JP6083756B2 - 地下空間構造物用開口部構造 - Google Patents
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Description
本願明細書でいう「地下空間構造物の地上開口部の構造」とは、下水道における地下埋設物,災害用トイレ蓋,災害用地下倉庫用蓋,地下構造施設等と地上とを通じる開口部を閉塞する大型鉄蓋,小型鉄蓋,マンホール蓋,汚水桝蓋,原子力,火力電力等、通信における地下施設機器や地下ケーブル等を保護する開閉可能な共同溝用鉄蓋,送電用鉄蓋,配電用鉄蓋,上水道やガス配管における路面下の埋設導管およびその付属機器と地上とを結ぶ開閉扉としての機能を有する防火貯水槽蓋,消火栓蓋,制水弁蓋,仕切弁蓋,空気弁蓋,ガス、配管用蓋,量水器蓋、道路側溝蓋、側溝格子蓋、農業用水蓋,宅内蓋、港湾・河川点検蓋等を総称する。
特許文献1の施錠装置は、受枠10の内面に係止突起12を設け、これに蓋側のフック44が係合して施錠状態となる構造である。フック44は施錠金具40に設けられ、施錠金具40は鉄蓋体20(蓋)の周縁部裏面に枢軸42で回動可能に吊持され、ばね部材60で施錠方向に付勢されている。施錠金具40はさらに上部に工具受け部45を蓋の半径方向外側へ突出させて有し、この工具受け具45は前記鉄蓋体20の周縁部に半径方向内側に向けて形成した一端側が開放された長孔である鍵孔21に臨んでいる。
工具Kは、先端部K1と踵部K2を備え、先端のフック状部分を鉄蓋体20の前記鍵孔21へ押し込み、先端部K1を鉄蓋体20の裏面に係合させると同時に踵部K2で受け部45を押し下げることで、施錠金具40を回転させる(フックタイプと呼ぶ)。
なお、解錠した工具Kで鉄蓋体20を持ち上げて、受枠10から鉄蓋体20をずらし、地下空間構造物の開口部を開放することができる。
工具20を両側の係合鈎が蓋本体3の半径方向に沿った配置(縦配置)としてその先端部を蓋本体3の前記開口部3bに押し込む。すると、錠本体11が回転されて解錠状態となる。そして、工具20の係合鈎が蓋本体11の裏面側に到達したところで、工具20を回転させて両側の係合鈎の方向が蓋本体3の半径と交差する方向(横配置)にする。すると、両側の係合鈎は前記の開口部3裏面のリブ状壁の傾斜した下面3dに係合する。そして、この状態から工具20を手前に引くと、係合鈎は傾斜した下面に沿って外側へ移動し、錠本体11をさらに解錠方向へ移動させながら、蓋本体の3の片側を持ち上げることとなる。
まず、工具6を先端両側の係合鈎が蓋体1の半径方向に沿った配置(縦配置)としてその先端部を蓋体1の前記上部挿入孔9から、中間挿入孔11及び下部係合挿入孔7に通す。次に、下部係合挿入孔7の下方で先端両側の係合鈎を90°回転させ、施錠部材5の係止片8に工具6の係合鈎を係合させる。
次いで、そのまま工具6を引き上げると、施錠部材5は支軸4を中心に内側へ回動して解錠状態となる。そして、さらに工具6を引き上げると、係止片8は、蓋体1裏面の受棚12の下面に当接するので、施錠部材ともども蓋体1が開かれる(引き上げタイプと呼ぶ)。
このため、東日本大震災のような広域災害時に、多種の地域や団体管理者(消防、警察、自衛隊、上水道、下水道、道路、河川、港湾等の管理者、各ガス会社、各電力会社、各通信会社、あるいは国外の自治体、消防、軍隊等)援助隊、作業者があつまり、混乱した中で地下空間構造物の蓋をあける必要が生じても、開閉工具が一致しない、開ける操作方法、開ける方向も違う等、直ちに解錠できないという緊急事態があった。
それは、セキュリティ性があればある程良いとされ、場所、管理者によって数十種類の鍵を設置してきた高度なセキュリティ体制、技術力のある日本特有の二次災害と考えられる。
そのため今回の施錠装置は、日本特有のセキュリティ体制を維持しつつ、広域災害に対応できる安全安心な施錠を、特に災害後の復興地域の管理者に提供するものである。
錠部材は蓋が閉じられている常時は、重錘やばねによる付勢によってフックがフック受けの直下に位置して蓋がそのまま上方へ持ち上げられるときは相互に係合する施錠状態とする。
前記の工具として、第1の工具は、棒状ハンドルの先端にハンドルの軸線から屈曲して延びる首部を有し、屈曲部を受枠との支点接触部にすると共に、首部の先端部に係合鈎を左右に張り出させた第1のT字形工具とすることがあり、第2の工具は棒状ハンドルの先端を前後方向に屈曲してフック形鈎に成形したフック形工具とすることがあり、また、第3の工具は棒状ハンドルの先端部に係合鈎を左右に張り出させた第2のT字形工具とすることがある。
工具孔Aは、蓋の外周縁から中心側へ延びた長孔とし、その蓋中心側縁の裏面側に工具先端係合溝を備える。蓋を装着した状態で前記の工具先端係合溝と受枠内面の前記フック受け上面との間に挿し込み空間が形成されている。挿し込み空間は、第1の工具の左右係合鈎を前記選定半径線a方向に配置して、あるいは第2の工具のフックをその前後方向を前記選定半径線a方向に配置して、いずれであってもその選択したものを収容可能な大きさである。
錠部材は、前記軸部の回りに第1受動部とフック及び第2受動部を備える。
施錠状態において、第1受動部は前記差し込み空間内において、前記軸部に対して選定半径線a方向で外方に位置し、上端部が工具孔Aの開口箇所近くに位置し、下部が前記フック受けの上面近くに位置しており、フックは受枠のフック受けの下方にフック受けと係合可能な箇所に位置しており、第2受動部は前記軸部に対して選定半径線aの中心側で前記工具孔Bの直下まで延びた構造とすることがある。
また、工具孔Bに挿し込まれる第3の工具により、錠部材の第2受動部が上方へ回転されてフックがフック受けに対して解錠状態になる。同時に、錠部材の一部が受枠に当接して生じるこじり作用により、受枠に対する蓋の食い込みを解消することができる。
また、緊急時、従来の蓋と鍵では内部に人が閉じ込められてしまう恐れがあるが、地下に作業者が閉じ込められてしまった場合でも、地下より鍵の第二受動部を手や工具等で上方へ押したたいて、蓋の食い込みと鍵を解除できる構造でもあるので、蓋を押し上げて緊急脱出ができる。なお、第二受動部に取手やハンドル等を付けてもよい。
以下、その一つの地下空間構造物として下水道と地上とを連絡するマンホールを取り上げ、その開口部構造を図面に基づき詳細に説明する。
〔実施例1〕
図1及び図2に示すように、マンホール1は、立ち上げ管2、蓋3及び受枠4で構成される。立ち上げ管2は、地中に埋設されて内部に作業者が立ち入れる筒状空間を有している。立ち上げ管2の下端は下水道管に通じ、上端はマンホール1の地上開口部となっている。
立ち上げ管2はコンクリート製でその上端にアンカーボルト5が上方に向けて埋設されている。
蓋3はこの実施例において円形で鉄製であり、受枠4に嵌め込んで装着する(図2)。 蓋3は、外周縁に工具孔Aと工具孔Bを蓋3の半径(図1、半径線a、図3)に沿って有している。
蓋3の裏面側には、ヒンジ機構7と施錠機構8が配置され、ヒンジ機構7により、蓋3が受枠4に対して回動して開閉かつ取り外し可能に取り付けられると共に、施錠機構8により、開口を閉じた蓋3が受枠4に対して施錠される構造とされている。
蝶番棒9は、前記の選定半径線aと反対側の半径線bに沿って配置され、外側へ少し湾曲された棒状体であり、中間の外側に蝶番側フック11を備えている。この蝶番棒9は上部が半径線bと直交する方向の軸12に蓋3の裏面に軸支され、軸12によって内外方向に回転可能とされている。蝶番側フック11は受枠4の内面に形成された蝶番側フック受け部13と対向しており、地下空間からの風圧で蓋3が直上に持ち上げられるとき係合する配置とされている。
蝶番座10は環状のリングであって、受枠4へボルト14で保持されており、自由に回転及び傾斜することができる。蓋3は、前記の蝶番棒9を前記蝶番座10に挿通させて閉じられる。
前記の受枠4、蓋3、ヒンジ機構7及び施錠機構8とで地下空間構造物の地上開口部が構成されている。
蓋3の裏面側で工具孔Aの直下には、受枠4に対して蓋3が閉じられたとき、受枠4の内面と前記フック受け6の上面及び蓋3とで挿し込み空間16が形成される(図4)。挿し込み空間16の蓋中心側壁、すなわち、工具孔Aを構成する長孔の蓋中心側壁は下方へ延長されると共に、中心側に向かって凹むと共に上面にも凹みを持つ壁とされている。この上面の凹みは、後述の工具の先端を係合するための工具先端係合溝17である。
工具孔Aは、選定半径線aに沿って蓋3の外周縁から蓋3の中心側へ延びた長孔(外周側が開放された長孔)であって、蓋3の裏面側に貫通している。工具孔Bは、選定半径線a上で工具孔Aよりも蓋3の中心側(内側)に位置した貫通孔である。
この時、第1受動部19は、錠部材15の上部に位置し、前記挿し込み空間16の内部において外周寄りに位置し、上端部が挿し込み空間16の上方開口部近くに、また、下端部は前記フック受け6の上面から間隔d1を開けた箇所に位置している。そして、錠部材15が前記軸部18の回りに回転したとき、第1受動部19の全体が挿し込み空間16内で一定の範囲を回転できるようになっている。
なお、この実施例において工具孔Bは、直下に空間23(図4)をとって受け棚24を有し、受け棚24に工具孔Dが形成されている。工具孔Dは前記の工具孔Bと工具孔Cとの間に位置している。
図4,5において、符号26は側方支持凹所であり、前記工具孔Aの両側に対向して形成されている。また、符号27は支点凹所であり、工具孔Aの開口側に対向した受枠4の頂面を一部分だけ切り欠く形態で形成されている。
以上に説明した各工具孔A,B,C,D、錠部材15の第1受動部19、第2受動部20、挿し込み空間16、工具先端係合溝17、軸部18などを上方からの透視図として表すと図6の配置となる。
第1、第2の工具28,29は前記工具孔Aに挿し込んで使用するものであり、第3の工具30は工具孔B,C,Dに挿し込んで使用する。
第1の工具28は、棒状ハンドル31の先端にハンドルの軸線から屈曲して延びる首部32を有し、その先端部に係合鈎33を左右に張り出させたT字形の工具である。左右の係合部33を縦方向(選定半径線aに並んだ方向)として工具孔Aを貫通させることができるが、横方向(半径線aに交差する方向)にすると工具孔Aの両側で蓋3の裏面に衝突して抜け出ることができない寸法である。
フック形の鈎部34を縦方向として工具孔Aに貫通させ、左右の支持突起35を工具孔Aの両側に設けた側方支持凹所26へ係合させることができる。また、フック形の鈎部34を挿し込み空間16へ挿し込んだ後、支持突起35を軸にして棒状ハンドル31を外方(蓋3の外周へ向かう方向)へ回転させると、このフック形の鈎部34と前記の支点突起36をともに挿し込み空間16へ滑り込ませることができる。
〔第1の工具の場合〕
図4の状態において、ゴムカバー25aを除去し、第1の工具28を図10のように、首部32の先端に設けた左右の係合鈎33を縦方向として工具孔Aに臨ませ、中心側となった係合鈎33を挿し込み空間16に挿し込んで工具先端係合溝17の縁に当接させ、外周側となったもう一方の係合鈎33を錠部材15の第1受動部19の先端部に当接させる。すると、錠部材15の第1受動部19が外周側に押されて、錠部材15は第1受動部19の下端が受枠4側のフック受け6の上面に当接するまで右方向に回転し、錠部材フック21がフック受け6の直下から少し外れた解錠状態となる。
蓋3を閉じるときはこの逆を行えばよい。蓋3が受枠4に嵌め込まれると、錠部材15の重錘部とばね等との付勢で施錠状態となる。
図4の状態において、ゴムカバー25aを除去し、第2の工具29を図13のように、フック鈎部34を縦方向として工具孔Aに臨ませる。ついで、フック鈎部34の先端を挿し込み空間16に挿し込んで工具先端係合溝17の縁に当接させ、後部の支点突起36を受枠4側の支点凹所27に配置する。なお、この状態では、左右両側に張り出した支持突起35は、工具孔Aの上方に位置しており、側方支持凹所26に嵌ってはいない。また、錠部材15は第1受動部19がフック鈎部34の後面(外周側)で外周側に押され、錠部材フック21がフック受け6の直下から少し外れた解錠状態となっている。
蓋3を閉じるときはこの逆を行えばよい。蓋3が受枠4に嵌め込まれることで、錠部材15の重錘部とばね等との付勢で施錠状態となる。
図4の状態において、ゴムカバー25bを除去し、第3の工具30を図15のように、係合鈎37を縦方向として工具孔Bに挿し込み、そのまま受け棚24の工具孔D及び錠部材15の第2受動部20の工具孔Cを貫通させ、第2受動部20を貫通したところで棒状ハンドル31を回転させて先端部左右の係合鈎37を第2受動部20の裏面に係合させる。
次いで、第3の工具30を引き上げると、錠部材15が軸部18を中心に回動して錠部材フック21がフック受け6の直下から外れ、解錠状態となる。第3の工具30をさらに引き上げると、錠部材15の第2受動部20が蓋3側の受け棚24の裏面に接合し、そのまま蓋3が錠部材15と共に上方へ移動され、受け枠4に対して蓋3が開けられる。
これより後の作業は第1の工具28、第2の工具29の場合と同様である。
したがって、例えば、工具孔Aを前記の長孔タイプやフックタイプの施錠機構に適合したものとし、また、工具孔Bの施錠機構を前記の引き上げタイプとしておけば、これらは我が国において広く普及している施錠機構であるから、これらの施錠機構に適合した第1の工具28、第2の工具29及び第3の工具30を所有している作業所や自治体は多く、しかも、前記のように、どの工具でも解錠することができるから、災害時などの緊急時に集まった作業者が地下空間構造物を開口することができなかったり、手間取ったりすることが無い。
したがって、実施例の地下空間構造物の地上開口部構造は、いたずらやつるはしで蓋3を開けようとするような第三者、テロリスト等に対して安全である。
図17は実施例2を示したものであり、前記の実施例1とは、蓋3における工具孔Aに関する構造と錠部材15における錠部材フック21の構造が異なる。他の部分は実施例1と格別変わるところはない。
前記の工具孔Aに関する構造では、実施例1の工具孔Aが外周側に開放された長孔であるのに対し、実施例2では外周側が開放されていない長小判形の長孔である。この長孔は、蓋3の裏面側に貫通し、前記の選定半径線aに沿って蓋3の外周側から蓋3の中心側へ延びている。したがって、図17の断面図(前記の選定半径線aに沿っている)では、工具孔Aの外周側の壁39が見えており、この壁39の内周側縁の上部に支点凹所27が形成されている。
また、前記長孔の中心側壁の裏面側に工具先端係合突起40が垂下して形成されている。
第1受動部19の外周側面は、実施例1では外周側へ凸面となっているのに対して、実施例2では、上下方向の中間部に凹所42を有し、一体ではあるが側面からみると上部と下部に分離しているように見える(図17)。
叩き突部41は軸部18から中心側へほぼ水平に延び出している。
第2の工具29、第3の工具30によって蓋3を開ける場合も実施例1で説明したのと同様である。
実施例2の構造は、前記のように、外周側の壁39を残存させているので、蓋3の外周に設けるテーパー面壁に周方向で途切れがなく、蓋3と受枠4間の密閉性が良い。このため、汚水用のマンホール蓋として好適である。また、錠部材15における第1受動部19の外周側面に凹所42が存在すると、蓋外周側の壁39との間に土砂の堆積が少なくなり、蓋開閉のための保守が軽減される。
しかし、実施例2の構造では、このとき、図18のように、工具孔Aから棒材43を突っ込み、錠部材15の上部に設けてある叩き突起41を繰り返し押圧して、錠部材15を受枠4の内面側へ叩きつけ、錠部材15がもとへ戻れない原因、例えば、付着した泥や錆びを除去することができる。
しかし、実施例2の錠部材15の構造によれば地下に作業者が閉じ込められても作業者は落ち着いて錠部材15の中心側へ長く伸びた第2受動部20を上方へ押し上げると(図17矢印)、錠部材15に設けた第1受動部19の下端と受枠4のおけるフック受け6の上面との当接箇所を支点とし、軸部18を介して蓋3がわずかに上方へ移動し、こじられる。これにより、蓋3と受枠4との喰いつきは解消して、後は肩で内側から蓋3を上方へ押し上げることができるから、閉じ込められて脱出不能という事態から免れる。
工具孔A、工具孔Bに対応させて設ける施錠機構8は、実施例のものに限定されない。
複数の工具孔が設けられ、これに対応した施錠機構8と解錠のために適合した複数の工具が準備されることが重要である。
蓋3は、親蓋とこれに設けた出入り口を開閉する子蓋とからなる、いわゆる親子蓋の場合にも適用できる。
2 立ち上げ管
3 蓋
4 受枠
5 アンカーボルト
6 フック受け
7 ヒンジ機構
8 施錠機構
9 蝶番棒
10 蝶番座
12 軸
13 フック受け部(蝶番側)
14 ボルト
15 錠部材
16 挿し込み空間
17 工具先端係合溝
18 軸部
19 第1受動部
20 第2受動部
22 重錘部
23 空間
24 受け棚
25 ゴムカバー
26 側方支持凹所
27 支点凹所
28 第1の工具
29 第2の工具
30 第3の工具
32 首部
33 係合鈎
34 フック鈎部
35 支持突起
36 支点突起
37 係合鈎(第3の工具の)
38 棒状金具
39 外周側の壁
40 係合突起
41 叩き突起
42 凹所
43 棒材
Claims (4)
- 地下空間構造物の地上開口部構造であって、地上開口部において、受枠に蓋が着脱可能に嵌合されるとともに、蓋に第1、第2の工具を使用できる工具孔Aと第3の工具を使用できる工具孔Bとを設け、
受枠の内面にフック受けを設けると共に蓋の裏面に錠部材が回動可能に設けられ、錠部材に前記のフック受けに係合する錠部材フックが設けられており、錠部材は、蓋が閉じられている常時は錠部材に設けた錠部材フックが前記フック受けの直下に位置して蓋がそのまま上方へ持ち上げられるときは相互に係合する施錠状態にあり、
前記工具孔Aあるいは工具孔Bから差し込まれる第1〜第3の工具のいずれかにより、錠部材を前記のフック受けに錠部材フックが係合できる施錠状態から、施錠状態を解除した解錠状態とに操作可能とされている
ことを特徴とした地下空間構造物の地上開口部構造。 - 解錠操作後、解錠に使用した工具で蓋が枠との食い込み状態から解放されることを特徴とした請求項1に記載の地下空間構造物の地上開口部構造。
- 第1の工具が棒状ハンドルの先端にハンドルの軸線から屈曲して延びる首部を有し、前記による屈曲部を受枠との支点接触部にすると共に、首部の先端部に係合鈎を左右に張り出させた第1のT字形工具であり、第2の工具が棒状ハンドルの先端を前後方向に屈曲してフック形鈎に成形したフック形工具であり、第3の工具が棒状ハンドルの先端部に係合鈎を左右に張り出させた第2のT字形工具であることを特徴とした請求項1に記載の地下空間構造物の地上開口部構造。
- 蓋において、工具孔A、Bは、蓋の選定半径線aに沿って工具孔Aを外側として配置されており、
工具孔Aは、蓋の外周縁から中心側へ延びた長孔であって、その中心側縁の裏面側に工具先端係合溝を備え、蓋を装着した状態でこの溝と受枠内面の前記フック受け上面との間に第1の工具の左右係合鈎を前記選定半径線a方向に配置して、あるいは第2の工具のフックをその前後方向を前記選定半径線a方向に配置して、いずれであっても選択して収容可能な差し込み空間が形成されており、
挿し込み空間に臨んで錠部材の上部が前記選定半径線aと直交する軸線方向の軸部で回転可能に支持され、
錠部材は、前記軸部の回りに第1受動部と錠部材フック及び第2受動部を備え、
施錠状態において、第1受動部は前記差し込み空間内において、前記軸部に対して選定半径線a方向で外方に位置し、上端部が工具孔Aの開口箇所近くに位置し、下部が前記フック受けの上面近くに位置しており、錠部材フックは受枠のフック受けの下方にフック受けと係合可能な箇所に位置しており、第2受動部は前記軸部に対して選定半径線aの中心側で前記工具孔Bの直下まで延びており、
工具孔Aに挿し込まれる第1の工具の係合鈎あるいはフック形鈎部によって、錠部材の第1受動部が下方へ回転されて錠部材フックがフック受けに対して解錠状態になると共に、第1の工具の係合鈎の一端あるいはフック形鈎のフック先端が前記の工具先端係合溝へ係合したこじり操作により、受枠に対する蓋の食い込みが解消され、
工具孔Bに挿し込まれる第3の工具により、錠部材の第2受動部が上方へ回転されて錠部材フックがフック受けに対して解錠状態になると共に、錠部材の一部が受枠に当接することによるこじりにより、受枠に対する蓋の食い込みが解消される、
ことを特徴とした、請求項1に記載の地下空間構造物の地上開口部構造。
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