JP6680181B2 - 電池パック - Google Patents

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Description

本発明は、複数の電池セルからなる電池モジュールが複数段、段積みされた電池パックに関する。
従来、バッテリを構成する電池モジュールを冷却するシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。このシステムは、電池モジュールとその電池モジュールを囲む筐体との間に配置される冷却管を備えている。この冷却管は、電池モジュールに熱接触することでその電池モジュールを冷却する。冷却管と筐体との間には、弾性を有するスプリングシートが配置されている。このスプリングシートは、筐体に支持されつつ、冷却管を電池モジュールに向けて押し付ける力を発生する。かかる構造によれば、スプリングシートにより冷却管が電池モジュールに押し付けられるので、冷却管の電池モジュールへの熱接触を確保することができる。
特許第5523530号公報
しかしながら、上記構造を有する電池モジュールが複数段、段積みされる電池パックでは、各段の電池モジュールごとに個別にスプリングシートを用意することが必要となり、スプリングシート及びそのスプリングシートを保持する部品を少なくとも電池モジュールの段数と同じ数だけ用意することが必要となるので、全体の体格がアップしてしまう。更に、そのスプリングシートが、冷却管を電池モジュールに押し付けて固定するのに必要な専用部品であると、コストアップも招来してしまう。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、体格アップを抑えつつ、冷却部材の電池モジュールへの熱接触を確保することが可能な電池パックを提供することを目的とする。
上記した課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、所定方向(X)に並んで配置された複数の電池セル(24)を有する電池モジュール(22,22u,22d)が複数段、前記所定方向に直交する直交方向(Z)に重ねて配置された電池パック(20)であって、前記直交方向に隣接する2つの前記電池モジュールの間に配設され、該2つの前記電池モジュールのうち一方の前記電池モジュール(22u)に接触して冷却を行う冷却部材(30u,32)と、前記冷却部材と前記2つの前記電池モジュールのうちの他方の前記電池モジュール(22d)との間に前記他方の前記電池モジュールに隣接して配設され、前記電池セルの異常時に発生するガスを外部へ排出するための通路である排煙部材(50,50d)と、前記冷却部材と前記他方の前記電池モジュールとの間に配設され、前記冷却部材を前記一方の前記電池モジュールに向けて押し付ける力を発生する弾性部材(40,40−1)と、を備え、前記弾性部材は、前記排煙部材の少なくとも一部である電池パックである。
この構成によれば、弾性部材(40,40−1)による弾性力が冷却部材(30u,32)に付与されるので、冷却部材(30u,32)が一方の電池モジュール(22u)に向けて押圧される。このため、冷却部材(30u,32)が一方の電池モジュール(22u)に対して熱接触するのを確保することができる。また、冷却部材(30u,32)を一方の電池モジュール(22u)へ押圧するための弾性部材(40,40−1)が、冷却部材(30u,32)と他方の電池モジュール(22d)との間に配設されており、その弾性部材(40,40−1)を支持するのが他方の電池モジュール(22d)である。このため、弾性部材(40,40−1)を支持する専用の支持部品を設けることは不要であり、これにより、体格アップを抑えることができる。従って、電池パック(20)によれば、体格アップを抑えつつ、冷却部材(30u,32)の、一方の電池モジュール(22u)への熱接触を確保することができる。
尚、この欄及び特許請求の範囲に記載した各構成要素の後に書かれた括弧内の符号は、それらの各構成要素と後述する実施形態記載の構成要素との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態に係る電池パックの全体斜視図である。 第1実施形態の電池パックの断面図である。 第1実施形態の電池パックの要部の拡大断面図である。 第1実施形態の電池パックにおける上下2段の電池モジュールを模式的に表した斜視図である。 第1実施形態の電池パックにおける上下2段の電池モジュールの関係を模式的に表した図である。 第1実施形態の電池パックにおける上下2段の電池モジュールの間に配置される排煙部材の分解斜視図である。 第1実施形態の電池パックにおける上下2段の電池モジュールの間に配置される、弾性部材を含む排煙部材の断面図である。 本発明の一変形形態に係る電池パックにおける上下2段の電池モジュールの間に配置される、弾性部材を含む排煙部材の断面図である。 本発明の一変形形態に係る電池パックにおける上下2段の電池モジュールの間に配置される、弾性部材を含む排煙部材の断面図である。 本発明の一変形形態に係る電池パックにおける上下2段の電池モジュールの間に配置される排煙部材を構成する排煙ダクト部の要部構成図である。 本発明の一変形形態に係る電池パックにおける上下2段の電池モジュールの間に配置される排煙部材を構成する排煙ダクト部の要部構成図である。 本発明の一変形形態に係る電池パックにおける上下2段の電池モジュールの間に配置される排煙部材を構成する排煙ダクト部の要部構成図である。 本発明の一変形形態に係る電池パックにおける上下2段の電池モジュールの間に配置される排煙部材を構成する排煙ダクト部の要部構成図である。 本発明の一変形形態に係る電池パックにおける上下2段の電池モジュールの間に配置される排煙部材の分解斜視図である。 本発明の一変形形態に係る電池パックにおける上下2段の電池モジュールの関係を模式的に表した図である。
以下、本発明に係る電池パックの具体的な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
本実施形態の電池パック20は、車両などに搭載されるバッテリパックである。電池パック20は、図1に示す如く、複数個の電池モジュール22を備えている。電池パック20は、例えば16個の電池モジュール22を用いて構成される。各電池モジュール22は、複数の電池セル24を有している。各電池モジュール22は、例えば12個の電池セル24を用いて構成される組電池である。すなわち、電池パック20は、例えば192(=16×12)個の電池セル24を用いて構成される。
各電池セル24は、リチウムイオン二次電池などの単電池である。各電池セル24は、薄肉の箱型すなわち直方体形状に形成されている。各電池セル24は、セル端子として、正極端子26と、負極端子28と、を有している。正極端子26及び負極端子28は、電池セル24の有する六面のうちの一つの同じ面(以下、端子面と称す。)24aに設けられており、その端子面24aから一段飛び出るように載置されている。端子面24aは、薄肉方向に延びる2つの短辺を含む面である。正極端子26及び負極端子28は、端子面24aの長手方向中央部を挟んだ両側に配置されている。各電池セル24はそれぞれ、所定電圧を出力することが可能である。
各電池モジュール22において、電池セル24は、図1及び図2に示す如く、端子面24aを上面とした状態で第1方向(具体的には、図1及び図2に示すX軸方向)に並んで複数配置されていると共に、第2方向(具体的には、上記第1方向に直交する図1及び図2に示すY軸方向)に並んで複数配置されている。電池セル24は、端子面24aの法線が第3方向(具体的には、上記第1方向及び上記第2方向の双方に直交する図1及び図2に示すZ軸方向)に延びるように配置されている。第1方向すなわちX軸方向は、電池セル24の端子面24aの2つの長辺と一辺が共通する2つの面が互いに向かい合う方向である。また、第2方向すなわちY軸方向は、第1方向すなわちX軸方向と直交する方向であって、電池セル24の端子面24aの2つの短辺と一辺が共通する2つの面が互いに向かい合う方向である。
各電池モジュール22は、X軸方向に複数個(例えば4個)の電池セル24が積層されかつY軸方向に複数個(例えば3個)の電池セル24が積層される構造を有している。各電池モジュール22の電池セル24同士は、並列に或いは直列に端子接続されている。例えば、各電池モジュール22においては、X軸方向に隣接する2個の電池セル24が並列に端子接続されていると共に、その並列接続された2個の電池セル24が6組直列に端子接続されている。各電池モジュール22の電池セル24の端子接続は、互いにX軸方向又はY軸方向に隣接する電池セル24同士で行われる。電池セル24同士の端子接続は、板状のバスバ(図示せず)を用いて行われる。
Y軸方向に隣接する電池セル24同士は、正極端子26と負極端子28とがその順で並ぶ方向が一致するように配置されている。Y軸方向に隣接する電池セル24同士は、互いに直列接続されており、一方の電池セル24の正極端子26と他方の電池セル24の負極端子28とが接続された構造を有している。電池セル24は、端子面24a上でY軸方向において正極端子26と負極端子28とがその順で並ぶ方向がX軸方向の所定積層数(例えば積層数=2)ごとに逆方向となるように配置されている。この正極端子26と負極端子28とがその順に並ぶ方向が逆方向となる境界両側のX軸方向に隣接しかつY軸方向の両端に位置する電池セル24同士は、互いに直列接続されている。
電池パック20において、電池モジュール22は、図2、図3、及び図4に示す如く、第1方向(具体的には、電池セル24が並ぶX軸方向)に並んで複数配置されていると共に、第3方向(具体的には、X軸方向及びY軸方向に直交するZ軸方向)に並んで複数配置されている。電池パック20は、X軸方向に例えば8個の電池モジュール22が積層されると共に、電池モジュール22がZ軸方向に例えば二段重ねて配置される構造を有している。電池パック20において、X軸方向に積層された電池モジュール22は、X軸方向両端に取り付けられたエンドプレート29により挟持されている。
電池パック20の電池モジュール22同士は、並列に或いは直列に端子接続されている。電池パック20においては、例えば、すべての電池モジュール22が直列に端子接続されている。電池モジュール22の端子接続は、互いにX軸方向又はZ軸方向に隣接する電池モジュール22同士で行われる。電池モジュール22同士の端子接続は、板状のバスバ(図示せず)を用いて行われる。
尚、一電池パック20当たりの電池モジュール22の個数、X軸方向への積層数、及びZ軸方向への段積み数、並びに、一電池モジュール22当たりの電池セル24の個数、各方向への積層有無、及びその積層数は、上記したものに限定されるものではなく、様々なものを適用することが可能である。以下、電池モジュール22は、X軸方向に4個の電池セル24が積層されると共にY軸方向に3個の電池セル24が積層されるものとし、電池パック20は、X軸方向に8個の電池モジュール22が積層されると共にZ軸方向に電池モジュール22が二段重ねて配置されるものとする。また、適宜、Z軸方向一方側の電池モジュール22を上段モジュール22uと、Z軸方向他方側の電池モジュール22を下段モジュール22dと、それぞれ称す。
電池パック20は、冷却部材30を備えている。冷却部材30は、すべての電池モジュール22の電池セル24を冷却する部材である。冷却部材30は、ヒートスプレッダ32と、冷媒配管34と、を有している。ヒートスプレッダ32は、各電池セル24を放熱させるための、例えばアルミニウム材により構成された熱伝導性を有する板状の部材である。ヒートスプレッダ32は、電池モジュール22の下方(すなわち、Z軸方向の他方)において電池セル24の下面(すなわち、端子面24aと向かい合って対向する面)に接触するように配置されている。ヒートスプレッダ32は、Z軸方向に重ねて配置された電池モジュール22の段ごとに設けられている。ヒートスプレッダ32は、電池パック20のX軸方向の寸法長さとY軸方向の寸法長さとに対応した大きさ(すなわち、面積)を有している。ヒートスプレッダ32は、熱接触する発熱体としての電池セル24から受けた熱を、連結する放熱器(図示せず)へ伝達して、放熱させる役割を有している。
冷媒配管34は、各電池セル24を冷却するための、水などの冷媒が流れる管状の部材である。冷媒配管34は、電池モジュール22すなわち電池セル24の下方においてヒートスプレッダ32に密接するように配置されており、ヒートスプレッダ32を介して電池セル24の下面に接触している。冷媒配管34は、X軸方向へ直線状に延在しており、X軸方向に並んだすべての電池セル24(尚、同じ電池モジュール22の電池セル24に限ることなく、異なる電池モジュール22の電池セル24も含む。)に亘って延在するのに十分な長さを有している。
冷媒配管34は、複数設けられており、互いに平行にX軸方向へ延在している。冷媒配管34は、Y軸方向に並んだ電池セル24ごとに対応して二本ずつ設けられると共に、Z軸方向に重ねて配置された電池モジュール22の段それぞれに対応して設けられている。各冷媒配管34は、電池パック20のX軸方向両端に取り付けられたエンドプレート29に連結固定されている。
冷媒配管34は、一電池パック20当たり例えば合計12本設けられている。すべての冷媒配管34は、冷媒入口側及び冷媒出口側それぞれで例えば一つに纏められて、冷媒供給源(図示せず)に接続されている。冷媒配管34は、内部に冷媒供給源からの冷媒が流れることにより、その冷媒と発熱体としての電池セル24との間で熱交換を行うことでその電池セル24を冷却する役割を有している。
電池パック20は、弾性部材40を備えている。弾性部材40は、冷却部材30(具体的には、ヒートスプレッダ32)を電池セル24すなわち電池モジュール22の下面に向けて押し付ける力を発生する弾性を有する部材である。弾性部材40は、例えばゴムやシリコンなどの樹脂により構成されたパッキンなどである。弾性部材40は、図5に示す如く上段モジュール22uと下段モジュール22dとの間に配設されていると共に、下段モジュール22dとパック筐体42の底面との間に配置されている。電池パック20は、パック筐体42によりすべての下段モジュール22dが保持されるように構成されている。尚、パック筐体42は、電池パック20全体を収容可能な形状に形成されていてよい。
上段モジュール22uと下段モジュール22dとの間に配置される弾性部材40(以下、第1弾性部材40−1と称す。)は、上段モジュール22uの下方に配置された冷却部材30(以下、上段モジュール22uの電池セル24を冷却するための上段用冷却部材30uと称す。)のヒートスプレッダ32と下段モジュール22dとの間に、全長が自然長よりも短くなるように配設されている。第1弾性部材40−1は、上段用冷却部材30uのヒートスプレッダ32と下段モジュール22dとに挟持されており、この上段用冷却部材30uのヒートスプレッダ32を上段モジュール22uに向けて押圧する弾性力をこの上段用冷却部材30uのヒートスプレッダ32に付与する。
下段モジュール22dとパック筐体42との間に配置される弾性部材40(以下、第2弾性部材40−2と称す。)は、下段モジュール22dの下方に配置された冷却部材30(以下、下段モジュール22dの電池セル24を冷却するための下段用冷却部材30dと称す。)のヒートスプレッダ32とパック筐体42の底面との間に、全長が自然長よりも短くなるように配設されている。第2弾性部材40−2は、下段用冷却部材30dのヒートスプレッダ32とパック筐体42とに挟持されており、この下段用冷却部材30dのヒートスプレッダ32を下段モジュール22dに向けて押圧する弾性力をこの下段用冷却部材30dのヒートスプレッダ32に付与する。
電池パック20は、排煙部材50を備えている。電池パック20のすべての電池セル24はそれぞれ、排煙弁52を有している。排煙弁52は、電池セル24の異常時に発生する電池セル24内部のガスを電池セル24外部へ放出するための弁である。排煙弁52は、端子面24a側において電池セル24の内部と外部とを繋ぐように設けられており、例えば円形孔が薄膜により覆われて閉じられた構造を有している。電池セル24の異常時に内部で発生したガスは、所定圧に達した場合に円形孔を通って排煙弁52の薄膜を突き破り電池セル24の外部へ放出される。
排煙弁52は、端子面24aにおいて正極端子26と負極端子28との間の長手方向(すなわちY軸方向)中央部に配置されている。排煙部材50は、電池モジュール22に隣接して配置されている。排煙部材50は、電池モジュール22のZ軸方向の上面すなわち電池セル24の端子面24aに沿って配置されており、その端子面24aの長手方向中央における各電池セル24の排煙弁52の直上にY軸方向で同じ列の各電池セル24の排煙弁52を直線的に繋ぐように配置されて形成されている。排煙部材50は、X軸方向へ直線状に延在しており、X軸方向に並んだすべての電池セル24(尚、同じ電池モジュール22の電池セル24に限ることなく、異なる電池モジュール22の電池セル24も含む。)に亘って延在するのに十分な長さを有している。
排煙部材50は、Y軸方向に並んで複数設けられており、互いに平行にX軸方向へ延在している。排煙部材50は、Y軸方向に並んだ電池セル24ごとに一つずつ設けられると共に、Z軸方向に重ねて配置された電池モジュール22の段それぞれに対応して設けられている。X軸方向へ延在する排煙部材50は、一電池パック20当たり例えば合計6本設けられている。排煙部材50は、電池パック20のX軸方向両端に取り付けられたエンドプレート29に連結固定されている。電池パック20のすべての電池セル24の排煙弁52は、何れかの排煙部材50の直下に配置されている。
以下、上段モジュール22u用の排煙部材50を上段用排煙部材50uと、下段モジュール22d用の排煙部材50を下段用排煙部材50dと、それぞれ称す。上段用排煙部材50uは、上段モジュール22uの各電池セル24の端子面24a上に載置されている。下段用排煙部材50dは、上段モジュール22uの各電池セル24の下面(具体的には、上段用冷却部材30uのヒートスプレッダ32の下面)と下段モジュール22dの各電池セル24の端子面24aとの間にその下段モジュール22dに隣接して配設されており、その間で挟持されている。
排煙部材50は、図6及び図7に示す如く、排煙ダクト部54と、開口部56と、を有している。排煙ダクト部54は、各電池セル24の排煙弁52から放出されたガスを流通させて外部へ排出するための通路である。開口部56は、各電池セル24の排煙弁52から放出されたガスを排煙ダクト部54へ導くための孔である。排煙部材50の長手方向(すなわちX軸方向)一端は、閉じられている。尚、排煙部材50同士は、長手方向他端側である出口側で例えば一つに纏められていてもよい。
排煙ダクト部54は、上壁54aと二つの側壁54b,54cとを有する断面逆U字状又は断面コの字状の部材である。上壁54aは、上段用冷却部材30uのヒートスプレッダ32の下面やパック筐体42の天井面などに接する或いは何ら接しない壁である。二つの側壁54b,54cは、上壁54aのY軸方向両端からZ軸方向下方に延びる壁である。また、開口部56は、排煙ダクト部54の上壁54aとZ軸方向下方側で対向する、二つの側壁54b,54cの間の先端側に形成される開放部分である。
上記の弾性部材40(具体的には、第1弾性部材40−1)は、排煙部材50(具体的には、下段モジュール22dの電池セル24で発生するガスを流通させるための下段用排煙部材50d)の一部をなしている。下段用排煙部材50dは、上段用冷却部材30uのヒートスプレッダ32と下段モジュール22dとの間にその下段モジュール22dに隣接して配設されている。下段用排煙部材50dの排煙ダクト部54は、上段用冷却部材30uのヒートスプレッダ32に隣接して配設されている。
下段用排煙部材50dは、弾性部材40(具体的には、第1弾性部材40−1)としての弾性シール部材60を有している。弾性シール部材60は、X軸方向へ延在する排煙ダクト部54の側壁54b,54cに沿って平行にX軸方向へ延在しており、側壁54b,54cそれぞれに対応して設けられている。弾性シール部材60は、排煙ダクト部54の側壁54b,54cの先端と下段モジュール22dの上面との間に挟持されるように配設されている。弾性シール部材60は、下段用排煙部材50dの排煙ダクト部54の延在方向全域に亘って、上段用冷却部材30uを上段モジュール22uに向けて押圧する弾性力を発生する機能を有すると共に、その排煙ダクト部54の延在方向全域に亘って、排煙ダクト部54と下段モジュール22dとの間のシール性を確保する機能を有する。
上記の弾性部材40(具体的には、第2弾性部材40−2)は、下段モジュール22dとパック筐体42の底面との間に配設されている延在部材62の一部をなしている。延在部材62は、下段用冷却部材30dのヒートスプレッダ32とパック筐体42との間にそのパック筐体42に隣接して配設されている。尚、この延在部材62は、上記した排煙部材50と同等の構造を有するものであればよい。
延在部材62は、弾性部材40(具体的には、第2弾性部材40−2)としての弾性シール部材64を有している。弾性シール部材64は、上記した弾性シール部材60と同等の形状を有するものであればよい。弾性シール部材64は、延在部材62の上記側壁54b,54cに相当する部材の先端とパック筐体42の底面との間に挟持されるように配設されている。弾性シール部材64は、延在部材62の延在方向全域に亘って、下段用冷却部材30dを下段モジュール22dに向けて押圧する弾性力を発生する機能を有すると共に、その延在部材62の延在方向全域に亘って、延在部材62本体とパック筐体42との間のシール性を確保する機能を有する。
上段モジュール22uと下段モジュール22dとの間において、下段モジュール22dの電池セル24が有する正極端子26と下段用排煙部材50dの排煙ダクト部54とは、空間を空けて配置されていると共に、下段モジュール22dの電池セル24が有する負極端子28と下段用排煙部材50dの排煙ダクト部54とは、空間を空けて配置されている。すなわち、これらの正極端子26と排煙ダクト部54との間には、デッドスペースである隙間空間70が形成されていると共に、これらの負極端子28と排煙ダクト部54との間には、デッドスペースである隙間空間72が形成されている。
上記したY軸方向に並んだ電池セル24ごとに二本ずつ設けられる上段用冷却部材30uの冷媒配管34は、一本が上記隙間空間70において直線状に配策されると共に、残りの一本が上記隙間空間72において直線状に配策されるように形成されかつ配置されている。すなわち、隙間空間70,72はそれぞれ、一本ずつの冷媒配管34を配策可能に形成されている。
このように電池パック20の構造においては、下段モジュール22dとパック筐体42の底面との間に、その下段モジュール22dの電池セル24を冷却する下段用冷却部材30dのヒートスプレッダ32と第2弾性部材40−2とが直列に挟み込まれる。すなわち、下段モジュール22dの下方にその下面に接触するように配置された下段用冷却部材30dのヒートスプレッダ32とパック筐体42の底面との間に、第2弾性部材40−2が挟み込まれ、全長が自然長よりも短くなるように配設されている。第2弾性部材40−2は、延在部材62の弾性シール部材64として排煙ダクト部54に相当する部材に沿って平行にX軸方向へ延在している。
かかる構造によれば、第2弾性部材40−2による弾性力が延在部材62を介して下段用冷却部材30dのヒートスプレッダ32に付与されるので、下段用冷却部材30dのヒートスプレッダ32が下段モジュール22dに向けて押圧される。このため、下段用冷却部材30dのヒートスプレッダ32が下段モジュール22dに対して熱接触するのを確保することができる。また、第2弾性部材40−2から下段用冷却部材30dのヒートスプレッダ32に付与される弾性力が、そのヒートスプレッダ32のX軸方向である長手方向の全域に亘って作用するので、そのヒートスプレッダ32から下段モジュール22dへの押圧がその長手方向全域に亘って行われる。このため、下段用冷却部材30dのヒートスプレッダ32の、下段モジュール22dへの熱接触を十分に確保することができる。
また、上段モジュール22uと下段モジュール22dとの間に、上段モジュール22uの電池セル24を冷却する上段用冷却部材30uのヒートスプレッダ32と第1弾性部材40−1とが直列に挟み込まれる。すなわち、上段モジュール22uの下方にその下面に接触するように配置された上段用冷却部材30uのヒートスプレッダ32と下段モジュール22dの上面との間に、第1弾性部材40−1が挟み込まれ、全長が自然長よりも短くなるように配設されている。第1弾性部材40−1は、排煙部材50の弾性シール部材60として排煙ダクト部54に沿って平行にX軸方向へ延在している。
かかる構造によれば、第1弾性部材40−1による弾性力が下段用排煙部材50dの排煙ダクト部54を介して上段用冷却部材30uのヒートスプレッダ32に付与されるので、上段用冷却部材30uのヒートスプレッダ32が上段モジュール22uに向けて押圧される。このため、上段用冷却部材30uのヒートスプレッダ32が上段モジュール22uに対して熱接触するのを確保することができる。また、第1弾性部材40−1から上段用冷却部材30uのヒートスプレッダ32に付与される弾性力が、そのヒートスプレッダ32のX軸方向である長手方向の全域に亘って作用するので、そのヒートスプレッダ32から上段モジュール22uへの押圧がその長手方向全域に亘って行われる。このため、上段用冷却部材30uのヒートスプレッダ32の、上段モジュール22uへの熱接触を十分に確保することができる。
冷却部材30のヒートスプレッダ32は、電池モジュール22の段ごとに設けられる平面的に広がる板状の部材であって、同じ電池モジュール22を構成するか否かに関係なくX軸方向に並んだ複数の電池セル24を一体的にカバーすると共に、Y軸方向に並んだ電池セル24を一体的にカバーするものである。X軸方向へ延在する弾性部材40は、Y軸方向に並んだ電池セル24ごとに設けられており、Y軸方向に所定間隔を空けつつ平行に並んだ状態で複数配置されている。このため、板状のヒートスプレッダ32が複数本の弾性部材40により電池モジュール22に向けて押圧されるので、ヒートスプレッダ32の電池モジュール22への熱接触の維持向上を図ることができる。
上記した第1弾性部材40−1は、下段用排煙部材50dの一部をなしており、排煙ダクト部54と下段モジュール22dとの間のシール性を確保するための弾性シール部材60である。この点、第1弾性部材40−1は、上段用冷却部材30uのヒートスプレッダ32を上段モジュール22uに熱接触させる機能のみを有する専用部品ではなく、排煙ダクト部54と下段モジュール22dとの間のシール性を確保する機能をも有する兼用部品である。このため、電池パック20の構造によれば、上段用冷却部材30uのヒートスプレッダ32の上段モジュール22uへの熱接触を確保するための部品が、排煙ダクト部54と下段モジュール22dとの間のシール性を確保するための部品と別個独立に設けられる構造に比べて、体格を小さくすることができると共に、製造コストを下げることができ、更に、部品点数の削減を図ることができる。
また、電池パック20は、電池モジュール22がZ軸方向に複数段(具体的には、二段)に段積みされる構造を有している。仮に、各段の電池モジュール22の下方に配置されたヒートスプレッダ32のその電池モジュール22への押し付けを、弾性部材を用いて各段でそれぞれ独立して個別に行うものとすると、電池モジュール22ごとに、その弾性部材におけるヒートスプレッダ32に接する面とは反対側の面を支持する専用の支持部品を設けることが必要となり、その結果として、電池パック全体の体格がアップすると共に、製造コストが上昇してしまう。
これに対して、電池パック20においては、上段用冷却部材30uのヒートスプレッダ32を上段モジュール22uへ押圧するための第1弾性部材40−1が、下段用排煙部材50dの排煙ダクト部54と下段モジュール22dとの間に配設されており、その第1弾性部材40−1を支持するのが下段モジュール22dである。このため、第1弾性部材40−1を支持する専用の支持部品を設けることは不要であり、これにより、体格アップを抑えることができると共に、製造コストの上昇も抑えることができる。
従って、本実施形態の電池パック20によれば、体格アップ及びコストアップを抑えつつ、冷却部材30(特に、上段用冷却部材30uのヒートスプレッダ32)の電池モジュール22(特に、上段モジュール22u)への熱接触を確保することができる。
また、上記の如く第1弾性部材40−1が上段用冷却部材30uのヒートスプレッダ32を上段モジュール22uに向けて押圧すると、その反作用として、その第1弾性部材40−1である弾性シール部材60を構成する下段用排煙部材50dが下段モジュール22dに押し付けられる。このため、下段用排煙部材50dの排煙ダクト部54と下段モジュール22dとの間のシール性を向上させることができ、下段モジュール22dの電池セル24で異常時に発生するガスを気密性よく下段用排煙部材50dを介して外部へ排出することができる。
また、上段モジュール22uと下段モジュール22dとの間において、弾性シール部材60を含む下段用排煙部材50dは、下段モジュール22dの各電池セル24の有する正極端子26及び負極端子28が設けられた端子面24aに沿って配置されている。それらの正極端子26及び負極端子28は、電池セル24の端子面24a上に一段飛び出るように載置されており、端子面24aの長手方向中央部を挟んだY軸方向両側に配置されている。そして、下段用排煙部材50dは、端子面24aの長手方向中央部に配置されている。かかる構造においては、下段モジュール22d側の下段用排煙部材50dと正極端子26及び負極端子28とがZ軸方向でオーバーラップする範囲があるので、そのオーバーラップ範囲が無い構造に比べて、体格を低減することができ、省スペース化を図ることができる。
また、上段モジュール22uと下段モジュール22dとの間において、下段モジュール22dの各電池セル24の正極端子26及び負極端子28は、上段モジュール22uの下方に隣接して配置された上段用冷却部材30u(特に、そのヒートスプレッダ32)に近接して配置されている。このため、下段モジュール22dの正極端子26及び負極端子28の発する熱を上段用冷却部材30uに伝達し易くすることができ、それらの正極端子26及び負極端子28の温度上昇を抑えることができる。
更に、上段モジュール22uと下段モジュール22dとの間かつ下段用排煙部材50dの排煙ダクト部54と下段モジュール22dの端子26,28との間に形成された隙間空間70,72それぞれに、上段用冷却部材30uの冷媒配管34が直線状に配策されている。このため、上段用冷却部材30uの冷媒配管34を配策するのにデッドスペースを有効活用することができるので、体格アップを抑えつつ、その冷媒配管34内の冷媒により上段モジュール22uや下段モジュール22dの電池セル24の冷却性能を向上させることができる。
以上、説明したことから明らかなように、電池パック20は、X軸方向に並んで配置された複数の電池セル24を有する電池モジュール22が複数段、X軸方向に直交するZ軸方向に重ねて配置された電池パックであって、Z軸方向に隣接する2つの電池モジュール22u,22dの間に配設され、該2つの電池モジュール22u,22dのうち一方の上段モジュール22uに接触して冷却を行う上段用冷却部材30uと、上段用冷却部材30uと2つの電池モジュール22u,22dのうちの他方の下段モジュール22dとの間に配設され、上段用冷却部材30uを上段モジュール22uに向けて押し付ける力を発生する第1弾性部材40−1と、を備えている。
この構成によれば、第1弾性部材40−1による弾性力が上段用冷却部材30uに付与されるので、上段用冷却部材30uが上段モジュール22uに向けて押圧される。このため、上段用冷却部材30uが上段モジュール22uに対して熱接触するのを確保することができる。また、上段用冷却部材30uを上段モジュール22uへ押圧するための第1弾性部材40−1が、上段用冷却部材30uと下段モジュール22dとの間に配設されており、その第1弾性部材40−1を支持するのが下段モジュール22dである。このため、第1弾性部材40−1を支持する専用の支持部品を設けることは不要であり、これにより、体格アップを抑えることができる。従って、電池パック20によれば、体格アップを抑えつつ、上段用冷却部材30uの上段モジュール22uへの熱接触を確保することができる。
電池パック20は、上段用冷却部材30uと下段モジュール22dとの間に下段モジュール22dに隣接して配設され、電池セル24の異常時に発生するガスを外部へ排出するための通路である下段用排煙部材50dを備え、第1弾性部材40−1は、その下段用排煙部材50dの少なくとも一部である。
この構成によれば、第1弾性部材40−1が、下段用排煙部材50dの一部であるので、第1弾性部材40−1として、上段用冷却部材30uを上段モジュール22uに熱接触させる機能のみを有する専用部品を用いることは不要である。このため、その専用部品分だけ体格を小さくすることができると共に、製造コストを下げることができ、更に、部品点数の削減を図ることができる。
電池パック20において、下段用排煙部材50dは、上段用冷却部材30uに隣接して配設され、下段モジュール22dの電池セル24からの排煙ガスを導入するための開口部56が設けられた排煙ダクト部54と、その排煙ダクト部54と下段モジュール22dとの間に配設されるシール性を確保するための弾性シール部材60と、からなり、第1弾性部材40−1は、その弾性シール部材60である。
この構成によれば、第1弾性部材40−1が、排煙ダクト部54と下段モジュール22dとの間のシール性を確保するための弾性シール部材60であるので、熱接触確保のための弾性機能とシール機能とを同じ部品に統合することができ、第1弾性部材40−1として、上段用冷却部材30uを上段モジュール22uに熱接触させる機能のみを有する専用部品を用いることは不要である。このため、体格を小さくすることができると共に、製造コストを下げることができ、更に、部品点数の削減を図ることができる。
電池パック20において、下段用排煙部材50dは、下段モジュール22dの電池セル24における正極端子26及び負極端子28が設けられた端子面24aに沿って配置されている。
この構成によれば、下段モジュール22d側の下段用排煙部材50dと各電池セル24の正極端子26及び負極端子28とがZ軸方向でオーバーラップする範囲があるので、そのオーバーラップ範囲がない構造に比べて、体格を低減することができ、省スペース化を図ることができる。また、下段モジュール22dの各電池セル24の正極端子26及び負極端子28が、下段用排煙部材50dの弾性シール部材60により上段モジュール22uに向けて押圧される上段用冷却部材30uに近接して配置されるので、下段モジュール22dの正極端子26及び負極端子28の発する熱を上段用冷却部材30uに伝達し易くすることができ、それらの正極端子26及び負極端子28の温度上昇を抑えることができる。
電池パック20において、上段用冷却部材30uは、上段モジュール22uの電池セル24を放熱させるための板状のヒートスプレッダ32と、上段モジュール22uの電池セル24を冷却するための冷媒が流通する冷媒配管34と、からなり、第1弾性部材40−1は、そのヒートスプレッダ32を上段モジュール22uに向けて押し付ける力を発生する。
この構成によれば、第1弾性部材40−1による弾性力が上段用冷却部材30uのヒートスプレッダ32に付与されるので、上段用冷却部材30uのヒートスプレッダ32が上段モジュール22uに向けて押圧される。このため、上段用冷却部材30uのヒートスプレッダ32が上段モジュール22uに対して熱接触するのを確保することができる。また、上段用冷却部材30uのヒートスプレッダ32を上段モジュール22uへ押圧するための第1弾性部材40−1が、上段用冷却部材30uと下段モジュール22dとの間に配設されており、その第1弾性部材40−1を支持するのが下段モジュール22dである。このため、第1弾性部材40−1を支持する専用の支持部品を設けることは不要であり、これにより、体格アップを抑えることができる。従って、電池パック20によれば、体格アップを抑えつつ、上段用冷却部材30uのヒートスプレッダ32の、上段モジュール22uへの熱接触を確保することができる。
また、電池パック20において、上段用冷却部材30uの冷媒配管34は、下段用排煙部材50dと下段モジュール22dの電池セル24の有する正極端子26及び負極端子28との間に形成される隙間空間70,72に配策されている。
この構成によれば、上段用冷却部材30uの冷媒配管34を配策するのにデッドスペースである隙間空間70,72を有効活用することができるので、体格アップを抑えつつ、その冷媒配管34内の冷媒により上段モジュール22uや下段モジュール22dの電池セル24の冷却性能を向上させることができる。
(変形形態1)
ところで、上記の第1実施形態においては、上段モジュール22u(具体的には、上段用冷却部材30u)と下段モジュール22dとの間に配設される下段用排煙部材50dが、上段用冷却部材30uに隣接して配設される排煙ダクト部54と、その排煙ダクト部54と下段モジュール22dとの間に配設されるシール性を確保する弾性シール部材60と、からなり、上段用冷却部材30uを上段モジュール22uに向けて押圧する弾性力を発生する第1弾性部材40−1が、その弾性シール部材60である。
しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、図8に示す如く、下段用排煙部材50dが、下段モジュール22dに隣接して配設される排煙ダクト部54と、その排煙ダクト部54と上段用冷却部材30uとの間に配設される弾性体100と、からなり、上段用冷却部材30uを上段モジュール22uに向けて押圧する弾性力を発生する第1弾性部材40−1が、その弾性体100であるものとしてもよい。弾性体100は、排煙ダクト部54の上壁54aと上段用冷却部材30uとの間に挟持されるように配設されるものであればよい。
上記の弾性体100は、Z軸方向に所定厚さを有する板状のものであってよく、例えばゴムやシリコンなどの樹脂により構成されたパッキンなどであってよい。また、弾性体100は、バネ形状によって弾性を有する金属製のものであってよく、例えば断面楕円状や断面菱形形状,蛇腹状に形成されたものであってよい。この変形形態においては、上記の第1実施形態と同様の効果を得ることができると共に、電池パック20の組み付けの際、排煙ダクト部54の上壁54aと上段用冷却部材30uとの間に挟持されるように弾性体100を配置すればよいので、その組み付け性の向上を図ることができる。尚、この変形形態においては、排煙ダクト部54と下段モジュール22dとの間にシール性を確保するシール部材102を配設することとしてもよい。
(変形形態2)
また、図9に示す如く、下段用排煙部材50dが、弾性を有する弾性排煙ダクト部120からなり、上段用冷却部材30uを上段モジュール22uに向けて押圧する弾性力を発生する第1弾性部材40−1が、その弾性排煙ダクト部120であるものとしてもよい。弾性排煙ダクト部120は、例えばゴムやシリコンなどの樹脂により構成されたものであってよい。また、弾性排煙ダクト部120は、バネ形状によって弾性を有する金属製のものであってよく、図10に示す如くその全体が断面楕円状に形成されたものや、図11に示す如くその全体が断面菱形形状に形成されたものであってよい。
また、弾性排煙ダクト部120は、上記の第1実施形態の排煙ダクト部54と同様に、上壁のY軸方向両端からZ軸方向下方に延びる二つの側壁120b,120cを有する場合は、それらの側壁120b,120cが、図12に示す如く蛇腹状に形成されたものや、図13に示す如く一部が他部に比べて薄肉に形成されたものであってよい。この変形形態においては、上記の第1実施形態と同様の効果を得ることができると共に、弾性排煙ダクト部120に排煙ダクト機能と熱接触確保のための弾性機能とを統合することができるので、部品共通化による部品点数の削減を図ることができ、更に、弾性排煙ダクト部120と下段モジュール22dとの間の気密シールレス化を図ることができる。尚、弾性排煙ダクト部120と下段モジュール22dとの間の気密シール性を向上させるうえでは、図9に示す如く、その間にシール性を確保するシール部材122を配設することとしてもよい。
尚、上記の変形形態2における弾性排煙ダクト部120は、上段用冷却部材uのヒートスプレッダ32と一体形成されていてよく、弾性排煙ダクト部120とこのヒートスプレッダ32とは、例えばアルミニウム材により一体構造で形成されていてよい。かかる構成によれば、弾性排煙ダクト部120と上段用冷却部材uのヒートスプレッダ32との部品一体化による部品点数の削減を図ると共に、その部品一体化による組み付け性の向上を図ることができる。更に、下段用排煙部材50d内を流れる電池セル24からの排出ガスの熱により弾性排煙ダクト部120が高温となっても、その弾性排煙ダクト部120の熱が、部品一体化された上段用冷却部材uのヒートスプレッダ32に伝達され易い。このため、排出ガスの熱による弾性排煙ダクト部120の溶融を低減することができ、排出ガス熱からの部品保護を図ることができる。
(変形形態3)
また、上記の第1実施形態においては、下段用排煙部材50が、上壁54aと二つの側壁54b,54cとを有する断面逆U字状又は断面コの字状の排煙ダクト部54と、上壁54aにZ軸方向で対向する開口部56と、側壁54b,54cの先端と下段モジュール22dの上面との間に挟持されるように配置される第1弾性部材40−1としての弾性シール部材60と、を有している。
しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、図14に示す如く、下段用排煙部材50dが、環状に囲まれた排煙ダクト部150と、排煙ダクト部150の下壁150aに開けられた開口部152と、その下壁150aと下段モジュール22dの上面との間に挟持されるように配置される第1弾性部材40−1としての弾性シール部材154と、を有することとしてもよい。開口部152は、各電池セル24の排煙弁52に対応した位置にその排煙弁52の数と同じ数だけ設けられている。また、弾性シール部材154は、各電池セル24の排煙弁52ごとに一つずつ対応して設けられた板状の部材であって、対応の排煙弁52と開口部152とに連通し得る中央に開けられた導入孔156を有している。
かかる変形形態においても、電池セル24で発生したガスを排煙弁52及び下段用排煙部材50dの開口部152を通じて排煙ダクト部150へ導くことができ、そのガスを外部へ排出することができるので、上記の第1実施形態と同様の効果を得ることができる。尚、弾性シール部材154は、図14に示す如く各電池セル24の排煙弁52ごとに一つずつ対応して設けられることに代えて、X軸方向に延在する一本の部品であってもよい。但し、この構造では、一本の弾性シール部材154に、各電池セル24の排煙弁52ごとに一つずつ対応して、排煙弁52と開口部152とに連通し得る導入孔が設けられる。
(変形形態4)
また、上記の第1実施形態においては、各電池モジュール22の各電池セル24が、端子面24aを上面とした状態で配置されている。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、各電池セル24が、図15に示す如く、端子面24aを下面とした状態で配置されるものとしてもよい。この場合、下段用冷却部材30dのヒートスプレッダ32は、下段モジュール22dの上方において電池セル24の上面(すなわち、端子面24aと向かい合って対向する面)に接触するように配置されていればよい。また、各電池セル24が、端子面24aを側面とした状態で配置されるものとしてもよい。
(変形形態5)
また、上記の第1実施形態においては、各電池セル24の排煙弁52が端子面24aの正極端子26と負極端子28との間の長手方向中央部に配置され、排煙部材50が電池セル24の端子面24aの長手方向中央部においてX軸方向へ直線状に延在している。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、各電池セル24の排煙弁52が端子面24aの長手方向何れか側に偏った位置に配置されると共に、排煙部材50が電池セル24の端子面24aのその偏った位置においてX軸方向へ直線状に延在することとしてもよい。
(変形形態6)
また、上記の第1実施形態においては、各電池モジュール22の各電池セル24が端子面24a側に設けられた排煙弁52を有し、排煙部材50が電池セル24の端子面24aに沿って設けられている。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、各電池セル24が端子面24aとは異なる面側に設けられた排煙弁52を有すると共に、排煙部材50が電池セル24のその排煙弁52が設けられた側の面に沿って設けられていてもよい。
(変形形態7)
また、上記の第1実施形態においては、各電池セル24の正極端子26と負極端子28とが設けられる端子面24aが、電池セル24同士及び電池モジュール22同士で同じ方向(具体的には、Z軸方向一方)に向くように配置されるものとしている。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、電池セル24同士や電池モジュール22同士で端子面24aが互いに異なる方向に向くように配置されるものとしてもよい。
(変形形態8)
また、上記の第1実施形態においては、各電池セル24の正極端子26と負極端子28とが同じ端子面24aに設けられるものとしている。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、それらの正極端子26と負極端子28とが電池セル24の互いに異なる面に設けられるものとしてもよい。かかる構成において、排煙部材50は、電池セル24の何れの面に沿って配置されるものとしてもよいが、省スペース化や冷却性能の向上のためには、何れかの端子26,28が設けられる面に沿って配置されることが望ましい。
(変形形態9)
更に、上記の第1実施形態においては、各電池モジュール22の電池セル24がX軸方向に複数積層されると共に、更にそのX軸方向に直交するY軸方向にも複数積層されるものとし、複数の電池モジュール22がX軸方向及びY軸方向の双方に直交するZ軸方向に段積みされるものとした。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、各電池モジュール22の電池セル24がX軸方向にのみ複数積層されるものとし、複数の電池モジュール22がX軸方向に直交するZ軸方向に段積みされるものに適用することとしてもよい。また、各電池モジュール22の電池セル24がY軸方向にのみ複数積層されるものとし、複数の電池モジュール22がY軸方向に直交するZ軸方向に段積みされるものに適用することとしてもよい。
尚、本発明は、上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能である。
20・・・電池パック、22・・・電池モジュール、22u・・・上段モジュール、22d・・・下段モジュール、24・・・電池セル、24a・・・端子面、26・・・正極端子、28・・・負極端子、29・・・エンドプレート、30・・・冷却部材、30u・・・上段用冷却部材、30d・・・下段用冷却部材、32・・・ヒートスプレッダ、34・・・冷媒配管、40・・・弾性部材、40−1・・・第1弾性部材、40−2・・・第2弾性部材、42・・・パック筐体、50・・・排煙部材、50u・・・上段用排煙部材、50d・・・下段用排煙部材、52・・・排煙弁、54,150・・・排煙ダクト部、56,152・・・開口部、60,154・・・弾性シール部材、70,72・・・隙間空間、100・・・弾性体、120・・・弾性排煙ダクト部。

Claims (8)

  1. 所定方向(X)に並んで配置された複数の電池セル(24)を有する電池モジュール(22,22u,22d)が複数段、前記所定方向に直交する直交方向(Z)に重ねて配置された電池パック(20)であって、
    前記直交方向に隣接する2つの前記電池モジュールの間に配設され、該2つの前記電池モジュールのうち一方の前記電池モジュール(22u)に接触して冷却を行う冷却部材(30u,32)と、
    前記冷却部材と前記2つの前記電池モジュールのうちの他方の前記電池モジュール(22d)との間に前記他方の前記電池モジュールに隣接して配設され、前記電池セルの異常時に発生するガスを外部へ排出するための通路である排煙部材(50,50d)と、
    前記冷却部材と前記他方の前記電池モジュールとの間に配設され、前記冷却部材を前記一方の前記電池モジュールに向けて押し付ける力を発生する弾性部材(40,40−1)と、
    を備え
    前記弾性部材は、前記排煙部材の少なくとも一部である電池パック。
  2. 前記排煙部材は、前記冷却部材に隣接して配設され、前記ガスを導入するための開口が設けられた排煙ダクト部(54,150)と、前記排煙ダクト部と前記他方の前記電池モジュールとの間に配設されるシール性を確保するための弾性シール部材(60)と、からなり、
    前記弾性部材は、前記弾性シール部材である請求項記載の電池パック。
  3. 前記排煙部材は、前記他方の前記電池モジュールに隣接して配設され、前記ガスを導入するための開口が設けられた排煙ダクト部(54,150)と、前記排煙ダクト部と前記冷却部材との間に配設される弾性体(100)と、からなり、
    前記弾性部材は、前記弾性体である請求項記載の電池パック。
  4. 前記排煙部材は、弾性を有する弾性排煙ダクト部(120)からなり、
    前記弾性部材は、前記弾性排煙ダクト部である請求項記載の電池パック。
  5. 前記弾性部材は、前記冷却部材と一体形成されている請求項記載の電池パック。
  6. 前記排煙部材は、前記電池セルにおけるセル端子(26,28)が設けられた面(24a)に沿って配置されている請求項1乃至5の何れか一項記載の電池パック。
  7. 前記冷却部材は、前記一方の前記電池モジュールの前記電池セル24を放熱させるための板状のヒートスプレッダ(32)と、前記一方の前記電池モジュールの前記電池セル24を冷却するための冷媒が流通する冷媒配管(34)と、からなり、
    前記弾性部材は、前記ヒートスプレッダを前記一方の前記電池モジュールに向けて押し付ける力を発生する請求項1乃至6の何れか一項記載の電池パック。
  8. 前記冷媒配管は、前記排煙部材と前記他方の前記電池モジュールの前記電池セルの有するセル端子との間に形成される空間(70,72)に配策されている請求項記載の電池パック。
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