以下、図面を用いて、本発明の一実施形態に係るスロットマシン(遊技台)について詳細に説明する。
まず、図1を用いて、本実施形態のスロットマシン100の全体構成について説明する。図1は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図1に示すスロットマシン100は、遊技が行われ、その遊技の結果に応じて所定の遊技価値(ここではメダル)を遊技者に付与するものであって、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組合せが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110乃至112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン114は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを入賞ラインとして有効としてもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言い、このスタートレバー135は、本発明にいうスタート手段の一例に相当する。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応づけられている。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。ストップボタン137乃至139は、本発明にいう停止操作手段の一例に相当する。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔143はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には 音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157(図示省略)の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
次に、スロットマシン100の制御部の制御部の回路構成について詳細に説明する。図2は、図1に示すスロットマシン100の制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。本実施形態では、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500はそれぞれ別の回路基板からなるものであるが、これら3つの制御部(300,400,500)は、共通の一つの回路基板からなるものであってもよいし、第1副制御部400と第2副制御部500が、主制御部300の回路基板とは別の共通の一つの回路基板からなるものであってもよい。したがって、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500それぞれを所定の制御手段ととらえることもできるし、第1副制御部400および第2副制御部500を併せた一つのものを所定の制御手段ととらえることもできる。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、内部抽選に関する遊技制御を行い、その内部抽選の結果を示すコマンドを含む複数種類のコマンドを遊技の進行に応じて第1副制御部400に順次送信するものであって、本発明にいう主制御手段の一例に相当する。この主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器314が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器314が出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
基本回路302は、0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、基本回路302には、センサ回路320を設けており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口134の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139センサは、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、および、リール112のインデックスセンサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322を設けており、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324を設けており、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326を設けており、各種ランプ338(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を設けている。
また、基本回路302には、情報出力回路334(外部集中端子板248)を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。主制御部300と第1副制御部400との情報通信は主制御部300から第1副制御部400への一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成し、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。このため、主制御部300は第1副制御部400がコマンド等をきちんと受け取ったか否かがわからない。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300から送信されたコマンドを受信し、そのコマンドに基づいて演出の実行に関する演出実行処理を行うものであって、本発明にいう副制御手段の一例に相当する。この第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたROM406が設けている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、等)を設けている。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。スロットマシン100の第2副制御部500では、演出画像表示装置157や各種演出用駆動装置160の制御を行う。第2副制御部500は、例えば、液晶表示装置157の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置160の制御を行う制御部とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
次に、スロットマシン100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、シャッタ163を駆動する駆動回路530を設けており、駆動回路530には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路530は、CPU504からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第2副制御部500には、センサ回路532を設けており、センサ回路532には入力インタフェースを介してシャッタセンサ538を設けている。CPU504は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ538の状態を監視している。
また、第2副制御部500には、VDP534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)を設けており、このVDP534には、バスを介してROM506、VRAM536が接続されている。VDP534は、CPU504からの信号に基づいてROM306に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM536のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
次に、図3(a)を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
<図柄配列>
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図3(b)を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示している。
本実施形態における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行する役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「白7−白7−白7」、BB2が「青7−青7−青7」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1又はBB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1又はBB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1又はBB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組合わせ「白7−白7−白7」か、BB2に対応する図柄組合わせ「青7−青7−青7」のいずれかが揃えられる許容状態にある。
「レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「ボーナス−ボーナス−ボーナス」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、(詳細は後述するが)ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、1回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。
「小役(チェリー、スイカ、ベル)」(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー−ANY−ANY」、スイカが「スイカ−スイカ−スイカ」、ベルが「ベル−ベル−ベル」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「チェリー−ANY−ANY」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ−リプレイ−リプレイ」である。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類について説明する。本実施形態では、スロットマシン100の遊技状態は、通常遊技(RT0とも称する)、特別役内部当選中(上述したBB1、BB2、RBに内部当選中の状態。RT1とも称する)、ボーナス遊技中(上述したBB遊技、RB遊技の状態。RT2とも称する)、再遊技変動遊技中(RT3とも称する)に大別される。
<通常遊技>
通常遊技において内部当選する入賞役には、ビッグボーナス(BB)と、レギュラーボーナス(RB)と、再遊技(リプレイ)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)がある。「ビッグボーナス(BB)」は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。「レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダルの投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出も行われない。「小役」は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。なお、各々の役の内部当選確率は、通常遊技において用意された抽選データ(抽選テーブル)から、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。通常遊技に用意された抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
通常遊技は、内部抽選の結果が概ねハズレ(ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、再遊技(リプレイ)および小役に当選していない)となる設定がされており、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数に満たない遊技状態になっている。よって、遊技者にとっては不利益となる遊技状態である。但し、予め定めた条件を満たした場合(例えば、特定の図柄組合わせが表示された場合)には、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせてもよい遊技状態であり、この場合、小役の入賞によって所定数のメダルが払い出されることにより、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態になり、遊技者にとっては利益となる遊技状態になる場合がある。
<BB遊技>
BB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、BB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。BB遊技は、本実施形態では、ビッグボーナス(BB)の入賞により開始され、RB遊技(後述する)を連続して繰り返し実行可能になっており、遊技中に予め定められた一の数(例えば、465枚)を超えるメダルが獲得された場合に終了する。但し、BB遊技はRB遊技を連続して繰り返し実行可能とすることなく、RB遊技を開始する役(図柄組合わせは例えば、リプレイ−リプレイ−リプレイ)を設定し、この役が内部当選した場合、または、入賞した場合に、RB遊技を開始するように設定してもよい。さらには、BB遊技は、BB遊技中のRB遊技を除くBB一般遊技を予め定めた回数(例えば、30回)実行した場合、または、BB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数(例えば、3回)に達した場合に終了するようにしてもよい。
<RB遊技>
RB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、RB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。RB遊技は、本実施形態では、レギュラーボーナス(RB)の入賞により開始され、予め定めた一の役が内部当選の確率を上昇させる変動(例えば、「設定1」:「通常遊技」に設定された「小役1」の内部当選確率1/15を、予め定めた一の値である内部当選確率1/1.2に上昇させる)をし、予め定めた一の数(例えば8回)の入賞があった場合に終了する。RB遊技は、予め定めた回数(例えば、8回)の入賞があった場合、または、RB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数(例えば、8回)に達した場合に終了するようにしてもよい。
<ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技>
ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技において内部当選する入賞役には、再遊技(リプレイ)と、小役がある。ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)は内部当選することはなく、ビッグボーナス(BB)かレギュラーボーナス(RB)に対応する図柄組合わせを入賞させることが可能となっている遊技状態である。
但し、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)に内部当選した次遊技から、再遊技の内部当選の確率を変動させてもよく、例えば、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせて、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)に対応する図柄組合わせが入賞するまでの間は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数とほぼ同じとなる遊技状態とし、通常遊技と比べると遊技者にとっては利益となる遊技状態としてもよい。
<主制御部メイン処理>
図4を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図4に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT313への動作許可及び初期値の設定等を行う。ステップS103ではメダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。メダルが投入されると、スタートレバー135の操作を受け付け可能となる。ステップS103では、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップS104へ進む。
ステップS105では投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。ステップS107では乱数発生回路316で発生させた乱数を取得する。ステップS109では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS107で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがONになる。ステップS106では内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。このステップS109を実行する主制御部300が、本発明にいう抽選手段の一例に相当する。
ステップS111では全リール110乃至112の回転を開始させる。ステップS115では、ストップボタン137乃至139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール110乃至112の何れかをステップS111で選択したリール停止制御データに基づいて停止させる。このステップS115を実行する主制御部300が、本発明にいうリール停止制御手段の一例に相当する。全リール110乃至112が停止するとステップS117へ進む。ステップS117では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する。このステップS117を実行する主制御部300が、本発明にいう表示判定手段の一例に相当する。ステップS119では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。ステップS121では遊技状態制御処理を行う。以上により1ゲームが終了する。以降ステップS103へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<主制御部300タイマ割込処理>
図5を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS207では、各種遊技処理を行う。具体的には、割込みステータスを取得し(各種センサ318からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する)、このステータスに従った処理を行う(例えば、取得した各ストップボタン137乃至139の割込みステータスに基づいて、停止ボタン受付処理を行う)。
ステップS209では、タイマ更新処理を行う。各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS211では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット8〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、スタートレバー受付コマンド、演出抽選処理に伴う演出情報コマンド、リール110乃至112の回転を開始に伴う回胴回転開始コマンド、ストップボタン137乃至139の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール110乃至112の停止処理に伴う表示判定コマンド等)であり、これら上位8ビットの情報を、以下、上位バイトと称することがある。また、ビット0〜7はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成しており、これら下位8ビットの情報を、以下、下位バイトと称することがある。コマンドについてのさらに詳しい説明は後述する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS213では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS215では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ338、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS217では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS221に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS219に進む。
ステップS219では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図4に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS221では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図4に示す主制御部メイン処理に復帰する。
続いて、図6を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。図6(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。
まず、図6(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。このコマンド処理のさらに詳しい説明については後述する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、S307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。この演出制御処理のさらに詳しい説明についても後述する。
ステップS310では、詳細は後述する演出更新処理を行い、ステップS311では、S307で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する(音制御処理)。
ステップS313では、S307で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する(ランプ制御処理)。
ステップS315では、ステップS307で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを第2副制御部500に出力し(情報出力処理)、ステップS303へ戻る。
次に、図6(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。図6(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。
このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS331では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図6(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。図6(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部400のタイマ割込処理のステップS351では、図6(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS353では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次いで、図5に示すステップS211のコマンド設定送信処理において主制御部300から第1副制御部400に送信されるコマンドについて詳述する。
図7は、主制御部300から第1副制御部400に送信されるコマンドの一部を説明するための表である。
図7には、遊技中に主制御部300から第1副制御部400に送信されるコマンドと、遊技中以外(これを例外とする)に送信されるコマンドとが示されている。また、図7に示す表の左端から2つ目の縦一列の欄は、図1に示すスロットマシン100からみた外部契機(主として遊技者等の操作)を示す欄であり、その右隣の欄にはコマンド名が示され、さらにその右横の欄には、コマンド種別を表す上位バイト(ビット8〜15)が示されている。また、上位バイトが示された欄の右横欄には下位バイト(ビット0〜7)が示され、さらにその右横欄には、下位バイトが表す内容が示されている。また、右端の縦一列の欄には、スロットマシン100内で生じた内部契機が示されている。
エラー発生コマンドの下位バイトが表す内容のうちホッパーエラーとは、メダル払出装置180のポッパーにエラーが生じていることである。
図7に示す遊技中の欄に示された各コマンドは、図7の上から順に主制御部300から第1副制御部400に送信されるコマンドである。遊技開始コマンドが設定される遊技開始とは、メダル投入受付可能状態になったときのことを意味し、図1に示す遊技メダル投入可能ランプ124が点灯するタイミングが相当する。この遊技開始コマンドでは、再遊技(リプレイ)の作動がある場合には下位バイトが「01H」である。
スタートレバー受付を外部契機とする演出情報コマンドには上位バイトが異なる5種類のコマンドが用意されている。上位バイトが14Hである演出情報コマンドは、設定1〜設定6の抽選データ(抽選テーブル)のうち、いずれの抽選データを用いるかを表したコマンドである。上位バイトが40Hである演出情報コマンドは、通常遊技(例えば遊技状態1)と、BB遊技(例えば遊技状態2)と、RB遊技(例えば遊技状態3)と、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技(例えば遊技状態4)といった4つの遊技状態のうち、いずれの遊技状態に現在あるかを表したコマンドである。上位バイトが41Hである演出情報コマンドは、内部抽選の結果を表すコマンドである。すなわち、本実施形態では、主制御部300から副制御部400に送信される複数種類のコマンドのうち、上位バイトが“41H”である演出情報コマンドが抽選結果を表すコマンドに相当する。さらに、上位バイトが42Hである演出情報コマンドと43Hである演出情報コマンドはいずれも、ボーナス中に獲得したメダル枚数を表すコマンドである。これら5種類のコマンドが表す、用いる抽選データ、現在の遊技状態、内部抽選の結果、ボーナス中に獲得したメダル枚数は、演出情報である。また、これら5種類のコマンドは、連送コマンドであり、主制御部300から第1副制御部400に、上位バイトの値が少ないコマンドから順に(図7の上から順に)送信される。すなわち、これら5種類のコマンドは、上位バイトの値が少ないコマンドから順に、図5に示す1回のコマンド設定送信処理S211の間に連続して送信される。
回胴回転開始コマンドは、一遊技が終了してから次の遊技を開始することができるようになる所定の時間間隔(ここでは4.1秒)をカウントする遊技間隔タイマが、所定の時間間隔をカウントすると、主制御部300から第1副制御部400に送信することができるようになるコマンドである。すなわち、本実施形態のスロットマシン100では、一遊技が終了してから上記所定の時間間隔(ここでは4.1秒)が経過しないと、次の遊技が開始されない。
停止ボタン受付1コマンドは、最初の操作されたストップボタンが3つあるストップボタン137乃至139のうちのいずれのストップボタンであったのかを示すコマンドであり、停止ボタン受付2コマンドは、次に操作されたストップボタンが3つあるストップボタン137乃至139のうちのいずれのストップボタンであったのかを示すコマンドであり、停止ボタン受付3コマンドは、最後に操作されたストップボタンが3つあるストップボタン137乃至139のうちのいずれのストップボタンであったのかを示すコマンドである。
表示判定コマンドは、図1に示す図柄表示窓113上に表示されている図柄の組合せを判定(以下、この判定を表示判定という)した結果を表すコマンドである。本実施形態のスロットマシン100には、ハズレと、図3(b)に示す7つの入賞役(作動役を含む)が用意されている。例えば、表示判定結果がハズレの場合には0、BB1の場合には1、BB2の場合には2・・・再遊技の場合には7とし、表示判定コマンドの下位バイトには、各表示判定結果を表す値が含まれている。
ここで、RB遊技は、予め定めた回数(例えば、8回)の入賞があった場合、または、RB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数(例えば、8回)に達した場合に終了することにする。一方、BB遊技は、遊技中に予め定められた一の数(例えば、465枚)を超えるメダルが獲得された場合に終了する。遊技情報コマンドは、予め定めた入賞回数まで残り何回であるかを表す役物入賞残回数や、予め定めた遊技回数まで残り何回であるかを表す役物遊技残回数や、予め定めたボーナス中のメダル獲得枚数まで残り何枚であるかを表すボーナス中獲得メダル枚数等の遊技情報を表す。
以上説明したように、主制御部300は、内部抽選の結果を示すコマンド(上位バイトが“41H”である演出情報コマンド)を含む複数種類のコマンドを遊技の進行に応じて第1副制御部400へ順次送信する。
図8は、第1副制御部400が実行する図6(a)に示すコマンド処理(S307)のフローチャートにおける前半部分を示す図であり、図9は、その後半部分を示す図である。
図6(b)に示すコマンド受信割込処理において、第1副制御部400は、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。図8に示すコマンド処理のステップS3701では、そのコマンド記憶領域に未処理コマンドがあるか否かを判定し、未処理コマンドがなければ、図6(a)に示す第1副制御部400のメイン処理に復帰する。一方、未処理コマンドがあれば、その未処理コマンドの上位バイトが01H、すなわち設定変更コマンドであるか否かを判定し(ステップS3702)、01Hであれば、そのコマンドにおける下位バイトの内容に基づき、設定変更状態に応じた各種変更フラグをRAM408にセットする(ステップS3703)。すなわち、主制御部300から第1副制御部400に送信されてきた情報(コマンド)に基づき所定のフラグをセットする。01Hでなければ、未処理コマンドの上位バイトが02H、すなわちエラー発生コマンドであるか否かを判定し(ステップS3704)、02Hであれば、そのコマンドにおける下位バイトの内容に基づき、エラー状態に応じた各エラーフラグをRAM408にセットする(ステップS3705)。02Hでなければ、未処理コマンドの上位バイトが10H、すなわち遊技開始コマンドであるか否かを判定し(ステップS3706)、10Hであれば、今度は、そのコマンドにおける下位バイトが、再遊技(リプレイ)の作動があることを表す「01H」であるか否かを判定し(ステップS3707)、下位バイトが01Hでなければ(再遊技の作動無であれば)、図6(a)に示す第1副制御部400のメイン処理に復帰する。第1副制御部400のRAM408には、取りこぼしフラグが用意されており、下位バイトが01Hであれば(再遊技の作動有であれば)、その取りこぼしフラグをリセットし(ステップS3708)、さらに、RAM408に再遊技役作動フラグをセットして(ステップS3709)、図6(a)に示す第1副制御部400のメイン処理に復帰する。未処理コマンドの上位バイトが10Hでなければ(遊技開始コマンドでなければ)、その上位バイトが11H、すなわちメダル投入コマンドであるか否かを判定し(ステップS3710)、11Hであれば、RAM408に用意された取りこぼしフラグをリセットし(ステップS3711)、さらに、そのコマンドにおける下位バイトの内容に基づき、投入メダル数に応じた各投入フラグをRAM408にセットして(ステップS3712)、図6(a)に示す第1副制御部400のメイン処理に復帰する。一方、11Hでなければ、未処理コマンドの上位バイトが12H、すなわち精算ボタンコマンドであるか否かを判定し(ステップS3713)、12Hであれば、精算ボタン受付フラグをセットして(ステップS3714)、図6(a)に示す第1副制御部400のメイン処理に復帰する。12Hでなければ、図9に示すように、今度は、未処理コマンドの上位バイトが13H、すなわちスタートレバー受付コマンドであるか否かを判定し(ステップS3715)、13Hであれば、スタートレバー受付フラグをセットして(ステップS3716)、図6(a)に示す第1副制御部400のメイン処理に復帰する。反対に、13Hでなければ、スタートレバー受付フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS3717)、セットされていれば、詳しくは後述する演出情報コマンド判定処理を実施して(ステップS3718)、図6(a)に示す第1副制御部400のメイン処理に復帰し、セットされていなければ、未処理コマンドの上位バイトが15H、すなわち回胴回転開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS3719)。未処理コマンドの上位バイトが15Hであれば、回胴回転開始フラグをRAM408にセットして(ステップS3720)、図6(a)に示す第1副制御部400のメイン処理に復帰し、15Hでなければ、未処理コマンドの上位バイトが17H、18H、および19Hのいずれかであるか否か、すなわち停止ボタン受付1コマンド、停止ボタン受付2コマンド、および停止ボタン受付3コマンドのいずれかであるか否かを判定する(ステップS3721)。17H、18H、および19Hのいずれかであれば、そのコマンドにおける下位バイトの内容に基づき、リール番号と停止順序に応じた各停止受付フラグ(停止受付1フラグ,停止受付2フラグ,停止受付3フラグ)をRAM408にセットする(ステップS3722)。一方、いずれでもない場合には、未処理コマンドの上位バイトが20H、すなわち表示判定コマンドであるか否かを判定し(ステップS3723)、20Hであれば、そのコマンドにおける下位バイトの内容に基づき、表示判定結果に応じた各表示判定フラグをRAM408にセットして(ステップS3724)、図6(a)に示す第1副制御部400のメイン処理に復帰する。20Hでなければ、未処理コマンドの上位バイトが21H、すなわち表示演出コマンドであるか否かを判定し(ステップS3725)、21Hであれば、遊技情報フラグをRAM408にセットして(ステップS3726)、図6(a)に示す第1副制御部400のメイン処理に復帰する。反対に、21Hでなければ、遊技情報フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS3727)、セットされていれば、詳しくは後述する遊技情報コマンド判定処理を実施して(ステップS3728)、図6(a)に示す第1副制御部400のメイン処理に復帰し、セットされていなければ、その他のコマンドに応じた処理を実施して(ステップS3729)、図6(a)に示す第1副制御部400のメイン処理に復帰する。
続いて、図9に示す演出情報コマンド判定処理(S3718)について説明する。図10は、第1副制御部400が実行する演出情報コマンド判定処理(S3718)のフローチャートを示す図である。
図10に示す演出情報コマンド判定処理では、最初に、第1副制御部400のRAM408に用意されているスタートレバー受付フラグをリセットする(ステップS3718a)。次いで、この演出情報コマンド判定処理では、図7に示す演出情報コマンドである一連の連想コマンドの上位バイトと送信されてきた順番を判定する。上位バイトが違っていたり、あるいは順番が異なっていると、一連の連想コマンドのうちの1又は複数のコマンドを第1副制御部400は正確に受信していない(取りこぼしている)ことになる。そこで、以下に説明する取りこぼし判定を行ない、その取りこぼし判定の結果に応じて、詳しくは後述するように、所定の処理(ここでは演出設定処理(S309)および演出更新処理(S310))の実行を規制する。取りこぼし判定では、まず、1番目に送信されてきた演出情報コマンドの上位バイトが14Hであるか否かを判定し(ステップS3718b)、14Hでなければ、送信されてきた順番が狂っていることから、RAM408に用意された取りこぼしフラグをセットして(ステップS3718c)、図9に示すコマンド処理に復帰する。14Hであれば、今度は、2番目に送信されてきた演出情報コマンドの上位バイトが40Hであるか否かを判定し(ステップS3718d)、40Hでなければ、同じく、取りこぼしフラグをセットして(ステップS3718c)、図9に示すコマンド処理に復帰する。40Hであれば、3番目に送信されてきた演出情報コマンドの上位バイトが41Hであるか否かを判定し(ステップS3718e)、41Hでなければ、ここでも、取りこぼしフラグをセットして(ステップS3718c)、図9に示すコマンド処理に復帰する。41Hであれば、4番目に送信されてきた演出情報コマンドの上位バイトが42Hであるか否かを判定し(ステップS3718f)、42Hでなければ、取りこぼしフラグをセットして(ステップS3718c)、図9に示すコマンド処理に復帰する。42Hであれば、最後に、5番目に送信されてきた演出情報コマンドの上位バイトが43Hであるか否かを判定し(ステップS3718g)、43Hでなければ、ここでも、取りこぼしフラグをセットして(ステップS3718c)、図9に示すコマンド処理に復帰する。一方、43Hであれば、RAM408に記憶されている演出情報を、今回受信した演出情報コマンドである一連の連想コマンドが表す演出情報に更新して(ステップS3718h)、図9に示すコマンド処理に復帰する。
以上説明したように、本実施形態では、第1副制御部400が演出を決定する際に用いる演出セット抽選テーブル(詳細は後述)が、主制御部300が用いた抽選データ(抽選テーブル)に応じて異なり、また、遊技状態に応じても異なり、さらには、獲得メダル枚数に応じても異なるため、抽選結果を表すコマンド(上位バイトが41Hであるコマンド)以外にも、抽選データを表すコマンド(上位バイトが14Hであるコマンド)、遊技状態を表すコマンド(上位バイトが40Hであるコマンド)、獲得メダル枚数を表すコマンド(上位バイトが42Hあるいは43Hであるコマンド)についても、取りこぼしフラグをセットするか否かの判定対象としている。
ここで説明した図10に示す演出情報コマンド判定処理は、スタートレバー受付フラグがセットされていることを条件に開始される処理であり、図1に示すスタートレバー135が操作されたタイミングを所定のタイミングとして、第1副制御部400が、図10に示すステップS3718eにおいて抽選の結果を示すコマンドの種類か否かを判定する。したがって、図10に示す演出情報コマンド判定処理を実行する第1副制御部400が、本発明にいうコマンド判定手段の一例に相当する。
続いて、図9に示す遊技情報コマンド判定処理(S3728)について説明する。図11は、第1副制御部400が実行する遊技情報コマンド判定処理(S3728)のフローチャートを示す図である。
図11に示す遊技情報コマンド判定処理では、最初に、第1副制御部400のRAM408に用意されている遊技情報フラグをリセットする(ステップS3728a)。遊技情報コマンドも、演出情報コマンドと同じく一連の連送コマンド(上位バイトが22H,50H〜53H)によって構成されている。この遊技情報コマンド判定処理でも、図10に示す演出情報コマンド判定処理と同じく、一連の連想コマンドの上位バイトと送信されてきた順番を判定する取りこぼし判定を行う。まず、1番目に送信されてきた遊技情報コマンドの上位バイトが122Hであるか否かを判定する(ステップS3728b)。22Hでなければ、図9に示すコマンド処理に復帰し、22Hであれば、今度は、2番目に送信されてきた遊技情報コマンドの上位バイトが50Hであるか否かを判定する(ステップS3728c)。50Hでなければ、図9に示すコマンド処理に復帰し、50Hであれば、3番目に送信されてきた演出情報コマンドの上位バイトが51Hであるか否かを判定し(ステップS3728d)、51Hでなければ、図9に示すコマンド処理に復帰する。51Hであれば、4番目に送信されてきた演出情報コマンドの上位バイトが52Hであるか否かを判定し(ステップS3728e)、52Hでなければ、図9に示すコマンド処理に復帰する。52Hであれば、最後に、5番目に送信されてきた演出情報コマンドの上位バイトが53Hであるか否かを判定し(ステップS3728f)、53Hでなければ、図9に示すコマンド処理に復帰する。一方、53Hであれば、遊技情報コマンドである一連のコマンドが表す各遊技情報をRAM408に仮記憶し、ステップS3728aでリセットした遊技情報フラグをセットして(ステップS3728g)、図9に示すコマンド処理に復帰する。
本実施形態では、遊技情報コマンドに対しても取りこぼし判定を行っているが、これは、例えば、遊技状態がボーナス遊技中(RT2)から通常遊技(RT0)へ移行すると、ボーナス終了演出を行う。その際に、ボーナス中のメダル獲得枚数を表示する必要があり、そのため、遊技情報コマンドを構成する一連の連送コマンドのいずれかのコマンドを取りこぼすと、誤った演出(誤ったメダル獲得枚数を表示した演出)となってしまうため、遊技情報コマンドに対しても取りこぼし判定を行い、演出情報コマンドと同様に所定の処理の実行を規制する。
演出情報と同じく、連送される複数のコマンドに基づき一の演出処理を実行する場合に、取りこぼし判定は好適である。
ここで、本実施形態のスロットマシン100に用意された、演出に関する各種データについて説明する。本実施形態のスロットマシン100には、タイムチャートデータ(TCデータ)が用意されている。このTCデータは、どのようなときにどのような演出を行うかを定めた演出データであり、TCデータには、TCデータ1とTCデータ2の2種類がある。TCデータ1は、予期ずることができない、予め決まっていないイベントに対する単発演出データであり、TCデータ2は、取りこぼし用の専用演出データと、予定されたイベントに対して予め決められた演出を行うための演出データである。
図12は、本実施形態のスロットマシン100に用意されたTCデータ1の一部を示す図である。
TCデータ1は、第1副制御部400のROM406に記憶されている。例えば、設定変更中であることを報知する演出の場合には、TCデータNO「TC_0003」のTCデータが対応づけられており、また、設定変更が終了したことを報知する演出の場合には、TCデータNO「TC_0004」のTCデータが対応づけられている。TCデータは、複数のデバイス(マーカ、ステレオ、モノラル1、モノラル2…、サイドランプ144、液晶画像など)ごとに管理され、例えば、設定変更中であることを報知する演出(TCデータNO「TC_0003」)では、デバイスとしてモノラル1(スピーカ272、277のモノラル音源のうちの1つのチャンネル)、サイドランプ144、液晶画像(液晶表示装置157)が用いられ、モノラル1は、演出番号(なお、詳しくはレイヤーアドレスという)「H'0000」の演出データ(なお、詳しくはレイヤーデータという)により演出内容(演出パターン)が決定され、サイドランプ144は、演出番号「H'0002」の演出データにより演出内容(演出パターン)が決定され、液晶画像は、演出番号「H'0003」の演出データにより演出内容(演出パターン)が決定される。
同様に、TCデータNOが「TC_0004」の設定変更が終了したことを報知する演出では、デバイスとしてモノラル1、サイドランプ144、液晶画像が用いられ、モノラル1は、演出番号「H'0001」の演出データにより演出内容(演出パターン)が決定され、サイドランプ144は、演出番号「H'0003」の演出データにより演出内容(演出パターン)が決定され、液晶画像は、演出番号「H'0004」の演出データにより演出内容(演出パターン)が決定される。
なお、図12に示す演出番号は、16進表記で記載されており、「H'FFFF」は、継続(前回と同じ)を意味し、演出の最後におけるEND指示があれば、該当する演出がないことを示す。
図13は、第1副制御部400のROM406に記憶されている演出セット抽選テーブルの一部を示す図である。
図13に示す演出セット抽選テーブルは、遊技状態が通常遊技(RT0)であって、かつ主制御部300が用いた抽選データ(抽選テーブル)が設定値N(設定1〜設定6のうちの所定の設定の値)の場合に用いられるテーブルである。なお、遊技状態が通常遊技(RT0)のときに用いられるテーブルであるため、獲得メダル枚数は影響しないが、例えば、遊技状態がボーナス遊技中(RT2)のときに用いられるテーブルとしては、獲得メダル枚数にも基づく演出セット抽選テーブルが選択される。
演出セット抽選テーブルは、TCデータNOと内部当選役との関係が規定されたテーブルである。演出セット抽選テーブルには、TCデータ1とTCデータ2のうちのTCデータ2のみのTCデータNOが規定されている。図10に示すステップS3718hにおいて更新された演出情報に基づいて、使用する演出セット抽選テーブルを選択し、さらにその演出情報に基づいてTCデータNOを決定する。ただし、TCデータNO「TC_1000」は、取りこぼし用のもののため、後述する演出抽選では選ばれない。ここでは、0〜655536の範囲の値を取り得る演出セット抽選乱数値を取得し、その演出セット抽選乱数値が属する数値範囲に対応したTCデータNOが選択される。図10に示す演出セット抽選テーブルの内部当選役の欄に示された各値を655536で除すると、TCデータNOの選択確率が求められる。例えば、BB1に内部当選している場合には、15/65536の確率でTC_1001に決定される。また、TCデータNO「TC_1001」は、取りこぼし用の演出と同じ演出になるものであり、総ての役(ハズレも含む)で選択されるように値が割り振られている。この「TC_1001」による演出は、抽選結果に当たり障りのない演出である。
図14は、本実施形態のスロットマシン100に用意されたTCデータ2の一部を示す図である。
TCデータ2も、TCデータ1と同じく第1副制御部400のROM406に記憶されている。TCデータ2においても複数のデバイス(マーカ、ステレオ、モノラル1、モノラル2…、サイドランプ144、液晶画像など)ごとに管理され、演出発生タイミングとしてスタート音報知時、停止ボタン受付1〜3コマンド各受信時、および表示判定コマンド受信時が規定されている。また、TCデータNO「TC_1000」は取りこぼし用演出の際に用いられるデータであり、TCデータNO「TC_1001」等は主演出の際に用いられるデータである。取りこぼし用演出の「TC_1000」と、主演出1用の「TC_1001」は同じデータ構成である。
続いて、レイヤーデータについて説明する。レイヤーデータは演出番号に対応じた演出データである。図15は、本実施形態のスロットマシン100に用意されたレイヤーデータの一部を示す図である。
図15に示すレイヤーデータは、第1副制御部400のROM406に記憶されており、サウンドに関するデータであって、音源IC418のRAMに設定される。このレイヤーデータは、レイヤーアドレス(H'****)、レイヤーデータ名、及び動作データで構成されている。動作データは、1又は複数の動作データで構成され、各動作データは、切り替えタイミング、データID、VOL/PAN(ボリューム、バランス)などの情報を具備する。データIDは、演出の実体データ(音声データ)を識別するIDであり、音声データの最小単位である。図15に示す切替タイミング、およびVOL/PANは、16進表記で記載されている。例えば、上述のごとく、TCデータNOが「TC_0003」である、設定変更中であることを報知する演出が選択された場合には(図12参照)、レイヤ区分がモノラル1の演出番号(レイヤーアドレス)「H'0000」のレイヤーデータが選択される。図15に示すように、レイヤーアドレス「H'0000」は、レイヤーデータ名が「$dir_Layer_Monaural_0000」のデータであり、データIDがeDEV_SND_0001の演出データが設定される。すなわち、レイヤ区分がモノラル1の演出番号「H'0000」のレイヤーデータが選択された場合には、スピーカ272,277によって設定変更中であることを報知する演出が実行されることになる。なお、VOL/PANの値は、最初の2ビットがVOL(大きさ:0〜100の10刻みの10段階設定)を示し、次の2ビットがPAN(左右のバランス:0〜100の5刻みの20段階設定、50は左右バランス同じであることを示す)を示す。
図16は、音声データの構成を示す図である。図16に示す音声データは、第1副制御部400の音源IC418に接続されたS−ROM(サウンドROM)に記憶されている。例えば、データIDが「eDEV_SND_00001」は、設定変更中であることを報知する音の音声データを示す。
次いで、図6に示す演出設定処理(ステップS309)について詳述する。図17は、第1副制御部400が実行する演出設定処理(ステップS309)のフローチャートを示す図である。
ステップS3091では、図8に示すステップS3703においてRAM408にセットされるいずれかの設定変更フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS3091)、セットされていなければ、ステップS3093に進み、セットされていれば、セットされている設定変更フラグと図12に示すTCデータ1との対応関係を規定した不図示のテーブルに基づいて、セットされている設定変更フラグに対応するTCデータ1をRAM408に登録して(ステップS3092)、ステップS3093に進む。TCデータをRAM408に登録すると、今回登録するTCデータを構成する各演出番号(レイヤーアドレス)がこれまで登録されていた演出番号(レイヤーアドレス)に上書きされる。ステップS3093では、図8に示すステップS3705においてRAM408にセットされるいずれかのエラーフラグがセットされているか否かを判定し(ステップS3093)、セットされていなければ、ステップS3095に進み、セットされていれば、セットされているエラーフラグと図12に示すTCデータ1との対応関係を規定した不図示のテーブルに基づいて、セットされているエラーフラグに対応するTCデータ1をRAM408に登録して(ステップS3094)、ステップS3095に進む。ステップS3092およびステップS3094は、抽選結果に基づかない演出処理であり、抽選結果に基づかない演出処理では単発演出データであるTCデータ1が用いられる。
ステップS3095では、図8に示すステップS3707においてRAM408にセットされる再遊技役作動フラグがセットされているか否かを判定し、セットされていなければ、ステップS3097に進み、セットされていれば、リプレイ入賞時に発音されるメダル3枚投入音、および通常遊技(RT0)におけるデフォルト演出1をRAM408に登録して、再遊技役作動フラグをリセットし(ステップS3096)、ステップS3097に進む。すなわち、このステップS3096では、図12に示す、TCデータNOが「TC_0020」のTCデータ1と、「TC_0000」のTCデータ1を登録する。ステップS3096は、抽選結果に基づく処理であるが、再遊技(リプレイ)の場合は、抽選結果によって演出処理が変更されない。このため、演出の実行を規制しない。こうすることで、通常遊技における再遊技時に必ず生じる投入音(3枚賭専用の投入音、ボーナス中は2枚賭だが再遊技なし)が発音され、遊技者に取りこぼしの発生を認識させないといった効果がある。
ステップS3097では、図8に示すステップS3712においてRAM408にセットされるいずれかの投入フラグがセットされているか否かを判定し、セットされていなければ、ステップS3099に進み、セットされていれば、所定のメダル投入演出処理を行い(ステップS3098)、ステップS3099に進む。ステップS3098は、メダル投入操作に基づく演出処理であり、抽選結果に基づかない演出処理である。このため、ここでも単発演出データであるTCデータ1が用いられる。すなわち、メダル投入枚数に応じて、図12に示すTCデータNOが「TC_0021」〜「TC_0023」いずれかのTCデータ1を登録するとともに、遊技状態に応じて、TCデータNOが「TC_0000」〜「TC_0002」いずれかのTCデータ1を登録し、投入フラグをリセットする。
ステップS3099では、図8に示すステップS3714においてRAM408にセットされる精算ボタン受付フラグがセットされているか否かを判定し、セットされていなければ、ステップS3101に進む。一方、精算ボタン受付フラグがセットされていれば、ここでの演出処理は、精算操作に基づく演出処理であることから、抽選結果に基づかない演出処理であり、精算中演出用のTCデータ1(例えば、精算中を示す音声やデモ表示)をRAM408に登録し、精算ボタン受付フラグをリセットして(ステップS3100)、ステップS3101に進む。
ステップS3101では、詳しくは後述する演出抽選処理を行い、次いで、図8に示すステップS3724においてRAM408にセットされるいずれかの表示判定フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS3102)。いずれかの表示判定フラグがセットされていなければ、ステップS3104に進む。反対に、いずれかの表示判定フラグがセットされていれば、ここでの演出処理は、表示判定といった抽選結果報知後の判定に基づく演出処理であることから、抽選結果に基づかない演出処理であり、表示判定演出用のTCデータ1をRAM408に登録し、表示判定フラグをリセットして(ステップS3103)、ステップS3104に進む。表示判定演出用のTCデータ1としては、全リール停止時の演出用のTCデータ1や払出演出用のTCデータ1(例えば、音声演出やランプ点灯演出)が用意されている。
ステップS3104では、図8に示すステップS3726や図11に示すステップS3728gにおいてRAM408にセットされる遊技情報フラグがセットされているか否かを判定し、セットされていなければ、図6に示す第1副制御部メイン処理に復帰し、セットされていれば、所定の遊技状態更新処理を行い(ステップS3105)、図6に示す第1副制御部メイン処理に復帰する。この遊技状態更新処理は遊技情報フラグがセットされていることに基づく演出処理であり、抽選結果の取りこぼしによる実行規制はないが、図11を用いて説明したように遊技情報の取りこぼしによる実行規制はある。ここでの演出処理では、RAM408に記憶された前回までの遊技情報と仮記憶した遊技情報に基づき、前回と今回の遊技状態を比較して遊技状態の移行状況を特定し、遊技状態移行演出用のTCデータ1(例えば、ボーナス入賞演出、ボーナス終了演出など)をRAM408に登録する。また、RAM408に仮記憶していた遊技情報をRAM408に更新記憶(上書き)する。さらに、遊技情報フラグをリセットする。
次いで、図17に示す演出抽選処理(ステップS3101)について詳述する。図18は、第1副制御部400が実行する演出抽選処理(ステップS3101)のフローチャートを示す図である。
この演出抽選処理では、まず、図10に示すステップS3718cにおいてRAM408にセットされる取りこぼしフラグがセットされているか否かを判定し(ステップS3101a)、セットされていれば、取りこぼし用のTCデータ2をRAM408に登録する(ステップS3101b)。すなわち、図14に示すTCデータNO「TC_1000」を登録する。ステップS3101bの処理が終わると、図17に示す演出設定処理(S309)に復帰する。一方、取りこぼしフラグがセットされていなければ、図10に示すステップS3718hにおいて更新されている演出情報を取得し(ステップS3101c)、演出の抽選処理を実行する(ステップS3101d)。ここでの演出の抽選処理では、取得した演出情報(現在の遊技状態,主制御部300が用いた抽選データを表す設定値,獲得メダル枚数)に基づいて、まずは、使用する演出セット抽選テーブル(図13参照)を選択する。次いで、選択した演出セット抽選テーブルを用いて、その演出情報(内部抽選の結果)に基づきTCデータNOを乱数抽選する。上述のごとく、演出セット抽選テーブルには、TCデータ1とTCデータ2のうちのTCデータ2のみのTCデータNOが規定されており、ここでの抽選によってTCデータ2が決定する。こうして決定したTCデータ2をRAM408に登録し(ステップS3101e)、図17に示す演出設定処理(S309)に復帰する。
続いて、図6に示す演出更新処理(ステップS310)について詳述する。図19は、第1副制御部400が実行する演出更新処理(ステップS310)のフローチャートを示す図である。
ステップS401では、図9に示すステップS3720においてRAM408にセットされる回胴回転開始フラグがセットされているか否かを判定し、セットされていなければステップS403に進み、セットされていれば、詳しくは後述する回胴回転演出処理を実行する(ステップS402)。ステップS403では、図9に示すステップS3722においてRAM408にセットされるいずれかの停止受付フラグがセットされているか否かを判定し、セットされていなければステップS405に進み、セットされていれば、詳しくは後述する停止ボタン受付演出処理を実行する(ステップS404)。
ステップS405ではRAM408に取りこぼしフラグがセットされているか否かを判定する。取りこぼしフラグがセットされていなければ、レイヤーデータ(Lデータ)の更新処理を実行する(ステップS406)。ここでは、図18に示すステップS3101eにおいてRAM408に登録されたTCデータ2を参照し、各レイヤーごとのレイヤーデータのアドレスを特定する。特定したレイヤーごとの各アドレスをRAM408のLDアドレス記憶領域に上書き格納(更新)し、登録されていたTCデータ2をクリアする(切り替え更新)。ステップS406に続いて実行されるステップS407では、ステップS406の更新結果に基づきデバイス情報をRAM408に準備し、ステップS408に進む。ステップS408では、その更新結果に基づき、第2副制御部500へ送信する制御コマンドを準備し、図6に示す第1副制御部メイン処理に復帰する。なお、ステップS407で準備されたデバイス情報のうち、音制御に関するデバイス情報は図6に示すステップS311において音源IC418に出力され、ランプ制御に関するデバイス情報は同じく図6に示すステップS313において駆動回路422に出力される。また、ステップS408で準備された制御コマンドは、図6に示すステップS315における情報出力処理で第2副制御部500に出力される。
一方、取りこぼしフラグがセットされていれば、今度は、図8に示すステップS3703においてRAM408にセットされるいずれかの設定変更フラグ、またはステップS3705においてRAM408にセットされるいずれかのエラーフラグがセットされているか否かを判定し(ステップS409)、セットされていなければ、図6に示す第1副制御部メイン処理に復帰し、セットされていれば、セットされている設定変更フラグまたはエラーフラグをリセットする(ステップS410)。次いで、図17に示すステップS3092やステップS3094でRAM408に登録したTCデータ1を参照して、各レイヤごとのレイヤーデータのアドレスを特定し、特定したレイヤごとの各アドレスに基づきデバイス情報をRAM408に準備し(ステップS411)、ステップS412に進む。設定変更演出やエラー演出は単発演出であるため、レイヤーデータのアドレスの更新処理は不要であり、演出情報コマンドを取りこぼしていても、登録されているTCデータ1を用いて演出処理を実行する。ステップS412では、第2副制御部500へ送信する、設定変更演出またはエラー演出の制御コマンドを準備し、図6に示す第1副制御部メイン処理に復帰する。なお、ここで準備された音制御に関するデバイス情報も音源IC418に出力され、ランプ制御に関するデバイス情報も駆動回路422に出力される。また、制御コマンドは、図6に示すステップS315における情報出力処理で第2副制御部500に出力される。
図20は、図19に示す回胴回転開始処理(ステップS402)のフローチャートを示す図である。
まず、ステップS4021では、取りこぼしフラグがセットされているか否かを判定し、セットされていなければ、図18に示すステップS3101eにおいてRAM408に登録されたTCデータ2を参照し、各レイヤごとのレイヤーデータのアドレスを特定し、特定したレイヤごとの各アドレスに基づくスタート音演出のデバイス情報をRAM408に準備し(ステップS4022)、ステップS4023に進む。すなわち、ステップS4022では、内部抽選結果の役に基づくTCデータ2が用いられる。
反対に、取りこぼしフラグがセットされていれば、図14に示す取りこぼし用のTCデータ2(TC_1000)に基づいて、スタート音演出のデバイス情報をRAM408に準備し(ステップS4024)、ステップS4023に進む。すなわち、ステップS4024では、内部抽選結果の役に基づかないTCデータ2が用いられ、演出処理の実行に規制がかかる。回胴回転開始演出は、内部抽選後の演出であり、演出情報コマンドは、主制御部300から第1副制御部400に既に送信されているはずである。演出情報コマンドを取りこぼした場合には、取りこぼし用としてスタート音1(図16参照)の演出が行われる。スタート音1の演出は、内部抽選の結果に関わらず発生するスタート音であって、抽選結果に当たり障りのない音である。スタート音1を発音させることで、遊技者に取りこぼしの発生を認識させないといった効果がある。
ステップS4023では、この回胴回転開始処理(ステップS402)をスタートする契機となった回胴回転開始フラグをリセットし、図19に示す演出更新処理に復帰する。
図21は、図19に示す停止ボタン受付演出処理(ステップS404)のフローチャートを示す図である。
まず、ステップS4041では、停止受付1フラグがRAM408にセットされているか否かを判定し、セットされていなければステップS4045に進み、セットされていれば、今度は、取りこぼしフラグがRAM408にセットされているか否かを判定する(ステップS4042)。取りこぼしフラグはセットされていなければ、図18に示すステップS3101eにおいてRAM408に登録されたTCデータ2を参照し、各レイヤごとのレイヤーデータのアドレスを特定し、特定したレイヤごとの各アドレスに基づく停止ボタン受付1の停止演出のデバイス情報をRAM408に準備し(ステップS4043)、ステップS4045に進む。すなわち、ステップS4043では、内部抽選結果の役に基づくTCデータ2が用いられる。反対に、取りこぼしフラグもセットされていれば、図14に示す取りこぼし用のTCデータ2(TC_1000)に基づいて、取りこぼし用として停止音1(図16参照)のデバイス情報をRAM408に準備し(ステップS4043)、ステップS4045に進む。すなわち、ステップS4043でも、図20に示すステップS4022と同じく、内部抽選結果の役に基づかないTCデータ2が用いられ、演出処理の実行に規制がかかる。停止ボタン受付演出も内部抽選後の演出であり、先に送信されているはずの演出情報コマンドを取りこぼした場合には、取りこぼし用として抽選結果に当たり障りのない停止音1の演出が行われ、遊技者に取りこぼしの発生を認識させない。
ステップS4045では、停止受付2フラグがRAM408にセットされているか否かを判定し、セットされていなければステップS4049に進み、セットされていれば、ここでも取りこぼしフラグがRAM408にセットされているか否かを判定する(ステップS4046)。取りこぼしフラグはセットされていなければ、ここでも図18に示すステップS3101eにおいてRAM408に登録されたTCデータ2を参照し、ここでは各レイヤごとのレイヤーデータのアドレスに基づく停止ボタン受付2の停止演出のデバイス情報をRAM408に準備し(ステップS4047)、ステップS4049に進む。反対に、取りこぼしフラグもセットされていれば、ここでも図14に示す取りこぼし用の、内部抽選結果の役に基づかないTCデータ2(TC_1000)に基づいて、取りこぼし用として抽選結果に当たり障りのない停止音1(図16参照)のデバイス情報をRAM408に準備し(ステップS4048)、ステップS4049に進む。
ステップS4049では、停止受付3フラグがRAM408にセットされているか否かを判定し、セットされていなければステップS4053に進み、セットされていれば、ステップS4042やステップS4046と同じく取りこぼしフラグがRAM408にセットされているか否かを判定する(ステップS4050)。取りこぼしフラグはセットされていなければ、ステップS4043やステップS4047と同様に図18に示すステップS3101eにおいてRAM408に登録されたTCデータ2を参照し、ここでは各レイヤごとのレイヤーデータのアドレスに基づく停止ボタン受付3の停止演出のデバイス情報をRAM408に準備し(ステップS4051)、ステップS4053に進む。反対に、取りこぼしフラグもセットされていれば、ここでも図14に示す取りこぼし用の、内部抽選結果の役に基づかないTCデータ2(TC_1000)に基づいて、取りこぼし用として抽選結果に当たり障りのない停止音1(図16参照)のデバイス情報をRAM408に準備し(ステップS4052)、ステップS4053に進む。
ステップS4053では、各停止受付フラグをリセットし、図19に示す演出更新処理に復帰する。
ここで、これまで説明してきた本実施形態における特徴的な演出処理についてまとめて説明する。図22は、図6(a)に示す第1副制御部400のメイン処理における各処理の実行規制の有無をまとめた表である。
コマンド処理(図6(a)に示すステップS307)において、役の抽選結果を含む所定種類のコマンドの取りこぼしが発生することがある。なお、コマンド処理においては、規制対象処理はなく、予定の処理が総て実行される。
第1副制御部400が実行する演出設定処理(図6(a)に示すステップS309)では、図10に示す演出情報コマンド判定処理における取りこぼし判定において取りこぼしフラグがセットされていなければ(役の抽選結果を含むコマンドを取りこぼしていなければ)、図18に示すように、役の抽選結果に基づく演出の抽選の処理を実行し(ステップS3101d)、その抽選の結果に基づく演出データであるTCデータ2を登録する(ステップS3101e)。一方、取りこぼし判定において取りこぼしフラグがセットされていれば(役の抽選結果を含むコマンドを取りこぼしていれば)、上記抽選の処理の実行(ステップS3101d)および演出データであるTCデータ2の登録(ステップS3101e)を規制し、これらの処理(ステップS3101d,ステップS3101e)を実行しない。
第1副制御部400が実行する演出更新処理(図6(a)に示すステップS310)では、取りこぼし判定において取りこぼしフラグがセットされていなければ、図19に示すように、演出データの更新処理(ステップS406)を実行し、反対に取りこぼし判定において取りこぼしフラグがセットされていれば、設定変更演出およびエラー演出を除いて演出データの更新処理が規制され、演出データの更新処理を実行しない。
このように、本実施形態のスロットマシン100の第1副制御部400では、取りこぼし判定の結果に応じて異なる演出実行処理が行われる。すなわち、第1副制御部400は、役の抽選結果を含むコマンドであると判定した場合(役の抽選結果を含むコマンドを取りこぼしていないと判定した場合)には、演出実行処理として内部抽選の結果に基づく所定の一連の処理(図18に示すステップS3101c〜S3101e、および図19に示すステップS406〜ステップS408)を行い、役の抽選結果を含むコマンドでないと判定した場合(役の抽選結果を含むコマンドを取りこぼしたと判定した場合)には、上記所定の一連の処理の一部(図18に示すステップS3101dおよびS3101e、図19に示すステップS406およびステップS407)を省略した特殊演出実行処理(図18に示すステップS3101b、および図19に示すステップS409〜ステップS411)を行う。より具体的に説明すれば、上記所定の一連の処理の一部には、上述のごとく、複数の演出パターン(TCデータ)が規定された演出セット抽選テーブル(図13参照)を用いて、一つの演出パターン(TCデータNO)を乱数抽選により選択する処理(図18に示すステップS3101d)が含まれるが、上記特殊演出実行処理(図18に示すステップS3101b)では、その乱数抽選は行われず、予め用意された専用の演出パターン(図14に示すTCデータNO「TC_1000」)に決定する。なお、上記所定の一連の処理(図18に示すステップS3101d〜S3101e)において、複数の演出パターン(TCデータNO)を乱数抽選により選択してもよい。
本実施形態のスロットマシン100によれば、図1に示すスタトーボタン135の操作を契機にコマンドの種類を判定し、受信したコマンドの種類が、役の抽選結果を含むコマンド(演出情報コマンド)の種類である場合には、抽選の結果を反映した演出(例えば内部当選した役の種類を入賞前に告知する告知演出)を行うことができ、そうでない場合には、告知演出等の演出とは異なる演出(例えば、抽選の結果とは無関係な演出)が行われ、抽選結果に反する演出が誤って実行されてしまうことが低減する。なお、受信したコマンドの種類が、役の抽選結果を含むコマンド(演出情報コマンド)の種類でない場合には、演出自体を行わなくてもよい。また、演出の抽選処理(図18に示すステップS3101d)を省略することで、間違いが拡大していくことを防ぐことができる。こうすることで、予期しない演出が行われてしまうことを防ぐことができる。さらに、専用の演出パターン(図14に示すTCデータNO「TC_1000」)に基づく演出が実行されれば、第1副制御部400が役の抽選結果を含むコマンド(演出情報コマンド)を取りこぼしたといった事象を、その専用の演出パターンに基づく演出によって開発メーカーの者等は把握することができる。
また、本実施形態では、上記特殊演出実行処理(図18に示すステップS3101b)では、用意された専用の演出パターン(図14に示すTCデータNO「TC_1000」)に決定するが、図14を用いた説明でも述べたように、取りこぼし専用演出の「TC_1000」と、主演出1用の「TC_1001」は同じデータ構成である。すなわち、取りこぼし専用演出の「TC_1000」と、主演出1用の「TC_1001」は同じ演出パターンである。さらに、主演出1用の「TC_1001」は、抽選結果を表すコマンド(上位バイトが“41H”である演出情報コマンド)がいずれの役にも当選していないハズレを表す抽選結果を表すコマンドの場合に最も高い割合で選択される演出パターンである。したがって、本実施形態のスロットマシン100の第1副制御部400では、上記特殊演出実行処理として、抽選結果を示すコマンドがハズレを表す抽選結果を示すコマンドの場合に最も高い割合で選択される演出パターンを選択する処理を行う。
また、図22に示すように、音制御処理(図6(a)に示すステップS311)、ランプ制御処理(図6(a)に示すステップS313)、および情報出力処理(図6(a)に示すステップS315)の各処理では、役の抽選結果を含む所定種類のコマンドの取りこぼしによる規制対象処理はなく、予定の処理が総て実行される。
次いで、図23を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。図23(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。
まず、電源投入が行われると、第2副制御部メイン処理では、各種の初期設定を行う(ステップS501)。この初期設定では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS503では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS505の処理に移行する。
ステップS505では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS507では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判定する。
ステップS509では、演出制御処理を行う。第2副制御部500は、第1副制御部400より指示切り替えがない限り、メダル投入時に受けたデフォルト演出を継続する。一方、ステップS507で演出の指示切り替えを指示する新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS511では、ステップS509で読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
ステップS513では、ステップS509読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行い(詳細は後述する)、ステップS503へ戻る。
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。図23(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。
このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。第2副制御部500のコマンド受信割込処理のステップS521では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。図23(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。
第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第2副制御部500のタイマ割込処理のステップS531では、図23(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS503において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS503において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
第2副制御部タイマ割込処理のステップS533では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS541の画像制御処理について説明する。図23(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
ステップS541では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP536は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS543では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS545に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS545では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS541でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS547では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS549では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS551に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS551では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
以上、本発明を回胴遊技機(スロットマシン)に適用させた実施形態について詳細に説明したが、本発明の遊技台は、これに限るものではなく、例えば、パチンコ機(弾球遊技機)やカジノマシンにも適用可能である。図24は、本発明を適用可能なパチンコ機を示す図である。
本発明に係る遊技台は、図24に示す、「所定の遊技領域1002に球を発射する発射装置1010と、発射装置1010から発射された球を入球可能に構成された入賞口1006と、入賞口に入球した球を検知する検知手段1008と、検知手段1008が球を検知した場合に球を払出す払出手段1012と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置1004を備え、入賞口に遊技球が入って入賞することを契機として、可変表示装置1004が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技状態の推移を告知するようなパチンコ機1000」にも好適である。
図25は、本発明を適用可能なカジノマシンを示す図である。
本発明に係る遊技台は図25に示す、「紙幣投入口2002に紙幣を投入し、ベット2004およびスタート2006操作に基づいて抽選を実行し、抽選結果を抽選結果表示装置2008で表示し、当選時には特典コイン数を残クレジット数に加算し、キャッシュアウトが選択された場合には、レシート発行機2010から残クレジット数に対応するコードが記載されたレシートを発行するカジノマシン2000」であってもよい。
さらに、本発明は、これらに限るものではなく、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール等に適当してもよい。
以下、本発明に関係することについて付記する。
(付記1)
遊技が行われ、該遊技の結果に応じて所定の遊技価値を遊技者に付与する遊技台において、
抽選処理に関する遊技制御を行い、遊技の進行に応じて、その抽選結果を示すコマンド、及び、複数種類のコマンドを順次送信する主制御手段と、
前記主制御手段から送信されたコマンドを受信し、そのコマンドに基づいて演出の実行に関する演出実行処理を行う副制御手段と、
前記遊技の進行に応じて、少なくとも、前記主制御手段から送信されるコマンドが抽選結果を示す情報か否かを判定する判定手段と、を有し、
前記副制御手段は、
前記判定手段により、前記抽選結果を示すコマンドを受信しなかったと判定された場合に、その判定結果に応じて、抽選結果に基づいた演出実行処理の少なくとも一部の処理を行わずに、特殊演出実行処理を行うことを特徴とする遊技台。
付記1記載の遊技台によれば、正しい抽選結果を得る間に、抽選結果に反する演出が実行されてしまうことを防止できる。
(付記2)
前記副制御手段は、
前記特殊演出実行処理として、前記主制御手段から送信される前記抽選結果を示すコマンドの受信に基づいて、種々の演出パターンから抽選により演出パターンを選択する演出抽選処理を行わないことを特徴とする付記1に記載の遊技台。
こうすることで、正しい抽選結果を得る間に、抽選結果に反する演出が実行されてしまうことを防止できる。
(付記3)
前記副制御手段は、
前記特殊演出実行処理として、前記演出抽選処理によらずに、予め専用の演出パターンの実行を行う処理を行うことを特徴とする付記2に記載の遊技台。
この遊技台によれば、取りこぼしたときに、予期しない演出の発生を抑制できる。また、専用の演出のみの態様で演出が実行されれば、開発メーカーが取りこぼした事象を、その専用の演出の発生を目視して確認できる。
(付記4)
前記遊技台は、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリールと、
前記複数のリールの回転を指示するスタート操作手段と、
前記スタート操作手段の操作に基づいて、複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、
各々の前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるための停止操作手段と、
前記抽選手段の抽選結果と、前記停止操作手段の停止操作に基づいて、前記リールの回転の停止に関する停止制御を行うリール停止制御手段と、
予め定められた有効ライン上に前記抽選手段の抽選結果に基づいて前記リールに停止表示される図柄組合せが、各々の前記役に対応して予め定められた図柄組合せであるか否かの判定をする判定手段と、をさらに備え、
前記主制御手段は、
前記スタート操作手段の操作に基づいて抽選される前記抽選結果を示すコマンドを、抽選結果が得られた場合に前記副制御手段に送信し、
前記副制御手段は、
前記抽選結果を示すコマンドを受信して、いずれの役にも当選していないハズレを示す抽選結果の場合に、最も高い割合で選択される演出パターンを、前記特殊演出実行処理として、その演出パターンの演出実行処理を行うことを特徴とする付記1乃至3に記載の遊技台。
(付記5)
遊技が行われ、該遊技の結果に応じて所定の遊技価値を遊技者に付与する遊技台であって、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリールと、
前記複数のリールの回転を指示するスタート操作手段と、
前記スタート操作手段の操作に基づいて、複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、
前記複数のリールそれぞれに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるための停止操作手段と、
前記抽選手段の抽選結果と前記停止操作手段の停止操作とに基づいて、前記リールの回転の停止に関する停止制御を実行するリール停止制御手段と、
前記停止制御によって、予め定められた有効ライン上に停止表示された図柄組合せが、前記複数種類の役それぞれに対応して予め定められた図柄組合せであるか否かを判定する表示判定手段と、
一の遊技において、該遊技の進行に応じた複数種類のコマンドを順次送信する送信手段と、を有する主制御手段と、
前記主制御手段と一方向通信とされ、前記主制御手段から送信されたコマンドを受信し、該コマンドに基づいた演出の実行に関する演出実行処理を実行する副制御手段と、を備え、
前記送信手段は、
前記抽選手段による抽選結果を示す第一のコマンドと、前記停止操作によって遊技が進行されたことを示す第二のコマンドを含む、前記複数種類のコマンドを送信するものであって、
前記抽選手段によって前記抽選結果が得られた場合には、前記第一のコマンドを前記副制御手段に送信する一方、前記停止操作によって遊技が進行された場合には、前記第二のコマンドを前記副制御手段に送信するものであり、
前記副制御手段は、
前記第一のコマンドを正確に受信しているか否かを判定するコマンド判定手段を有するものであって、
前記第一のコマンドを受信した場合に実行される第一の演出実行処理と、前記第二のコマンドを受信した場合に実行される第二の演出実行処理とを含む、前記演出実行処理を実行するものであり、
さらに前記副制御手段は、
前記コマンド判定手段によって前記第一のコマンドを正確に受信していると判定された場合には、該第一のコマンドに対して実行される前記第一の演出実行処理、及び新たに前記第一のコマンドを受信するまでに実行される前記第二の演出実行処理を、該第一のコマンドが示す抽選結果に基づいて実行し、
前記コマンド判定手段によって前記第一のコマンドを正確に受信していないと判定された場合には、該第一のコマンドに対して実行される前記第一の演出実行処理、及び新たに前記第一のコマンドを受信するまでに実行される前記第二の演出実行処理において、該第一のコマンドが示す抽選結果に関わらず所定の演出を実行するものであることを特徴とする遊技台。
(付記6)
遊技が行われ、該遊技の結果に応じて所定の遊技価値を遊技者に付与する遊技台であって、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリールと、
前記複数のリールの回転を指示するスタート操作手段と、
前記スタート操作手段の操作に基づいて、複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、
前記複数のリールそれぞれに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるための停止操作手段と、
前記抽選手段の抽選結果と前記停止操作手段の停止操作とに基づいて、前記リールの回転の停止に関する停止制御を実行するリール停止制御手段と、
前記停止制御によって、予め定められた有効ライン上に停止表示された図柄組合せが、前記複数種類の役それぞれに対応して予め定められた図柄組合せであるか否かを判定する表示判定手段と、
一の遊技において、該遊技の進行に応じた複数種類のコマンドを順次送信する送信手段と、を有する主制御手段と、
前記主制御手段と一方向通信とされ、前記主制御手段から送信されたコマンドを受信し、該コマンドに基づいた演出の実行に関する演出実行処理を実行する副制御手段と、を備え、
前記送信手段は、
前記抽選手段による抽選結果を示す第一のコマンドと、前記停止操作によって遊技が進行されたことを示す第二のコマンドを含む、前記複数種類のコマンドを送信するものであって、
前記抽選手段によって前記抽選結果が得られた場合には、前記第一のコマンドを前記副制御手段に送信する一方、前記停止操作によって遊技が進行された場合には、前記第二のコマンドを前記副制御手段に送信するものであり、
前記副制御手段は、
前記第一のコマンドを正確に受信しているか否かを判定するコマンド判定手段を有するものであって、
前記第一のコマンドを受信した場合に実行される第一の演出実行処理と、前記第二のコマンドを受信した場合に実行される第二の演出実行処理とを含む、前記演出実行処理を実行するものであり、
さらに前記副制御手段は、
前記コマンド判定手段によって前記第一のコマンドを正確に受信していると判定された場合には、該第一のコマンドに対して実行される前記第一の演出実行処理、及び新たに前記第一のコマンドを受信するまでに実行される前記第二の演出実行処理を、該第一のコマンドが示す抽選結果に基づいて実行し、
前記コマンド判定手段によって前記第一のコマンドを正確に受信していないと判定された場合には、該第一のコマンドに対して実行される前記第一の演出実行処理、及び新たに前記第一のコマンドを受信するまでに実行される前記第二の演出実行処理において、新たな演出を実行しないものであることを特徴とする遊技台。
(付記7)
付記5記載の遊技台であって、
前記副制御手段は、
前記コマンド判定手段によって前記第一のコマンドを正確に受信していないと判定された場合には、該第一のコマンドに対して実行される前記第一の演出実行処理、及び新たに前記第一のコマンドを受信するまでに実行される前記第二の演出実行処理において、前記コマンド判定手段によって前記第一のコマンドを正確に受信していると判定された場合に実行される演出のうち、最も実行頻度の高い演出と同じ演出を実行するものであることを特徴とする遊技台。
(付記8)
遊技が行われ、該遊技の結果に応じて所定の遊技価値を遊技者に付与する遊技台であって、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリールと、
前記複数のリールの回転を指示するスタート操作手段と、
前記スタート操作手段の操作に基づいて、複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、
前記複数のリールそれぞれに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるための停止操作手段と、
前記抽選手段の抽選結果と前記停止操作手段の停止操作とに基づいて、前記リールの回転の停止に関する停止制御を実行するリール停止制御手段と、
前記停止制御によって、予め定められた有効ライン上に停止表示された図柄組合せが、前記複数種類の役それぞれに対応して予め定められた図柄組合せであるか否かを判定する表示判定手段と、
一の遊技において、該遊技の進行に応じた複数種類のコマンドを順次送信する送信手段と、を有する主制御手段と、
前記主制御手段と一方向通信とされ、前記主制御手段から送信されたコマンドを受信し、該コマンドに基づいた演出の実行に関する演出実行処理を実行する副制御手段と、を備え、
前記送信手段は、
前記抽選手段による抽選結果を示す第一のコマンドと、前記停止操作によって遊技が進行されたことを示す第二のコマンドを含む、前記複数種類のコマンドを送信するものであって、
前記抽選手段によって前記抽選結果が得られた場合には、前記第一のコマンドを含む複数のコマンドからなる所定のコマンド群を前記副制御手段に送信する一方、前記停止操作によって遊技が進行された場合には、前記第二のコマンドを前記副制御手段に送信するものであり、
前記副制御手段は、
前記所定のコマンド群を正確に受信しているか否かを判定するコマンド判定手段を有するものであって、
前記所定のコマンド群を受信した場合に実行される第一の演出実行処理と、前記第二のコマンドを受信した場合に実行される第二の演出実行処理とを含む、前記演出実行処理を実行するものであり、
さらに前記副制御手段は、
前記コマンド判定手段によって前記所定のコマンド群を正確に受信していると判定された場合には、該所定のコマンド群に対して実行される前記第一の演出実行処理、及び新たに前記所定のコマンド群を受信するまでに実行される前記第二の演出実行処理を、該所定のコマンド群に含まれる前記第一のコマンドが示す抽選結果に基づいて実行し、
前記コマンド判定手段によって前記所定のコマンド群を正確に受信していないと判定された場合には、該所定のコマンド群に対して実行される前記第一の演出実行処理、及び新たに前記所定のコマンド群を受信するまでに実行される前記第二の演出実行処理において、該所定のコマンド群に含まれる前記第一のコマンドが示す抽選結果に関わらず所定の演出を実行するものであることを特徴とする遊技台。
(付記9)
遊技が行われ、該遊技の結果に応じて所定の遊技価値を遊技者に付与する遊技台であって、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリールと、
前記複数のリールの回転を指示するスタート操作手段と、
前記スタート操作手段の操作に基づいて、複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、
前記複数のリールそれぞれに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるための停止操作手段と、
前記抽選手段の抽選結果と前記停止操作手段の停止操作とに基づいて、前記リールの回転の停止に関する停止制御を実行するリール停止制御手段と、
前記停止制御によって、予め定められた有効ライン上に停止表示された図柄組合せが、前記複数種類の役それぞれに対応して予め定められた図柄組合せであるか否かを判定する表示判定手段と、
一の遊技において、該遊技の進行に応じた複数種類のコマンドを順次送信する送信手段と、を有する主制御手段と、
前記主制御手段と一方向通信とされ、前記主制御手段から送信されたコマンドを受信し、該コマンドに基づいた演出の実行に関する演出実行処理を実行する副制御手段と、を備え、
前記送信手段は、
前記抽選手段による抽選結果を示す第一のコマンドと、前記停止操作によって遊技が進行されたことを示す第二のコマンドを含む、前記複数種類のコマンドを送信するものであって、
前記抽選手段によって前記抽選結果が得られた場合には、前記第一のコマンドを含む複数のコマンドからなる所定のコマンド群を前記副制御手段に送信する一方、前記停止操作によって遊技が進行された場合には、前記第二のコマンドを前記副制御手段に送信するものであり、
前記副制御手段は、
前記所定のコマンド群を正確に受信しているか否かを判定するコマンド判定手段を有するものであって、
前記所定のコマンド群を受信した場合に実行される第一の演出実行処理と、前記第二のコマンドを受信した場合に実行される第二の演出実行処理とを含む、前記演出実行処理を実行するものであり、
さらに前記副制御手段は、
前記コマンド判定手段によって前記所定のコマンド群を正確に受信していると判定された場合には、該所定のコマンド群に対して実行される前記第一の演出実行処理、及び新たに前記所定のコマンド群を受信するまでに実行される前記第二の演出実行処理を、該所定のコマンド群に含まれる前記第一のコマンドが示す抽選結果に基づいて実行し、
前記コマンド判定手段によって前記所定のコマンド群を正確に受信していないと判定された場合には、該所定のコマンド群に対して実行される前記第一の演出実行処理、及び新たに前記所定のコマンド群を受信するまでに実行される前記第二の演出実行処理において、新たな演出を実行しないものであることを特徴とする遊技台。
(付記10)
遊技が行われ、該遊技の結果に応じて所定の遊技価値を遊技者に付与する遊技台であって、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリールと、
前記複数のリールの回転を指示するスタート操作手段と、
前記スタート操作手段の操作に基づいて、複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、
前記複数のリールそれぞれに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるための停止操作手段と、
前記抽選手段の抽選結果と前記停止操作手段の停止操作とに基づいて、前記リールの回転の停止に関する停止制御を実行するリール停止制御手段と、
前記停止制御によって、予め定められた有効ライン上に停止表示された図柄組合せが、前記複数種類の役それぞれに対応して予め定められた図柄組合せであるか否かを判定する表示判定手段と、
一の遊技において、該遊技の進行に応じた複数種類のコマンドを順次送信する送信手段と、を有する主制御手段と、
前記主制御手段と一方向通信とされ、前記主制御手段から送信されたコマンドを受信し、該コマンドに基づいた演出の実行に関する演出実行処理を実行する副制御手段と、を備え、
前記送信手段は、
前記抽選手段による抽選結果を示す第一のコマンドと、前記停止操作によって遊技が進行されたことを示す第二のコマンドを含む、前記複数種類のコマンドを送信するものであって、
前記抽選手段によって前記抽選結果が得られた場合には、前記第一のコマンドを前記副制御手段に送信する一方、前記停止操作によって遊技が進行された場合には、前記第二のコマンドを前記副制御手段に送信するものであり、
前記副制御手段は、
異常を報知する異常報知手段と、
前記第一のコマンドを正確に受信しているか否かを判定するコマンド判定手段を有するものであって、
前記第一のコマンドを受信した場合に実行される第一の演出実行処理と、前記第二のコマンドを受信した場合に実行される第二の演出実行処理とを含む、前記演出実行処理を実行するものであり、
さらに前記副制御手段は、
前記コマンド判定手段によって前記第一のコマンドを正確に受信していると判定された場合には、該第一のコマンドに対して実行される前記第一の演出実行処理、及び新たに前記第一のコマンドを受信するまでに実行される前記第二の演出実行処理を、該第一のコマンドが示す抽選結果に基づいて実行し、
前記コマンド判定手段によって前記第一のコマンドを正確に受信していないと判定された場合には、該第一のコマンドに対して実行される前記第一の演出実行処理、及び新たに前記第一のコマンドを受信するまでに実行される前記第二の演出実行処理において、該第一のコマンドが示す抽選結果に基づく演出を実行しないものであり、
前記コマンド判定手段によって前記第一のコマンドを正確に受信していないと判定された場合には、前記第二の演出実行処理において前記第一のコマンドが示す抽選結果に基づく演出が実行されていない期間においても前記異常報知手段に異常を報知させるものであることを特徴とする遊技台。
(付記11)
遊技が行われ、該遊技の結果に応じて所定の遊技価値を遊技者に付与する遊技台であって、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリールと、
前記複数のリールの回転を指示するスタート操作手段と、
前記スタート操作手段の操作に基づいて、複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、
前記複数のリールそれぞれに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるための停止操作手段と、
前記抽選手段の抽選結果と前記停止操作手段の停止操作とに基づいて、前記リールの回転の停止に関する停止制御を実行するリール停止制御手段と、
前記停止制御によって、予め定められた有効ライン上に停止表示された図柄組合せが、前記複数種類の役それぞれに対応して予め定められた図柄組合せであるか否かを判定する表示判定手段と、
一の遊技において、該遊技の進行に応じた複数種類のコマンドを順次送信する送信手段と、を有する主制御手段と、
前記主制御手段と一方向通信とされ、前記主制御手段から送信されたコマンドを受信し、該コマンドに基づいた演出の実行に関する演出実行処理を実行する副制御手段と、を備え、
前記送信手段は、
前記抽選手段による抽選結果を示す第一のコマンドと、前記停止操作によって遊技が進行されたことを示す第二のコマンドを含む、前記複数種類のコマンドを送信するものであって、
前記抽選手段によって前記抽選結果が得られた場合には、前記第一のコマンドを含む複数のコマンドからなる所定のコマンド群を前記副制御手段に送信する一方、前記停止操作によって遊技が進行された場合には、前記第二のコマンドを前記副制御手段に送信するものであり、
前記副制御手段は、
異常を報知する異常報知手段と、
前記所定のコマンド群を正確に受信しているか否かを判定するコマンド判定手段を有するものであって、
前記所定のコマンド群を受信した場合に実行される第一の演出実行処理と、前記第二のコマンドを受信した場合に実行される第二の演出実行処理とを含む、前記演出実行処理を実行するものであり、
さらに前記副制御手段は、
前記コマンド判定手段によって前記所定のコマンド群を正確に受信していると判定された場合には、該所定のコマンド群に対して実行される前記第一の演出実行処理、及び新たに前記所定のコマンド群を受信するまでに実行される前記第二の演出実行処理を、該所定のコマンド群に含まれる前記第一のコマンドが示す抽選結果に基づいて実行し、
前記コマンド判定手段によって前記所定のコマンド群を正確に受信していないと判定された場合には、該所定のコマンド群に対して実行される前記第一の演出実行処理、及び新たに前記所定のコマンド群を受信するまでに実行される前記第二の演出実行処理において、該所定のコマンド群に含まれる前記第一のコマンドが示す抽選結果に基づく演出を実行しないものであり、
前記コマンド判定手段によって前記所定のコマンド群を正確に受信していないと判定された場合には、前記第二の演出実行処理において前記第一のコマンドが示す抽選結果に基づく演出が実行されていない期間においても前記異常報知手段に異常を報知させるものであることを特徴とする遊技台。