JP6413780B2 - カラムとニードルの相互接続機構 - Google Patents

カラムとニードルの相互接続機構 Download PDF

Info

Publication number
JP6413780B2
JP6413780B2 JP2015007351A JP2015007351A JP6413780B2 JP 6413780 B2 JP6413780 B2 JP 6413780B2 JP 2015007351 A JP2015007351 A JP 2015007351A JP 2015007351 A JP2015007351 A JP 2015007351A JP 6413780 B2 JP6413780 B2 JP 6413780B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
column
needle
liquid
rack
port
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015007351A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016133365A (ja
JP2016133365A5 (ja
Inventor
智之 山崎
智之 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP2015007351A priority Critical patent/JP6413780B2/ja
Priority to US14/993,540 priority patent/US9649634B2/en
Priority to CN201610023580.5A priority patent/CN105797429B/zh
Publication of JP2016133365A publication Critical patent/JP2016133365A/ja
Publication of JP2016133365A5 publication Critical patent/JP2016133365A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6413780B2 publication Critical patent/JP6413780B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01LCHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
    • B01L3/00Containers or dishes for laboratory use, e.g. laboratory glassware; Droppers
    • B01L3/56Labware specially adapted for transferring fluids
    • B01L3/563Joints or fittings ; Separable fluid transfer means to transfer fluids between at least two containers, e.g. connectors
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/04Preparation or injection of sample to be analysed
    • G01N30/16Injection
    • G01N30/18Injection using a septum or microsyringe
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01LCHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
    • B01L2200/00Solutions for specific problems relating to chemical or physical laboratory apparatus
    • B01L2200/02Adapting objects or devices to another
    • B01L2200/026Fluid interfacing between devices or objects, e.g. connectors, inlet details
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01LCHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
    • B01L2200/00Solutions for specific problems relating to chemical or physical laboratory apparatus
    • B01L2200/06Fluid handling related problems
    • B01L2200/0631Purification arrangements, e.g. solid phase extraction [SPE]
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01LCHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
    • B01L2200/00Solutions for specific problems relating to chemical or physical laboratory apparatus
    • B01L2200/06Fluid handling related problems
    • B01L2200/0689Sealing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01LCHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
    • B01L2300/00Additional constructional details
    • B01L2300/08Geometry, shape and general structure
    • B01L2300/0832Geometry, shape and general structure cylindrical, tube shaped
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/04Preparation or injection of sample to be analysed
    • G01N30/16Injection
    • G01N30/20Injection using a sampling valve
    • G01N2030/201Injection using a sampling valve multiport valves, i.e. having more than two ports
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/04Preparation or injection of sample to be analysed
    • G01N30/16Injection
    • G01N30/20Injection using a sampling valve
    • G01N2030/202Injection using a sampling valve rotary valves

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Clinical Laboratory Science (AREA)
  • Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Description

本発明は、カラムを利用して目的成分の分離又は精製を行う装置において、液体の流路に設けられたニードルをカラムと接続するための接続機構に関する。
例えば製薬分野などにおいては、化学合成により得られた各種の化合物をライブラリとして保管したり或いは詳細に分析したりするためのサンプルを収集することを目的として、液体クロマトグラフを利用した分取精製システムが使用されている。こうした分取精製システムとして、従来、特許文献1、特許文献2などに記載のシステムが知られている。
分取精製システムでは、試料溶液中の目的成分(化合物)を液体クロマトグラフで時間的に分離することにより目的成分毎に別々のトラップカラムに導入して一旦捕集する。その後に各トラップカラムに溶媒(溶出用溶媒)を流して該カラム内に捕集していた成分を短時間で溶出させることで、目的成分を高濃度に含有する溶液を容器(回収容器)に回収する。こうして分取した各溶液について蒸発・乾固処理を行って溶媒を除去し、目的成分を固形物として回収する。
なお、前記のようなトラップカラムからの目的成分の溶出(以下、これを「溶出処理」とよぶ)の前後には、それぞれ前処理及び後処理とよばれる処理が実行される。前処理は、溶出処理前のトラップカラムに所定の前処理液(目的成分によって選択される)を流すことにより、該トラップカラム内に存在する目的成分以外の成分(夾雑成分)を洗い流す工程である。また、後処理は、溶出処理後のトラップカラムを所定の後処理液でリンスして再利用可能な状態にする工程である。
ところで、こうした分取精製システムでは、トラップカラムに前記前処理液、溶出用溶媒、及び後処理液を流すために、液体が通る通路を内部に備えたニードルが使用される。該ニードルは先端がテーパー状に細くなるよう形成されており、且つ該ニードルの基部には可撓性の樹脂等から成る配管が接続される。一方、トラップカラムの入口端には樹脂等からなるニードルポートが設けられており、起立姿勢で支持されたトラップカラムの下端(入口端)のニードルポートに前記ニードルの先端を挿入することで該トラップカラムに前記配管が接続される。なお、ニードルポートの内部には上下方向に貫通する通路が形成され、該通路の下端(入口側)には上方に向かって径が小さくなる漏斗状の領域が形成されている。上述の通り、ニードルはその先端部がテーパー状であるため、該ニードルを上昇させてニードルポートの通路に挿入させると、ある程度上昇させた位置でニードルの先端部の外周面が前記通路の内周面に緊密に接触し、これによって液密性が確保される。
特開平2-122260号公報 特開2003-149217号公報
このとき、前記ニードルの上昇距離が不足していると、該ニードルと前記カラムとの接続部におけるシール性が不十分となり、逆にニードルの上昇距離が大きすぎると、該接続部に過剰な負担が掛かることになる。そのため、前記のようにニードルをカラムの入口端(下端)に設けられたニードルポートに挿入する際には、該ニードルの制御を厳密に行う必要がある。しかしながら、カラムやニードル、ニードルポートの各部の寸法には若干の個体差があるため、前記ニードルの上昇距離を、前記接続部において十分なシール性が発揮でき且つ過剰な負荷が生じないように制御することは困難であった。
また通常、分取精製システムでは、それぞれ異なる目的成分を捕集した複数のトラップカラムと各目的成分を回収するための複数の回収容器を装置内にセットできるようになっており、前記前処理、溶出処理、及び後処理が一つのトラップカラム毎に順次実行される。しかし、このように一つのトラップカラムに対する一連の工程が完了してから次のトラップカラムに対する処理を開始する方法では、全てのトラップカラムに対する処理を完了するまでに長時間を要するという問題がある。
こうした問題を解決する方法として、前記一連の工程、すなわち前処理、溶出処理、及び後処理の一部又は全部を二つ以上のカラムについて同時に(時間的に重複させて)行うことが考えられる。但し、そのためにはトラップカラムに液体を導入するためのニードルを二つ以上設ける必要がある。
上記のように液体導入用のニードルを二つ以上設ける場合、それらの駆動機構を共通化して装置構成を簡単にするため、両者を一つのベース部材の上に並べて立設することが望ましい。この場合、複数のトラップカラムをその入口端を下に向けた状態で前記ニードルに対応した間隔で配置しておけば、前記一つのベース部材を上下に駆動することで、両ニードルをそれぞれ異なるトラップカラムの入口端に同時に接続したり、該接続を同時に解除したりすることができる。
しかし、こうした構成では、高さ方向における各ニードルの先端位置や各トラップカラムの入口端の位置に僅かでも違いがあると、各ニードルとトラップカラムとの接続部において同等のシール性を得ることができず、いずれかの接続部から液漏れが発生したり、いずれかの接続部に過剰な負荷が掛かったりする可能性がある。
なお、これらの問題は上記のような分取精製システムに限らず、ニードルを用いてカラムを液体流路に接続する機能を備えた装置全般に共通するものである。
本発明は上記の点に鑑みて成されたものであり、その第1の課題は、カラムとニードルの相互接続機構において、カラムやニードルの寸法に誤差があっても両者の接続部に過剰な負荷を生じることなく確実に両者を接続できるようにすることである。また第2の課題は、カラムとニードルの相互接続機構において、複数のカラムと複数のニードルとを接続する際にいずれの接続部においても同等のシール性が達成できるようにすることである。
上記課題を解決するために成された第1発明に係るカラムとニードルの相互接続機構は、
a) 内部に液体が流通する流路を有し、後端に液体が供給される配管が接続されたニードルと、
b) カラムを起立姿勢で且つ上方に移動可能に保持するカラム保持部と、前記カラム保持部の下部に設けられた開口部とを有するカラムラックと、
c) 先端を上に向けた状態で前記開口部の直下に配置された前ニードル及び/又はカラムラックを所定の距離だけ上下方向に移動させることにより、前記ニードルを前記開口部を介して前記カラムの下端に挿入する移動手段と、
を有し、
前記移動手段により前記ニードル及び/又はカラムラックを所定の距離だけ上下方向に移動させた際に、前記ニードルが挿入されたカラムが該ニードルによって押し上げられ、前記カラムラック内において前記ニードルの挿入前よりも上方に移動した状態となることを特徴としている。
また、上記第1発明に係るカラムとニードルの相互接続機構は、
前記カラムが前記下端にニードルポートを有し、前記ニードルの先端部の外周面と該ニードルポートの内部に設けられたポート内通路の内周面のシール位置とが当接することにより、該ニードルと該カラムとが液密に接続されるものであって、
前記カラム保持部において、
前記ニードルの挿入前における前記カラムラックの上端から前記シール位置までの鉛直方向の距離が、
前記移動手段により前記ニードルを前記カラムの下端に挿入し、前記ニードルの先端部の外周面と前記シール位置とを当接させた際における、前記カラムラックの上端から前記ニードルの先端までの鉛直方向の距離よりも大きいものとすることができる。
上記課題を解決するために成された第2発明に係るカラムとニードルの相互接続機構は、
a) 内部に液体が流通する流路を有し、後端に液体が供給される配管が接続された複数のニードルと、
b) 前記複数のニードルがそれぞれ先端を上に向けた状態で立設されたベース部材と、
c) 複数のカラムの各々を起立姿勢で且つ上方に移動可能に保持する複数のカラム保持部と、前記複数のカラム保持部の各々の下部に設けられた開口部とを有するカラムラックと、
d) 前記複数のニードルがそれぞれ前記開口部の直下に配置された状態で前記ベース部材及び/又はカラムラックを上下方向に移動させることにより、前記カラムラックと前記ベース部材とを所定の距離まで接近させ、これにより前記ニードルを前記開口部を介して前記カラムの下端に挿入する移動手段と、
を有し、
前記移動手段により前記カラムラックと前記ベース部材とを前記所定の距離まで接近させた際に、前記ニードルが挿入されたカラムがいずれも該ニードルによって押し上げられ、前記カラムラック内において前記ニードルの挿入前よりも上方に移動した状態となることを特徴としている。
また、上記第2発明に係るカラムとニードルの相互接続機構は、
前記複数のカラムの各々が前記下端にニードルポートを有し、前記ニードルの先端部の外周面と、該ニードルポートの内部に設けられたポート内通路の内周面のシール位置とが当接することにより、該ニードルと該カラムとが液密に接続されるものであって、
前記カラム保持部の各々において、
前記ニードルの挿入前における前記カラムラックの上端から前記シール位置までの鉛直方向の距離が、
前記移動手段により前記カラムラックと前記ベース部材とを前記所定の距離まで接近させた際における、前記カラムラックの上端から前記ニードルの先端までの鉛直方向の距離よりも大きいものとすることができる。
上記構成から成る第1発明又は第2発明に係るカラムとニードルの相互接続機構によれば、ニードルをカラムに挿入した際に、カラムがニードルによって押し上げられる。このとき、カラムの自重により該カラムがニードルの先端に押しつけられるため、該ニードルの先端を該カラムの入口端に密着させることができる。これにより、ニードルやカラムの寸法に誤差があっても両者の接続部に過剰な負担を掛けることなく、確実に両者を接続することが可能となる。
また、前記第2発明において、カラムラック上の複数のカラムはいずれも独立に移動できるため、高さ方向における各ニードルの先端位置やカラムの入口端の位置にばらつきがあったとしても、各ニードルとカラムとの接続部において同等のシール性を得ることができる。従って、いずれのニードル及びカラムの接続部においても液漏れや過剰な負荷を発生させることなく複数のカラムに対する処理を並行して実行することが可能となる。
本発明の一実施例による接続機構を備えた回収・粉末化装置の概略構成図。 同実施例におけるトラップカラム周辺の拡大断面図であって、各カラムをカラムラックにセットする工程を示している。 同実施例におけるトラップカラム周辺の拡大断面図であって、ベース部材をカラムラックに接近させる工程を示している。 同実施例におけるトラップカラム周辺の拡大断面図であって、ニードルの先端がニードルポートの流路領域入口に当接した状態を示している。 同実施例におけるトラップカラム周辺の拡大断面図であって、ベース部材の上面をカラムラックの下面に当接させた状態を示している。 同実施例におけるトラップカラム周辺の拡大断面図であって、第1カラムの出口端にニードルを接続した状態を示している。 二つのトラップカラムに対する処理のタイムチャートであって、(a)は従来の装置による処理を示し、(b)は本実施例の装置による処理を示している。 本発明の別の実施例におけるトラップカラム周辺の拡大断面図であって、ベース部材の上面とカラムラックの下面とを離間させた状態で両者を所定の距離まで接近させた様子を示している。
以下、本発明を実施するための形態について実施例を挙げて説明する。図1は本発明の一実施例による回収・粉末化装置の概略構成図である。この回収・粉末化装置は、上述した分取精製システムに含まれるものであり、図示しない分取液体クロマトグラフ装置によって分離されてトラップカラムに捕集された目的成分を、該トラップカラムから回収して粉末化するための装置である。
カラムラック10には、2本のトラップカラム(以下それぞれ「第1カラム20a」、「第2カラム20b」とよぶ)が、それぞれ入口端を下向きに、出口端を上向きにした状態で起立保持される。なお、これらのカラム20a、20bには、予め図示しない分取液体クロマトグラフによって分離された互いに異なる目的成分が捕集されている。
回収容器ラック30には、第1カラム20a及び第2カラム20bから溶出された目的成分をそれぞれ回収するための2本の回収容器(以下それぞれ「第1容器31a」、「第2容器31b」とよぶ)が前記カラム20a、20bに対応した間隔で並べて収容されている。また、回収容器ラック30には、回収容器31a、31bを加温するためのヒータ32が設けられている。
なお、図1では便宜上、第2カラム20bを第1カラム20aの右隣に示し、第2容器31bを第1容器31aの右隣に示しているが、実際には第2カラム20bは第1カラム20aの後方(すなわち紙面方向奥側)に配置され、第2容器31bは第1容器31aの後方に配置されている。
カラムラック10及び回収容器ラック30の上方には、第1カラム20aからの溶出液を第1容器31aに送るための第1回収ヘッド40aと、第2カラム20bからの溶出液を第2容器31bに移送するための第2回収ヘッド40bとが設けられている。第1回収ヘッド40aと第2回収ヘッド40bは、いずれも配管42a、42bと、該配管42a、42bの両端にそれぞれ先端を下に向けた状態で接続されたニードル(以下「溶出液回収ニードル41a、41b」とよぶ)及び吐出ノズル43a、43bを備えている。吐出ノズル43a、43bの外周にはガス供給管44a、44bが設けられており、該ガス供給管44a、44bにはそれぞれ第1ガス源91a及び第2ガス源91bから霧化用ガス(例えば空気や窒素等)が供給される。また、配管42a、42bには溶出液回収ニードル41a、41bから該配管42a、42b内に流入した液体を排液口に至る排液流路46a、46bに送るか吐出ノズル43a、43b送るかを切り替えるための排出/回収切替バルブ45a、45bが設けられている。なお、第1回収ヘッド40aと第2回収ヘッド40bはそれぞれ図示しない駆動機構によって上下方向(図中のZ軸方向)、前後方向(図中のY軸方向)、及び左右方向(図中のX軸方向)に移動させることができる。
また、カラムラック10及び回収容器ラック30の上方には、第1カラム20a及び第2カラム20bを通過した前処理液及び後処理液(後述する)を外部に排出するための排液回収ヘッド50が設けられている。該排液回収ヘッド50は、配管52と該配管52の一端に先端を下に向けた状態で接続されたニードル(以下「排液回収ニードル51」とよぶ)を備えており、図示しない駆動機構によって上下、前後、及び左右に移動させることができる。
一方、カラムラック10の下方には、板状のベース部材60の上に先端を上方に向けた状態で立設された2本のニードル(以下それぞれ「第1給液ニードル61a」及び「第2給液ニードル61b」とよぶ)が配置されている。これらのニードル61a、61bはモータ等を含むベース駆動機構63によってベース部材60を駆動することで上下に移動させることができる。なお、該ベース駆動機構63は、専用のハードウェア及び/又はパーソナルコンピュータから成る制御部64によって制御される。なお、制御部64はベース駆動機構63以外にも各種の構成要素(ポンプやバルブ等)の動作を制御しているが、図1では簡略化のため制御線を省略している。
高圧バルブ71は、6つのポートa〜fを有し、各ポートa〜fを図中の実線で示すように連通させた状態と図中の点線で示すように連通させた状態とを切り替えることができる。高圧バルブ71のポートaは送液先切替バルブ73に接続されており、ポートbは前/後処理切替バルブ75に接続されている。また、ポートcはポートdと接続されており、ポートeは排液回収ニードル51の後端に、ポートfは排液口に至る流路に接続されている。
送液先切替バルブ73は、ポートaを介して供給された液体を第1給液ニードル61a又は第2給液ニードル61bのいずれかに択一的に送るためのものである。送液先切替バルブ73と第1給液ニードル61aの間の流路には、第1送液源切替バルブ74aを介して第1プランジャーポンプ81aが接続されている。この第1プランジャーポンプ81aは第1溶媒リザーバ53aに収容された溶出用溶媒(例えばジクロロメタン)を第1給液ニードル61aに送るためのものである。一方、送液先切替バルブ73と第2給液ニードル61bの間の流路には、第2送液源切替バルブ74bを介して低圧バルブ72のポートlが接続されている。
また、前/後処理切替バルブ75は、前処理液送給ポンプ82と後処理液送給ポンプ83のいずれか一方を高圧バルブ71のポートbに接続するためのものである。前処理液送給ポンプ82は前処理液選択バルブ76を介して複数の前処理液リザーバ54a〜54dに接続されている。一方、後処理液送給ポンプ83は後処理液選択バルブ77を介して複数の後処理液リザーバ55a〜55eに接続されている。
低圧バルブ72は、中心に設けられた一つのポートgとその周囲に設けられた5つのポートh〜lを有しており、ポートgをポートh〜lのいずれかに接続すると共に、ポートh〜lのうちの隣接するいずれか二つのポート同士を連通させることができる。ポートgは第2プランジャーポンプ81bの一端に接続され、ポートhは第2プランジャーポンプ81bの他端に接続される。また、ポートiは溶媒/洗浄液切替バルブ78に接続され、ポートjは洗浄ポート切替バルブ79に接続されている。ポートkは閉鎖されており、ポートlは上述の通り第2送液源切替バルブ74bに接続されている。
溶媒/洗浄液切替バルブ78は第2溶媒リザーバ53b内の溶出用溶媒(例えばジクロロメタン)と洗浄液リザーバ56内の洗浄液(例えば水)のいずれかを第2プランジャーポンプ81bに流入させるように流路を切り替えるものである。
洗浄ポート切替バルブ79は、ポートjを介して供給される洗浄液を、排液回収ニードル洗浄ポート65に流すか、溶出液回収ニードル洗浄ポート66及び吐出ノズル洗浄ポート67に流すかを切り替えるものである。
本実施例に係る回収・粉末化装置は、第1給液ニードル61aと第1カラム20a、及び第2給液ニードル61bと第2カラム20bをそれぞれ接続するための接続機構に特徴を有している。以下、この点について図2〜6を参照しつつ説明する。
図2に示すように、カラムラック10には各トラップカラム20a、20bを収容するための凹部であるカラム保持部11a、11bが設けられている。カラム保持部11a、11bの内径はトラップカラム20a、20bの外径よりも僅かに大きくなっており、これにより、カラム保持部11a、11bに収容された各トラップカラム20a、20bをそれぞれ上方に摺動させることができる。また、各カラム保持部11a、11bの底部中央にはニードル61a、61bを通過させるための開口部であるニードル通過口12a、12b(本発明における開口部に相当)が設けられている。
第1カラム20a及び第2カラム20bは、入口端を真下に向けた状態でカラム保持部11a、11bに上方から挿入される(図2)。これらのトラップカラム20a、20bの入口端及び出口端には、それぞれニードルを受容するためのニードルポート21a〜21dが取り付けられている。ニードルポート21a、21bの内部には、液体を通過させるためのポート内通路24a、24bが設けられている(ニードルポート21c、21dにもポート内通路が設けられているが、ここでは説明を省略する)。該ポート内通路24a、24bは円錐状のテーパー領域22a、22bと、該円錐の先端から延びる円筒状の流路領域23a、23bとで構成される。テーパー領域22a、22bはその内径がトラップカラム20a、20bの中心から遠い側から近い側に向かって徐々に小さくなっており、流路領域23a、23bはテーパー領域22a、22bの最小内径と同一の内径を有している。
ベース部材60には前記ニードル通過口12a、12bと対応する位置に第1給液ニードル61a及び第2給液ニードル61bが固定されている。該第1給液ニードル61aと第2給液ニードル61bは、それぞれ該先端を上方に向けた状態でベース部材60を貫通している。これらのニードル61a、61bは先端部がテーパー状に形成されており、該先端部の最小外径は前記ニードルポート21a、21bの流路領域23a、23bの内径よりも小さく、最大外径は該流路領域23a、23bの内径よりも大きくなっている
なお、本実施例に係る装置では、ニードル61a、61bの挿入前におけるカラムラック10の上端から前記入口端側のニードルポート21a、21bの流路領域23a、23bの下端までの鉛直方向の距離L1(図3参照)が、カラムラック10の下面とベース部材60の上面とを当接させた際におけるカラムラック10の上端からニードル61a、61bの先端までの鉛直方向の距離L2(図5参照)よりも大きくなっている。このとき、ニードル61a、61b、トラップカラム20a、20b、ニードルポート21a、21b、カラムラック10、及びベース部材60等の製造上又は組み立て上の公差を考慮して、第1カラム20aと第1給液ニードル61aの組み合わせ、及び第2カラム20bと第2給液ニードル61bの組み合わせの双方で確実にL1>L2となるように各部の寸法を設定することが望ましい。
更に、ベース部材60の上面には、ニードル61a、61bの先端を保護するための二つの円筒形のスリーブ62a、62bが、それぞれニードル61a、61bを囲繞するように固定されている。これらのスリーブ62a、62bは、内径がニードルポート21a、21bの外径よりも大きく、外径が前記ニードル通過口12a、12bの内径よりも小さくなっている。
第1カラム20a及び第2カラム20bの入口端に第1給液ニードル61a及び第2給液ニードル61bを接続する際には、図3のようにカラムラック10に第1カラム20a及び第2カラム20bをセットした状態で、制御部64の制御の下にベース駆動機構63によりベース部材60を上方に移動させる。これにより、まずニードル61a、61b及びスリーブ62a、62bがニードル通過口12a、12bを介してカラムラック10内に下方から進入する。そして、ベース部材60の上昇に伴って、ニードル61a、61bの先端部がニードルポート21a、21bのポート内通路24a、24bに進入し、該先端部がテーパー領域22a、22bの内周面にガイドされながら上昇していく。そして、ニードル61a、61bの先端部の外周面が流路領域23a、23bの入口(下端)に接触する。図4はこのときの状態を表している。同図に示すとおり、ニードル61a、61bの先端部が流路領域23a、23bの入口に到達した時点では、ベース部材60の上面はカラムラック10の底面から離間した状態にある。
上述したようにニードル61a、61b先端部は、その最大外径が流路領域23a、23bの内径よりも大きいため、これ以上ポート内通路24a、bに進入することはできない。そのため、図4の状態から更にベース部材60が上昇すると、該ベース部材60と共に上昇するニードル61a、61bによってトラップカラム20a、20bが押し上げられ、カラム保持部11a、11b内を上方に摺動する。最終的には、ベース部材60の上面がカラムラック10の底面に当接するまで該ベース部材60が上昇し、図5に示すように各トラップカラム20a、20bがいずれもカラム保持部11a、11bの内底面から離間した状態となる。また、このときトラップカラム20a、20bの自重により、ニードル61a、61b先端の外周面が流路領域23a、23bの入口(本発明におけるシール位置に相当)に押しつけられて密着し、その結果、ニードル61a、61bとニードルポート21a、21bとが液密に接続される。
このように、本実施例に係る回収・粉末化装置は、ニードル61a、61bの挿入前におけるカラムラック10の上端からニードルポート21a、21bの流路領域23a、23bの下端までの鉛直方向の距離L1が、カラムラック10の下面とベース部材60の上面とを当接させた際におけるカラムラック10の上端からニードル61a、61bの先端までの鉛直方向の距離L2よりも大きく設定されていることにより、ベース部材60をカラムラック10に当接するまで上昇させた際に、トラップカラム20a、20bがいずれもその入口端に当接されたニードル61a、61bによって押し上げられた状態となる。そのため、ニードル61a、61b先端とニードルポート21a、21bとを確実に密着させることができる。また、第1カラム20a、及び第2カラム20bはカラム保持部11a、11b内でそれぞれ独立に上下動できるため、ニードル61a、61bの長さやニードルポート21a、21bの高さ位置等に僅かな違いがあっても、各ニードル61a、61bとニードルポート21a、21bとの接続部において同等のシール性を得ることができる。
次に、本発明に係る回収・粉末化装置を用いたトラップカラムからの目的成分の回収手順について説明する。図7(b)は本実施例における第1カラム20a及び第2カラム20bに対する処理のタイムテーブルの一例である。同図に示すように、本実施例に係る回収・粉末化装置では、二つのトラップカラムに対する処理の一部が時間的に重複して実行される。
まず、ユーザが予め目的成分を捕集させた2本のトラップカラム20a、20bをカラムラック10にセットし、制御部64に処理の開始を指示する。制御部64は、上述のようにベース部材60を上昇させて第1給液ニードル61a及び第2給液ニードル61bをそれぞれ第1カラム20a及び第2カラム20bの入口端に接続する。更に制御部64は、図示しない駆動機構を駆動することにより、排液回収ヘッド50を移動させて排液回収ニードル51を第1カラム20aの出口端(上端)に設けられたニードルポート21cに接続する(図6)。このとき、排液回収ニードル51によって第1カラム20aが下方に押されるため、該第1カラム20aの入口端に設けられたニードルポート21aと第1給液ニードル61aの先端とが更に密着する。
続いて、制御部64は、高圧バルブ71を図1中の点線で示す連通状態にすると共に、前処理液リザーバ54a〜54dのうち、予めユーザが指定したリザーバがポートbに連通するように、前/後処理切替バルブ75及び前処理液選択バルブを切り替える。ここでは、前処理液として純水を収容したリザーバ54aをポートbに連通させるものとする。更に制御部64は、ポートaから流出した液体が、第1給液ニードル61aへと流れるように送液先切替バルブ73及び第1送液源切替バルブ74aを切り替えた上で、前処理液送給ポンプ82を駆動させる。すると、前処理液送給ポンプ82によってリザーバ54a中の前処理液(純水)が吸引され、前/後処理切替バルブ75、ポートb、ポートa、送液先切替バルブ73、第1送液源切替バルブ74a、第1給液ニードル61aを経て、第1カラム20aに導入される。該前処理液は第1カラム20aの内部を下から上に向かって通過し、排液回収ニードル51及びポートe、ポートfを介して外部に排出される。これにより、トラップカラム20aに目的成分を捕集する際に、該目的成分と共にトラップカラム20a内の吸着剤に付着した塩類などの不所望で水溶性の物質(夾雑成分)がトラップカラム20aから除去される。なお、吸着剤に捕集されている目的成分は水には殆ど溶出しないため、この時点ではトラップカラム20a内に捕集された状態が維持される。
前処理液の送液開始から所定の時間t1が経過すると、制御部64は、前処理液送給ポンプ82を停止させる。そして、図示しない駆動機構を制御することにより、排液回収ヘッド50を移動させて排液回収ニードル51を第1カラム20aの出口端から抜去し、更に、第1回収ヘッド40aを移動させて溶出液回収ニードル41a及び吐出ノズル43aをそれぞれ第1カラム20aの出口端及び第1容器31aに挿入する。このとき、排出/回収切替バルブ45aを切り替えることにより、溶出液回収ニードル41aに流入した液体が排液流路46aに流れるようにしておく。更に制御部64は第1送液源切替バルブ74aを切り替えると共に、第1プランジャーポンプ81aを駆動させることにより、第1溶媒リザーバ53a内の溶出用溶媒、ここではジクロロメタンを第1給液ニードル61aを介して第1カラム20aに供給する。
ジクロロメタンは水よりも比重が大きく(比重1.32)、水との相溶性もない。そのため、第1カラム20aの入口端からジクロロメタンが導入されると、ジクロロメタンは第1カラム20a内に存在していた水とあまり混じることなく、ジクロロメタンと水との界面は徐々に上昇してゆく。すなわち、ジクロロメタンは水を押し上げながら第1カラム20aの底部から徐々に溜まってゆく。一方、押し上げられた水は第1カラム20aの出口端から溢れ出し、溶出液回収ニードル41a及び排出/回収切替バルブ45aを経て排液流路46aから外部に排出される。
制御部64は、第1カラム20a内の空隙容積、つまり溶出用溶媒(ジクロロメタン)を導入し始める直前に第1カラム20a内に溜まっている前処理液(水)の容量と、第1プランジャーポンプ81aによる溶出用溶媒の送液流量とを基に、溶出用溶媒の送液開始から該溶出用溶媒が第1カラム20aから排出され始めるまでの時間tを予測し、溶出用溶媒の送液開始からの経過時間が該時間tに達したか否かを判定する。溶出用溶媒は強い溶出力を有するため、吸着剤に捕集されていた目的化合物は前処理液には溶け出さないが溶出用溶媒には溶け出す。従って、溶出用溶媒が第1カラム20aから排出され始めるようになるとほぼ同時に、該溶出用溶媒中に目的化合物が含まれ始める。
制御部64は溶出用溶媒の送液開始からの経過時間が前記時間tに達したことを認識すると、排出/回収切替バルブ45aを排液流路46a側から吐出ノズル43a側に切り替えることで第1カラム20aからの溶出液の回収を開始する。
また同時に制御部64は、第1ガス源91aに設けられた開閉バルブ92aを開放することでガス供給管44aへの霧化用ガスの供給を開始する。また、ヒータ32による回収容器ラック30の加熱を開始し、これにより第1容器31a(及び第2容器31b)を加温し始める。目標温度としては、例えば溶出用溶媒の沸点と同程度又はそれよりも少し高い程度としておけばよい。なお、霧化用ガスの供給や回収容器31a、31bの加温は溶出液の回収を始めるよりも前に開始しても構わない。
吐出ノズル43aから第1容器31a内に滴下される前記溶出液は、ごく近傍にガス供給管44aから噴出されたガス流が存在するため、細かい液滴となって周囲に飛散する。第1容器31aは上述のように加温されているため、第1容器31aの内周壁面や内底壁面に付着した液滴の乾燥が促進され、該液滴中の目的成分が粉末として回収される。
また、制御部64は上記のような第1カラム20aに対する溶出処理と並行して第2カラム20bに対する前処理及び溶出処理を実行する(図7(b)参照)。すなわち、制御部64は、上記のように第1カラム20aに対する前処理の終了後に該カラム20aから排液回収ニードル51を抜去すると、該ニードル51を排液回収ニードル洗浄ポート65にて洗浄(詳細は省略する)した上で第2カラム20bの出口端に接続する。そして、前処理液選択バルブ76によって、予め指定された前処理液リザーバ(例えばリザーバ54a)を選択すると共に、ポートaから流出した液体が第2給液ニードル61bに供給されるよう送液先切替バルブ73及び第2送液源切替バルブ74bを切り替え、前処理液送給ポンプ82を駆動させる。これにより、リザーバ54a内の前処理液(純水)によって第2カラム20b内の夾雑成分が除去される。その後制御部64は、設定時間t1が経過した時点で前処理液送給ポンプ82を停止させ、排液回収ニードル51を第2カラム20bの出口端から抜去する。そして、第2回収ヘッド40bを移動させて溶出液回収ニードル41bを第2カラム20bの出口端に接続すると共に、吐出ノズル43bを第2容器31bに挿入する。続いて制御部64は、第2送液源切替バルブ74bを切り替えることにより低圧バルブ72のポートlと第2給液ニードル61bを連通させ、更に、溶媒/洗浄液切替バルブ78を切り替えて第2溶媒リザーバ53bを選択する。そして、この状態で第2プランジャーポンプ81bを駆動させつつ低圧バルブ72を図1中の点線で示す連通状態と実線で示す連通状態との間で交互に切り替えることにより、第2溶媒リザーバ53b内の溶出用溶媒(例えばジクロロメタン)を第2給液ニードル61bを介して第2カラム20bの入口端に送給する。これにより、第2カラム20b内で押し上げられた前処理液(すなわち水)は第2カラム20bの出口端から溢れ出し、溶出液回収ニードル41b及び排出/回収切替バルブ45bを経て排液流路46bから外部に排出される。その後、溶出用溶媒の送給開始から上述の時間tが経過した時点で、排出/回収切替バルブ45bを排液流路46b側から吐出ノズル43b側に切り替えることで第2カラム20bからの溶出液の回収を開始する。また、同時に第2ガス源91bに設けられた開閉バルブ92bを開放してガス供給管44bへの霧化ガスの供給を開始する。
次に制御部64は第1カラム20aへの溶出用溶媒の送液開始からの経過時間が設定時間t2に達したか否かを判定する。t2は予め設定された時間であり、本実施例では実験や計算で明らかになった、溶出用溶媒の送液開始から、第1カラム20aから目的成分が全て溶出し終えるまでの時間である。制御部64は設定時間t2が経過したと判断すると、第1プランジャーポンプ81aを停止させると共に、第1ガス源91aの開閉バルブ92aを閉鎖する。
次いで制御部64は、第1回収ヘッド40aを移動させて溶出液回収ニードル41a及び吐出ノズル43aをそれぞれ第1カラム20a及び第1容器31aから抜去する。そして、排液回収ヘッド50を移動させて排液回収ニードル51を第1カラム20aの出口端に挿入し、後処理液リザーバ55a〜55eのうち、予めユーザが指定したリザーバがポートbに連通するように、後処理液選択バルブ77及び前/後処理切替バルブ75を切り替える。なお、ここでは、後処理液としてアセトニトリルを収容したリザーバ55aをポートbに連通させるものとする。更に制御部64は、ポートaから流出した液体が、第1給液ニードル61aへと流れるように、送液先切替バルブ73及び第1送液源切替バルブ74aを切り替えた上で、後処理液送給ポンプ83を駆動させる。すると、後処理液送給ポンプ83によってリザーバ55a中の後処理液(アセトニトリル)が吸引され、前/後処理切替バルブ75、ポートb、ポートa、送液先切替バルブ73、第1送液源切替バルブ74a、第1給液ニードル61aを経て、第1カラム20aに導入される。該後処理液は第1カラム20aの内部を下から上に向かって通過し、排液回収ニードル51及びポートe、ポートfを介して外部に排出される。これにより、第1カラム20a内の吸着材が後処理液によってリンスされ、再利用可能な状態となる。
制御部64は、トラップカラム20a、20b内の空隙容積と後処理液送給ポンプ83による後処理液の送液流量とを元に、後処理液の送液開始からトラップカラム20a、20b内部が全て後処理液で置換されるまでの時間t3を予測し、後処理液の送液開始からの経過時間がt3に達した時点で後処理液送給ポンプ83を停止する。
以上により第1カラム20aの後処理が完了した後、第2カラム20bへの溶出用溶媒の供給開始から時間t2が経過すると、続いて制御部64は第2カラム20bの後処理を開始する。すなわち、まず第2回収ヘッド40bを移動させて溶出液回収ニードル41b及び吐出ノズル43bをそれぞれ第2カラム20b及び第2容器31bから抜去する。そして、排液回収ヘッド50を移動させて排液回収ニードル51を第2カラム20bの出口端に挿入し、送液先切替バルブ73及び第2送液源切替バルブ74bを切り替えると共に後処理液送給ポンプ83を駆動させる。これにより所定の後処理液(例えばリザーバ55a内のアセトニトリル)が第2給液ニードル61bから第2カラム20bの入口端に導入され、第2カラム20bの内部がリンスされる。その後、制御部64は該第2カラム20bへの後処理液の供給開始から時間t3が経過した時点で後処理液送給ポンプ83を停止し、排液回収ニードル51、溶出液回収ニードル41a、41b、及び吐出ノズル43a、43bをそれぞれ排液回収ニードル洗浄ポート65、溶出液回収ニードル洗浄ポート66、及び吐出ノズル洗浄ポート67で洗浄する(詳細は省略する)。
以上により第1カラム20a及び第2カラム20bからの目的成分の回収が終了すると、ユーザはトラップカラム20a、20b及び回収容器31a、31bをそれぞれカラムラック10及び回収容器ラック30から取り外す。その後、続いて別のトラップカラムからの目的成分の回収を行う場合には、新たなトラップカラム及び回収容器をカラムラック10及び回収容器ラック30にセットし、制御部64に処理の開始を指示する。
このように、本実施例に係る回収・粉末化装置によれば、ベース部材60上に第1給液ニードル61a及び第2給液ニードル61bの二つのニードルを設け、これらを同時に第1カラム20a及び第2カラムに接続する構成としたことにより、二つのカラムに対する処理を並行して行うことができる。そのため、従来のように一つのカラムに対する一連の処理(前処理、溶出処理、及び後処理)が完了してから次のカラムに対する処理を開始していた場合に比べて、処理時間を短縮することができる。例えば、図7に示すように、各カラムに対する前処理を1時間、溶出処理を2時間、後処理を1時間行う場合、従来(図7(a))は二つのカラムに対する処理が完了するまで8時間を要していたのに対し、本実施例(図7(b))ではこれを5時間に短縮することができる。
なお、上記実施例は本発明の一例にすぎないから、本発明の趣旨の範囲で適宜変更、修正、追加などを行っても本願請求の範囲に包含されることは明らかである。例えば、上記実施例ではカラム20a、20bの入口端にニードル61a、61bを接続する際に、ベース部材60の上面とカラムラック10の底面とを当接させるものとしたが、これに代わり、両者を離間させた状態で所定の距離まで接近させる構成としてもよい。この場合、例えば図8に示すように、カラムラック10を平行に配置した複数の棒等からなる支持部材93の上に載置する構成とし、カラム20a、20bの入口端にニードル61a、61bを接続する際には、ベース部材60を、その上面が該支持部材93の下端に当接する位置まで上昇させる。この場合、本発明における「カラムラックとベース部材とを所定の距離まで接近させた際における、カラムラックの上端からニードルの先端までの鉛直方向の距離」は図8中のL2で示す通りとなる。
また、上記実施例ではベース部材に2本のニードルを立設し、これらのニードルをカラムラック上の2本のカラムに同時に接続するものとしたが、これに限らず、例えばベース部材に3本以上のニードルを立設し、これらのニードルをカラムラック上の3本以上のカラムに同時に接続するようにしてもよい。
あるいは、ベース部材にニードルを1本のみ立設し、該ニードルをカラムラックに収容された1本のカラムに接続する構成としてもよい。このような構成においても、ニードルとカラムとの接続部に過剰な負担を掛けることなしに、確実に両者を接続するという効果を達成することができる。
10…カラムラック
11a、11b…カラム保持部
12a、12b…ニードル通過口
20a…第1カラム
20b…第2カラム
21a〜21d…ニードルポート
22a、22b…テーパー領域
23a、23b…流路領域
24a、24b…ポート内通路
30…回収容器ラック
31a…第1容器
31b…第2容器
40a…第1回収ヘッド
40b…第2回収ヘッド
41a、41b…溶出液回収ニードル
43a、43b…吐出ノズル
60…ベース部材
61a…第1給液ニードル
61b…第2給液ニードル
63…ベース駆動機構
64…制御部
93…支持部材

Claims (4)

  1. a) 内部に液体が流通する流路を有し、後端に液体が供給される配管が接続され、先端部がテーパー状に形成されたニードルと、
    b) 入口端に、内部に液体を流通させるためのポート内通路が形成されたニードルポートを有するカラムと、
    c) 前記カラムを、前記入口端を下に向けた起立姿勢で且つ上方に移動可能に保持するカラム保持部と、前記カラム保持部の下部に設けられた開口部とを有するカラムラックと、
    d) 先端を上に向けた状態で前記開口部の直下に配置された前記ニードル及び/又は前記カラムラックを所定の距離だけ上下方向に移動させることにより、前記ニードルを前記開口部を介して前記カラムの下端の前記ポート内通路に挿入する移動手段と、
    を有し、
    前記ポート内通路が、
    上方にいくにつれて径が小さくなる円錐状のテーパー領域と、
    前記テーパー領域の最小内径と同一の内径を有し、該テーパー領域の上端に連なる円筒状の流路領域と、
    を備え、
    前記ニードルの最小外径が前記流路領域の内径よりも小さく、
    前記ニードルの最大外径が前記流路領域の内径よりも大きいものであって、
    前記移動手段により前記ニードル及び/又は前記カラムラックを前記所定の距離だけ上下方向に移動させた際に、前記ニードルが挿入された前記カラムが該ニードルによって押し上げられ、前記カラムラック内において前記ニードルの挿入前よりも上方に移動した状態となることを特徴とするカラムとニードルの相互接続機構。
  2. 記ニードルの前記先端部の外周面と、前記流路領域の下端であるシール位置の内周面とが当接することにより、前記ニードルと前記カラムとが液密に接続されるものであって、
    前記カラム保持部において、
    前記ニードルの挿入前における前記カラムラックの上端から前記シール位置までの鉛直方向の距離が、
    前記移動手段により前記ニードルを前記カラムの下端に挿入し、前記ニードルの前記先端部の外周面と前記シール位置とを当接させた際における、前記カラムラックの上端から前記ニードルの先端までの鉛直方向の距離よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のカラムとニードルの相互接続機構。
  3. a) 内部に液体が流通する流路を有し、後端に液体が供給される配管が接続され、先端部がテーパー状に形成された複数のニードルと、
    b) 入口端に、内部に液体を流通させるためのポート内通路が形成されたニードルポートをそれぞれ有する複数のカラムと、
    c) 前記複数のニードルがそれぞれ先端を上に向けた状態で立設されたベース部材と、
    d) 前記複数のカラムの各々を、前記入口端を下に向けた起立姿勢で且つ上方に移動可能に保持する複数のカラム保持部と、前記複数のカラム保持部の各々の下部に設けられた開口部とを有するカラムラックと、
    e) 前記複数のニードルがそれぞれ前記開口部の直下に配置された状態で前記ベース部材及び/又は前記カラムラックを上下方向に移動させることにより、前記カラムラックと前記ベース部材とを所定の距離まで接近させ、これにより前記ニードルを前記開口部を介して前記カラムの下端の前記ポート内通路に挿入する移動手段と、
    を有し、
    前記ポート内通路が、
    上方にいくにつれて径が小さくなる円錐状のテーパー領域と、
    前記テーパー領域の最小内径と同一の内径を有し、該テーパー領域の上端に連なる円筒状の流路領域と、
    を備え、
    前記ニードルの最小外径が前記流路領域の内径よりも小さく、
    前記ニードルの最大外径が前記流路領域の内径よりも大きいものであって、
    前記移動手段により前記カラムラックと前記ベース部材とを前記所定の距離まで接近させた際に、前記ニードルが挿入された前記カラムがいずれも該ニードルによって押し上げられ、前記カラムラック内において前記ニードルの挿入前よりも上方に移動した状態となることを特徴とするカラムとニードルの相互接続機構。
  4. 複数のニードルの各々の前記先端部の外周面と、前記複数のカラムの各々の前記流路領域の下端であるシール位置の内周面とが当接することにより、前記ニードルと前記カラムとが液密に接続されるものであって、
    前記カラム保持部の各々において、
    前記ニードルの挿入前における前記カラムラックの上端から前記シール位置までの鉛直方向の距離が、
    前記移動手段により前記カラムラックと前記ベース部材とを前記所定の距離まで接近させた際における、前記カラムラックの上端から前記ニードルの先端までの鉛直方向の距離よりも大きいことを特徴とする請求項3に記載のカラムとニードルの相互接続機構。
JP2015007351A 2015-01-19 2015-01-19 カラムとニードルの相互接続機構 Active JP6413780B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015007351A JP6413780B2 (ja) 2015-01-19 2015-01-19 カラムとニードルの相互接続機構
US14/993,540 US9649634B2 (en) 2015-01-19 2016-01-12 Interconnection mechanism for column and needle
CN201610023580.5A CN105797429B (zh) 2015-01-19 2016-01-14 用于柱和针的互连机构

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015007351A JP6413780B2 (ja) 2015-01-19 2015-01-19 カラムとニードルの相互接続機構

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2016133365A JP2016133365A (ja) 2016-07-25
JP2016133365A5 JP2016133365A5 (ja) 2017-07-20
JP6413780B2 true JP6413780B2 (ja) 2018-10-31

Family

ID=56407669

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015007351A Active JP6413780B2 (ja) 2015-01-19 2015-01-19 カラムとニードルの相互接続機構

Country Status (3)

Country Link
US (1) US9649634B2 (ja)
JP (1) JP6413780B2 (ja)
CN (1) CN105797429B (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20210077747A1 (en) * 2019-09-12 2021-03-18 Dionex Softron Gmbh Needle Assembly and a Needle Receiving Assembly With Integrated Alignment, a Capillary Injection Assembly, System And Method

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2556115B2 (ja) 1988-10-31 1996-11-20 株式会社島津製作所 分取用液体クロマトグラフ
US6689108B2 (en) * 1998-11-13 2004-02-10 Elan Pharma International Limited Device for measuring a volume of drug
AU2001242610A1 (en) * 2000-03-28 2001-10-08 Elan Pharma International Limited Device for measuring a volume of drug
JP3719407B2 (ja) 2001-11-13 2005-11-24 株式会社島津製作所 分取液体クロマトグラフ
JP4047717B2 (ja) * 2002-12-27 2008-02-13 株式会社日本点眼薬研究所 糖蛋白物質自動精製装置並びに同装置に使用する溶液カートリッジ、カラムカートリッジ及び流路カートリッジ
EP1443330A1 (en) * 2003-02-03 2004-08-04 Gilson Sas Methods, rack and device for preparing samples for analysis
US20090014373A1 (en) * 2008-09-18 2009-01-15 Agilent Technologies, Inc. Magazine for Separation Columns
JP5799889B2 (ja) * 2012-05-15 2015-10-28 株式会社島津製作所 分取精製装置
JP5880269B2 (ja) * 2012-05-15 2016-03-08 株式会社島津製作所 分取精製装置
JP6070450B2 (ja) * 2013-01-22 2017-02-01 株式会社島津製作所 超臨界流体成分抽出装置

Also Published As

Publication number Publication date
US9649634B2 (en) 2017-05-16
US20160209376A1 (en) 2016-07-21
JP2016133365A (ja) 2016-07-25
CN105797429B (zh) 2018-07-27
CN105797429A (zh) 2016-07-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5924113B2 (ja) ニードル洗浄機構
JP5799889B2 (ja) 分取精製装置
JP5532999B2 (ja) 分取精製装置
US9884267B2 (en) Preparative separation-purification system for controlling the passage of solution therein
US20210301284A1 (en) Nucleic acid extraction device and operating method therefor
JP4862948B2 (ja) 分取精製装置
US20130186831A1 (en) Collection System For Purification Flowstreams
JP6413780B2 (ja) カラムとニードルの相互接続機構
JP5906936B2 (ja) 分取精製装置
US20210123892A1 (en) Liquid chromatograph including passage switch valve
JP6206273B2 (ja) 分取精製方法及び分取精製装置
JP4385935B2 (ja) 自動試料注入装置
JP6365323B2 (ja) オートサンプラ
KR20190021828A (ko) 시료 분석용 칩, 이를 포함하는 시료 분석용 디바이스, 그리고 시료 분석용 칩에 장착되는 카트리지
CN108139369B (zh) 分离纯化装置及分离纯化方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170606

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170606

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180511

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180522

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180720

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180904

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180917

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6413780

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151