JP6073737B2 - 蓄電モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、蓄電モジュールに関し、特に蓄電モジュールの冷却構造に関する。
ハイブリッド型の電気自動車や純粋な電気自動車などに搭載される蓄電モジュールは、たとえば複数または単一の組電池を備えている。組電池は、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池等の多数の二次電池(以下、単電池と記す)を備えている。蓄電素子である単電池は、充放電の際、内部抵抗に起因した発熱が生じ、温度が上昇するほど、容量減少等の寿命に関する性能劣化が起こりやすくなる。
単電池の温度上昇は、電池寿命の観点からできるだけ小さくすることが望ましい。組電池を冷却する方法として、組電池を構成する単電池と冷却プレートを熱的に接続する方法がある(特許文献1、2参照)。
特許文献1、2に記載の組電池では、単電池と冷却プレートとの間に弾性を有する熱伝導シートを配置し、単電池と冷却プレートとを熱伝導シートを介して熱的に接続している。熱伝導シートを用いる場合、熱伝導シートを単電池と冷却プレートとで押圧することで、熱伝導シートを単電池と冷却プレートに密着させる。
特開2013−12441号公報 特開2011−34775号公報
熱伝導シートを単電池および伝熱プレートに密着させるためには、熱伝導シートを単電池と冷却プレートで挟み、熱伝導シートを圧縮させる必要がある。しかしながら、熱伝導シートを圧縮させる際に単電池に大きな圧縮反力が作用するという問題があった。
請求項1に記載の蓄電モジュールは、複数の蓄電素子を有する蓄電モジュールであって、蓄電素子と熱交換を行う伝熱プレートと、蓄電素子と伝熱プレートとの間に配置され、弾性を有する熱伝導部材と、伝熱プレートを蓄電素子に向かって押圧し、熱伝導部材を弾性変形させた状態で保持する押圧保持機構とを備え、蓄電素子の1の伝熱面における所定の仮想直線上および伝熱面に対向する伝熱プレートの対向部における所定の仮想直線上の少なくとも一方には、伝熱面あるいは対向部に当接する熱伝導部材の当接部が2つ以上配置され、隣り合う当接部同士の間には、熱伝導部材の当接部の弾性変形を許容するための空間部が形成され、熱伝導部材には、所定の仮想直線に直交するスリットが設けられ、スリットの両側に当接部が配置され、熱伝導部材には、スリットから熱伝導部材の端部に亘る切れ込みが形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、熱伝導部材から蓄電素子に作用する圧縮反力を低減することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る蓄電モジュールの外観斜視図。 (a)は図1の蓄電モジュールの構成を示す分解斜視図、(b)は組電池を示す部分拡大図。 図1の組電池を構成する単電池を示す斜視図。 図2(a)の冷却構造体と単電池とが熱的に接続された状態を示す断面模式図。 (a)は図4(a)のVa−Va線矢視図、(b)は図4(a)のVb−Vb線矢視図。 (a)は本実施の形態に係る熱伝導シートを示す模式図、(b)は(a)の比較例を示す図。 (a)は本実施の形態に係る熱伝導シートを示す模式図、(b)は(a)の比較例を示す図。 第1の実施の形態の変形例を示す図。 第1の実施の形態の変形例を示す図。 第2の実施の形態に係る蓄電モジュールの伝熱プレートと冷却管を示す斜視図。 第2の実施の形態に係る蓄電モジュールに用いられる冷却構造体と単電池とが熱的に接続された状態を示す断面模式図。 第3の実施の形態に係る蓄電モジュールの伝熱プレートと冷却管を示す斜視図。 第3の実施の形態に係る蓄電モジュールに用いられる冷却構造体と単電池とが熱的に接続された状態を示す断面模式図。 第4の実施の形態に係る蓄電モジュールに用いられる冷却構造体と単電池とが熱的に接続された状態を示す断面模式図。 第4の実施の形態の変形例を示す図。 (a)は第5の実施の形態に係る蓄電モジュールに用いられる熱伝導シートを示す斜視図、(b)は第5の実施の形態の変形例を示す図。 第5の実施の形態に係る蓄電モジュールに用いられる冷却構造体と単電池とが熱的に接続された状態を示す断面模式図。 図17のXVII−XVII線矢視図。 第6の実施の形態に係る蓄電モジュールに用いられる熱伝導シートを示す斜視図。 図19に示す仮想直線V1上で切断した断面模式図。 第6の実施の形態の変形例(1)を示す図。 第6の実施の形態の変形例(2)を示す図。 図22の熱伝導シートの変形前後の形状を説明するための模式図(図22のZ方向矢視図)。 第7の実施の形態に係る蓄電モジュールに用いられる熱伝導シートを示す斜視図。 第7の実施の形態の変形例を示す図。 変形例に係る蓄電モジュールに用いられる冷却構造体と単電池とが熱的に接続された状態を示す断面模式図。 絶縁層と熱伝導層とを有する熱伝導シートの断面模式図。
以下、図面を参照して、本発明をハイブリッド型の電気自動車や純粋な電気自動車に搭載される蓄電装置に組み込まれる蓄電モジュールであって、蓄電素子として角形リチウムイオン二次電池(以下、単電池と記す)を複数備えた蓄電モジュールに適用した実施の形態について説明する。なお、各図において示すように、蓄電モジュール10の長手方向、すなわち組電池100を構成する単電池101の配列方向をX方向とする。X方向に直交する単電池101の長手方向をY方向とし、X方向およびY方向のそれぞれに直交する方向をZ方向とする。
−第1の実施の形態−
図1は、本発明の実施の形態に係る蓄電モジュール10の外観斜視図である。図2(a)は蓄電モジュール10の構成を示す分解斜視図であり、図2(b)は組電池100を示す部分拡大図である。なお、図2(b)ではサイドプレート121が取り外された状態を示している。図1および図2(a)に示すように、蓄電モジュール10は、冷却構造体190と、組電池100とから構成されている。図2(a)に示すように、組電池100は、複数の単電池101が電気的に接続された蓄電素子群である。図示しないが、各単電池101の外部端子は、蓄電モジュール10におけるZ方向一方側(以下、Z方向の一方側を+Z側と記す)に配置され、冷却構造体190は、蓄電モジュール10におけるZ方向他方側(以下、Z方向の他方側を−Z側と記す)に配置されている。
本実施の形態の組電池100は、2つの電池ブロック100a,100bが結合されてなる。電池ブロック100a,100bは、それぞれ12個の単電池101を有している。電池ブロック100a,100bは、それぞれ一対のエンドプレート120と、中間プレート123と、一対のサイドプレート121と、複数の連結部材122と、ボルト等の締結部材とを含んで構成される一体化機構を備えている。電池ブロック100a,100bを構成する複数の単電池101は、積層配置され、一体化機構により一体的に組み立てられている。
図2(a)および図2(b)に示すように、各単電池101は、扁平な直方体形状であって、側面のうちで面積の広い面を有する幅広側板109w同士が対向するように並べて配置されている。隣接する単電池101同士は、単電池101の電池蓋108から突設される正極端子104および負極端子105(図3参照)の位置が逆転するように、向きが反転して配置されている。隣り合う各単電池101の正極端子104と負極端子105とは金属製の平板状導電部材であるバスバー(不図示)によって電気的に接続されている。
図2(a)に示すように、エンドプレート120および中間プレート123は、それぞれ単電池101の幅広側板109wに対応した矩形平板状とされている。エンドプレート120は、電池ブロック100aのX方向両端側、および、電池ブロック100bのX方向両端側に配置されている。電池ブロック100aのX方向一方側(以下、X方向の一方側を+X側と記す)のエンドプレート120と、電池ブロック100bのX方向他方側(以下、X方向の他方側を−X側と記す)のエンドプレート120とは、ボルトなどの締結部材により連結されている。
電池ブロック100aのX方向中央には中間プレート123が配置されている。同様に、電池ブロック100bのX方向中央には中間プレート123が配置されている。中間プレート123と、中間プレート123のX方向両側に配置される一対のエンドプレート120のそれぞれとは連結部材122により連結されている。
単電池101間にはセルホルダ125が配置されている。セルホルダ125は、単電池101間に配置される絶縁板(不図示)と、絶縁板の−Z側に設けられる底板保持部126と、絶縁板の+Z側に設けられる電池蓋保持部(不図示)とを備えている。セルホルダ125は、絶縁性を有する材料により形成されており、絶縁板(不図示)により隣接する単電池101を電気的に絶縁している。単電池101は、底板109bが底板保持部126により保持され、電池蓋102が電池蓋保持部(不図示)により保持されている。複数の単電池101およびセルホルダ125の絶縁板(不図示)は、エンドプレート120と中間プレート123により挟持された状態で、単電池の四隅の外側に配置される連結部材122およびY方向両側に配置されるサイドプレート121によって固縛されている。
組電池100を構成する単電池101について説明する。複数の単電池101は、いずれも同様の構造である。図3は、単電池101を示す斜視図である。図3に示すように、単電池101は、電池缶109と電池蓋108とからなる角形の電池容器を備えている。電池缶109および電池蓋108の材質は、いずれもアルミニウムである。電池缶109は、一端部に開口109aを有する矩形箱状とされる。電池蓋108は、矩形平板状であって、電池缶109の開口109aを塞ぐようにレーザ溶接されている。つまり、電池蓋108は、電池缶109を封止している。
電池容器は、中空の直方体形状とされ、幅の広い面を有する幅広側板109w同士が対向し、幅の狭い面を有する幅狭側板109n同士が対向し、電池蓋108と電池缶109の底板109bとが対向している。
電池蓋108には、正極端子104および負極端子105が設けられている。電池容器の内部には、充放電要素(不図示)が絶縁ケース(不図示)に覆われた状態で収納されている。図示しない充放電要素の正極電極は正極端子104に接続され、充放電要素の負極電極は負極端子105に接続されている。このため、正極端子104および負極端子105を介して外部機器に電力が供給され、あるいは、正極端子104および負極端子105を介して外部発電電力が充放電要素に供給されて充電される。
電池蓋108には、電池容器内に電解液を注入するための注液孔が穿設されている。注液孔は、電解液注入後に注液栓108aによって封止される。電解液としては、たとえば、エチレンカーボネート等の炭酸エステル系の有機溶媒に6フッ化リン酸リチウム(LiPF6)等のリチウム塩が溶解された非水電解液を用いることができる。
電池蓋108には、ガス排出弁108bが設けられている。ガス排出弁108bは、プレス加工によって電池蓋108を部分的に薄肉化することで形成されている。ガス排出弁108bは、単電池101が過充電等の異常により発熱してガスが発生し、電池容器内の圧力が上昇して所定圧力に達したときに開裂して、内部からガスを排出することで電池容器内の圧力を低減させる。
蓄電モジュール10の冷却構造について説明する。図1および図2(a)に示すように、冷却構造体190は、伝熱プレート170と冷却管180と、熱伝導シート160と、絶縁シート150とを有している。伝熱プレート170および冷却管180は、アルミニウムなどの熱伝導性に優れた金属材料により形成されている。伝熱プレート170は、組電池100を構成する各単電池101の底板109bを覆うように配置されている。
冷却管180は、断面円形の円筒管であって、内部にエチレングリコール水溶液などの冷却用の熱媒体(以下、冷媒と記す)が流れる冷媒流路を形成している。冷却管180は、全体形状がU字状を呈しており、冷媒が1回Uターンされるように折り返し部182が蓄電モジュール10の+X側の端部に設けられ、直管部181が2つ、X方向に沿って配置されている。冷却管180の一端には冷媒が導入される冷媒入口部が設けられ、冷却管180の他端には冷媒が排出される冷媒出口部が設けられている。
図2(a)に示すように、伝熱プレート170は矩形状の平板であり、伝熱プレート170の−Z側の面には、X方向の全長に亘って延在する直線状の溝171が2つ形成されている。図4は冷却構造体190と単電池101とが熱的に接続された状態を示す断面模式図である。なお、組電池100の構成については、単電池101の電池容器とセルホルダ125のみを図示している。図4(b)および図4(c)は、図4(a)のA部拡大図である。図4(b)は後述の押圧保持機構により伝熱プレート170が単電池101側に押圧される前の状態を示す図であり、図4(a)および図4(c)は後述の押圧保持機構により伝熱プレート170が単電池101側に押圧された後の状態を示す図である。図4に示すように、各溝171の断面形状は、冷却管180の外径とほぼ同じ大きさの径を有する半円弧状である。冷却管180は、溝171に嵌合された状態で固定されている。なお、図示しないが、冷却管180と伝熱プレート170との間に熱伝導性に優れた熱伝導シートや熱伝導性ゲル、熱伝導性接着剤等を介在させてもよい。
押圧保持機構について説明する。押圧保持機構は、伝熱プレート170を単電池101に向かって押圧し、熱伝導シート160を弾性変形させた状態で保持するものであり、本実施の形態では、図2(a)に示すように、複数のねじ199とエンドプレート120および中間プレート123によって構成される。伝熱プレート170には、Z方向に貫通する貫通孔179が複数設けられている。これらの貫通孔179は、エンドプレート120および中間プレート123のそれぞれにおける−Z側の面に設けられたねじ孔129に対向して設けられている。
伝熱プレート170の貫通孔179にねじ199が挿通され、エンドプレート120および中間プレート123のねじ孔129にねじ199が螺着されることで、図1に示すように冷却構造体190が組電池100に締結される。
図2(a)、図2(b)および図4に示すように、伝熱プレート170と単電池101との間には、矩形状の熱伝導シート160が配置されている。熱伝導シート160は、たとえばシリコンを基材としたシートであって、複数の単電池101のそれぞれに2つずつ設けられている。熱伝導シート160の熱伝導率は、たとえば1〜30W/m・K程度とすることが好ましい。熱伝導シート160は、適度な弾性を有し、表裏両面には粘着層が形成されている。
熱伝導シート160は、図2(b)に示す収容部127に配置されている。なお、図2(b)では、熱伝導シート160の収容部127を示すために、いくつかの単電池101に配置される熱伝導シート160の図示を省略している。収容部127は、図2(b)に示すように、隣り合うセルホルダ125の底板保持部126の側面128と、単電池101の底板109bと、伝熱プレート170上の絶縁シート150とによって形成される。収容部127の体積は、押圧保持機構により伝熱プレート170が組電池100に締結され、熱伝導シート160が弾性変形した後の体積と同一か、わずかに大きくなるように設定されている。
収容部127には2枚の熱伝導シート160が所定の間隔をあけてY方向に並べて配置されている。隣り合う熱伝導シート160間には、熱伝導シート160が弾性変形する際に、熱伝導シート160のY方向への伸長を許容するための空間部140が設けられている。空間部140と反対側の熱伝導シート160のY方向端面と、セルホルダ125の底板保持部126の側面128との間には、熱伝導シート160のY方向への伸長を許容するための空間部142が設けられている。熱伝導シート160のX方向両端面のそれぞれと、セルホルダ125の底板保持部126の側面128との間には、熱伝導シート160のX方向の伸長を許容するための空間部143が設けられている。
熱伝導シート160と伝熱プレート170との間には、絶縁性を有する矩形状の絶縁シート150が配置されている。絶縁シート150の表裏両面には粘着層が形成されている。なお、熱伝導シート160と絶縁シート150の配置関係は、逆にしてもよい。
ねじ199がエンドプレート120および中間プレート123のねじ孔129にねじ込まれると、各ねじ199の頭部により伝熱プレート170が単電池101に向かって押圧される。伝熱プレート170が単電池101に向かって押圧されると、熱伝導シート160に伝熱プレート170から単電池101に向かう押圧力が作用し、熱伝導シート160が弾性変形する。各ねじ199のねじ孔129に対するねじ込み量(ねじ込み長さ)が増加するほど、伝熱プレート170から熱伝導シート160に作用する押圧力(換言すれば、単電池101から熱伝導シート160に作用する押圧力)は大きくなり、熱伝導シート160の圧縮量が増加する。
図4(b)に示すように、熱伝導シート160に押圧力が作用する前、すなわち熱伝導シート160が弾性変形する前の状態では、熱伝導シート160は厚さt2を有している。一方、ねじ199がねじ孔129に所定量ねじ込まれると、図4(c)に示すように、熱伝導シート160は、厚さt1となるまで圧縮される(t1<t2)。
本実施の形態では、単電池101の電池容器の底板109bにおけるセルホルダ125の底板保持部126との当接面を除く表面全体が、単電池101の1の伝熱面を構成している。底板109bには、2枚の熱伝導シート160が当接されている。伝熱プレート170には絶縁シート150が当接され、熱伝導シート160は絶縁シート150上に配置されている。つまり、単電池101と伝熱プレート170とは、熱伝導シート160および絶縁シート150を介して熱的に接続されている。なお、本明細書において、「熱的に接続される」とは、金属や樹脂などの熱伝導性のある固体材料により、2物体の熱の授受が可能な状態が形成されることを意味している。熱的に接続された2物体間では、熱平衡に達するまで、高温の物体から低温の物体に熱が流れる。このように、単電池101と伝熱プレート170とが熱的に接続されることで、単電池101と伝熱プレート170との間で熱交換が行われ、単電池101が冷却される。なお、単電池101から伝熱プレート170に伝えられた熱は、冷却管180を介して冷媒に放熱される。
図4(b)に示すように、熱伝導シート160が圧縮される前の状態では、2枚の熱伝導シート160間に、熱伝導シート160の弾性変形を許容するための空間部140、すなわち熱伝導シート160のつぶし代としての隙間が形成されている。空間部140は、絶縁シート150と、2枚の熱伝導シート160において互いに対向する端面と、単電池101の底板109bとで画成される。
熱伝導シート160が伝熱プレート170と単電池101とで挟まれ、Z方向に圧縮されると、熱伝導シート160はXY平面方向に伸長するように、すなわち表面積が拡大するように弾性変形する。これにより、隣り合う熱伝導シート160の端部同士が近づくように熱伝導シート160の端部が変位し、図4(c)に示すように厚さt1となるまで熱伝導シート160が圧縮されると、隣り合う熱伝導シート160の端部同士が接触し、空間部140が熱伝導シート160によって埋められる。
図5を参照して、熱伝導シート160における単電池101に対する当接面161、ならびに、熱伝導シート160における伝熱プレート170に対する当接面162について説明する。図5(a)では当接面161および当接面162を模式的にハッチングで示している。図5(a)は図4(a)のVa−Va線矢視図であり、図5(b)は図4(a)のVb−Vb線矢視図である。なお、図5は、熱伝導シート160が弾性変形する前の状態を示している。
図5(a)に示すように、単電池101の底板109bの表面における所定の仮想直線V1上には、底板109bに当接する熱伝導シート160の当接面161が2つ配置されている。なお、仮想直線V1は、底板109bの一方の短辺から他方の短辺に亘って延在する仮想的な直線であり、矩形状の底板109bの短辺中央において、底板109bの長辺に平行となるように配置されている。
同様に、図5(b)に示すように、単電池101の底板109bに対向する伝熱プレート170の対向領域(以下、対向部172と記す)には、伝熱プレート170に当接する熱伝導シート160の当接面162が2つ配置されている。2つの当接面162は、それぞれ対向部172における所定の仮想直線V2上に配置されている。なお、仮想直線V2は、対向部172の一方の短辺から他方の短辺に亘って延在する仮想的な直線であり、矩形状の対向部172の短辺中央において、対向部172の長辺に平行となるように配置されている。
このように、熱伝導シート160の+Z側の面は単電池101と当接する当接面161とされ、熱伝導シート160の−Z側の面は絶縁シート150を介して伝熱プレート170と当接する当接面162とされている。
第1の実施の形態による蓄電モジュール10は、単電池101と熱交換を行う伝熱プレート170と、単電池101と伝熱プレート170との間に配置され、弾性を有する熱伝導シート160と、伝熱プレート170を単電池101に向かって押圧し、熱伝導シート160を弾性変形させた状態で保持する押圧保持機構とを備えている。単電池101の1の伝熱面を構成する底板109bの表面における所定の仮想直線V1上には、底板109bに当接する熱伝導シート160の当接面161が2つ配置されている。底板109bに対向する伝熱プレート170の対向部172における所定の仮想直線V2上には、熱伝導シート160の当接面162が2つ配置されている。隣り合う熱伝導シート160との間には、熱伝導シート160の弾性変形を許容するための空間部140が形成されている。
上述した第1の実施の形態によれば、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)熱伝導シート160の弾性変形を許容するための空間部140を設けたので、熱伝導シート160を圧縮させたときに単電池101に作用する圧縮反力を低減することができる。
上記(1)の作用効果を、比較例と比較して具体的に説明する。
図6(a)は本実施の形態に係る熱伝導シート160を模式的に示す図であり、単電池101が伝熱プレート170に12個配列され、単電池101ごとに2枚ずつ熱伝導シート160が配置された例を示している。図6(b)は図6(a)の比較例を示す図である。なお、図6では、絶縁シート150の図示は省略している。図6(a)に示すように、本実施の形態では、1の単電池101に対し、熱伝導シート160が2枚配置されている。これに対して、比較例では、図6(b)に示すように、1の単電池101に対し、熱伝導シート960aが1枚配置されている。
図6(b)に示すように、比較例では、単電池101ごとに1枚の熱伝導シート960aが配置されており、弾性変形を許容するための空間部140が設けられていない。このため、熱伝導シート960aがZ方向に圧縮されたとき、伝熱プレート170上の絶縁シート150と熱伝導シート960aとの接触面や、単電池101の底板109bと熱伝導シート960aとの接触面における摩擦力、ならびに、熱伝導シート960aの弾性率により、熱伝導シート960aの弾性変形が制限される。特に、Y方向への熱伝導シート960aの伸長が制限される。Y方向への伸長が制限された状態で、熱伝導シート960aをZ方向に所定量(t2−t1)だけ圧縮させるためには、本実施の形態に比べて大きな押圧力を要する。このため、比較例では、単電池101に大きな圧縮反力が作用することになる。その結果、単電池101や単電池101を保持する部材の強度を本実施の形態よりも高くする必要がある。
これに対して、本実施の形態では、単電池101ごとに2分割されてなる一対の熱伝導シート160が配置され、Y方向に隣り合う熱伝導シート160間に熱伝導シート160の弾性変形を許容するための空間部140が設けられている。このため、本実施の形態では、熱伝導シート160が所定量(t2−t1)だけZ方向に圧縮されたときに、Y方向に十分に伸長することができ、単電池101に作用する圧縮反力を低減させることができる。その結果、単電池101や単電池101を保持する部材の強度を高めるための構造を簡素化することができ、蓄電モジュール10の軽量化および低コスト化を図ることができる。
(2)さらに、本実施の形態では、熱伝導シート160を隣り合う単電池101の間で分割するようにした。これにより、複数の単電池101を跨るように熱伝導シートが配置される場合に比べて、単電池101に作用する圧縮反力を低減することができる。
上記(2)の作用効果を、比較例と比較して具体的に説明する。
図7(a)は本実施の形態に係る熱伝導シート160を示す模式的に示す図であり、単電池101が伝熱プレート170に12個配列され、単電池101ごとに2枚ずつ熱伝導シート160が配置された例を示している。図7(b)は図7(a)の比較例を示す図である。なお、図7では、絶縁シート150の図示は省略している。図7(a)に示すように、本実施の形態では、隣り合う単電池101間においても、熱伝導シート160の弾性変形を許容するための空間部141が設けられている。これに対して、比較例では、図7(b)に示すように、伝熱プレート170に配置される複数の単電池101の全てに当接する1枚の熱伝導シート960bが配置されている。
図7(b)に示すように、比較例では、熱伝導シート960bが伝熱プレート170の全体に亘って配置されており、弾性変形を許容するための空間部140,141が設けられていない。このため、熱伝導シート960bがZ方向に圧縮されたとき、伝熱プレート170上の絶縁シート150と熱伝導シート960bとの接触面や、単電池101の底板109bと熱伝導シート960bとの接触面における摩擦力、ならびに、熱伝導シート960bの弾性率により、XY平面方向への熱伝導シート960bの拡がりが制限される。XY平面方向への拡がりが制限された状態で、熱伝導シート960bをZ方向に所定量(t2−t1)だけ圧縮させるためには、本実施の形態に比べて大きな押圧力を要する。このため、比較例では、単電池101に大きな圧縮反力が作用することになる。その結果、単電池101や単電池101を保持する部材の強度を本実施の形態よりも高くする必要がある。
これに対して、本実施の形態では、隣り合う単電池101間において分割されてなる熱伝導シート160が配置され、X方向に隣り合う熱伝導シート160間に熱伝導シート160の弾性変形を許容するための空間部141が設けられている。このため、本実施の形態では、熱伝導シート160が所定量(t2−t1)だけZ方向に圧縮されたときに、X方向に十分に伸長することができ、単電池101に作用する圧縮反力を低減させることができる。その結果、単電池101や単電池101を保持する部材の強度を高めるための構造を簡素化することができ、蓄電モジュール10の軽量化および低コスト化を図ることができる。
(3)図4(a)および図4(c)に示すように、伝熱プレート170が単電池101に向かって押圧されることで、隣り合う熱伝導シート160同士を接触させるようにした。空間部140を熱伝導シート160で埋めることで、伝熱プレート170と単電池101との間に熱抵抗となる空気が介在することを防止できる。さらに、当接面161,162の面積を拡大することで、冷却効果を高めることができる。なお、空間部140は、X方向端部で開放されているため、熱伝導シート160が圧縮され、空間部140の体積が減少する際に、空間部140内の空気を排出することができる。
(4)図6(a)に示す本実施の形態の複数の熱伝導シート160の総体積は、図6(b)に示す複数の熱伝導シート960aの総体積や図7(b)に示す熱伝導シート960bの体積に比べて小さい。このため、本実施の形態では、熱伝導シート160の熱抵抗が比較例よりも小さく、効率よく単電池101を冷却することができる。
(5)単電池101と伝熱プレート170との間に絶縁シート150を設けるようにした。絶縁シート150により沿面距離を確保することができるため、金属フィラーや炭素系の添加物を含む、高い熱伝導率を有する熱伝導シート160を用いることができる。
−第1の実施の形態の変形例−
(1)上記した第1の実施の形態では、単電池101ごとに2枚の熱伝導シート160を配置する例に説明したが、熱伝導シート160の配列の態様は、単電池101の伝熱面の形状などに応じて、種々の態様を採用することができる。
(1−1)図8(a)に示すように、単電池101ごとに3枚以上の熱伝導シート160を配置してもよい。
(1−2)図8(b)に示すように、単電池101の底板109bの短辺に沿って熱伝導シート160を配列してもよい。図8(b)に示す仮想直線V1は、底板109bの一方の長辺から他方の長辺に亘って延在する仮想的な直線であり、矩形状の底板109bの長辺中央において、底板109bの短辺に平行となるように配置されている。
(1−3)図8(c)に示すように、単電池101の底板109bの長辺に沿って熱伝導シート160を配列し、かつ、底板109bの短辺に沿って熱伝導シート160を配列してもよい。
(1−4)図9に示すように、複数の単電池101を跨るように熱伝導シート160を配置してもよい。図9に示す熱伝導シート160は、ハッチングで示すように、仮想直線V1(V2)上に熱伝導シート160の当接面161(162)が2つ配置されている。
(2)熱伝導シート160の形状は、矩形状に限定されず、たとえば楕円形状としてもよい。熱伝導シート160の形状は、単電池101の伝熱面の形状に合わせ、伝熱面の接触面積を広くとれる形状とすることが好ましい。
(3)第1の実施の形態では、図4(b)に示すように、熱伝導シート160の弾性変形前の状態において、空間部140を構成する熱伝導シート160の端面がX−Z平面に平行な平面とされた例について説明したが、本発明はこれに限定されない。熱伝導シート160の空間部140を構成する端面の形状は、様々な形状を採用することができる。なお、熱伝導シート160の空間部140を構成する端面の形状は、X方向に平行な空間部140の中心軸に対し、対称形状とすることが密着性向上の観点から好ましい。
−第2の実施の形態−
図10および図11を参照して第2の実施の形態に係る蓄電モジュールに用いられる伝熱プレートについて説明する。図10は第2の実施の形態に係る蓄電モジュールに用いられる伝熱プレート270と冷却管280を示す斜視図である。図11は、図4と同様の図であり、第2の実施の形態に係る蓄電モジュールに用いられる冷却構造体290と単電池101とが熱的に接続された状態を示す断面模式図である。図11(b)および図11(c)は、図11(a)のB部拡大図である。図11(b)は押圧保持機構により伝熱プレート270が単電池101側に押圧される前の状態を示す図であり、図11(a)および図11(c)は押圧保持機構により伝熱プレート270が単電池101側に押圧された後の状態を示す図である。図中、第1の実施の形態と同一もしくは相当部分には同一符号を付し、説明を省略する。以下、第1の実施の形態との相違点について詳しく説明する。
第1の実施の形態では、矩形平板状の伝熱プレート170の−Z側の面に設けられた半円弧状の溝171に冷却管180を嵌合する構成とした(図2(a)および図4参照)。これに対して、第2の実施の形態では、図10および図11に示すように、伝熱プレート270の+Z側の面に設けられたU字状の凹部271に冷却管280を嵌合する構成とされている。伝熱プレート270は、+Z側の面が組電池100に当接される当接面とされ、当接面から−Z方向に窪むように凹部271が設けられている。このため、第2の実施の形態では、熱伝導シート260に冷却管280が直接に接触する。なお、伝熱プレート270は、一枚の矩形平板状部材にプレス加工を施すことにより形成することができる。
第2の実施の形態に係る冷却構造体290は、熱伝導シート260と、伝熱プレート270と、冷却管280とで構成されている。第2の実施の形態では、熱伝導シート260が絶縁性を有しており、絶縁シート150(図4参照)が省略されている。
図10に示すように、冷却管280は、全体形状がS字形状を呈しており、冷媒が2回Uターンされるように折り返し部282がX方向両端部に設けられ、各直管部281がそれぞれX方向に沿って配置されている。
凹部271は、伝熱プレート270のX方向の一端から他端に亘ってX方向に沿って設けられている。凹部271には冷却管280の直管部281が圧入され、凹部271によって冷却管280が保持されている。図11に示すように、凹部271は、底面が冷却管280の外径とほぼ同じ径を有する半円弧状に形成され、凹部271の底面が冷却管280の−Z側の面に当接されている。
図11(b)に示すように、熱伝導シート260が圧縮される前の状態では、2枚の熱伝導シート260間に、熱伝導シート260の弾性変形を許容するための空間部240、すなわち熱伝導シート260のつぶし代としての隙間が形成されている。空間部240は、2枚の熱伝導シート260において互いに対向する端面と、単電池101の底板109bと、冷却管280の外表面とで画成される。
熱伝導シート260が伝熱プレート270と単電池101とで挟まれ、Z方向に圧縮されると、熱伝導シート260はXY平面方向に伸長するように、すなわち表面積が拡大するように弾性変形する。これにより、隣り合う熱伝導シート260の端部同士が近づくように熱伝導シート260の端部が変位し、図11(c)に示すように熱伝導シート260が所定量圧縮されると、隣り合う熱伝導シート260の端部同士が接触し、空間部240が熱伝導シート260によって埋められる。
このような第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態で説明した(1)〜(4)と同様の作用効果に加え、次の作用効果を奏する。
(6)冷却管280が伝熱プレート270を介さずに、熱伝導シート260を介して単電池101に熱的に接続されるようにしたので、さらに効率よく単電池101を冷却することができる。
−第3の実施の形態−
図12および図13を参照して第3の実施の形態に係る蓄電モジュールに用いられる伝熱プレートについて説明する。図12は第3の実施の形態に係る蓄電モジュールに用いられる伝熱プレート370と冷却管280を示す斜視図である。図13は、図11と同様の図であり、第3の実施の形態に係る蓄電モジュールに用いられる冷却構造体390と単電池101とが熱的に接続された状態を示す断面模式図である。図13(b)および図13(c)は、図13(a)のC部拡大図である。図13(b)は押圧保持機構により伝熱プレート370が単電池101側に押圧される前の状態を示す図であり、図13(a)および図13(c)は押圧保持機構により伝熱プレート370が単電池101側に押圧された後の状態を示す図である。図中、第2の実施の形態と同一もしくは相当部分には同一符号を付し、説明を省略する。以下、第2の実施の形態との相違点について詳しく説明する。
第2の実施の形態では、冷却管280が伝熱プレート270の凹部271に圧入されていた(図10参照)。これに対して、第3の実施の形態に係る伝熱プレート370には、第2の実施の形態の凹部271に代えて、図12および図13に示すように、冷却管280を保持する断面J字状の保持片377が複数設けられている。
各保持片377は、たとえば、一枚の矩形平板状部材にプレスおよび曲げ加工を施すことにより形成することができる。伝熱プレート370には、冷却管280のY方向の一方側(+Y側)の面を支持する保持片377と、Y方向の他方側(−Y側)の面を支持する保持片377とが、X方向に沿って、所定間隔をあけて交互に設けられている。伝熱プレート370における冷却管280の+Z側には、矩形状の開口部378が形成されている。
図13に示すように、熱伝導シート360は開口部378に押入され、冷却管280に密着されている。これにより、冷却管280の+Z側の面が、伝熱プレート370を介さずに、熱伝導シート360を介して単電池101の底板109bに熱的に接続される。
図13(b)に示すように、熱伝導シート360が圧縮される前の状態では、2枚の熱伝導シート360間に、熱伝導シート360の弾性変形を許容するための空間部340、すなわち熱伝導シート360のつぶし代としての隙間が形成されている。
熱伝導シート360が伝熱プレート370と単電池101とで挟まれ、Z方向に圧縮されると、熱伝導シート360はXY平面方向に伸長するように、すなわち表面積が拡大するように弾性変形する。これにより、隣り合う熱伝導シート360の端部同士が近づくように熱伝導シート360の端部が変位し、図13(c)に示すように熱伝導シート360が所定量圧縮されると、隣り合う熱伝導シート360の端部同士が接触し、空間部340が熱伝導シート360によって埋められる。
熱伝導シート360は、伝熱プレート370と単電池101とにより挟まれ、圧縮されると、開口部378に入り込むように弾性変形して、冷却管280の表面に直接に接触する。
このような第3の実施の形態によれば、第2の実施の形態と同様の作用効果を奏する。
−第4の実施の形態−
図14を参照して第4の実施の形態に係る蓄電モジュールに用いられる伝熱プレートについて説明する。図14は、図11と同様の図であり、第4の実施の形態に係る蓄電モジュールに用いられる冷却構造体490と単電池101とが熱的に接続された状態を示す断面模式図である。なお、セルホルダ125の図示は省略している。図14(b)および図14(c)は、図14(a)のD部拡大図である。図14(b)は押圧保持機構により伝熱プレート470が単電池101側に押圧される前の状態を示す図であり、図14(a)および図14(c)は押圧保持機構により伝熱プレート470が単電池101側に押圧された後の状態を示す図である。図中、第2の実施の形態と同一もしくは相当部分には同一符号を付し、説明を省略する。以下、第2の実施の形態との相違点について詳しく説明する。
図14に示すように、第4の実施の形態に係る伝熱プレート470は、断面がジグザグ状となるように、両面のそれぞれに凸面と凹面とが交互に配置された形状とされている。伝熱プレート470は一枚の矩形平板状部材にプレス加工を施すことにより、あるいは、押出成形などにより形成することができる。伝熱プレート470の+Z側の面および−Z側の面のそれぞれには複数の凹部475が形成されている。各凹部475は、X方向に沿って、伝熱プレート470の一端から他端に亘って延設されている。
組電池100は、冷却構造体490の+Z側および−Z側の両方に1つずつ配置されている。すなわち、冷却構造体490は、両面で単電池101を冷却できる構成とされている。
複数の凹部475は、それぞれ断面コ字状を呈しており、いずれも冷却管280を保持できる形状とされている。伝熱プレート470に設けられた複数の凹部475のいくつかには冷却管280が配置され、冷却管280と単電池101との間に熱伝導部材460aが配置されている。冷却管280が配置されていない凹部475には熱伝導部材460bが嵌合されている。凹部475に嵌合された熱伝導部材460は、端部が単電池101側に突出しており、熱伝導部材460間に熱伝導部材460の弾性変形を許容する空間部440、すなわち熱伝導部材460のつぶし代としての隙間が設けられている。
図14(b)に示すように、熱伝導部材460が圧縮される前の状態では、隣り合う熱伝導部材460間に、熱伝導部材460の弾性変形を許容するための空間部440が形成されている。空間部440は、隣り合う熱伝導部材460において互いに対向する端面と、単電池101の底板109bと、伝熱プレート470とで画成される。
熱伝導部材460aが冷却管280と単電池101とで挟まれてZ方向に圧縮され、熱伝導部材460bが伝熱プレート470と単電池101とで挟まれてZ方向に圧縮されると、各熱伝導部材460はXY平面方向に伸長するように、すなわち表面積が拡大するように弾性変形する。これにより、隣り合う熱伝導部材460の端部同士が近づくように熱伝導部材460の端部が変位し、図14(c)に示すように、空間部440の容積が減少する。
このような第4の実施の形態によれば、第2の実施の形態と同様に、熱伝導部材460が圧縮されたときに、単電池101に対して作用する圧縮反力を低減することができる。
−第4の実施の形態の変形例−
第4の実施の形態を次のように変形して実施することもできる。
(1)図15(a)および図15(b)に示すように、図14に示す伝熱プレート470を重ねて使用してもよい。伝熱プレート470を重ねて使用する場合、図15(a)に示すように、2枚の伝熱プレート470のそれぞれの凹部475のいくつかに冷却管280を配設してもよいし、図15(b)に示すように、2枚の伝熱プレート470のうちのいずれか一方の凹部475のいくつかに冷却管280を配設してもよい。
(2)図14に示す複数の熱伝導部材460a,460bのうちのいくつかを省略することもできる。この場合、熱伝導部材460a,460bが配置されていない凹部475を、伝熱プレート470で発生した結露水をX方向端部から滴下させるための排水溝として機能させることができる。これにより、結露水の滴下位置を蓄電モジュール10の両端に設定することができ、不特定位置で結露水が滴下され、回路が短絡することを防止できる。
−第5の実施の形態−
図16(a)、図17および図18を参照して第5の実施の形態に係る蓄電モジュールについて説明する。図16(a)は本発明の第5の実施の形態に係る蓄電モジュールに用いられる熱伝導シート560を示す斜視図である。なお、図16(a)では、単電池101の底板109b上の仮想直線V1を合わせて図示している。図17は、図4と同様の図であり、第5の実施の形態に係る蓄電モジュールに用いられる冷却構造体590と単電池101とが熱的に接続された状態を示す断面模式図である。図17(b)および図17(c)は、図17(a)のE部拡大図である。図17(b)は押圧保持機構により伝熱プレート170が単電池101側に押圧される前の状態を示す図であり、図17(a)および図17(c)は押圧保持機構により伝熱プレート170が単電池101側に押圧された後の状態を示す図である。図18は、図17のXVIII−XVIII線矢視図である。なお、図18は、熱伝導シート560が弾性変形する前の状態を示している。図中、第1の実施の形態と同一もしくは相当部分には同一符号を付し、説明を省略する。以下、第1の実施の形態との相違点について詳しく説明する。
第1の実施の形態では、熱伝導シート160の一方の面が単電池101と当接する当接面161とされ、熱伝導シート160の他方の面が絶縁シート150を介して伝熱プレート170と当接する当接面162とされていた(図5参照)。換言すれば、第1の実施の形態では、熱伝導シート160の全体が、単電池101と当接する当接部であり、かつ、伝熱プレート170と当接する当接部であった。
これに対して、第5の実施の形態では、1枚の熱伝導シート560に単電池101に当接する当接部560aが複数設けられている。図16(a)および図17に示すように、第5の実施の形態では、1の単電池101に対して1枚の熱伝導シート560が配置されている。熱伝導シート560は、伝熱プレート170に当接する基部560bと、基部560bから突出する当接部560aが複数設けられている。隣り合う当接部560a同士の間には、X方向に平行なスリット563が形成されている。スリット563は、断面がコ字状であり、熱伝導シート560の一方の長辺から他方の長辺に亘って延在している。なお、第5の実施の形態では、熱伝導シート560が絶縁性を有しており、絶縁シート150(図4参照)が省略されている。
第5の実施の形態では、図18に示すように、単電池101の底板109bにおける所定の仮想直線V1上に、底板109bに当接する熱伝導シート560の当接部560aが9つ配置されている。
図17(b)に示すように、熱伝導シート560の+Z側に単電池101の底板109bが配置され、熱伝導シート560の−Z側に伝熱プレート170が配置されると、スリット563と単電池101の底板109bとで空間部540、すなわち熱伝導シート560のつぶし代としての隙間が形成される。
押圧保持機構により伝熱プレート170が単電池101に向かって押圧され、図17(c)に示すように、熱伝導シート560がZ方向に圧縮されると、隣り合う当接部560aのY方向端部同士が近づくように当接部560aの端部が変位する。熱伝導シート560が所定量圧縮されると、隣り合う当接部560a同士が接触し、空間部540が当接部560aによって埋められる。
第5の実施の形態では、単電池101に当接する当接部560a間に当接部560aの弾性変形を許容する空間部540が設けられている。このため、第5の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、熱伝導シート560が圧縮されたときに、単電池101に対して作用する圧縮反力を低減することができる。
−第5の実施の形態の変形例−
第5の実施の形態を次のように変形して実施することもできる。
(1)スリット563の形状は、断面コ字状とする場合に限定されない。たとえば、図16(b)に示すように、断面V字状のスリット563Aとしてもよい。熱伝導シート560AがZ方向に圧縮されたとき、スリット563Aを構成する一対の傾斜面同士が密着し、伝熱プレート170と単電池101との間に熱抵抗となる空気が介在することを防止できる。なお、スリット563の形状は、断面W字状や断面I字状などの様々な形状を採用することができる。スリット563の形状は、X方向に平行なスリット563の中心軸に対し、対称形状とすることが密着性向上の観点から好ましい。
(2)図示しないが、当接部560aを伝熱プレート170に当接させ、基部560bを単電池101に当接させるようにしてもよい。
−第6の実施の形態−
図19および図20を参照して第6の実施の形態に係る蓄電モジュールについて説明する。図19は本発明の第6の実施の形態に係る蓄電モジュールに用いられる熱伝導シート660を示す斜視図である。なお、図19では、単電池101の底板109b上の仮想直線V1を合わせて図示している。図20は図19に示す仮想直線V1上で切断した断面模式図である。なお、図20では、伝熱プレート170と単電池101を合わせて図示している。図20(b)および図20(c)は、図20(a)のF部拡大図である。図20(b)は押圧保持機構により伝熱プレート170が単電池101側に押圧される前の状態を示す図であり、図20(a)および図20(c)は押圧保持機構により伝熱プレート170が単電池101側に押圧された後の状態を示す図である。図中、第5の実施の形態と同一もしくは相当部分には同一符号を付し、説明を省略する。以下、第5の実施の形態との相違点について詳しく説明する。
第5の実施の形態では、単電池101の底板109bの長辺に平行な仮想直線V1上に当接部560aを複数並べて配置するようにした。これに対して、第6の実施の形態では、図19に示すように、単電池101の底板109bの短辺に平行な仮想直線V1上に当接領域661が2つ配置されている。
熱伝導シート660には、仮想直線V1に直交するように、すなわちY方向に沿って、複数のスリット663が設けられている。スリット663は、Y方向に平行な2本の直線の両端にそれぞれ円弧を接続したレーシングトラック形状とされ、Z方向に貫通している。熱伝導シート660は、+Z側の面が単電池101に当接され、−Z側の面が伝熱プレート170に当接される。図20(b)に示すように、熱伝導シート660の+Z側に単電池101の底板109bが配置され、熱伝導シート660の−Z側に伝熱プレート170が配置されると、スリット663と単電池101の底板109bと伝熱プレート170とで空間部640、すなわち熱伝導シート660のつぶし代としての隙間が形成される。
熱伝導シート660にスリット663が設けられているため、図20(b)に示すように、仮想直線V1上には、当接領域661が2つ配置され、仮想直線V2上には当接領域662が2つ配置される。つまり、スリット663のX方向両側には、単電池101と当接し、かつ、伝熱プレート170と当接する当接部660aが配置されている。
押圧保持機構により伝熱プレート170が単電池101に向かって押圧され、図20(c)に示すように、熱伝導シート660がZ方向に圧縮されると、隣り合う当接部660aのX方向端部同士が近づくように当接部660aの端部が変位する。熱伝導シート660が所定量圧縮されると、隣り合う当接部660a同士が接触し、空間部640が当接部660aによって埋められる。
第6の実施の形態では、単電池101および伝熱プレート170に当接する当接部660a間に当接部660aの弾性変形を許容する空間部640が設けられている。このため、第6の実施の形態によれば、第5の実施の形態と同様に、熱伝導シート660が圧縮されたときに、単電池101に対して作用する圧縮反力を低減することができる。
第6の実施の形態を次のように変形して実施することもできる。
(1)スリット663の形状は、種々の形状を採用することができる。たとえば、図21に示すように、スリット663の形状は矩形状としてもよい。
(2)図21に示すように、スリット663から熱伝導シート660AのX方向端部に亘る切れ込み669a,669b,669c,669dを形成してもよい。切れ込みの形状は、種々の形状を採用することができ、たとえば直線状の切れ込み669a,669b,669cを形成してもよいし、ジグザグ状の切れ込み669dを形成してもよい。図示しないが、曲線状の切れ込みを形成してもよい。なお、図21では、切れ込みの例として、各スリット663に異なる形状の切れ込みを図示したが、製造上の観点から1の熱伝導シート660Aに設けられる切れ込みは、同じ形状を採用することが好ましい。また、切れ込みは、図21に示すように、Z方向に貫通させない場合に限定されず、Z方向に貫通させてもよい。
このように、切れ込み669a,669b,669c,669dを形成することで、次のような作用効果を奏する。
熱伝導シート660Aが圧縮され、空間部640(図20参照)の体積が減少する際に、空間部640内の空気を切れ込み669a,669b,669c,669dを介して排出できる。その結果、空間部640の体積の減少に応じて、空間部640内の空気が、熱伝導シート660Aと単電池191あるいは伝熱プレート170との接触境界面に導入されることを防止できる。熱伝導シート660Aと単電池191あるいは伝熱プレート170との接触境界面に空気(気泡)が発生することを防止できるため、冷却効率を向上することができる。さらに、切れ込みを設けることで、熱伝導シート660Aを単電池101に貼り付ける際に発生する気泡を、切れ込みを介して排出できるという効果も奏する。
(3)図22に示すように、熱伝導シート660Bの長辺側側面に、V字状の切り欠き部668を設けてもよい。これにより、図23(a)に示すように、熱伝導シート660Bが圧縮されると、切り欠き部668の内側の隙間が閉じられるように熱伝導シート660Bが弾性変形する。このように、切り欠き部668を設けることで、熱伝導シート660BのY方向の伸長が許容されるため、熱伝導シート660Bが圧縮されたときに発生する熱伝導シート660Bの圧縮反力をより低減することができる。
(4)図19に示したスリット663はZ方向に貫通した貫通孔であるが、スリット663の形状を、底部を有する凹形状としてもよい。スリット663の幅(X方向寸法)や長さ(Y方向寸法)、スリット663の深さ(Z方向寸法)は、任意の寸法に設定できる。たとえば、スリット663の幅を広くして、熱伝導シート660が圧縮されたときに、当接部660a同士が接触しないようにしてもよい。また、熱伝導シート660を圧縮させたときに、単電池101の底板109bが凹形状のスリット663の底部に当接するように、スリット663の深さを浅めに設定し、図19のスリット663に比べて幅を広く設定してもよい。この場合、スリット663の底部によって単電池101と熱伝導シート660との接触面積を増加させることができる。
−第7の実施の形態−
図24を参照して第7の実施の形態に係る蓄電モジュールについて説明する。図24は本発明の第7の実施の形態に係る蓄電モジュールに用いられる熱伝導シート760を示す斜視図である。なお、図24では、単電池101の底板109b上の仮想直線V1を合わせて図示している。図中、第5の実施の形態と同一もしくは相当部分には同一符号を付し、説明を省略する。以下、第5の実施の形態との相違点について詳しく説明する。
第5の実施の形態ではスリット563がX方向に沿って複数設けられていた。これに対して、第7の実施の形態では、スリット563に代えて、Y方向に沿ってスリット763が複数設けられている。また、熱伝導シート760の長辺側側面に、V字状の切り欠き部が設けられている。
複数のスリット763を設けることで、単電池101の底板109bに当接する当接部を761を複数形成することができる。スリット763と単電池101の底板109bによって熱伝導シート760の当接部761の弾性変形を許容するための空間部、すなわち熱伝導シート760のつぶし代としての隙間を形成することができる。このような第7の実施の形態によれば、第5の実施の形態と同様に、熱伝導シート760が圧縮されたときに、単電池101に対して作用する圧縮反力を低減することができる。
−第7の実施の形態の変形例−
第7の実施の形態を次のように変形して実施することもできる。
スリット763の深さや幅は、適宜設定することができる。たとえば、図25に示すように、X方向中央に設けられるスリット763bの深さおよび幅を、スリット763bの両側に設けられる一対のスリット763aの深さおよび幅と異なるものとすることができる。図25に示す熱伝導シート760Aは、スリット763bの深さに対して一対のスリット763aのそれぞれの深さの方が大きく、スリット763bの幅に対して一対のスリット763aのそれぞれの幅の方が小さい。
なお、次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
[変形例]
(1)上記した実施の形態では、単電池101の底板109bの表面全体が1の伝熱面とされている例について説明したが、本発明はこれに限定されない。たとえば、図26に示すように、単電池101の容量が大きい場合、単電池101の底板109bの長手方向中央に、沿面距離を確保するための絶縁部材825bを配置することがある。この場合、絶縁部材825bを境界として単電池101の底板109bに2つの伝熱面809aが形成される。図26に示すように、1の伝熱面809aに対して熱伝導シート860の当接部を2つ設けることで、1の伝熱面に対して熱伝導シートの当接部を1つ設けた場合(たとえば、特許文献2の図13参照)に比べて、熱伝導シート860を圧縮させたときの圧縮反力を低減できる。
(2)第1の実施の形態では、絶縁シート150と熱伝導シート160とが別部材とされ、熱伝導シート160に比べて絶縁性の高い絶縁層が絶縁シート150によって形成され、絶縁シート150に比べて熱伝導性の高い熱伝導層が熱伝導シート160によって形成されていたが、本発明はこれに限定されない。図27(a)に示すように、熱伝導層161Aの内部に絶縁層151Aが形成された熱伝導シート160Aを用いてもよいし、図27(b)に示すように、絶縁層151Bと熱伝導層161Bとが一体となった熱伝導シート160Bを用いてもよい。図27(c)に示すように、第5の実施の形態の熱伝導シート560の基部560bを絶縁層551Bで構成し、当接部560aを熱伝導層561Bで構成してもよい。
(3)上記した実施の形態では、冷却構造体190,290,390,490,590を単電池101の底板109bに熱的に接続した構造について説明したが、本発明はこれに限定されない。単電池101の積層方向(X方向)に沿って配置される電池容器の側面である幅狭側板109nに冷却構造体190,290,390,490,590を熱的に接続してもよい。
(4)押圧保持機構(締結機構)は、上述した例に限定されない。第1の実施の形態では、ねじ199により、伝熱プレート170をエンドプレート120および中間プレート123に締結したが、ねじ199に代えて、図示しないクリップ(弾性部材)による弾性力によって、冷却構造体190と組電池100とを圧接させた状態で保持する構成とすることもできる。
(5)上記した実施の形態では、冷却管180は断面円形の円筒管としたが、本発明はこれに限定されない。断面矩形、断面多角形、断面扁平形の中空筒状管等であってもよい。
(6)上記した実施の形態では、電池ブロック100aと電池ブロック100bとが結合されてなる組電池100を1つ、あるいは2つ備えた蓄電モジュール10について説明したが、本発明はこれに限定されない。
(7)冷却構造体190,290,390,490,590に対する単電池101の配置は、上述の実施の形態に限定されない。
(8)上記した実施の形態では、電池容器の形状を角形としたが、本発明はこれに限定されない。たとえば、断面長円形状の扁平形電池容器としてもよい。
(9)リチウムイオン二次電池を蓄電素子の一例として説明したが、ニッケル水素電池などその他の二次電池にも本発明を適用できる。さらに、電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタを蓄電素子とした蓄電モジュールなどにも本発明を適用できる。
(10)伝熱プレート170,270,370,470や冷却管180,280の材質は、アルミニウムに限定されない。アルミニウム合金、銅、銅合金、ステンレス等の金属、または熱伝導率が1W/m・K以上の樹脂等の熱伝導性の良好な種々の材料を採用することができる。
(11)上記した実施の形態では、絶縁シート150を介して、あるいは絶縁性を有する熱伝導シート160A,160B,260,360,460,560,660,760,860を介して、単電池101の底板109bと伝熱プレート170,270,370,470とを熱的に接続させるようにしたが、本発明はこれに限定されない。単電池101の電池容器が絶縁性を有している場合、絶縁性を有しない熱伝導シートを介して、単電池101の底板109bと伝熱プレートとを熱的に接続することができる。
(12)上記した実施の形態では、冷却管180,280を伝熱プレート170,270,370,470に配置する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。伝熱プレート170,270,370,470を加熱するための熱媒体を流通する加熱管を伝熱プレート170,270,370,470に配置してもよい。加熱管を設けることで、寒冷地や冬季に使用される蓄電モジュールにおいて、使用前に蓄電モジュールの性能を充分に発揮できる温度にまで暖めておくことができる。さらに、加熱管と冷却管180,280とを備えることで、単電池101に適した温度範囲において温度を調整することができる。
(13)冷却管180,280に冷媒を流すことにより、単電池101から伝熱プレート170,270,370,470に伝わった熱を、冷媒に放熱する水冷式の冷却構造体を採用する場合に限定されない。伝熱プレートからの熱を冷却風に放熱する空冷式の冷却構造体を採用してもよい。
本発明は、上記した実施の形態に限定されるものでなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で自由に変更、改良が可能である。
10 蓄電モジュール、100 組電池、101 単電池、104 正極端子、105 負極端子、108 電池蓋、109 電池缶、109b 底板、109n 幅狭側板、109w 幅広側板、120 エンドプレート、121 サイドプレート、122 連結部材、123 中間プレート、125 セルホルダ、126 底板保持部、127 収容部、128 側面、129 ねじ孔、140 空間部、141 空間部、150 絶縁シート、160 熱伝導シート、161 当接面、162 当接面、170 伝熱プレート、171 溝、172 対向部、179 貫通孔、180 冷却管、181 直管部、182 折り返し部、190 冷却構造体、191 単電池、240 空間部、260 熱伝導シート、270 伝熱プレート、271 凹部、280 冷却管、281 直管部、282 折り返し部、290 冷却構造体、340 空間部、360 熱伝導シート、370 伝熱プレート、377 保持片、378 開口部、390 冷却構造体、440 空間部、460 熱伝導部材、470 伝熱プレート、475 凹部、490 冷却構造体、540 空間部、560 熱伝導シート、560a 当接部、560b 基部、563 スリット、590 冷却構造体、640 空間部、660 熱伝導シート、660a 当接部、661 当接領域、662 当接領域、663 スリット、668 切り欠き部、760 熱伝導シート、761 当接部、763 スリット、809a 伝熱面、825b 絶縁部材、860 熱伝導シート、960a,960b 熱伝導シート

Claims (6)

  1. 複数の蓄電素子を有する蓄電モジュールであって、
    前記蓄電素子と熱交換を行う伝熱プレートと、
    前記蓄電素子と前記伝熱プレートとの間に配置され、弾性を有する熱伝導部材と、
    前記伝熱プレートを前記蓄電素子に向かって押圧し、前記熱伝導部材を弾性変形させた状態で保持する押圧保持機構とを備え、
    前記蓄電素子の1の伝熱面における所定の仮想直線上および前記伝熱面に対向する前記伝熱プレートの対向部における所定の仮想直線上の少なくとも一方には、前記伝熱面あるいは前記対向部に当接する前記熱伝導部材の当接部が2つ以上配置され、
    隣り合う前記当接部同士の間には、前記熱伝導部材の前記当接部の前記弾性変形を許容するための空間部が形成され
    前記熱伝導部材には、前記所定の仮想直線に直交するスリットが設けられ、
    前記スリットの両側に前記当接部が配置され、
    前記熱伝導部材には、前記スリットから前記熱伝導部材の端部に亘る切れ込みが形成されていることを特徴とする蓄電モジュール。
  2. 請求項1に記載の蓄電モジュールにおいて、
    前記伝熱プレートが前記蓄電素子に向かって押圧されることで、前記隣り合う当接部同士が接触していることを特徴とする蓄電モジュール。
  3. 請求項1または2に記載の蓄電モジュールにおいて、
    前記蓄電素子は、角形の容器を備え、
    前記伝熱面は、前記角形の容器を構成する一の矩形状の側面であり、
    前記所定の仮想直線は、前記蓄電素子における矩形状の前記伝熱面あるいは前記伝熱プレートにおける矩形状の前記対向部の一辺から他辺に亘って延在していることを特徴とする蓄電モジュール。
  4. 請求項1または2に記載の蓄電モジュールにおいて、
    複数の前記熱伝導部材が前記蓄電素子と前記伝熱プレートとの間に配置されていることを特徴とする蓄電モジュール。
  5. 請求項1または2に記載の蓄電モジュールにおいて、
    前記熱伝導部材と前記伝熱プレートとの間、あるいは、前記熱伝導部材と前記蓄電素子との間に絶縁性を有する絶縁層が設けられていることを特徴とする蓄電モジュール。
  6. 請求項1または2に記載の蓄電モジュールにおいて、
    前記伝熱プレートには、熱媒体が流通する流路を形成する金属製の伝熱管が接続され、
    前記伝熱管は、前記伝熱プレートを介さずに、前記熱伝導部材を介して前記蓄電素子に熱的に接続されていることを特徴とする蓄電モジュール。
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