JP6070765B2 - アクチュエータ機構、カメラモジュールおよびカメラ - Google Patents

アクチュエータ機構、カメラモジュールおよびカメラ Download PDF

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本発明は、アクチュエータ機構、カメラモジュールおよびカメラに関し、さらに詳しくは、比較的小型のデジタルカメラやカメラ付携帯電話などのカメラ付き小型電子機器に用いることができるカメラモジュール用のアクチュエータ機構、該アクチュエータ機構を備えるカメラモジュール、および該カメラモジュールを備えるカメラに関する。
比較的小型のデジタルカメラなどにおいて、オートフォーカスおよびズームを目的として、コイルに流れる電流により発生する磁界と、マグネットによる磁界との相互作用によって、光軸方向にレンズを移動させることができるカメラモジュール用のアクチュエータ機構が使用されている。また、最近では、携帯電話に搭載されている小型のカメラにおいて、カメラモジュール用のアクチュエータ機構の更なる小型化が要求されている。
従来のカメラモジュールのオートフォーカス用のアクチュエータ機構を図4に示す。このアクチュエータ機構100は、レンズユニット(図示せず)を収容するホルダ103と、ホルダ103に巻回されているコイル101と、矩形状のベース104と、ベース104の四隅に配設されている4つのマグネット102と、ホルダ103を弾性支持するバネ105とを有している。
このアクチュエータ機構100では、ホルダ103に設けられているコイル101へ電流を供給することにより、4つのマグネット102に形成された磁界との反撥力を得、また、バネ105の弾発力を利用することにより、ホルダ103が図4の図面上下方向へ移動しオートフォーカスが実行される。
上記のようなアクチュエータ機構100として特許文献1に開示されているようなアクチュエータ機構がある。
登録実用新案第3124292号公報
上記のアクチュエータ機構100は矩形状のベース104の四隅に配設されている4つのマグネット102を有しているが、アクチュエータ機構全体の小型化を図ろうとすると各マグネット102の板厚を十分に確保できないという問題点がある。マグネット102の板厚が薄くなるとN極とS極との間の距離が短縮されてしまうために減磁しやすくなるためである。
さらに、このアクチュエータ機構100はバネ105を用いることによりマグネット102の小型化による磁界強度の低下を補っているが、アクチュエータ機構全体のさらなる小型化を図った場合、バネ105を設置するスペースを確保できなくなるという問題点がある。
本発明は上記問題点に鑑み、アクチュエータ機構の小型化を図った場合においても、十分なホルダへの駆動力を確保することができるカメラモジュール用のアクチュエータ機構、該アクチュエータ機構を備えるカメラモジュール、および該カメラモジュールを備えるカメラを提供することを目的とする。
本発明に係るアクチュエータ機構は、レンズユニットを収容可能であって、前記レンズユニットの光軸方向に沿って移動可能なホルダと、前記ホルダに設けられ、複数の平板状の部分が連続してなる8角形の水平断面形状を有するコイルと、前記コイルに磁界を提供するヨーク及び平板状の第1のマグネットと、前記ホルダを支持する板バネと、前記ヨークと前記板バネとを支持するベースとを有し、
前記ベースの水平断面形状は、辺部と四隅の角部とを有する略正方形であり、前記平板状の第1のマグネットは、前記ベースの前記四隅の前記角部に対応する位置に設けられ、前記コイルは、前記ヨークの内側に、対応する前記平板状の部分が、対応する前記平板状の第1のマグネットとそれぞれ対向するよう位置していることを特徴とする。
さらに、本発明に係るアクチュエータ機構において、前記複数の平板状の部分は、4つの平板状の短辺コイル部分と4つの平板状の長辺コイル部分とを含み、前記コイルの前記8角形の水平断面形状は、前記短辺コイル部分と前記長辺コイル部分とが交互に配設されてなることが好ましい。
さらに、本発明に係るアクチュエータ機構において、前記コイルの前記平板状の第1のマグネットと対向する前記対応する平板状の部分は、前記短辺コイル部分であることが好ましい。
さらに、本発明に係るアクチュエータ機構において、前記ヨークは、前記コイルの内側に位置し、前記平板状の第1のマグネットと対向するよう設けられた複数の内側ヨーク片を有していることが好ましい。
さらに、本発明に係るアクチュエータ機構は、前記ベースの前記辺部に対応する位置に設けられた第2のマグネットを有することが好ましい。
さらに、本発明に係るアクチュエータ機構において、前記第2のマグネットは、平板状であることが好ましい。
本発明に係るカメラモジュールは、上述のアクチュエータ機構を備えることを特徴とする。
本発明に係るカメラは、上述のカメラモジュールを備えることを特徴とする。
本発明に係るアクチュエータ機構において、ベースの水平断面形状は、四隅に角部を有する略正方形であり、ヨークの水平断面形状は、外側辺部ヨーク片とベースの角部に対応する外側角部ヨーク片が交互に配設されてなる略8角形である。また、ヨークは、外側角部ヨーク片の内側に、前記外側角部ヨーク片と対向するよう配設された複数の内側ヨーク片を有する。また、第1のマグネットは、それぞれ、外側角部ヨーク片と内側ヨーク片との間に設けられ、コイルは、第1のマグネットと内側ヨーク片との間に位置している。このように、コイルを第1のマグネットと内側ヨーク片との間に形成される強い磁界内に位置させることによって、ホルダへの強い駆動力を得ることができる。さらに、ヨークの水平断面形状を略8角形とするとともに、外側角部ヨーク片をベースの角部に対応させて配置することにより、その外側角部ヨーク片の内側に、内側ヨーク片を配設するためのスペースを確保することができる。このため、アクチュエータ機構の全体形状をベースの形状に合わせて直方体形状とした場合においても、内側ヨーク片を設けるためにスペースを用意する必要がなくなる。その結果、アクチュエータ機構の内部空間に無駄なスペースが生じにくく、アクチュエータ機構全体の小型化を図ることができる。
本発明に係るアクチュエータ機構は、さらに、外側辺部ヨーク片の内側に設けられている第2のマグネットを有する。このため、コイルがその全周に渡り、第1および第2のマグネットが形成する磁界に近接して配置されるため、ホルダへのより強い駆動力を得ることができる。
本発明に係るアクチュエータ機構において、コイルは、8角形の水平断面形状を有する。従来のアクチュエータ機構のように(円)筒状のコイルを用いた場合、平板状のマグネットと組み合わせると、コイルの円周面に応じてコイルとマグネットとの距離が離間してしまう。それに対して、本発明に係るアクチュエータ機構のように、8角形の水平断面形状を有するコイルを用いた場合、平板状のマグネットと組み合わせても、コイルとマグネットとの距離を一定に保つことができる。
本発明に係る実施形態のアクチュエータ機構1を構成するヨーク6、マグネット部7、及びコイル8を示す平面図である。 図1に示すヨーク6の斜視図である。 本発明に係る実施形態のアクチュエータ機構1の分解斜視図である。 従来のアクチュエータ機構100を示す斜視図である。
以下、本発明に係る実施形態のアクチュエータ機構について添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
本実施形態のアクチュエータ機構1は、光学系を構成するレンズユニット(図示せず)を有するカメラモジュールに用いられる。アクチュエータ機構1は、レンズユニットを収容可能であって、前記レンズユニットの光軸方向に沿って移動可能な(円)筒状のホルダ9と、前記ホルダ9に設けられているコイル8と、前記コイル8に磁界を提供するヨーク6及び計8つの平板状の第1及び第2マグネット7a、7bと、前記ホルダ9を支持する上部板バネ5及び下部板バネ11と、前記ヨーク6及び第1及び第2マグネット7a、7bと前記板バネ5、11とを支持するベース12とを有し、前記コイル8の水平断面形状は8角形であり、前記計8つの第1及び第2マグネット7a、7bは前記コイル8の各辺部分の外側に対向するように配設されていることを特徴とする。
最初に図3を参照しつつ本実施形態のアクチュエータ機構1について説明する。なお、撮像素子(図示せず)はベース12の下方に配置されている。
カバー2とベース12との間の空間には、レンズユニットを保持するバレル(図示せず)を保持しているホルダ9がレンズユニットの光軸方向へ変位可能に収容されている。カバー2とベース12は、図3から明らかなように、辺部と四隅の角部とを有する略正方形の水平断面形状を有する。
ホルダ9の上下の各円筒縁部には、それぞれ上部板バネ5の内環部5bと下部板バネ11の内環部11bが取付けられており、上部板バネ5の外環部5a(図3参照)はヨーク6の上面に取付けられ、下部板バネ11の外環部11a(図3参照)はベース12に取付けられている。そして、上部板バネ5の内環部5bは架橋部5cを介して外環部5aにより弾性支持されており、また、下部板バネ11の内環部11bは架橋部11cを介して外環部11aにより弾性支持されている。
上記ヨーク6とマグネット部7によりアクチュエータ機構1の磁気回路が構成されている。そしてこの磁気回路により形成された磁界にコイル8が配置されている。このコイル8はホルダ9の外周であって、ヨーク6の内側に、第1及び第2マグネット7a、7bと対向するよう配設されており、コイル8に電流を供給することによりホルダ9をレンズユニットの光軸方向へ変位させることができる。なお、符号3により示す部材は下部板バネ11の外環部5aをベース12に支持するために装着される第2プレートであり、符号4により示す部材はコイル8に電流を供給するためのフレキシブルプリント基板であり、符号10により示す部材は下部板バネ11とヨーク6の底面との間に装着される第1プレートである。
次に、図1及び図2を参照しつつヨーク6、マグネット部7、及びコイル8について説明する。ヨーク6は、水平断面形状が8角形であり、後述する第1マグネット7aに対応する位置であってコイル8の内側に、第1マグネット7aに対向するよう4つの内側ヨーク片6aが配設されている。また、ヨーク6はその外側に一連に形成されている4つの外側角部ヨーク片6bと4つの外側辺部ヨーク片6cとから構成される外側ヨークを有している。各外側角部ヨーク片6bは、カバー2またはベース12の各角部に対応する位置に、また、外側辺部ヨーク片6cは、カバー2またはベース12の各辺部に対応する位置に配設されている。
マグネット部7は、4つの第1マグネット7aと4つの第2マグネット7bの計8つの平板状のマグネットから構成されている。図1から明らかなように、第1および第2マグネット7a、7bはヨーク6の外側ヨークの内側に位置している。より具体的には、この各第1マグネット7aはベース12の各角部に対応する位置、すなわち各外側角部ヨーク片6bに接着されており、また、各第2マグネット7bはベース12の各辺部に対応する位置、すなわち各外側辺部ヨーク片6cに接着されている。従って、各第1マグネット7aと各第2マグネット7bは交互に配設されることになる(なお、図4に示す従来技術のように、マグネット部7は、4つの第1マグネット7aのみから構成されていてもよい)。また、各第1マグネット7aは、各内側ヨーク片6aに対応する位置において対向するように配設されている。
コイル8は水平断面形状が8角形になるように巻回されているムービングコイルである。図1から明らかなように、コイル8は、複数の平板状の部分8a、8bを有しており、コイル8の8角形の水平断面形状は、複数の平板状の部分8a、8bが連続してなる。より具体的には、コイル8の複数の平板状の部分8a、8bは、4つの平板状の短辺コイル部分8aと4つの平板状の長辺コイル部分8bとを有し、コイル8の8角形の水平断面形状は、4つの平板状の短辺コイル部分8aと4つの平板状の長辺コイル部分8bとを交互に配設されてなる。また、各短辺コイル部分8aはその外側に対向するように配設されている各第1マグネット7aと各内側ヨーク片6aとの間に位置し、各長辺コイル部分8bはその外側に対向するように配設されている各第2マグネット7bに沿うように位置している。したがって、各短辺コイル部分8aは各第1マグネット7aと平行に対向しており、各長辺コイル部分8bは各第2マグネット7bと平行に対向している。この水平断面形状が8角形のコイル8は(円)筒状のホルダ9により支持されているために、コイル8とホルダ9との間の4箇所において4つの間隙8cが形成されている。この各間隙8cにおいて各内側ヨーク片6aが立設されている。
以下、本実施形態のアクチュエータ機構1の作用効果を説明する。
本実施形態のアクチュエータ機構1は、コイル8の水平断面形状が8角形であり、計8つの平板状の第1及び第2マグネット7a、7bがコイル8の各辺部分である短辺コイル部分8aと長辺コイル部分8bのそれぞれの外側に対向するように配設されている。このため、コイル8がその全周に渡り8つの平板状の第1及び第2マグネット7a、7bが形成する磁界に近接して配置することが可能となり、アクチュエータ機構1におけるホルダ9への十分な駆動力を確保することができる。また、コイル8の水平断面形状が8角形であるため、アクチュエータ機構1の全体形状を直方体形状とした場合においても、内部空間に無駄なスペースが生じにくく、カメラモジュールの小型化を図ることができる。また、従来のアクチュエータ機構のように円筒状のコイルを用いた場合、平板状のマグネットと組み合わせると、コイルの円周面に応じてコイルとマグネットとの間の距離が離間してしまうが、この第1及び第2マグネット7a、7bは平板状のマグネットであるにもかかわらずコイル8との距離を一定に保つことができる。
さらに、本実施形態のアクチュエータ機構1は、4つの第1マグネット7aと4つの内側ヨーク片6aが配設されており、この各内側ヨーク片6aは、各第1マグネット7aに対応する位置であってコイル8の内側に配設されている。このため、コイル8の短辺コイル部分8aは第1マグネット7aと内側ヨーク片6aとの間において形成される強い磁界内に位置するため、ホルダ9へのより強い駆動力を得ることができる。また、(円)筒状のホルダ9と水平断面形状が8角形状であるコイル8との間には、間隙8cが形成されているため、コイル8の内側に4つの内側ヨーク片6aを立設することができ、アクチュエータ機構1の内部空間を有効に使用することができ、アクチュエータ機構1全体の小型化を図ることができる。
さらに、本実施形態のアクチュエータ機構1は、ヨーク6の水平断面形状は略8角形であり、4つの第2マグネット7bがヨーク6の水平断面における各辺部に対応する位置に配設されている。従って、アクチュエータ機構1の全体形状を直方体形状とした場合においても、コイル8が全周に渡って第1及び第2マグネット7a、7bによって形成される磁界内に配置することができる。このため、アクチュエータ機構1を小型化した場合においても、アクチュエータ機構1におけるホルダ9への十分な駆動力を確保することができる。
1、100 アクチュエータ機構
2 カバー
3 第2プレート
4 フレキシブルプリント基板
5 上部板バネ
5a、11a 外環部
5b、11b 内環部
5c、11c 架橋部
6 ヨーク
6a 内側ヨーク片
6b 外側角部ヨーク片
6c 外側辺部ヨーク片
7 マグネット部
7a 第1マグネット
7b 第2マグネット
8、101 コイル
8a 短辺コイル部分
8b 長辺コイル部分
8c 間隙
9、103 ホルダ
10 第1プレート
11 下部板バネ
12、104 ベース
102 マグネット
105 バネ

Claims (8)

  1. レンズユニットを収容可能であって、前記レンズユニットの光軸方向に沿って移動可能なホルダと、
    前記ホルダに設けられ、複数の平板状の部分が連続してなる8角形の水平断面形状を有するコイルと、
    前記コイルに磁界を提供するヨーク及び平板状の第1のマグネットと、
    前記ホルダを支持する板バネと、
    前記ヨークと前記板バネとを支持するベースとを有し、
    前記ベースの水平断面形状は、辺部と四隅の角部とを有する略正方形であり、
    前記平板状の第1のマグネットは、前記ベースの前記四隅の前記角部に対応する位置に設けられ、
    前記コイルは、前記ヨークの内側に、対応する前記平板状の部分が、対応する前記平板状の第1のマグネットとそれぞれ対向するよう位置していることを特徴とするアクチュエータ機構。
  2. 前記複数の平板状の部分は、4つの平板状の短辺コイル部分と4つの平板状の長辺コイル部分とを含み、
    前記コイルの前記8角形の水平断面形状は、前記短辺コイル部分と前記長辺コイル部分とが交互に配設されてなる請求項1に記載のアクチュエータ機構。
  3. 前記コイルの前記平板状の第1のマグネットと対向する前記対応する平板状の部分は、前記短辺コイル部分である請求項2に記載のアクチュエータ機構。
  4. 前記ヨークは、前記コイルの内側に位置し、前記平板状の第1のマグネットと対向するよう設けられた複数の内側ヨーク片を有している請求項1ないし3のいずれかに記載のアクチュエータ機構。
  5. さらに、前記ベースの前記辺部に対応する位置に設けられた第2のマグネットを有する請求項1ないし4のいずれかに記載のアクチュエータ機構。
  6. 記第2のマグネットは、平板状である請求項5に記載のアクチュエータ機構。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載のアクチュエータ機構を備えることを特徴とするカメラモジュール。
  8. 請求項7に記載のカメラモジュールを備えることを特徴とするカメラ。
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