体ポンプ８とオゾン発生装置１１，
気体ポンプ１２，電磁弁１４が同時に作動し、オゾン発
生装置１１で発生したオゾンが、気体ポンプ１２により
気体搬送管１３を通って洗浄槽１内の洗浄液２へ噴射さ
れて、洗浄槽１内には旋回流が発生し野菜等の食物がオ
ゾンを含んだ洗浄液によって洗浄される。

【０００９】そして、所定の洗浄時間が経過すると、電
磁弁６が開いて洗浄液２が排出されるようになってい
る。

【００１０】従って、野菜等の食物に付着している細菌
や農薬等の汚染物質を除去することができると共に、食
物の細胞に水分が補給され新鮮さを蘇生させることがで
きるというものであった。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記構成
の食物洗浄装置は、洗浄液をオゾン水としている為、オ
ゾンガスが洗浄液の水面から空気中へ飛散してしまう。
従って、嫌なオゾン臭がしたり気分が不快になるという
課題があった。また、青果物の組織が損傷されやすい
為、洗浄後褐変しやすく日持ちが悪いという課題があっ
た。

【００１２】また、被洗浄物全体が完全に洗浄液に浸漬
されていなければならないので、多量の水を必要とし
た。

【００１３】また、被洗浄物である野菜等の食物全体が
洗浄液に絶えず浸漬された状態である為に、洗浄液中へ
ビタミンＣ等の食品の栄養分が必要以上に流出してしま
うという課題があった。

【００１４】本発明はこのような食物の洗浄、特に青果
物の洗浄殺菌において、特別な薬剤を使用せずに従来よ
り安全で少量の洗浄液で従来と同等以上の殺菌効力が得
られ、しかもビタミンＣ等に栄養成分の流出をできるだ
け抑制することができる洗浄機を提供することを目的と
する。

【００１５】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明の洗浄機は、前面に開閉自在の扉を備えた洗浄
室と、前記洗浄室の底部に洗浄液を貯める貯水槽と、前
記洗浄室の天面および貯水槽上方に設けた洗浄ノズル
と、前記上下の洗浄ノズルの中間に形成した洗浄空間
と、前記洗浄空間に配設した回動自在の円筒状の洗浄カ
ゴと、前記洗浄カゴの左右両側に３８０ｎｍ以下の波長
を有する紫外線を放射する光源と、前記光源を覆うよう
に設けた上下が開放したコの字状の遮蔽板とからなり、
前記左右両側の遮蔽板の内側壁面に光触媒部材を設け、
前記洗浄カゴの円周上の同一回転方向に複数個の水受け
皿を配設して、前記貯水槽の洗浄液を前記上下の洗浄ノ
ズルにより前記洗浄室内に循環噴射させて前記遮蔽板に
洗浄液が接触すると共に、前記洗浄カゴが水受け皿に貯
留された洗浄液の重みで自然に回転する構成としたもの
である。

【００１６】これにより、洗浄品をむらなく効率的に洗
浄でき、少量の洗浄液で高い殺菌効力が得られ、しかも
洗浄品が青果物の場合にはビタミンＣ等の栄養成分の流
出を最小限に抑制することができるようにしたものであ
る。

【００１７】また、光触媒部材は波板状で、ダル仕上げ
ステンレス鋼板に酸化チタンを主成分とする光触媒を固
定したものである。

【００１８】これにより、接触面積が大きく光触媒の密
着強度が高まると共に、比表面積の大きい光触媒皮膜が
形成されるので高い光触媒活性が得られ、貯水槽および
噴射中の洗浄液が効率的に殺菌されることになり、洗浄
液の殺菌効果を維持することができる。

【００１９】また、洗浄カゴは回動装置で回動させるよ
うにしたもので、洗浄時は低速回転、洗浄後は高速回転
させるようにしたものである。

【００２０】これにより、洗浄を効率的に行うと共に洗
浄後洗浄品の水切りを自動的に且つ効率的に行うことが
できる。

【００２１】また、光源の周囲を透明なフッ素樹脂系の
熱収縮チューブで被覆したものである。

【００２２】これにより、紫外線の放射をあまり遮るこ
とがなく、光源の破損を防止することができると共に万
一破損してもガラス管等の飛散を防ぐことができる。

【００２３】また、洗浄室の天面を前面の扉側を高く、
背面側を低く傾斜させて設け天面に光触媒皮膜を形成し
たものである。

【００２４】これにより、天面の水滴が背面に流れやす
くなり、開扉時に天面からの水滴落下が少なくなると共
に、未使用時の乾燥が早く衛生性を向上することができ
る。

【００２５】また、洗浄室の前面の一部または全部をガ
ラス窓とし、ガラス窓表面に光触媒皮膜を形成したもの
であるから、洗浄室内部の洗浄状態を容易に観察するこ
とができる。

【００２６】また、洗浄した食品を収納する高湿冷蔵室
を設けたものであるから、洗浄後速やかに冷蔵して洗浄
品の衛生性を維持することができる。

【００２７】

【発明の実施の形態】本発明は各請求項に記載した構成
とすることにより実施できるのであるが、その実施の形
態を把握しやすくするために、構成とその構成による作
用を以下に併記する。

【００２８】本発明の請求項１に記載の発明は、前面に
開閉自在の扉を備えた洗浄室と、前記洗浄室の底部に洗
浄液を貯める貯水槽と、前記洗浄室の天面および貯水槽
上方に設けた洗浄ノズルと、前記上下の洗浄ノズルの中
間に形成した洗浄空間と、前記洗浄空間に配置した回動
自在の円筒状の洗浄カゴと、前記洗浄カゴの左右両側に
３８０ｎｍ以下の波長を有する紫外線を放射する光源
と、前記光源を覆うように設けた上下が開放したコの字
状の遮蔽板とからなり、前記左右両側の遮蔽板の内側壁
面に光触媒部材を設け、前記洗浄カゴの円周上の同一回
転方向に複数個の水受け皿を配設して、前記貯水槽の洗
浄液を前記上下の洗浄ノズルにより前記洗浄室内に循環
噴射させて前記遮蔽板に洗浄液が接触すると共に、前記
洗浄カゴが水受け皿に貯留された洗浄液の重みで自然に
回転する構成としたものであるから、洗浄カゴの中の被
洗浄品がムラなく効率的に洗浄されると共に洗浄中洗浄
液が絶えず殺菌された状態にあるので、洗浄液の殺菌力
の低下を防止できる為、少ない洗浄液で殺菌することが
できる。

【００２９】また、請求項２に記載の発明は、上下の洗
浄ノズルが回転ノズルで交互に作動するようにしたもの
であるから、青果物等の食物を効率的に洗浄殺菌するこ
とができる。

【００３０】また、請求項３に記載の発明は、光触媒部
材が波板状であるから、洗浄液が光触媒と接触する表面
積及び光源からの紫外線を受光する表面積を増加するこ
ととなり、さらに殺菌力や有機物分解能力が向上でき
る。

【００３１】また、請求項４に記載の発明は、光触媒部
材がダル仕上げステンレス鋼板に酸化チタンを主成分と
する光触媒を固定した部材としたものであるから、密着
性が高く比表面積の大きい光触媒皮膜が形成されるの
で、洗浄液中に洗い流された青果物等の食物付着の殺菌
を効率的に殺菌したり、残留農薬を効率的に分解するこ
とができる。

【００３２】また、請求項５に記載の発明は、洗浄カゴ
が回動装置で回動させるようにしたもので、洗浄時は低
速回転、洗浄後は高速回転させるように構成したもので
あるから、洗浄を効率的に行うと共に洗浄後洗浄品の水
切りを自動的に且つ効率的に行うことができる。

【００３３】また、請求項６に記載の発明は、光源の周
囲を透明なフッ素樹脂系の熱収縮チューブで被覆したも
のであるから、紫外線の放射をあまり遮ることがなく、
光源の破損を防止することができると共に万一破損して
もガラス管等の飛散を防ぐことができる。

【００３４】また、請求項７に記載の発明は、洗浄室の
天面を前面の扉側を高く、背面側を低く傾斜させて設け
たものであるから、水滴が背面へ流れやすく開扉時の水
滴落下を防止できる。

【００３５】また、請求項８に記載の発明は、洗浄室の
天面に光触媒皮膜を形成したものであるから、光源から
散乱してくる紫外線の光により水滴の発生が少なくなる
と共に天面に付着した水を殺菌して衛生性を向上するこ
とができる。

【００３６】また、請求項９に記載の発明は、洗浄室の
前面の一部または全部をガラス窓としたものであるか
ら、洗浄室内部の洗浄状態を容易に観察することができ
る。

【００３７】また、請求項１０に記載の発明は、前面の
ガラス窓の表面に光触媒皮膜を形成したものであるか
ら、光源から散乱してくる紫外線の光により油膜の発生
等を防止していつでも洗浄状態を観察しやすくすると共
に表面を殺菌して衛生性を向上することができる。

【００３８】また、請求項１１に記載の発明は、洗浄し
た食品を収納する高湿冷蔵室を設けたものであるから、
洗浄した食品を速やかに高湿冷蔵して乾燥させることな
く衛生性を維持することができる。

【００３９】また、請求項１２に記載の発明は、食酢を
添加した水道水を洗浄液としたものであるから、安全に
洗浄液の殺菌力を高めることができる。

【００４０】以下、本発明の実施の形態について、図１
から図１０を用いて説明する。

【００４１】（実施の形態１）図１は本発明の洗浄機１
５の構成を示す断面図、図２は外観を示す斜視図であ
る。洗浄機１５は前面に開閉自在な扉１６を備えたステ
ンレス製等の密閉型箱体１７を備えており、上流側に図
示しない洗浄液供給源を有している。ここでは洗浄液供
給源は水道水源とし、洗浄機１５は青果物用の洗浄機と
して説明する。

【００４２】つまり、前記洗浄機１５は所謂水道直結型
で、塩化ビニルパイプ等の導管１８で水道蛇口（図示し
ない）と連結され、電磁弁１９の開閉により水道水の供
給停止を制御している。

【００４３】前記密閉型箱体１７の内部の洗浄室２０
は、収納部２１と収納部２１の底部にあって洗浄液であ
る水道水２２の貯水槽となる貯水部２３と、その貯水部
２３の下方の機械室２４から構成されている。

【００４４】また、前記洗浄室２０の天面に水道水２２
を初期に注水するためと洗浄中に噴射するための回転ノ
ズル２５を設け、底部の貯水部２３の上方に所定量貯水
された水道水２２を吸水噴射する回転ノズル２６が設け
られている。この上下の噴射回転ノズル２５，２６には
洗浄液を一定角度で噴射する噴射口２５ａ，２６ａがそ
れぞれ複数個配設されている。

【００４５】また、前記洗浄室２０底面の回転ノズル２
６の上部に網棚２７を取り付け、網棚２７の左右両側に
図３の要部断面図に示したように上下が開放したコの字
状の遮蔽板２８を有し、背面より突出して設けられた光
源２９を囲むように配置されている。尚、前記光源２９
は背面から着脱自在で、主として２５４ｎｍの波長の光
を照射する防水型の流水殺菌灯である。

【００４６】そして、前記遮蔽板２８の内側には波板状
の光触媒部材３０を有する。該光触媒部材３０は、図４
に示したようにローラー等で表面に微小な凹凸を形成さ
れたダル仕上げステンレス鋼板３０ａのダル仕上げ表面
３０ｂに、二酸化チタンを主成分とする光触媒３０ｃを
塗布後焼付け固定したものである。

【００４７】また、前記洗浄室２０の中央に円筒形の回
動可能な蓋付きの洗浄カゴ３１が設けられ、その回転軸
３１ａは遮蔽板２８に固定されている。

【００４８】そして、前記洗浄カゴ３１は、図５の要部
断面図に示したように洗浄カゴ３１の円周上に同一回転
方向に複数個の凹状の水受け皿３２が配設されていて、
天面から噴射されるシャワー水や壁面からの跳ね返り水
が溜まると、貯留された洗浄水（水道水）２２の重みで
前後に回転するように設けられている。

【００４９】尚、前記遮蔽板２８は洗浄カゴ３１の中の
青果物３３に光源２９からの強い紫外線が直接あたらな
い高さになるように設けられている。

【００５０】また、前記機械室２４には上下の回転ノズ
ル２５，２６に貯水された水道水２２を吸水して圧送す
る送水ポンプ３４と、一連の洗浄操作を制御する為の制
御回路基盤３５が設けられている。

【００５１】さらに、前記天面の回転ノズル２５と底面
の回転ノズル２６の手前にはそれぞれ三方電動弁３６，
３７が設けられ、これらの三方電動弁３６，３７を介し
て導管３８にて上下の回転ノズル２５，２６は連結され
た状態に配設されている。

【００５２】また、前記天面の回転ノズル２５と三方電
動弁３６は導管３９で、前記底面の回転ノズル２６と三
方電動弁３７は導管４０で接続されている。

【００５３】そして、前記２個の三方電動弁３６，３７
の流路切換を前記制御回路基盤３５からの信号により制
御することにより、前記貯水部２３の底面２３ａに設け
られた吸い込み口４１より吸水した水道水２２を、前記
導管３８側に通水した時は水の噴射により天面の回転ノ
ズル２５が回転し、前記導管４０側に通水した時は同様
に底面の回転ノズル２６が回転するように構成されてい
る。

【００５４】さらに、前記密閉型箱体１７の前面に操作
釦４２と洗浄回数や洗浄時間を選択可能な洗浄モード選
択釦４３が設けられている。

【００５５】以上のように構成された青果物洗浄機１５
について、図１，図２を用いて以下にその動作を説明す
る。

【００５６】図１は、既に野菜や果実等の青果物３３が
洗浄機１５内に収納された状態を示しているが、動作と
しては、まず青果物３３を洗浄カゴ３１に収納した後、
図２に示された洗浄機１５前面の扉１６を開けて前記洗
浄カゴ３１の回転軸３１ａを前記遮蔽板２８の所定箇所
に挿入して洗浄カゴを洗浄室２０に収納する。

【００５７】収納後扉１６を閉めると運転可能状態とな
り、前記密閉型箱体１７の前面に設けられた操作釦４２
を押すことにより、前記制御回路基盤３５からの洗浄開
始の電気的信号にて前記電磁弁１９が開放して、水道水
が導管１８から三方弁３６および天面の回転ノズル２５
を通じて洗浄室２０へ一定量供給される。

【００５８】すなわち、収納された青果物３３の上にシ
ャワー状に降り注ぎながら、洗浄液である水道水２２が
前記貯水部２３に所定量貯水される。

【００５９】あらかじめ設定された所定量に達すると、
前記制御回路基盤３５からの信号により前記電磁弁１９
が閉じられると共に、前記２個に三方電動弁３６，３７
が開閉動作して、水道水２２が導管３８の方へ流れる流
路状態とされる。

【００６０】次に、連動して前記送水ポンプ３４が作動
して、貯水部２３の水道水２２が前記吸い込み口４１よ
り矢印Ａのように前記天面の回転ノズル２５に圧送され
て、前記噴射口２５ａから水道水２２を下方に向けて激
しく噴射しながら天面の回転ノズル２５が回転する。そ
して、水道水２２の噴流水にて前記青果物３３の表面に
付着している細菌やカビを洗い流しながら除菌する。

【００６１】また、上記噴射動作とほぼ同時に前記光源
２９が点灯し、２５４ｎｍの波長を有する紫外線が照射
される。すると、前記洗浄室２０の遮蔽板２８に配設さ
れた光触媒部材３０表面の光触媒３０ｃが励起されて
（化１）及び（化２）に示した反応式のようにヒドロキ
シラジカルやスーパーオキサイドアニオンという活性酸
素ラジカル種を生成する。

【００６２】

【化１】

【００６３】

【化２】

【００６４】そして、これらの活性酸素ラジカル種によ
って、前記水道水２２が洗浄中絶えず殺菌されることに
なる。

【００６５】更に、前記天面の回転ノズル２５による洗
浄が所定時間終了すると、前記三方電動弁３６は閉じら
れて、今度は前記三方電動弁３７が水道水２２を前記導
管４０へ導くように開閉作動して、矢印Ｂのように吸い
込んだ水道水２２は前記底面の回転ノズル２６へ圧送さ
れる。

【００６６】その結果、今度は底面の回転ノズル２６が
水道水２２を激しく吹き上げながら回転して、下から前
記青果物３３が洗浄除菌される。また、洗浄終了後洗浄
液は図示していない排水管から排水される。通常はこの
上下各々１回の洗浄で終了する。

【００６７】しかし、図２に示した前記操作釦４２と洗
浄モード選択釦４３とにより連続洗浄モードを選択した
場合は、前途の排水後に前記制御回路基盤３５からの信
号によって、再び前記電磁弁１９を開放して水道水２２
を供給し、洗浄運転に入るようになっている。そして、
水道水２２の貯水，排水を繰り返して、所定回数，所定
時間で前記青果物３３を洗浄するように運転制御されて
いる。

【００６８】また、前述したように洗浄中前記洗浄カゴ
３１の水受け皿３２に天面から噴射されるシャワー水や
壁面からの跳ね返り水が溜まると、貯留された洗浄水
（水道水）２２の重みで洗浄カゴ３１は前後にゆっくり
回転するようになっている。その結果、中に入れた青果
物３３に万遍なく水道水（洗浄液）２２がシャワーされ
るようになっている。

【００６９】尚、前記光触媒３０ｃは３８０ｎｍ以下の
紫外線領域の光で励起される為、前記光源２９はおよそ
３３０ｎｍから３７０ｎｍの波長の光を放射するブラッ
クライトであっても良い。また、一般の蛍光灯にも少し
ではあるが紫外線領域の光が含まれているので、殺菌力
等の機能は低下するが利用することは可能である。但
し、防水仕様とすることが不可欠である。

【００７０】従って、前記洗浄機１５は、以下に述べる
効果がある。

【００７１】洗浄実験による研究の結果、本発明の洗浄
機１５を使用すればオゾン水を使用した時と同等の高い
洗浄殺菌効果が得られることや、青果物、特にカット野
菜等の組織の損傷が少ないことが判明した。

【００７２】その洗浄殺菌効果の一例を以下に述べる。

【００７３】前記洗浄機１５に約５センチメートル角に
切った１００ｇのカットレタスを収納して、洗浄液とし
て０．３５ｍｇ／リットルの水中オゾン濃度を有するオ
ゾン水と遊離残留塩素濃度０．６ｐｐｍの水道水を各々
３リットル貯水して、５分間洗浄を２回繰り返し実施し
た時の殺菌効果を比較したところ、一般細菌および大腸
菌群について同等の殺菌効果が得られ、共に９９％以上
の殺菌率であった。

【００７４】従って、光触媒３０ｃに紫外線を照射すれ
ば水道水２２をオゾン水と同等の殺菌効果を有する洗浄
液とすることができる。また、オゾン水で洗浄した場合
よりもカットレタス表面の損傷が少なく、貯蔵後の褐変
が明らかに少ないという効果が得られた。

【００７５】また、カットレタスを洗浄した場合、洗浄
後のみずみずしさを維持していた。

【００７６】更に、洗浄直後ではあるが前記洗浄室２０
内のマイナスイオンを測定したところ、約２０，０００
個／ｃｍ³のマイナスイオンの発生が判明した。この現
象は、一般にレナード効果といわれている水の衝突によ
り発生したものである。

【００７７】尚、洗浄中の測定が可能であれば、更に大
量のマイナスイオンが発生しているものと考えられた。

【００７８】勿論、これらの殺菌効果や鮮度保持効果
は、前記上下の回転ノズル２５，２６からの噴流水によ
る物理的な洗浄力と前記光触媒３０ｃの光活性作用力及
びマイナスイオンの相乗効果によるものであると考えら
れる。

【００７９】また、殺菌効果は通常一般的に使用されて
いる高濃度の次亜塩素酸ソーダ水溶液（１００ｐｐｍで
１０分間あるいは２００ｐｐｍで５分間洗浄することが
推奨されている）によるカットレタスの洗浄と同等の殺
菌効果である。

【００８０】また、次亜塩素酸ソーダにより洗浄された
カット野菜等は、組織の損傷が大きいため貯蔵時の褐変
が厳しいと共にビタミンＣの破壊が大きいが、本実施例
の洗浄方法によるカット野菜の場合は、褐変がきわめて
軽微であると共にビタミンＣの損失が約２０〜３０％以
上少ないという結果が得られた。

【００８１】また、通常一般的に使用されている高濃度
の次亜塩素酸ソーダは残留性があることと、有機物との
反応により発ガン物質と言われているトリハロメタンが
生成することがあるので、洗浄殺菌後充分な水洗が不可
欠であり、大量の浄水が使用されている。

【００８２】一方本実施例の洗浄方法を使用すれば、比
較的少量の水道水で済ませることができ、節水すること
ができるので経済的であると共に、青果物に付着してい
る微量の残留農薬などの有害化学物質も光触媒３０ｃの
表面で分解することができるので、きわめて安全であ
る。

【００８３】そして、不快なオゾン臭や次亜塩素酸ソー
ダの強烈な塩素臭がしないので、作業者にとってきわめ
て安全な労働環境を提供することができる。

【００８４】また、前記遮蔽板２８により紫外線が直接
青果物３３に当たらないようになっているから、青果物
２８ａの紫外線による損傷を防ぐことができる。

【００８５】また、前記上下の回転ノズル２５，２６が
交互に作動するので、水道水２２の噴射力の損失を少な
くして青果物を効率的に洗浄殺菌することができる。

【００８６】また、前記光触媒部材３０は波板状である
から、洗浄液（水道水）２２が光触媒３０ｃと接触する
表面積及び光源２９からの紫外線を受光する表面積が増
加することになるので、さらに殺菌力や有機物分解能力
を向上できる。

【００８７】さらに、光触媒部材がダル仕上げステンレ
ス鋼板に酸化チタンを主成分とする光触媒を固定した部
材としたものであるから、密着性が高く比表面積の大き
い光触媒皮膜が形成されるので、洗浄液中に洗い流され
た青果物等の食物付着の殺菌を効率的に殺菌したり、残
留農薬を効率的に分解することができる。

【００８８】（実施の形態２）次に第２の実施例につい
て、図６と図７を参照しながら説明する。実施の形態１
と同じ構成部品については同一番号を付し、その詳細な
説明は省略する。

【００８９】図６は実施の形態２における洗浄機４４の
断面図で、実施の形態１と異なる点は、洗浄カゴ３１が
回動装置であるモータ４５の駆動により前後に回転する
ようにしたことである。

【００９０】前記モータ４５は、前記密閉型箱体１７の
側壁に取り付けられ、前記洗浄カゴ３１の回転軸３１ａ
の一端に駆動ギア４６を介して駆動力を伝達するように
配設されている。

【００９１】また、前記洗浄モード選択釦４３の選択に
より洗浄モード及び乾燥モードが選択できるようにして
あり、前記制御回路基盤３５からの信号により、前記モ
ータ４５の回転数を洗浄運転中は低速回転に、乾燥運転
中は高速回転に切り換えることができるようになってい
る。

【００９２】従って、効率的に青果物３３が洗浄できる
だけでなく、カット野菜等の水切りを自動で効率的に行
うことができる。

【００９３】（実施の形態３）次に第３の実施例につい
て、図７を参照しながら説明する。前述の実施例と異な
る点は、第１及び第２の実施例において、光源２９の周
囲を透明なフッ素樹脂系の熱収縮チューブで被覆したこ
とである。

【００９４】図７は、前記光源２９がポリビニリデンフ
ルオライドやヘキサフルオロプロピレン共重合体などの
透明なフッ素樹脂系の熱収縮チューブ４７で被覆された
状態を示す断面図で、２９ａはソケット、２９ｂは固定
ピンである。

【００９５】前記光源２９にあらかじめ光源２９の太さ
より少し大きい直径の熱収縮チューブを被せた後、ドラ
イヤー等により熱風を吹き付けて収縮させてソケット２
９ａの根元から光源２９に完全に密着させシールされた
状態としている。

【００９６】従って、以上のような構成であるから、紫
外線の放射をあまり遮ることが無く光源の破損を防止す
ることができると共に、万一破損するようなことがあっ
てもガラス管等の飛散を防ぐことができる。

【００９７】（実施の形態４）次に第４の実施例につい
て、図８を参照しながら説明する。図８は、説明に必要
な主要構成部品のみを示した要部断面図である。その他
の部品は図示していないが、本実施例の洗浄機は第１及
び第２の実施例の洗浄機と基本的に同一構成である。同
じ構成部品については同一番号を付し、その詳細な説明
は省略する。

【００９８】前述の実施例と異なる点は、洗浄室２０の
天面４８が傾斜していることである。前記天面４８は、
手前の扉１６から洗浄室２０の背面４９に向かって低く
なるよう傾斜させて設けられている。

【００９９】従って、以上のような構成であるから、上
下の回転ノズル２５，２６から噴射された洗浄液（水道
水）２２の一部が、洗浄終了後に水滴５０となって前記
天面４８に付着しても、前記水滴５０は洗浄室２０の背
面４９側に流れてから落下するようになるので、扉１６
を開放したときに洗浄室２０の外へ水滴が落下すること
がなくなる。

【０１００】また、前記天面４８は乾燥が早くなるの
で、使用していないときの衛生性を向上することができ
る。

【０１０１】尚、前記天面４８の表面に光触媒皮膜４８
ａを形成してもよい。これにより、前記光源２９から散
乱してくる紫外線の光により天面４８の表面が親水性と
なるので水滴の発生が少なくなると共に、天面に付着し
た水を殺菌して衛生性を向上することができる。

【０１０２】（実施の形態５）次に第５の実施例につい
て、図９を参照しながら説明する。

【０１０３】図９は実施の形態５における洗浄機５１の
要部断面図で、説明に必要な要部構成部品のみを示して
いる。前述の実施例と異なる点は、洗浄室前面の扉５２
にガラス窓５３を設け、ガラス窓５３の内側表面に光触
媒皮膜５３ａを形成したものである。

【０１０４】従って、以上のような構成であるから、散
乱してくる前記光源２９からの紫外線の光で光触媒反応
が起こり、油膜の発生等を防止していつでも洗浄状態を
観察しやすくすると共に表面を殺菌して衛生性を向上す
ることができる。

【０１０５】尚、前記ガラス窓５３の内側だけでなく外
側表面に光触媒皮膜５３ａを形成してもよい。これによ
り、外部の紫外線により弱いながらも光触媒反応が誘発
されて、外側表面も汚れの防止や衛生性を向上すること
ができる。

【０１０６】（実施の形態６）次に第６の実施例につい
て、図１０を参照しながら説明する。

【０１０７】図１０は実施の形態６における洗浄機５４
の断面図で、洗浄機能部５５の下部に冷蔵庫５６を備え
たものである。前記洗浄機能部５５は第１の実施例と同
一構成なのでその詳細な説明は省略する。

【０１０８】前記冷蔵庫５６は、圧縮機５７や蒸発器
（図示しない）から構成され、高湿冷蔵室５８を有し、
該高湿冷蔵室５８内に青果物収納容器５９を設けてい
る。

【０１０９】また、前記青果物収納容器５９は上部の蓋
体６０を有し、この蓋体６０に配設されたウレタン樹脂
等からなる保湿膜６１の働きで収納された青果物を適度
な高湿度に維持されるように構成されている。

【０１１０】従って、以上のような構成であるから、前
記洗浄機能部５５で洗浄され水切りされたカットレタス
等の野菜６２を速やかに高湿冷蔵して、みずみずしさを
保ったまま乾燥させることなく衛生性を維持することが
できる。

【０１１１】（実施の形態７）次に第７の実施例につい
て、図１，図５及び図６を参照しながら説明する。

【０１１２】第７の実施例は、以上述べた洗浄機の実施
例において、前記洗浄液（水道水）２２に適度な濃度の
食酢を添加したことを特徴とする洗浄機としたものであ
る。

【０１１３】食酢（酢酸濃度約４％）はｐＨ３程度で殺
菌効果に優れていると共に、安全性にも優れている。洗
浄前に前記洗浄室２０に貯水部２３にこの食酢を適量投
入してから洗浄運転したり、図５に示した前記洗浄カゴ
３１の水受け皿３２に適量の食酢を入れてから洗浄運転
することにより、前記洗浄液（水道水）２２を更に殺菌
効果に優れた洗浄液２２とすることができる。

【０１１４】従って、安全性を維持したまま、より殺菌
効果に優れた洗浄を実施することができる。

【０１１５】また、一回目の食酢添加による洗浄後に水
道水２２による洗浄を行う連続洗浄モードにしておけ
ば、食酢のニオイを残存させることはない。

【０１１６】また、食酢を用いた洗浄は、特にカットレ
タス等のサラダ野菜の洗浄に適している。

【０１１７】また、以上述べた実施の形態について共通
の効果として、残留塩素と有機物の反応により生成され
る水道水中に微量含まれる発ガン物質であるトリハロメ
タン等の有害物質や、前記青果物３３の表面に付着して
いると思われる微量の農薬を分解して無害化する効果も
ある。

【０１１８】また、従来例よりオゾン水を製造しない分
だけ経済的になると共に、オゾン製造時間及びオゾン分
解時間が不要になり、全体的に洗浄時間が短くできると
いう効果があると共に、褐変などの青果物の損傷を少な
くできる。

【０１１９】そして、不快なオゾン臭や次亜塩素酸ソー
ダの強烈な塩素臭がしないので、作業者にとってきわめ
て安全な労働環境を提供することができる。

【０１２０】尚、前記上下の回転ノズル２５，２６は少
なくとも一方を固定式にした構成としてもよい。

【０１２１】尚、本発明の洗浄機は、青果物の洗浄に限
定されるものではない。また、エビ等の魚介類の流水解
凍のかわりに、本発明の洗浄機によって効率的に自動的
に解凍することもできる。

【０１２２】

【発明の効果】以上のように、本発明の請求項１によれ
ば、前面に開閉自在の扉を備えた洗浄室と、前記洗浄室
の底部に洗浄液を貯める貯水槽と、前記洗浄室の天面お
よび貯水槽上方に設けた洗浄ノズルと、前記上下の洗浄
ノズルの中間に形成した洗浄空間と、前記洗浄空間に配
置した回動自在の円筒状の洗浄カゴと、前記洗浄カゴの
左右両側に３８０ｎｍ以下の波長を有する紫外線を放射
する光源と、前記光源を覆うように設けた上下が開放し
たコの字状の遮蔽板とからなり、前記左右両側の遮蔽板
の内側壁面に光触媒部材を設け、前記洗浄カゴの円周上
の同一回転方向に複数個の水受け皿を配設して、前記貯
水槽の洗浄液を前記上下の洗浄ノズルにより前記洗浄室
内に循環噴射させて前記遮蔽板に洗浄液が接触すると共
に、前記洗浄カゴが水受け皿に貯留された洗浄液の重み
で自然に回転する構成としたものであるから、洗浄カゴ
の中の被洗浄品がムラなく効率的に洗浄されると共に洗
浄中洗浄液が絶えず殺菌された状態にあるので、洗浄液
の殺菌力の低下を防止することができるため、少ない洗
浄液で殺菌できるようになると共に、水道水中の微量の
トリハロメタンや野菜表面に付着している農薬等の有害
な有機物質を分解して無害化することもできる。また殺
菌線による青果物等の食物の損傷を回避することができ
る。

【０１２３】また、請求項２によれば、上下の洗浄ノズ
ルが回転ノズルで交互に作動するようにしたものである
から、青果物等の食物を効率的に洗浄殺菌することがで
きる。

【０１２４】また、請求項３によれば、光触媒部材が波
板状であるから、洗浄液が光触媒と接触する表面積及び
光源からの紫外線を受光する表面積が増加することとな
り、さらに殺菌力や有機物分解能力を向上できる。

【０１２５】また、請求項４によれば、光触媒部材は、
ダル仕上げステンレス鋼板に酸化チタンを主成分とする
光触媒を固定した部材としたものであるから、密着性が
高く比表面積の大きい光触媒皮膜が形成されるので、洗
浄液中に洗い流された青果物等の食物付着の殺菌を効率
的に殺菌したり、残留農薬を効率的に分解することがで
きる。

【０１２６】また、請求項５によれば、洗浄カゴは、回
動装置で回動させるように構成したもので、洗浄時は低
速回転、洗浄後は高速回転させるようにしたものである
から、洗浄を効率的に行うと共に洗浄後洗浄品の水切り
を自動的に且つ効率的に行うことができる。

【０１２７】また、請求項６によれば、光源の周囲を透
明なフッ素樹脂系の熱収縮チューブで被覆したものであ
るから、紫外線の放射をあまり遮ることがなく、光源の
破損を防止することができると共に万一破損してもガラ
ス管等の飛散を防ぐことができる。

【０１２８】また、請求項７によれば、洗浄室の天面を
前面の扉側を高く、背面側を低く傾斜させて設けたもの
であるから、水滴が背面へ流れやすく開扉時の水滴落下
を防止できる。

【０１２９】また、請求項８によれば、洗浄室の天面に
光触媒皮膜を形成したものであるから、光源から散乱し
てくる紫外線の光により水滴の発生が少なくなると共に
天面に付着した水を殺菌して衛生性を向上することがで
きる。

【０１３０】また、請求項９によれば、洗浄室の前面の
一部または全部をガラス窓としたものであるから、洗浄
室内部の洗浄状態を容易に観察することができる。

【０１３１】また、請求項１０によれば、前面のガラス
窓の表面に光触媒皮膜を形成したものであるから、光源
から散乱してくる紫外線の光により油膜の発生等を防止
していつでも洗浄状態を観察しやすくすると共に表面を
殺菌して衛生性を向上することができる。

【０１３２】また、請求項１１によれば、洗浄した食品
を収納する高湿冷蔵室を設けたものであるから、洗浄し
た食品を速やかに高湿冷蔵して乾燥させることなく衛生
性を維持することができる。

【０１３３】また、請求項１２によれば、食酢を添加し
た水道水を洗浄液としたものであるから、安全に洗浄液
の殺菌力を高めることができる。

【０１３４】尚、本発明によれば、食物の洗浄だけでな
く、エビ等の魚介類の流水解凍の代わりに使用すること
ができ、衛生的に自動で効率よく解凍することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１における洗浄機の断面図

【図２】同洗浄機の斜視図

【図３】同洗浄機の遮蔽板の要部断面図

【図４】同洗浄機の光触媒部材の要部断面図

【図５】同洗浄機の洗浄カゴの要部断面図

【図６】本発明の実施の形態２における洗浄機の断面図

【図７】同洗浄機の光源の断面図

【図８】本発明の実施の形態４における洗浄機の要部断
面図

【図９】本発明の実施の形態５における洗浄機の要部断
面図

【図１０】本発明の実施の形態６における洗浄機の断面
図

【図１１】従来の食物洗浄装置の縦断面図

【符号の説明】

１５，４４，５１，５４洗浄機１６，５２扉２０洗浄室２２水道水（洗浄液）２３貯水部（貯水槽）２５，２６回転ノズル２８遮蔽板２９光源３０光触媒部材３０ａダル仕上げステンレス鋼板３０ｃ光触媒３１洗浄カゴ３２水受け皿４５モータ（回動装置）４７熱収縮チューブ４８洗浄室の天面４８ａ，５３ａ光触媒皮膜５３ガラス窓５８高湿冷蔵室

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】前面に開閉自在の扉を備えた洗浄室と、
前記洗浄室の底部に洗浄液を貯める貯水槽と、前記洗浄
室の天面および貯水槽上方に設けた洗浄ノズルと、前記
上下の洗浄ノズルの中間に形成した洗浄空間と、前記洗
浄空間に配置した回転自在の円筒状の洗浄カゴと、前記
洗浄カゴの左右両側に３８０ｎｍ以下の波長を有する紫
外線を放射する光源と、前記光源を覆うように設けた上
下が開放したコの字状の遮蔽板とからなり、前記左右両
側の遮蔽板の内側壁面に光触媒部材を設け、前記洗浄カ
ゴの円周上の同一回転方向に複数個の水受け皿を配設し
て、前記貯水槽の洗浄液を前記上下の洗浄ノズルにより
前記洗浄室内に循環噴射させて前記遮蔽板に洗浄液が接
触すると共に、前記洗浄カゴが水受け皿に貯留された洗
浄液の重みで自然に回転する構成としたことを特徴とす
る洗浄機。
【請求項２】上下の洗浄ノズルが回転ノズルで交互に
作動するようにしたことを特徴とする請求項１記載の洗
浄機。
【請求項３】光触媒部材が波板状であることを特徴と
する請求項１記載の洗浄機。
【請求項４】光触媒部材は、ダル仕上げステンレス鋼
板に酸化チタンを主成分とする光触媒を固定した部材で
あることを特徴とする請求項１記載の洗浄機。
【請求項５】洗浄カゴは、回動装置で回転させるよう
に構成したもので、洗浄時は低速回転、洗浄後は高速回
転させることを特徴とする請求項１記載の洗浄機。
【請求項６】光源の周囲を透明なフッ素樹脂系の熱収
縮チューブで被覆したことを特徴とする請求項１記載の
洗浄機。
【請求項７】洗浄室の天面を前面の扉側を高く、背面
側を低く傾斜させて設けたことを特徴とする請求項１記
載の洗浄機。
【請求項８】洗浄室の天面に光触媒皮膜を形成したこ
とを特徴とする請求項７記載の洗浄機。
【請求項９】洗浄室の前面の一部または全部をガラス
窓としたことを特徴とする請求項１記載の洗浄機。
【請求項１０】前面のガラス窓の表面に光触媒皮膜を
形成したことを特徴とする請求項９記載の洗浄機。
【請求項１１】洗浄した食品を収納する高湿冷蔵室を
設けたことを特徴とする請求項１及び請求項５記載の洗
浄機。
【請求項１２】食酢を添加した水道水を洗浄液とした
ことを特徴とする請求項１及び請求項５記載の洗浄機。