本発明の1つの目的は、製造コストを低減可能なランプ装置を提供することである。本発明の他の目的は、以下に例示する態様及び最良の実施形態、並びに添付の図面を参照することによって、当業者に明らかになるであろう。
以下に、本発明の概要を容易に理解するために、本発明に従う態様を例示する。
第1の態様において、ランプ装置は、
少なくとも1つの発光ダイオード及び/又は少なくとも1つのレーザ素子を含む車両用の少なくとも1つの光源と、
前記少なくとも1つの光源のランプID情報と、前記少なくとも1つの光源のランクを表すランク情報と、前記車両の仕向け先を表す仕向け先情報とが関連付けて記憶されている記憶部と、
前記ランプID情報、前記ランク情報及び前記仕向け先情報に基づき、前記少なくとも1つの光源の駆動電流を決定して前記少なくとも1つの光源の輝度を制御する輝度制御部と、
を備える。
第1の態様では、ランク情報は、ランプ装置の記憶部に予め設定されている。従って、ランプ装置は、記憶部を備えるだけでよい。言い換えれば、ランプ装置は、特許文献1に開示されたようなランク抵抗及びランク検出部を備える必要がない。このように、第1の態様では、ランプ装置の製造コストは、低減される。
ところで、発光ダイオード、レーザ素子等の光源が大量に製造される時に、各光源は、製造誤差によって、ばらつきを有する光(輝度)を発することになる。一般に、そのばらつきは、大きいけれども、ランプ装置は、光源のランク情報に基づき駆動電流を調整して光源の輝度を均一化することができる。
加えて、第1の態様では、車両の仕向け先を表す仕向け先情報が、ランプ装置の記憶部に予め設定されている。従って、ランプ装置の輝度制御部は、仕向け先情報に応じて、光源の駆動電流を決定することができる。ここで、仕向け先情報は、例えば北米、欧州、中国等の車両の販売国又は法規対象国を示す情報であり、ランプ装置は、仕向け先情報を用いて、光源のランク情報に基づく駆動電流(輝度)を法規に適合させることができる。このように、第1の態様では、汎用のランプ装置を提供することができる。同様に、光源のランプID情報も、ランプ装置の記憶部に予め設定されている。言い換えれば、ランプ装置が実際に備える光源に応じて、ランプID情報を記憶部に設定することができる。従って、第1の態様では、汎用の輝度制御部を提供することができる。
第1の態様に従属する第2の態様において、
前記ランク情報及び前記仕向け先情報は、前記ランプ装置の外部に配置されたデータ書き込み装置によって前記記憶部に書き込まれ、
前記少なくとも1つの光源が前記輝度制御部によって基準電流で駆動されて前記少なくとも1つの光源が基準輝度を有する光を発する時に、前記基準輝度は、前記ランプ装置の外部に配置された輝度測定器によって測定され、
前記ランク情報は、前記少なくとも1つの光源の前記基準輝度に起因してもよい。
第2の態様では、光源が基準輝度を有する光を発する時に、輝度測定器は、基準輝度を測定し、その後、データ書き込み装置は、その測定された基準輝度をランク情報としてランプ装置の記憶部に書き込むことができる。また、データ書き込み装置は、例えば同時に、ランク情報と仕向け先情報とを記憶部に書き込むことができる。
第3の態様において、ランプシステムは、
第1又は第2の態様に従属する前記ランプ装置と、
前記データ書き込み装置と、
前記輝度測定器と、
を備える。
第3の態様では、ランプシステムのランプ装置によって光源が基準輝度を有する光を発する時に、ランプシステムの輝度測定器は、基準輝度を測定し、その後、ランプシステムのデータ書き込み装置は、その測定された基準輝度をランク情報としてランプ装置の記憶部に書き込むことができる。
当業者は、例示した本発明に従う態様が、本発明の精神を逸脱することなく、さらに変更され得ることを容易に理解できるであろう。
以下に説明する最良の実施形態は、本発明を容易に理解するために用いられている。従って、当業者は、本発明が、以下に説明される実施形態によって不当に限定されないことを留意すべきである。
図1は、本発明に従うランプ装置及びランプシステムの構成例を示す。図1に示されるように、ランプシステムは、少なくともランプ装置30を備えている。ランプシステムは、例えばデータ書き込み装置60及び輝度測定器50を更に備えることができる。図1のランプ装置30は、自動車等の車両10に設けることができ、車両用のランプ装置である。光源32を備えるランプ装置30は、例えばヘッドライト、ターンライト(ウインカ)、テールライト等である。図1のランプ装置30は、光源32の輝度を制御する輝度制御部29を更に備えている。また、図1の輝度制御部29は、光源32の制御又は駆動に必要な情報又はデータを含む記憶部24を有している。言い換えれば、図1のランプ装置30は、記憶部24を輝度制御部29の内部に備えている。もちろん、記憶部24は、輝度制御部29及び/又は光源制御ユニット20の外部に配置されてもよい。
図1の車両10は、ランプ装置30だけでなく、例えばバッテリ40及び操作部70を有している。バッテリ40は、車両10に設けられる車両バッテリであり、例えば12[V]の電源電圧(車両電源電圧)を含んでいる。車両10の例えば運転者が操作部70を操作することによって、光源32は、点灯又は消灯することができる。言い換えれば、操作部70は、光源32の通常(運転時)の点灯を指示又は制御することができる。
ところで、光源32は、例えば発光ダイオードを含み、その発光ダイオードが大量に製造される時に、各発光ダイオードは、製造誤差によって、ばらつきを有する光(輝度)を発することになる。一般に、そのばらつきは、大きく、例えば特許文献1の表示回路(ランプ装置)では、ランク抵抗及びランク検出部を備える必要がある。しかしながら、図1のランプシステムでは、このようなランク抵抗及びランク検出部を備える必要がない。
具体的には、図1の光源32は、ランク抵抗を含む必要がなく、従って、図1の光源制御ユニット20は、ランク抵抗のランク電圧を検出するランク検出部を含む必要がない。但し、図1の光源制御ユニット20は、光源32のランクを表すランク情報34(図3参照)を記憶部24に予め設定する必要がある。このように、図1のランプ装置30は、記憶部24を備えるだけでよく、これにより、ランプ装置30の製造コストは、低減される。
なお、運転者(車両10の利用者)又は操作部70を介して光源32の通常の点灯(所定の輝度)が輝度制御部29に指示される前に、作業者(ランプシステムの利用者)又はデータ書き込み装置60を介して光源32の初期設定用又は調整用の点灯(基準輝度)が輝度制御部29に指示される必要がある。図1のランプシステムでは、光源32が基準輝度を有する光を発する時に、輝度測定器50は、その基準輝度を測定し、その後、データ書き込み装置60は、その測定された基準輝度をランク情報34としてランプ装置30の記憶部24に書き込むことができる。
図2は、図1のランプ装置30、データ書き込み装置60及び輝度測定器50の接続例を示す。なお、図2において、図1の操作部70は、図示されていない。ランク情報34が記憶部24に書き込まれる時に、操作部70は、作業者によって操作されないからである。もちろん、データ書き込み装置60を介して光源32の初期設定用又は調整用の点灯(基準輝度)が輝度制御部29に指示される時に、ランプシステムは、データ書き込み装置60だけでなく操作部70も利用してもよく、作業者は、データ書き込み装置60及び操作部70を操作してもよい。
図2のランプ装置30の光源制御ユニット20は、例えば第1のコネクタ部18及び第2のコネクタ部を有している。図2において、ランプ装置30は、第1のコネクタ部18を介してバッテリ40及びデータ書き込み装置60に接続されている。バッテリ40からの電力(車両電源電圧)は、光源制御ユニット20の電源部21に供給され、電源部21は、光源制御ユニット20の電源電圧(光源制御ユニット電源電圧)を生成することができる。これにより、光源制御ユニット20の輝度制御部29及び通信部26は、所定の動作を実行することができる。なお、図2のデータ書き込み装置60及び輝度測定器50の各々は、バッテリ40とは異なる電力部(図示せず)からの電力(家庭電源電圧又は内部バッテリ電源電圧)を入力又は使用して、所定の動作を実行することができる。もちろん、データ書き込み装置60及び/又は輝度測定器50は、バッテリ40からの電力(車両電源電圧)を入力して、データ書き込み装置電源電圧及び/又は輝度測定器電源電圧を生成してもよい。
図2に示されるように、データ書き込み装置60からの指示は、光源制御ユニット20の通信部21に伝達され、通信部21は、その指示を輝度制御部29に送ることができる。作業者は、データ書き込み装置60を操作して、データ書き込み装置60からの指示に光源32の基準電流を含ませることができる。ここで、光源32の基準電流は、例えば光源32の製造者から作業者に提供され、作業者は、光源32の基準電流をデータ書き込み装置60に予め設定することができる。輝度制御部29がデータ書き込み装置60からの指示(光源32の基準電流)を受けた後に、輝度制御部29は、光源32の駆動電圧を制御して、光源32を流れる電流(実電流)を基準電流(初期設定用又は調整用の目標電流)と一致させることができる。好ましくは、図2の光源制御ユニット20は、制御精度を向上させるために、例えば第1の抵抗27及び第2の抵抗28を含み、光源32の駆動電圧及び実電流をモニタすることができる。また、輝度制御部29は、光源32のオープン故障の有無及び/又はショート故障の有無を判定し、光源32の制御を停止可能であってもよい。
輝度制御部29によって光源32が基準電流で駆動される時に、光源32は、基準輝度を有する光を発することができる。但し、その基準輝度は、ばらつきを有している。即ち、光源32が大量に製造される時に、光源32のすべて(図2において、1つの光源32が示され、他の光源32は、図示されていない。)を同一の基準電流(初期設定用又は調整用の目標電流)で駆動する状態で、各光源32は、個々に異なる基準輝度を有してしまう。図2の輝度測定器50は、ランプ装置30が実際に備える光源32の基準輝度を測定し、その後、輝度測定器50は、実際に測定された光源32の基準輝度(初期設定用又は調整用の測定輝度)をデータ書き込み装置60に送ることができる。次に、データ書き込み装置60は、その測定された基準輝度(ランプ装置30が実際に備える光源32のランク情報34)を記憶部24に書き込むことができる。ランプ装置30は、光源32の測定された基準輝度に起因するランク情報に基づき駆動電流(通常又は運転時の目標電流)を調整して、異なる車両10(図1において、1つの車両10が示され、他の車両10は、図示されていない。)間で光源32の輝度を均一化することができる。
光源32のランクを表すランク情報34と一緒に車両10の仕向け先を表す仕向け先情報35(図3参照)が、ランプ装置30の記憶部24に予め設定されている。従って、ランプ装置30の輝度制御部29は、仕向け先情報35に応じて、光源32の駆動電流(通常又は運転時の目標電流)を決定することができる。ここで、例えば北米、欧州、中国等の車両10の販売国又は法規対象国を示す情報は、例えばランプ装置30又は車両10の製造者から作業者に提供され、作業者は、データ書き込み装置60を操作して、データ書き込み装置60からの指示に仕向け先情報35(例えば車両10が実際に販売される1つ国)を含ませることができる。図2のランプ装置30は、仕向け先情報35を用いて、光源32のランク情報34に基づく駆動電流に対応する通常又は運転時の輝度(発光輝度)を法規に適合させることができる。これにより、汎用のランプ装置30が提供される。同様に、光源32のランプID情報33(図3参照)も、ランプ装置30の記憶部24に予め設定されている。言い換えれば、ランプ装置30が実際に備える光源32に応じて、ランプID情報33を記憶部24に設定することができる。これにより、汎用の輝度制御部29又は光源制御ユニット20を提供することができる。なお、ランプID情報33は、光源32に対応する情報であり、例えば光源32の名称、種類、用途等の属性であってもよい。
図2は、光源32として4つの発光ダイオード及び省略された他の発光ダイオードを示している。もちろん、光源32は、1つの発光ダイオードだけを含んでもよく、発光ダイオードの数は、任意である。代替的に、光源32は、4つの発光ダイオード及び省略された他の発光ダイオードの代わりに、又は4つの発光ダイオード及び省略された他の発光ダイオードに加えて、1つのレーザ素子(例えばレーザダイオード)だけを含んでもよく、レーザ素子の数は、任意である。言い換えれば、光源32は、少なくとも1つの発光ダイオード及び/又は少なくとも1つのレーザ素子を含むだけでよい。発光ダイオード及びレーザ素子は、半導体に電流を流すことで発光する点で共通し、両者は、経年劣化による発光輝度の減少が少ないという利点を有している。発光ダイオードが共振器構造を有しない一方、レーザ素子が共振器構造を有する点で、両者は、異なっている。
なお、図2において、4つの発光ダイオード及び省略された他の発光ダイオード(光源32)は、直列接続されているが、4つの発光ダイオード及び省略された他の発光ダイオードは、並列接続されてもよい。
図3は、図1の記憶部24に記憶される情報(データ)の構造例を示す。記憶部24には、光源32のランクを表すランク情報34と車両10の仕向け先を表す仕向け先情報35とがデータ書き込み装置60によって例えば同時に関連付けて記憶されている。記憶部24は、例えばメモリであり、好ましく不揮発性メモリである。さらに好ましくは、記憶部24は、書き換え可能な不揮発性メモリ(例えばフラッシュメモリ)である。加えて、記憶部24は、処理部22に所定の動作を実行させるプログラムを記憶するROMと、処理部22のワーク領域を形成するRAMと、を更に含むことができる。光源32のランプID情報33は、例えばデータ書き込み装置60によって記憶部24又は不揮発性メモリに記憶されるが、ランプID情報33は、例えばプログラム又はROMに予め記憶されてもよい。
車両10の運転者が操作部70を操作することによって、光源32が点灯する時に、図1の処理部22は、記憶部24に予め設定されたランプID情報33、ランク情報34及び仕向け先情報35に基づき光源32の駆動電流(通常又は運転時の目標電流)を決定することができる。次に、処理部22は、駆動電流に対応するパラメータ(例えば駆動電圧のDuty比)を駆動部23に設定し、駆動部23は、そのパラメータに従って駆動電圧を生成する。光源32には、その駆動電圧が印加されて、光源32は、発光又は点灯する。駆動制御部25は、光源32に流れる光源32を流れる電流(実電流)を監視することができ、駆動制御部25は、光源32の実電流に基づきパラメータを変更又は維持するように、処理部22に指示することができる。処理部22からの指示(光源32の実電流)に応じて、処理部22は、パラメータを変更又は決定して、光源32の実電流を光源32の通常又は運転時の目標電流と一致させることができる。なお、当業者は、図1の光源制御ユニット20をランプECU(electronic control unit)と呼ぶこともできる。
図4は、本発明に従うもう1つのランプ装置30の構成例を示す。図4のランプ装置30は、例えば3つの光源32−1,32−2,32−3を備えることができる。図4において、2つの光源32−1,32−2は、例えばヘッドライトを構成し、光源32−1,32−2は、それぞれ、ヘッドライトの例えばハイビーム及びロービームに対応する。図4において、光源32−3は、例えばターンライト又はハザードランプを構成し、光源ユニット39は、車両10の例えば前部に設けられる。図4の光源ユニット39は、例えば3つのリフレクタ37−1,37−2,37−3及び3つのヒートシンク38−1,38−2,38−3を更に備えることができる。光源ユニット39は、典型的には、一体に形成されているが、例えば光源32−3、リフレクタ37−3及びヒートシンク38−3だけで、独立した部品を形成してもよい。
図4において、図1のデータ書き込み装置60及び輝度測定器50は、図示されていない。しかしながら、図4の記憶部24には、データ書き込み装置60及び輝度測定器50を介して3つの光源32−1,32−2,32−3に対応する3つのランク情報34−1,34−2,34−3(図5参照)が予め設定されている。加えて、3つのランク情報34−1,34−2,34−3と一緒に3つのランプID情報33−1,33−2,33−3(図5参照)が、ランプ装置30の記憶部24に予め設定されている。従って、図4のランプ装置20は、複数の光源32−1,32−2,32−3の各々を複数のランプID情報33−1,33−2,33−3のうちの対応する1つのランプID情報33−1,33−2,33−3を用いて、適切な駆動電流(発光輝度)で制御することができる。例えば光源32−1のランク情報34−1がランプID情報33−1と関連付けられているので、図4の処理部22は、例えば光源32−1のランク情報34−1に基づく駆動電流を決定して、その駆動電流に対応するパラメータを駆動部23−1に設定することができる。もちろん、例えば3つの仕向け先情報35−1,35−2,35−3(図5参照)も、ランプ装置30の記憶部24に予め設定されているので、例えば光源32−1の駆動電流は、例えばランプID情報33−1、ランク情報34−1及び仕向け先情報35−1に基づき決定される。
図4のランプ装置30は、例えば4つの操作部70−1,70−2,70−3,70−4を備えることができる。図4において、操作部70−1,70−2は、それぞれ、例えばヘッドライトのハイビーム及びロービームのON/OFFを指示又は制御することができる。車両10の運転者が例えば操作部70−1を操作することによって、例えば光源32−1は、点灯又は消灯することができる。
図4において、操作部70−3は、例えば左側のターンライトのON/OFFを指示又は制御することができる。操作部70−4は、例えばハザードランプのON/OFFを指示又は制御することができる。運転者が車両10を左折させる前に運転者が例えば操作部70−3を操作することによって、例えば光源32−3は、点灯(点滅)することができる。その後、運転者が車両10を左折させた後に例えば操作部70−3を自動的に操作することによって、例えば光源32−3の点灯(点滅)は、停止することができる。なお、図4の光源32−3は、例えば左側のターンライト又はハザードランプを構成することができ、ランプ装置30は、図示されない他の光源(例えば右側のターンライト又はハザードランプ)を更に備えることができる。言い換えれば、図4の光源ユニット39は、例えば、車両10の例えば左側の前部に設けられる左側前部光源ユニットであり、光源制御ユニット20は、図示されない他の光源ユニット(車両10の例えば右側の前部に設けられる右側前部光源ユニット)も制御することができる。
車両10の運転者が例えば操作部70−4を操作することによって、例えば光源32−3(例えば左側のターンライト又はハザードランプ)及び図示されない他の光源(例えば右側のターンライト又はハザードランプ)は、同時に点灯(点滅)又は消灯することができる。なお、ハザードランプの優先度は、ターンライトの優先度よりも高く設定されてもよく、例えば操作部70−3が操作部70−4と一緒に操作される時に、処理部22は、例えば光源32−3(例えば左側のターンライト又はハザードランプ)及び図示されない他の光源(例えば右側のターンライト又はハザードランプ)の双方を同時に点灯(点滅)させることができる。このように、図4の処理部22は、例えば2つの操作部からの操作部70−3,操作部70−4からの指示を調停することができる。
図4のランプ装置30は、例えば車両10の状態を出力可能な装置90を備えることができる。車両10の状況は、例えば走行状態、環境状態等を含むことできる。装置90は、例えばメータECU、車輪速センサ等であり、処理部22は、例えば通信部26を介してメータECU(装置90)から車両10の速度(走行状態)を入力することができる。車両10の速度が例えば所定の速度以上である時に、処理部22は、光源32−1(例えばヘッドライトのハイビーム)を自動的に点灯させることができる。図4において、装置90は、車両10の例えば速度を検出可能であるが、装置90は、車両10の例えば周辺照度(環境状態)を検出可能であってもよい。例えば、車両10の周辺照度が所定値よりも低い時に、処理部22は、光源32−2(例えばヘッドライトのロービーム)を自動的に点灯させてもよい。図4の装置90は、第1のコネクタ部18及び通信部26を介して処理部22と接続されているが、第1のコネクタ部18だけを介して処理部22と接続されてもよい。また、装置90は、車両10の例えば危険度(走行状態)を検出可能であってもよい。例えば、車両10の危険度が所定値以上である時に、処理部22は、光源32−3(例えばハザードランプ)を自動的に点灯(点滅)させてもよい。
図5は、図4の記憶部24に記憶される情報(データ)の構造例を示す。図4に示されるように、記憶部24は、例えば3つの光源32−1,32−2,32−3に対応する例えば3組の情報33−1,34−1,35−1,33−2,34−2,35−2,33−3,34−3,35−3を記憶している。図5の記憶部24は、変換情報36を更に記憶することができる。図5の変換情報36は、例えば1組の情報33−1,34−1,35−1から例えば1つの光源32−1の駆動電流情報に変換するために必要な変換デーブルである。もちろん、変換情報36は、変換デーブルの代わりに、例えば変換式であってもよい。なお、図5において、3つの仕向け先情報35−1,35−2,35−3が記憶部24に記憶されているが、車両10が実際に販売される1つ国は、予め決定可能である。従って、図5の記憶部24は、例えば3組の情報33−1,34−1,33−2,34−2,33−3,34−3及び1つの情報(3つの仕向け先情報35−1,35−2,35−3に相当する1つの仕向け先情報)を記憶してもよい。
図4の処理部22は、図5のランプID情報33−1、ランク情報34−1及び仕向け先情報35−1が変換情報36内のどの属性情報(例えば図5中の「ID1」)、どのランク範囲情報(例えば図5中の「B」)、及びどの仕向け先情報(例えば図5中の「1」)に該当するのかを判定することができる。その後、処理部22は、例えば光源32−1の駆動電流(例えば「ID1」、「B」、「1」に対応する駆動電流情報内の値(図5において「・・・・」で表されている。))を取得又は参照することができる。
図4の例えば駆動部23−1を介して例えば処理部22が図5の変換情報36内の駆動電流情報内の値(駆動電流)で例えば光源32−1を駆動する時に、その光源32−1が例えばリフレクタ37−1を用いて発する光の通常又は運転時の輝度(発光輝度)は、車両10が実際に販売される1つ国の法規に適合している。言い換えれば、図4の光源ユニット39が実際に設けられた車両10が車検に合格するように、図5の変換情報36内の駆動電流情報内の値は、設定されている。このような変換情報36は、例えば光源32−1,32−2,32−3の製造者から例えばランプ装置30又は車両10の製造者に提供される各光源の諸特性(基準電流を含む)に基づき予め生成することができる。
図4において、ランプ装置30は、1つの光源制御ユニット20を備えているが、例えば、ランプ装置30は、例えば3つの光源32−1,32−2,32−3に対応する例えば3の光源制御ユニットを備えてもよい。その場合、3の光源制御ユニットの各々は、例えば1つの処理部22、1つの駆動部及び1つの駆動制御部(1つの輝度制御部)、並びに1つの記憶部、1つの通信部及び1つの電源部を有してもよい。
図6は、本発明に従う他のランプ装置30の構成例を示す。図4において、ランプ装置30は、1つの光源制御ユニット20を備えているが、図6のランプ装置30は、例えば1つのマスタ型の光源制御ユニット20−1及び例えば1つのスレーブ型の光源制御ユニット20−2を備えることができる。図6の処理部22−1は、図5のランプID情報33−1、ランク情報34−1及び仕向け先情報35−1が変換情報36内のどの属性情報(例えば図5中の「ID1」)、どのランク範囲情報(例えば図5中の「B」)、及びどの仕向け先情報(例えば図5中の「1」)に該当するのかを判定することができる。その後、処理部22−1は、例えば光源32−1の駆動電流(例えば「ID1」、「B」、「1」に対応する駆動電流情報内の値)を取得又は参照することができる。その後、処理部22−1は、例えば通信部26−1、第2のコネクタ部19−1、通信部26−2及び第1のコネクタ部18−2を介して、例えばランプID情報33−1及び例えば光源32−1の駆動電流(例えば「ID1」、「B」、「1」に対応する駆動電流情報内の値)を処理部22−2に送ることができる。その後、処理部22−2は、駆動部23−1を介して光源32−1を駆動することができる。
図6において、図5の記憶部24は、例えばマスタ型の光源制御ユニット20−1だけに設けられているが、記憶部24は、例えばスレーブ型の光源制御ユニット20−2に設けられてもよい。即ち、光源制御ユニット20−1は、記憶部24の代わりに例えば記憶部14を有し、光源制御ユニット20−2は、記憶部14の代わりに例えば記憶部24を有してもよい。その場合、光源制御ユニット20−1は、例えば操作部70−1からの指示を処理部22−2に送ってもよく、その後、処理部22−2は、例えば1組の情報33−1,34−1,35−1に基づき例えば1つの光源32−1の駆動電流を決定してもよい。
本発明は、上述の例示的な実施形態に限定されず、また、当業者は、上述の例示的な実施形態を特許請求の範囲に含まれる範囲まで、容易に変更することができるであろう。