JP6074767B2 - 熱転写シート - Google Patents

熱転写シート Download PDF

Info

Publication number
JP6074767B2
JP6074767B2 JP2013042291A JP2013042291A JP6074767B2 JP 6074767 B2 JP6074767 B2 JP 6074767B2 JP 2013042291 A JP2013042291 A JP 2013042291A JP 2013042291 A JP2013042291 A JP 2013042291A JP 6074767 B2 JP6074767 B2 JP 6074767B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
resin
resistant
thermal head
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013042291A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014156110A (ja
Inventor
敬則 保科
敬則 保科
慎太郎 小島
慎太郎 小島
尚士 大田
尚士 大田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dynic Corp
Original Assignee
Dynic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dynic Corp filed Critical Dynic Corp
Priority to JP2013042291A priority Critical patent/JP6074767B2/ja
Publication of JP2014156110A publication Critical patent/JP2014156110A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6074767B2 publication Critical patent/JP6074767B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Description

本発明は熱溶融転写方式の熱転写シートに関し、詳しくは印字の際に耐熱性と滑性に優れ、良好な印字が可能な熱転写シートに関する。
基材フィルム上に顔料等の着色剤及び樹脂・ワックス等のバインダーを含有する熱溶融性インク層を設けた熱溶融転写方式の熱転写シートは、各種の印字を熱転写プリンタで簡便に行う事ができ、メンテナンス性にも優れる為、工場などでラベル等にバーコード等を印字して製品管理や物流管理を行うのに良く利用されている。
近年では求められる性能や用途も多様化し、しだいに印字物の耐熱性に優れた熱転写シートの必要性や印字速度の向上等が求められるようになっている。そして、それらの要求を解決する方法の一つとして、印字の際に熱転写シートに加える熱量を上げる方法が採用されている。印字の際に熱転写プリンタのサーマルヘッドから熱転写シートに加える熱量を上げることにより、インク層を安定的に且つ瞬時に溶融する事が出来る為、耐熱性を持った樹脂を転写する事や高速印字を行う事が容易になるが、その一方で加えられる熱量が上がった事により、従来の耐熱滑性層では加えられた熱量に耐えきれずに熱転写シートが印字の際に滑り性を失い印字に不具合が発生するスティッキングという現象が発生し、酷い場合には熱で基材フィルムが熱で破断したりするという大きな問題が発生する。
また前記のような問題が発生しない場合でも、耐熱滑性層に含まれる樹脂成分がサーマルヘッドの熱によって溶融又は軟化してサーマルヘッドに付着したり、サーマルヘッドカス(接触するサーマルヘッドとの機械的な摩擦や応力によって耐熱滑性層に含まれる成分が脱落して粉状のカスとなりサーマルヘッドと耐熱滑性層の間に堆積するもの)がヘッドに堆積したりして印字に不具合が発生したりする。さらにサーマルヘッドに付着した樹脂成分や堆積したサーマルヘッドカスを放置すると、サーマルヘッドに焼付いたり、サーマルヘッドを腐食したりし、その事が原因でサーマルヘッド自体を破壊するという問題が発生する事がある。
このようなサーマルヘッドに付着した樹脂やサーマルヘッドカスは、有機溶剤等によって拭取ったり、専用のクリーニングシートを使用したりして取り除く事が出来るが、近年では24時間操業の工場等で連続的に熱転写プリンタを使用する事も多く、生産性の観点からサーマルヘッドの清掃の為に製造ラインを停止する事は好まれず、いわゆるメンテナンスフリー性の要求が強く求められている。
これらの問題を解決する為に、例えば耐熱滑性層の耐スティッキング性能を向上させた熱転写シートとして、特開昭62−82086(特許文献1)に示されるように、耐熱滑性層にポリウレタン樹脂とシリコーン樹脂の共重合物を使用した熱転写シートが知られている。
しかしながら、特許文献1に示される熱転写シートは、耐スティッキング性及び耐熱性は充分であるが、塗膜強度が不充分である為に、連続印字の際にサーマルヘッドとの摩擦や機械的な応力によって、耐熱滑性層の構成物が脱落してサーマルヘッドに付着したり、サーマルヘッドカスが発生したりする。また、このような架橋された接着性樹脂はサーマルヘッドに一度固着すると取れにくいので、定期的に清掃をしないとサーマルヘッドに完全に焼き付いてしまいサーマルヘッド自体を破壊してしまう危険性がある。
また特許文献1の耐熱滑性層に使用された未反応のイソシアネートモノマーは、サーマルヘッドに非常に付着しやすい為、定期的に清掃をしないとサーマルヘッドに焼き付いてサーマルヘッド自体を破壊してしまう危険性がある。
また特許文献1の耐熱滑性層に使用された未反応のシリコーン樹脂成分は、長期保存の後などにインク層側に徐々に移行して印字障害を発生する危険性がある。
次に、特開平1−234292(特許文献2)に示されるように、耐熱滑性層にアセテート基を含むセルロースエステル樹脂を主成分とする熱転写シートが知られている。
特許文献2に示される熱転写シートは、耐スティッキング性に優れ、サーマルヘッドの焼付きが発生しにくいが、基材フィルムに対しての密着性が乏しい為にサーマルヘッドカスの堆積が多くなる傾向がある。
また特許文献2の耐熱滑性層に使用されたシリコーンオイルは、長期保存の後などにインク層側に移行して転写不良などの印字障害が発生する傾向がある。
特開昭62−82086号公報 特開平1−234292号公報
このように従来の発明は、特許文献1に示されるように、耐熱滑性層に使用する接着性樹脂とシリコーン樹脂を共重合したり、さらにそれらを架橋したりする事によって、耐熱性と滑性と塗膜強度と基材フィルムへの密着性を同時に満たそうとしようとしている。しかしこのような方法で作成された樹脂は性能のバランスをとる事が難しかったり、架橋が不充分で本来の性能が発現しなかったりするという問題がある。仮にこれらの樹脂を使用した耐熱滑性層の各性能が非常に優れていたとしても、万が一これらの樹脂が熱転写シートから脱落して、サーマルヘッドに付着すると、接着性を有している為に非常に取れにくく、架橋等されている為に溶融しにくく、溶融しても非常に粘度が高い為に、清掃せずに放置するとサーマルヘッドに頑強に焼付いてしまいヘッドを破壊する為に、必ず定期的なヘッドの清掃が必要になる。また重合や架橋の際に使用した未反応イソシアネートが簡単にヘッドに焼付いてしまい、サーマルヘッドを破壊するという問題もある。
また、特許文献2に示されるようにアセテート基を含むセルロースエステル樹脂を使用すれば、樹脂自体の接着性が少なく、ヘッドに付着しても再溶融または軟化して取れやすい為にヘッドへの焼付きは低減するが、セルロースエステル樹脂は基材フィルムに対する密着性が乏しい為に特許文献1の発明の耐熱滑性層よりもサーマルヘッドカスが発生しやすいという傾向がある。
さらに特許文献1及び特許文献2の耐熱滑性層は、熱転写シートに滑性を持たせる為に、シリコーン樹脂やシリコーンオイルを使用しており、熱転写シートを長期保存した際にシリコーン成分がインク層に移行して印字不具合を発生するという問題がある。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、近年の印字の際の高熱量に対して優れた耐熱性や耐スティッキング性を持ち、従来の耐熱滑性層に比べてサーマルヘッドへの樹脂成分の焼付きやサーマルヘッドカスの堆積を大幅に低減し、さらに耐熱滑性層からインク層へのシリコーン成分等の移行による印字不具合の発生しない優れた耐熱滑性層を開発し、この耐熱滑性層を用いることにより、従来の熱転写シートと比較してサーマルヘッドのメンテナンスの頻度が大幅に低減されるメンテナンスフリー性に優れた熱溶融転写方式の熱転写シートを提供する事が本発明の課題である。
これらの問題を解決する為に、本発明者は、基材フィルムの一方の面に加熱溶融して転写するインキ層を有する熱転写シートにおいて、基材の他方の面に耐熱滑性層を設け、それにセルロースアセテート系樹脂を使用する事によって、耐熱性に優れた強靭な塗膜を形成する事を可能とした。さらにある特定の炭化水素系合成ワックスを添加する事により優れた滑性が耐熱滑性層に付与され、サーマルヘッドからの熱が加えられてない時や熱が少ない時は耐熱滑性層に添加されたワックス成分の微粒子が堆積したサーマルヘッドカスなどを清掃する効果を持つことを見出した。
さらに本発明者は、耐熱滑性層に添加した炭化水素系合成ワックスが100〜140℃の範囲で溶融する事により、サーマルヘッドから加わる熱量を適度に吸熱し、さらに溶融したワックス成分がサーマルヘッドに焼付いた樹脂分や堆積したサーマルヘッドカスなどを清掃する効果を持つことを見出し、耐熱性の補完効果とサーマルヘッドの清掃性の両方を持たせる事に成功した。さらに発明者は耐熱滑性層に含まれる耐熱性樹脂と炭化水素系合成ワックスの質量比率が70/30〜95/5の範囲であると、これらの効果を最大限に発現できる事を見出した。
さらに本発明者は、前記耐熱滑性層に使用するセルロースアセテート系樹脂としてセルロースアセテートプロピオネート樹脂選択する事により、汎用溶媒に溶解しやすく、適度な柔軟性を有し、塗装性が良好になる事を見出した。
さらに本発明者は、前記耐熱滑性層に使用されるセルロースアセテートプロピオネート樹脂のガラス転移点(Tg)を90℃以上にする事により、耐熱滑性層の耐熱性及び耐スティッキング性がさらに向上する事を見出した。
さらに本発明者は、前記耐熱滑性層に酸化または無水マレイン酸変性された炭化水素系合成ワックスを使用する事によって、塗膜の成膜性、基材フィルムへの密着性、溶融時のサーマルヘッドの清掃性においてさらに優れている事を見出した。
さらに本発明者は、前記耐熱滑性層にTgが60〜100℃の範囲のポリエステル系樹脂又はアクリル系樹脂から選ばれる熱可塑性樹脂を耐熱滑性層全体の1〜10質量%添加する事により、耐熱滑性層と基材フィルムの密着強度を向上させ、耐熱滑性層から発生するカスをより低減させる事を見出した。また添加量を少なく抑える事によって、樹脂分のサーマルヘッドへの焼付きを可能な限り低減した。
さらに本発明者は、前記耐熱滑性層に、無機フィラーを1〜10%添加する事により、サーマルヘッドに焼付いた樹脂やサーマルヘッドカスなどを物理的に除去し、サーマルヘッドの清掃効果を向上させる事を見出した。
さらに本発明者は、前記耐熱滑性層に、モース硬度5以下の無機フィラーを添加する事により、サーマルヘッドの寿命を延ばす事を見出した。
また本発明は、耐熱滑性層がシロキサン結合を含むシリコーン成分を一切含まない事から、耐熱滑性層からインク層への移行物による印字障害の発生を防ぐ事に成功した。
本発明によれば、基材フィルムの一方に加熱溶融して転写するインキ層を少なくとも有し、その他方に耐熱滑性層を有する熱転写シートにおいて、近年の印字の際の高熱量に対して優れた耐熱性や耐スティッキング性を持ち、従来の耐熱滑性層に比べてサーマルヘッドへの樹脂の焼付きやサーマルヘッドカスの堆積を大幅に低減し、さらに耐熱滑性層からインク層へのシリコーン成分の移行による印字不具合の発生しない優れた耐熱滑性層を開発し、この耐熱滑性層を使用する事によりメンテナンスフリー性に優れた熱溶融転写方式の熱転写シートを提供する事が可能となる。
本発明の実施形態に係る熱転写シートを示す模式的断面図である。
本発明の熱転写シート5は、基本的に図1に示すように基材フィルム1の上に順次設けられた離型層2及びインク層3と、基材フィルム1を挟んで反対側に設けられた耐熱滑性層4からなるが、層構造はこれに限定されるわけではなく、公知の一般的な熱溶融転写方式の熱転写シートの層構造から任意に選択してもよい。
本発明に使用される基材フィルム1としては、ある程度の耐熱性と強度を有するものであれば特に限定されることはなく、従来公知の材料を適宜選択して用いることができる。このような基材フィルム1として、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリイミドフィルム、アラミドフィルム、ポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム等が挙げられるが、価格と耐熱性のバランスからポリエチレンテレフタレートフィルムを使用する事が好ましい。これらの基材フィルム1の厚みは、その強度、耐熱性及び熱伝導性が適切になるように材料に応じて適宜考慮し、その範囲は2〜12μmであれば良いが、熱伝導性が良好であるという理由から2〜6μmの範囲がより好ましい。基材フィルム1の厚みが2μm未満であると耐熱性や強度に劣るため基材が破断する危険性があり、逆に厚みが12μmを超えると強度は充分であるが熱伝導性に劣るため、プリンタヘッドの熱が充分に伝わらない事が原因で印字の転写不良が発生する。
本発明の熱転写シート5は、印字の際に基材フィルム1がプリンタのサーマルヘッドに融着して基材フィルム1にシワが発生するスティッキング現象や熱による基材フィルム1自体の破断を防止する為に、基材フィルム1のインク層3が塗布されている面の反対側に耐熱滑性層4を設ける。
耐熱滑性層4の塗布量は、使用状況やプリンタの種類などに応じて0.05〜1.00g/mの範囲から任意に選択して良いが、コスト面や性能の安定性の理由から0.10〜0.50g/mの範囲がより好ましい。塗布量が0.05g/m未満になると期待される耐熱性の効果が得られない。逆に塗布量が1.00g/m以上になると印字感度不足や耐熱滑性層が基材フィルムから脱落するなどの問題が発生してしまう。
耐熱滑性層4の塗料は、主原料を各種溶媒に溶解または分散し、撹拌または混錬装置によってその他副原料と充分に混合し、必要に応じてホモミキサーや分散機によって含有する固形物を均一分散する事によって作成する。
耐熱滑性層4の塗装方法に関しては特に制限はなく、各種公知の塗装方法、例えばバーコーティング、スプレーコーティング、スリットリバースコーティング、ダイレクトグラビアコーティング、リバースグラビアコーティング、オフセットグラビアコーティング等の方法から適切に選択した方法によって塗料を基材1に塗装し、乾燥機によって溶媒を揮発乾燥させて塗膜を形成すればよい。
本発明に使用される耐熱滑性層4は、耐熱性を付与する耐熱性樹脂と、熱転写シートの走行性とサーマルヘッド清掃性の両方を付与する為に滑剤としてのワックスを主成分として含有する事を特徴としている。また耐熱性樹脂とワックスの基材フィルムへの密着性を向上させる為に熱可塑性の接着性樹脂を、さらにサーマルヘッドの清掃性を強化する為に無機フィラーをそれぞれ必要に応じて適宜添加してもよい。
前記耐熱滑性層4に使用される耐熱性樹脂としては、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、フェノール系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロースエステル系樹脂などが挙げられるが、本発明においては、耐熱性、耐ブロッキング性及び塗膜強度に優れ、かつ加工性に優れたアセテート基を含有するセルロースエステル系樹脂の一種であるセルロースアセテート系樹脂を使用する事が好ましく、さらに好ましくは各種溶剤への溶解性や適切な柔軟性、及び良好な塗装適性からセルロースアセテートブチレート樹脂及びセルロースアセテートプロピオネート樹脂を使用する事がより望ましい。
前記セルロースアセテートブチレート樹脂及びセルロースアセテートプロピオネート樹脂のTg(DSC法)は90℃以上である事が好ましく、さらには120℃以上である事がより望ましい。Tgが90℃を下回ると樹脂の耐熱性が足りなくなり、スティッキング現象が発現し始める傾向がある。Tgの上限は特に限定されず高ければ高いほど良いが、本発明の使用に適している汎用溶媒に溶解可能な樹脂のTgの上限は約180℃となる。
前記セルロースアセテートブチレート樹脂及びセルロースアセテートプロピオネート樹脂の融点(DSC法)は特に限定はされないが、130℃以上である事が好ましく、さらには150℃以上である事がより望ましい。融点が130℃未満であると樹脂の耐熱性が充分でなくなる。一方融点の上限は特に限定されず高ければ高いほど良いが、本発明の使用に適している汎用溶媒に溶解可能な樹脂の融点の上限は約230℃以下となる。
前記セルロースアセテートブチレート樹脂及びセルロースアセテートプロピオネート樹脂の数平均分子量は特に限定はされないが、好ましくは5000〜70000の範囲から適宜選択して使用する事が望ましい。数平均分子量が5000以下だと耐熱滑性層4の塗膜強度が低下し、70000以上だと溶剤に対する溶解性が悪くなり、加工適正に劣る傾向がある。
前記セルロースアセテートブチレート樹脂に含有されるブチレート基の量は20〜55質量%が好ましく、さらに好ましくは30〜50質量%の範囲から適宜選択する事が望ましい。ブチレート基の含有量が20質量%以下になると樹脂自体の溶解性が悪くなり加工性が悪化し、耐熱滑性層4の柔軟性が失われて基材フィルムに対しての密着性が弱まり、耐熱滑性層4のカスが発生しやすくなる傾向がある。逆にブチレート基の含有量が50質量%を超えると樹脂のTgや硬度が下がり過ぎて耐熱性や塗膜強度が不足する傾向がある。
前記セルロースアセテートプロピオネート樹脂に含有されるプロピオネート基の量は30〜60質量%が好ましく、さらに好ましくは40〜50質量%の範囲から適宜選択する事が望ましい。プロピオネート基の含有量が30質量%以下になると樹脂自体の溶解性が悪くなり加工性が悪化し、耐熱滑性層4の柔軟性が失われて基材フィルムに対しての密着性が弱まり、耐熱滑性層4のカスが発生しやすくなる傾向がある。逆にプロピオネート基の含有量が60質量%を超えると樹脂のTgや硬度が下がり過ぎて耐熱性や塗膜強度が不足する傾向がある。
前記耐熱滑性層4に使用されるワックス成分は、サーマルヘッドとの間に生じる摩擦力を低減させる為の滑剤として添加される。添加されるワックス成分は適度な耐熱性と機械的強度と硬度を有している事が必要であり、さらにインク層への移行性の問題などから低分子量の遊離脂肪酸や界面活性剤などの不純物を含まないような合成ワックスが好ましい。
添加されるワックス成分はサーマルヘッドから熱が加えられていない時やサーマルヘッドの熱量が低い間はサーマルヘッドと耐熱滑性層4の間の滑り性を付与する滑剤として機能し、さらにワックス粒子が堆積したサーマルヘッドカスを物理的に掻き落とす効果がある。またサーマルヘッドの熱量が高くなった場合には、溶融して熱を吸収する事によって耐熱滑性層4の耐熱性を補完し、さらには溶融したワックス成分がサーマルヘッドに付着した樹脂分や堆積したサーマルヘッドカスを取り込んで過剰なサーマルヘッドへの焼付きを防ぎ、それらを耐熱滑性層4に再付着させる事によって清掃する効果を示すものでなければならない。
これらの条件を満たすワックス成分を発明者が精査した結果、炭化水素系合成ワックスを選択する事が好ましい事を見出した。
前記炭化水素系合成ワックスは、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、及び前述したワックスを酸化もしくは酸変性したワックスの中から適宜選択されれば良いが、さらに本発明者は、耐熱滑性層4に添加するワックスとして、酸化もしくは無水マレイン酸変性した炭化水素系合成ワックスを使用する事によって、塗膜の成膜性及び基材フィルムへの密着性、溶融時のサーマルヘッドの清掃性が向上する事を見出した。
耐熱滑性層4に添加する炭化水素系合成ワックスの分子量は特に限定されないが、500〜10000の範囲から選択されればよく、好ましくは800〜5000の範囲から選択される事が好ましい。分子量が500未満であると、充分な機械的強度や硬度が維持できず、逆に分子量が10000以上になると融点が高くなり過ぎて、清掃効果及び耐熱滑性層の耐熱性補完効果が低下し、さらに加工性も難しくなる。
前記炭化水素系合成ワックスの融点(DSC)は適度な耐熱性を有している事が好ましく、好ましくは90〜150℃、さらに好ましくは100〜140℃の範囲から適宜選択される事が望ましい。融点が低すぎると、耐熱滑性層自体の耐熱性が低下し、スティッキング等の原因となる。逆に融点が高すぎると、サーマルヘッドの清掃効果及び耐熱滑性層の耐熱性補完効果が低下する傾向にある。
前記炭化水素系合成ワックスは、耐熱滑性層4の塗膜の中に粒子状になって分散して存在している。その時の炭化水素系合成ワックスの平均粒子径は0.1〜20.0μmである事が好ましく、0.5〜10.0μmである事がより好ましく、さらには1.0〜7.0μmがより好ましい。平均粒子径が0.1μmを下回ると滑剤としての効果が発現せず、逆に平均粒子径が20.0μmを超えると耐熱滑性層4の塗膜厚が不均一になる為に印字不具合が発生したり、耐熱滑性層4からワックス粒子が脱落しやすくなりサーマルヘッドカスが堆積したりする。
前記耐熱滑性層4に添加される耐熱性樹脂成分とワックス成分の配合比率は、質量比率で50/50〜95/5の範囲である事が好ましく、さらに好ましくは70/30〜95/5の範囲から適宜選択される事が望ましい。ワックス成分の配合比率が50/50を超えると耐熱性及び塗膜強度が大幅に低下し、逆に95/5未満であると充分な滑性効果やサーマルヘッドの清掃効果が得られない。
前記耐熱滑性層4には必要に応じて熱可塑性の接着性樹脂を添加してもよい。接着性樹脂は、前記耐熱性樹脂とワックス成分の基材フィルム1への密着性をさらに向上させる為の物であり、さらに耐熱滑性層4に適度な柔軟性を持たせる効果があり、耐熱滑性層4とサーマルヘッドの間の摩擦や機械的応力によって耐熱滑性層4が部分的に削られたり、剥落したりしてサーマルヘッド近傍にカスとして堆積する事を低減する効果がある。
前記接着性樹脂は、適切な耐熱性も有している事が必要であり、そのTgは60〜100℃の範囲が好ましく、さらに好ましくは65〜95℃の範囲から選ばれる事が望ましい。Tgが60℃未満であると、環境保存性能や耐熱性に乏しく、さらに低い温度で軟化した樹脂成分が耐熱滑性層4の滑性を損なう為にスティッキングが発生しやすくなる。逆にTgが100℃を超えると、柔軟性及び密着性の効果が低下したりする事により、サーマルヘッドカスが発生しやすくなったり、サーマルヘッドへの樹脂の焼付きが増える傾向にある。
前記接着性樹脂としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、スチレン系樹脂、EVA樹脂、変性ポリオレフィン樹脂などが挙げられるが、耐熱性、耐衝撃性、基材フィルム1への密着性、加工適正などから、アクリル系樹脂及びポリエステル系樹脂を使用する事が望ましい。尚、前記アクリル系樹脂及びポリエステル系樹脂は熱可塑性である事が必須で、アクリル樹脂及びポリエステル樹脂を基本骨格として各種樹脂と共重合されたものや各種官能基で変性されたものもこれに含まれる。
前記接着性樹脂の耐熱滑性層4に対する添加量は、1〜20質量%の範囲である事が好ましく、さらに好ましくは1〜10質量%である事が望ましい。添加量が1質量%未満だと耐熱滑性層4と基材フィルム1の密着性の向上が発現せず、逆に20質量%を超えて添加すると、元々接着性樹脂の滑り性が悪い為に耐熱滑性層4の滑性が損なわれて印字の際に走行不良が発生し、スティッキングの原因となる傾向がある。
耐熱滑性層4は必要に応じて、無機フィラーを添加してもよい。無機フィラーは、サーマルヘッドと耐熱滑性層4の間の滑性を調整する機能と、サーマルヘッドに付着した樹脂成分や堆積したサーマルヘッドカスを物理的に除去し清掃する機能を耐熱滑性層に付加する。
前記無機フィラーの添加量は、耐熱滑性層4に対して1〜30質量%である事が好ましく、さらに好ましくは5〜20質量%である事が望ましい。添加量が1質量%未満であると上記した付加機能が発現せず、逆に添加量が30質量%を超えると、塗膜強度が著しく低下したり、印字の際に熱伝導ムラが発生して印字に不具合が発生したり、サーマルヘッドのガラス保護層を激しく摩耗したりする傾向がある。
前記無機フィラーの例としては、タルク、含水ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、マイカ、炭酸カルシウム、シリカ、カーボン、アルミナ、粘土鉱物等から要求性能に応じて適宜選択すれば良いが、特にこれらに限定されるわけではない。
前記無機フィラーは、耐熱滑性層の要求性能に応じて適宜選択して使用すれば良いが、サーマルヘッド素子の保護層が主にガラスで出来ている事から、ガラスの硬度(モース硬度5)より低い硬度でガラスに対して化学的に安定で安価な無機フィラーを選択する事が好ましい、特にモース硬度が5未満の無機フィラー、例えばタルク、含水ケイ酸アルミニウム、マイカ、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、酸化亜鉛の中から選ばれる少なくとも一つ以上の無機フィラーを使用する事が望ましいが、これらに限定されるわけではない。前述したような無機フィラーを使用する事によって、サーマルヘッド素子のガラス保護層の摩耗が低減され、サーマルヘッド自体の寿命を延ばす事が可能である。
前記無機フィラーの平均粒子径は特に限定はされないが、0.01〜9.0μmの範囲であれば好ましく、0.1〜7.0μmである事がより望ましい。0.01μmより平均粒子径が小さいと滑性の付与やサーマルヘッドの清掃性の効果が乏しく、逆に9.0μmを超えると印字不具合が発生したり、サーマルヘッドの摩耗が著しくなったりする。無機フィラーの平均粒子径は、滑性及びサーマルヘッドの清掃性に影響があり、平均粒子径が大きければ滑性が悪くなり、サーマルヘッドの清掃性に優れる傾向があるが、一方で摩擦力の増加により、サーマルヘッドの摩耗性が悪化する。前記無機フィラーの平均粒子径は、株式会社島津製作所製レーザー回折式粒度分布測定装置SALDシリーズにより測定した。
耐熱滑性層4は必要に応じて、各種公知の金属石鹸を添加してもよい。金属石鹸は、サーマルヘッドと耐熱滑性層4の間の滑性を調整する機能と、溶融した成分がサーマルヘッドに融着した樹脂成分やサーマルヘッドカスを取り込んで清掃する機能を耐熱滑性層に付加する。
前記公知の金属石鹸は特に限定されないが、融点が100〜150℃の範囲の金属石鹸が好ましい。融点が100℃未満であると、耐熱滑性層が充分な耐熱性を得ることが出来ず、逆に150℃を超えるとヘッドに付着した樹脂分やサーマルヘッドカスを清掃する効果が充分でなくなる。このような金属石鹸として、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムなどが好ましいが、これらに限定されるわけではない。
本発明における熱転写シート5は、上記の耐熱滑性層4を有している事以外は特に限定されず、離型層2及びインク層3は公知の原料を公知の製造方法によって形成すればよく、層構造も特に限定はされず、公知の一般的な熱溶融転写方式の熱転写シートの層構造であればよい。
次に実施例を挙げて本発明について具体的に説明する。
(離型層)
グラビア塗装機にて、厚み4.5μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)の片面に下記に示す離型層用塗料をグラビア塗装機にて塗布し、乾燥して付着量1.0g/m2の離型層を形成した。
(離型層用塗料)
成分 重量部
・パラフィンワックス(融点72℃)の
トルエン分散物(固形分10%) 90.0
・エチレン−酢酸ビニル共重合体(融点69℃,VA28%)の
トルエン溶解物(固形分10%) 10.0
上記離型層用塗料は、パラフィンワックスを溶解釜でトルエンに熱溶融させた後、溶液を常温までゆっくり冷却する事によって得られたワックス分散物と、同様に溶解釜でエチレン‐酢酸ビニル共重合体(EVA)をトルエンに熱溶解後に常温まで冷却した樹脂溶解物をディゾルバーで撹拌混合する事によって作成した。必要に応じてビーズミル等によりワックス分散物を適度な粒子径に粉砕してもよい。
(インク層)
前記離型層の上に下記に示すインク層用塗料1をグラビア塗装機にて塗布し、乾燥して塗布量1.0g/mのインク層を形成した。
(インク層用塗料)
成分 重量部
・カルナウバワックスエマルジョン(固形分30%) 50.0
・カーボン 4.0
・IPA 30.0
・水 16.0
上記インク層用塗料は、カルナウバワックスエマルジョンとカーボンをディゾルバーで充分に攪拌混合し、ビーズミル等の分散機を用いてカーボン等を分散および発色させる。
参考例1>
前記離型層及びインク層の塗布されている基材フィルムの反対側の面に下記に示す耐熱滑性層用塗料1をグラビア塗装機にて塗布し、乾燥して塗布量0.2g/mの耐熱滑性層を形成した。
(耐熱滑性層用塗料1)
成分 重量部
・セルロースアセテートプロピオネート樹脂(Tg159℃) 4.0
・ポリエチレンワックス(融点107℃、酸価0) 1.0
・MEK 47.5
・トルエン 47.5
上記耐熱滑性層用塗料1は、樹脂等をMEKおよびトルエンに溶解または分散し作成する。
参考例2>
参考例2は参考例1の耐熱滑性層用塗料1を下記の耐熱滑性層用塗料2に置き換えた以外は全て同じ条件のものである。
(耐熱滑性層用塗料2)
成分 重量部
・セルロースアセテートプロピオネート樹脂(Tg159℃) 4.0
・フィッシャートロプシュワックス(融点115℃、酸価0) 1.0
・MEK 47.5
・トルエン 47.5
塗料作成方法は、耐熱滑性層用塗料1と同様である。
参考例3>
参考例3は参考例1の耐熱滑性層用塗料1を下記の耐熱滑性層用塗料3に置き換えた以外は全て参考例1と同じ条件のものである。
(耐熱滑性層用塗料3)
成分 重量部
・セルロースアセテートプロピオネート樹脂(Tg159℃) 4.0
・無水マレイン酸変性ポリエチレンワックス(融点105℃、酸価20) 1.0
・MEK 47.5
・トルエン 47.5
塗料作成方法は、耐熱滑性層用塗料1と同様である。
参考例4>
参考例4は参考例1の耐熱滑性層用塗料1を下記の耐熱滑性層用塗料4に置き換えた以外は全て参考例1と同じ条件のものである。
(耐熱滑性層用塗料4)
成分 重量部
・セルロースアセテートプロビオネート樹脂(Tg159℃) 4.0
・ポリプロピレンワックス(融点140℃、酸価0) 1.0
・MEK 47.5
・トルエン 47.5
塗料作成方法は、耐熱滑性層用塗料1と同様である。
参考例5>
参考例5は参考例1の耐熱滑性層用塗料1を下記の耐熱滑性層用塗料5に置き換えた以外は全て参考例1と同じ条件のものである。
(耐熱滑性層用塗料5)
成分 重量部
・セルロースアセテートプロピオネート樹脂(Tg159℃) 3.5
・無水マレイン酸変性ポリエチレンワックス(融点105℃、酸価20) 1.5
・MEK 47.5
・トルエン 47.5
塗料作成方法は、耐熱滑性層用塗料1と同様である。
参考例6>
参考例6は参考例1の耐熱滑性層用塗料1を下記の耐熱滑性層用塗料6に置き換えた以外は全て参考例1と同じ条件のものである。
(耐熱滑性層用塗料6)
成分 重量部
・セルロースアセテートプロピオネート樹脂(Tg159℃) 4.25
・無水マレイン酸変性ポリエチレンワックス(融点105℃、酸価20) 0.25
・MEK 47.50
・トルエン 47.50
塗料作成方法は、耐熱滑性層用塗料1と同様である。
参考例7>
参考例7は参考例1の耐熱滑性層用塗料1を下記の耐熱滑性層用塗料7に置き換えた以外は全て参考例1と同じ条件のものである。
(耐熱滑性層用塗料7)
成分 重量部
・セルロースアセテートプロピオネート樹脂(Tg159℃) 2.5
・無水マレイン酸変性ポリエチレンワックス(融点105℃、酸価20) 2.5
・MEK 47.5
・トルエン 47.5
塗料作成方法は、耐熱滑性層用塗料1と同様である。
参考例8>
参考例8は参考例1の耐熱滑性層用塗料1を下記の耐熱滑性層用塗料8に置き換えた以外は全て参考例1と同じ条件のものである。
(耐熱滑性層用塗料8)
成分 重量部
・セルロースアセテートブチレート樹脂▲1▼(Tg130℃) 4.0
・無水マレイン酸変性ポリエチレンワックス(融点105℃、酸化20) 1.0
・MEK 47.5
・トルエン 47.5
塗料作成方法は、耐熱滑性層用塗料1と同様である。
参考例9>
参考例9は参考例1の耐熱滑性層用塗料1を下記の耐熱滑性層用塗料9に置き換えた以外は全て参考例1と同じ条件のものである。
(耐熱滑性層用塗料9)
成分 重量部
・セルロースアセテートブチレート樹脂▲2▼(Tg115℃) 4.0
・無水マレイン酸変性ポリエチレンワックス(融点105℃、酸価20) 1.0
・MEK 47.5
・トルエン 47.5
塗料作成方法は、耐熱滑性層用塗料1と同様である。
参考考例10>
参考例10は参考例1の耐熱滑性層用塗料1を下記の耐熱滑性層用塗料10に置き換えた以外は全て参考例1と同じ条件のものである。
(耐熱滑性層用塗料10)
成分 重量部
・セルロースアセテートブチレート樹脂▲3▼(Tg85℃) 4.0
・無水マレイン酸変性ポリエチレンワックス(融点105℃、酸価20) 1.0
・MEK 47.5
・トルエン 47.5
塗料作成方法は、耐熱滑性層用塗料1と同様である。
参考例11>
参考例11は参考例1の耐熱滑性層用塗料1を下記の耐熱滑性層用塗料11に置き換えた以外は全て参考例1と同じ条件のものである。
(耐熱滑性層用塗料11)
成分 重量部
・セルロースアセテートプロピオネート樹脂(Tg159℃) 3.6
・無水マレイン酸変性ポリエチレンワックス(融点105℃、酸価20) 0.9
・ポリエステル系樹脂(Tg67℃、分子量23000) 0.5
・MEK 47.5
・トルエン 47.5
塗料作成方法は、耐熱滑性層用塗料1と同様である。
参考例12>
参考例12は参考例1の耐熱滑性層用塗料1を下記の耐熱滑性層用塗料12に置き換えた以外は全て参考例1と同じ条件のものである。
(耐熱滑性層用塗料12)
成分 重量部
・セルロースアセテートプロピオネート樹脂(Tg159℃) 3.6
・無水マレイン酸変性ポリエチレンワックス(融点105℃、酸価20) 0.9
・ポリエステル系樹脂(Tg84℃、分子量18000) 0.5
・MEK 47.5
・トルエン 47.5
塗料作成方法は、耐熱滑性層用塗料1と同様である。
参考例13>
参考例13は参考例1の耐熱滑性層用塗料1を下記の耐熱滑性層用塗料13に置き換えた以外は全て参考例1と同じ条件のものである。
(耐熱滑性層用塗料13)
成分 重量部
・セルロースアセテートプロピオネート樹脂(Tg159℃) 3.6
・無水マレイン酸変性ポリエチレンワックス(融点105℃、酸価20) 0.9
・アクリル系樹脂(Tg90℃、分子量85000) 0.5
・MEK 47.5
・トルエン 47.5
塗料作成方法は、耐熱滑性層用塗料1と同様である。
<実施例
実施例参考例1の耐熱滑性層用塗料1を下記の耐熱滑性層用塗料14に置き換えた以外は全て参考例1と同じ条件のものである。
(耐熱滑性層用塗料14)
成分 重量部
・セルロースアセテートプロピオネート樹脂(Tg159℃) 3.2
・無水マレイン酸変性ポリエチレンワックス(融点105℃、酸価20) 0.8
・ポリエステル系樹脂(Tg84℃、分子量18000) 0.5
・タルク(平均粒子径5.0μm,モース硬度1) 0.5
・MEK 47.5
・トルエン 47.5
塗料作成方法は、耐熱滑性層用塗料1と同様である。
<実施例
実施例参考例1の耐熱滑性層用塗料1を下記の耐熱滑性層用塗料15に置き換えた以外は全て参考例1と同じ条件のものである。
(耐熱滑性層用塗料15)
成分 重量部
・セルロースアセテートプロピオネート樹脂(Tg159℃) 3.2
・無水マレイン酸変性ポリエチレンワックス(融点105℃、酸価20) 0.8
・ポリエステル系樹脂(Tg84℃、分子量18000) 0.5
・タルク(平均粒子径0.8μm、モース硬度1) 0.5
・MEK 47.5
・トルエン 47.5
塗料作成方法は、耐熱滑性層用塗料1と同様である。
参考14
参考14参考例1の耐熱滑性層用塗料1を下記の耐熱滑性層用塗料16に置き換えた以外は全て参考例1と同じ条件のものである。
(耐熱滑性層用塗料16)
成分 重量部
・セルロースアセテートプロピオネート樹脂(Tg159℃) 2.4
・無水マレイン酸変性ポリエチレンワックス(融点105℃、酸価20) 0.6
・ポリエステル系樹脂(Tg84℃、分子量18000) 0.5
・タルク(平均粒子径0.8μm、モース硬度1) 1.5
・MEK 47.5
・トルエン 47.5
塗料作成方法は、耐熱滑性層用塗料1と同様である。
<実施例
実施例参考例1の耐熱滑性層用塗料1を下記の耐熱滑性層用塗料17に置き換えた以外は全て参考例1と同じ条件のものである。
(耐熱滑性層用塗料17)
成分 重量部
・セルロースアセテートプロピオネート樹脂(Tg159℃) 3.2
・無水マレイン酸変性ポリエチレンワックス(融点105℃、酸価20) 0.8
・ポリエステル系樹脂(Tg84℃、分子量18000) 0.5
・タルク(平均粒子径0.8μm、モース硬度1) 0.4
・シリカ(平均粒子径3.0μm、モース硬度7) 0.1
・MEK 47.5
・トルエン 47.5
塗料作成方法は、耐熱滑性層用塗料1と同様である。
<比較例1>
比較例1は参考例1の耐熱滑性層用塗料1を下記の耐熱滑性層用塗料18に置き換えた以外は全て参考例1と同じ条件のものである。
(耐熱滑性層用塗料18)
成分 重量部
・セルロースアセテートプロピオネート樹脂(Tg159℃) 4.0
・フィッシャートロプシュワックス(融点88℃、酸価0) 1.0
・MEK 47.5
・トルエン 47.5
塗料作成方法は、耐熱滑性層用塗料1と同様である。
<比較例2>
比較例2は参考例1の耐熱滑性層用塗料1を下記の耐熱滑性層用塗料19に置き換えた以外は全て参考例1と同じ条件のものである。
(耐熱滑性層用塗料19)
成分 重量部
・セルロースアセテートプロピオネート樹脂(Tg159℃) 4.0
・ポリプロピレンワックス(融点151℃、酸価0) 1.0
・MEK 47.5
・トルエン 47.5
塗料作成方法は、耐熱滑性層用塗料1と同様である。
<比較例3>
比較例3は参考例1の耐熱滑性層用塗料1を下記の耐熱滑性層用塗料20に置き換えた以外は全て参考例1と同じ条件のものである。
(耐熱滑性層用塗料20)
成分 重量部
・セルロースアセテートプロピオネート樹脂(Tg159℃) 2.0
・無水マレイン酸変性ポリエチレンワックス(融点105℃、酸価20) 3.0
・MEK 47.5
・トルエン 47.5
塗料作成方法は、耐熱滑性層用塗料1と同様である。
<比較例4>
比較例4は参考例1の耐熱層用塗料1を下記の耐熱層用塗料21に置き換えた以外は全て参考例1と同じ条件のものである。
(耐熱滑性層用塗料21)
成分 重量部
・セルロースアセテートプロピオネート樹脂(Tg159℃) 5.0
・MEK 47.5
・トルエン 47.5
塗料作成方法は、耐熱滑性層用塗料1と同様である。
<比較例5>
比較例5は参考例1の耐熱層用塗料1を下記の耐熱層用塗料22に置き換えた以外は全て参考例1と同じ条件のものである。
(耐熱滑性層用塗料22)
成分 重量部
・セルロースアセテートプロピオネート樹脂(Tg159℃) 3.6
・無水マレイン酸変性ポリエチレンワックス(融点105℃、酸価20) 0.9
・ポリエステル系樹脂(Tg47℃、分子量16000) 0.5
・MEK 47.5
・トルエン 47.5
塗料作成方法は、耐熱滑性層用塗料1と同様である。
<比較例6>
比較例6は参考例1の耐熱層用塗料1を下記の耐熱層用塗料23に置き換えた以外は全て参考例1と同じ条件のものである。
(耐熱滑性層用塗料23)
成分 重量部
・セルロースアセテートプロピオネート樹脂(Tg159℃) 3.6
・無水マレイン酸変性ポリエチレンワックス(融点105℃、酸価20) 0.9
・アクリル系樹脂(Tg105℃、分子量25000) 0.5
・MEK 47.5
・トルエン 47.5
塗料作成方法は、耐熱滑性層用塗料1と同様である。
<比較例7>
比較例7は参考例1の耐熱層用塗料1を下記の耐熱層用塗料24に置き換えた以外は全て参考例1と同じ条件のものである。
(耐熱滑性層用塗料24)
成分 重量部
・セルロースアセテートプロピオネート樹脂(Tg159℃) 3.1
・無水マレイン酸変性ポリエチレンワックス(融点105℃、酸価20) 0.8
・ポリエステル系樹脂(Tg84℃、分子量18000) 1.1
・MEK 47.5
・トルエン 47.5
塗料作成方法は、耐熱滑性層用塗料1と同様である。
<比較例8>
比較例8は参考例1の耐熱層用塗料1を下記の耐熱層用塗料25に置き換えた以外は全て参考例1と同じ条件のものである。
(耐熱滑性層用塗料25)
成分 重量部
・セルロースアセテートプロピオネート樹脂(Tg159℃) 2.1
・無水マレイン酸変性ポリエチレンワックス(融点105℃、酸価20) 0.6
・ポリエステル系樹脂(Tg84℃、分子量18000) 0.5
・タルク(平均粒子径:0.8μm、モース硬度1) 1.8
・MEK 47.5
・トルエン 47.5
塗料作成方法は、耐熱滑性層用塗料1と同様である。
<比較例9>
比較例9は参考例1の耐熱層用塗料1を下記の耐熱層用塗料26に置き換えた以外は全て参考例1と同じ条件のものである。
(耐熱滑性層用塗料26)
成分 重量部
・セルロースアセテートプロピオネート樹脂(Tg159℃) 4.9
・直鎖型シリコーンオイル 0.1
・MEK 47.5
・トルエン 47.5
塗料作成方法は、耐熱滑性層用塗料1と同様である。
参考例で使用したセルロースアセテートブチレート樹脂の物性詳細を下記表1に示す。
実施例及び比較例で使用したセルロースアセテートプロピオネート樹脂の物性詳細を下記表2に示す。
<環境保存>
上記実施例及び比較例及び参考例で得られた熱転写シートを、スリットしてコアに巻付けてロール状に加工した物を、さらに温度45℃湿度85%RHの雰囲気中に72時間保存したものを本発明の評価用熱転写シートサンプルとして使用した。
<印字試験>
上記環境保存済みの熱転写シートを用いて、下記の条件でラベルに印字試験を行い、各種評価を行った。
プリンタ: MR410e (SATO株式会社製)
印字解像度: 300dpi
印字速度: 150mm/sec
印字濃度: 2/5
印字パターン:1dot文字及び細線等からなる任意のパターン
被印字体: キャストコート紙(60×60mm)
印字枚数: 5000枚
※1 印字不良が著しい場合、サーマルヘッドへの焼付きやサーマルヘッドカスの堆積が著しい場合、さらにはスティッキングが著しい場合は印字途中で印字試験を中止し、印字の評価には印字中止時のラベルを使用する。
※2 印字枚数5000枚で熱転写シートを約300m使用。
<印字の評価1(転写性の評価)>
上記印字試験において作成した印字サンプルを複数確認し、下記に示す条件で印字の転写性に関して評価した。
◎・・・良好(転写不良が全く見られない)
○・・・可(転写不良が細部に少しある)
△・・・不可(転写不良が部分的にみられる)
×・・・不良(転写を全くしない)
この評価における転写不良とは、インク層に付着した耐熱滑性層由来の不純物によって印字が欠落する事をいう。
<印字の評価2(印字品質の評価)>
上記印字試験において作成した印字サンプルの5000枚目を下記に示す条件で印字品質に関して評価した。
◎・・・良好(印字不具合が全く見られない)
○・・・可(印字不具合が細部に少しある)
Δ・・・不可(印字不具合が部分的にみられる)
×・・・不良(印字不具合が全面に見られる。)
この評価の際の印字不具合とは、「サーマルヘッド焼付き及びサーマルヘッドカスの堆積によるスジ状の印字抜け及び印字かすれ」「スティッキングによる印字変形及び印字抜け」を含み、耐熱滑性層の不具合によって、本来の印字が適正に出来ない事をいう。
<耐スティッキング性評価>
上記印字試験において作成した印字サンプルや熱転写シートの基材フィルムの状態を観察して下記に示す条件で耐スティッキング性に関して評価した。
◎・・・良好(スティッキングが全く見られない)
○・・・可(スティッキングによる細部の印字変形の傾向が断続的にみられる)
△・・・不可(スティッキングによる印字変形が連続的にみられる)
×・・・不良(スティッキングによる印字の抜け、基材のシワまたは破断が見られる)
<サーマルヘッド焼付き評価>
サーマルヘッドへの樹脂の焼付きの評価方法は、上記印字試験を行った後に、プリンタからサーマルヘッドを取り外し、実体顕微鏡でサーマルヘッドの素子部を観察する事と5000枚目の印字サンプルを観察する事によって評価する。
◎・・・良好(サーマルヘッド素子部への焼付きが全くない)
○・・・可(サーマルヘッド素子部への焼付きが少し見られるが印字に問題なし、清掃可能)
△・・・不可(サーマルヘッド素子部への焼付きが多く見られ印字に問題あり、清掃可能)
×・・・不良(サーマルヘッド素子部への焼付きが酷く印字に重大な問題あり、清掃不可能)
サーマルヘッドの清掃は綿布にIPAを含ませたものでサーマルヘッド素子部を拭いて焼付いた樹脂分を除去する事を意味する。
<サーマルヘッドカスの評価>
サーマルヘッドカスの評価方法は、上記印字試験を行った後に、プリンタからサーマルヘッドを取り外して、実体顕微鏡によりサーマルヘッドの近傍に堆積している粉状のカスを観察する事と5000枚目の印字サンプルを観察する事によって評価する。
◎・・・良好(サーマルヘッドカスの堆積が全くない)
○・・・可(サーマルヘッドカスの堆積が少し見られるが印字に問題なし)
△・・・不可(サーマルヘッドカスの堆積が多く見られ印字に問題あり)
×・・・不良(サーマルヘッドカスの堆積が酷く印字に重大な問題あり)
<サーマルヘッド摩耗の評価>
サーマルヘッド摩耗の評価は、新品のサーマルヘッドを用意し、上記印字試験を100回繰り返し行った後にサーマルヘッド素子部のガラス保護層の摩耗量を測定する事によって行う。
◎・・・良好(ガラス保護層が5割以上残っている)
○・・・可(ガラス保護層が5割未満〜2割以上まで摩耗して減少している)
△・・・不可(ガラス保護層が最初の2割未満まで摩耗して減少している。)
×・・・不良(100回の繰り返し印字に耐えられず、評価途中で素子が断線する)
ここで上記印字試験100回は熱転写シート30km分の印字に相当し、標準的なサーマルヘッドの寿命の印字走行距離に相当する。
実施例及び比較例及び参考例によって作成した熱転写シートを前述した評価方法に基づいて、転写性、印字品質、耐スティッキング性、サーマルヘッドの焼付き、サーマルヘッドカスについて評価を行った結果を下記表3に示す。
表3の結果より、実施例1〜3及び参考例1〜14の熱転写シートは、ラベルへの転写性及び印字品質が良好で、耐スティッキング性に優れ、サーマルヘッドへの樹脂分等の焼付きが少なく、サーマルヘッドカスの堆積も少なく、長尺印字の際のサーマルヘッドの摩耗も少なく、メンテナンスフリー性に優れた熱転写シートである事が分かる。
参考例1〜10と参考例11〜14及び実施例1〜3を比較すると、参考例11〜14及び実施例1〜3は耐熱滑性層に接着性樹脂を添加した効果によって、サーマルヘッドカスの堆積を抑制するという優れた効果があるという傾向が確認できた。さらに参考例11〜13と実施例1〜3及び参考例14を比較すると、実施例1〜3及び参考例14は無機フィラーを添加した効果によって,サーマルヘッドへの焼付きを減少させる優れた効果があるという傾向が確認出来た。
一方、比較例1のように、耐熱滑性層に使用する炭化水素系合成ワックスに融点が90℃より低い物を使用すると、耐スティッキング性が低下した。また逆に比較例2のように、耐熱滑性層に使用する炭化水素系合成ワックスに融点150℃より高い物を使用すると、サーマルヘッドの清掃性が低下する為にサーマルヘッドに蓄積するカスの量が多くなり、印字品質が悪化した。
比較例3のように、耐熱滑性層中のセルロースアセテートプロピオネート樹脂と無水マレイン酸変性ポリエチレンワックスの配合比に関してワックス成分の量が多くなった場合は、耐スティッキング性が急激に悪化し、サーマルヘッドカスの堆積が激しくなり、印字品質が大幅に低下した。また比較例4のように、耐熱滑性層に炭化水素系合成ワックスを全く添加しないと、サーマルヘッドの清掃性が低下する為にサーマルヘッドカスが堆積しやすくなり、印字品質が悪化した。
比較例5のように、耐熱滑性層に使用する接着性樹脂にTgが60℃より低い物を使用すると、耐スティッキング性が悪化し、印字品質も悪化した。逆に比較例6のように、耐熱滑性層に使用する接着性樹脂にTgが100℃以上の物を使用すると、サーマルヘッドカスが堆積しやすくなり、印字品質が悪化した。
比較例7のように、耐熱滑性層に添加する接着性樹脂の質量比率が20質量%を超えると、耐スティッキング性、サーマルヘッドの焼付き、サーマルヘッドカスの堆積が全て悪化した。比較例8のように、耐熱滑性層に添加する無機フィラーの質量比率が30質量%を超えると、耐スティッキング性、サーマルヘッドカスの堆積が悪化し、さらにサーマルヘッドの摩耗が激しくなった。
比較例9のように、セルロースアセテートプロピオネート樹脂に少量のシリコーンオイルを添加した特許文献2に類似した配合で耐熱滑性層を構成した熱転写シートを用いて評価を行ったところ、サーマルヘッドカスの堆積が多く、定期的な清掃作業が必要であった。また、耐熱滑性層のシリコーンオイルがインク層に移行した事により、インクの転写性に障害が発生した。
本発明の熱転写シートは、一般的なラベルやフィルムに対する印字用途として広範囲に使用できる。特にシリコーン成分を含まないので、ハンダ接点の欠陥の原因になるようなシリコーン成分を使用する事が制限されている電子精密機器分野のロット印字や名版印字やラベル印字等に好適に利用出来る。
1;基材フィルム
2;剥離層
3;インク層
4;耐熱滑性層
5;熱転写シート

Claims (2)

  1. 基材フィルムの一方の面に加熱溶融して転写するインキ層を有する熱転写シートにおいて、基材の他方の面にTgが90℃以上のセルロースアセテートプロピオネート樹脂(A)と、融点(DSC法)が100〜140℃の範囲にある酸化または無水マレイン酸変性された炭化水素系合成ワックス(B)を、(A)と(B)の質量比率が70/30〜95/5の範囲で含有し、且つTgが60〜100℃の範囲のポリエステル系樹脂またはアクリル系樹脂から選ばれる熱可塑性樹脂(C)を1〜10質量%含有し、且つ無機フィラー(D)を1〜10質量%含有した耐熱滑性層を有し、該耐熱滑性層がシリコーン成分を含まない事を特徴とする熱転写シート。
  2. 前記耐熱滑性層に含まれる無機フィラー(D)が、モース硬度5未満の無機フィラーからなる請求項に記載の熱転写シート。
JP2013042291A 2013-02-15 2013-02-15 熱転写シート Active JP6074767B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013042291A JP6074767B2 (ja) 2013-02-15 2013-02-15 熱転写シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013042291A JP6074767B2 (ja) 2013-02-15 2013-02-15 熱転写シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014156110A JP2014156110A (ja) 2014-08-28
JP6074767B2 true JP6074767B2 (ja) 2017-02-08

Family

ID=51577322

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013042291A Active JP6074767B2 (ja) 2013-02-15 2013-02-15 熱転写シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6074767B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6217498B2 (ja) * 2014-04-03 2017-10-25 ダイニック株式会社 熱転写インクシート

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2598387B2 (ja) * 1985-09-04 1997-04-09 大日本印刷株式会社 感熱転写シート
JP2672294B2 (ja) * 1985-11-21 1997-11-05 大日本印刷株式会社 感熱転写シート
US4892860A (en) * 1988-03-25 1990-01-09 Eastman Kodak Company Slipping layer containing amino-modified siloxane and organic lubricating particles for dye-donor element used in thermal dye transfer
JPH03142283A (ja) * 1990-09-20 1991-06-18 Dainippon Printing Co Ltd 感熱転写シート
JPH07164772A (ja) * 1994-11-18 1995-06-27 Dainippon Printing Co Ltd 感熱転写シート
JP4888173B2 (ja) * 2006-09-29 2012-02-29 大日本印刷株式会社 熱転写シート
JP5417733B2 (ja) * 2008-03-31 2014-02-19 大日本印刷株式会社 熱転写シート
JP5786410B2 (ja) * 2011-03-31 2015-09-30 大日本印刷株式会社 熱転写シート

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014156110A (ja) 2014-08-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5984117B2 (ja) 熱転写シート
JP2006306016A (ja) 熱転写シート
JP3993877B2 (ja) 熱転写シート
JP6074767B2 (ja) 熱転写シート
JP2009073102A (ja) 熱転写記録媒体
JP2007307764A (ja) 昇華転写シート
EP1602694A1 (en) Releasable composition, thermal transfer recording medium and transferable protective film
CN115464998B (zh) 一种热转印碳带及其制备方法
JP6152526B2 (ja) 溶融転写型インクリボン
JP5648974B2 (ja) 感熱転写記録媒体
JP2011136508A (ja) 熱転写シート
JP6613479B2 (ja) 熱転写記録媒体
WO2006035833A1 (ja) 熱転写シート
JP7035438B2 (ja) 熱転写受像シート
JP2023069973A (ja) 熱溶融転写型インクリボン
JP4485990B2 (ja) 熱転写記録媒体、熱転写記録方法及び記録体
JP6945123B2 (ja) 熱溶融転写型インクリボン
JP3257253B2 (ja) 感熱転写材用積層ポリエステルフイルム
JP5772049B2 (ja) 熱転写記録媒体およびその製造方法
JP2022146284A (ja) 熱転写記録媒体及びその製造方法、並びに熱転写記録方法
JP6217498B2 (ja) 熱転写インクシート
JP4897317B2 (ja) 熱転写記録媒体及びその製造方法、並びに熱転写記録方法
JP2011212934A (ja) 熱転写記録媒体
CN117124751A (zh) 一种用于线号标识的转印介质及其制备方法
JP2005262583A (ja) 熱転写記録媒体、熱転写記録方法及び記録体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151201

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160810

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160823

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161007

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161220

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6074767

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250