JP6071251B2 - 自走式掃除機 - Google Patents
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Description
また、従来の他の自走式掃除機は、本体前方が矩形状であり、本体底面前端付近に塵埃吸込口と塵埃吸引口に設けられた回転ブラシを備える構成である。回転ブラシの回転軸と駆動輪の回転軸は平行であり、本体前方の右側面もしくは左側面が壁面に沿うように本体を移動することで、壁面近くの塵埃を吸引している(例えば、特許文献2参照。)。
また、従来の他の自走式掃除機は、円状の本体の底面左前方に先端が直角形状の吸引ノズルを収納可能に備える構成である。本体の外周から突出した吸引ノズルの側面が壁面に沿うように本体を移動することで、壁面近くの塵埃を吸引している(例えば、特許文献3参照。)。
なお、各図において、同一部材、同一部分には同一の符号を付している。また、軸受けや支持部材等の細かい構造については適宜図示を省略している。また、重複する説明については、適宜簡略化或いは省略している。
以下に、実施の形態1に係る自走式掃除機の概略構造を説明する。
(概略構造)
図1は、実施の形態1に係る自走式掃除機の、底面図を示す図である。
図1に示すように、実施の形態1に係る自走式掃除機は、中心角度Aが270°の円弧と円弧の両端から延長した2本の接線とによって囲まれる外形の本体1を有する。本体1は、円弧と同心の円によって分割される中央部2と外殻部3とを有する。外殻部3は、直角部4と円弧部5とを有する。外殻部3は、中央部2の周りを、図1に示す状態から時計回りに45°、反時計回りに45°の合計90°の範囲で回転可能である。また、直角部4は、外殻部3に上下移動可能に支持される。
なお、各段差検知センサーは、赤外線を出射する発光部と受光部とで構成されるものに限らず、接触式スイッチや超音波送受信器等の他のセンサーでも良い。
図2、3に示すように、直角部4は、平面状の右側面24aと左側面24bを有する。右側面24aと左側面24bが交差する頂角の角度は90°であり、2つの面の結合部は丸く形成される。
また、円弧部5の側面の左右と左右後方と後方とには、右方近接センサー27aと左方近接センサー27bと右後方近接センサー28aと左後方近接センサー28bと後方近接センサー29とが設けられる。各近接センサーは、それぞれ赤外線を出射する発光部と受光部とで構成され、発光部から出射されて反射した赤外線を受光部で受光する。制御部(図示せず)は、本体1の側方や後方と壁面や障害物の距離を検出する。
なお、各近接センサーは、赤外線を出射する発光部と受光部とで構成されるものに限らず、接触式スイッチや超音波送受信器等の他のセンサーでも良い。
また、本体1の上面には、直角部4と円弧部5に亘る集塵部カバー33が設けられる。集塵部カバー33は、後述する集塵部37を本体1に着脱する際、後方を支点に回転して開閉する。
(集塵部の構造)
図4は、実施の形態1に係る自走式掃除機の、図1に記載されたBa−Bb線での、断面図を示す図である。
図4に示すように、円弧部5の中心には、送風機34が設けられる。送風機34は、水平回転する複数の回転翼で構成されるファン35を有し、ファン35を回転させることにより負圧を発生する。空気は、ファン35によって発生する負圧によりファン35の軸方向上側から流入し、ファン35の半径方向に設けられた排気ダクト36から排出される。
右吸込口11aと左吸込口11bと中央吸込口20とには、集塵部37に連通する吸込風路43と自在連結部44が接続される。送風機34の発生する負圧によって右吸込口11aと左吸込口11bと中央吸込口20とから吸引された含塵空気は、吸込風路43で合流し、自在連結部44を介して集塵部37に吸引される。吸引された含塵空気はフィルター40によって塵埃が集塵部37内に捕集される。そして、フィルター40でろ過された空気のみが送風機34に吸引される。なお、自在連結部44は、ゴムやエラストマー樹脂等の弾性部材で構成された蛇腹構造であり、吸込風路43と集塵部37が近接及び離間した際も気密を確保する。
図6、7に示すように、集塵部37と自在連結部44等は、集塵部カバー33を開くことで、本体1から分離して取り外すことができる(図6は、集塵部37のみを取り外した状態を示している。)。集塵部蓋38は、ヒンジ部39を支点に開くことができ、フィルター40を分離して取り外すことができる。集塵部蓋38と集塵部37の接触面には、輪状のシール部材(図示せず)が設けられ、気密を確保する。また、集塵部蓋38には、係止爪(図示せず)が設けられ、集塵部37に係合して集塵部蓋38を閉じた状態に維持する。
(電気系統の配置)
図4、5に示すように、円弧部5の後方部には、複数の円筒型の蓄電池45を一体化して樹脂ケースに収納した組電池46が設けられる。複数の蓄電池45は円弧部5の外形に沿って円弧状に配列される。蓄電池45を円弧状に配列することにより、本体1を小型化することができる。
(回転ブラシの駆動系)
図8は、実施の形態1に係る自走式掃除機の、図1に記載されたDa−Db線での、断面図を示す図である。
図5、8に示すように、回転ブラシ軸13a、13bは、それぞれ直角部4の先端側に延び、その先端にかさ歯ギヤ49a、49bが設けられる。かさ歯ギヤ49a、49bは、互いのギヤ部が歯合するように直交している。また、回転ブラシ12aの上部には、回転ブラシモーター50が設けられる。回転ブラシモーター50の回転軸には、ひら歯ギヤ51とかさ歯ギヤ52が設けられる。ひら歯ギヤ51は、伝達ギヤ53を介して、回転ブラシ軸13の延長上に配置されたひら歯ギヤ54に回転ブラシモーター50の回転力を伝達する。
図4、5に示すように、外殻部3は、中央部2に対して回転可能に連結される。中央部2は、外殻部3の内部に配置され、外殻部3との連結部には複数の円柱状の転がり部材56が設けられる。外殻部3の中央部2に対する回転可能角度は、90°であり、外殻部3は、中央部2の周りを、図5に示す状態に対して時計回り、反時計回りにそれぞれ45°の範囲で回転する。
図5に示す状態において、制御部(図示せず)が角度調節モーター57を反時計回りに回転させると、ピニオンギヤ58は、反時計回りに回転し、歯合するラックギヤ59のギヤ部を転がりながらラックギヤ59の右方向に移動する。ピニオンギヤ58の移動に伴い、角度調節モーター57の固定されている外殻部3は、中央部2に対して反時計回りに回転する。そして、外殻部3が中央部2に対して反時計回りに45°回転すると、角度検知センサー(図示せず)がこれを検知し、制御部(図示せず)に信号を出力する。制御部(図示せず)は、その信号を受けて角度調節モーター57を停止する。
図5に示す状態において、制御部(図示せず)が角度調節モーター57を時計回りに回転させると、ピニオンギヤ58は、時計回りに回転し、歯合するラックギヤ59のギヤ部を転がりながらラックギヤ59の左方向に移動する。ピニオンギヤ58の移動に伴い、角度調節モーター57の固定されている外殻部3は、中央部2に対して時計回りに回転する。そして、外殻部3が中央部2に対して時計回りに45°回転すると、角度検知センサー(図示せず)がこれを検知し、制御部(図示せず)に信号を出力する。制御部(図示せず)は、その信号を受けて角度調節モーター57を停止する。
図11に示すように、本体1の右側面24aは、壁面Iに接する。回転ブラシ12aの毛ブラシ15が右側面24aの外側に突出するように、回転ブラシ軸13aの位置と毛ブラシ15の長さが設定される。また、右側面24aが壁面Iに接する状態において、毛ブラシ15は、床面Fの隅部に達する。このように構成することにより、壁際まで確実に掃除することができる。
図4、5に示すように、一対の駆動輪6a、6bには、それぞれ駆動輪モーター8a、8bがギヤ部9a、9bを介して連結され、一体化した駆動部ユニットが構成される。一対の駆動輪6a、6bは、本体後方側に設けられたヒンジ部(図示せず)を支点に回転可能に支持される。この駆動部ユニットは、バネ(図示せず)により、駆動輪6a、6bを駆動輪開口部7a、7bから突出する方向に力を受ける。本体1が床面Fから持ち上げられると、駆動部ユニットはバネにより力を受けるため、駆動輪開口部7a、7bからの駆動輪6a、6bの突出量が増加する。
(直角部の動作)
図4に示すように、直角部4は、外殻部3に上下移動可能に支持される。外殻部3には複数のガイド60が設けられ、直角部4は、ガイド60に沿って上下移動する。また、直角部4は、底面先端部に傾斜面を有し、凸状段差にさしかかった際には、傾斜面が凸状段差により力を受けて、直角部4を上方向に移動する。
図12に示すように、本体1が柔らかい毛が植毛された絨毯J上を移動すると、駆動輪6a、6bと従動輪10は、本体1の重量を狭い接触面積によって支持するため、絨毯Jの中に沈み込む。一方、直角部4は、絨毯Jとの接触面積が広いため、絨毯Jに沈み込まず、絨毯Jの表面に接して安定する。このように、本体1が絨毯J上を移動すると、直角部4は、駆動輪6a、6b及び外殻部3に対して上方向に移動する。このような構成により、絨毯J上を移動する状態でも絨毯J上の塵埃を掃除することができる。また、塵埃吸込口に回転ブラシ12a、12bが設けられているため、毛ブラシ15が絨毯Jの内部に侵入し、絨毯Jの内部に入り込んだ塵埃も掻き出して掃除することができる。
(自走式掃除機の動作)
図13〜図22は、実施の形態1に係る自走式掃除機の、動作を示す図である。
図13〜図22において、破線は、本体1の動作前の状態を示す。操作者が本体1の掃除動作を設定すると、制御部(図示せず)は、送風機34を動作させて、右吸込口11aと左吸込口11bと中央吸込口20とから吸引を開始する。また、制御部(図示せず)は、回転ブラシモーター50を動作させて、回転ブラシ12a、12bと先端ブラシ17を回転させる。また、制御部(図示せず)は、所定の動作アルゴリズムに基づいて駆動輪モーター8a、8bをそれぞれ駆動して、本体1を移動させる。なお、図13〜図22では、床面Fを上方から見た際に、壁面Lが壁面Kに対して右側にある場合を示しているが、壁面Lが壁面Kに対して左側にある場合でも、同様に動作することが可能である。
また、従動輪10に代えて摺動性の高いクッション部材を備えても良い。その場合には、本体1の前方が持ち上がった際に、クッション部材が床面Fに当接し、本体1の底面が損傷することが防止される。
Claims (17)
- 床面上を転動する複数個の駆動輪を有し、底面に塵埃吸込口が設けられた本体と、
前記本体の内部にあって前記塵埃吸込口から前記床面上の空気を吸引する送風機及び集塵部と、
前記駆動輪と送風機を制御する制御回路を有する電気回路基板と、を備え、
前記本体の外殻形状は、1つの頂部から連続する2つの平面状側面を有し、
前記頂部を通り、前記本体を二等分する中心線を挟んで、その両側の位置に、前記駆動輪をそれぞれ配置し、
前記駆動輪は、その転動方向及び転動量が互いに独立して前記制御回路により制御され、
前記塵埃吸込口は、前記本体の底面において前記2つの平面状側面に沿った方向にそれぞれが細長く形成され、
前記本体には、前記送風機の運転中、前記床面に対して水平、かつ、前記塵埃吸込口の長手方向に沿って配置された軸を中心として回転駆動されて前記床面上を回転する回転ブラシを備え、前記回転ブラシは、その回転中心部が、前記塵埃吸込口の近傍にあって、前記本体の最外殻面よりも外側へ常に突出して回転することを特徴とする自走式掃除機。 - 前記本体の外殻形状は、
前記駆動輪を有し、前記駆動輪の転動により移動及び信地回転可能な中央部と、
前記塵埃吸込口を有し、前記中央部に前記中央部の周りを回転可能に保持される外殻部と、を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の自走式掃除機。 - 前記外殻部は、平面状側面を有し、
前記塵埃吸込口は、長手方向が前記平面状側面と平行又は直角になるように形成される、
ことを特徴とする請求項2に記載の自走式掃除機。 - 前記外殻部は、互いに交差するように前記平面状側面を2つ有し、前記2つの平面状側面の一方に対して長手方向が平行になるように第1塵埃吸込口が形成され、前記2つの平面状側面の他方に対して長手方向が平行になるように第2塵埃吸込口が形成される、
ことを特徴とする請求項3に記載の自走式掃除機。 - 前記外殻部は、前記第1塵埃吸込口と前記第2塵埃吸込口の間に第3塵埃吸込口を有し、
前記第3塵埃吸込口は、長手方向が前記2つの平面状側面と同一角度で交差するように形成される、
ことを特徴とする請求項4に記載の自走式掃除機。 - 前記制御回路は、壁面に接触又は近接していない状態では、前記本体の中心を通り且つ前記駆動輪の転動方向と平行な中心線上に前記2つの平面状側面で形成される頂部が配置されるように前記外殻部の回転角度を設定し、壁面に接触又は近接している状態では、前記平面状側面が壁面と平行又は直角になるように前記外殻部の回転角度を設定する、
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の自走式掃除機。 - 前記2つの平面状側面で形成される頂部の角度は、90°であり、
前記制御回路は、前記本体の中心を通り且つ前記駆動輪の転動方向と平行な中心線上に前記頂部を配置した状態に対して±45°の範囲で前記外殻部を回転する、
ことを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載の自走式掃除機。 - 前記中央部の信地回転の回転中心と前記外殻部の回転の回転中心は同一であり、
前記制御回路は、前記中央部を信地回転し、且つ、前記中央部の信地回転に対して同一速度で逆方向に同一角度だけ前記外殻部を同時に回転して、前記本体の移動方向を転換する、
ことを特徴とする請求項2〜7のいずれか一項に記載の自走式掃除機。 - 前記駆動輪は、前記中央部の信地回転の回転中心を通り且つ前記駆動輪の転動方向と直角な直線上の2点であって、前記回転中心から互いに逆方向に同一距離だけ離れた2点に配置される、
ことを特徴とする請求項2〜8のいずれか一項に記載の自走式掃除機。 - 前記第1塵埃吸込口及び前記第2塵埃吸込口は、回転ブラシを有する、
ことを特徴とする請求項4又は請求項4に従属する請求項5〜9のいずれか一項に記載の自走式掃除機。 - 前記回転ブラシは、前記本体の外周から突出している、
ことを特徴とする請求項10に記載の自走式掃除機。 - 前記回転ブラシは、一つの駆動源によって駆動される、
ことを特徴とする請求項10又は11に記載の自走式掃除機。 - 前記塵埃吸込口は、前記駆動輪に対して上下方向に移動可能である、
ことを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の自走式掃除機。 - 前記塵埃吸込口は、塵埃受けを有する、
ことを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の自走式掃除機。 - 前記本体は、側面と壁面の距離及び/又は側面と壁面の角度を検出するセンサーを備える、
ことを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の自走式掃除機。 - 前記本体の排気路に、発熱部材が配置される、
ことを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の自走式掃除機。 - 前記本体は、前記本体の外形に沿って内蔵される複数の蓄電池を有する、
ことを特徴とする請求項1〜16のいずれか一項に記載の自走式掃除機。
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