JP6072490B2 - 過熱蒸気乾燥装置及び乾燥方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば切削加工等を行って得られたボルト、ナット等の金属製の機械部品を水系洗浄剤で洗浄した後に乾燥を良好かつ迅速に行うことができる過熱蒸気乾燥装置及び乾燥方法に関する。
切削加工、研磨加工等の加工が施された機械部品の表面には切り屑、油分等が付着しており、それを洗浄するために有機溶剤系の洗浄剤が用いられていたが、有機溶剤は環境の汚染、引火性等の点で取扱性が悪いため、界面活性剤等を含む水系の洗浄剤が用いられるようになってきた。しかしながら、水系の洗浄剤は有機溶剤系の洗浄剤に比べて乾燥し難いことから、熱風乾燥では十分かつ短時間に乾燥することができないという問題があった。そこで、過熱蒸気(過熱水蒸気)を用いる乾燥方法が提案されている。
例えば、過熱蒸気を用いた塗装体乾燥装置が特許文献1に開示されている。この塗装体乾燥装置は、第1ケース本体及び第2ケース本体からなる乾燥炉本体と、第1ケース本体の下方に配置されるガス燃焼部と、該ガス燃焼部に連結されるヒートチューブと、第1ケース本体内に配置され、第1ケース本体内に過熱蒸気を噴出する過熱蒸気噴霧管とを備えている。過熱蒸気噴霧管にはノズルが設けられ、ワークに向けて過熱蒸気を噴霧するようになっている。
特開2010−266175号公報
しかしながら、前述した特許文献1に記載されている従来構成の乾燥装置においては、ワークを搬送するコンベヤが乾燥炉本体外から第1ケース本体及び第2ケース本体に亘って設けられ、ワークが乾燥炉本体外と第2ケース本体内及び第1ケース本体内との間を連続的に循環できるように構成されている。このため、コンベヤが配置されている部分及びワークが搬送される部分は開口され、外部に開放されていることから、第1ケース本体内の温度調整が難しい。加えて、乾燥炉本体内の温度が約110℃という低温であることから、第1ケース本体内の過熱蒸気が冷却されて結露を生じやすいという問題があった。
さらに、ワークを連続的に搬送して乾燥するために、過熱蒸気噴霧管は上下方向に延びるように配置され、その過熱蒸気噴霧管に設けられたノズルから過熱蒸気をワークに対して、その対向する両側面に向けて限られた方向から噴霧するように構成されている。そのため、ワークに孔、窪み、溝等の隠蔽部が形成され、複雑形状を有するワークを乾燥する場合には、その隠蔽部を十分に乾燥することができないおそれがあった。
そこで、本発明の目的とするところは、内部の温度維持が容易で、過熱蒸気をその状態に維持することができるとともに、複雑形状を有する被乾燥物であっても、迅速かつ十分に乾燥することができる過熱蒸気乾燥装置及び乾燥方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の過熱蒸気乾燥装置は、被乾燥物を水系洗浄剤で洗浄した後、過熱蒸気で乾燥するための過熱蒸気乾燥装置であって、有底
箱状に形成され、開口部を閉塞する開閉可能な蓋体を有する乾燥ボックスと、側部及び底部を有し、前記乾燥ボックス内に配置される収容枠体と、前記被乾燥物を収納し、前記収容枠体内に収容される網目状の収納籠とを備えるとともに、前記収容枠体の側部及び底部は過熱蒸気が流れる複数の過熱蒸気パイプにより構成され、かつ該過熱蒸気パイプの収納籠に対向する面には過熱蒸気を収納籠に向けて噴出する複数の噴出孔が開口され、さらに前記乾燥ボックス内が0.15〜0.5MPaの圧力下で150〜350℃の温度に設定されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明の過熱蒸気乾燥装置は、請求項1に係る発明において、前記過熱蒸気パイプは、収容枠体の少なくとも底部では格子状に配置され、過熱蒸気パイプの噴出孔から収納籠に向けて過熱蒸気を噴出するように構成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明の過熱蒸気乾燥装置は、請求項1又は請求項2に係る発明において、前記過熱蒸気パイプは、収容枠体の側部では上部位置に配置され、過熱蒸気パイプの噴出孔から収納籠に向けて過熱蒸気を噴出するように構成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明の過熱蒸気乾燥装置は、請求項1から請求項3のいずれか一項に係る発明において、前記収容枠体内の底部側には、乾燥ボックス内を加熱して過熱蒸気をその状態に維持するための電気ヒータを備えることを特徴とする。
請求項5に記載の発明の過熱蒸気乾燥装置は、請求項1から請求項4のいずれか一項に係る発明において、前記乾燥ボックスには排出孔が開口され、乾燥ボックス内の過熱蒸気の一部が排出されて乾燥ボックス内の水分を過熱蒸気とともに除去するように構成されていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明の過熱蒸気乾燥装置は、請求項1から請求項5のいずれか一項に係る発明において、前記被乾燥物は、金属製の機械部品であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明の被乾燥物の乾燥方法は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の過熱蒸気乾燥装置を用いた被乾燥物の乾燥方法であって、前記収納籠内に水系洗浄剤で洗浄された被乾燥物を収納し、その収納籠を収容枠体内に収容して蓋体を閉じ、密閉状態で過熱蒸気パイプの噴出孔から過熱蒸気を収納籠に向けて噴出し、さらに前記乾燥ボックス内を0.15〜0.5MPaの圧力下で150〜350℃の温度に設定して収納籠内の被乾燥物を乾燥した後、蓋体を開けて収容枠体内から収納籠を取り出すことを特徴とする。
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
本発明の過熱蒸気乾燥装置は、開閉可能な蓋体を有する乾燥ボックスと、側部及び底部を有し、前記乾燥ボックス内に配置される収容枠体と、前記被乾燥物を収納し、収容枠体内に収容される網目状の収納籠とを備えている。前記収容枠体の側部及び底部は過熱蒸気が流れる複数の過熱蒸気パイプにより構成され、かつ該過熱蒸気パイプの収納籠に対向する面には過熱蒸気を収納籠に向けて噴出する複数の噴出孔が開口されている。
前記収納籠及び収容枠体は乾燥ボックス内に密閉されることから、過熱蒸気パイプの噴出孔から噴出される過熱蒸気による温度の低下を抑制することができる。また、収容枠体は、その側部及び底部において過熱蒸気パイプに噴出孔が設けられていることから、収納籠内の被乾燥物に対して側部及び底部から過熱蒸気を吹き付けて乾燥を行うことができる。このため、被乾燥物の乾燥を、対向する両側部にのみ過熱蒸気を吹き付けて乾燥する従来構成の場合に比べて有効かつ速やかに行うことができる。加えて、収納籠も過熱蒸気によって加熱されることから、収納籠を介して被乾燥物の乾燥を補助的に行うことができ、乾燥効率を高めることができる。
さらに、乾燥ボックス内が0.15〜0.5MPaの圧力下で150〜350℃の温度に設定されている。このため、乾燥ボックス内の過熱水蒸気は結露が抑えられ、過熱水蒸気の状態を維持することができる。
従って、本発明の過熱蒸気乾燥装置によれば、内部の温度維持が容易で、過熱蒸気をその状態に維持することができるとともに、複雑形状を有する被乾燥物であっても、迅速かつ十分に乾燥することができるという効果を奏する。
本発明を具体化した実施形態の過熱蒸気乾燥装置の全体を示す概略正面図。 過熱蒸気乾燥装置を示す概略平面図。 図1の3−3線における断面図。 図1の4−4線における断面図。 収容枠体を示す図であって、(a)は収容枠体を示す平面図、(b)は収容枠体を示す正面図、(c)は収容枠体を示す側面図、(d)は収容枠体の底部を構成する過熱蒸気パイプを示す断面図、(e)は収容枠体の側部を構成する過熱蒸気パイプを示す断面図。 蓋体を取除いた状態の過熱蒸気乾燥装置を示す概略斜視図。 収納籠を示す図であって、(a)は収納籠を示す平面図、(b)は収納籠を示す正面図、(c)は収納籠を示す側面図。 乾燥ボックス内に収容枠体を収容し、その収容枠体内に被乾燥物が収納された収納籠を挿入した状態を示す概略斜視図。
以下、本発明を具体化した実施形態に関し、図1〜図8に基づいて詳細に説明する。
図8に示すように、被乾燥物としてのボルト、ナット等の機械部品11は、アルミニウム、真鍮、鉄等の金属材料により形成され、切削加工、研磨加工、穴あけ加工等の機械加工が施されて製造される。この機械加工により、機械部品の表面には油分、切り屑、研磨屑等が付着する。付着した油分、切り屑、研磨屑等を除去するために、機械部品11は洗浄装置内に収容された水系の洗浄剤(水中に界面活性剤、ビルダー、消泡剤等を含む洗浄剤)中に浸漬して洗浄される。洗浄後、機械部品11は図示しない濯ぎ装置内の水中に投入され、水洗される。
この濯ぎ装置は、通常第1濯ぎ装置と第2濯ぎ装置とで構成され、機械部品11は第1濯ぎ装置で水洗後、第2濯ぎ装置でさらに水洗される。水洗後には、機械部品11の表面に付着した水分を乾燥して除去するために、機械部品11は過熱蒸気乾燥装置に投入される。
図1〜図3に示すように、四角枠状に形成された支持枠12には、過熱蒸気乾燥装置10を構成する乾燥ボックス13が支持されている。この乾燥ボックス13は有底四角箱状に形成され、一方の対向する両側壁14の上部が段差部15を介して拡幅され、その上端の開口部には乾燥ボックス13内を閉塞する蓋体16が開閉可能及びスライド可能に設けられている。
すなわち、図1及び図2に示すように、支持枠12上にはスライドエアシリンダ17が固定され、そのスライドエアシリンダ17のピストンロッド18に蓋体16が取付けられ、スライドエアシリンダ17の駆動により蓋体16がスライド可能に構成されている。また、蓋体16の四隅には支持枠12に固定された開閉エアシリンダ33が連結され、蓋体16が上下動可能に構成されている。この蓋体16は二重構造を有し、開閉エアシリンダ33により乾燥ボックス13の上端開口部が蓋体16で密閉されるようになっている。図6に示すように、乾燥ボックス13内の下部には、側部20a及び底部20bを有し、四角枠状に形成された収容枠体20が嵌め込まれている。
図5(d)及び図5(e)に示すように、前記収容枠体20は四角筒状をなす過熱蒸気パイプ19により形成され、図5(a)に示すように、収容枠体20の底部20bでは過熱蒸気パイプ19が格子状に配置されている。すなわち、収容枠体20の底部20bでは、幅広の過熱蒸気パイプ19が周囲及びその内側に十字状に配置されるとともに、幅狭の過熱蒸気パイプ19がそれらの間に配置されている。
図5(b),(c)に示すように、収容枠体20の側部20aでは、幅広の過熱蒸気パイプ19が正面及び側面で四角枠状に形成されるとともに、上部位置には幅広の過熱蒸気パイプ19が上下方向に延びる過熱蒸気パイプ19間に水平方向に架設されている。なお、収容枠体20の側部20aの両側端部及び下端部には、幅狭の過熱蒸気パイプ19が配置されている。前記過熱蒸気パイプ19が交差する部分では全て内部が連通されている。
図1及び図2に示すように、前記支持枠12の側方位置には、飽和水蒸気を発生するためのボイラー21が配設され、該ボイラー21には蒸気配管22が接続され、その蒸気配管22の他端が蒸気加熱装置23に接続されている。該蒸気加熱装置23には連結管24が接続され、この連結管24の他端が前記過熱蒸気パイプ19に接続されている。そして、蒸気加熱装置23で飽和水蒸気が加熱されて過熱蒸気が生成され、その過熱蒸気が過熱蒸気パイプ19に供給されるようになっている。なお、過熱蒸気パイプ19の入り口には、図示しない開閉弁が設けられている。
前記過熱蒸気は、100℃〜140℃の飽和水蒸気をさらに加熱、加圧して得られる乾熱状態の高温水蒸気である。過熱蒸気パイプ19内を流れる過熱蒸気の流速は、好ましくは5〜30m/秒、さらに好ましくは20〜25m/秒である。また、乾燥ボックス13内は、温度が好ましくは150〜350℃、さらに好ましくは180〜220℃で、圧力が好ましくは0.15〜0.5MPa(1.5〜5atm)、さらに好ましくは0.18〜0.22MPa(1.8〜2.2atm)に設定される。そのような条件下において、過熱蒸気はその状態が維持される。乾燥ボックス13内の温度及び圧力が上記の範囲を外れると、過熱蒸気の一部が結露しやすくなって好ましくない。
図5(a),(d)に示すように、収容枠体20の底部20bに位置する過熱蒸気パイプ19の上壁19aには、多数の円孔状をなす噴出孔25が一定間隔をおいて貫通形成され、過熱蒸気パイプ19内の過熱蒸気を上方へ噴出するように構成されている。また、図5(b),(c)及び(e)に示すように、収容枠体20の側部20aに位置する過熱蒸気パイプ19の内側壁19bには、前記と同じ噴出孔25が一定間隔毎に貫通形成され、過熱蒸気パイプ19内の過熱蒸気を収容枠体20内へ噴出するようになっている。前記収容枠体20の底部20bは過熱蒸気パイプ19により格子状に形成され、側部20aは過熱蒸気パイプ19により平行列状に形成されていることから、収容枠体20の強度が十分に保たれている。
図1及び図3に示すように、前記収容枠体20内には、機械部品11を収納する網目状の収納籠26が収容される。図7(a)〜(c)に示すように、この収納籠26はステンレス鋼等の金属製の金網により、前記収容枠体20内に嵌め込まれるように長四角箱状に形成されている。収納籠26の両長側部の上端部には、互いに対向する把持用の取手27が設けられている。前記過熱蒸気パイプ19の噴出孔25から噴出される過熱蒸気は、収納籠26が収容枠体20内に収容された状態で、収納籠26又はその内部に収納されている機械部品11に向けて噴出されるようになっている。
すなわち、図6及び図8に示すように、収容枠体20の底部20bに位置する過熱蒸気パイプ19の噴出孔25から収納籠26に向けて過熱蒸気を噴出し、収納籠26内の機械部品11を直接乾燥するとともに、加熱される収納籠26を介して機械部品11を加熱乾燥するようになっている。一方、収容枠体20の側部20aに位置する過熱蒸気パイプ19の噴出孔25から収納籠26に向けて過熱蒸気を噴出し、収納籠26に付着した水分を乾燥するとともに、収納籠26を高温に保持するようになっている。
図1に示すように、前記乾燥ボックス13の上部には排出孔28が開口され、その排出孔28は螺旋状に形成された冷却管29の上端部に連結されている。冷却管29の側方位置における支持枠12には冷却ファン30が固定され、冷却管29に風を吹き付けて冷却管29内を冷却するようになっている。冷却管29の下端部はドレン排出部31に接続されている。そして、乾燥ボックス13内の過熱蒸気の一部が水分とともに排出孔28から冷却管29へ排出され、冷却管29内で冷却されてドレンとしてドレン排出部31から排出されるようになっている。
図1及び図2に示すように、前記収容枠体20の底部20bと、側部20aの下段に位置する過熱蒸気パイプ19を通る面との間には、乾燥ボックス13内を加熱して過熱蒸気をその状態に維持するための電気ヒータ32が一定間隔をおいて複数列に配列されている。この電気ヒータ32に通電して乾燥ボックス13内を底部から加熱することにより、熱気が上昇して乾燥ボックス13内の温度を維持しやすいため、過熱蒸気の使用量を抑えることができる。
次に、前記のように構成された過熱蒸気乾燥装置10を用いた機械部品11の乾燥方法を作用とともに説明する。
さて、機械部品11に切削加工を施した後に水系洗浄剤で洗浄し、水で濯ぎを繰り返し、得られた機械部品11を収納籠26内に収納する。一方、図1に示す状態の過熱蒸気乾燥装置10において、開閉エアシリンダ33のロッドを上方へ駆動して乾燥ボックス13の蓋体16を開いた後、スライドエアシリンダ17を退避駆動して蓋体16を乾燥ボックス13の上方位置から退避させる。その状態で、機械部品11が収納された収納籠26を収容枠体20内に収容する。次いで、スライドエアシリンダ17を突出駆動し、蓋体16を乾燥ボックス13の上方に位置させ、その状態で開閉エアシリンダ33のロッドを下方へ駆動して、乾燥ボックス13の上部開口を蓋体16で密閉する。その後、過熱蒸気パイプ19の開閉弁を開いて蒸気加熱装置23で生成された過熱蒸気を過熱蒸気パイプ19に送り、多数の噴出孔25から乾燥ボックス13内に供給する。同時に、電気ヒータ32に通電して乾燥ボックス13内を底部から加熱する。
このとき、図6及び図8に示すように、収容枠体20の底部20bにおいて格子状に形成された過熱蒸気パイプ19の噴出孔25から噴出された過熱蒸気は、収納籠26の網目を通って機械部品11に吹き付けられると同時に、収納籠26の底部に吹き付けられる。そのため、過熱蒸気によって機械部品11を直接乾燥できるとともに、収納籠26の底部が加熱されて収納籠26の底部に接触する機械部品11を間接的に加熱して乾燥することができる。
また、収容枠体20の側部20aにおける過熱蒸気パイプ19の噴出孔25から噴出された過熱蒸気は収納籠26の上部位置における側部の全周に吹き付けられる。このため、過熱蒸気によって収納籠26を加熱し、収納籠26に付着した水分を除去できると同時に、収納籠26を介して機械部品11を間接的に加熱して乾燥することができる。
加えて、電気ヒータ32により乾燥ボックス13内に底部から熱気が上昇し、乾燥ボックス13内が例えば200℃以上の高温に達し、乾燥ボックス13内の過熱蒸気はその状態を維持することができる。このため、過熱蒸気パイプ19の噴出孔25から乾燥ボックス13内に供給される過熱蒸気が少量であっても、過熱蒸気の状態を維持することができる。乾燥ボックス13内のこの状態が一定時間継続されることにより、機械部品11の孔、窪み、溝等の乾燥され難い部分に付着した水分も短時間に乾燥される。
その後、過熱蒸気パイプ19の開閉弁を閉じるとともに、電気ヒータ32の通電を停止する。その状態で、開閉エアシリンダ33を上方駆動し、続いてスライドエアシリンダ17を退避駆動して乾燥ボックス13の蓋体16を開き、収容枠体20内から収納籠26を抜き出す。そして、収納籠26内の機械部品11が冷却した後、収納籠26内から乾燥した機械部品11を取り出すことができる。以後、上記の操作を繰り返すことにより、機械部品11の乾燥を継続して行うことができる。
以上の実施形態により発揮される効果を以下にまとめて記載する。
(1)この実施形態の過熱蒸気乾燥装置10は、蓋体16を有する乾燥ボックス13と、該乾燥ボックス13内に配置される収容枠体20と、機械部品11を収納し、収容枠体20内に収容される網目状の収納籠26とを有している。収容枠体20の側部20a及び底部20bは複数の過熱蒸気パイプ19により構成され、かつ該過熱蒸気パイプ19の収納籠26に対向する面には過熱蒸気を収納籠26に向けて噴出する複数の噴出孔25が開口されている。
前記収納籠26及び収容枠体20は乾燥ボックス13内に密閉されていることから、過熱蒸気パイプ19の噴出孔25から噴出される過熱蒸気による温度の低下を抑制することができる。また、収容枠体20は、その側部20a及び底部20bにおいて過熱蒸気パイプ19に噴出孔25が設けられていることから、収納籠26内の機械部品11に対して側部及び底部から過熱蒸気を吹き付けて乾燥を行うことができる。このため、機械部品11の乾燥を、対向する両側部にのみ過熱蒸気を吹き付けて乾燥する従来構成の場合に比べて有効かつ速やかに行うことができる。加えて、収納籠26も過熱蒸気によって加熱されることから、その収納籠26を介して機械部品11の乾燥を補助的に行うことができ、乾燥効率を高めることができる。
従って、本実施形態の過熱蒸気乾燥装置10によれば、乾燥ボックス13内部の温度維持が容易で、過熱蒸気をその状態に維持することができるとともに、複雑形状を有する機械部品11であっても、迅速かつ十分に乾燥することができるという効果を奏する。
(2)前記過熱蒸気パイプ19は、収容枠体20の底部20bでは格子状に配置され、過熱蒸気パイプ19の噴出孔25から収納籠26に向けて過熱蒸気を噴出するように構成されている。このため、収納籠26内の機械部品11に対して過熱蒸気を全体として均一に噴出することができ、機械部品11の乾燥を有効かつ迅速に行うことができる。
(3)前記過熱蒸気パイプ19は、収容枠体20の側部20aでは上部位置に配置され、過熱蒸気パイプ19の噴出孔25から収納籠26に向けて過熱蒸気を噴出するように構成されている。そのため、収納籠26に付着した水分を乾燥できるとともに、収納籠26を介して機械部品11を間接的に乾燥することができる。
(4)前記収容枠体20内の底部20b側には、乾燥ボックス13内を加熱して過熱蒸気をその状態に維持するための電気ヒータ32が設けられている。従って、乾燥ボックス13内を容易に高温に維持することができ、過熱蒸気の使用量を低減させることができる。
(5)前記乾燥ボックス13には排出孔28が開口され、乾燥ボックス13内の過熱蒸気の一部が排出されて乾燥ボックス13内の水分を過熱蒸気とともに除去するように構成されている。そのため、乾燥ボックス13内に蒸発した水分を減少させることができ、機械部品11の乾燥を安定した状態で継続することができる。
(6)前記被乾燥物は、金属製の機械部品11である。このため、機械部品11の孔、窪み、溝等に付着した水分を容易に除去することができ、機械部品11の乾燥を円滑に行うことができ、過熱蒸気乾燥装置10は機械部品11の乾燥に好適である。
(7)前記機械部品11の乾燥方法は、水系洗浄剤で洗浄された機械部品11を収納籠26内に収納し、その収納籠26を収容枠体20内に収容して蓋体16を閉じ、密閉状態で過熱蒸気パイプ19の噴出孔25から過熱蒸気を収納籠26に向けて噴出して機械部品11を乾燥した後、蓋体16を開けて収納籠26を取り出すものである。従って、この乾燥方法によれば、複雑形状を有する機械部品11であっても、迅速かつ十分に乾燥することができる。
なお、前記実施形態を次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記収容枠体20の側部20aにおける過熱蒸気パイプ19を上部だけではなく、下部まで全面に設けてもよい。また、収容枠体20の側部20aにおける過熱蒸気パイプ19を格子状に配置してもよい。
・ 前記収容枠体20の底部20bにおける過熱蒸気パイプ19の幅を均一に構成してもよい。
・ 前記過熱蒸気パイプ19を円筒状等の形状に変更してもよい。
・ 前記電気ヒータ32を、乾燥ボックス13の底壁13aと収容枠体20の底部20bとの間に配置してもよい。
・ 前記被乾燥物として、合成樹脂製の部品、例えばエンジニアリングプラスチック製の部品等を使用してもよい。
・ 前記過熱蒸気パイプ19の噴出孔25の形状を長孔状等に変更したり、噴出孔25の大きさを側部20aより底部20bの方が大きくなるように変更したり、噴出孔25の数を減少させたり等してもよい。
・ 前記乾燥ボックス13の排出孔28を塞いだ状態で、機械部品11の乾燥を実施することも可能である。
10…過熱蒸気乾燥装置、11…被乾燥物としての機械部品、13…乾燥ボックス、13a…底壁、16…蓋体、19…過熱蒸気パイプ、20…収容枠体、20a…側部、20b…底部、25…噴出孔、26…収納籠、28…排出孔、32…電気ヒータ。

Claims (7)

  1. 被乾燥物を水系洗浄剤で洗浄した後、過熱蒸気で乾燥するための過熱蒸気乾燥装置であって、
    有底箱状に形成され、開口部を閉塞する開閉可能な蓋体を有する乾燥ボックスと、側部及び底部を有し、前記乾燥ボックス内に配置される収容枠体と、前記被乾燥物を収納し、前記収容枠体内に収容される網目状の収納籠とを備えるとともに、前記収容枠体の側部及び底部は過熱蒸気が流れる複数の過熱蒸気パイプにより構成され、かつ該過熱蒸気パイプの収納籠に対向する面には過熱蒸気を収納籠に向けて噴出する複数の噴出孔が開口され、さらに前記乾燥ボックス内が0.15〜0.5MPaの圧力下で150〜350℃の温度に設定されていることを特徴とする過熱蒸気乾燥装置。
  2. 前記過熱蒸気パイプは、収容枠体の少なくとも底部では格子状に配置され、過熱蒸気パイプの噴出孔から収納籠に向けて過熱蒸気を噴出するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の過熱蒸気乾燥装置。
  3. 前記過熱蒸気パイプは、収容枠体の側部では上部位置に配置され、過熱蒸気パイプの噴出孔から収納籠に向けて過熱蒸気を噴出するように構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の過熱蒸気乾燥装置。
  4. 前記収容枠体内の底部側には、乾燥ボックス内を加熱して過熱蒸気をその状態に維持するための電気ヒータを備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の過熱蒸気乾燥装置。
  5. 前記乾燥ボックスには排出孔が開口され、乾燥ボックス内の過熱蒸気の一部が排出されて乾燥ボックス内の水分を過熱蒸気とともに除去するように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の過熱蒸気乾燥装置。
  6. 前記被乾燥物は、金属製の機械部品であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の過熱蒸気乾燥装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の過熱蒸気乾燥装置を用いた被乾燥物の乾燥方法であって、
    前記収納籠内に水系洗浄剤で洗浄された被乾燥物を収納し、その収納籠を収容枠体内に収容して蓋体を閉じ、密閉状態で過熱蒸気パイプの噴出孔から過熱蒸気を収納籠に向けて噴出し、さらに前記乾燥ボックス内を0.15〜0.5MPaの圧力下で150〜350℃の温度に設定して収納籠内の被乾燥物を乾燥した後、蓋体を開けて収容枠体内から収納籠を取り出すことを特徴とする被乾燥物の乾燥方法。
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