JP6071468B2 - コラーゲン水溶液及びそれから得られるゲル - Google Patents

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Description

本発明は、コラーゲン水溶液及びそれから得られるゲルに関する。
コラーゲンは、少なくとも部分的に螺旋構造(コラーゲン螺旋)を有するタンパク質又は糖タンパク質として定義される。コラーゲンは、通常、3本のポリペプチド鎖から形成される3重螺旋構造を有し、分子量10万程度の各ポリペプチド鎖にはグリシン残基が3個目毎に現れ、また、その他のアミノ酸残基としてプロリン残基、ヒドロキシプロリン残基が高頻度に現れる。コラーゲンは、皮膚、靱帯、腱、骨、軟骨など、無脊椎動物又は脊椎動物の組織、特に皮膚(真皮)から多く抽出することができる。コラーゲン分子には構造の違いによって多くの型の存在が報告されており、更に同じ型に分類されるコラーゲンにも数種類の異なる分子種が存在する場合がある。
中でも、I、II、III型及びIV型コラーゲンが主にバイオマテリアルの原料として用いられている。I型はほとんどの結合組織に存在し、細胞外マトリックスを構成する。生体内で最も量の多いコラーゲン型である。特に腱、真皮及び骨に多く、工業的にはコラーゲンはこれらの部位から抽出される場合が多い。II型は軟骨を形成するコラーゲンである。III型は少量ではあるがI型と同様の部位に存在することが多い。IV型は基底膜を形成するコラーゲンである。I、II及びIII型はコラーゲン線維として生体内に存在し、主に組織あるいは器官の強度を保つ役割をはたしている。IV型は線維形成能力を有しないが、4分子で構成される網目状会合体を形成し、基底膜における細胞分化に関与しているとされる。また、コラーゲン分子が両末端に有するテロペプチドを酵素的に分解除去したものはアテロコラーゲンと呼ばれている。以下、本明細書において、「コラーゲン」という呼称はI、II、III型又はそれらのアテロコラーゲン、あるいは、それら2種類以上の混合物を示すこととする。
コラーゲンは細胞外マトリックスの主要成分であり、生体適合性に優れており、生体内で徐々に分解吸収される。また、コラーゲンを含む水溶液は、室温以下の低温では安定的に液状として存在するため、注射器等により、生体内への注入が可能である。このコラーゲン水溶液は、一旦生体内に注入されると、生体内温度で体液と平衡化し、コラーゲン分子が自己組織化(線維化)して、水溶液がゲル化する。そこで、コラーゲン水溶液は、この性質を利用して、生体内注入用ゲル化材料として臨床応用されている。例えば、株式会社高研は、「コーケンアテロコラーゲンインプラント」という商品名で、アテロコラーゲンの水溶液を販売している。また、コラーゲン水溶液の涙点プラグなどへの応用が開示されている(例えば特許文献1参照)。
一方、コラーゲン分子が自己組織化(線維化)して得られるゲルが、機械強度が低いため荷重下で変形しやすく、ゲルを切り出す等の操作時に壊れやすいことは、当該分野の研究者にはよく知られた事実である。例えば、コラーゲン濃度が2mg/mL(0.2%)のゲルの貯蔵弾性率は20Paにも満たないことが、非特許文献1に開示されている。
ところで、植物由来の化合物であるゲニピンが、コラーゲンの架橋剤となることが知られている(例えば非特許文献2参照)。このゲニピンは、従来、コラーゲンの架橋剤として用いられている他の架橋剤(例えばグルタルアルデヒドや水溶性カルボジイミド)と比較すると、細胞毒性が低いことも知られている(例えば非特許文献3参照)。そこで、ゲニピンの低細胞毒性という性質を利用し、生体内に直接ゲニピンを注入して生体組織を架橋する技術が提案されている(例えば特許文献2参照)。
また、かかるゲニピンをラット尾から抽出した酸可溶性コラーゲンの架橋剤として用いた生体内注入用ゲル化材料が、非特許文献4で提案されている。この非特許文献4には、上記生体内注入用ゲル化材料が、37℃においてはゲル化すること、ゲニピンを含まない場合よりも生体内で硬くなること、及び、0.5mM以下のゲニピンであれば細胞毒性を許容できることが開示されている。
特開平08−012592号公報 特表2009−525327号公報
Willits and Skornia, "Effect of collagen gel stiffness on neurite extension", J Biomater Sci Polymer Edn, Vol.15, No.12, 1521-1531 (2004) Sundararaghavan et al., "Genipin-induced changes in collagen gels: Correlation of mechanical properties to fluorescence", J Biomed Mater Res 87A: 308-320 (2008) Chang et al., "In vivo evaluation of cellular and accelular bovine pericardia fixed with a naturally occurring crosslinking agent (genipin)", Biomaterials 23, 2447-2457 (2002) D. Macaya, K. K. Ng, and M. Spector, "Injectable collagen-genipin gel for the treatment of spinal cord injury: in vitro studies", Advanced Functional Materials, 21, 4788-4797 (2011)
しかしながら、本発明者らが、上記特許文献及び非特許文献、特に非特許文献4を始めとする従来の技術を検討したところ、ゲニピンを酸可溶性コラーゲンの架橋剤として用いた生体内注入用ゲル化材料は、実際には室温以下での流動性が十分ではないことが判明した。そして、従来の技術では、室温以下での流動性を長い時間保持できること、及び、生体温度で速やかにゲル化することの両方を満足する生体内注入用ゲル化材料を得ることが困難であることを見出した。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、室温での流動性を長い時間保持でき、かつ、生体温度で速やかにゲル化することが可能なコラーゲン水溶液、そのコラーゲン水溶液を含む生体内注入用コラーゲン水溶液、それらのコラーゲン水溶液から得られるゲル、並びにそれらのコラーゲン水溶液を用いた細胞包埋培養方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、ゲニピンは、特定のコラーゲンとの組み合わせにおいて、室温では架橋反応が抑制され、かつ、生体温度付近では速やかに架橋反応が進行する(体温応答性が良好である)ことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記のとおりである。
[1]ゲニピンとコラーゲンとを含むコラーゲン水溶液であって、前記コラーゲン水溶液は25℃でのゲル化時間が30分以上であり、
前記コラーゲンはアテロコラーゲンを含む、コラーゲン水溶液
[2]前記ゲニピンの濃度が0.10mM〜10mMである、上記のコラーゲン水溶液。
]前記コラーゲンの濃度が0.10質量%〜2.0質量%である、上記のコラーゲン水溶液。
]前記コラーゲンの変性温度が32℃以上である、上記のコラーゲン水溶液。
]上記のコラーゲン水溶液を含む、生体内注入用コラーゲン水溶液。
]更に薬剤を含む、上記の生体内注入用コラーゲン水溶液。
]上記のコラーゲン水溶液、あるいは、上記の生体内注入用コラーゲン水溶液、から得られるゲル。
]上記のコラーゲン水溶液、あるいは、上記の生体内注入用コラーゲン水溶液、を、細胞を含む状態でゲル化させる工程を有する、細胞包埋培養方法。
本発明によれば、室温での流動性を長い時間保持でき、かつ、生体温度で速やかにゲル化することが可能なコラーゲン水溶液、そのコラーゲン水溶液を含む生体内注入用コラーゲン水溶液、それらのコラーゲン水溶液から得られるゲル、並びにそれらのコラーゲン水溶液を用いた細胞包埋培養方法を提供することができる。
ゲニピン濃度が互いに異なる複数の例について、コラーゲン水溶液を昇温した際の貯蔵弾性率の時間変化を示すグラフである。 ゲニピン濃度が互いに異なる別の複数の例について、コラーゲン水溶液を昇温した際の貯蔵弾性率の時間変化を示すグラフである。 25℃での保持時間が互いに異なる複数の例について、コラーゲン水溶液を昇温した際の貯蔵弾性率の時間変化を示すグラフである。 昇温の目標温度が互いに異なる複数の例について、コラーゲン水溶液を昇温した際の貯蔵弾性率の時間変化を示すグラフである。 架橋剤の種類及び濃度が互いに異なる複数の例について、キトサン水溶液を昇温した際の貯蔵弾性率の時間変化を示すグラフである。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。
本実施形態のコラーゲン水溶液は、ゲニピンとコラーゲンとを含むコラーゲン水溶液であって、そのコラーゲン水溶液は25℃でのゲル化時間が30分以上であるものである。
ゲニピンは、ゲニポシドのアグリコンであり、ゲニポシドの酸化、還元、加水分解により得られ、あるいは、ゲニポシドの酵素加水分解によって得られる。ゲニポシドは、アカネ科のクチナシに含まれるイリドイド配糖体であり、クチナシから抽出して得られる。ゲニピンは、C11145の分子式で表され、常法により合成してもよく、市販品を入手してもよい。また、ゲニピンは、本発明による目的達成を阻害しない程度に、その架橋効果を確保する範囲で、誘導体化されていてもよい。
コラーゲンは水溶性であって、25℃でのゲル化時間が30分以上であるであれば特に限定されない。そのようなコラーゲンとしては、室温付近での線維化が進みにくいアテロコラーゲンを含むことが好ましく、実質的にアテロコラーゲンからなることがより好ましい。アテロコラーゲンの中でも、既に臨床応用され、熱安定性に優れるブタ皮由来のアテロコラーゲンが好ましく用いられる。一方、テロペプチドを保有し、テロペプチドを介したオリゴメリックなコラーゲン分子を含有する酸可溶性コラーゲンは、アテロコラーゲンに比べて室温付近での線維化が進みやすく、本発明に用いるコラーゲンとしては適さない場合がある。
コラーゲン水溶液の25℃でのゲル化時間が30分以上であるか否かの判別は、後述の実施例に記載の方法に準拠してなされればよい。25℃でのゲル化時間が30分以上であると判別できるコラーゲン水溶液であれば、室温での流動性を長い時間保持できるといえる。
コラーゲンは常法により生体組織から抽出・精製して得てもよく、市販品を入手してもよい。
コラーゲンの変性温度は、32℃以上であると好ましく、35℃以上であるとより好ましく、37℃以上であると更に好ましい。変性温度が32℃以上であることにより、コラーゲン水溶液の室温での流動性をより長く維持することが可能になると共に、生体内でのコラーゲンの変性が起こりにくくなる。コラーゲンの変性温度の上限は特に限定されないが、50℃以下であると好ましく、45℃以下であるとより好ましく、41℃であると更に好ましい。変性温度が上記上限値以下であることにより、生体内でのゲル化をより速やかに進行させることができる。コラーゲンの変性温度は、常法、すなわちコラーゲン水溶液の温度上昇に伴う円二色性、旋光度、又は粘度の変化によって測定される。コラーゲンの変性温度は、上記数値範囲内の変性温度を有するコラーゲンを選択することにより調整してもよい。
本実施形態のコラーゲン水溶液において、ゲニピンの濃度は特に限定されないが、コラーゲン水溶液の全量を基準として、0.10mM〜10mMであると好ましく、0.20mM〜5.0mMであるとより好ましく、0.40mM〜2.0mMであると更に好ましい。ゲニピンの濃度が0.10mM以上であることにより、生体内でのコラーゲン分子間の架橋を十分に進行させることができ、10mM以下であることにより、コラーゲン水溶液の室温での流動性をより良好に維持することが可能になると共に、ゲニピンによる細胞毒性の影響をより抑制することができる。
本実施形態のコラーゲン水溶液において、コラーゲンの濃度は特に限定されないが、コラーゲン水溶液の全量を基準として、0.10質量%〜3.0質量%であると好ましく、0.5質量%〜2.0質量%であるとより好ましい。コラーゲンの濃度が0.10質量%以上であることにより、得られるゲルの機械強度を更に高めることができ、3.0質量%以下であることにより、コラーゲン水溶液の室温での流動性をより良好にすることができ、生体内へのコラーゲン水溶液の注入などを更に容易にすることが可能となる。
本実施形態のコラーゲン水溶液の溶媒は、細胞や生体組織への障害を最小化する、及びコラーゲンの線維化を生じさせるという2つの効果を発揮するため、中性の等張液であることが好ましい。中性の等張液としては、細胞の洗浄操作に用いられ、コラーゲンを活発に線維化させることができるリン酸緩衝生理食塩水(PBS)が特に好ましい。また、コラーゲン水溶液を製造する過程で、従来のコラーゲン水溶液に用いられる各種の溶媒及び添加剤が更に含まれてもよい。そのような溶媒及び添加剤としては、希塩酸、クエン酸、酢酸などの酸、HEPESやトリスなどの緩衝剤が挙げられる。
PBSを用いる場合の食塩の濃度は、コラーゲン水溶液の全量に対して、100mM〜180mMであると好ましく、120mM〜160mMであるとより好ましい。食塩の濃度が100mM以上であることにより、コラーゲンの室温での線維化をより抑制でき、室温での流動性を更に良好に維持することが可能となる。また、食塩の濃度が180mM以下であることにより、生体温度付近(例えば37℃)でのコラーゲンの線維化をより促進することができる。また、食塩の濃度が100mM〜180mMの範囲にあることにより、溶媒の浸透圧が生体の浸透圧に近くなり、細胞や生体組織への障害を小さくすることができる。
これらの添加剤及び溶媒は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。また、コラーゲン水溶液における上記添加剤及び溶媒の含有割合は、本発明の目的達成を阻害しない範囲であれば特に限定されない。
本実施形態のコラーゲン水溶液のpHは、6.0〜8.0であると好ましく、7.0〜7.5であるとより好ましい。pHが6.0以上であることにより、酸性であることによる生体内での組織障害を更に抑制すると共に、生体内でのコラーゲンの線維化をより促進することができる。また、pHが8.0以下であることにより、アルカリ性であることによる生体内での組織障害を更に抑制すると共に、生体内でのコラーゲンの線維化をより促進することができる。pHの調整は、常法により可能であり、例えば、リン酸ナトリウムなどを含むPBSを用いて調整することも可能である。
本実施形態のコラーゲン水溶液の製造方法は特に限定されず、架橋剤としてゲニピンを用いる他は、従来と同様であってもよく、コラーゲン、架橋剤、及び溶媒をどのような順番で混合してもよい。例えば、酸性のコラーゲン水溶液に対し、高濃度のPBSを溶媒としたゲニピン水溶液とを混合撹拌することにより、本実施形態のPBSを溶媒としたゲニピン含有コラーゲン水溶液を得ることができる。コラーゲン原液は、特に限定されないが、コラーゲンの酸性水溶液であると好ましく、例えばコラーゲンの希塩酸溶液であってもよい。また、ゲニピン水溶液は、ゲニピンのPBS溶液であると好ましいが、これに限定されない。
本実施形態のコラーゲン水溶液は、室温での流動性を長い時間保持でき、かつ、生体温度で速やかにゲル化することが可能なものである。
本実施形態のコラーゲン水溶液は、各種用途に適用可能であるが、特に、生体内注入用コラーゲン水溶液として用いることが好ましい。本実施形態のコラーゲン水溶液は、生体内にコラーゲンと共にその架橋剤であるゲニピンを注入することができるため、生体内においてコラーゲンの線維化と共にゲニピンによるコラーゲンの架橋反応を同時に進行させることができる。その結果、コラーゲンの線維化のみにより得られるゲルよりも大幅に高い弾性率を有するゲルを得ることができる。また、本実施形態のコラーゲン水溶液は、25℃でのゲル化時間が30分以上であるので、室温付近での流動性を十分に確保することができ、注射器による生体内への注入が極めて容易であるだけでなく、薬剤や細胞を均一に混合したり、気泡を除去したりする時間的余裕が得られる。さらに、本実施形態のコラーゲン水溶液は、生体温度付近でゲニピンの架橋活性が急激に高くなるため、生体内に注入すると速やかにゲル化が進行する。この性質により、コラーゲンゲルを生体内で目的の形状に成型できる他、薬剤や細胞の拡散を抑制することが可能になる。そして、ゲニピンはコラーゲンの架橋剤の中では細胞毒性が低いという利点を有する。以上のことから、本実施形態のコラーゲン水溶液は、生体内注入用コラーゲン水溶液として特に有用である。
本実施形態のコラーゲン水溶液を、生体内注入用コラーゲン水溶液として用いる場合、コラーゲン水溶液は更に薬剤を含んでもよい。そのような薬剤としては、従来のインジェクタブルゲルに含有させられるものであれば特に限定されず、例えば、生理活性を有するペプチド類、蛋白類、その他の抗生物質、抗腫瘍剤、ホルモン剤などが挙げられる。薬剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。また、薬剤の含有割合は、その薬剤の効能を発揮しつつ、本発明の目的達成を阻害しない範囲であれば特に限定されない。
本実施形態の生体内注入用コラーゲン水溶液は、薬剤を含む場合に薬剤徐放システム(ドラッグデリバリーシステム)として有用である。この場合、本実施形態のコラーゲン水溶液を生体内に注入する際、水溶液中に薬剤を均一に混合しつつ、速やかな注入が可能となる。一方、生体内においてコラーゲン水溶液が速やかにゲル化するため、薬剤を良好に保持することにより、薬剤の急激な放出を抑制することができる。その後、ゲル内の水が体液中に拡散すること、あるいはゲルが生体内での加水分解により徐々に崩壊するのに伴い、薬剤を徐々に放出することができる。
本実施形態の生体内注入用コラーゲン水溶液は、ES細胞、iPS細胞などの幹細胞や、これら幹細胞から分化誘導した細胞、あるいはプライマリー細胞や株化細胞を更に含んでもよい。細胞を含む本実施形態のコラーゲン水溶液は、その室温付近での良好な流動性の維持により、容易且つ速やかに生体内へ注入することができる。また、そのコラーゲン水溶液を生体内の組織欠損部に注入すると、コラーゲン水溶液は欠損部において速やかにゲル化するため、細胞を良好に保持でき、細胞の欠損部周囲への漏洩を抑制することができる。その後、細胞の増殖と共に、ゲルの加水分解に伴い周囲から欠損部に細胞や組織が徐々に侵入することにより、組織を再生することが可能となる。
本実施形態のコラーゲン水溶液の、生体内注入用以外の用途としては、従来のコラーゲン水溶液の用途であってもよく、例えば、細胞培養(包埋培養、単層培養)の基材としての利用が挙げられる。
本実施形態のコラーゲン水溶液を細胞包埋培養の用途で用いる場合、そのコラーゲン水溶液を用いた細胞包埋培養方法は、そのコラーゲン水溶液を、細胞を含む状態でゲル化させる工程を有するものである。この細胞包埋培養方法は、従来のコラーゲン水溶液に代えて、又は、従来のコラーゲン水溶液に加えて、本実施形態のコラーゲン水溶液を用いる以外は、従来の細胞包埋培養方法と同様であってもよい。包埋する細胞としては、例えば、ES細胞、iPS細胞などの幹細胞や、これら幹細胞から分化誘導した細胞、あるいはプライマリー細胞や株化細胞が挙げられる。本実施形態の細胞包埋培養方法によると、シャーレなどの培養器具内で細胞を培養する場合、コラーゲン水溶液が室温付近で流動性を維持する一方で、生体温度付近で速やかにゲル化するため、細胞をコラーゲンゲル内に閉じ込めることができる。コラーゲンやゲニピンの濃度により、細胞周囲のコラーゲンゲルの硬さを自在に変えられる点も、本発明の効果である。
本実施形態のコラーゲン水溶液から得られるゲルは、線維化及び非線維化コラーゲンと、そのコラーゲンを架橋したゲニピンとを含むものである。このゲルは、架橋剤であるゲニピンの細胞毒性が低く、また、機械強度(ゲル強度)が従来のコラーゲンゲルよりも高く、更に硬さを自在に変えられるので、それらの点で好ましい。本実施形態のゲルは、生体内においては、上記コラーゲン水溶液が生体温度付近でゲル化することによって生成するものである。ただし、本実施形態のコラーゲン水溶液を生体内注入用以外の用途で用いる場合、ゲル化の際の温度は、良好にゲル化できる温度であれば特に限定されない。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は上記本実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔コラーゲン原液の準備〕
コラーゲン原液として、ペプシン可溶化コラーゲン(以下、「PSC」と表記する。)の希塩酸溶液である濃度1%のブタ皮膚製コラーゲン溶液(アテロコラーゲン、日本ハム株式会社製、コラーゲンの変性温度:38℃)を準備した。コラーゲン濃度を下げる場合は希塩酸(pH=3)をその水溶液に添加した。また、別のコラーゲン原液として、酸可溶性コラーゲン(以下、「ASC」と表記する。)の希塩酸溶液である濃度0.3%のコラーゲンType−A(新田ゼラチン株式会社製、ブタ皮膚由来、コラーゲンの変性温度:39℃)を準備した。
〔架橋剤水溶液の準備〕
2倍濃度のリン酸緩衝生理食塩水(以下、「×2PBS(−)」と表記する。)を溶媒として、そこに、ゲニピン(和光純薬株式会社製)、1−エチル−3−(ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(以下、「EDC」と表記する。)(株式会社同仁化学研究所製)、又は25%グルタルアルデヒド(以下、「GA」と表記する。)(和光純薬株式会社製)水溶液を、架橋剤(ゲニピン、EDC又はGA)の濃度が20mMになるように溶解し、架橋剤水溶液を調製した。架橋剤の濃度は×2PBS(−)を加えて適宜調節した。
〔コラーゲン水溶液の調製〕
上記のようにして準備したPSC溶液又はASC溶液を、15mL遠心チューブに3gずつ入れ、庫内温度を4℃に調整した冷蔵庫内に静置した。また、上記のようにして調製したゲニピン水溶液は、庫内温度を4℃に調整した冷蔵庫内に静置した後、1週間以上経過したものを用いた。また、上記のようにして調製したEDC水溶液及びGA水溶液は、庫内温度を4℃に調整した冷蔵庫内に静置し、調製当日に下記実験に用いた。コラーゲン水溶液が架橋剤を含む場合、次いで、いずれかの架橋剤水溶液3mLをマイクロピペットで吸い上げ、コラーゲンの入った遠心チューブに添加して混合した。手による転倒撹拌とボルテックスミキサーによる撹拌とを繰り返し、およそ20秒間で撹拌を終えて、コラーゲン水溶液を得た。また、コラーゲン水溶液が架橋剤を含まない場合、上記のようにして冷蔵庫内に静置したコラーゲン原液に×2PBS(−)を3mL加え、上記と同様に撹拌してコラーゲン水溶液を調製した。なお、コラーゲン水溶液のpHを、pHメータ(HORIBA社製、型式F−51)により測定した結果を表1に示す。
〔コラーゲン水溶液の動的粘弾性測定〕
上記のようにして得たコラーゲン水溶液について、速やかに動的粘弾性測定を行った。具体的には、コラーゲン原液と架橋剤水溶液又は×2PBS(−)とを混合し、撹拌操作を経て動的粘弾性測定を開始するまでの時間を約60秒とした。動的粘弾性測定装置として、サーモフィッシャーサイエンティフィック社製の商品名「HAAKE MARS III」を用いて、コラーゲン水溶液の動的粘弾性測定を行った。ジオメトリ及び測定プログラムは実験目的に応じて使い分けた。以下に測定条件を示す。
<25℃でのゲル化時間>
ジオメトリ:ダブルコーンセンサー(内径60mm)
測定プロファイル:CS(Controlled Stress)モードによるオシレーション測定(せん断応力=1Pa、温度=25℃、周波数=1Hz、時間=3600秒)とした。
測定開始後、貯蔵弾性率(G’)と損失弾性率(G”)とが交差するまでの時間を「25℃でのゲル化時間」とした。この25℃でのゲル化時間が長いほど、室温での流動性をより長い時間保持できるといえる。
<昇温実験>
ジオメトリ:パラレルプレートセンサー(内径35mm、センサー及びボトムプレートともに溝付き)
測定プロファイル:CD(Controlled Deformation)モードによるオシレーション測定において、温度を変化させた。まず、25℃に保持し(25℃保持工程)、次いで目標温度まで昇温し(昇温工程)、目標温度に保持した(目標温度保持工程)。25℃保持工程では、せん断ひずみ=0.01、温度=25℃、周波数=1Hz、時間=600〜1800秒の条件とした。昇温工程では、せん断ひずみ=0.01、昇温開始温度=25℃、目標温度=30℃、33℃又は37℃、周波数=1Hz、時間=30秒の条件とした。目標温度保持工程では、CD−auto strainモードによるオシレーション測定(せん断ひずみ=0.01、温度=目標温度、周波数=1Hz、時間=3600秒)とした。
上記測定プロファイルを実行し、貯蔵弾性率(G’)の経時変化を得た。表2に示す「37℃に達してから60分後のG’」については、25℃保持工程の時間を600秒、目標温度を37℃に設定して測定した。コラーゲンの濃度が同じであれば、37℃に達してから60分後のG’が大きいほど、生体温度でよりゲルが硬化しやすいといえる。
〔ゲルの弾性率測定〕
コラーゲン水溶液を3500rpmで1分間遠心分離器にかけ、脱泡した。次いで、脱泡したコラーゲン水溶液4mLをマイクロピペットで吸い上げ、内径55mmのプラスチック製のシャーレに流し込んだ。その後、そのシャーレを速やかに37℃の水浴に浮かべた。30分経過後にシャーレを37℃のインキュベータに移し、インキュベータ内で3日間静置した。その後、ゲル弾性率を測定するための押し込み試験に供した。
テクスチャアナライザー(商品名「TA.TXplus」、Stable Microsystems製)を用いて、シャーレ内に作製したゲルに対し押し込み試験を行った。ステンレス製の円筒プローブ(内径:5mm)をゲルの中心部に速度0.2mm/秒で押し込み、得られた応力−ひずみ曲線の初期(ひずみ0.005〜0.04)の直線領域の傾きからゲルの弾性率(kPa)を求めた。ゲルの弾性率が大きいほど、ゲルの機械強度(ゲル強度)により優れているといえる。また、上記37℃に達してから60分後のG’が大きく、ゲルの弾性率が大きいほど、コラーゲン水溶液は硬化性により優れているといえる。
(実施例1〜6、比較例1〜9)
表1に示したコラーゲンの種類及び濃度、架橋剤の種類及び濃度、並びにpHにて、コラーゲン水溶液を調製した。その25℃でのゲル化時間、37℃に達してから60分後のG’、及びゲルの弾性率の測定結果を表2に示す。なお、表1中の「−−−」は架橋剤を用いていないことを示しており、表2中の「−−−」は、測定を行っていないことを示す。
Figure 0006071468
Figure 0006071468
実施例1〜6、比較例1〜2のコラーゲン水溶液について、昇温実験におけるG’の時間変化を示すグラフを図1、2に示す。
また、実施例2のコラーゲン水溶液について、昇温実験の25℃保持工程における保持時間を600秒から1200秒又は1800秒に代えた場合において、昇温実験におけるG’の時間変化を示すグラフを、600秒の場合と併せて図3に示す。さらに、実施例2のコラーゲン水溶液について、昇温実験の目標温度を37℃から30℃又は33℃に代えた場合において、昇温実験におけるG’の時間変化を示すグラフを、37℃の場合と併せて図4に示す。
実施例1について、表2に示す結果から、25℃でのゲル化時間が30分以上であり、室温での流動性を十分に長い時間保持できることがわかった。また、表2及び図1に示す結果から、25℃から37℃に昇温した後、速やかにゲル化したことがわかった。さらに、表1及び図1において、実施例1と比較例1との比較から、ゲニピンを添加することにより、ゲルの硬化性が良好になったことがわかった。
実施例2については、程度に差はあるものの実施例1と同様の結果であった。また、図2に示す結果から、コラーゲン水溶液調製してから少なくとも30分間、25℃で保持しても、その後に25℃から37℃に昇温すると、速やかにゲル化したことがわかった。さらに、図3に示す結果から、目標温度が生体温度付近である37℃よりも低い場合であると、ゲル化が遅くなることがわかった。このことは、本発明のコラーゲン水溶液が、生体温度付近の温度まで高くならないと速やかにゲル化しないことを示している。
実施例3については、程度に差はあるものの実施例1と同様の結果であった。また、実施例4〜6については、比較例2と対比しているものの、実施例1〜3と同様の傾向を示す結果であった。
一方、比較例1及び2については、酸性のPSC水溶液を×2PBS(−)などの中性緩衝液と混合して昇温すると、コラーゲンが線維化してゲルを形成することがわかった。比較例1及び2は、市販されている商品名「コーケンアテロコラーゲンインプラント」に類似したゲル化の様子であった。また、表1に示す結果から明らかなように、ゲルの硬化性が良好ではなかった。比較例3〜6については、室温での流動性を長い時間保持することができなかった。比較例7〜9については、表2に示す実施例1〜3との比較から、EDCはゲニピンに比べて体温応答性が低いため、体温での速やかなゲル化を達成するためにEDC濃度を高めると室温での流動性保持が短時間に失われてしまう一方、室温での流動性を長い時間保持するためにEDC濃度を低下させると体温での速やかなゲル化を達成できないことがわかった。すなわち、室温での流動性を長い時間保持することと、生体温度で速やかにゲル化することとを両立できないことがわかった。
(参考例1〜5)
昇温実験におけるG’の変化には、コラーゲンの線維化による効果と架橋剤の架橋による効果とが含まれる。そこで、それらの効果のうち、架橋剤の効果のみを抽出するため、コラーゲンに代えてキトサンを用い、ゲニピンと比較するための架橋剤としてGAを用い、それらの濃度を表3に示すものにした以外は、実施例1のコラーゲン水溶液の調製と同様にして、キトサン水溶液を調製した。キトサンはカチオン性の多糖類であり、室温から生体温度付近の温度変化によって凝集等の構造変化を起こさず、水溶液の粘弾性がほとんど変化しない。また、GAはゲニピンと同様にフリーアミノ基同士を架橋する架橋剤であり、コラーゲンの架橋剤として長く用いられてきたものである。参考例1〜5のキトサン水溶液について、昇温実験におけるG’の時間変化を示すグラフを図5に示す。
Figure 0006071468
図5に示す結果から、ゲニピンによる架橋反応は室温では活性が低いが、生体温度付近では活性が高いことがわかった。一方、GAによる架橋反応も、室温よりも生体温度付近の方が高い活性を示したものの、ゲニピンよりもその活性の上昇程度が小さかった。そのため、GA濃度を高めると室温でもゲル化が進行してしまい、GA濃度を下げると生体温度付近でのゲル化の進行が遅くなってしまうことがわかった。
本発明のコラーゲン水溶液は、薬剤徐放システム、幹細胞などを用いた再生医療、美容、医療用インプラント材料、組織工学用足場材料、細胞包埋培養などの分野において、特に産業上の利用可能性がある。

Claims (8)

  1. ゲニピンとコラーゲンとを含むコラーゲン水溶液であって、前記コラーゲン水溶液は25℃でのゲル化時間が30分以上であり、
    前記コラーゲンはアテロコラーゲンを含む、コラーゲン水溶液。
  2. 前記ゲニピンの濃度が0.10mM〜10mMである、請求項1に記載のコラーゲン水溶液。
  3. 前記コラーゲンの濃度が0.10質量%〜2.0質量%である、請求項1又は2に記載のコラーゲン水溶液。
  4. 前記コラーゲンの変性温度が32℃以上である、請求項1〜のいずれか1項に記載のコラーゲン水溶液。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のコラーゲン水溶液を含む、生体内注入用コラーゲン水溶液。
  6. 更に薬剤を含む、請求項に記載の生体内注入用コラーゲン水溶液。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載のコラーゲン水溶液、あるいは、請求項5又は6に記載の生体内注入用コラーゲン水溶液、から得られるゲル。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載のコラーゲン水溶液を、細胞を含む状態でゲル化させる工程を有する、細胞包埋培養方法。
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