JP6081776B2 - 非空気圧タイヤ - Google Patents

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本発明は、タイヤ構造部材として、車両からの荷重を支持する支持構造体を備える非空気圧タイヤ(non−pneumatic tire)に関するものであり、好ましくは空気入りタイヤの代わりとして使用することができる非空気圧タイヤに関するものである。
空気入りタイヤは、荷重の支持機能、接地面からの衝撃吸収能、および動力等の伝達能(加速、停止、方向転換)を有し、このため、多くの車両、特に自転車、オートバイ、自動車、トラックに採用されている。
特に、これらの能力は自動車、その他のモーター車両の発展に大きく貢献した。更に、空気入りタイヤの衝撃吸収能力は、医療機器や電子機器の運搬用カート、その他の用途でも有用である。
従来の非空気圧タイヤとしては、例えばソリッドタイヤ、スプリングタイヤ、クッションタイヤ等が存在するが、空気入りタイヤの優れた性能を有していない。例えば、中実ゴム構造のソリッドタイヤおよびクッションタイヤは、接地部分の圧縮によって荷重を支持するが、この種のタイヤは重くて、堅く、空気入りタイヤのような衝撃吸収能力はない。そのため、ソリッドタイヤおよびクッションタイヤは、乗り心地性能が重視される乗用車用には採用されていなかった。
下記特許文献1には、タイヤに加わる荷重を支持する補強環状バンドと、この補強環状バンドとホイールまたはハブとの間で張力によって荷重力を伝達する複数のウェブスポークを有することで、衝撃吸収能力と耐久性を向上させた非空気圧タイヤが記載されている。
また、下記特許文献2には、環状の外周部材と内周部材との間を径方向に連結するフィンを周方向に間隔をあけて間欠的に配列したスポーク構造体を、タイヤ幅方向に複数の帯域に区分した構成にすると共に、隣接する帯域間でフィンの位置を周方向に互いにずらした非空気圧タイヤが記載されている。
特許文献1の非空気圧タイヤでは、ウェブスポーク同士の間隔は略一定であると推定される。また、特許文献2の非空気圧タイヤでも、各帯域において、フィン同士の間隔は略一定であると推定される。これらのように、同一形状のウェブスポーク又はフィンがタイヤ周方向に沿って等間隔で設けられた場合、タイヤ転動時に一定の周期で打撃音が発生して、その次数成分の騒音が発生し、その次数成分以外の周波数では騒音があまり発生しないため、結果的に騒音が目立ってしまう。
特表2005−500932号公報 特開2008−55928号公報
そこで、本発明の目的は、騒音のピークレベルを低下させ、かつピーク周波数を分散させることができる非空気圧タイヤを提供することにある。
上記目的は、下記の如き本発明により達成できる。
即ち、本発明の非空気圧タイヤは、内側環状部と、その内側環状部の外側に同心円状に設けられた外側環状部と、前記内側環状部と前記外側環状部とを連結し、タイヤ周方向に各々独立して設けられた複数の連結部とを備える支持構造体を有する非空気圧タイヤにおいて、
前記支持構造体は、タイヤ周方向にn個(nは2以上の整数)のブロックに等分割されており、
n個のブロックが、各ブロックに含まれる連結部のタイヤ周方向厚み又は連結部同士の間隔を互いに異ならせた少なくとも2種類以上のブロックで構成されていることを特徴とする。
本発明の非空気圧タイヤは、内側環状部と、その内側環状部の外側に同心円状に設けられた外側環状部と、内側環状部と外側環状部とを連結し、タイヤ周方向に各々独立して設けられた複数の連結部とを備える支持構造体を有している。支持構造体は、タイヤ周方向にn個のブロックに等分割されており、各ブロックには連結部が含まれている。n個のブロックは、各ブロックに含まれる連結部のタイヤ周方向厚み又は連結部同士の間隔を互いに異ならせた少なくとも2種類以上のブロックで構成されているため、タイヤ転動時に常に一定の周期で連結部による打撃が発生せず、連結部の打撃によるエネルギーが様々な周波数の騒音を発生させるのに使用される。これにより、一定の周期で連結部による打撃が発生し、連結部の打撃によるエネルギーが特定の周波数の騒音を発生させるのに使用される場合に比べ、本発明の非空気圧タイヤは、騒音のピークレベルを低下できる。また、本発明の非空気圧タイヤは、様々な周波数の騒音を発生させるため、騒音のピーク周波数を分散させることができ、騒音が目立ちにくくなる。
本発明にかかる非空気圧タイヤにおいて、各ブロックに含まれる連結部のタイヤ周方向厚みを合計した合計厚みのそれぞれが、全ブロックのうち最小の合計厚みと最大の合計厚みとの平均値の±(n×2)%以内であることが好ましい。各ブロックに含まれる連結部をこのように設定することで、ブロック間の剛性差や質量差が小さくなるため、タイヤ周方向の剛性を略均一とし、ユニフォミティを良好に保った状態で、騒音のピークレベルを低下させ、かつピーク周波数を分散させることができる。
本発明にかかる非空気圧タイヤにおいて、任意のブロックの合計厚みは、この任意ブロックの合計厚みと、任意ブロックとタイヤ軸を挟んで対面する対面ブロックの合計厚みとの平均値の±n%以内であることが好ましい。この構成によれば、タイヤ軸を挟んで対面するブロック同士の剛性差や質量差が小さくなるため、タイヤのユニフォミティを良好に保った状態で、騒音のピークレベルを低下させ、かつピーク周波数を分散させることができる。
本発明にかかる非空気圧タイヤにおいて、各ブロックに含まれる連結部の数は、タイヤ全体の連結部の総数をnで除した値の2倍よりも少ないことが好ましい。この構成によれば、ブロック間の剛性差や質量差が小さくなるため、タイヤ周方向の剛性を略均一とし、ユニフォミティを良好に保った状態で、騒音のピークレベルを低下させ、かつピーク周波数を分散させることができる。
本発明にかかる非空気圧タイヤにおいて、連結部のタイヤ周方向厚みは、各ブロック内で全て同じであることが好ましい。また、本発明にかかる非空気圧タイヤにおいて、各ブロックに含まれる複数の連結部は、等間隔で配置されていることが好ましい。これらの構成によれば、各ブロック内で剛性が均一化するため、タイヤ周方向の剛性を略均一とし、ユニフォミティを良好に保った状態で、騒音のピークレベルを低下させ、かつピーク周波数を分散させることができる。
本発明の非空気圧タイヤの一例を示す正面図 支持構造体を構成する任意のブロックの一例を示す正面図 支持構造体を構成する任意のブロックの一例を示す正面図 他の実施形態に係る非空気圧タイヤを示す正面図 他の実施形態に係る非空気圧タイヤを示す側面図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。初めに、本発明の非空気圧タイヤTの構成を説明する。図1は、非空気圧タイヤの一例を示す正面図である。ここで、Oはタイヤ軸を、Hはタイヤ断面高さを、それぞれ示している。
本発明の非空気圧タイヤTは、車両からの荷重を支持する支持構造体SSを有するものである。本発明の非空気圧タイヤTは、このような支持構造体SSを備えるものであればよく、その支持構造体SSの外側(外周側)や内側(内周側)に、トレッドに相当する部材、補強層、車軸やリムとの適合用部材などを備えていてもよい。
本実施形態の非空気圧タイヤTは、図1の正面図に示すように、支持構造体SSが、内側環状部1と、その外側に同心円状に設けられた外側環状部2と、内側環状部1と外側環状部2とを連結し、タイヤ周方向CDに各々独立して設けられた複数の連結部3とを備えている。
支持構造体SSは、タイヤ周方向CDにn個(nは2以上の整数)のブロックB1,B2,・・・,Bnに等分割されている。すなわち、支持構造体SSは、2個以上のブロックで構成される。なお、ブロック数nは4〜40が好ましく、8〜30がより好ましい。ブロック数nが4よりも少ないと、ピーク周波数を効果的に分散させることができず、ブロック数nが40よりも多いと、ブロックの周方向長さが短くなるため、連結部3同士の間隔も短くなり、連結部3が撓んだとき容易に自己接触してしまう。本実施形態では、支持構造体SSが、4個のブロックB1,B2,B3,B4に4分割されている例を示す。
内側環状部1は、ユニフォミティを向上させる観点から、厚みが一定の円筒形状であることが好ましい。また、内側環状部1の内周面には、車軸やリムとの装着のために、嵌合性を保持するための凹凸等を設けるのが好ましい。
内側環状部1の厚みは、連結部3に力を十分伝達しつつ、軽量化や耐久性の向上を図る観点から、タイヤ断面高さHの1〜20%が好ましく、2〜10%がより好ましい。
内側環状部1の内径は、非空気圧タイヤTを装着するリムや車軸の寸法などに併せて適宜決定される。ただし、一般の空気入りタイヤの代替を想定した場合、250〜500mmが好ましく、330〜440mmがより好ましい。
内側環状部1のタイヤ軸方向の幅は、用途、車軸の長さ等に応じて適宜決定されるが、一般の空気入りタイヤの代替を想定した場合、100〜300mmが好ましく、130〜250mmがより好ましい。
内側環状部1の引張モジュラスは、連結部3に力を十分伝達しつつ、軽量化や耐久性の向上、装着性を図る観点から、5〜180000MPaが好ましく、7〜50000MPaがより好ましい。なお、本発明における引張モジュラスは、JIS K7312に準じて引張試験を行い、10%伸び時の引張応力から算出した値である。
本発明における支持構造体SSは、弾性材料で成形されるが、支持構造体SSを製造する際に、一体成形が可能となる観点から、内側環状部1、外側環状部2、及び連結部3は、補強構造を除いて基本的に同じ材質とすることが好ましい。
本発明における弾性材料とは、JIS K7312に準じて引張試験を行い、10%伸び時の引張応力から算出した引張モジュラスが、100MPa以下のものを指す。本発明の弾性材料としては、十分な耐久性を得ながら、適度な剛性を付与する観点から、好ましくは引張モジュラスが5〜100MPaであり、より好ましくは7〜50MPaである。母材として用いられる弾性材料としては、熱可塑性エラストマー、架橋ゴム、その他の樹脂が挙げられる。
熱可塑性エラストマーとしては、ポリエステルエラストマー、ポリオレフィンエラストマー、ポリアミドエラストマー、ポリスチレンエラストマー、ポリ塩化ビニルエラストマー、ポリウレタンエラストマー等が例示される。架橋ゴム材料を構成するゴム材料としては、天然ゴムの他、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IIR)、ニトリルゴム(NBR)、水素添加ニトリルゴム(水添NBR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、フッ素ゴム、シリコンゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム等の合成ゴムが例示される。これらのゴム材料は必要に応じて2種以上を併用してもよい。
その他の樹脂としては、熱可塑性樹脂、又は熱硬化性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などが挙げられ、熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコン樹脂、ポリイミド樹脂、メラミン樹脂などが挙げられる。
上記の弾性材料のうち、成形・加工性やコストの観点から、好ましくは、ポリウレタン樹脂が用いられる。なお、弾性材料としては、発泡材料を使用してもよく、上記の熱可塑性エラストマー、架橋ゴム、その他の樹脂を発泡させたもの使用可能である。
弾性材料で一体成形された支持構造体SSは、内側環状部1、外側環状部2、及び連結部3が、補強繊維により補強されていることが好ましい。
補強繊維としては、長繊維、短繊維、織布、不織布などの補強繊維が挙げられるが、長繊維を使用する形態として、タイヤ軸方向に配列される繊維とタイヤ周方向に配列される繊維とから構成されるネット状繊維集合体を使用するのが好ましい。
補強繊維の種類としては、例えば、レーヨンコード、ナイロン−6,6等のポリアミドコード、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルコード、アラミドコード、ガラス繊維コード、カーボンファイバー、スチールコード等が挙げられる。
本発明では、補強繊維を用いる補強の他、粒状フィラーによる補強や、金属リング等による補強を行うことが可能である。粒状フィラーとしては、カーボンブラック、シリカ、アルミナ等のセラミックス、その他の無機フィラーなどが挙げられる。
外側環状部2の形状は、ユニフォミティを向上させる観点から、厚みが一定の円筒形状であることが好ましい。外側環状部2の厚みは、連結部3からの力を十分伝達しつつ、軽量化や耐久性の向上を図る観点から、タイヤ断面高さHの1〜20%が好ましく、2〜10%がより好ましい。
外側環状部2の内径は、その用途等応じて適宜決定される。ただし、一般の空気入りタイヤの代替を想定した場合、420〜750mmが好ましく、480〜680mmがより好ましい。
外側環状部2のタイヤ軸方向の幅は、用途等に応じて適宜決定されるが、一般の空気入りタイヤの代替を想定した場合、100〜300mmが好ましく、130〜250mmがより好ましい。
外側環状部2の引張モジュラスは、図1に示すように外側環状部2の外周に補強層7が設けられている場合には、内側環状部1と同程度に設定できる。このような補強層7を設けない場合には、連結部3からの力を十分伝達しつつ、軽量化や耐久性の向上を図る観点から、5〜180000MPaが好ましく、7〜50000MPaがより好ましい。
外側環状部2の引張モジュラスを高める場合、弾性材料を繊維等で補強した繊維補強材料が好ましい。外側環状部2を補強繊維により補強することで、外側環状部2とベルト層などとの接着も十分となる。
連結部3は、内側環状部1と外側環状部2とを連結するものであり、両者の間に適当な間隔を置いて、タイヤ周方向CDに各々が独立するように複数設けられる。
図2及び図3は、支持構造体SSを構成する任意のブロックBkの一例を示している(ただし、1≦k≦n)。各ブロックには、少なくとも1個以上の連結部3が含まれるようにする。このブロックBkには、4個の連結部3が含まれている。また、各ブロックに含まれる連結部3の数は、タイヤ全体の連結部3の総数をnで除した値の2倍よりも少ない。各ブロックに含まれる連結部3の数は、1〜20個が好ましく、1〜15個がより好ましい。
図2に示すように、連結部3が外側環状部2の内周部2aと連結される部分での厚みを、ブロックBkに含まれる連結部3のタイヤ周方向厚みtkと定める。本発明において、連結部3のタイヤ周方向厚みは、各ブロック内で全て同じであることが好ましい。図2の例では、ブロックBk内の全ての連結部3のタイヤ周方向厚みtkが等しい。
図3に示すように、隣り合う連結部3の中心が外側環状部2の内周部2aとそれぞれ交差する点3a同士のタイヤ周方向に沿った長さを、連結部3同士の間隔Lkと定める。本発明において、各ブロックに含まれる複数の連結部3は、等間隔で配置されていることが好ましい。図3の例では、全ての連結部3同士の間隔Lkが等しい。連結部3同士の間隔Lkは、例えば10〜50mmである。また、連結部3のタイヤ周方向厚みtkは、連結部3同士の間隔Lkの10%以上かつ50%以下とするのが好ましい。
さらに、ブロックBkのタイヤ周方向両端から最も近い連結部3までの間隔は、連結部3同士の間隔Lkの半分とするのが好ましい。これにより、ブロックBk内に複数の連結部3がバランスよく配置される。このとき、間隔Lkは、ブロックBkでの外側環状部2の内周部2aのタイヤ周方向長さを、ブロックBkに含まれる連結部3の数(この例では4)で除した値となる。
本発明では、n個のブロックB1,B2,・・・,Bnが、各ブロックに含まれる連結部3のタイヤ周方向厚み又は連結部3同士の間隔を互いに異ならせた少なくとも2種類以上のブロックで構成されている。なお、ブロックの種類は、(ブロック数n/2)+1以下とする。ブロック数に対してブロックの種類が多すぎると、製作コストが嵩むため、10種類以下が好ましい。本実施形態では、4個のブロックB1〜B4は、後述のように3種類のブロックで構成されている。
図1に示すブロックB1には、タイヤ周方向厚みt1の連結部3が間隔L1を置いて等間隔に12個含まれる。ブロックB2には、タイヤ周方向厚みt2の連結部3が間隔L2を置いて等間隔に8個含まれる。ブロックB3には、タイヤ周方向厚みt3の連結部3が間隔L3を置いて等間隔に12個含まれる。ブロックB4には、タイヤ周方向厚みt4の連結部3が間隔L4を置いて10個含まれる。
本実施形態では、タイヤ周方向厚みt1、タイヤ周方向厚みt2、タイヤ周方向厚みt4は互いに異なり、タイヤ周方向厚みt1とタイヤ周方向厚みt3は等しい。すなわち、ブロックB1,B2,B3,B4は、各ブロックに含まれる連結部3のタイヤ周方向厚みを互いに異ならせた3種類のブロックで構成されている。
また、本実施形態では、間隔L1、間隔L2、間隔L4は互いに異なり、間隔L1と間隔L3は等しい。すなわち、ブロックB1,B2,B3,B4は、各ブロックに含まれる連結部3の連結部3同士の間隔を互いに異ならせた3種類のブロックで構成されている。
このように、本実施形態では、4個のブロックB1〜B4が、各ブロックに含まれるタイヤ周方向厚み及び連結部3同士の間隔を互いに異ならせた3種類のブロックで構成されている。その結果、タイヤ転動時に連結部3の打撃によるエネルギーが様々な周波数の騒音を発生させるのに使用されるため、騒音のピークレベルを低下でき、かつ騒音のピーク周波数を分散させることができる。
本発明では、各ブロックに含まれる連結部3のタイヤ周方向厚みを合計した合計厚みのそれぞれが、全ブロックのうち最小の合計厚みと最大の合計厚みとの平均値の±(n×2)%以内であることが好ましい。各ブロックに含まれる連結部3をこのように設定することで、ブロック間の剛性差や質量差が小さくなるため、タイヤ周方向CDの剛性を略均一とし、ユニフォミティを良好に保った状態で、騒音のピークレベルを低下させ、かつピーク周波数を分散させることができる。
図1の実施形態において、ブロックB1に含まれる連結部3のタイヤ周方向厚みt1を合計した合計厚みをT1(=t1×12)、ブロックB2に含まれる連結部3のタイヤ周方向厚みt2を合計した合計厚みをT2(=t2×8)、ブロックB3に含まれる連結部3のタイヤ周方向厚みt3を合計した合計厚みをT3(=t3×12)、ブロックB4に含まれる連結部3のタイヤ周方向厚みt4を合計した合計厚みをT4(=t4×10)とする。このとき、例えば、合計厚みT1は、合計厚みT1〜T4のうち最小の合計厚みと合計厚みT1〜T4のうち最大の合計厚みとの平均値の±8(=4×2)%以内となるように設定される。合計厚みT2,T3,T4についても同様に設定される。
また、本発明では、任意のブロックの合計厚みは、この任意ブロックの合計厚みと、任意ブロックとタイヤ軸Oを挟んで対面する対面ブロックの合計厚みとの平均値の±n%以内であることが好ましい。例えば、図1の実施形態では、ブロックB1の合計厚みT1は、ブロックB1の合計厚みT1と、ブロックB1とタイヤ軸Oを挟んで対面するブロックB3の合計厚みT3との平均値の±4%以内となるように設定される。合計厚みT2,T3,T4についても同様に設定される。
なお、ブロック数nが奇数の場合、任意のブロックとタイヤ軸Oを挟んで対面するブロックは2つ存在する。このとき、上記対面ブロックの合計厚みは、上記任意ブロックとタイヤ軸方向を挟んで対面する2つのブロックの合計厚みの平均値で求められる。図4にブロック数nが5の場合の例を示す。この例では、支持構造体SSは、3種類のブロックで構成され、ブロックB1、ブロックB3、ブロックB4は互いに異なる形状であり、ブロックB1とブロックB2は同じ形状、ブロックB3とブロックB5は同じ形状となっている。ブロック数nが5の場合、ブロックB1とタイヤ軸Oを挟んで対面するブロックは、ブロックB3とブロックB4の2つ存在する。ブロックB1とタイヤ軸Oを挟んで対面する対面ブロックの合計厚みは、ブロックB3の合計厚みT3とブロックB4の合計厚みT4の平均値で求められる。
タイヤ全体の連結部3の数としては、車両からの荷重を十分支持しつつ、軽量化、動力伝達の向上、耐久性の向上を図る観点から、10〜80個が好ましく、40〜60個がより好ましい。
個々の連結部3の形状としては、板状体、柱状体などが挙げられ、連結部3の断面形状は矩形となっている。これらの連結部3は、正面視断面において、半径方向又は半径方向から傾斜した方向に延びている。本発明では、正面視断面において、連結部3の延設方向が、半径方向±25°以内が好ましく、半径方向±15°以内がより好ましく、半径方向が最も好ましい。
連結部3のタイヤ周方向厚みは、内側環状部1および外側環状部2からの力を十分伝達しつつ、軽量化や耐久性の向上を図る観点から、タイヤ断面高さHの1〜30%が好ましく、1〜20%がより好ましい。
連結部3のタイヤ軸方向の幅は、用途等に応じて適宜決定されるが、一般の空気入りタイヤの代替を想定した場合、100〜300mmが好ましく、130〜250mmがより好ましい。
連結部3の引張モジュラスは、内側環状部1からの力を十分伝達しつつ、軽量化や耐久性の向上、横剛性の向上を図る観点から、5〜50MPaが好ましく、7〜20MPaがより好ましい。
本実施形態では、図1に示すように、支持構造体SSの外側環状部2の外側に、その外側環状部2の曲げ変形を補強する補強層7が設けられている例を示す。また、本実施形態では、図1に示すように、補強層7の更に外側にトレッドゴム8が設けられている例を示す。補強層7、トレッドゴム8としては、従来の空気入りタイヤのベルト層と同様のものを設けることが可能である。また、トレッドパターンとして、従来の空気入りタイヤと同様のパターンを設けることが可能である。
[他の実施形態]
(1)前述の実施形態では、連結部3の断面形状が矩形となっている例を示したが、図5に示すように、連結部3の断面形状は、種々の形態をとることができる。例えば、図5(a)に示すような台形、図5(b)に示すような楕円形、図5(c)に示すような凹型、図5(d)に示すような三日月型などの断面形状とすることができる。図5(c)に示す凹型の場合、タイヤ軸方向の中央部の厚みは、両端部の10%以上であることが好ましい。また、図5(d)に示す三日月型の場合、タイヤ幅方向の両端部の厚みは、中央部の10%以上であることが好ましい。
(2)本発明の他の実施形態として、内側環状部1と、その内側環状部1の外側に同心円状に設けられた中間環状部と、その中間環状部の外側に同心円状に設けられた外側環状部2と、内側環状部1と中間環状部とを連結し、タイヤ周方向CDに各々独立して設けられた複数の内側連結部と、外側環状部2と中間環状部とを連結し、タイヤ周方向CDに各々独立して設けられた複数の外側連結部とを備える支持構造体を有する非空気圧タイヤにおいて、前記支持構造体は、タイヤ周方向CDにn個(nは2以上の整数)のブロックに等分割されており、n個のブロックが、各ブロックに含まれる外側連結部のタイヤ周方向厚み又は外側連結部同士の間隔を互いに異ならせた少なくとも2種類以上のブロックで構成されているものでもよい。すなわち、本発明では、外側環状部2に連結される複数の外側連結部について、ブロック間でタイヤ周方向厚み又は連結部同士の間隔を異ならせばよく、複数の内側連結部については、形状、個数、配置等は特に限定されない。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。
各実施例等に解析を実施し、周波数毎の騒音を算出した。解析方法は、タイヤ転動時において、連結部の存在する箇所が接地したときに発生する衝撃を計算し、周波数分析を実施した。評価方法は、比較例で騒音が発生する周波数領域に着目し、騒音の最大レベルについて調べた。
実施例1
表1に示す寸法および物性等にて、内側リング(内側環状部に相当)、中間リング(中間環状部に相当)、外側リング(外側環状部に相当)、内側スポーク(内側連結部に相当)、外側スポーク(外側連結部に相当)を備える支持構造体、その外周に設けられた3層の補強層、並びにトレッドゴムを備える非空気圧タイヤを作製し、上記性能を評価した。ブロック数は15、ブロックの種類は3種類とした。内側スポークと外側スポークは、同じ形状で、タイヤ周方向の同じ位置に設けた。評価結果を表1に併せて示す。
実施例2
表1に示す寸法および物性等にて、内側リング、中間リング、外側リング、内側スポーク、外側スポークを備える支持構造体、その外周に設けられた3層の補強層、並びにトレッドゴムを備える非空気圧タイヤを作製し、上記性能を評価した。実施例1に比べ、ブロック間でのタイヤ周方向厚みの差を大きくした。内側スポークと外側スポークは、同じ形状で、タイヤ周方向の同じ位置に設けた。評価結果を表1に併せて示す。
実施例3
表1に示す寸法および物性等にて、内側リング、中間リング、外側リング、内側スポーク、外側スポークを備える支持構造体、その外周に設けられた3層の補強層、並びにトレッドゴムを備える非空気圧タイヤを作製し、上記性能を評価した。実施例1に比べ、ブロック間でのタイヤ周方向厚みの差を大きくした。内側スポークと外側スポークは、同じ形状で、タイヤ周方向の同じ位置に設けた。評価結果を表1に併せて示す。
実施例4
表1に示す寸法および物性等にて、内側リング、中間リング、外側リング、内側スポーク、外側スポークを備える支持構造体、その外周に設けられた3層の補強層、並びにトレッドゴムを備える非空気圧タイヤを作製し、上記性能を評価した。実施例1に比べ、ブロック間でのタイヤ周方向厚みの差を大きくした。内側スポークと外側スポークは、同じ形状で、タイヤ周方向の同じ位置に設けた。評価結果を表1に併せて示す。
比較例1
表1に示す寸法および物性等にて、内側リング、中間リング、外側リング、内側スポーク、外側スポークを備える支持構造体、その外周に設けられた3層の補強層、並びにトレッドゴムを備える非空気圧タイヤを作製し、上記性能を評価した。複数の外側連結部は、タイヤ周方向厚みが一定で、等間隔に配置した。内側スポークと外側スポークは、同じ形状で、タイヤ周方向の同じ位置に設けた。評価結果を表1に併せて示す。
表1の結果から以下のことが分かる。実施例1〜4の非空気圧タイヤは、比較例1と比較して、騒音の最大レベルが小さくなった。実施例1〜4から、ブロック間でのタイヤ周方向厚みの差を大きくしたほうが良いことが分かる。
1 内側環状部
2 外側環状部
3 連結部
n ブロック数
tk タイヤ周方向厚み
Lk 連結部同士の間隔
SS 支持構造体
T 非空気圧タイヤ

Claims (5)

  1. 内側環状部と、その内側環状部の外側に同心円状に設けられた外側環状部と、前記内側環状部と前記外側環状部とを連結し、タイヤ周方向に各々独立して設けられた複数の連結部とを備える支持構造体を有する非空気圧タイヤにおいて、
    前記支持構造体は、タイヤ周方向にn個(nは2以上の整数)のブロックに等分割されており、
    n個のブロックが、各ブロックに含まれる複数の連結部のタイヤ周方向厚み又は連結部同士の間隔を互いに異ならせた少なくとも2種類以上のブロックで構成されており、
    各ブロックに含まれる複数の連結部は、等間隔で配置されていることを特徴とする非空気圧タイヤ。
  2. 各ブロックに含まれる連結部のタイヤ周方向厚みを合計した合計厚みのそれぞれが、全ブロックのうち最小の合計厚みと最大の合計厚みとの平均値の±(n×2)%以内であることを特徴とする請求項1に記載の非空気圧タイヤ。
  3. 任意のブロックに含まれる連結部のタイヤ周方向厚みを合計した合計厚みは、この任意ブロックの合計厚みと、任意ブロックとタイヤ軸を挟んで対面する対面ブロックに含まれる連結部のタイヤ周方向厚みを合計した合計厚みとの平均値の±n%以内であることを特徴とする請求項1又は2に記載の非空気圧タイヤ。
  4. 各ブロックに含まれる連結部の数は、タイヤ全体の連結部の総数をnで除した値の2倍よりも少ないことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の非空気圧タイヤ。
  5. 連結部のタイヤ周方向厚みは、各ブロック内で全て同じであることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の非空気圧タイヤ。
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