JP6076673B2 - 黒色ポリイミドフィルム - Google Patents

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Description

本発明は、黒色ポリイミドフィルムに関する。
近年、電子機器の高性能化、高機能化、小型化が急速に進んでおり、これに伴って電子機器に用いられる電子部品に対しても小型化、軽量化の要請が高まっている。上記要請を受け、フレキシブルプリント配線板は、可撓性を有し、繰り返し屈曲に耐えるため、狭い空間に立体的高密度の実装が可能であり、電子機器への配線、ケーブル、あるいはコネクター機能を付与した複合部品としてのその用途が拡大している。特に最近では、カメラ、ビデオカメラ、CD−ROMドライブの光ピックアップ部等の電子・光学機器に使用されることが多くなり、それに伴ってフレキシブルプリント配線板に対する遮光性と低光沢性が重要となっている。この遮光性とは光学機器の嫌光部に用いられるフレキシブルプリント配線板に必要な特性で、外部から嫌光部に侵入しようとする光を配線板で遮る特性であり、低光沢性は配線板によって遮られた光のわずかな反射光が再び嫌光部に侵入しないよう、反射光を拡散させる特性である。
また、フレキシブルプリント配線板は、携帯電話やパソコンにも欠かすことのできない電子部品であり、その需要は年々増加している。携帯電話やパソコンにおいては、機能とともにデザイン性も重要となってきており、黒色で、低光沢(マット)な質感を有するフレキシブルプリント配線板も求められている。
遮光性を付与させるために、従来はフレキシブルプリント配線板のカバーレイフィルム側の電気絶縁性フィルムに直接スクリーン印刷法等により黒色インクを印刷して対応していた。しかしながらこの方法では凹凸のあるフレキシブルプリント配線板にスクリーン印刷を行うため作業性が悪く、かつ回路加工工程中に印刷工程が増えることから、作業効率も悪くなってしまう。また、回路の外形加工時及び折り曲げ時に、黒色インクが折れたり剥れたりして遮光性が失われたり、黒色インクにより機器内部が汚染されてしまうという欠点があった。
この課題を解決するために、黒色で低光沢性を有するポリイミドフィルムが開示されている。
例えば、ポリイミドフィルムを黒色化した後、そのフィルム表面をマット処理することで低光沢性のポリイミドフィルムが得られることが開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、研磨粉がフィルムに付着し、その研磨粉を除去することが難しかった。
また、マット加工した基材上に溶液を塗布・乾燥させ、基材表面のマット形状をフィルムに転写させることで、遮光性フィルムが得られることが開示されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、この方法でマット処理できるのはフィルムの片面のみであり、もう一方の面をマット面は研磨等のマット処理が必要であった。
さらに、無機充填材を含有する黒色フィルムの表面をマット処理し、黒色耐熱遮光フィルムが得られることが開示されている(例えば、特許文献3参照)。無機充填材のみでは不十分であるため、追加してマット処理を実施しているため、前述同様、研磨粉がフィルムに付着し、その研磨粉を除去することが難しかった。
一方、無機充填材のみでフィルムにマット感を付与させようとすると、無機充填材の添加量を多くする必要があった。無機充填材の添加量を多くすることは、フィルムを脆くするだけでなく、フィルムの吸水率を高めてしまうことがあった。
特開平9―135067号公報 特表2010−534342号公報 特開2011−128598号公報
フィルム表面にマット感がある低光沢のフィルムを得るには、マット処理が必要となる。マット処理をすると、研磨粉がフィルムに付着し、次の工程を汚染したり、フィルム表面に存在するフィラー及び顔料の欠落が発生したりすることがあった。また、無機充填材を使用した場合、低光沢性を実現できる添加量にした場合、フィルム自体の吸水率を高め、フィルムの絶縁性を悪化させることがあった。本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであって、その目的は、遮光性、低光沢性、絶縁性、低吸水性に優れた黒色ポリイミドフィルムを提供することにある。
本発明者等は、かかる課題を解決するために鋭意検討した結果、(a)ポリイミド樹脂を100重量部、(b)顔料を1〜20重量部、及び(c)フィラーを1〜20重量部を含み、前記(c)フィラーの平均粒径が1〜10μm、及びフィラーが、有機珪素化処理、エステル化処理、ウレタン化処理、無水化処理、酸化処理、還元処理及び樹脂コーティング処理からなる群から選ばれる少なくとも1種で表面処理されており、フィルムの吸水率が4%以下であることを特徴とする黒色ポリイミドフィルムを用いることにより、得られたフィルムのマット処理が不要で、優れた遮光性、低光沢性、絶縁性、低吸水性を有する黒色ポリイミドフィルムを得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本願発明は、(a)ポリイミド樹脂を100重量部、(b)顔料を1〜20重量部、及び(c)フィラーを1〜20重量部を含み、前記(c)フィラーの平均粒径が1〜10μm、及びフィラーが、有機珪素化処理、エステル化処理、ウレタン化処理、無水化処理、酸化処理、還元処理及び樹脂コーティング処理からなる群から選ばれる少なくとも1種で表面処理されており、フィルムの吸水率が4%以下であることを特徴とする黒色ポリイミドフィルムである。
前記(c)フィラーの吸油量が50mL/100g以上、400mL/100g以下であることが好ましい。
前記(c)フィラーが、有機珪素処理で表面処理されていることが好ましい。
前記(c)フィラーの組成が、酸化ケイ素、酸化チタン及び酸化アルミからなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。
前記(c)フィラーの組成が、酸化ケイ素を含むことが好ましい。
前記(b)顔料がベンゾイミダゾール骨格を有するペリレンブラックであることが好ましい。
前記フィルムは、フィルム表面の光沢度が1〜50%であることが好ましい。
前記(a)ポリイミド樹脂が脱水剤及びイミド化触媒を用いて製造されることが好ましい。
本発明の黒色ポリイミドフィルムは、遮光性、低光沢性、絶縁性、低吸水性に優れる。
本発明の実施の形態について、以下に説明する。
黒色ポリイミドフィルムとは、全光線透過率が0.6%未満のポリイミドフィルムのことである。主に顔料でポリイミドフィルムを着色させているが、顔料自体が黒色である必要は無く、ポリイミドフィルム、顔料、フィラーを合わせた、フィルム状態で黒色となれば良い。
黒色ポリイミドフィルムは少なくとも(a)ポリイミド樹脂、(b)顔料、(c)フィラーで構成されており、黒色ポリイミドフィルムの吸水率は4%以下である。フレキシブルプリント配線板に用いる場合、ポリイミドフィルムは薬液(水溶液)で処理することがあり、フィルム自体が水に浸される。フィルム自体の吸水率が高いと、薬液に含まれる水を多量に含むことでフィルムが膨張してしまい、フレキシブルプリント配線板が反ったり、フィルム自体に含まれた水を除去するのに時間を要するために、フレキシブルプリント配線板の加工に長時間かかったりすることがあった。また、吸水率が高いために、吸水時の黒色ポリイミドフィルムの絶縁性を低下させることがあった。このため、黒色ポリイミドフィルムの吸水率が4%以下である必要がある。黒色ポリイミドフィルムの吸水率が4%を超えると、使用条件により前記のように、フレキシブルプリント配線板の反り、加工時間、絶縁性を悪化させることがあった。
顔料の含有量は、ポリイミド樹脂100重量部に対して、1〜20重量部であり、コストの面で1〜10重量部が好ましい。1重量部未満であれば、黒色とならず、20重量部を超えるとフィルムが脆弱になったり、電気絶縁性が低下したりすることがある。
フィラーの含有量は、ポリイミド樹脂100重量部に対して、1〜20重量部である。含有量が1重量部未満であれば、光沢を下げることができない場合がある。20重量部を超える場合、フィルムの機械強度を大幅に低下させる場合がある。
フィラーの平均粒径は、1〜10μmである。平均粒径が1μm以下だと光沢度を低くできず、10μm以上だとフィルムの機械強度を大幅に低下させることがあった。
フィラーは、フィラーを含有した黒色ポリイミドフィルムの吸水率を低く保つために、フィラーが表面処理されたものを用いる。フィラーの表面処理とは、フィラー表面を有機珪素化処理、エステル化処理、ウレタン化処理、無水化処理、酸化処理、還元処理及び樹脂コーティング処理からなる群から選ばれる少なくとも1種で表面処理されており、フィラー表面に変化を与える処理である。前記表面処理によりフィラーを含有した黒色ポリイミドフィルムの吸水率だけでなく、吸湿率も低下することができる。中でも、フィラー表面を有機珪素化処理、エステル化処理、ウレタン化処理、無水化処理することは、フィラー表面の親水基と反応し、フィラー表面の親水性を低下させ前記フィラーを含むフィルムの吸水率を低下させて、前記フィルムの絶縁性を向上させる面で好ましく、フィラー表面に疎水性を付与させ、前記フィルムの絶縁性を向上させる面で有機珪素化処理がさらに好ましい。ここで言うフィラー表面の親水基とは、前記フィラーを含むフィルムの吸水率を高める置換基のことである。親水基としては、例えば、−OH基、−COOH基、−NH基等の水と水素結合を形成しやすい置換基が挙げられる。フィラーの表面処理とは、前記置換基の水素結合活性部位を不活性化又は活性を低下させることであり、例えば、置換基の水素を置換又は覆って水素結合を生じさせなくすることである。
フィラーの吸油量が、50mL/100g以上400mL/100g以下である場合、分散性が向上するため好ましく、100mL/100g以上350mL/100g以下であることが、フィラーの分散性を向上させ、及び吸水率を低下させる面でさらに好ましい。フィラーの吸油量が50mL/100g未満だと、フィラー分散液の分散性が低下しフィラーの凝集物が発生することがあった。吸油量が400mL/100gより大きいとフィラー内部に水を多く溜め込んでしまい、フィラーを多く含有するポリイミドフィルムでは、吸水率が高くなることがあった。フィラーの吸油量が大きいとフィラー内部が入り組んだ形状(凹凸)となっており、大きな空洞が形成していると推定している。フィラー表面及び/又は内部に多くの凹凸が形成されていると、入射光が様々な方向に反射し、光沢度を下げることができると考えている。また、フィラー内部に大きな空洞が形成されていると、フィラーの密度が低くなっており、溶剤にフィラーを分散させた分散液や、樹脂を溶解した溶液にフィラーを分散させた分散液の中で、フィラーが沈降しにくいため、分散させやすく、分散性が向上すると考えている。一方、吸油量が大きいと、フィラー内部の大きな空洞に水を溜め込みやすく、フィラーを多く含有するポリイミドフィルムの吸水率を高めていると考えている。それに対し、フィラー表面を処理することで、フィラー内部に水が入りにくく、溜め込みにくいため、低光沢性を実現できるレベルまで、フィラーを含有させたとしても、ポリイミドフィルムの吸水率を低くすることができると考えている。
フィラーの比表面積は、100〜800m/gであることが好ましい。光沢度と分散性の観点で、200〜700m/gが好ましく、200〜500m/gがさらに好ましい。フィラーの比表面積が100m/g未満であると、分散性が乏しく、凝集物が発生することがあった。フィラーの比表面積が800m/gより大きいとフィラー表面に水分が吸着し、フィルムの吸湿率が高く、絶縁性を低下させることがあった。
フィラーの組成は、黒色ポリイミドフィルムの絶縁性、低光沢性、低吸水性と機械特性を発現できるものであれば特に限定されないが、好ましいフィラーとして、酸化アルミ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ケイ素、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミ等が挙げられる。その中でも、光沢度を制御しやすい点で酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミが好ましく、フィルムの色に影響を与えず、フレキシブルプリント基板作製時に使用する溶液への影響が少ない点で、酸化ケイ素が好ましい。酸化ケイ素としては、形状、製造方法等の観点から、溶融シリカ、多孔質シリカ、シリカゲル、フュームドシリカ、球状シリカ等が挙げられるが、溶剤分散性、低光沢性発現の面で多孔質シリカを用いることが好ましい。本発明では前記フィラーの表面処理を実施したものを用いる。
顔料は、ポリイミドフィルムの色と顔料で黒色と絶縁性を発現できるものであれば特に制限されないが、好ましい顔料として、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アルミ、カオリナイト、モンモリロナイト、セリサイト、マイカ、低導電性カーボンブラック、チタンブラック、鉄とクロム等を含む金属酸化物、アニリンブラック、ペリレンブラック等が挙げられる。その中でも、着色力の面で低導電性カーボンブラックとペリレンブラックを用いることが好ましく、着色力と絶縁性、誘電率の面でペリレンブラックを用いることが好ましい。ペリレンブラックの中でも、耐熱性の面で、ベンゾイミダゾール骨格を含むペリレンブラックがさらに好ましく、350℃×20分間後の加熱減量率が3%未満であるベンゾイミダゾール骨格を含むペリレンブラックが特に好ましい。ベンゾイミダゾール骨格を含むペリレンブラックは、細かい粒子や、異性体が高温時に昇華することがあり、ポリイミドフィルムを製造する工程を汚染することがあった。前記のような工程の汚染を低減させる点で、350℃×20分間後の加熱減量率が3%未満であるペリレンブラックを用いることが特に好ましい。
また、ポリイミドフィルムの光沢度は1〜50%が好ましい。50%を超えると、フィルム表面に入射する光を散乱させることが不十分である。さらに40%以下が下地の凹凸を見えにくくするために好ましく、20%以下が特に好ましい。光沢度が小さくなると、より一層下地の凹凸を見えにくくできる。
次に、本発明に係るポリイミドフィルムについて説明する。
黒色ポリイミドフィルムは、厚さが5〜100μmであることが好ましい。フィルムの厚さは用途によって異なる。例えば、フレキシブルプリント配線板のカバーレイフィルムで用いられる場合、ポリイミドフィルムの厚さが5〜75μmが好ましく、また、フレキシブルプリント配線板のベースフィルム(基板)に用いられる場合、ポリイミドフィルムの厚さが5〜100μmが好ましい。
黒色ポリイミドフィルムの表面粗さは、十点平均粗さ(Rz)が1.0〜4.0μmであることが好ましい。Rzが1.0μm未満であると、低光沢とならない可能性があり、4.0μmを超えるとフィルムが脆化する可能性がある。この表面粗さ(Rz)は、フィラーの平均粒径、フィラーの含有量とイミド化法により調整が可能である。フィラーの平均粒径が大きいとRzは大きくなり、フィラーの含有量が多いとRzは大きくなる。イミド化法では、熱的イミド化法よりも化学的イミド化法の方が、Rzは大きくなりやすい。
ポリイミドフィルムを構成するポリイミド樹脂は、その前駆体であるポリアミド酸重溶液から得られる。このポリアミド酸重合体溶液は、当業者が通常用いる方法で製造することができる。すなわち、1種または2種以上のテトラカルボン酸二無水物成分と1種または2種以上のジアミン成分を実質等モル使用し、有機極性溶媒中で重合してポリアミド酸重合体溶液が得られる。
ポリイミドフィルムを構成するポリイミド樹脂の製造に用いられる代表的な酸二無水物成分としては、ピロメリット酸二無水物、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3´,4,4´−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、4,4´−オキシジフタル酸無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4´−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、4,4´−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸無水物、3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3´,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル無水物)、p−フェニレンジフタル酸無水物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物等を上げることができる。その中でも、ピロメリット酸二無水物は、耐熱性の面で好ましい。
またジアミン成分としては、4,4´−ジアミノジフェニルエーテル、3,4´−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)スルフォン、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)スルフォン、4,4´−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4、4´−ジアミノジフェニルスルフォン、3、3´−ジアミノジフェニルスルフォン、9、9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、ビスアミノフェノキシケトン、4、4´−(1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン))ビスアニリン、4、4´−(1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン))ビスアニリン、メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、4、4´−ジアミノベンズアニリド、3、3´−ジメチル−4、4´−ジアミノビフェニル、3、3´−ジメトキシ−4、4´−ジアミノビフェニル等の芳香族ジアミン、あるいはその他の脂肪族ジアミンを挙げることができる。その中でも、パラフェニレンジアミンは、耐熱性、低加熱収縮の面で好ましい。
本発明のポリイミドフィルムを構成するポリイミド樹脂は、その前駆体であるポリアミド酸重合体の重量平均分子量が10,000〜1,000,000であることが望ましい。重量平均分子量が10,000未満ではできあがったフィルムが脆くなる場合がある。他方、重量平均分子量が1,000,000を越えるとポリイミド前駆体であるポリアミド酸ワニスの粘度が高くなりすぎ取扱いが難しくなるおそれがある。
ポリアミド酸重合体の生成反応に使用される有機極性溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒;N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒;N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒;フェノール、o−、m−、またはp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒;あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどを挙げることができる。これらは単独または混合物として用いるのが望ましい。更にはキシレン、トルエンのような芳香族炭化水素を前記溶媒に一部混合して使用してもよい。また、このポリアミド酸重合体は前記の有機極性溶媒中に5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%溶解されているのが取扱いの面から望ましい。
本発明におけるポリイミドフィルムを構成するポリイミド樹脂への、顔料及び/又はフィラーの添加方法は上記ポリアミド酸を重合する前に予め溶剤中へ添加しておく方法、ポリアミド酸の重合途中に、顔料及び/又はフィラー、又はその分散液をポリアミド酸溶液に添加する方法、顔料及び/又はフィラーを予め溶剤に分散しておき、その分散液をポリアミド酸溶液重合後に添加する方法等が挙げられるが、特に限定されるものでは無い。ポリアミド酸の重合前又は重合途中に、顔料及び/又はフィラー、その分散液を溶剤に添加しておく際は、顔料及び/又はフィラーの含水分量を低く管理することが好ましい。顔料及び/又はフィラーの含水分量の管理は、固体状態で含まれる水分を管理する方法(吸水しないような梱包にする、分散する前に乾燥する等)、分散液の状態で含まれる水分を管理する方法(分散液中に脱水剤を混合する等)で厳密に管理することが好ましい。また、ポリミアド酸溶液重合後に顔料及び/又はフィラーの分散液を添加する際は、両溶液の粘度差による混合不良や、顔料及び/又はフィラーのショック凝集の恐れがあり、粘度差を小さく、顔料及び/又はフィラーの分散液の固形成分濃度を低くすることが好ましい。なお、顔料及び/又はフィラーの分散液を使用する際、分散液中にポリアミド酸溶液を加えて溶液粘度を上げたり、微小フィラーを添加し分散液のチクソ性を上げたりして、分散液の安定性を向上させることが好ましい。
顔料及び/又はフィラーの分散方法としては、ボールミル、ビーズミル、三本ロール、ホモジナイザー、超音波、撹拌翼を用いた撹拌、等公知の分散技術を適用可能である。尚、顔料とフィラーとは別々に分散液を作製してもよいし、1つの分散液としてもよい。
黒色ポリイミドフィルムを構成するポリイミド樹脂の製造方法は、熱的イミド化法と化学的イミド化法がある。熱的イミド化法は、脱水剤を使用せずに熱のみでイミド化させる方法であり、イミド化触媒を併用することができる。また化学的イミド化法は脱水剤を使用してイミド化させる方法であり、イミド化触媒を併用することが必須である。ポリアミド酸のイミド化は、イミド化反応とポリアミド酸のアミド結合の開列反応との競争反応であり、イミド化反応速度の速い化学的イミド化法を採用することが好ましい。特に本発明のようなポリイミドフィルムは、顔料及びフィラーを含むことでフィルムが脆くなるため、化学的イミド化法で黒色ポリイミドフィルムを製造することは、ポリイミドフィルムの伸び率や引張り強度等の機械特性を高めるだけで無く、ポリイミドフィルムの製膜性が優れるため、生産性を向上させる点で好ましい。また、化学的イミド化法は、脱水剤及びイミド化触媒を用いるため、熱的イミド化法と比較し、比較的低温でイミド化反応が進行する。このため、フィルムの中にフィラーが埋没しにくく、フィラーの含有量が少量であっても、低光沢性を実現することができる点でさらに好ましい。
熱的イミド化法又は化学的イミド化法で用いられるイミド化触媒としては、例えばトリエチルアミンなどの脂肪族第三級アミン類、ジメチルアニリン等の芳香族第三級アミン類、ピリジン、ピコリン、イソキノリン等の複素環式第三級アミン類などが挙げられるが、フィルムの機械特性を向上させる点で複素環式第三級アミン類を用いることが好ましい。イミド化触媒の添加量は、ポリアミド酸のアミド結合の数に対して、0.3〜1.5当量であることが好ましい。
また、化学的イミド化法で用いられる脱水剤としては、例えば無水酢酸等の脂肪族酸無水物、無水安息香酸等の芳香族酸無水物などが挙げられるが、反応生成物が加熱によりフィルムから除去しやすい点で無水酢酸を用いることが好ましい。脱水剤の添加量はポリアミド酸のアミド結合の数に対して、1.3〜3.0当量であることが好ましい。
顔料及びフィラー及びポリアミド酸溶液と、イミド化触媒及び脱水剤、又はイミド化触媒が混合した状態であるドープ溶液(混合する順番は順不同)は、−10〜10℃に冷却し、ダイからドラム又はエンドレスベルト上に流延し、200℃以下の熱風で10〜1000秒乾燥することが好ましい。その後、ドラム又はエンドレスベルトから自己支持性を有するゲルフィルムを剥がし、フィルムの両端を金属ピン又は金属クリップで固定し、150℃以上500℃以下の熱風炉で3〜600秒焼成することが好ましい。その後、400℃以上600℃以下のIR炉で3〜600秒追加焼成し、最後に400℃以下の熱風炉で3〜600秒焼成することが好ましい。
その後、金属ピン又は金属クリップで固定していたフィルム両端を切り落とし、フィルムロールとして巻き取ることが好ましい。
黒色ポリイミドフィルムは、接着剤等の異種材料との密着性を向上させる目的で、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、有機モノマー、カップリング剤等の各種有機物をプライマーとして塗布する方法、金属水酸化物、有機アルカリ等で表面処理する方法、プラズマ処理、コロナ処理する方法、表面をグラフト化させる方法、等の各種表面処理を行うことができる。
ポリイミドフィルムの全光線透過率は、得られたフィルムの厚みでの全光線透過率が0.6%未満であることが好ましい。
ポリイミドフィルムの常態時の絶縁破壊電圧は、100V/μm以上が好ましく、150V/μm以上がさらに好ましい。100V/μm未満だと、フレキシブルプリント配線板に使用すると絶縁不良を起こす可能性がある。また、吸水時の絶縁破壊電圧は、フレキシブルプリント配線板の中で、黒色ポリイミドフィルムで覆われる部分よりも、フレキシブルプリント配線板と他部品との接点部分に漏電が生じて絶縁不良が生じることが大半であるが、フレキシブル配線板の絶縁破壊電圧は高い方が好ましく、100V/μm以上が好ましい。
ポリイミドフィルムの吸湿率は2%未満が好ましい。2%以上であると、高温高湿時の絶縁性試験で絶縁不良が発生する可能性がある。
ポリイミドフィルムの外観は、顔料及び/又はフィラーの凝集物が無いことが好ましい。
以下、実施例および比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例および比較例におけるフィルムの特性は、次のようにして評価した。
〔平均粒径〕
島津製作所社製レーザ回折式粒度分布測定装置SALD−3100を用いて、平均粒径を算出し、平均粒径とした。
〔吸油量〕
JIS K5101に基づき測定した。
〔全光線透過率〕
日本電色工業社製のヘーズメーター、NDH 5000を用いて、ASTM D 1003に従って全光線透過率(%)を全光線透過率とした。全光線透過率が0.6%未満を「○」とし、0.6%以上を「×」とした。
〔光沢度〕
日本電色工業社製の光沢度計、V−7000を用いて、入射角60°での光沢度(%)測定した値を光沢度とした。光沢度が50%未満を「○」、50%以上を「×」とした。
〔絶縁破壊電圧〕
JIS C 2110−7.1にしたがって測定し、絶縁破壊した電圧の値を測定サンプルの厚みで除した値V/μmを絶縁破壊電圧とした。絶縁破壊電圧は、23℃(±3℃)/55%RH(±5%RH)の環境で48時間放置した後に測定した。吸水後での測定は、バットに蒸留水を入れ、フィルムが蒸留水に浮かないようにして48時間浸した。その後、フィルムを取り出した後、フィルム表面の水滴を拭き取り、フィルムを取り出した後3分以内に測定した。
常態時の絶縁破壊電圧が、150V/μm以上を「○」、100V/μm以上150V/μm未満を「△」、100V/μm未満を「×」とした。
また、吸水時の絶縁破壊電圧が、100V/μm以上を「○」、100V/μm未満を「×」とした。
〔吸水率〕
200℃×30分乾燥させた後、乾燥後フィルムの重量を計測した。その後、蒸留水に48時間浸し、フィルムを取り出した後、フィルム表面の水滴を拭き取り、フィルムを取り出した後3分以内に吸水後フィルムの重量を計測した。吸水率が4%未満を「○」とし、4%以上を「×」とした。
〔外観〕
フィルム化後、目視で、フィルムにフィラーの凝集物が発生しているかどうかで判定した。凝集物が発生していないものを「無」、凝集物が発生しているものを「有」とした。
〔製膜性〕
フィルム化操作中に、フィルムが脆いために裂けてしまったものを「×」、裂けずにフィルムが得られたものを「○」とした。
(合成例1:ポリアミド酸溶液の合成)
10℃に冷却したN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)805.9gにp−フェニレンジアミン(p−PDA)を 10.1g、及び4,4´−ジアミノジフェニルエーテル(4,4´−ODA)を56.2g添加して溶解させた後、ピロメリット酸二無水物(PMDA)を79.2g添加して60分攪拌し溶解させた。さらにこの溶液に別途調製してあったPMDAのDMF溶液(PMDA2.45g/DMF31.6g)を注意深く添加し、粘度が3000ポイズ程度に達したところで添加を止めた。1時間撹拌を行って固形分濃度約15重量%、23℃での回転粘度が3200ポイズのポリアミド酸溶液(a)を得た。
(調合例1:顔料分散液の調合)
顔料30gをDMF470gに混合した後、ビーズミルを用いて分散させ、固形成分濃度6重量%の顔料分散液を得た。分散状態は、グラインドゲージで1μm以上の粗粒子が含まれないことを確認した。
(調合例2:フィラー分散液の調合)
フィラー50gをDMF450gに混合した後、ホモジナイザーで分散させ、固形成分濃度10重量%のフィラー分散液を得た。
(実施例1)
顔料としてベンゾイミダゾール骨格を含むペリレンブラック(BASF社製Lumogen Black FK4280)を用い、調合例1と同様にして調合した顔料分散液14.0gと、フィラーとしてジメチルシロキサン処理した酸化ケイ素(富士シリシア化学社製サイロホービック100:平均粒径2.7μm、吸油量240mL/100g)を用い、調合例2と同様にして調合したフィラー分散液13.4gを混合して、顔料フィラー分散液を調合した。その後、合成例1で得たポリアミド酸溶液(a)123.3gと前記顔料フィラー分散液を混合しドープを調合し、0℃以下の温度で冷却した。前記ドープに、イミド化剤(無水酢酸/イソキノリン/DMF=19.1g/8.5g/26.0g)を添加し、0℃以下の温度で攪拌・脱泡し、コンマコーターを用いアルミ箔上に流延塗布した。この樹脂膜を120℃×60秒で加熱した後アルミ箔から自己支持性のゲル膜を引き剥がして金属枠に固定し、250℃×11秒、350℃×11秒、450℃×120秒で乾燥・イミド化させて厚み12μmのポリイミドフィルムを得た。得られたポリイミドフィルムは、ポリイミド樹脂100重量部に対して、顔料が5重量部、フィラーが8重量部含有している。得られたフィルムの特性を表1に示す。
Figure 0006076673
(実施例2)
フィラーをジメチルシロキサン処理した酸化ケイ素(富士シリシア化学社製サイロホービック200:平均粒径3.9μm、吸油量230mL/100g)に変更したこと以外は実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
(実施例3)
フィラーをジメチルシロキサン処理した酸化ケイ素(富士シリシア化学社製サイロホービック704:平均粒径6.2μm、吸油量170mL/100g)に変更したこと以外は実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
(実施例4)
フィラーをジメチルシロキサン処理した酸化ケイ素(富士シリシア化学社製サイロホービック4004:平均粒径8.0μm、吸油量165mL/100g)に変更したこと以外は実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
参考例1
フィラーをジメチルシロキサン処理した酸化ケイ素(富士シリシア化学社製サイロホービック603:平均粒径6.7μm、吸油量50mL/100g)に変更したこと以外は実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
(実施例6)
フィラーをジメチルシロキサン処理した酸化ケイ素(富士シリシア化学社製サイロホービック507:平均粒径2.7μm、吸油量110mL/100g)に変更したこと以外は実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
(実施例7)
フィラーをジメチルシロキサン処理した酸化ケイ素(富士シリシア化学社製サイロホービック200:平均粒径3.9μm、吸油量230mL/100g)に変更したことと含有量をポリイミド樹脂100重量部に対して2重量部に変更した以外は実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
(実施例8)
フィラーをジメチルシロキサン処理した酸化ケイ素(富士シリシア化学社製サイロホービック200:平均粒径3.9μm、吸油量230mL/100g)に変更したことと含有量をポリイミド樹脂100重量部に対して15重量部に変更した以外は実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
(実施例9)
顔料の含有量をポリイミド樹脂100重量部に対して10重量部に変更し、フィラーをジメチルシロキサン処理した酸化ケイ素(富士シリシア化学社製サイロホービック200:平均粒径3.9μm、吸油量230mL/100g)に変更したことと含有量をポリイミド樹脂100重量部に対して5重量部に変更し、フィルムの厚みを50μmに変更したこと以外は実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2に示す。
Figure 0006076673
(実施例10)
顔料の含有量をポリイミド樹脂100重量部に対して1重量部に変更し、フィラーをジメチルシロキサン処理した酸化ケイ素(富士シリシア化学社製サイロホービック200:平均粒径3.9μm、吸油量230mL/100g)に変更したことと含有量をポリイミド樹脂100重量部に対して5重量部に変更し、フィルムの厚みを75μmに変更したこと以外は実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2に示す。
参考例2
顔料をエボニック・デグサ社製カーボンブラック Special Black 4に変更し、フィラーをジメチルシロキサン処理した酸化ケイ素(富士シリシア化学社製サイロホービック702:平均粒径4.1μm、吸油量170mL/100g)に変更したこと以外は実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2に示す。
参考例3
顔料をエボニック・デグサ社製カーボンブラック Special Black 4に
変更したこと以外は実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを得た。得られたフィルム
の特性を表2に示す。
参考例4
顔料をエボニック・デグサ社製カーボンブラック Special Black 4に変更し、フィラーをジメチルシロキサン処理した酸化ケイ素(富士シリシア化学社製サイロホービック603:平均粒径6.7μm、吸油量50mL/100g)に変更したこと以外は実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2に示す。
(比較例1)
顔料、フィラーを添加しない以外は実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表3に示す。
Figure 0006076673
(比較例2)
フィラーを酸化ケイ素(富士シリシア社製サイリシア350:平均粒径3.9μm、吸油量320mL/100g)に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表3に示す。
(比較例3)
フィラーを酸化ケイ素(日産化学社製スノーテックス−ZL:平均粒径0.1μm、吸油量35mL/100g)に変更したことと含有量をポリイミド樹脂100重量部に対して15重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表3に示す。
(比較例4)
フィラーをジメチルシロキサン処理した酸化ケイ素(富士シリシア社製サイロホービック704:平均粒径6.2μm、吸油量170mL/100g)に変更したことと含有量をポリイミド樹脂100重量部に対して25重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを作製したが、フィルムが脆かったため、均一なフィルムが得られなかった。
結果を表3に示す。
(比較例5)
フィラーを酸化ケイ素(富士シリシア社製サイリシア470:平均粒径14.1μm、吸油量200mL/100g)に変更したことと含有量をポリイミド樹脂100重量部に対して15重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを作製したが、フィルムが脆かったため、均一なフィルムが得られなかった。結果を表3に示す。

Claims (6)

  1. (a)ポリイミド樹脂を100重量部、
    (b)顔料を1〜20重量部、及び
    (c)フィラーを1〜20重量部
    を含み、
    前記(b)顔料がベンゾイミダゾール骨格を有するペリレンブラックであり、
    前記(c)フィラーの平均粒径が1〜10μm、フィラーの吸油量が100mL/100g以上、350mL/100g以下、及びフィラーが、有機珪素化処理、エステル化処理、ウレタン化処理、無水化処理、酸化処理、還元処理及び樹脂コーティング処理からなる群から選ばれる少なくとも1種で表面処理されており、フィルムの吸水率が4%以下であることを特徴とする黒色ポリイミドフィルム。
  2. 前記(c)フィラーが、有機珪素処理で表面処理されていることを特徴とする請求項に記載の黒色ポリイミドフィルム。
  3. 前記(c)フィラーの組成が、酸化ケイ素、酸化チタン及び酸化アルミからなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の黒色ポリイミドフィルム。
  4. 前記(c)フィラーの組成が、酸化ケイ素を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の黒色ポリイミドフィルム。
  5. フィルム表面の光沢度が1〜50%であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の黒色ポリイミドフィルム。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の黒色ポリイミドフィルムの製造方法であって、前記(a)ポリイミド樹脂脱水剤及びイミド化触媒を用いて製造工程含むことを特徴とする黒色ポリイミドフィルムの製造方法
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