JP6083748B2 - 基板収納容器 - Google Patents
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Description
特許文献1には、容器本体と蓋体を有し、半導体ウェーハを収納する基板収納容器において、容器本体の天壁にロボティックハンドルが、側壁にマニュアルハンドルが、底面にボトムプレートが取付けられることが記載されている。
ここで、該嵌合手段は、容器本体に設けられた部品嵌合部と、部品に設けられた被嵌合部と、から構成されている。
この場合、部品の被嵌合部は、容器本体の部品嵌合部に摺動することになり、該ロボティックハンドル等の容器本体に対する装着・離脱の際における摩擦抵抗が大きくなってしまうことは否めない。
それ故、ロボティックハンドル等の容器本体に対する装着・離脱が困難であったという不都合を有していた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、容器本体に嵌合によって取り付ける部品を容易に着脱させることができる基板収納容器を提供することにある。
(1)本発明の基板収納容器は、開口を通して基板を収納する容器本体と、前記容器本体の前記開口を閉鎖する蓋体と、前記容器本体の外側面に設けられた部品嵌合部と、前記部品嵌合部に摺動によって嵌合される被嵌合部が形成された部品と、を有し、前記部品嵌合部と前記部品の前記被嵌合部の少なくともいずれか一方に摺動性を向上させる表面加工が施されていることを特徴とする。
(2)本発明の基板収納容器は、(1)の構成において、前記表面加工は、シボ加工による加工であることを特徴とする。
(3)本発明の基板収納容器は、(2)の構成において、前記シボ加工は、その表面粗さがJIS B 0601−2001準拠で測定されたRz5〜70μmの範囲に設定されていることを特徴とする。
(4)本発明の基板収納容器は、(1)、(2)、(3)のいずれかの構成において、前記部品嵌合部と前記被嵌合部は、その前記表面加工がなされた係合力が、前記表面加工がなされていない場合の係合力に対して1/3以下になっていることを特徴とする。
(5)本発明の基板収納容器は、(1)ないし(4)のいずれかの構成において、前記容器本体は、その前記部品嵌合部が形成された外側面にダイヤモンドライクコーティングによる加工がなされていることを特徴とする。
(6)本発明の基板収納容器は、(1)の構成において、前記容器本体は、その前記部品嵌合部が形成された外側面に突起が設けられていることを特徴とする。
(7)本発明の基板収納容器は、(1)の構成において、前記部品嵌合部と前記部品の前記被嵌合部は、それらの接触部の全域に前記表面加工が施こされていることを特徴とする。
(実施形態1)
図2は、容器本体10をロボティックフランジ13の側から観た斜視図である。図2は、ロボティックフランジ13の被嵌合部13Bが容器本体10の部品嵌合部130に嵌合される直前の状態を示している。
図2において、容器本体10の部品嵌合部130は、容器本体10の前後方向に延在し容器本体10の幅方向に並設される4本の鉤状部材130A、130B、130C、130Dから構成されている。これら鉤状部材は、中央から左右へ、それぞれ、互いに隣接する2個の鉤状部材130B、130A、および130C、130Dは、容器本体10の後部へ末広がりとなる‘八’の字状に配置されている。
図2(b)は、図2(a)のb−b線における断面図を示している。図2(b)に示すように、‘八’の字状に隣接して配置された各鉤状部材130A、130B、130C、130Dは、先端が互いに向き合うように屈曲された鉤部131を有している。
この場合、該シボ加工によって、その加工された表面粗さがたとえばRz5〜70μmの範囲に設定されるようになっている。
ここで、Rzは、JIS B 0601−2001準拠で測定された最大高さ粗さを表している。
また、上述の表面処理(シボ加工に限定されない)による摺動性の向上により、容器本体10の部品嵌合部130とロボティックフランジ13の被嵌合部13Bにおいて、該表面加工がなされた係合力が、該表面加工がなされていない場合の係合力に対して1/3以下になるようにしてもよい。
図4(a)、(b)は、容器本体10の側面に取り付けられるマニュアルハンドル14を示す斜視図である。図4(a)は、容器本体10にマニュアルハンドル14を取り付ける直前の状態を示す図、図4(b)は、容器本体10にマニュアルハンドル14を取り付けた状態を示す図である。
なお、シボ加工は、垂直壁状部材140Bの各孔141の内周面に限定されることはなく、マニュアルハンドル14の被嵌合部142Bの外周面であってもよいことはもちろんである。
この場合、該シボ加工によって、その加工された表面粗さがたとえばRz5〜70μmの範囲に設定されるようになっている。
図5(a)、(b)は、容器本体10の底面に取り付けられるボトムプレート40を示す斜視図である。図5(a)は、容器本体10にボトムプレート40を取り付ける直前の状態を示す図、図5(b)は、容器本体10にボトムプレート40を取り付けた状態を示す図である。
ボトムプレート40は、図6に示すように、容器本体10の底面後方に近接して対向するベース板451と、このベース板451の後端部に立設されて容器本体10の背面の一部(識別部)に対向する壁板459と、ベース板451と壁板459のいずれかに保持機構を介し選択的に支持されてRFID(Radio Frequency Identification)システムの応答器(図示せず)を収容するホルダ460とから構成されている。
この場合、ボトムプレート40の容器本体10への取り付けは、該ボトムプレート40の移動によって、該ボトムプレート40の回避溝452の内壁面の位置決め具50の側壁面に対する摺動、および該ボトムプレート40のストッパ突起456と脱落防止突起458の保持レール433に対する摺動を介してなされるようになっている。
この場合、該シボ加工によって、その加工された表面粗さがたとえばRz5〜70μmの範囲に設定されるようになっている。
ここで、センタークランプ60は、図示しない加工装置に基板収納容器1を固定するための部品となっている。
センタークランプ60は、ほぼ円柱体からなり、容器本体10に形成されたクランプ受け61に収納させた後に、その軸周りに約90°回転させることにより、該クランプ受け61に固定されるようになっている。
このため、センタークランプ60の容器本体10への取り付けは、センタークランプ60のクランプ受け61に対する摺動を介してなされるようになっている。
この場合、該シボ加工によって、その加工された表面粗さがたとえばRz5〜70μmの範囲に設定されるようになっている。
また、上述の表面処理(シボ加工に限定されない)による摺動性の向上により、ボトムプレートの回避溝の内壁面と位置決め具の側壁面において、該表面加工がなされた係合力が、該表面加工がなされていない場合の係合力に対して1/3以下になるようにしてもよい。本発明は、このようにしても同様の効果を奏するからである。
実施形態1では、たとえば、図3に示すように、ロボティックフランジ13の被嵌合部13Bと、この被嵌合部13Bと摺動し得る容器本体10の部品嵌合部130は、いずれも平坦な面として構成され、これにより摺動する面の面積が大きいものとなっていた。
それ故、図8に示すように、たとえば、ロボティックフランジ13の被嵌合部13Bの容器本体10の部品嵌合部130と当接する面に複数の突起13Pを設けるようにし、これにより、容器本体10の部品嵌合部130と摺動する面の面積を小さくするようにしてもよい。
そして、このような突起の形成は、マニュアルハンドル14、ボトムプレート40等の取り付けの際の摺動部に適用できることはいうまでもない。
上述した実施形態では、摺動部における表面処理をシボ加工としたものであるが、これに限定されることはなく、たとえば、ダイヤモンドライクコーティング処理を施すようにしてもよいことはもちろんである。
10 容器本体
11 半導体基板
12 支持部
13 ロボティックフランジ
14 マニュアルハンドル
10A 開口
20 蓋体
21 ラッチ機構
22 回転プレート
23A、24B 動力伝達プレート
24A、24B ガイド溝
30 リテーナ
40 ボトムプレート
50 位置決め具
60 センタークランプ
61 クランプ受け
130 部品嵌合部
131 鉤部
140 部品嵌合部
140A 水平壁状部材
140B 垂直壁状部材
141 孔
142A アーム部
142B 被嵌合部
433 保持レール
451 ベース板
459 壁板
453 キャップ孔
454 被取付け部
456 ストッパ突起
457 首片
458 脱落防止突起
460 ホルダ
Claims (7)
- 開口を通して基板を収納する容器本体と、
前記容器本体の前記開口を閉鎖する蓋体と、
前記容器本体の外側面に設けられた部品嵌合部と、
前記部品嵌合部に摺動によって嵌合される被嵌合部が形成された部品と、
を有し、
前記部品嵌合部と前記部品の前記被嵌合部の少なくともいずれか一方に摺動性を向上させる表面加工が施されており、
前記被篏合部には、前記部品篏合部と当接する面を有する断面矩形の複数の突起が設けられ、
前記表面加工は、隣り合う前記突起の間の窪みには施されていない
ことを特徴とする基板収納容器。 - 前記表面加工は、
シボ加工による加工であることを特徴とする請求項1に記載の基板収納容器。 - 前記シボ加工は、
その表面粗さがJIS B 0601−2001準拠で測定されたRz5〜70μmの範囲に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の基板収納容器。 - 前記部品嵌合部と前記被嵌合部は、
その前記表面加工がなされた係合力が、前記表面加工がなされていない場合の係合力に対して1/3以下になっていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の基板収納容器。 - 前記容器本体は、
その前記部品嵌合部が形成された外側面にダイヤモンドライクコーティングによる加工がなされていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の基板収納容器。 - 前記容器本体は、
その前記部品嵌合部が形成された外側面に突起が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の基板収納容器。 - 前記部品嵌合部と前記部品の前記被嵌合部は、
それらの接触部の全域に前記表面加工が施こされていることを特徴とする請求項1に記載の基板収納容器。
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