JP6079296B2 - 摩擦ダンパー - Google Patents

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Description

本発明は、建物架構等の構造物の振動を抑制する摩擦ダンパーに関する。
建物架構等の構造物の振動を減衰する装置として摩擦ダンパーが知られている。この摩擦ダンパーは、例えば建物架構の振動時に同架構のうちで互いに往復相対移動する一対の部材同士の間に介装等されて使用される。
かかる摩擦ダンパーの一例として、特許文献1には、図1及び図2に示すような摩擦ダンパー110が開示されている。なお、図1は建物架構1の概略立面図であり、図2は、図1中のII−II矢視図である。
図1に示すように、この摩擦ダンパー110は、建物架構1の上記一対の部材51,52のうちの一方の部材51に設けられる第1圧接板11と、同一対の部材51,52のうちの他方の部材52に設けられる第2圧接板21(図1の例では、他方部材52が第2圧接板21を兼ねている)と、第2圧接板21とによって第1圧接板11を両面から挟み込む第3圧接板31と、を有する。図2に示すように、第1圧接板11には、所定方向に長い第1貫通孔13が設けられ、第2圧接板21には、正円形の第2貫通孔23が設けられ、第3圧接板31にも、正円形の第3貫通孔33が設けられている。また、これら全ての貫通孔13,23,33を貫いてボルト41bが挿通されているとともに、同ボルト41bにはナット41nが螺合されており、当該ナット41nで締結されることによって、これら第1乃至第3圧接板11,21,31は、所定の圧接力で互いに圧接されている。
そして、かかる摩擦ダンパー110によれば、建物架構1の振動によって第2圧接板21が第1圧接板11に対して摺動した際には、ボルト41bと第2圧接板21の第2貫通孔23との係合、及び同ボルト41bと第3貫通孔33との係合を介して、第2圧接板21から第3圧接板31へと摺動方向の力Fpが伝達されて、これにより、第3圧接板31も、第2圧接板21と連動して第1圧接板11に対して摺動する。そして、その結果、第2圧接板21の第1圧接板11に対する摺動の摩擦力に加えて、更に第3圧接板31の第1圧接板11に対する摺動の摩擦力が生じて、これにより、大きな摩擦力を発生可能となっている。
特許第5076874号公報
ところで、かかる摩擦ダンパー110にあっては、図1に示すように、上記のボルト41bを中心軸C31として第3圧接板31が回転する可能性があって、回転した場合には見た目が悪いなど問題となる虞があった。
本発明は、かかる従来の課題に鑑みて成されたもので、圧接力の付与に供するボルト等の軸部材を中心軸として第3圧接板が回転することを抑制することにある。
かかる目的を達成するために請求項1に示す摩擦ダンパーは、
構造物において所定方向に相対移動する一対の部材の間に配置されて、前記相対移動に伴って摺動する圧接板同士の摩擦力により、前記相対移動を抑制する摩擦ダンパーであって、
前記一対の部材のうちの一方の部材に設けられる第1圧接板と、
前記一対の部材のうちの他方の部材に設けられる第2圧接板と、
前記第2圧接板とによって前記第1圧接板を両面から所定の圧接力で挟み込む第3圧接板と、
前記圧接力を付与すべく、前記第1圧接板の前記所定方向に長い第1貫通孔、前記第2圧接板の第2貫通孔、及び前記第3圧接板の第3貫通孔を挿通して設けられる軸部材と、を有し、
前記第1貫通孔によって前記第1圧接板に対する前記第2圧接板の前記所定方向の摺動が許容されるとともに、前記摺動に伴って前記第3圧接板が前記第1圧接板に対して前記所定方向に摺動するように、当該摺動させるための力が、前記軸部材の前記第2貫通孔及び前記第3貫通孔との係合を介して前記第2圧接板から前記第3圧接板へと伝達され、
前記軸部材を中心軸として前記第3圧接板が回転することを抑制する回転抑制機構を有することを特徴とする。
上記請求項1に示す発明によれば、回転抑制機構を有しているので、第3圧接板の回転を抑制することができる。
請求項2に示す発明は、請求項1に記載の摩擦ダンパーであって、
前記第1圧接板のうちで、前記所定方向と直交する方向に関して前記第3圧接板よりも外側の部分には、前記第3圧接板と係合することによって前記第3圧接板の回転を抑制する係合部材が、前記回転抑制機構として固定されていることを特徴とする。
上記請求項2に示す発明によれば、第1圧接板に固定された上記の係合部材が、回転抑制機構として機能する。よって、第3圧接板が一枚の場合でも、当該第3圧接板の回転を確実に抑制可能となる。
請求項3に示す発明は、請求項1に記載の摩擦ダンパーであって、
前記第1圧接板の前記両面のうちの一方の面に、少なくとも二つの前記第3圧接板が並んで設けられており、
前記第3圧接板毎に、前記軸部材、前記第1貫通孔、前記第2貫通孔、及び前記第3貫通孔がそれぞれ設けられており、
前記二つの第3圧接板が、それぞれ対応する前記軸部材回りに回転しようとする際に、前記二つの第3圧接板同士が互いに係合することによって、前記二つの第3圧接板は、互いに相手の第3圧接板に対する前記回転抑制機構として機能することを特徴とする。
上記請求項3に示す発明によれば、二つの第3圧接板同士が互いに係合することによって、互いに相手の第3圧接板に対する回転抑制機構として機能する。よって、二つの第3圧接板の回転を確実に抑制可能となる。
請求項4に示す発明は、請求項3に記載の摩擦ダンパーであって、
前記二つの第3圧接板が。それぞれ対応する前記軸部材回りに回転しようとする際に、前記二つの第3圧接板同士が互いに当接し合うことにより、前記二つの第3圧接板同士が互いに係合することを特徴とする。
上記請求項4に示す発明によれば、二つの第3圧接板同士が互いに当接し合うことによって、互いに相手の第3圧接板に対する回転抑制機構として機能する。よって、第3圧接板に係合して回転を抑制するための専用の係合部材を別途設けずに済んで、これにより、摩擦ダンパーの部品点数を減らすことができる。
請求項5に示す発明は、請求項3に記載の摩擦ダンパーであって、
前記二つの第3圧接板の少なくとも一方の第3圧接板には、もう一方の第3圧接板の方へ向けて突出するように係合部材が設けられており、
前記係合部材が、前記もう一方の第3圧接板に係合することによって、前記二つの第3圧接板同士が互いに係合することを特徴とする。
上記請求項5に示す発明によれば、二つの第3圧接板の平面サイズが小さい場合でも、上記の係合部材を介して、回転時に二つの第3圧接板同士を互いに係合させることができる。よって、当該二つの第3圧接板は、互いに相手の第3圧接板に対する回転抑制機構として確実に機能することができる。
請求項6に示す発明は、請求項3に記載の摩擦ダンパーであって、
前記二つの第3圧接板は、棒状部材の長手方向の各端部を挿入する孔部をそれぞれ有し、
前記棒状部材の前記各端部のうちで対応する端部が、前記二つの第3圧接板の前記孔部にそれぞれ挿入されることによって、前記二つの第3圧接板同士が互いに係合することを特徴とする。
上記請求項6に示す発明によれば、棒状部材を介して二つの第3圧接板は互いに係合している。よって、当該二つの第3圧接板は、互いに相手の第3圧接板に対する回転抑制機構として確実に機能することができる。
請求項7に示す発明は、請求項1乃至6の何れかに記載の摩擦ダンパーであって、
前記軸部材は、ボルト部材と、前記ボルト部材を内側に挿入しつつ、前記第1貫通孔、前記第2貫通孔、前記第3貫通孔を挿通して設けられるパイプ部材と、を有することを特徴とする。
上記請求項6に示す発明によれば、第3圧接板を第1圧接板に対して摺動させるための力は、パイプ部材の第2貫通孔及び第3貫通孔との係合を介して第2圧接板から第3圧接板へと伝達される。よって、第3圧接板を第1圧接板に対して確実に摺動させることができる。
また、圧接力の付与を、ボルト部材による締結によって行うことができるので、第1圧接板に第2圧接板及び第3圧接板を確実に圧接させることができる。
本発明に係る摩擦ダンパーによれば、圧接力の付与に供するボルト等の軸部材を中心軸として第3圧接板が回転することを抑制することができる。
摩擦ダンパー110が設けられた建物架構1の概略立面図である。 図1中のII−II矢視図である。 第1実施形態の摩擦ダンパー10が設けられた建物架構たる柱梁架構1の概略立面図である。 図3中のIV−IV矢視図である 図4Aの拡大図である。 図5A、図5B、図5C、図5Dは、それぞれに、図4A中のA−A矢視図、B−B矢視図、C−C矢視図、D−D矢視図である。 摩擦ダンパー10の振動エネルギー吸収履歴特性である。 図7Aは、アングル部材63を一つだけ設けることで回転抑制機構61を構成した場合の摩擦ダンパー10の概略図であり、図7Bは、第1圧接板11の幅(プレース掛け渡し方向と直交する方向の寸法)が小さい場合にアングル部材63を第2圧接板21に設けた摩擦ダンパー10の概略図である。 第2実施形態の摩擦ダンパー10aの概略図である。 同第2実施形態において、二つの第3圧接板31,31をブレース掛け渡し方向と平行な方向に並べて配置した場合の概略図である。 第2実施形態の第1変形例の摩擦ダンパー10a1の概略図である。 第2実施形態の第2変形例の摩擦ダンパー10a2の概略図である。 同第2変形例において、二つの第3圧接板31,31の互いに対向する辺31s,31s同士に、それぞれ係合部材37,37を設けた場合の概略図である。 第2実施形態の第3変形例の摩擦ダンパー10a3の概略図である。 同第3変形例において、二つの第3圧接板31,31をブレース掛け渡し方向と平行に並べた場合の概略図である。 第2圧接板21の第2貫通孔23を、ブレース掛け渡し方向に長い長孔に形成した場合の概略断面図である。 第3変形例と同様の連結状態を実現可能な他の連結構造を具備した第4変形例の摩擦ダンパー10a4の概略図である。 第3実施形態の摩擦ダンパー10bの説明図である。 第3実施形態の第1変形例として6面摩擦に構成された摩擦ダンパー10b1の説明図である。 第3実施形態の第2変形例として8面摩擦に構成された摩擦ダンパー10b2の説明図である。
===第1実施形態の摩擦ダンパー10===
図3は、第1実施形態の摩擦ダンパー10が設けられた建物架構1の概略立面図である。また、図4Aは、図3中のIV−IV矢視図であり、図4Bは、図4Aの拡大図である。更に、図5A、図5B、図5C、図5Dは、それぞれに、図4A中のA−A矢視図、B−B矢視図、C−C矢視図、D−D矢視図である。
この第1実施形態の摩擦ダンパー10は、建物架構1としての柱梁架構1のH形鋼のブレース5に組み込まれている。すなわち、この摩擦ダンパー10が組み込まれるブレース5は、適宜位置で互いに間隔S1を隔てるように分断されて、図3に示すように一対のブレース分断片51,52(一対の部材に相当)が形成されており、もって、これらブレース分断片51,52同士は、上記間隔S1によってブレース5の架け渡し方向(所定方向に相当し、以下では、ブレース架け渡し方向とも言う)に相対移動可能になっている。そして、図4Aに示すように、摩擦ダンパー10は、一方のブレース分断片51のウエブ51Wにフィラープレート53を介してボルト止めされた第1圧接板11と、他方のブレース分断片52のウエブ52Wがそのまま流用された第2圧接板21と、この第2圧接板21とによって第1圧接板11を表裏両面から所定の圧接力で板厚方向に挟み込む第3圧接板31と、を有している。
ここで、第1圧接板11の表裏両面には、それぞれ、滑動板15の一例としてのステンレス板が移動不能に固着されている一方、これら滑動板15,15と対向する第2圧接板21及び第3圧接板31の各面には、それぞれ摩擦板25,35が移動不能に固着されている。この固着方法としては、例えば、(1)接着による方法、(2)固着面を構成する各々の表面について表面粗さの増大化処理(第1圧接板11、第2圧接板21、第3圧接板31、滑動板15及び摩擦板25,35の各表面の目荒らしや、ショットブラスト等)を施して、固着面で相対滑りが生じないようにする方法、(3)嵌合による方法等が挙げられる。
一方、図4Aに示すように、第1圧接板11、第2圧接板21、第3圧接板31には、それぞれ、第1貫通孔13、第2貫通孔23、第3貫通孔33が板厚方向に貫通形成されているとともに、これらの貫通孔13,23,33には串刺し状に、鋼製の丸パイプ47(断面正円形状のパイプで、パイプ部材に相当)が通され、更に、当該丸パイプ47には、管軸方向に沿って高力ボルト41b(ボルト部材に相当)が通されている。そして、この高力ボルト41bの先端部にはナット41nが螺着されており、これら高力ボルト41b及びナット41nによって、第1圧接板11は、第2圧接板21と第3圧接板31とに挟まれた状態で締結され、これにより、挟み込みのための上記圧接力が板厚方向に付与されている。
よって、この圧接力により、第1圧接板11の滑動板15,15に対して第2圧接板21の摩擦板25及び第3圧接板31の摩擦板35は当接され、摺動時には上記の圧接力に応じた摩擦力Ffを生じる(図4Bを参照)。そして、この摩擦力Ffが柱梁架構1の振動の減衰力となる。なお、高力ボルト41bの頭部と第2圧接板21との間、及びナット41nと第3圧接板31との間にはそれぞれ皿ばね43が介装されており、これら皿ばね43の弾発力により圧接力の大きさの安定化が図られている。但し、かかる皿ばね43は、必須構成ではなく、無くても良い。また、この例では、丸パイプ47及び高力ボルト41bが、請求項に係る「軸部材」に相当している。
ところで、上記の摺動をブレース架け渡し方向について許容すべく、第1圧接板11の第1貫通孔13は、ブレース架け渡し方向に沿って長い長孔に形成されている(図5Cも参照)。すなわち、この長孔13によって、柱梁架構1のブレース分断片51,52同士のブレース架け渡し方向の相対移動に伴い、第1圧接板11に対して第2圧接板21及び第3圧接板31が、ブレース架け渡し方向に摺動可能になっている。
これに対して、第2圧接板21の第2貫通孔23及び第3圧接板31の第3貫通孔33の方は、丸パイプ47との間に形成されるブレース掛け渡し方向の隙間S2が第1貫通孔13の場合よりも小さく、しかも、当該隙間S2が極力小さくなるような孔径の正円に設定されている(図4Bを参照)。
この理由は、この摩擦ダンパー10にあっては、丸パイプ47と第2貫通孔23及び第3貫通孔33との当接・係合によって、第1圧接板11に対する第2圧接板21の摺動に伴わせて第3圧接板31も摺動させるようにしているためである。
詳しくは、柱梁架構1が振動する際に、図4Bに示すように、他方のブレース分断片52たる第2圧接板21にあっては、振動に伴う外力Pが柱梁架構1から直接入力されて、これにより第2圧接板21は第1圧接板11に対して摺動し、この摺動により摩擦力Ffを発生して上記振動の減衰力とするが、第3圧接板31にあっては、他方のブレース分断片52には直結されておらず、それ故に、摺動に要する力を、第2圧接板21から丸パイプ47を介して付与される必要があるためである。
つまり、図4Bに示すように、第2圧接板21に作用する上記外力Pの一部の力は、丸パイプ47と第2貫通孔23の内周面との当接・係合による支圧力Fpとして第2圧接板21から丸パイプ47へと伝達され、そして、丸パイプ47に伝達された支圧力Fpは、丸パイプ47内で剪断力Fsの形態を経た後に、丸パイプ47と第3貫通孔33の内周面との当接・係合によって第3圧接板31へと伝達され、その結果、この伝達された支圧力Fpによって第3圧接板31は第1圧接板11に対して摺動する。そして、この摺動に伴って第3圧接板31と第1圧接板11との間には摩擦力Ffが発生し、上記の振動の減衰に寄与する。
従って、これら第2貫通孔23及び第3貫通孔33の孔径は、施工時に丸パイプ47を通すのに問題の無い範囲内で極力小さくするのが望ましく、例えば、丸パイプ47を挿通させた際の丸パイプ47との隙間S2が、ブレース掛け渡し方向について0.1〜3.0mmの範囲にすると良い。そうすれば、施工時の丸パイプ47の通し作業を容易にしながらも、摺動に必要な支圧力Fpを第3圧接板31へ確実に伝達可能となる。ただし、後述するように、第2貫通孔23は、ブレース掛け渡し方向について長い長孔にする場合がある。
ちなみに、上記隙間S2を零に設定した理想状態の場合には、この摩擦ダンパー10は、図6に示すような振動エネルギー吸収履歴特性を示す。このグラフは、ブレース掛け渡し方向に所定振幅δ0で強制加振して得られるグラフであり、横軸には、ブレース掛け渡し方向の相対変位δを示し、縦軸には、摩擦ダンパー10が発生する摩擦力の総和ΣFfを示している。
ここで、グラフ中の摩擦力Ff0は、滑動板15と摩擦板25,35との摩擦係数をμとし、圧接力をNとした場合に下式で表される。
Ff0=2×μ×N
なお、上式中の「2」という数値の意味は、上記の摩擦ダンパー10が摩擦力Ffを発生する摺動面を2面有する2面摩擦の摩擦ダンパーであるからである。また、図4B中における剪断力Fs、支圧力Fp、摩擦力Ff、及び外力Pは、次のような釣り合い関係にあるのは言うまでもない。
Fs=Fp=Ff
P=2×Ff
なお、望ましくは、図4Bに示すように高力ボルト41bと丸パイプ47との間に隙間を設けると良く、より望ましくは、当該隙間の大きさGを、設計で想定する限界状態(例えば、弾性限界)まで変形状態の丸パイプ47において当該丸パイプ47の内周面と高力ボルト41bとが当接しないようなサイズにすると良い。そして、このように設定すれば、第3圧接板31を摺動させるための支圧力Fpは、専ら丸パイプ47のみに作用して高力ボルト41bには作用しないので、高力ボルト41bの健全性を高い状態に維持可能となる。
また、望ましくは、図4Bに示すように、丸パイプ47の全長を、その管軸方向の両端が第3貫通孔33及び第2貫通孔23から外方に突出しないような長さに設定するとともに、第3圧接板31の皿ばね43側の面及び第2圧接板21の皿ばね43側の面に、それぞれ孔部45a付きの薄板45を固着し、更に、これら薄板45,45の孔部45a,45aの孔径を、丸パイプ47の外径よりも小径に設定すると良い。このようにすれば、当該丸パイプ47は薄板45,45によって管軸方向の移動を規制されるので、第3、第2、第1貫通孔33,23,13からの丸パイプ47の抜け落ちは確実に防止される。なお、これら薄板45,45を、摩擦係数の低い素材で構成するか又は同素材でコーティングすれば、これら薄板45,45に当接する皿ばね43の角部の摩耗を低減できる。
ところで、図5A及び図5Bに示すように、この第3圧接板31の平面形状は、矩形の一例として正方形とされており、当該平面形状の図心に第3貫通孔33が形成され、これにより当該図心に上記の高力ボルト41b及び丸パイプ47が配置されている。また、設計図上では、かかる平面形状の外形をなす四辺のうちの二辺31s1,31s1がブレース掛け渡し方向と平行になった状態を目標配置状態として、第3圧接板31は配置されている。
しかし、摩擦ダンパー10の作動中に、第3圧接板31は、高力ボルト41b(又は丸パイプ47)を中心軸C31として回転する虞がある。そして、回転した場合には、第3圧接板31が、設計図上での目標配置状態とは異なる状態となってしまい、見た目が悪いなどの問題となり得る。
そこで、この第1実施形態では、摩擦ダンパー10に対して、第3圧接板31の回転を抑制する回転抑制機構61を設けている。すなわち、図5Aに示すように、第1圧接板11の表面11aのうちで、ブレース掛け渡し方向と直交する方向に関して第3圧接板31よりも外側の部分には、第3圧接板31の上記二辺31s1,31s1に近接させて一対の係合部材63,63が回転抑制機構61として設けられている。
詳しくは、各係合部材63は、それぞれ例えば断面L字形状のアングル部材63であり、すなわち、互いに直交して繋がった一対の板部63a,63bを有する。そして、一方の板部63aが、第1圧接板11の表面11aにビス等で移動不能に固定されつつ、もう一方の板部63bは、第1圧接板11の表面11aに対して垂直に起立した状態とされている。また、この起立状態の板部63b(以下、起立状板部63bとも言う)については、その板面63b1が、ブレース掛け渡し方向と平行な状態にされており、これにより、各アングル部材63の各起立状板部63bの板面63b1は、それぞれ第3圧接板31の上記二辺31s1,31s1のうちで近接する方の辺31s1と平行な状態になっている。
よって、仮に第3圧接板31が高力ボルト41b(又は丸パイプ47)を中心軸C31として時計回りに回転しようとした場合には、第3圧接板31の上記二辺31s1,31s1のうちの一方の辺31s1が、当該辺31s1に近接配置されたアングル部材63の起立状板部63bに当接・係合して、時計回りの回転が抑制され、他方、反時計回りに回転しようとした場合には、同二辺31s1,31s1のうちのもう一方の辺31s1が、当該辺31s1に近接配置されたアングル部材63の起立状板部63bに当接・係合して、反時計回りの回転が抑制される。そして、これにより、第3圧接板31の両方向の回転が抑制されるようになっている。
また、各アングル部材63は、図5Aにて既述のようにブレース掛け渡し方向と直交する方向において第3圧接板31よりも外側の部分に固定されており、更に、各アングル部材63の起立状板部63bの板面63b1は、それぞれブレース掛け渡し方向と平行な状態にされている。よって、第3圧接板31が第1圧接板11に対してブレース掛け渡し方向に摺動した場合でも、かかる摺動がアングル部材63によって阻害されることは無く、結果、摩擦ダンパー10は正常な減衰作用を奏することができる。
なお、上述の図5Aの例では、ブレース掛け渡し方向と直交する方向の両側から第3圧接板31を挟み込むように一対のアングル部材63,63を設けていたが、何等これに限らない。すなわち、第3圧接板31の回転を抑制可能であれば、アングル部材63を、第3圧接板31の上記二辺31s1,31s1のうちの一辺31s1のみに設けるようにしても良い。例えば、図7Aのように、ブレース掛け渡し方向に関して高力ボルト41bの配置位置(高力ボルト41bの中心位置P41b)又は丸パイプ47の配置位置P47(丸パイプ47の中心位置P47)を跨ぐように、アングル部材63を設ければ、一つのアングル部材63だけで、第3圧接板31の両方向の回転を抑制可能となる。そして、このようにすれば、摩擦ダンパー10の部品点数を減らすことができる。
また、上述の図5Aの例では、第1圧接板11の表面11aのうちで、ブレース掛け渡し方向と直交する方向に関して第3圧接板31よりも外側の部分に、第3圧接板31の上記二辺31s1,31s1に近接させて一対の係合部材63,63が回転抑制機構61として設けられていたが、何等これに限らない。すなわち、図7Bのように、第1圧接板11の幅(ブレース掛け渡し方向と直交する方向の寸法)が小さくて同板11にアングル部材63を設け難い場合には、同アングル部材63を第2圧接板21に設けても良い。すなわち、第3圧接板31の回転を抑制可能であれば、第2圧接板21の表面21aのうちで、ブレース掛け渡し方向と直交する方向に関して第3圧接板31よりも外側の部分に、第3圧接板31の上記二辺31s1,31s1に近接させて一対の係合部材63,63を回転抑制機構61として設けても良い。
===第2実施形態の摩擦ダンパー10a===
図8は、第2実施形態の摩擦ダンパー10aの概略図であり、前述の第1実施形態の図5Aに相当する図(つまり、図4A中のA−A矢視図)である。
前述の第1実施形態では、第3圧接板31を一つだけ設けていたが、この第2実施形態では、複数の一例として二つの第3圧接板31,31が、第1圧接板11の表裏両面のうちの表面11a(「両面のうちの一方の面」に相当)に並んで設けられており、そして、第3圧接板31毎に、高力ボルト41b、ナット41n,丸パイプ47,皿ばね43、第1貫通孔13、第2貫通孔23、第3貫通孔33、摩擦板25、滑動板15がそれぞれ設けられている点で、先ず相違する。また、高力ボルト41b(又は丸パイプ47)回りに一方の第3圧接板31が回転すると、同第3圧接板31が他方の第3圧接板31に当接・係合するような距離に、二つの第3圧接板31,31は配されており、これにより、二つの第3圧接板31,31は、互いに相手の第3圧接板31に対する回転抑制機構61aとして機能する点でも相違する。そして、このことに伴って、この第2実施形態では、第1実施形態で回転抑制機構61として設けられていたアングル部材63が省略されており、部品点数の削減が図られている。なお、これら以外の点は、概ね第1実施形態と同様であるので、同一の構成については同じ符号を付し、その説明については省略する。
上記のように当該図8の例では、二つの第3圧接板31,31が、ブレース掛け渡し方向と直交する方向に並んで配置されている。そして、各第3圧接板31の平面形状は、ブレース掛け渡し方向と平行な辺を短辺31ssとする長方形に設定されており、二つの第3圧接板31,31同士の中間位置で、各第3圧接板31,31の短辺31ss,31ss同士が、若干の隙間G31をもって対向するように配置されている。この隙間G31の大きさは、一方の第3圧接板31が回転した際に他方に当たるようなサイズであれば良く、つまり、このようなサイズに設定していれば、基本的に第3圧接板31,31の回転抑制効果を奏し得る。但し、隙間G31の大きさが小さければ小さいほど、上記の回転抑制効果が高くなるので、好ましい。
なお、この図8の例では、二つの第3圧接板31,31を、ブレース掛け渡し方向と直交する方向に並べて配置していたが、何等これに限らない。すなわち、図9の概略図に示すように、二つの第3圧接板31,31を、ブレース掛け渡し方向と平行な方向に並べて配置しても良いし、更に言えば、ブレース掛け渡し方向に対して斜めの方向(ブレース掛け渡し方向と交差する方向のうちで直交する方向を除いた任意の方向)に並べて配置しても良い。そして、このことは、以下で説明する第1乃至第4変形例についても同様である。
図10は、第2実施形態の第1変形例の摩擦ダンパー10a1の概略図である。上述の図8の第2実施形態では、二つの第3圧接板31,31の平面形状は、互いに同形の長方形であった。この点につき、この図10の第1変形例では、一方の第3圧接板31の平面形状は長方形であるが、他方の第3圧接板31の平面形状は正方形となっていて、つまり、互いの平面形状が異なっている点で主に相違する。
但し、上記の第2実施形態と同様に、この第1変形例においても、一方の第3圧接板31の四辺31s,31s…のうちの一辺31sと、他方の第3圧接板31の四辺31s,31s…のうちの一辺31sとが、若干の隙間G31をもって対向するように近接配置されており、これにより、この第1変形例においても二つの第3圧接板31,31は、互いに相手の第3圧接板31に対する回転抑制機構61aとして機能するようになっている。すなわち、二つの第3圧接板31,31が、それぞれ対応する高力ボルト41b(又は丸パイプ47)を中心軸C31として回転しようとする際には、二つの第3圧接板31,31同士が、上記の一辺31s,31s同士で互いに当接・係合することによって、二つの第3圧接板31,31は、互いに相手の第3圧接板31の回転を抑制する。そして、これにより、この第1変形例においても、前述の第1実施形態で例示したような回転抑制のための専用の係合部材63を別途設けずに済んで、結果、摩擦ダンパー10a1の部品点数を減らすことができる。
図11は、第2実施形態の第2変形例の摩擦ダンパー10a2の概略図である。なお、この図11も、第1実施形態の図5Aに相当する図である。
上述の図8の第2実施形態では、二つの第3圧接板31,31として、平面形状が長方形の第3圧接板31を用いることにより、二つの第3圧接板31,31同士の間の隙間G31の大きさを若干量まで詰めていたが、諸事情によっては、図5Aの第1実施形態と同じ正方形の第3圧接板31を使用せざるを得ないこともあり得る。すると、一方の第3圧接板31が回転しても、他方の第3圧接板31に当接させることができないような位置関係になることもあり得る。
そこで、この図11の第2変形例では、一方の第3圧接板31からもう一方の第3圧接板31へ向けて突出するように係合部材37,37を追設している。詳しくは、この図11の例では、一方の第3圧接板31の四辺31s,31s…のうちで、相手の第3圧接板31と対向する一辺31sの両端部には、それぞれ一体に係合部材37,37がビス止めや溶接等で固定されている。そして、これら係合部材37,37は、もう一方の第3圧接板31の一辺31sに対して若干の隙間G31をもって対向している。よって、二つの第3圧接板31,31のうちのどちらか一方が回転しようとすると、係合部材37を介して二つの第3圧接板31,31が互いに係合して、これにより、二つの第3圧接板31,31の各回転が抑制される。すなわち、この第2変形例では、これら係合部材37,37と共同することにより、二つの第3圧接板31,31が、互いに相手の第3圧接板31に対する回転抑制機構61a2として機能するようになっている。
但し、係合部材37の追設対象の第3圧接板31は、何等二つのうちの一方の第3圧接板31だけに限らない。すなわち、図12の概略図に示すように、二つの第3圧接板31,31の両方に係合部材37,37を追設しても良い。例えば、図12の例では、二つの第3圧接板31,31の互いに対向する辺31s,31s同士に、それぞれ係合部材37,37が設けられており、これら係合部材37,37同士は、二つの第3圧接板31の中間位置にて、若干の隙間G31をもって対向している。よって、二つの第3圧接板31,31のうちのどちらか一方が回転しようとすると、係合部材37,37同士の当接・係合を介して二つの第3圧接板31,31が互いに係合して、これにより、二つの第3圧接板31,31の各回転が抑制される。
図13は、第2実施形態の第3変形例の摩擦ダンパー10a3の概略図である。この第3変形例も、二つの第3圧接板31の平面形状が、それぞれ第2変形例と同じ正方形である。このため、この第3変形例にあっても、二つの第3圧接板31,31同士が回転した際に、当該二つの第3圧接板31,31は、それぞれ、自身の四辺31s,31s…で相手の第3圧接板31に直接当接できない可能性がある。
そこで、この第3変形例では、二つの第3圧接板31,31を棒状部材38で連結している。すなわち、一方の第3圧接板31,31の各四辺31s,31s…のうちで、もう一方の第3圧接板31と対向する辺31sには、孔部31hが形成されており、同様に、もう一方の第3圧接板31,31の各四辺31s,31s…のうちで、上記もう一方の第3圧接板31と対向する辺31sにも、孔部31hが形成されている。そして、各孔部31h,31hには、上記の辺31sと直交する方向に長手方向を沿わせて配された上記棒状部材38の各端部38e,38eが挿入されている。よって、二つの第3圧接板31,31のうちのどちらか一方が回転しようとすると、棒状部材38と孔部31h,31hとの係合を介して、二つの第3圧接板31,31同士が互いに係合し、これにより、二つの第3圧接板31,31の各回転が抑制される。すなわち、この第3変形例では、棒状部材38と共同することにより、二つの第3圧接板31,31が、互いに相手の第3圧接板31に対する回転抑制機構61a3として機能するようになっている。
なお、この図13の例では、二つの第3圧接板31,31を、ブレース掛け渡し方向と直交する方向に並べて配置していたが、何等これに限らない。すなわち、図14の概略図に示すように、二つの第3圧接板31,31を、ブレース掛け渡し方向と平行な方向に並べて配置しても良いし、更に言えば、ブレース掛け渡し方向に対して斜めの方向(ブレース掛け渡し方向と交差する方向のうちで直交する方向を除いた任意の方向)に並べて配置しても良い。
但し、図14のように、二つの第3圧接板31,31をブレース掛け渡し方向と平行に並べた場合には、上記の棒状部材38による連結構造は、摩擦ダンパー10a3が次のような仕様の場合に特に有効となる。以下、詳説する。
先ず、上述の第2実施形態(図9)では、二つの第3圧接板31,31の摺動開始タイミングが互いに概ね揃う仕様になっていた。すなわち、図9の二つの第3圧接板31,31に対応する各第2貫通孔23,23は、共に丸パイプ47,47の外径とほぼ同径の円孔とされており(例えば図4B)、これによって、二つの第3圧接板31,31のどちらも、第2圧接板21の摺動開始と概ね同時に摺動開始するようになっていた。
しかし、場合によっては、二つの第3圧接板31,31の摺動開始タイミングをずらして、摩擦力ΣFfの大きさを二段階で切り替えたいというニーズもある。すなわち、ブレース掛け渡し方向の相対移動量の所定範囲では、小さい摩擦力ΣFfで振動を減衰するとともに、所定範囲以外の範囲では、大きな摩擦力ΣFfで振動を減衰したいという場合もあり得る。そして、その場合には、二つの第3圧接板31,31のうちの一方の第3圧接板31については、図4Bに示すように、対応する第2貫通孔23を上記と同様に丸パイプ47,47の外径と略同径の円孔にするが、もう一方の第3圧接板31については、図15に示すように、対応する第2貫通孔23を、ブレース掛け渡し方向に上記円孔よりも長い長孔に形成する。そして、このようにすれば、図4Bのように円孔の第2貫通孔23に対応する第3圧接板31の摺動開始よりも、図15のように長孔の第2貫通孔23に対応する第3圧接板31の方が、ブレース掛け渡し方向に関する円孔と長孔との長さの差だけ遅れて摺動を開始する。よって、二つの第3圧接板31,31の摺動開始タイミングを異ならせることができる。
一方、かかる二つの第3圧接板31,31は、図14で既述のようにブレース掛け渡し方向に並んで設けられており、そして、これら二つの第3圧接板31,31同士は、上述の棒状部材38で連結されている。また、この連結状態の実現は、棒状部材38の長手方向の各端部38e,38eが、ブレース掛け渡し方向に相対移動可能に各第3圧接板31,31の孔部31h,31hに挿入されることでなされている。よって、当該棒状部材38は、二つの第3圧接板31,31同士の相対移動をブレース掛け渡し方向については許容しつつ、二つの第3圧接板31,31を略回転不能に連結している。そして、これにより、二つの圧接板31,31は、自身の摺動開始タイミングに基づいて互いに円滑且つ速やかに摺動可能としながらも、二つの第3圧接板31,31の各回転については、確実に抑制されるようになっている。
図16は、上述の第3変形例と同様の連結状態、すなわちブレース掛け渡し方向の相対移動については許容しつつ、回転については抑制するような連結状態を実現可能な他の連結構造を具備した第4変形例の摩擦ダンパー10a4の概略図である。
この第4変形例も、上述の図14の第3変形例と同様に、二つの第3圧接板31,31の平面形状は共に正方形である。但し、この第4変形例では、二つの第3圧接板31,31を連結する連結構造が、一対の帯板39,39で構成されている。すなわち、当該連結構造は、一方の第3圧接板31の四辺31s,31s…のうちのブレース掛け渡し方向と平行な各辺31s,31sにそれぞれ設けられた一対の帯板39,39を有している。そして、各帯板39,39は、それぞれ、もう一方の第3圧接板31の方へ向けてブレース掛け渡し方向に平行に延出し、同帯板39,39は、それぞれ、同第3圧接板31の四辺31s,31s…のうちでブレース掛け渡し方向と平行な各辺31s,31sに摺動可能に係合しており、これにより、二つの第3圧接板31,31は、ブレース掛け渡し方向の相対移動については許容されつつ、回転については抑制された状態で連結されている。
よって、二つの第3圧接板31,31のうちのどちらか一方が回転しようとすると、一対の帯板39,39ともう一方の第3圧接板31との係合を介して、二つの第3圧接板31,31同士が互いに係合し、これにより、二つの第3圧接板31,31の各回転が抑制される。すなわち、この第4変形例では、これら一対の帯板39,39と共同することにより、二つの第3圧接板31,31が、互いに相手の第3圧接板31に対する回転抑制機構61a4として機能するようになっている。
===第3実施形態の摩擦ダンパー10b===
図17は、第3実施形態の摩擦ダンパー10bの説明図であって、前述の第1実施形態の図4Aに相当する図(つまり、図3中のII−II矢視図)である。
前述の第1実施形態では、図4Aに示すように、第1圧接板11の表裏両面を第2圧接板21及び第3圧接板31で挟み込むことにより、摩擦力が生じる摺動面を2面形成した2面摩擦の摩擦ダンパー10を例示していたが、この図17の第3実施形態の摩擦ダンパー10bは、摺動面を4面形成した4面摩擦の摩擦ダンパーである点で主に相違する。すなわち、第1圧接板11bが1枚追加されて2枚となり、これに伴い、第3圧接板31bも1枚追加されて2枚になっている。また、この追加された第3圧接板31bに対応させて、回転抑制機構61としての一対のアングル部材63,63(図17中では不図示)も追加されており、当該追加された一対のアングル部材63,63は、上記追加の第1圧接板11bに固定されている。
なお、当該追加された一対のアングル部材63,63の構成は、第1実施形態で説明したアングル部材63と同じであるので、その説明については省略する。また、ここでは、説明の都合上、追加された第1圧接板には符号11bを、また、追加された第3圧接板には符号31bを付して示しているが、それぞれに、第1実施形態の第1圧接板11及び第3圧接板31と全く同仕様の部材である。
以下、詳説する。先ず、図17に示すように、この第3実施形態の摩擦ダンパー10bでは、第1実施形態において第1圧接板11がボルト止めされたブレース分断片51のウエブ51Wの片面だけでなく、その反対側の面にもフィラープレート53を介して別途第1圧接板11bがボルト止めされており、また、この追加された第1圧接板11bを第1実施形態の第2圧接板21とで挟み込むべく新たに第3圧接板31bが追加されている。そして、これら追加された第1圧接板11bにも第1貫通孔13が同仕様の長孔に形成される一方、追加された第3圧接板31bにも第3貫通孔33が同仕様の正円に形成されており、更に、これら第1及び第3貫通孔13,33には、第1実施形態の第1乃至第3貫通孔13,23,33に通された丸パイプ47及び高力ボルト41bが挿通されてその先端部のナット41nにより締結されている。
よって、第2圧接板21と、追加された第1圧接板11bとの間に新たに摺動面が形成され、更に、追加された第1圧接板11bと、追加された第3圧接板31bとの間にも新たに摺動面が形成され、これにより、第1実施形態の2面摩擦の摩擦ダンパー10よりも2面だけ摺動面が増えた4面摩擦の摩擦ダンパー10bが実現されている。
ちなみに、この追加された第3圧接板31bも、第1圧接板11bに対して摺動するための支圧力Fpを、丸パイプ47と第3貫通孔33及び第2貫通孔23との当接・係合を介して第2圧接板21から付与されるようになっており、このことは、第1実施形態の場合と同じである。
また、この第3実施形態の摩擦ダンパー10bは4面摩擦であって、第1実施形態の2倍の摺動面を有することから、第1実施形態と同値の圧接力の作用下においても、第1実施形態の2倍の大きさの摩擦力ΣFfを発生させ得る。よって、コンパクトな割には大きな摩擦力ΣFfを出力可能となっている。
更には、この第3実施形態の摩擦ダンパー10bでは、第2圧接板21に関して線対称に第1圧接板11と第1圧接板11bとが配置されているとともに、第3圧接板31及び第3圧接板31bも第2圧接板21に関して線対称に配置されている。よって、第2圧接板21から第3圧接板31,31bへと前述の支圧力Fpを偏り無くほぼ均等に割り振って作用させることができて、その結果、振動の減衰作用の安定化を図れる。
図18及び図19には、上述の第3圧接板31b及び第1圧接板11b等を追加する手法によって、更に摺動面数を増やした摩擦ダンパー10b1,10b2が例示されている。すなわち、図18には、第3実施形態の第1変形例として6面摩擦の摩擦ダンパー10b1が例示されており、また、図19には、同第2変形例として8面摩擦の摩擦ダンパー10b2が例示されている。但し、摺動面数は何等これに限るものではなく、場合によっては、第3圧接板31b及び第1圧接板11b等の更なる追加によって、更に摺動面数を増やしても良い。つまり、n面摩擦(nは2以上の整数)に構成して良い。なお、2面、4面について説明しているので、3面、5面以上の摺動面数の摩擦ダンパー10b1,10b2については、第3圧接板31b及び第1圧接板11b等を更に追加することで実現可能なのは明らかである。よって、その詳細な説明については省略する。また、この追加された各第3圧接板31bに対応させて、回転抑制機構61としての前述の一対のアングル部材63,63(図18及び図19中では不図示)が、上記追加の第1圧接板11bまたは第2圧接板21に固定されることも明らかなため、その説明についても省略する。
また、上記の第3実施形態に係るn面摩擦(nは2以上の整数)の摩擦ダンパー10b,10b1,10b2は、謂わば第1実施形態に係る回転抑制機構61をn面摩擦の摩擦ダンパーに対して適用したものと捉えることができるが、かかるn面摩擦の摩擦ダンパーに対して、上記の第2実施形態及びその第1乃至第4変形例に係る回転抑制機構61a,61a1,61a2,61a3,61a4を適用しても良いのは言うまでもない。そして、その適用した場合の摩擦ダンパーの構成については、ブレース掛け渡し方向に複数の一例として二つの第3圧接板31,31を第1圧接板11の表面11aに並べた構成となって、この点は、第2実施形態及びその第1乃至第4変形例で説明した内容と同じなので、その詳細な説明についても省略する。
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で以下に示すような変形が可能である。
上述の実施形態では、圧接力を付与すべく第1乃至第3貫通孔13,23,33を挿通して設けられる軸部材として、丸パイプ47(パイプ部材に相当)と、同丸パイプ47を挿通する高力ボルト41b(ボルト部材に相当)との両者を組み合わせてなる組み物を例示した。そして、この構成では、第3圧接板31の摺動に必要な支圧力Fpの第2圧接板21から第3圧接板31への伝達を、丸パイプ47と第2貫通孔23の内周面及び第3貫通孔33の内周面との当接・係合により行っていたが、何等これに限らない。例えば、場合によっては、丸パイプ47は無くても良く、すなわち、第1乃至第3貫通孔13,23,33に、高力ボルト41bのみが挿通されていても良い(例えば、図2を参照)。そして、その場合には、第3圧接板31の摺動に必要な支圧力Fpの第2圧接板21から第3圧接板31への伝達は、高力ボルト41bと第2貫通孔23の内周面及び第3貫通孔33の内周面との当接・係合によって行われることになり、また、その場合には、高力ボルト41bが、請求項に係る「軸部材」に相当することになる。
上述の実施形態では、摩擦ダンパー10を柱梁架構1のブレース5のウエブ51W,52Wに組み込んでいたが、何等これに限るものではなく、ブレース5のフランジに組み込んでも良く、更には、柱梁架構1のブレース5以外の部位(例えば、間柱、間仕切り壁など)に組み込んでも良い。つまり、柱梁架構1を具備する建物等の構造物の振動時に、同構造物において互いに相対移動する一対の部材であれば、それらの間に設置することができる。
上述の実施形態では、第3圧接板31の平面形状として正方形及び長方形を例示したが、何等これに限らない。すなわち、四角形以外の多角形でも良いし、楕円等の円形でも良いし、更には、平面形状の外形が、直線と曲線とを組み合わせて形成された特殊形状であっても良い。
上述の実施形態では、パイプ部材の一例として鋼製の丸パイプ47を例示したが、想定される剪断力Fsに耐用し得る耐力を有し、且つ、内側に高力ボルト41b等のボルト部材を挿通可能であれば、その形状や素材は何等これに限らない。例えば、形状については、断面矩形状の角パイプを用いても良く、また、素材にあってはアルミニウム等の非鉄金属や樹脂等の非金属でも良い。
上述の実施形態では、摩擦板25,35の素材について詳説していなかったが、ステンレス板等の滑動板15との間で適度な摩擦力を発生するものであれば適用可能である。例えば、滑動板15がステンレス板の場合には、摩擦板25,35は、熱硬化性樹脂を結合材としてアラミド繊維、ガラス繊維、ビニロン繊維、カーボンファイバー等の繊維材料と、カシューダスト、鉛などの摩擦調整材と、硫酸バリューム等の充填剤とから主に構成される摩擦材料で形成される。なお、摩擦板25,35には、上述の摩擦材料を単独で用いても良いし、摩擦材料に鋼板等を裏打ちして強度を高めたものを用いてもよい。
上述の実施形態では、第1圧接板11に滑動板15の一例としてのステンレス板を設け、第2圧接板21及び第3圧接板31に摩擦板25及び摩擦板35を設けたが、何等これに限るものではなく、この配置関係を逆にしても良い。
上述の実施形態では、図5B及び図5Dに示すように第3圧接板31の片面に一枚の摩擦板35を設け、第2圧接板21の片面に一枚の摩擦板25を設けていたが、何等これに限らない。すなわち、高力ボルト41b(又は丸パイプ47)の配置位置をかわすように、第3圧接板31に二枚等の複数枚の摩擦板35,35を設けるとともに、高力ボルト41b(又は丸パイプ47)の配置位置をかわすように、第2圧接板21に二枚等の複数枚の摩擦板25,25を設けても良い。
上述の第2実施形態では、複数の一例として二つの第3圧接板31を第1圧接板11の表面11aに並べた構成を例示したが、並べる第3圧接板31の数は何等二つに限らず、三つ以上の任意の数だけ第3圧接板31を並べても良い。
1 柱梁架構(建物架構、構造物)、
5 ブレース、
10 摩擦ダンパー、
10a 摩擦ダンパー、10a1 摩擦ダンパー、
10a2 摩擦ダンパー、10a3 摩擦ダンパー、10a4 摩擦ダンパー、
10b 摩擦ダンパー、10b1 摩擦ダンパー、10b2 摩擦ダンパー、
11 第1圧接板、11a 表面(一方の面)、
11b 第1圧接板、13 第1貫通孔、15 滑動板、
21 第2圧接板、23 第2貫通孔、25 摩擦板、
31 第3圧接板、31b 第3圧接板、
31h 孔部、31s 辺、31s1 辺、31ss 短辺、
33 第3貫通孔、35 摩擦板、
37 アングル部材(係合部材)、
38 棒状部材、38e 端部、
39 帯板、
41b 高力ボルト(ボルト部材)、41n ナット、
45 薄板、45a 孔部、
47 丸パイプ(パイプ部材)、
51 一方のブレース分断片、51W ウエブ、
52 他方のブレース分断片、52W ウエブ、
53 フィラープレート、
61 回転抑制機構、
61a 回転抑制機構、
61a1 回転抑制機構、61a2 回転抑制機構、
61a3 回転抑制機構、61a4 回転抑制機構、
63 アングル部材(係合部材)、
63a 板部、63b 起立状板部、63b1 板面、
Ff 摩擦力、Fp 支圧力、Fs 剪断力、P 外力、
S1 間隔、C31 中心軸、
G31 隙間、P41b 位置、

Claims (7)

  1. 構造物において所定方向に相対移動する一対の部材の間に配置されて、前記相対移動に伴って摺動する圧接板同士の摩擦力により、前記相対移動を抑制する摩擦ダンパーであって、
    前記一対の部材のうちの一方の部材に設けられる第1圧接板と、
    前記一対の部材のうちの他方の部材に設けられる第2圧接板と、
    前記第2圧接板とによって前記第1圧接板を両面から所定の圧接力で挟み込む第3圧接板と、
    前記圧接力を付与すべく、前記第1圧接板の前記所定方向に長い第1貫通孔、前記第2圧接板の第2貫通孔、及び前記第3圧接板の第3貫通孔を挿通して設けられる軸部材と、を有し、
    前記第1貫通孔によって前記第1圧接板に対する前記第2圧接板の前記所定方向の摺動が許容されるとともに、前記摺動に伴って前記第3圧接板が前記第1圧接板に対して前記所定方向に摺動するように、当該摺動させるための力が、前記軸部材の前記第2貫通孔及び前記第3貫通孔との係合を介して前記第2圧接板から前記第3圧接板へと伝達され、
    前記軸部材を中心軸として前記第3圧接板が回転することを抑制する回転抑制機構を有することを特徴とする摩擦ダンパー。
  2. 請求項1に記載の摩擦ダンパーであって、
    前記第1圧接板のうちで、前記所定方向と直交する方向に関して前記第3圧接板よりも外側の部分には、前記第3圧接板と係合することによって前記第3圧接板の回転を抑制する係合部材が、前記回転抑制機構として固定されていることを特徴とする摩擦ダンパー。
  3. 請求項1に記載の摩擦ダンパーであって、
    前記第1圧接板の前記両面のうちの一方の面に、少なくとも二つの前記第3圧接板が並んで設けられており、
    前記第3圧接板毎に、前記軸部材、前記第1貫通孔、前記第2貫通孔、及び前記第3貫通孔がそれぞれ設けられており、
    前記二つの第3圧接板が、それぞれ対応する前記軸部材回りに回転しようとする際に、前記二つの第3圧接板同士が互いに係合することによって、前記二つの第3圧接板は、互いに相手の第3圧接板に対する前記回転抑制機構として機能することを特徴とする摩擦ダンパー。
  4. 請求項3に記載の摩擦ダンパーであって、
    前記二つの第3圧接板が、それぞれ対応する前記軸部材回りに回転しようとする際に、前記二つの第3圧接板同士が互いに当接し合うことにより、前記二つの第3圧接板同士が互いに係合することを特徴とする摩擦ダンパー。
  5. 請求項3に記載の摩擦ダンパーであって、
    前記二つの第3圧接板の少なくとも一方の第3圧接板には、もう一方の第3圧接板の方へ向けて突出するように係合部材が設けられており、
    前記係合部材が、前記もう一方の第3圧接板に係合することによって、前記二つの第3圧接板同士が互いに係合することを特徴とする摩擦ダンパー。
  6. 請求項3に記載の摩擦ダンパーであって、
    前記二つの第3圧接板は、棒状部材の長手方向の各端部を挿入する孔部をそれぞれ有し、
    前記棒状部材の前記各端部のうちで対応する端部が、前記二つの第3圧接板の前記孔部にそれぞれ挿入されることによって、前記二つの第3圧接板同士が互いに係合することを特徴とする摩擦ダンパー。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載の摩擦ダンパーであって、
    前記軸部材は、ボルト部材と、前記ボルト部材を内側に挿入しつつ、前記第1貫通孔、前記第2貫通孔、前記第3貫通孔を挿通して設けられるパイプ部材と、を有することを特徴とする摩擦ダンパー。
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