JP6078253B2 - 布製装飾体の製造法 - Google Patents

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本発明は、布製のワッペン、エンブレム、胸マーク、ゼッケンなどの布製装飾体を安価に製造する方法について、複雑な平面形状である布製装飾体を連続的に効率良く製造する方法に関する。
サッカーウェアなどに貼着する既存のワッペンやエンブレムは、本来は緻密な刺繍製品であるけれども、製造コストの点から、特公昭49−27421号や特許第4227587号などで開示するように樹脂製のものが多くなっている。樹脂製ワッペンは、その周縁部分を衣服の所定個所に縫着するか、またはワッペンの裏面にホットメルト接着剤を塗布したり熱接着フィルムを積層することにより、該ワッペンをアイロンで所定個所に熱接着することができる。
樹脂製ワッペンは、凹凸型を使用すれば多少の立体模様の成形が可能であっても、多色図柄を設ける場合には多数の樹脂片を接着することが必要になる。樹脂製ワッペンは、凹凸感のある多色図柄になると製造工程が複雑化し、必然的に製造コストが相当にアップしてしまう。また、樹脂製ワッペンは、接着対象の衣類と比べて厚さ、手触り、伸縮性、易屈曲性、通気性などが顕著に異なるので、適宜の衣類に接着または縫着すると着用者に違和感が生じやすく、樹脂製ワッペンの縁が使用時に剥がれたり、該ワッペンの縫い付け個所から衣類が損傷することが多い。
一方、特開2009−15064号では、樹脂製ワッペンに関する前記の課題を改善するために、転写用ワッペンとして素材が布製のものを製造することを提案している。この布製ワッペンは、布帛の裏面に熱接着フィルムを接着した後に、レーザー切断機によって所定の平面形状になるように溶断して製造し、接着対象の衣類と比べて厚さ、手触り、伸縮性などが近似することで着用者に違和感が生じにくく、該ワッペンの周縁部はレーザー切断機によって溶断されるのでほつれが生じることも少ない。また、レーザー切断機によって、布帛と熱接着フィルムの一体物を同時に溶断するので、該ワッペンが複雑な平面形状であっても、その周縁部まで熱接着フィルムが確実に存在し、該ワッペンの縁が転写時に接着されずに剥がれることを回避できる。
特公昭49−27421号公報 特許第4227587号公報 特開2009−15064号公報
特開2009−15064号に開示の布製ワッペンは、レーザー切断機を用いる段階から最終段階まで作業者によって1枚ずつ製造されるため、その製造に人手と時間が掛かりすぎ、該ワッペンの製造コストが非常に高くなってしまう。また、伸縮性を有する布帛が、その裏面に熱接着フィルムを接着しただけでレーザー切断機で切断されるため、吸引機へ取付ける前にワッペン素材からワッペン形状片だけが脱離することがある。また、薄いワッペン形状片は、レーザー切断時または吸引機への取付け時に変形を生じやすく、接着後の平面形状がいびつになることもある。
本発明は、布製ワッペンのような布製装飾体に関する前記の問題点を改善するために提案されたものであり、ロール状の帯状布からキャリアフィルム付きの装飾体まで多数個を連続加工できる布製装飾体の製造法を提供することを目的としている。本発明の他の目的は、帯状布の裏面にベースシートを接着した状態でレーザー切断作業を行うことにより、その平面形状に歪みが生じない布製装飾体を得ることができる布製装飾体の製造法を提供することである。本発明の別の目的は、ベースシート付きの帯状布をレーザー加工機でハーフカットすることにより、該ベースシートおよび布残余部だけを容易に剥離できる布製装飾体の製造法を提供することである。
本発明に係る布製装飾体の製造法では、無地または所定の図柄を連続的に織り出した帯状布を用い、その裏面にホットメルト接着層を設けたベースシートを貼り合わせ、帯状布およびベースシートを含む装飾体素材をレーザー加工機に通して図柄模様に合わせて連続的にハーフカットする。この結果、帯状布を所定の図柄模様に模様状カットするとともに、ベースシートを模様状カットすることなく該ベースの一体性を維持させ、次に装飾体素材の表面にキャリアフィルムを貼り付けてから、ベースシートを帯状布から剥離する。
本発明に係る布製装飾体の製造法において、装飾体素材の表面にキャリアフィルムを貼り付けた後に、フィルム付き装飾体素材を図柄模様ごとに個別に寸断し、次にベースシートを布残余部とともに剥離することが可能である。また、装飾体素材をハーフカットした後に、該装飾体素材の図柄模様の部分に接着剤を塗布するかまたは布残余部に剥離剤を塗布し、次に装飾体素材の表面にキャリアフィルムを貼り付けてから、ベースシートを布残余部とともに帯状布から連続的に剥離すると好ましい。また、ハーフカット加工において、図柄模様に沿って装飾体素材にレーザー光を2回または3回以上照射することにより、模様状カット部の切断周縁を滑らかにすると好ましい。
本発明に係る他の製造法では、無地または所定の図柄を連続的に織り出した帯状布を用い、その裏面において、所定の図柄模様を有するホットメルト接着層を介在させてベースシートを貼り合わせ、帯状布およびベースシートを含む装飾体素材をレーザー加工機に通して接着層の図柄模様に合わせてハーフカットする。この結果、帯状布を所定の図柄模様に模様状カットするとともに、ベースシートを模様状カットすることなく該ベースの一体性を維持させ、次に布残余部を帯状布から連続的に剥離し、装飾体素材の表面にキャリアフィルムを貼り付けてから、ベースシートを帯状布から剥離する。
本発明方法で得た布製装飾体は、レピア織機などで多色柄のものを同時且つ多量に織成されることにより、刺繍ワッペンはもとより、樹脂製ワッペンよりも単価が遙かに安くなる。また、この布製装飾体は、被着体である織物つまり衣類と同様の伸縮性、手触り、易屈曲性に定めることが容易であり、樹脂製ワッペンなどと比べて、衣類において違和感を生じることが少ない。
本発明に係る布製装飾体の製造法は、ロール状の帯状布からキャリアフィルム付きの個々の装飾体まで多数枚を連続加工することにより、1枚当たりの製造について人手と時間を掛けることを減らし、該装飾体を比較的安価に製造することが可能である。本発明の製造法では、帯状布の裏面にベースシートを介在させた状態でレーザー加工作業を行うので、レーザー加工後の帯状布の伸縮がベースシートで抑制され、正確な平面形状を有する転写装飾体を得ることができる。
本発明の製造法では、ベースシート付きの帯状布をレーザー加工機でハーフカットするとともに、帯状布において図柄模様以外の布残余部をベースシートの剥離と同時に除去することが可能であり、作業工程数を減らすことができる。このベースシートは、切り抜き図柄に対してキャリアフィルムが貼着されるまで介在するので、該切り抜き図柄の変形を抑制すると同時に、製造段階における汚損や損傷を阻止する点で有効である。
帯状布にベースシートを貼着した装飾体素材を拡大して示す概略断面図である。 本発明方法で用いるレーザー加工機の一例を示す概略斜視図である。 本発明方法で用いるレーザー加工機の他の例を示す概略断面図である。 レーザー加工機で装飾体素材をハーフカットした状態の一例を示す平面図である。 レーザー加工機で装飾体素材をハーフカットした状態の一例を示す概略断面図であり、模様状カット部を拡大表示している。 レーザーカット後の装飾体素材にキャリアフィルムを貼着した状態を示す概略断面図である。 キャリアフィルム付きの装飾体素材を寸断し、ベースシートを布残余部とともに剥離した状態を示す転写装飾体の一例を示す平面図である。 図7と同様の布製装飾体の他の例を示す概略断面図であり、断面を拡大表示している。 布製ワッペンが熱転写されたワークシャツの一例を示す平面図である。 帯状布に裁断する広幅織物の一例を示す概略平面図である。 図10の広幅織物から製造した布製マークが熱転写されたTシャツの一例を示す平面図である。
本発明で用いる帯状布1(図1)は、図4や図10に示すように、無地または所定の図柄を連続的に織り出した布帛であり、その裏面にホットメルト接着層2を設けたベースシート3を貼り合わせる。帯状布1は、例えば、広幅織物5(図10)から多数本同時に織成したり、またはニードル織機のような細幅織機で1本ずつ織成すればよい。図7や図9に例示するように、得た布製装飾体7、9は、ワッペン、エンブレム、胸マーク、ゼッケン、背番号、アップリケなどを意味し、ワークシャツ8(図9)、Tシャツ10(図11)、ユニフォームなどの衣類またはかばん類などに熱転写で貼着する。
無地ないし柄織りの広幅織物または細幅織物は、例えばポリエステル繊維糸、ナイロン繊維糸、アクリル繊維糸などで織成し、レーザーカットが可能なように少なくとも大部分が合成繊維糸からなる。広幅織物5の織組織は平織、斜文織、朱子織のいずれでもよく、得た帯状布1は無地または帯状に並列した文字や図柄などを有する。広幅織物5を織成するには、例えば、高速運転のレピア織機,プロジェクタイル織機,エアージェット織機などの広幅織機とジャカード機とを組み合わせればよい。この広幅織物は、通常、幅70〜260cmである。
好ましくは、広幅織物5を織成する織機(図示しない)において、該織機で織り出した広幅織物5の裏面にベースシート3を直ちに貼り合わせる。ベースシート3は、レーザー加工機13(図2)や14(図3)に通して連続的にハーフカットする際に完全に切り抜かれないように、例えば、100μm以上のある程度の厚みを有することを要する。ベースシート3の表面には、スクリーン印刷法や熱接着フィルムの貼り付けなどによってホットメルト接着層2を設けている。
ホットメルト接着層2は、ポリウレタン、共縮合ポリエステル、共縮合ポリアミド、ポリエチレン、アタクチックポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合物、エチレン−アクリル酸共重合物、EVAなどからなり、高い耐洗濯性、耐ドライクリーニング性、柔軟性などを有する。接着層2は、通常、融点以下の温度に加温して軟化させ、加圧によって帯状布1およびベースシート3と貼り合わせる。
ベースシート3付きの帯状布1つまり装飾体素材12は、通常、広幅織機に設置した切断装置によって、縦糸方向A(図10参照)に沿ってヒートカットやレーザーカットすることにより、多数本同時に製造すると好ましい。この切断装置は、例えば、一定間隔を置いて広幅織機に並列に配列した多数本のナイフまたはレーザーカッタからなり、得た装飾体素材12は広幅織機においてそれぞれ巻芯に巻き取る。この帯状布は、広幅織機や細幅織機で織成された後に巻き取られ、別の製造工程において、個々の帯状布にベースシート3を逐一貼り付けてもよい。
一方、この接着層は、ベースシート3の表面または帯状布1の裏面において、スクリーン印刷法などによって所定の図柄模様16(図4参照)または17(図10参照)の部分だけに形成してもよい。この場合には、個々に巻き取った帯状布1とベースシート3とを位置決めし、図柄模様16、17と熱接着層形成部とを正確に一致させて装飾体素材を得ることを要する。このような態様の装飾体素材では、連続的なハーフカットの直後に帯状の布残余部だけを連続的に剥離するために、図10に例示のような一連の布残余部22を構成する図柄模様17とすればよい。このため、例えば、図4において布残余部18から離れた孤立部19、20が存在しないようにするか、または布残余部18においてハーフカット時にベースシート3から孤立部19、20だけを抜き落とせばよい。
装飾体素材12は、例えば、図2に示すレーザーヘッド23を有するレーザー加工機13を通して所定の図柄模様16、17にハーフカットされる。レーザーヘッド23は、公知のガルバノスキャナヘッドである。このハーフカット加工では、レーザーヘッド23から照射されるレーザー光の出力を調整し、レーザー加工機13から装飾体素材12にレーザー光を照射して模様状カット部26(図5)を形成する。
ハーフカットの図柄模様16、17は、直線と曲線を含む種々の平面形状にすることが可能であり、帯状布1の切断周縁はレーザーによって溶融するので、衣類への貼着後にほつれが生じることがない。レーザー光の照射により、装飾体素材12における帯状布1および接着層2は完全に模様状カットされるけれども、ベースシート3は貫通カットされずに一連性を保ち、孤立部19、20を抜き落とす場合には、その部分だけベースシートは貫通カットされる。ハーフカット加工では、通常、図柄模様16、17に沿って、装飾体素材12にレーザー光を2回以上照射することにより、模様状カット部26(図5)の切断周縁を滑らかにすると好ましい。
レーザー加工機13では、レーザー光源50から出射されたレーザー光52をX軸54およびY軸56からなるガルバノスキャナ58によって偏向走査し、fθレンズ60によって装飾体素材12上に集光してハーフカット加工を行うのが一般的である。この際に、ハーフカット速度の高速化に対応するために、ガルバノスキャナ58の応答速度を高速化する必要があり、該ガルバノスキャナの応答速度を高速化するために、コイルに流れる電流を増加させる必要がある。ガルバノスキャナ58では、各軸の一端にガルバノミラー62,64が取り付けられ、レーザー光52はこのガルバノミラー62,64の揺動により偏向され、装飾体素材12上を走査する。
装飾体素材12のハーフカット加工には、図3に示すレーザー加工機14を用いてもよい。レーザー加工機14は、レーザーヘッド24を有するノズル式プロッタである。このハーフカット加工でも、レーザー加工機14から照射されるレーザー光の出力を調整し、該レーザー加工機から装飾体素材12にレーザー光を照射し、図柄模様16、17つまり模様状カット部26(図5)を形成する。ノズル28を有するレーザーヘッド24は、1台のレーザー発生機(図示しない)に対して1台取り付け、該ヘッドをサーボモータ(図示しない)などによって縦および横方向に駆動し、ヘッド自体もそれぞれ横方向に独自に微動でき、該ヘッドの位置をコンピュータによって正確に制御する。
レーザー加工機14は、フレーム(図示しない)内の上方に配置し、該レーザー加工機の下方に、例えば、金属ネットコンベア30を走行可能に配置する。コンベア30は、ハニカム状の透孔31がほぼ全面に設けられたベルト32からなり、該ベルト表面に装飾体素材12を載置して搬送する。レーザー加工機14では、フレームの一方側に装飾体素材12のロール34を回転自在に配置し、他方側に巻き取りロール36などを配置する。このフレーム内において、ベルト32の裏側に減圧装置の吸引ボックス(図示しない)を配置し、該吸引ボックスはブロアに接続する。このブロアを稼動して吸引ボックス内を減圧化すると、装飾体素材12はベルト32の透孔31を介してベルト表面に吸着される。この減圧装置は、装飾体素材12のレーザー裁断によって生じた糸くずなどを集塵する。
レーザーヘッド24のノズル28は、装飾体素材12の上方に位置する。例えば、レーザーヘッド24用のレーザービームは、テーブルの後方側部に設置したレーザー発生機から放射され、可動アームの一端部に設けたミラーで反射されてレーザーヘッド24に入射する。レーザーヘッド24では、反射ビーム38をミラー40によって分岐し、分岐ビーム42をそれぞれノズルの集光レンズ44に導入する。集光レンズ44で集束された集光ビーム46は、装飾体素材12内で焦点を結ぶ。
レーザー加工機13、14は、炭酸ガスレーザーまたはYAGレーザーなどで構成する。例えば、レーザー加工機が炭酸ガスレーザーであれば、COレーザー発振機としてシンラッド社(米国)製の発振機を例示でき、該発振機はRF励起:COレーザー 、レーザー波長:10.5〜10.7μm不可視光、レーザー光伝送方式:ミラー反射式、レーザー光集光方式:レンズ式である。
図示しないけれども、レーザー加工機13、14は制御コンピュータに接続され、該制御コンピュータにおいて多くの図柄模様のデータを保存し、この模様データには、図形、商標、文字、取り扱い絵表示およびバーコード表示などを含んでいる。装飾体素材12について図柄模様16、17が変更されると、制御コンピュータから所定の模様データをレーザー加工機13、14へ送信し、直ちに図柄模様16、17を変更する。
次に、図6に示すように、装飾体素材12の表面に感圧接着剤付きのキャリアフィルム48を連続的に貼り合わせ、該フィルムは透明または半透明のポリオレフィンやポリエステルフィルムなどである。一般に、フィルム48と帯状布1との接着力は、ベースシート3と接着層2との接着力とほぼ等しく、帯状布1と接着層2との接着力よりも低くなるように定める。この際に、布残余部18、22の連続剥離を可能にするため、フィルム48の貼り合わせの前に、図柄模様16、17の部分に別の感圧接着剤を塗布するかまたは布残余部18,22だけに剥離剤を塗布してもよく、別の感圧接着剤を塗布するとベースシート3と接着層2との接着力より高くなる。
キャリアフィルム48付きの装飾体素材12は、図4または図6に示すように、連続走行させながら一点鎖線の位置において図柄模様16、17ごとに寸断する。寸断の後に、手で1枚ずつベースシート3を剥離する場合には、該ベースシートを布残余部18、22とともに手で剥離しやすいように、該布残余部の一部にレーザーで斜めカット(図示しない)を入れておくと好ましい。ベースシート3を布残余部18、22とともに剥離すると、図7や図8に示すような転写シート50、52を得る。この際に、接着層2が図柄模様部分だけ形成され、キャリアフィルム48の貼り合わせ前に布残余部18、22を連続除去している場合には、寸断だけによって毎葉の転写シート50、52を得ることができる。
また、キャリアフィルム48の貼り合わせ前に、装飾体素材12の図柄模様16、17の部分に接着剤を塗布するかまたは布残余部18、22に剥離剤を塗布した場合には、ベースシート3を連続剥離すると、布残余部18、22をベースシート3に付着させたまま同時に除去できる。これによってフィルム48上に布の図柄模様16、17だけが残り、転写シート50(図7)や52(図8)を得ることができる。
転写シート50、52は、その表面に矩形状のキャリアフィルム48を貼付することにより、ワークシャツ8やTシャツ10のような衣類に転写する際に位置決めが容易であり、転写作業時や保管時にフィルム48で図柄模様を保護することができる。熱転写時には、転写シート50、52を衣類の所定個所に置いて加熱・加圧してから、キャリアフィルム48を剥離する。この熱転写条件は、熱転写機(商品名:T−80型トランステイタ)において、温度を120〜200℃、熱接着圧力を0.5〜3kg/cm、熱接着時間を10〜60秒に設定する。
次に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。帯状布1(図1)は、無地で黄色の朱子織りのポリエステル布帛であり、その裏面にホットメルト接着層2を設けたベースシート3を貼り合わせる。得た装飾体素材12は、レーザー加工機13(図2)を通して所定の図柄模様16にハーフカットされる。ハーフカット時に、布残余部18の一部に斜めカット(図示しない)を入れ、この直線部分からベースシート3を布残余部18とともに剥離しやすくする。
ハーフカット時には、帯状布1および接着層2は完全に模様状カットされるけれども、ベースシート3は貫通カットされずに一連性を保つ。図柄模様16では、孤立部19、20を抜き落とすために、その部分だけベースシートを貫通カットする。ハーフカット加工では、図柄模様16に沿って、装飾体素材12にレーザー光を2回照射することにより、模様状カット部26(図5)の周面を滑らかにする。
次に、図6に示すように、装飾体素材12の表面に接着剤付きのキャリアフィルム48を連続的に貼り合わせ、該フィルムは透明ポリエステルフィルムなどである。キャリアフィルム48付きの装飾体素材12は、図4に示すように、連続走行させながら一点鎖線の位置において図柄模様16ごとに寸断する。寸断の後に、手で1枚ずつベースシート3を剥離し、該ベースシートとともに布残余部18を除去する。この結果、図7に示す転写シート50を得る。
転写シート50は、その表面に矩形状のキャリアフィルム48を有し、衣類に転写する際に位置決めが容易である。熱転写時には、転写シート50をワークシャツ8(図9)の所定個所に置いて加熱・加圧してから、キャリアフィルム48を剥離する。この熱転写条件は、温度を150℃、熱接着圧力を1kg/cm、熱接着時間を10秒に設定する。
実施例1において、所定の図柄模様16をハーフカットで形成した後に、図柄模様16の部分にスクリーン印刷法で別の感圧接着剤を連続的に塗布しておく。この結果、キャリアフィルム48の貼り合わせの後に、該キャリアフィルム上に図柄模様16だけを残し、ベースシート3とともに布残余部18を連続的に剥離することが可能になる。この実施例では、ハーフカット時に、孤立部19、20を抜き落とす必要はない。
図10に示す帯状布1は、レピア織機によって所定の多色図柄を連続的に織り出したポリエステルの広幅織物5を裁断して製造する。各帯状布1の裏面には、ホットメルト接着層2を設けたベースシート3を貼り合わせる。得た装飾体素材12は、レーザー加工機14(図3)を通して所定の図柄模様17にハーフカットされる。
ハーフカット時には、帯状布1および接着層2は完全に模様状カットされるけれども、ベースシート3は貫通カットされずに一連性を保つ。ハーフカット加工では、図柄模様17に沿って、装飾体素材12にレーザー光を2回照射することにより、模様状カット部26(図5)の周面を滑らかにする。この後に、図柄模様17の部分だけにスクリーン印刷法で別の感圧接着剤を連続的に塗布する。
次に、図6に示すように、装飾体素材12の表面に接着剤付きのキャリアフィルム48を連続的に貼り合わせ、該フィルムは透明ポリエステルフィルムなどである。キャリアフィルム48の貼り合わせの後に、キャリアフィルム48上に図柄模様17だけを残し、ベースシート3とともに布残余部22を連続的に剥離する。最後に、キャリアフィルム48付きの装飾体素材12は、図6に示すように、連続走行させながら一点鎖線の位置において図柄模様17ごとに寸断する。
転写シート52は、その表面に矩形状のキャリアフィルム48を有し、衣類に転写する際に位置決めが容易である。熱転写時には、転写シート52をTシャツ10(図11)の胸部に置いて加熱・加圧してから、キャリアフィルム48を剥離する。この熱転写条件は、温度を150℃、熱接着圧力を1kg/cm、熱接着時間を10秒に設定する。
実施例3において、ハーフカット加工の後に、別の感圧接着剤を図柄模様17の部分に塗布することなく、装飾体素材12の表面に接着剤付きのキャリアフィルム48を連続的に貼り合わせる。この実施例では、図7の一点鎖線の位置において図柄模様17ごとに寸断してから、手で1枚ずつベースシート3を剥離し、該ベースシートとともに布残余部22を除去する。
実施例3において、帯状布1は、レピア織機によって所定の多色図柄を連続的に織り出したポリエステル布帛であり、ベースシート3の接着層2は、図柄模様17の部分だけに形成され、該接着層はスクリーン印刷法によって塗布する。この実施例では、個々に巻き取った帯状布1とベースシート3とを位置決めし、図柄模様17と熱接着層形成部とを正確に一致させる。装飾体素材12は、連続的なハーフカットの直後に、別の工程において帯状の布残余部22だけを連続的に剥離する。
次に、図6に示すように、装飾体素材12の表面に接着剤付きのキャリアフィルム48を連続的に貼り合わせる。キャリアフィルム48の貼り合わせの後に、キャリアフィルム48付きの装飾体素材12は、図6に示すように、連続走行させながら一点鎖線の位置において図柄模様17ごとに寸断する。
1 帯状布
2 ホットメルト接着層
3 ベースシート
5 広幅織物
7 布製装飾体
12 装飾体素材
14 レーザー加工機
16 図柄模様
48 キャリアフィルム

Claims (5)

  1. 一部に孤立部を有する図柄模様を連続的に織り出した帯状布を用い、その裏面にホットメルト接着層を設けたベースシートを貼り合わせ、帯状布およびベースシートを含む装飾体素材をレーザー加工機に通して前記の図柄模様に合わせて連続的にハーフカットし、且つ各孤立部を抜き落とすための貫通カットを行うことにより、帯状布を前記の図柄模様に模様状カットするとともに、ベースシートを模様状カットすることなく該ベースの一体性を維持させ、次に装飾体素材の表面にキャリアフィルムを貼り付けてから、ベースシートを帯状布から剥離する布製装飾体の製造法。
  2. 装飾体素材の表面にキャリアフィルムを貼り付けた後に、フィルム付き装飾体素材を図柄模様ごとに個別に寸断し、次にベースシートを布残余部とともに剥離する請求項1記載の製造法。
  3. 無地または所定の図柄を連続的に織り出した帯状布を用い、その裏面にホットメルト接着層を設けたベースシートを貼り合わせ、帯状布およびベースシートを含む装飾体素材をレーザー加工機に通して図柄模様に合わせて連続的にハーフカットした後に、該装飾体素材の前記の図柄模様の部分だけに接着剤を塗布するかまたは布残余部だけに剥離剤を塗布し、次に装飾体素材の表面にキャリアフィルムを貼り付けてから、ベースシートを布残余部とともに帯状布から連続的に剥離する布製装飾体の製造法。
  4. 無地または所定の図柄を連続的に織り出した帯状布を用い、その裏面において、所定の図柄模様だけに形成したホットメルト接着層を介在させてベースシートを貼り合わせ、帯状布およびベースシートを含む装飾体素材をレーザー加工機に通して前記の図柄模様に合わせてハーフカットすることにより、帯状布を前記の図柄模様に模様状カットするとともに、ベースシートを模様状カットすることなく該ベースの一体性を維持させ、次にホットメルト接着層が介在しない布残余部だけ前記の帯状布から連続的に剥離し、装飾体素材の表面にキャリアフィルムを貼り付けてから、ベースシートを帯状布から剥離する布製装飾体の製造法。
  5. ハーフカット加工において、図柄模様に沿って装飾体素材にレーザー光を2回または3回以上照射することにより、模様状カット部の切断周縁を滑らかにする請求項1または4記載の製造法。
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