JP2016123775A - 蒸気滅菌装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】棚材を所望に加熱でき、蒸気滅菌後の乾燥工程における乾燥を促進して、乾燥時間の短縮を図る。【解決手段】滅菌槽2内に被滅菌物を収容して蒸気で滅菌する蒸気滅菌装置1である。被滅菌物が載せられる棚材14は、滅菌槽2内に設けられるか、滅菌槽2に出し入れされ台車4に設けられる。滅菌槽2内または滅菌槽2外において、棚材14を加熱する加熱手段を備える。この加熱手段は、たとえば蒸気噴出ノズル18とされ、棚材14の側面へ向けて蒸気を噴出するか、棚材14内に形成された蒸気流路16の入口16aへ向けて蒸気を噴出する。【選択図】図2
Description
本発明は、滅菌槽内に被滅菌物を収容して蒸気で滅菌する蒸気滅菌装置に関するものである。
従来、下記特許文献1に開示されるように、線材の組合せか多孔板により形成されて被滅菌物が載せられる棚材(13)と、この棚材の下部に設けられて蒸気の凝縮水が下段の棚材の被滅菌物へ落下するのを防止する水受板(落下防止板14)とを備えた蒸気滅菌用棚構造が知られている。
また、出願人は、この従来技術を改良した蒸気滅菌用棚構造について、既に特許出願を済ませている(特願2014−79048)。この先願発明では、ステンレスと比較して比熱および熱伝導率が大きい材質を用いて棚材を構成し、滅菌工程において棚材に蓄熱して、その蓄熱を乾燥工程において利用することで、被滅菌物の乾燥時間の短縮を図ることができる。
しかしながら、滅菌工程において滅菌蒸気を用いて棚材に蓄熱するだけでは、蓄熱量に限界があり、乾燥工程において蓄熱分を使い切ると、乾燥促進の効果が失われる。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、棚材を所望に加熱でき、蒸気滅菌後の乾燥工程における乾燥を促進して、乾燥時間の短縮を図ることができる蒸気滅菌装置を提供することにある。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、滅菌槽内に被滅菌物を収容して蒸気で滅菌する蒸気滅菌装置であって、前記滅菌槽内に設けられるか、前記滅菌槽に出し入れされ、被滅菌物が載せられる棚材と、前記滅菌槽内または前記滅菌槽外において、前記棚材を加熱する加熱手段とを備えることを特徴とする蒸気滅菌装置である。
請求項1に記載の発明によれば、滅菌蒸気以外の加熱手段を用いて棚材を加熱することで、乾燥工程における乾燥を促進して、乾燥時間の短縮を図ることができる。滅菌蒸気以外の加熱手段を用いることで、滅菌工程前、滅菌工程中または滅菌工程後(乾燥工程)のいずれのタイミングでも、所望により棚材を加熱することができる。しかも、滅菌槽内に限らず、場合により滅菌槽外においても、予め棚材を加熱することができる。
請求項2に記載の発明は、前記加熱手段は、前記滅菌槽内に設けられた蒸気噴出ノズルを備え、この蒸気噴出ノズルは、前記棚材の側面へ向けて蒸気を噴出するか、前記棚材内に形成された蒸気流路の入口へ向けて蒸気を噴出することを特徴とする請求項1に記載の蒸気滅菌装置である。
請求項2に記載の発明によれば、滅菌槽内に設けた蒸気噴出ノズルにより、棚材の側面へ向けて蒸気を噴出するか、棚材内に形成された蒸気流路の入口へ向けて蒸気を噴出することで、棚材を加熱することができる。滅菌槽の蒸気噴出ノズルと、棚材の側面または蒸気流路入口との間には、隙間があってもよいから(つまり必ずしも接続する必要がないので)、たとえば、滅菌槽に対し棚材を出し入れする場合にも、本発明を容易に適用することができる。また、電気ではなく蒸気を用いて棚材を加熱するので、蒸気が必要な蒸気滅菌装置との相性がよく、容易に安全に棚材を加熱することができる。
請求項3に記載の発明は、前記棚材は、アルミニウムもしくはアルミニウム合金、またはマグネシウム合金を用いて形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蒸気滅菌装置である。
請求項3に記載の発明によれば、棚材は、アルミニウムもしくはアルミニウム合金、またはマグネシウム合金を用いて形成され、ステンレスと比較して比熱および熱伝導率が大きいので、蓄熱されやすい。そのため、滅菌工程前または滅菌工程中において棚材に蓄熱でき、その後の乾燥工程において、棚材の蓄熱も利用することで、乾燥時間の短縮を図ることができる。
請求項4に記載の発明は、前記被滅菌物は、台車ごと前記滅菌槽に出し入れされ、前記台車に、上下複数段に前記棚材が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸気滅菌装置である。
請求項4に記載の発明によれば、台車を介して、滅菌槽に対し被滅菌物を容易に出し入れすることができる。そして、被滅菌物を滅菌槽に台車ごと出し入れする場合でも、前記各請求項に記載の発明と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、請求項5に記載の発明は、前記加熱手段による前記棚材の加熱を、少なくとも滅菌工程前に行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の蒸気滅菌装置である。
請求項5に記載の発明によれば、加熱手段による棚材の加熱を、少なくとも滅菌工程前に行うことで、滅菌工程中における棚材への凝縮水の発生を抑制することができる。これにより、その後の乾燥工程における乾燥を促進し、乾燥時間の短縮を図ることができる。
本発明の蒸気滅菌装置によれば、棚材を所望に加熱でき、蒸気滅菌後の乾燥工程における乾燥を促進して、乾燥時間の短縮を図ることができる。
以下、本発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1および図2は、本発明の一実施例の蒸気滅菌装置1を示す概略図であり、図1は、滅菌槽2と外台車3との間で内台車4を出し入れする状態を示す側面視の一部断面図、図2は、滅菌槽2内に内台車4を収容した状態を示す正面視の縦断面図であり、後述する蒸気ジャケットを省略して示している。一方、図3は、外台車3に内台車4が載せられた状態を示す概略斜視図である。
図1に示すように、本実施例の蒸気滅菌装置1は、被滅菌物(図示省略)が載せられる棚5を上下に複数段備える内台車4と、この内台車4を載せて搬送する外台車3と、この外台車3との間で内台車4が出し入れされる滅菌槽2とを備える。なお、被滅菌物は、典型的には医療器具であり、所望により、滅菌バッグ、不織布または滅菌コンテナなどに収容されていてもよい。
内台車4は、外台車3に載せられて搬送されると共に、外台車3と滅菌槽2との間を走行して出し入れされる。そのために、滅菌槽2内の底部に案内レール6が設けられており、内台車4の車輪7はその案内レール6を走行する。また、外台車3にも、台座8上に案内レール9が設けられており、内台車4の車輪7はその案内レール9を走行する。そして、外台車3は、台座8の底部に設けられたキャスター10により、走行可能とされる。外台車3には把手11が設けられており、その把手11を持って外台車3を走行させることができる。
滅菌槽2は、滅菌装置本体12に備えられ、この滅菌装置本体12は、滅菌槽2内へ蒸気を供給して、滅菌槽2内の被滅菌物の滅菌を図る。本実施例の滅菌装置本体12は、正面(図1において右側)へ開口してその開口部を扉により開閉可能な滅菌槽2と、この滅菌槽2内の気体を外部へ吸引排出して滅菌槽2内を減圧する減圧手段(図示省略)と、減圧された滅菌槽2内へ外気を導入して滅菌槽2内を復圧する復圧手段(図示省略)と、滅菌槽2内へ蒸気を供給する給蒸手段(図示省略)と、滅菌槽2内からスチームトラップを介して凝縮水を排出するドレン排出手段(図示省略)と、大気圧との差圧により滅菌槽2内の気体を外部へ排出する排気手段(図示省略)と、滅菌槽2内の圧力を検出する圧力センサ(図示省略)と、滅菌槽2内の温度を検出する温度センサ(図示省略)と、これらセンサの検出信号や経過時間などに基づき前記各手段を制御する制御手段(図示省略)とを備える。
滅菌装置本体12は、滅菌槽2内に被滅菌物を収容されて、扉を気密に閉じられる。そして、運転開始を指示されると、滅菌槽2内からの空気排除を図った後、滅菌槽2内に蒸気(通常は飽和蒸気)を供給して被滅菌物の滅菌を図り、その後、滅菌槽2内を減圧して被滅菌物の乾燥を図る。具体例を説明すると、まず、滅菌槽2内からの空気排除は、減圧手段による滅菌槽2内の減圧と、給蒸手段による滅菌槽2内への給蒸とを繰り返してなされる。その後、給蒸手段により滅菌槽2内を蒸気により昇圧して、滅菌槽2内を滅菌温度(典型的には135℃)まで高めた後、滅菌工程が開始される。滅菌工程では、温度センサで滅菌槽2内の温度を監視し、滅菌温度を滅菌時間保持するように、給蒸手段による滅菌槽2内への給蒸を制御する。その後、給蒸手段による給蒸を停止して、排気手段により滅菌槽2内から蒸気を排出した後、減圧手段により滅菌槽2内を所定圧力まで減圧し、設定時間保持することで、被滅菌物の乾燥を図る。被滅菌物の乾燥後には、減圧手段を停止する一方、復圧手段により滅菌槽2内を大気圧まで復圧して、一連の運転を終了する。
このように、滅菌装置本体12は、空気排除工程、滅菌工程、排気工程および乾燥工程を順次に実行する。なお、滅菌装置本体12は、滅菌槽2内を外側から加熱して所望温度に維持するために、滅菌槽2の左右に加熱面を備える。典型的には、滅菌槽2の左右両側壁に、中空構造で蒸気が供給される蒸気ジャケット(図示省略)を備える。空気排除工程前の予熱工程として、蒸気ジャケットには蒸気が供給され、滅菌槽2内の予熱が図られる。そして、このような蒸気ジャケットによる滅菌槽2内の加熱保持は、その後の空気排除工程から乾燥工程までも継続してなされる。従って、滅菌工程や乾燥工程では、被滅菌物は、蒸気ジャケットから加熱されることになる。
図3に示すように、内台車4は、前後左右の四隅に、上下方向へ沿って支柱13を備え、これら支柱13に、上下に間隔をあけて複数の棚5が保持される。図示例では、内台車4には上下に三段の棚5が設けられるが、棚5の段数は適宜に変更可能なことは言うまでもない。
各段の棚5は、被滅菌物が載せられる棚材14を備え、この棚材14は、四隅を支柱13に保持されて設けられる。図示例では、棚材14は、四隅にパイプ15が設けられており、このパイプ15が支柱13に適宜のスペーサ(符号省略)を介してはめ込まれることで、支柱13に保持される。
棚材14は、本実施例では、棚板として、板状に形成される。板状の棚材14内には、蒸気が通される蒸気流路16が形成されている。蒸気流路16は、その形状を特に問わないが、図示例では、棚材14内に蛇行して形成されている。具体的には、棚材14内には、左右に蛇行しながら、棚材14の長手方向一方から他方へ延出して、蒸気流路16が形成されている。但し、板材の下面に蛇行したパイプを固定することで、蒸気流路16付きの棚材14を構成してもよい。
蒸気流路16の入口16aは、棚材14の一側面へ開口している。一方、蒸気流路16の出口16bは、図示例では、棚材14の一側面へ開口しているが、棚材14の左右の面ではなく、前後の面、あるいは下面へ開口していてもよい。後述するように、棚材14は、蒸気流路16に入口16aから蒸気が噴き込まれることで加熱され、その蒸気の凝縮水が出口16bから排出される。蒸気流路16内に生じた凝縮水は、蒸気の流れにより基本的には出口16bから自然に排出されるが、この排出を一層容易に行うために、図1に示すように、蒸気流路16を入口16aから出口16bへ行くに従って徐々に下方へ向けて傾斜させておいてもよい。その場合、蒸気流路16の出口16bは、入口16aよりも下方に配置される。
棚材14は、ステンレスと比較して蓄熱性に優れた材質から形成されるのが好ましい。具体的には、アルミニウムもしくはアルミニウム合金、またはマグネシウム合金を用いて形成されるのが好ましい。たとえばアルミニウムの場合、ステンレスと比較して、比熱を約2倍、熱伝導率を約10倍に大きくすることができる。比熱が大きいので、蓄熱性に優れる。そのため、棚材14に適宜のタイミングで蓄熱しておき、乾燥工程において蓄熱を放出することで、乾燥工程においても棚材14の熱で被滅菌物を加熱できるから、乾燥時間の短縮を図ることができる。しかも、熱伝導率が大きいので、乾燥工程中に、棚材14の蓄熱を、被滅菌物へ与える熱流束が大きくなり、この点からも、乾燥時間の短縮を図ることができる。なお、アルミニウムにアルマイト処理するなど、棚材14には適宜の防食処理を施してもよい。
ところで、各図において二点鎖線で示すように、最下段以外の棚5には、棚材14の下部に、水受板17を設置してもよい。水受板17は、棚材14の下部に設けられて、下段の棚材14やそれに載せた被滅菌物に凝縮水が落下するのを防止する。水受板17は、棚材14のすぐ下に、重ね合わされるように設けられるのが好ましい。水受板17は、その形状を特に問わないが、典型的には、正面視で山形に屈曲された板材から構成され、平面視において棚材14と同一かそれよりも大きく形成される。水受板17は、適宜の手法で、棚材14または支柱13に保持される。たとえば、棚材14と同様に、水受板17の四隅に設けたパイプ(符号省略)が、支柱13にはめ込まれて保持される。なお、水受板17は、その材質を特に問わないが、たとえばステンレス、アルミニウムまたは合成樹脂から形成される。
図1および図2に示すように、滅菌装置本体12には、滅菌槽2内に滅菌蒸気を供給するための前記給蒸手段(図示省略)とは別に、各棚材14の蒸気流路16の入口16aへ向けて蒸気を噴出する蒸気噴出ノズル18が設けられている。蒸気噴出ノズル18は、棚材14を加熱するための加熱手段として機能する。
本実施例では、内台車4には上下三段の棚5が設けられることに伴い、滅菌槽2の側壁には上下三つの蒸気噴出ノズル18が設けられる。また、本実施例では、各棚材14の一側面の長手方向一端部に入口16aを開口して蒸気流路16が設けられることに伴い、滅菌槽2内の一側壁の長手方向一端部に蒸気噴出ノズル18が設けられる。滅菌槽2内に内台車4を収容して所定位置で止めた状態において、蒸気噴出ノズル18の蒸気噴出口は、棚材14の蒸気流路16の入口16aと対面した位置に配置される。その際、図2に示すように、蒸気噴出ノズル18の蒸気噴出口と蒸気流路16の入口16aとは、離隔しつつも近接して配置されるので、両者を接続する必要がなく、それ故、蒸気噴出ノズル18が存在しても、滅菌槽2に対し内台車4を容易に出し入れすることができる。但し、滅菌槽2内に内台車4を収容した際、蒸気噴出ノズル18の蒸気噴出口と蒸気流路16の入口16aとを、手動または自動で、気密に接続するようにしてもよい。
図2に示すように、各蒸気噴出ノズル18には、給蒸路19が接続されており、その給蒸路19には、給蒸弁20が設けられている。給蒸弁20を開けることで、各蒸気噴出ノズル18から蒸気を噴出することができる。給蒸弁20は、前述した制御手段により、開閉を制御される。なお、給蒸路19を介した蒸気噴出ノズル18への蒸気として、前記給蒸手段の蒸気供給源(滅菌蒸気供給源)からの蒸気を、分岐して用いることができる。また、給蒸路19を介した蒸気噴出ノズル18への蒸気として、ヒータにより加熱した過熱蒸気を用いてもよい。
本実施例の蒸気滅菌装置1は、蒸気噴出ノズル18からの蒸気を、棚材14の蒸気流路16に通すことで、棚材14を加熱することができる。この加熱は、滅菌工程前、滅菌工程中または滅菌工程後(乾燥工程)のいずれのタイミングでも実施可能である。
特に、少なくとも滅菌工程前に、蒸気噴出ノズル18からの蒸気で、棚材14を加熱するのが好ましい。つまり、滅菌槽2内に、内台車4ごと被滅菌物を収容した後、滅菌工程前に、給蒸弁20を開けて、蒸気噴出ノズル18からの蒸気で、棚材14を加熱するのが好ましい。この加熱は、滅菌工程前であれば、空気排除工程前に行ってもよいし、空気排除工程後に行ってもよい。設定時間だけ給蒸弁20を開けて、棚材14を加熱すればよいが、場合により、棚材14に温度センサを設けておき、その検出温度が設定温度になるまで、棚材14を加熱してもよい。いずれにしても、滅菌工程前に棚材14を加熱しておくことで、滅菌工程における棚材14への凝縮水の発生を抑えると共に、棚材14への蓄熱がなされるので、その後の乾燥工程における乾燥を促進して、乾燥時間の短縮を図ることができる。
また、滅菌工程中、滅菌槽2内には、前記給蒸手段からの滅菌蒸気が供給されるが、この滅菌工程中にも、給蒸弁20を開けて、蒸気噴出ノズル18からの蒸気で、棚材14を加熱してもよい。この場合も、棚材14への蓄熱がなされるので、その後の乾燥工程における乾燥を促進して、乾燥時間の短縮を図ることができる。
その他、場合により、滅菌工程後の乾燥工程中にも、被滅菌物の乾燥を阻害しない範囲で(蒸気噴出ノズル18から蒸気流路16に入らずに漏れた蒸気で被滅菌物を湿らせる効果よりも棚材14を加熱することによる乾燥効果を得られる限り)、蒸気噴出ノズル18からの蒸気で、棚材14を加熱してもよい。この場合は、棚材14の加熱により、間接的に被滅菌物を加熱して、乾燥を促進することができる。
本発明の蒸気滅菌装置1は、前記実施例の構成に限らず適宜変更可能である。特に、滅菌蒸気以外で棚材14を加熱する加熱手段を備えるのであれば、その他の構造は適宜に変更可能である。
たとえば、加熱手段により棚材14自体を加熱することで、棚材14から下段へ落下する凝縮水が軽減されるので、前述したとおり、水受板17の設置は必須ではなく、適宜省略可能である。
また、前記実施例では、各棚材14には、蒸気流路16が一つ設けられたが、場合により蒸気流路16を複数設けてもよい。その場合、各蒸気流路16に、蒸気噴出ノズル18からの蒸気が供給可能とされる。また、各蒸気流路16について、蒸気の入口16aや出口16bは、それぞれ一つに限らず、複数設けてもよい。
また、前記実施例では、棚材14に蒸気流路16を設けたが、場合により、蒸気流路16を省略してもよい。その場合、棚材14の側面へ向けて、蒸気を噴出して、棚材14の加熱を図ればよい。この際、蒸気噴出ノズル18からの蒸気は、棚材14の左右または前後の側面の内、いずれか一以上の面に噴出して、棚材14を加熱すればよい。また、場合により、棚材14の下面へ向けて蒸気を噴出して、棚材14を加熱してもよい。なお、たとえば棚材14の側面に蒸気を当てて棚材14の加熱を行う場合、滅菌槽2内の側壁には、奥行方向に沿って複数の蒸気噴出ノズル18を設けておいてもよい。
また、前記実施例では、棚材14の加熱は、蒸気噴出ノズル18からの蒸気により行われたが、その他の加熱手段で行ってもよい。たとえば、棚材14に、電気ヒータの他、所望により温度センサを、鋳込んだり、貼り付けたりしておいてもよい。その場合も、適宜のタイミングで、棚材14の電気ヒータに通電して、棚材14の加熱を図ることができる。棚材14の加熱手段として電気ヒータを用いる場合、乾燥工程において加熱手段を作動させても、被滅菌物を湿らせるおそれがない。
また、前記実施例では、滅菌槽2内に内台車4を収容した後、棚材14を加熱したが、これに代えてまたはこれに加えて、滅菌槽2内に内台車4を収容する前(棚材14に被滅菌物を載せる前または載せた後のいずれでもよい)に、棚材14を加熱してもよい。その場合、滅菌槽2外において、たとえば、棚材14を蒸気で加熱するか、棚材14に設けた電気ヒータに通電して加熱すればよい。滅菌槽2内に内台車4を入れる前に棚材14を加熱手段(蒸気噴出ノズル18または電気ヒータなど)で加熱する場合、棚材14への蓄熱を十分に行えるので、棚材14の重量を軽減しやすい。一方、滅菌槽2に内台車4を入れた後に加熱手段で棚材14を加熱する場合、棚材14は必ずしも蓄熱材である必要はなく、少なくとも熱伝導体として機能すれば足りるので、棚材14の重量を一層軽減しやすい。重量を軽減することで、製造コストを低減できると共に、内台車4の操作も容易となる。
また、前記実施例では、被滅菌物は内台車4に載せられ、その内台車4を滅菌槽2と外台車3との間で出し入れしたが、外台車3を省略し、内台車4を単独で滅菌カートとして、滅菌槽2に対し直接にキャスターで出し入れしてもよい。あるいは、滅菌槽2自体に棚5(棚材14と所望により水受板17)を設け、その棚5に被滅菌物を直接に出し入れしてもよい。その場合、前記支柱13に代えて、滅菌槽2内の内壁やそれに固定の部材を用いて、棚材14や水受板17を取り付けることもできる。
また、前記実施例では、各段の棚材14は、平板状に形成されたが、多孔板状や網棚状に構成されてもよい。また、棚材14は、上面より下面の表面積を大きくするように、下面に凹凸が形成されるかフィンが設けられてもよい。上面より下面の表面積を大きくしておくことで、滅菌工程において、上面より下面に凝縮水を多く発生させることができる。言い換えれば、棚材14は、下面から多くの加熱を受けることになる。しかも、水受板17を設けておけば、凝縮水は、棚材14の下部に設けた水受板17により、下方の棚材14やその被滅菌物には落とされない。これにより、棚材14の上面における凝縮水の発生を抑えつつ、棚材14を迅速に加熱して、被滅菌物の加熱とその後の乾燥を迅速に図ることができる。
その他、前記実施例では、滅菌槽2の正面にのみ扉を設けたが、場合により、滅菌槽2の正面および背面の双方に扉を設けてもよい。その場合、一方の扉が、滅菌前の被滅菌物を滅菌槽2内へ入れるための搬入扉とされ、他方の扉が、滅菌後の被滅菌物を滅菌槽2外へ取り出すための搬出扉とされる。
1 蒸気滅菌装置
2 滅菌槽
3 外台車
4 内台車
5 棚
6 (滅菌槽の)案内レール
7 車輪
8 台座
9 (外台車の)案内レール
10 キャスター
11 把手
12 滅菌装置本体
13 支柱
14 棚材
15 パイプ
16 蒸気流路(16a:入口、16b:出口)
17 水受板
18 蒸気噴出ノズル
19 給蒸路
20 給蒸弁
2 滅菌槽
3 外台車
4 内台車
5 棚
6 (滅菌槽の)案内レール
7 車輪
8 台座
9 (外台車の)案内レール
10 キャスター
11 把手
12 滅菌装置本体
13 支柱
14 棚材
15 パイプ
16 蒸気流路(16a:入口、16b:出口)
17 水受板
18 蒸気噴出ノズル
19 給蒸路
20 給蒸弁
Claims (5)
- 滅菌槽内に被滅菌物を収容して蒸気で滅菌する蒸気滅菌装置であって、
前記滅菌槽内に設けられるか、前記滅菌槽に出し入れされ、被滅菌物が載せられる棚材と、
前記滅菌槽内または前記滅菌槽外において、前記棚材を加熱する加熱手段と
を備えることを特徴とする蒸気滅菌装置。 - 前記加熱手段は、前記滅菌槽内に設けられた蒸気噴出ノズルを備え、
この蒸気噴出ノズルは、前記棚材の側面へ向けて蒸気を噴出するか、前記棚材内に形成された蒸気流路の入口へ向けて蒸気を噴出する
ことを特徴とする請求項1に記載の蒸気滅菌装置。 - 前記棚材は、アルミニウムもしくはアルミニウム合金、またはマグネシウム合金を用いて形成されている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蒸気滅菌装置。 - 前記被滅菌物は、台車ごと前記滅菌槽に出し入れされ、
前記台車に、上下複数段に前記棚材が設けられている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸気滅菌装置。 - 前記加熱手段による前記棚材の加熱を、少なくとも滅菌工程前に行う
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の蒸気滅菌装置。
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JP2015001401A JP2016123775A (ja) | 2015-01-07 | 2015-01-07 | 蒸気滅菌装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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2015
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