JP6070450B2 - 超臨界流体成分抽出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、試料から目的成分を抽出するための、超臨界流体を利用した成分抽出装置に関する。
農産物中の残留農薬量を測定するためにクロマトグラフが用いられるが、その前処理として、所定量の農産物サンプルから残留農薬を抽出しなければならない。また、血液中の代謝物や薬物等の量をクロマトグラフにより測定する際にも、まず血液をろ紙に滴下し、そのろ紙から代謝物や血中薬物を抽出しなければならない。
これら農産物中の農薬や血中の薬物等の抽出に、サンプル内への拡散力が強く、多くの物質に対して優れた溶解性を示す超臨界流体が多く用いられている。超臨界流体を用いた抽出装置として、非特許文献1に記載の装置が一般的に用いられている(図7)。
図7の装置では、ボンベ51からポンプ52により引き出され、加圧された二酸化炭素は、容器53から引き出された修飾剤(モディファイア)と共にプレヒートコイル54で加熱され、6-ベッセルチェンジャ55Aを経由して6本の抽出容器56のいずれかに送られる。該抽出容器56に導入された二酸化炭素は、再び6-ベッセルチェンジャ55Aを経由して、自動背圧弁57を通り、トラップカラム58に送られる。プレヒートコイル54による加熱と、自動背圧弁57による圧力調整により、ポンプ52と自動背圧弁57の間の二酸化炭素は超臨界状態に保持される。各抽出容器56にはそれぞれサンプルが収納されており、この超臨界流体によりサンプルから農薬等の成分が抽出される。抽出された成分はトラップカラム58で一旦トラップ(捕捉)され、流路切り替えにより送られてくる溶媒(図7では59a〜59cのいずれかの容器から送出される溶媒)に溶解して、6-ベッセルチェンジャ55Bを経由していずれかの分取容器60に分取される。なお、これら全体の動作は制御部61により制御される。
「SFE 超臨界CO2残留農薬抽出システム - 日本分光株式会社」,[online], [平成25年1月22日検索], インターネット<URL:http://www.jasco.co.jp/jpn/product/SFE/sfe.html>
前記従来技術の方法では、6-ベッセルチェンジャ55Aで流路を切り替えることにより、6個の抽出容器56内に収納されたサンプルの成分を連続的に抽出することができる。しかし、6個以上のサンプルから成分を抽出しようとすると、各抽出容器56の上下(入口・出口)と6-ベッセルチェンジャ55Aの接続を取り外し、取り付けなければならない。この接続はそれぞれネジで固定されているため、これらを一つ一つ取り付け、取り外す作業は手動で行わねばならず、サンプルの取り替えには面倒な作業が必要であった。また、この構成の装置でクロマトグラフ分析を行う場合、上記のように、抽出された成分を一旦トラップカラム58にトラップし、溶媒で溶出して個々の分取容器60に収納した後、クロマトグラフにかけるという2段の操作が必要である(オフライン分析)。これを、クロマトグラフまで連続的に行う、オンライン分析可能な構成に変えることも可能であるが、その場合、更にバルブを追加して、流路を組み替える必要がある。
本発明は上記の点に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、超臨界流体を用いてサンプルから成分を抽出する作業を、複数のサンプルについて容易に連続的に行うことができる成分抽出装置を提供することにある。
上記課題を解決するために成された本発明に係る超臨界流体成分抽出装置は、
a) 入口及び出口にニードルシール構造を有するサンプル収納容器と、
b) 前記サンプル収納容器を固定する容器ラックと、
c) 前記容器ラックに固定されたサンプル収納容器の入口に装着する位置と、該装着位置から外れた位置の間で超臨界流体流入ニードルを移動させる流入ニードル移動機構と、
d) 前記容器ラックに固定されたサンプル収納容器の出口に装着する位置と、該装着位置から外れた位置の間で超臨界流体流出ニードルを移動させる流出ニードル移動機構と、
を備えることを特徴としている。
本発明に係る超臨界流体成分抽出装置では、成分を抽出するサンプルを予めサンプル収納容器に収納し、容器ラックに固定しておく。この状態で、流入ニードル移動機構が、超臨界流体流入ニードルをそのサンプル収納容器の入口に装着すると共に、流出ニードル移動機構が超臨界流体流出ニードルを出口に装着する。そして、超臨界流体流入ニードルから超臨界流体をサンプル収納容器に流入させると、超臨界流体はサンプル収納容器内のサンプルから成分を抽出し、出口から超臨界流体流出ニードルを経由して流出する。これを、従来技術と同様に、一旦トラップカラムにトラップし(オフライン)、或いは、そのまま、クロマトグラフ分析にかける。
別のサンプルの成分を分析するときは、流入ニードル移動機構及び流出ニードル移動機構により超臨界流体流入ニードル及び超臨界流体流出ニードルをサンプル収納容器の入口及び出口から外し、サンプル収納容器を容器ラックから取り外す。そして、該別のサンプルを収納した別のサンプル収納容器(もちろん、取り外したサンプル収納容器を洗浄して再利用してもよい)を容器ラックに固定し、前記のように超臨界流体流入ニードル及び超臨界流体流出ニードルをサンプル収納容器の入口及び出口に装着する。
上記超臨界流体成分抽出装置では、容器ラックに複数のサンプル収納容器を固定できるようにしておき、流入ニードル移動機構及び流出ニードル移動機構が、これら複数のサンプル収納容器の入口及び出口に超臨界流体流入ニードル及び超臨界流体流出ニードルを順次移動し、装着できるようにしておくことが望ましい。これにより、複数のサンプルから成分を連続的に、素早く抽出することができるようになる。また、この容器ラック自体を交換可能にしておいてもよい。複数のサンプル収納容器をセットした容器ラック自体を順次交換することにより、より多数のサンプルの連続分析が可能となる。
なお、ニードル移動機構は入口(流入)側、出口(流出)側のいずれか一方のみに設け、他方ではニードルは予め1個又は複数個のサンプル収納容器に装着したままとするようにしてもよい。この場合、サンプル収納容器に装着したままの側では、従来技術と同様、切替バルブを用いることとなる。この場合、本発明に係る超臨界流体成分抽出装置は、
a) 入口又は出口にニードルシール構造を有するサンプル収納容器と、
b) 前記サンプル収納容器を固定する容器ラックと、
c) 前記容器ラックに固定されたサンプル収納容器の前記シール構造を有する側に装着する位置と、該装着位置から外れた位置の間で超臨界流体流入/流出ニードルを移動させる流入/流出ニードル移動機構と、
を備え
前記容器ラックに複数のサンプル収納容器が固定可能であり、
前記流入/流出ニードル移動機構が、これら複数のサンプル収納容器の入口又は出口に超臨界流体流入/流出ニードルを順次移動し、装着可能となっていることを特徴とするものとなる。
本発明に係る超臨界流体成分抽出装置によれば、サンプル収納容器に収納されたサンプルから成分を抽出する際は、超臨界流体流入ニードルと超臨界流体流出ニードルを、流入ニードル移動機構及び流出ニードル移動機構を用いて、容器ラックに固定されたサンプル収納容器の入口及び出口に装着するだけで良いため、サンプル収納容器(サンプル)の取り替えを簡単に行うことができる。
本発明の第1の実施例である超臨界流体成分抽出装置の概略構成図。 同実施例の超臨界流体成分抽出装置におけるサンプル収納容器の出口付近の拡大断面図。 本発明の第2の実施例である超臨界流体成分抽出装置の概略構成図。 本発明の第2の実施例の超臨界流体成分抽出装置の第1の変形例の概略構成図。 本発明の第2の実施例の超臨界流体成分抽出装置の第2の変形例のスタティック抽出時を説明する概略図。 本発明の第2の実施例の超臨界流体成分抽出装置の第2の変形例のダイナミック抽出時を説明する概略図。 従来の成分抽出装置の概略構成図。
以下、本発明を実施するための形態について実施例を挙げて説明する。図1は本発明の第1の実施例による超臨界流体成分抽出装置の概略構成図である。この超臨界流体成分抽出装置10は、サンプルから抽出した成分を一旦トラップカラムにトラップし、その後、溶媒で溶出させる、オフライン形式のものである。
成分を抽出するサンプルを収納するサンプル収納容器11は、容器ラック12に収納される。図1の例では容器ラック12には4個のサンプル収納容器11が収納可能となっているが、もちろんこれより多数であってもよいし、1個であってもよい。容器ラック12は図示しないラック載置台に載置される。ラック載置台の周囲には温調装置17が設けられており、載置された容器ラック12及びサンプル収納容器11の温度を所定の値に設定する。温調装置17は加熱手段及び冷却手段を備えたものであれば良く、たとえば、加熱手段としても冷却手段としても機能するペルチェ素子を用いることができる。また、加熱手段としてヒータなどの加熱デバイスや、冷却手段として配管に冷却媒体を循環させる装置を利用することもできる。冷却手段を備えることにより、常温状態で分解の恐れのあるサンプルも成分抽出対象とすることができる。
ラック載置台(に載置された容器ラック12及びサンプル収納容器11)の下方には、流入ニードル13を上下及び左右に移動させる流入ニードル移動機構14が配置されている。また、ラック載置台(に載置された容器ラック12及びサンプル収納容器11)の上方にも、流出ニードル15を上下及び左右に移動させる流出ニードル移動機構16が配置されている。流入ニードル移動機構14及び流出ニードル移動機構16には、それぞれ、流入ニードル13及び流出ニードル15を左右及び上下方向に移動するためのステップモータが設けられている。
流入ニードル移動機構14には、二酸化炭素ボンベ20と、そこから流出する二酸化炭素を加圧して流入ニードル13に供給する加圧ポンプ21が接続されている。また、同時にモディファイアを供給するモディファイアポンプ22も接続されている。流出ニードル移動機構16には、流路切替バルブ25を介して、背圧調整弁26とトラップカラム27、分取容器(フラクションコレクタ)28がこの順に接続されている。流路切替バルブ25にはまた、溶出用ポンプ29を介して溶出用溶媒容器31が接続されている。
ラック載置台に載置された容器ラック12に収納されたサンプル収納容器11の出口とほぼ同じ高さのところには、ニードル洗浄ポート35が設けられており、該ニードル洗浄ポート35にはリンスポンプ36を介してリンス液容器37が接続されている。これら移動機構やポンプ、バルブ等は、コンピュータから成る制御部39により制御される。
サンプル収納容器11の出口付近の構造を図2により説明する。なお、入口付近の構造もこれと同じである。サンプル収納容器11は、円筒状の本体111と、その端部にネジで固定された蓋112から成る。蓋112の中央にはニードルポート113が固定されている。ニードルポート113の中央には、順に細くなる3段の連通流路が設けられており、各連通流路の入口側にはそれぞれテーパーが設けられている。3段の連通流路のうち、1段目の連通流路の内径は流出ニードル15の外径よりも大きく、2段目の連通流路の内径が流出ニードル15の外径よりもやや小さくなるように設定されている。そして、1段目と2段目の流路の間のテーパーは流出ニードル15の先端のテーパーよりもやや角度が大きくなるように設定されており、流出ニードル15を挿し込んだとき、流出ニードル15の先端がそのテーパー部分で2段目の連通流路の入口の周囲に気密に接するようになっている。このような蓋112及びニードルポート113によりニードルシール構造が構成されている。ニードルシール構造は、超臨界状態が得られる条件下でも、サンプル収納容器11内を気密に封止可能である。
このような構成の本実施例の超臨界流体成分抽出装置10の動作は次の通りである。まず、目的とするサンプルをサンプル収納容器11に入れ、容器ラック12に収納する。図1の例では4本までのサンプル収納容器11を容器ラック12に収納しておくことができる。そして、容器ラック12をラック載置台の所定位置に載置し、固定する。そして、まず流出ニードル移動機構16により、目的とするサンプル収納容器11(図1ではもっとも左側のサンプル収納容器11)の出口(上方)に流出ニードル15を挿し込む。これにより、サンプル収納容器11は上方から流出ニードル15により押さえられた状態となる。次に、流入ニードル移動機構14により、同サンプル収納容器11の入口(下方)に流入ニードル13を挿し込む。
背圧調整弁26を所定の圧力(たとえば、二酸化炭素の超臨界流体の臨界圧力である約7MPa以上の圧力)に、温調装置17を所定の温度(たとえば、二酸化炭素の超臨界流体の臨界温度である約31℃以上の温度)に設定しておき、加圧ポンプ21で二酸化炭素をサンプル収納容器11に送給すると、二酸化炭素は超臨界状態となり、溶出力を獲得する。これにより超臨界流体は、サンプル収納容器11内でサンプルから成分を抽出する。成分を含んだ超臨界流体は、流出ニードル15から図1の実線の状態に設定された流路切替バルブ25を経由してトラップカラム27に流入する。その直前で背圧調整弁26を通り抜けているため、超臨界状態の二酸化炭素はここで超臨界状態ではなくなって気体となり、溶出力を喪失する。これにより、サンプルから抽出した成分がトラップカラム27に残る。その後、流路切替バルブ25を切り替え、図1の点線の状態にして、トラップカラム27に溶出用ポンプ29を介して溶出用溶媒容器31内の溶媒を送ることにより、トラップされた成分を分取容器(フラクションコレクタ)28に収容する。これらの動作は、制御部39の制御の下に行われる。こうして採取した成分溶液をクロマトグラフで分析することにより、サンプルの成分の分析を行うことができる。
別のサンプル収納容器11のサンプルの分析を行う場合は、加圧ポンプ21の作動を停止し、流入ニードル13及び流出ニードル15を各ニードル移動機構14、16でそのサンプル収納容器の入口及び出口に移動し、挿入するだけでよい。その際、前のサンプル収納容器11及び流路内の二酸化炭素が外部に流出するが、ガス状態であり、何の問題もない。
次に、本発明の第2の実施例である超臨界流体成分抽出装置の概略構成図を図3に示す。この実施例の成分抽出装置30は、1本の流入ニードル13を順次移動させるのではなく、容器ラック12に載置可能なサンプル収納容器11の本数分だけ流入ニードル13を用意しておく。そして、二酸化炭素ボンベ20及び加圧ポンプ21(そして、モディファイアポンプ22)とこれら複数の流入ニードル13の間に流路切替バルブ23を設ける。
本実施例の超臨界流体成分抽出装置30でサンプルから成分を抽出する際は、サンプルを入れたサンプル収納容器11を複数本容器ラック12に収納し、ラック載置台に載置する。そして、各サンプル収納容器11の入口に流入ニードル13を装着する。その後は、前記実施例と同様に流出ニードル移動機構16により流出ニードル15を順次移動させ、各サンプル収納容器11に装着して、成分抽出作業を行う。
この第2の実施例の超臨界流体成分抽出装置の第1の変形例を図4に示す。第1の変形例の成分抽出装置40は、図3の構成に対し、流入側の流路切替バルブ23と流出側の流路切替バルブ25を接続し、トラップカラム27の代わりに分析カラム41、紫外線検出器(UV)42及び質量分析器(MS)43を設けたものである。なお、背圧調整弁26は、分析カラム41及び紫外線検出器(UV)42の後に設ける。これにより、2つの流路切替バルブ23及び25を切り替えることにより、オンラインで成分の抽出及び分析が行えるようになる。
次に、第2の実施例の超臨界流体成分抽出装置の第2の変形例を図5及び図6に示す。第2の変形例の成分抽出装置40は、図3の構成に対し、トラップカラム27の代わりに分析カラム41及び質量分析器(MS)43を設け、流出ニードル15と分析カラム41の間のノードAおよび流路切替バルブ23のノードBをつなぐ流路を接続したものである。なお、背圧調整弁26は、分析カラム41及び質量分析器(MS)43の間に設ける。これにより、流路切替バルブ23の接続を切り替えることによって、図5のように接続した場合にスタティック法による抽出を、また、図6のように接続した場合にダイナミック法による抽出を行うことができる。ここで、スタティック法とは、サンプル収納容器に一旦抽出媒体を満たし、静置した状態で媒体にサンプルから成分を溶かし出して抽出する方法であり、ダイナミック法とは、サンプル収納容器に連続的に抽出媒体を流入させてサンプルから成分を溶かし出す方法である。
図5に示すスタティック法による抽出の場合、二酸化炭素ボンベ20から加圧ポンプ21を経て供給される超臨界流体はノードBからノードAに到り、ノードAで分析カラム41及び質量分析器(MS)43へ向かう流路と、流出ニードル15およびサンプル収納容器11へ向かう流路に分岐する。すなわち、スタティック法による抽出の場合、超臨界流体は流出ニードル15からサンプル収納容器11に流入する。一方、図6に示すダイナミック法による抽出の場合、二酸化炭素ボンベ20から加圧ポンプ21を経て供給される超臨界流体は流入ニードル13からサンプル収納容器11に流入する。このように、前記ノードAおよび流路切替バルブ23のノードBをつなぐ流路および流路切替バルブ23は、サンプル収納容器11への超臨界流体の流路切替機構を構成する。
また、図5及び図6においては、温調装置17はサンプル収納容器温調装置18を含み、容器ラック12に載置された個々のサンプル収納容器11の温度を独立して制御する構成としている。このような構成とすることで、たとえば、成分を抽出中のサンプル収納容器11のみを加熱することや現在抽出に供していないサンプル収納容器11を冷却することが可能となる。これにより、容器ラック12に載置された複数のサンプル収納容器11の中で、抽出順が後になるサンプルの熱分解の危険性を低減できる。また、予め設定温度に到達する時間が分かっていれば、現在抽出に供しているサンプル収納容器11から次の抽出に供するサンプル収納容器11への切り替え前に、次の抽出に供するサンプル収納容器11の温度調節を開始することも可能となり、サンプル収納容器11の切り替え時の温度調節に由来する待ち時間をなくすことができる。
なお、図4の構成においても、スタティック法による抽出およびダイナミック法による抽出を行うことができる。スタティック法による抽出を行う場合、まず、加圧ポンプ21を用いて超臨界流体の送液及びサンプル収納容器の加圧が行われる。このとき、サンプル収納容器の圧力が超臨界流体の臨界圧力以上に設定された背圧調整弁26の設定圧力を超えた場合、背圧調整弁26が開いてしまい、それと同時にサンプルの成分が流れ出すおそれがある。このような事態を避けるため、背圧調整弁26の設定圧力に達したと同時に加圧ポンプ21の作動を停止し、(スタティック法の)静置した状態とすることも可能である。しかし、背圧調整弁26が完全に閉じた状態を保ち、それ以外の流体の流路も完全密閉状態を保つことは困難である。したがって、加圧ポンプ21の作動が停止している状態では、加圧ポンプ21と背圧調整弁26の間の圧力は、時間とともに低下してしまう問題がある。
超臨界状態を実現させる上で、圧力は重要なパラメータであり、圧力が安定的に維持されることが望ましい。また、超臨界状態は常圧より高い圧力を必要とする場合が多く、背圧調整弁26や加圧ポンプ21への機械的負荷も大きい。したがって、超臨界流体を利用した成分抽出を行う場合、圧力制御に関わる背圧調整弁26の操作を頻繁に行うことや加圧ポンプ21の作動を頻繁に停止させることは好ましくない。
図5及び図6に示す構成は、背圧調整弁26の操作を頻繁に行うことや加圧ポンプ21の作動を頻繁に停止させることなく、スタティック法による抽出とダイナミック法による抽出をバルブの切り替えだけで実現することができる。これにより、加圧ポンプ21と背圧調整弁26の間の圧力を安定的に維持することができる。また、背圧調整弁26や加圧ポンプ21への機械的負荷も低減できる。したがって、図5及び図6に示す構成は、超臨界状態を安定的に保つことができ、超臨界流体を利用した成分抽出を行う場合により適した構成である。
10、30、40…超臨界流体成分抽出装置
11…サンプル収納容器
111…本体
112…蓋
113…ニードルポート
12…容器ラック
13…流入ニードル
14…流入ニードル移動機構
15…流出ニードル
16…流出ニードル移動機構
17…温調装置
18…サンプル収納容器温調装置
20…二酸化炭素ボンベ
21…加圧ポンプ
22…モディファイアポンプ
23、25…流路切替バルブ
26…背圧調整弁
27…トラップカラム
28…分取容器
29…溶出用ポンプ
31…溶出用溶媒容器
35…ニードル洗浄ポート
36…リンスポンプ
37…リンス液容器
39…制御部
41…分析カラム
42…紫外線検出器
43…質量分析器
51…ボンベ
52…ポンプ
53…容器
54…プレヒートコイル
55A、55B…6-ベッセルチェンジャ
56…抽出容器
57…自動背圧弁
58…トラップカラム
59a、59b、59c…容器
60…分取容器
61…制御部

Claims (6)

  1. a) 入口及び出口にニードルシール構造を有するサンプル収納容器と、
    b) 前記サンプル収納容器を固定する容器ラックと、
    c) 前記容器ラックに固定されたサンプル収納容器の入口に装着する位置と、該装着位置から外れた位置の間で超臨界流体流入ニードルを移動させる流入ニードル移動機構と、
    d) 前記容器ラックに固定されたサンプル収納容器の出口に装着する位置と、該装着位置から外れた位置の間で超臨界流体流出ニードルを移動させる流出ニードル移動機構と、
    を備えることを特徴とする超臨界流体成分抽出装置。
  2. a) 入口又は出口にニードルシール構造を有するサンプル収納容器と、
    b) 前記サンプル収納容器を固定する容器ラックと、
    c) 前記容器ラックに固定されたサンプル収納容器の前記シール構造を有する側に装着する位置と、該装着位置から外れた位置の間で超臨界流体流入/流出ニードルを移動させる流入/流出ニードル移動機構と、
    を備え
    前記容器ラックに複数のサンプル収納容器が固定可能であり、
    前記流入/流出ニードル移動機構が、これら複数のサンプル収納容器の入口又は出口に超臨界流体流入/流出ニードルを順次移動し、装着可能となっていることを特徴とする超臨界流体成分抽出装置。
  3. 前記容器ラックに複数のサンプル収納容器が固定可能であり、
    前記流入ニードル移動機構及び前記流出ニードル移動機構が、これら複数のサンプル収納容器の入口及び出口に超臨界流体流入ニードル及び超臨界流体流出ニードルを順次移動し、装着可能となっている
    ことを特徴とする請求項1に記載の超臨界流体成分抽出装置。
  4. 前記容器ラックが交換可能であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の超臨界流体成分抽出装置。
  5. 前記超臨界流体流入ニードルを通して超臨界流体を前記サンプル収納容器に供給する第1経路と、前記超臨界流体流出ニードルを通して超臨界流体を前記サンプル収納容器に供給する第2経路とを切り替える流路切替機構をさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の超臨界流体成分抽出装置。
  6. a) 第1の開口及び第2の開口にニードルシール構造を有するサンプル収納容器と、
    b) 前記サンプル収納容器を固定する容器ラックと、
    c) 前記容器ラックに固定されたサンプル収納容器の第1の開口に装着する位置と、該装着位置から外れた位置の間で第1ニードルを移動させる第1ニードル移動機構と、
    d) 前記容器ラックに固定されたサンプル収納容器の第2の開口に装着する位置と、該装着位置から外れた位置の間で第2ニードルを移動させる第2ニードル移動機構と、
    e) 前記第1ニードルを通して超臨界流体を前記サンプル収納容器に供給する第1経路と、前記第2ニードルを通して超臨界流体を前記サンプル収納容器に供給する第2経路とを切り替える流路切替機構と、
    を備えることを特徴とする超臨界流体成分抽出装置。
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