JP5417733B2 - 熱転写シート - Google Patents
熱転写シート Download PDFInfo
- Publication number
- JP5417733B2 JP5417733B2 JP2008094204A JP2008094204A JP5417733B2 JP 5417733 B2 JP5417733 B2 JP 5417733B2 JP 2008094204 A JP2008094204 A JP 2008094204A JP 2008094204 A JP2008094204 A JP 2008094204A JP 5417733 B2 JP5417733 B2 JP 5417733B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- thermal transfer
- layer
- heat
- transfer sheet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
Description
これらの熱転写シートは、更に、必要に応じ、基材の色材層と同一面上に、熱転写受像シートに転写する保護層を設けることもできる。
ところが、このような熱転写シートは、製造後に巻き取り状態で保管した際、色材層と耐熱滑性層とが接することにより、色材層から耐熱滑性層へ染料が移行する(キック)という問題があった。そして、この耐熱滑性層へ移行した染料が巻き返されることにより、他の色の色材層、保護層等へ再転移し(バック)、この汚染された層が受像シートへ熱転写されることにより指定された色と異なる色相となり印画精度を著しく損なってしまうという問題もあった。更に、耐熱滑性層と色材層の長期接触により、色材層表面に染料がブリードし、印画の際に未印画部(サーマルヘッドからの加熱がない領域)が着色する地汚れが生じることがあった。
以下に本発明を詳細に説明する。
以下、本発明の熱転写シートを構成する各層毎に詳述する。
本発明における基材としては、従来公知のある程度の耐熱性と強度を有するものであればいずれのものでもよく、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、1,4−ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリフェニレンサルフィドフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリサルホンフィルム、アラミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、セロハン、酢酸セルロース等のセルロース誘導体、ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリイミドフィルム、アイオノマーフィルム等の樹脂フィルム;コンデンサー紙、パラフィン紙、合成紙等の紙類;不織布;紙や不織布と樹脂との複合体;等が挙げられる。
上記基材は、厚さが一般に約0.5〜50μmであり、好ましくは約1.5〜10μmである。
上記基材は、隣接する層との接着性を向上させるため、表面処理を施してもよい。上記表面処理としては、コロナ放電処理、火炎処理、オゾン処理、紫外線処理、放射線処理、粗面化処理、化学薬品処理、プラズマ処理、グラフト化処理等、公知の樹脂表面改質技術を適用することができる。上記表面処理は、1種のみ行ってもよいし、2種以上行ってもよい。
本発明では上記表面処理の中でも、コストが低い点で、コロナ処理又はプラズマ処理が好ましい。また、必要に応じ、その一方の面又は両面に下引き層(プライマー層)を形成するものであってもよい。
本発明の熱転写シートは、基材の色材層と反対側の面に耐熱滑性層が設けられている。
上記耐熱滑性層は、セルロース・アセテート・ブチレート樹脂(A1)と、アクリル系樹脂及びポリビニルアセタール樹脂よりなる群より選択される少なくとも一種の樹脂(A2)と、滑剤(A3)とを含むものである。
上記熱転写シートは、セルロース・アセテート・ブチレート樹脂(A1)を耐熱滑性層に特定量含有することにより、染料の耐熱滑性層への移行を抑制することができる。
なお、上記セルロース・アセテート・ブチレート樹脂(A1)の含有量は、該セルロース・アセテート・ブチレート樹脂(A1)及び上記樹脂(A2)の固形重量和におけるセルロース・アセテート・ブチレート樹脂(A1)の固形重量の割合から算出した値である。
なお、本明細書において、上記ブチリル基の含有率は、上記セルロース・アセテート・ブチレート樹脂を構成するトリエステル中にあるブチリル基の含有量を重量%で表したものである。
上記ブチリル基の含有率は、ASTM規格D817に基づいて測定した値である。
なお、上記数平均分子量は、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC、標準物質:ポリスチレン)にて測定した値である。
また、上記セルロース・アセテート・ブチレート樹脂(A1)は、耐熱性、強度等の点で、ガラス転移温度(Tg)が80℃以上であることが好ましい。
上記アクリル系樹脂は、アクリル樹脂であってもよいし、メタクリル樹脂等のアクリル誘導体であってもよい。上記アクリル系樹脂としては、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリルアミド、アクリルポリオール樹脂、スチレンアクリル共重合体等が挙げられる。なかでも、ポリメチルメタクリレートが好ましい。なお、上記樹脂(A2)としてのアクリル系樹脂は、シリコーン変性アクリル樹脂を含まない。
上記ポリビニルアセタール樹脂としては、例えば、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセトアセタール等が挙げられる。
上記樹脂(A2)は、インクリボンの保存温度を鑑みてガラス転移温度(Tg)が60℃以上であることが好ましく、70℃以上であることがより好ましい。
上記樹脂(A2)は、一種又は二種以上を用いることができる。上記樹脂(A2)として二種以上を用いる場合、例えば、アクリル系樹脂又はポリビニルアセタール樹脂を二種以上用いてもよいし、アクリル系樹脂とポリビニルアセタール樹脂とを組合せて用いてもよい。
本発明において、上記樹脂(A2)はアクリル系樹脂であることが好ましい。
上記滑剤(A3)は、耐熱滑性層の滑り性を向上させるために添加するものである。
本発明の熱転写シートは、滑剤(A3)として一種の滑剤を含むものであっても、添加量の最適化によって充分な滑性を発現させることが可能であるが、滑剤(A3)として複数の滑剤を併用することにより、低印画エネルギーから高印画エネルギー領域に至るまで、より安定な滑性を得ることができる。
上記アルキルリン酸エステルの多価金属塩としては、プラスチック用添加剤として公知のものを使用することができる。
上記アルキルリン酸エステルの多価金属塩は、一般に、アルキルリン酸エステルのアルカリ金属塩を多価金属で置換することによって得られ、種々のグレードのものが入手可能である。
上記M1として表されるアルカリ土類金属としては、例えば、バリウム、カルシウム、マグネシウム等が挙げられる。
上記M2で表されるアルカリ土類金属としては、例えばバリウム、カルシウム、マグネシウム等が挙げられる。
上記金属石鹸は、平均粒径が3〜20μmであることが好ましく、3〜15μmであることがより好ましい。
上記平均粒径が大き過ぎると、印画汚れが生じ易くなり、また小さ過ぎると耐熱滑性層に充分な滑性を得ることができず、印画シワ等の問題が生じることがある。
上記平均粒径は、レーザー回折法により測定した値である。
上記金属石鹸の含有量が、上記範囲未満であると熱印加時におけるサーマルヘッドとの滑性不足、離型性不足により融着を引き起こす傾向がある。一方、その含有が上記範囲を越えると、耐熱滑性層の物理的強度の低下や塗膜の耐熱性不足を引き起こすことがある。
上記シリコーンオイルとしては、従来公知の何れのものを使用してもよい。
上記シリコーンオイルを含有させる場合、その含有量は、上記セルロース・アセテート・ブチレート樹脂(A1)及び上記樹脂(A2)の合計重量100重量部あたり1〜30重量部の割合であることが好ましく、1〜10重量部であることがより好ましい。上記シリコーンオイルの含有量が、上記範囲未満であるとサーマルヘッドとの離型性を得ることができず、サーマルヘッドと融着しやすくなる。一方、上記範囲を超えると染料移行性が増大したり、印画時にサーマルヘッドを汚染してしまうことがある。
上記リン酸エステルとしては、例えば、(1)炭素数6〜20の飽和又は不飽和高級アルコールのリン酸モノエステル又はジエステル、(2)ポリオキシアルキレンアルキルエーテル又はポリオキシアルキレンアルキルアリルエーテルのリン酸モノエステル又はジエステル、(3)上記飽和又は不飽和高級アルコールのアルキレンオキシド付加物(平均付加モル数1〜8)のリン酸モノエステル又はジエステル、(4)炭素数8〜12のアルキル基を有するアルキルフェノール又はアルキルナフトールのリン酸モノエステル又はジエステル等が挙げられる。
上記(1)及び(3)における飽和又は不飽和高級アルコールとしては、例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等が挙げられる。
上記(3)におけるアルキルフェノールとしては、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、ジフェニルフェノール等が挙げられる。
上記リン酸エステルを含有させる場合、その含有量は、配合比率が上記セルロース・アセテート・ブチレート樹脂(A1)及び上記樹脂(A2)の合計重量100重量部に対し0.5〜10重量部であることが好ましい。上記配合比率が該範囲より低いと充分な滑り性が得られないことがあり、該範囲より多いと染料汚染性が増大することがある。
上記アルカリ性物質としては、例えば、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の酸化物又は水酸化物、有機アミン等が挙げられる。
上記アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の酸化物又は水酸化物としては、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、ハイドロタルサイト、水酸化アルミニウム、珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミナ、マグネシウムアルミニウムグリシネート等が好ましく、水酸化マグネシウムがより好ましい。
上記有機アミンとしては、常温で不揮発性であり、沸点が200℃以上であるものが好ましく、例えば、モノ−、ジ−又はトリ−メチルアミン、モノ−、ジ−又はトリ−エチルアミン、モノ−、ジ−又はトリ−プロピルアミン等が挙げられる。
上記アルカリ性物質は、上記リン酸エステル1モルに対して0.1〜10モルの範囲で使用することが好ましい。
上記シリコーン変性樹脂とは、その分子の一部にポリシロキサン基を有する樹脂を意味する。
上記シリコーン変性樹脂は、従来公知の方法、例えば、ポリシロキサン基含有ビニルモノマーと別の種類のビニルモノマーとの共重合、熱可塑性樹脂と反応性シリコーンとの反応等により調製することができる。
上記シリコーン変性樹脂としては、熱可塑性樹脂とポリシロキサン基含有ビニルモノマーをブロック共重合させる方法、熱可塑性樹脂とポリシロキサン基含有ビニルモノマーをグラフト共重合させる方法、又は、熱可塑性樹脂に反応性シリコーンを反応させる方法により調製したものが挙げられる。
上記シリコーン変性樹脂を構成する熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂等を挙げることができ、なかでも、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等が好ましく、色材層から耐熱滑性層への染料移行を低減させる点で、アクリル樹脂がより好ましい。
上記反応性シリコーンとは、主鎖にポリシロキサン構造を有し、片末端又は両末端に熱可塑性樹脂の官能基と反応する反応性官能基を有する化合物である。
上記反応性官能基としては、アミノ基、水酸基、エポキシ基、ビニル基、カルボキシル基等が挙げられる。
上記シリコーン変性樹脂の含有量が、上記範囲未満であると、熱印加時におけるサーマルヘッドとの滑性不足、離型性不足により融着を引き起こす傾向がある。一方、その含有量が上記範囲を越えると、染料汚染性が増大することがある。
上記フィラーとしては、例えば、タルク、カオリン、マイカ、グラファイト、炭酸カルシウム、二硫化モリブデン、シリコーンゴムフィラー、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物等が挙げられ、なかでも、タルク、シリコーンゴムフィラー、炭酸カルシウム等が好ましい。
本発明におけるイソシアネートとしては特に限定されず、例えば、特開平7−149062号公報記載の芳香族系ポリイソシアネートのアダクト体、シリコーン変性イソシアネート化合物等が挙げられる。
上記イソシアネートの使用量は、架橋強度、染料移行の防止等の点で、上記セルロース・アセテート・ブチレート樹脂(A1)、上記樹脂(A2)の合計重量100重量部に対し1〜20重量部であることが好ましい。
上記塗工量は、好ましくは乾燥固形基準で0.1〜1.5g/m2であり、より好ましくは下限が0.2g/m2、上限が1.0g/m2である。
上記耐熱滑性層は、厚みが薄すぎると耐熱滑性層の有する機能が充分に発揮できなくなることがあり、厚すぎると印画時の感度が低下することがある。
本発明の熱転写シートは、所望の画像がモノカラーである場合には、色材層として適宜選択した1色の層のみ形成してもよいし、所望の画像がフルカラー画像である場合には、色材層として、シアン、マゼンタ及びイエロー(更に、必要に応じてブラック)を選択して、イエロー、マゼンタ及びイエロー(更に、必要に応じてブラック)の色材層を形成することができる。
本発明の熱転写シートは、昇華型熱転写シートである場合には、色材層として昇華性の染料を含む層を形成し、熱溶融型の熱転写シートである場合には、色材層として顔料等で着色した熱溶融性インキ層を形成する。
以下、昇華型熱転写シートの場合を説明するが、本発明は昇華型熱転写シートのみに限定されるものではない。
上記昇華性の染料としては、例えば、ジアリールメタン系染料;トリアリールメタン系染料;チアゾール系染料;メロシアニン染料;ピラゾロン染料;メチン系染料;インドアニリン系染料;アセトフェノンアゾメチン、ピラゾロアゾメチン、イミダゾルアゾメチン、イミダゾアゾメチン、ピリドンアゾメチン等のアゾメチン系染料;キサンテン系染料;オキサジン系染料;ジシアノスチレン、トリシアノスチレン等のシアノスチレン系染料;チアジン系染料;アジン系染料;アクリジン系染料;ベンゼンアゾ系染料;ピリドンアゾ、チオフェンアゾ、イソチアゾールアゾ、ピロールアゾ、ピラゾールアゾ、イミダゾールアゾ、チアジアゾールアゾ、トリアゾールアゾ、ジスアゾ等のアゾ系染料;スピロピラン系染料;インドリノスピロピラン系染料;フルオラン系染料;ローダミンラクタム系染料;ナフトキノン系染料;アントラキノン系染料;キノフタロン系染料;等が挙げられ、更に具体的には、特開平7−149062号公報に例示の化合物等が挙げられる。
上記色材層において、昇華性染料は色材層の全固形分に対し5〜90重量%、好ましくは10〜70重量%の量である。
上記昇華性の染料の使用量が、上記範囲未満であると印字濃度が低くなることがあり、上記範囲を超えると保存性等が低下することがある。
上記バインダー樹脂としては、例えば、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース等のセルロース系樹脂;ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルピロリドン等のビニル系樹脂;ポリ(メタ)アクリレート、ポリ(メタ)アクリルアミド等のアクリル樹脂;ポリウレタン系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリエステル系樹脂;等が挙げられる。
上記バインダー樹脂としては、なかでも、耐熱性、染料の移行性等の点、セルロース系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂等が好ましく、ビニル系樹脂がより好ましく、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセトアセタール等が更に好ましい。
上記離型剤としては、シリコーンオイル、リン酸エステル等が挙げられる。
上記無機微粒子としては、カーボンブラック、アルミニウム、二硫化モリブデン等が挙げられる。
上記有機微粒子としては、ポリエチレンワックス等が挙げられる。
上記有機溶剤としては、トルエン、メチルエチルケトン、エタノール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド〔DMF〕等が挙げられる。
上記色材層の塗工量は、乾燥固形基準で0.2〜6.0g/m2、好ましくは0.2〜3.0g/m2程度である。
本発明の熱転写シートは、基材の一方の面に色材層を設け、該基材の他方の面に耐熱滑性層を設けてなるものであれば、転写保護層や下引き層やその他の層を設けてなるものであってもよい。
上記転写保護層を上述の色材層と面順次に形成した場合、画像形成後に画像面を保護する保護層を転写することができる。
上記転写保護層の層構成及び組成は特に限定されず、使用する基材シート、色材層等の特徴に応じて、従来公知の技術より選択することができる。
上記下引き層は、基材と染料層又は基材と耐熱滑性層の接着性を考慮し、特に染料層と基材の間に設ける場合は染料の転写効率を向上させる組成等を従来公知の技術より適宜選択して設けることができる。
本発明の熱転写シートが熱昇華型の熱転写シートである場合、上記被転写材として熱転写受像シート等を使用することができる。
上記熱転写受像シートとしては、記録面が染料受容性を有するものであれば特に限定されず、例えば、紙、金属、ガラス、合成樹脂等の基材の少なくとも一方の面に染料受容層を形成したものを挙げることができる。
上記熱転写シートは、熱溶融型の熱転写シートである場合、通常の紙、プラスチックフィルム等を被転写材として使用することもできる。
上記熱転写を行う際に使用するプリンターとしては、特に限定されず、公知の熱転写プリンターを使用することができる。
なお、文中、部又は%とあるのは、特に断りのない限り重量基準である。
基材として、厚さ6μmの易接着処理済みポリエチレンテレフタレートフィルム〔PET〕(三菱化学ポリエステルフィルム(株)製、ダイヤホイルK203E)を用い、その易接着面とは反対の面に表1に示す組成の耐熱滑性層塗工液をグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.5g/m2になるように塗布し、80℃、1分間乾燥して、耐熱滑性層を形成し、耐熱滑性層塗工シートを作製した。
なお、表1の数値は質量部を示す。また、使用した市販品は下記の通りである。
セルロース・アセテート・ブチレート樹脂(CAB)樹脂:
CAB551−0.01(固形分100wt%、ブチリル基53.0%、アセチル基2.0%、水酸基1.5%、Tg85℃、数平均分子量16000、イーストマンケミカルカンパニー社製)
CAB531−1(固形分100wt%、ブチリル基50.0%、アセチル基3.0%、水酸基1.7%、Tg115℃、数平均分子量4万、イーストマンケミカルカンパニー社製)
アクリル樹脂:ダイヤナールBR−83(固形分100wt%、三菱レイヨン株式会社製)
ポリエステル樹脂:サイマックUS380(固形分30wt%、東亜合成株式会社製)
ステアリン酸亜鉛:SZ−PF(堺化学工業株式会社製)
リン酸エステル:プライサーフM−208BM(固形分100wt%、第一工業製薬株式会社製)
タルク:ミクロエースP−3(固形分100wt%、日本タルク株式会社)
溶剤:メチルエチルケトン/トルエン=1/1( KT−11)
C.I.ソルベントブルー63 3.0部
ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBX−1、積水化学工業社製) 3.0部
メチルエチルケトン/トルエン=1/1 82.0部
(評価基準)
1 発熱抵抗体上に印画カスが溜まっている。
2 コモン電極上に印画カスが溜まっている。
3 領域Aを覆うように印画カスが溜まっている。
4 領域Aに薄っすら印画カスが溜まっている。
5 印画カスが溜まらない。
なお、評価が4又はであると、印画物に色抜けが生じる恐れが殆どなく、良好な印画物を得ることができる。
これに対し、比較例に係る熱転写シートは、0階調の評価は4であるものの、128階調及び255階調での結果が3以下であり、印画カスの発生を充分に抑制できず、印画物に色抜けが発生した。なお、図3に、比較例2に係る255階調、印画メートル数400mにおけるサーマルヘッドの状態の模式図を示す。
Claims (2)
- 基材の一方の面に色材層を有し、前記基材の他方の面に耐熱滑性層を有する熱転写シートであって、
前記耐熱滑性層は、セルロース・アセテート・ブチレート樹脂(A1)と、アクリル系樹脂及びポリビニルアセタール樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂(A2)と、滑剤(A3)と、フィラーとを含むものであり、
前記セルロース・アセテート・ブチレート樹脂(A1)は、前記セルロース・アセテート・ブチレート樹脂(A1)及び前記樹脂(A2)の合計重量の50質量%以下であり、
前記滑剤(A3)として、金属石鹸及びリン酸エステルよりなる群から選択される少なくとも一種を含み、
前記樹脂(A2)は、ポリメチルメタクリレートである
ことを特徴とする熱転写シート。 - セルロース・アセテート・ブチレート樹脂(A1)のブチリル基含有率が50%以上である請求項1記載の熱転写シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008094204A JP5417733B2 (ja) | 2008-03-31 | 2008-03-31 | 熱転写シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008094204A JP5417733B2 (ja) | 2008-03-31 | 2008-03-31 | 熱転写シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009241556A JP2009241556A (ja) | 2009-10-22 |
JP5417733B2 true JP5417733B2 (ja) | 2014-02-19 |
Family
ID=41304016
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008094204A Active JP5417733B2 (ja) | 2008-03-31 | 2008-03-31 | 熱転写シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5417733B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8808951B2 (en) | 2004-11-22 | 2014-08-19 | Hodogaya Chemical Co., Ltd. | Electrophotographic photosensitive body |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5641395B2 (ja) * | 2010-03-29 | 2014-12-17 | 大日本印刷株式会社 | 熱転写シート |
JP2012206346A (ja) * | 2011-03-29 | 2012-10-25 | Dainippon Printing Co Ltd | 熱転写シート |
JP6074767B2 (ja) * | 2013-02-15 | 2017-02-08 | ダイニック株式会社 | 熱転写シート |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01234292A (ja) * | 1988-03-15 | 1989-09-19 | Toppan Printing Co Ltd | 熱転写記録媒体 |
JP3033829B2 (ja) * | 1988-11-28 | 2000-04-17 | 大日本印刷株式会社 | 熱転写シート |
JPH04175191A (ja) * | 1990-07-03 | 1992-06-23 | Ricoh Co Ltd | 感熱転写シート |
JP3300820B2 (ja) * | 1993-03-17 | 2002-07-08 | 株式会社リコー | 熱転写記録媒体 |
JPH0789247A (ja) * | 1993-09-27 | 1995-04-04 | Ricoh Co Ltd | 昇華型熱転写体及び記録方法 |
JP2004249663A (ja) * | 2003-02-21 | 2004-09-09 | General Kk | 熱転写記録媒体 |
JP2005035122A (ja) * | 2003-07-18 | 2005-02-10 | Dainippon Printing Co Ltd | 熱転写シート |
JP2005103976A (ja) * | 2003-09-30 | 2005-04-21 | Dainippon Printing Co Ltd | 感熱転写シート |
JP2006306016A (ja) * | 2004-09-30 | 2006-11-09 | Dainippon Printing Co Ltd | 熱転写シート |
JP2007290343A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-11-08 | Dainippon Printing Co Ltd | 熱転写シート |
-
2008
- 2008-03-31 JP JP2008094204A patent/JP5417733B2/ja active Active
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8808951B2 (en) | 2004-11-22 | 2014-08-19 | Hodogaya Chemical Co., Ltd. | Electrophotographic photosensitive body |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009241556A (ja) | 2009-10-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4888173B2 (ja) | 熱転写シート | |
JP5447557B2 (ja) | 熱転写シート | |
CN104105603B (zh) | 热敏转印记录介质及其制造方法、以及热敏转印记录方法 | |
JP5181974B2 (ja) | 熱転写シート | |
JP5786410B2 (ja) | 熱転写シート | |
JP5699384B1 (ja) | 保護層転写シート、及び中間転写媒体 | |
JP2006306017A (ja) | 熱転写シート | |
JP5482760B2 (ja) | 熱転写シート | |
WO2008038793A1 (en) | Heat transfer sheet | |
JP5699385B1 (ja) | 保護層転写シート、及び中間転写媒体 | |
JP5417733B2 (ja) | 熱転写シート | |
JP5874188B2 (ja) | 画像形成方法 | |
JP6102998B2 (ja) | 熱転写シート | |
JP6716955B2 (ja) | 昇華型熱転写シート | |
JP5794080B2 (ja) | 画像形成方法、熱転写シートと熱転写受像シートとの組合せ | |
US6498123B2 (en) | Thermal transfer sheet | |
JP2008105373A (ja) | 熱転写シート | |
JP4882982B2 (ja) | 熱転写シート | |
JP5633593B2 (ja) | 保護層転写シート、及び中間転写媒体 | |
JP5839254B2 (ja) | 熱転写シート | |
JP4074238B2 (ja) | 保護層転写シート及び印画物 | |
JP2008137257A (ja) | 熱転写受像シート | |
JP2015120245A (ja) | 熱転写シート | |
JPH10193811A (ja) | 熱転写シート及びその製造方法 | |
JP2010082861A (ja) | 熱転写シート |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110127 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120425 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120508 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120702 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20120702 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121204 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130204 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20130618 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130918 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20130926 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20131022 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131104 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5417733 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |