JP6067110B2 - 通信制御装置及び実装基板 - Google Patents

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Description

本発明は、アンテナを介して通信を行う通信制御装置及び実装基板に関し、例えば、一つのアンテナを共用して電力の送電・受電と情報伝達のための通信とを切り替えて行う通信制御装置に適用して有効な技術に関する。
スマートフォン等の携帯端末や家電製品の完全コードレス化の要求から、電源コード等を介さずに非接触で携帯端末等に電力を供給する非接触電力伝送を用いたシステム(以下、「ワイヤレス給電システム」と称する。)の実用化が進みつつある。例えば、離間して配置されたアンテナ(コイル)間の電磁誘導を利用した電磁誘導方式や電磁界の共振結合を利用した電磁共鳴方式等のワイヤレス給電システムが知られている。また、無線により情報の伝送を行う非接触通信技術に関する標準規格としてNFC(Near Field Communication)が知られており、NFC規格に準拠した小型携帯端末装置も普及し始めている。
電磁波を介したデータの送受信及び電力の受信を行うための従来技術として、例えば、第1のアンテナ回路によってデータの送受信を行い、第2のアンテナ回路によって受信した電磁波の電力を利用して内部回路を駆動する半導体装置が特許文献1に開示されている。また、一つのアンテナを用いて非接触通信と非接触充電を行う技術が特許文献2に開示されている。
特開2012−234551号公報 特開2011−30404号公報
ワイヤレス給電システムは、電力を送電する送電側装置と、送電された電力を受け取る受電側装置から構成される。受電側装置は、アンテナを介して受信した電力を基づいて所望の電圧等を生成するための電源部とアンテナを介してデータの送受信を行うための通信部とが形成された通信制御装置(通信モジュール)を備える。例えば受電側装置となる携帯端末は、電源部
によってアンテナを介して受け取った電力に基づいて内部回路の駆動やバッテリの充電等が可能にされ、通信部によって送電側装置等との間でデータ通信が可能にされる。近年、NFCによる通信に用いるアンテナと電磁共鳴方式のワイヤレス給電に用いるアンテナを共用し、電力の送電・受電と情報伝達のための通信とを切り替えて行うワイヤレス給電システム(以下、「NFC方式ワイヤレス給電システム」と称する。)の開発が進んでいる。NFC方式ワイヤレス給電システムでは電源部と通信部が一つのアンテナを共用する。
従来、NFC方式ワイヤレス給電システムのように一つのアンテナを用いて電力の送電・受電と情報伝達のための通信とを切り替えて行う通信モジュールは、電源部と通信部とが別個の実装基板に形成されているものが多く、通信モジュールの大規模化を招いていた。
本願発明者は、通信モジュールの小型化を図るために、一つの実装基板に電源部と通信部を形成することを検討した。しかしながら、単純に、電源部と通信部を同一実装基板に形成するだけでは、通信モジュールの特性が低下することが明らかとされた。例えば、電源部において発生したノイズが実装基板を介して通信部に伝播し、通信部の通信特性に悪影響を及ぼす虞がある。
このような課題を解決するための手段等を以下に説明するが、その他の課題と新規な特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される実施の形態のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記のとおりである。
すなわち、本通信制御装置は、アンテナが接続されるアンテナ電極と、アンテナ電極に接続される電源回路と、アンテナ電極に接続される通信回路とが実装基板に実装される。アンテナ電極は、実装基板の第1主面における一つの角部に配置される。通信回路は、角部を共有する第1主面の第1辺側に配置される。電源回路は、第1辺に対向する第2辺側に配置される。アンテナ電極と通信回路とを接続する第1信号経路は、第1辺に沿って延在する。アンテナ電極と電源回路とを接続する第2信号経路は、角部を共有し第1辺と直交する第3辺に沿って延在する。
本願において開示される実施の形態のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記のとおりである。
すなわち、通信制御装置の特性の低下を抑えつつ、通信制御装置の小型化を図ることが可能となる。
図1は、実施の形態1に係る通信制御装置を搭載したワイヤレス給電システムを例示する図である。 図2は、電源IC20、外付け容量COUT、及びコイル23によって構成される降圧型のスイッチングレギュレータを例示するブロック図である。 図3は、通信制御装置10を構成する実装基板100の模式的な断面を例示する説明図である。 図4は、実施の形態1に係る実装基板100のレイアウト配置の概略を示す説明図である。 図5は、実装基板100の導電層L1を例示する平面図である。 図6は、実装基板100の導電層L2を例示する平面図である。 図7は、実装基板100の導電層L3を例示する平面図である。 図8は、実装基板100の導電層L4を例示する平面図である。 図9は、トリマコンデンサCTXを接続した場合の実装基板100の導電層L4を例示する平面図である。 図10は、実装基板101の導電層L1を例示する平面図である。 図11は、実装基板101の導電層L2を例示する平面図である。 図12は、実装基板101の導電層L3を例示する平面図である。 図13は、実装基板101の導電層L4を例示する平面図である。 図14は、実装基板における熱伝導の傾向を例示する説明図である。 図15は、グラウンドパターンにスリットを形成した場合の実装基板における熱伝導の傾向を例示する説明図である。 図16は、実装の形態3に係る実装基板102のレイアウト配置の概略を示す説明図である。 図17は、実装基板102の導電層L1を例示する平面図である。 図18は、実装基板102の導電層L2を例示する平面図である。 図19は、実装基板102の導電層L3を例示する平面図である。 図20は、実装基板102の導電層L4を例示する平面図である。 図21は、実装基板103の導電層L1を例示する平面図である。 図22は、実装基板103の導電層L2を例示する平面図である。 図23は、実装基板103の導電層L3を例示する平面図である。 図24は、実装基板103の導電層L4を例示する平面図である。 図25は、実装の形態5に係る実装基板104のレイアウト配置の概略を示す説明図である。 図26は、実装基板104の導電層L1を例示する平面図である。 図27は、実装基板104の導電層L2を例示する平面図である。 図28は、実装基板104の導電層L3を例示する平面図である。 図29は、実装基板104の導電層L4を例示する平面図である。 図30は、実装基板105の導電層L1を例示する平面図である。 図31は、実装基板105の導電層L2を例示する平面図である。 図32は、実装基板105の導電層L3を例示する平面図である。 図33は、実装基板105の導電層L4を例示する平面図である。
1.実施の形態の概要
先ず、本願において開示される代表的な実施の形態について概要を説明する。代表的な実施の形態についての概要説明で括弧を付して参照する図面中の参照符号はそれが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
〔1〕(実装基板上の共通のアンテナ電極から延びる給電系経路と通信系経路とが直交した配置を有する通信モジュール)
代表的な実施の形態に係る通信制御装置(10(10A、10B、10C))は、アンテナ(11)が接続されるアンテナ電極(AP、AN)と、前記アンテナ電極に接続される電源回路(12)と、前記アンテナ電極に接続される通信回路(21)とが、実装基板(100(101、102、103))に実装される。前記アンテナ電極は、前記実装基板の第1主面(表面)における一つの角部(CR1)に配置される。前記通信回路は、前記角部を共有する前記第1主面の第1辺(S1)側に配置される。前記電源回路は、前記第1辺に対向する第2辺(S3)側に配置される。前記アンテナ電極と前記通信回路とを接続する第1信号経路(41)は、前記第1辺に沿って延在する。前記アンテナ電極と前記電源回路とを接続する第2信号経路(42)は、前記角部を共有し前記第1辺と直交する第3辺(S2)に沿って延在する。
仮に、アンテナ電極と電源回路とを接続する第2信号経路と、アンテナ電極と通信回路とを接続する第1信号経路とを並行させて形成したとすると、第2信号経路で発生した磁界が第1信号経路と鎖交し、第1信号経路にノイズ電流が流れてしまう。これに対し、本通信制御装置によれば、同一基板上に電源回路と通信回路を実装した場合であっても、第2信号経路から発生した磁界が第1信号経路に鎖交しないので、第2信号経路から第1信号経路へのノイズを抑制することができ、通信回路は電源回路からのノイズの影響を受け難くなる。また、ノイズの影響を抑えるために、単純に第1信号経路と第2信号経路を離間して形成する場合に比べて、基板面積を小さくすることが可能となる。すなわち、通信制御装置の特性の低下を抑えつつ、通信制御装置の小型化を図ることができる。
〔2〕(アンテナから整流回路までの信号経路と通信系経路とが直交した配置を有する)
項1の通信制御装置において、前記電源回路は、前記アンテナ電極に供給された交流信号を整流する整流回路(19、CRECT)と、前記整流回路によって整流された電圧に基づいて直流電圧を生成するDC/DCコンバータ(22)と、を含む。前記第2信号経路は、前記アンテナ電極から前記整流回路に信号を伝送するための信号経路(LRCT)を含む。前記整流回路は、前記第3辺に沿って配置される。前記DC/DCコンバータは、前記整流回路に対して、前記第3辺に対向する第4辺(S4)の方向に離間して配置される。
これによれば、最も大きなノイズ源と成り得る整流回路及び当該整流回路に接続される信号配線等から通信回路や第1信号経路にノイズが伝播することを効果的に抑えることができる。また、DC/DCコンバータと整流回路を上記のように配置することで、基板面積を更に小さくすることが可能となる。
〔3〕(通信系経路及び給電系経路と同一導電層に形成されたGNDパターンにスリットを形成)
項2の通信制御装置(10A、10C)において、前記実装基板は、複数の導電層(L1〜L4)を含む多層基板である。前記アンテナ電極と、前記電源回路と、前記通信回路と、前記第1信号経路と、前記第2信号経路と、グラウンド電位に接続するための第1グラウンドパターン(GP10)とが、前記実装基板における前記第1主面を形成する第1導電層(L1)に形成される。前記第1グラウンドパターンは、前記第1信号経路及び前記第2信号経路の周辺に形成される。前記第1グラウンドパターンは、前記第1信号経路と前記第2信号経路とによって挟まれる領域に前記第2信号経路の少なくとも一部に沿って形成されたスリット(SL10A,SL10B)を有する。
これによれば、第2信号経路から第1グラウンドパターンを介して第1信号経路に伝播するノイズを小さくすることができる。
〔4〕(第1導電層と異なる導電層のGNDパターンに給電系経路に沿ってスリットを形成)
項3の通信制御装置において、グラウンド電位に接続するための第2グラウンドパターン(GP20、GP30、GP40)が、前記第1導電層に形成された前記第1信号経路及び前記第2信号経路と平面視において重なりを有するように前記第1導電層と異なる第2導電層(L2、L3、L4)に形成される。前記第2グラウンドパターンは、平面視において前記第1信号経路と前記第2信号経路とによって挟まれる領域に前記第2信号経路の少なくとも一部に沿って形成されたスリット(SL20A、SL30A、SL40A)を有する。
これによれば、第2信号経路から第2グラウンドパターンを介して第1信号経路に伝播するノイズを小さくすることができる。
〔5〕(第1導電層と異なる導電層のGNDパターンに通信系経路に沿ってスリットを形成)
項4の通信制御装置において、前記第2グラウンドパターンは、平面視において前記第1信号経路と前記第2信号経路とによって挟まれる領域に前記第1信号経路の少なくとも一部に沿って形成されたスリット(SL20B、SL30B、SL40B)を有する。
これによれば、第2信号経路から第2グラウンドパターンを介して第1信号経路に伝播するノイズを更に小さくすることができる。
〔6〕(第1導電層に隣接する配線装置にスリットを形成)
項4又は5の通信制御装置において、前記第2導電層は、前記第1導電層に隣接する層(L2)である。
これによれば、第2信号経路から第2グラウンドパターンを介して第1信号経路に伝播するノイズを効果的に抑えることができる。これは、第2信号経路から発せられたノイズが第1導電層に最も近い第2導電層のグラウンドパターンを経由して第1信号経路に伝播し易い傾向があることを考慮したものである。
〔7〕(スリット幅が3W以上)
項5又は6の通信制御装置において、前記第1グラウンドパターン及び前記第2グラウンドパターンに形成されるスリットの幅は、前記基板上に形成される信号配線の最小線幅の3倍以上の大きさとされる。
これによれば、グラウンドパターンを経由したノイズ伝播(クロストーク)を効果的に抑えることができる。
〔8〕(通信系経路の受信側経路を単一の導電層に形成)
項1乃至7の何れかの通信制御装置(10(10A))において、前記第1信号経路は、前記アンテナで受信した信号を前記アンテナ電極を介して前記通信回路に供給する受信用信号経路(LRx)と、前記通信回路から送信された信号を前記アンテナ電極を介してアンテナに供給する送信用信号経路(LTx)と、を含む。前記受信用信号経路は、前記第1導電層以外の導電層(L2、L3、L4)を経由せずに前記アンテナ電極と前記通信回路と接続するように形成される。
これによれば、アンテナで受信された信号は単一の導電層において通信回路に伝送されるので、アンテナ電極と通信回路との間の信号経路に形成される寄生抵抗や寄生容量、寄生インダクタを小さくすることができ、通信回路の通信特性の低下を更に抑えることができる。
〔9〕(給電系経路を単一の導電層に形成)
項1乃至7の何れかの通信制御装置(10B(10C))において、前記第2信号経路は、前記第1導電層以外の導電層(L2、L3、L4)を経由せずに前記アンテナ電極と前記電源回路とを接続するように形成される。
これによれば、アンテナで受信された信号は単一の導電層において電源回路に伝送されるので、アンテナ電極と電源回路との間の信号経路に形成される寄生抵抗や寄生容量、寄生インダクタを小さくすることができ、電源回路による電力の変換効率の向上に資する。
〔10〕(トリマコンデンサを接続するための電極を裏面に形成)
項4乃至9の何れかの通信制御装置において、前記第1信号経路は、前記アンテナと前記通信回路との間のインピーダンスを整合するための整合回路(17)を含む。前記整合回路は、容量素子(CT)を含んで構成される。前記実装基板は、前記容量素子と並列に可変容量を接続するための電極(TCP、TCN)を有する。前記容量素子は、前記第1導電層(L1)に配置される。前記可変容量を接続するための電極は、前記第1主面に対向する第2主面(裏面)を形成する第3導電層(L4)に形成される。
これによれば、整合回路の容量値のチューニングが容易となる。また、可変容量(例えばトリマコンデンサ)を配置するためのスペースを実装面に確保する必要がないから、実装基板の小型化に資する。
〔11〕(送信信号経路の整合回路)
項10の通信制御装置において、前記整合回路(17)は、前記送信用信号経路上に配置される。
これによれば、通信回路から出力される送信信号の特性を調整することが容易となる。
〔12〕(ワイヤレス給電とデータ通信の切り替え)
項1乃至11の何れかの通信制御装置において、前記第1信号経路は、前記アンテナ電極と前記通信回路との間の接続と遮断を切り替えるスイッチ回路(18、SWP、SWN)を含む。前記スイッチ回路は、前記通信回路が前記アンテナを介して通信を行う場合に前記アンテナ電極と前記通信回路との間を接続し、前記電源回路が前記アンテナで受信した交流信号に基づいて直流電圧を生成する場合に、前記アンテナ電極と前記通信回路との間を遮断する。
これによれば、電源回路による給電動作時に大きな電力を持った信号が通信装置に印加され、通信回路が破壊されることを防止することができる。
〔13〕(TXとRXの間にスリットを形成)
項7乃至12の何れかの通信制御装置において、前記第2グラウンドパターン(GP20、GP30、GP40)は、平面視において前記受信用信号経路と前記送信用信号経路とによって挟まれる領域に形成されたスリット(SL20C、SL30C、SL40C)を有する。
これによれば、受信用信号経路と送信用信号経路との間でのノイズ伝播を防ぐことができる。
〔14〕(スイッチングレギュレータ用コントローラICとコイルとの間にスリットを形成)
項4乃至13の何れかの通信制御装置において、前記DC/DCコンバータは、コイル(23)と、前記コイルに流れる電流をスイッチング制御することでスイッチングレギュレータを実現するための半導体装置(20)と、を含む。グラウンド電位に接続するための第3グラウンドパターン(GP21、GP23)が、前記第1導電層に配置された前記半導体装置の少なくとも一部と平面視において重なりを有するように前記第2導電層に形成される。前記第2グラウンドパターンと前記第3グラウンドパターンとは、前記コイルが配置される領域と平面視において重なりを有する範囲に、グラウンドパターンの無い領域(XGP2)を形成するように配置される。
これによれば、スイッチングレギュレータの動作時にコイルで発生する熱が、前記第3グラウンドパターンを介して半導体装置に伝わり難くなるので、半導体装置の温度上昇を抑えることができる。
〔15〕(実装基板上の共通アンテナ電極から延びる給電系経路と通信系経路とが対向する配置を有する通信モジュール)
項1乃至14とは異なる代表的な実施の形態に係る通信制御装置(10D(10E))は、アンテナ(11)が接続されるアンテナ電極(AP、AN)と、前記アンテナ電極に接続される電源回路(12)と、前記アンテナ電極に接続される通信回路(21)とが、長方形状の実装基板(104)に実装される。前記アンテナ電極と、前記電源回路と、前記通信回路とが、前記実装基板の主面に前記主面の一つの長辺(S1)に沿って配置される。前記通信回路は、前記アンテナ電極に対して、前記長辺と直交する一方の短辺(S4)側に配置される。前記電源回路は、前記アンテナ電極に対して、前記長辺と直交する他方の短辺(S2)側に配置される。前記アンテナ電極と前記通信回路との間を接続するための第1信号経路(41)は、前記長辺(S1)に沿って前記一方の短辺(S4)側に延在する。前記アンテナ電極と前記電源回路との間を接続するための第2信号経路(42)は、前記長辺(S1)に沿って前記他方の短辺(S2)側に延在する。
これによれば、同一基板上に、アンテナ電極と電源回路とを接続する第2信号経路と、アンテナ電極と通信回路とを接続する第1信号経路とを並行して形成した場合であっても、第2信号経路が第1信号経路から離れるように形成されるので、第1信号経路は第2信号経路で発生した磁界の影響を受け難い。これにより、第2信号経路から第1信号経路へのノイズを抑制することができ、通信回路は電源回路からのノイズの影響を受け難くなる。また、ノイズの影響を抑えるために、単純に第1信号経路と第2信号経路を離間して形成する場合に比べて、基板面積を小さくすることが可能となる。また、例えば、上記電源回路によって生成した電圧でバッテリの充電を可能にする携帯端末等のシステムに本通信装置を適用すれば、バッテリの側面の形状に合わせて実装基板を長方形状に形成することができるので、携帯端末等における実装基板の配置の自由度が増す。
〔16〕(通信系経路及び給電系経路と同一導電層に形成されたGNDパターンにスリットを形成)
項15の通信制御装置(10E)において、前記実装基板は、複数の導電層(L1〜L4)を含む多層基板である。前記アンテナ電極と、前記電源回路と、前記通信回路と、前記第1信号経路と、前記第2信号経路と、グラウンド電位に接続するための第1グラウンドパターン(GP12)とが、前記実装基板における前記第1主面を形成する第1導電層(L1)に形成される。前記第1グラウンドパターンは、前記第1信号経路及び前記第2信号経路の周辺に形成される。前記第1グラウンドパターンは、前記アンテナ電極を境にして2つの領域に分けるように形成されたスリット(SL12A、SL12B)を有する。
これによれば、第2信号経路から第1グラウンドパターンを介して第1信号経路に伝播するノイズを小さくすることができる。
〔17〕(通信系経路及び給電系経路と異なる導電層に形成されたGNDパターンにスリットを形成)
項16の通信制御装置において、グラウンド電位に接続するための第2グラウンドパターン(GP23、GP32、GP42)が、前記第1導電層に形成された前記第1信号経路及び前記第2信号経路と平面視において重なりを有するように前記第1導電層と異なる第2導電層(L2〜L4)に形成される。前記第2グラウンドパターンは、平面視において前記アンテナ電極を境にして前記一方の短辺側の領域と前記他方の短辺側の領域に分けるように形成されたスリット(SL23A、SL32A、SL42A)を有する。
これによれば、第2信号経路から第2グラウンドパターンを介して第1信号経路に伝播するノイズを小さくすることができる。
〔18〕(第1導電層に隣接する配線装置にスリットを形成)
項17の通信制御装置において、前記第2導電層は、前記第1導電層に隣接する層(L2)である。
これによれば、第2信号経路から第2グラウンドパターンを介して第1信号経路に伝播するノイズを効果的に抑えることができる。
〔19〕(スリット幅が3W以上)
項17又は18の通信制御装置において、前記第1グラウンドパターン及び前記第2グラウンドパターンに形成されるスリットの幅は、前記基板上に形成される信号配線の最小線幅の3倍以上の大きさとされる。
これによれば、グラウンドパターンを経由したノイズ伝播(クロストーク)を効果的に抑えることができる。
〔20〕(共通のアンテナ電極から延びる給電系経路と通信系経路とが直交した配置を有する実装基板)
代表的な実施の形態に係る実装基板(100〜103)は、アンテナ(11)を介して受信した電力に基づいて所望の電圧を生成するための電源回路(12)と、前記アンテナを介してデータの送受信を行うための通信回路(21)とを実装するための基板である。本実装基板は、前記アンテナを接続するためのアンテナ電極(AP、AN)と、前記アンテナ電極と前記通信回路とを接続するための第1信号経路(41)と、前記アンテナ電極と前記電源回路とを接続するための第2信号経路(42)と、を含む。前記アンテナ電極は、前記実装基板の第1主面(表面)における一つの角部(CR1)に配置される。前記第1信号経路は、前記角部を共有する第1辺(S1)に沿って延在する。前記第2信号経路は、前記角部を共有し前記第1辺と直交する第2辺(S2)に沿って延在する。
これによれば、電源回路と同一基板上に実装された通信回路は、電源回路において発生したノイズの影響を受け難くなる。また、ノイズの影響を抑えるために、単純に第1信号経路と第2信号経路を離間して形成する場合に比べて、基板面積を小さくすることが可能となる。
〔21〕(アンテナから整流回路までの信号経路と通信系経路とが直交した配置を有する)
項20の実装基板は、前記通信回路を形成するための領域と、前記電源回路を形成するための領域と、を含む。前記電源回路を形成するための領域は、前記アンテナ電極に供給された交流信号を整流する整流回路(19)と、前記整流回路によって整流された電圧に基づいて直流電圧を生成するDC/DCコンバータ(22)とを形成するための領域と、を含む。前記第2信号経路は、前記アンテナ電極から前記整流回路に信号を伝送するための信号経路(LRCT)を含む。前記通信回路を形成するための領域は、前記第1辺側に配置される。前記整流回路を形成するための領域は、前記第2辺に沿って形成される。前記DC/DCコンバータを形成するための領域は、前記整流回路を形成するための領域に対して、前記第2辺に対向する第3辺(S4)の方向に離間して形成される。
これによれば、最も大きなノイズ源と成り得る整流回路の入力ラインから通信回路にノイズが伝播することを抑えることができる。また、DC/DCコンバータを、第2辺側に配置される整流回路に対して反対側の第3辺の方向に離間して配置することにより、基板面積を更に小さくすることが可能となる。
〔22〕(通信系経路及び給電系経路と同一導電層に形成されたGNDパターンにスリットを形成)
項21の実装基板において、前記実装基板は、複数の導電層(L1〜L4)を含む多層基板である。前記アンテナ電極と、前記電源回路を形成するための領域と、前記通信回路を形成するための領域と、前記第1信号経路と、前記第2信号経路と、グラウンド電位に接続するための第1グラウンドパターン(GP10)とが、前記実装基板における前記第1主面を形成する第1導電層(L1)に形成される。前記第1グラウンドパターンは、前記第1信号経路及び前記第2信号経路の周辺に形成される。前記第1グラウンドパターンは、前記第1信号経路と前記第2信号経路とによって挟まれる領域に前記第2信号経路の少なくとも一部に沿って形成されたスリット(SL10A、SL10B)を有する。
これによれば、第2信号経路から第1グラウンドパターンを介して第1信号経路に伝播するノイズを小さくすることができる。
〔23〕(第1導電層と異なる導電層のGNDパターンに給電系経路に沿ってスリットを形成)
項22の実装基板において、グラウンド電位に接続するための第2グラウンドパターン(GP20、GP30、GP40)が、前記第1導電層に形成された前記第1信号経路及び前記第2信号経路と平面視において重なりを有するように前記第1導電層と異なる第2導電層(L2〜L4)に形成される。前記第2グラウンドパターンは、平面視において前記第1信号経路と前記第2信号経路とによって挟まれる領域に前記第2信号経路の少なくとも一部に沿って形成されたスリット(SL20A、SL30A,SL40A)を有する。
これによれば、第2信号経路から第2グラウンドパターンを介して第1信号経路に伝播するノイズを小さくすることができる。
〔24〕(第1導電層と異なる導電層のGNDパターンに通信系経路に沿ってスリットを形成)
項23の実装基板において、前記第2グラウンドパターンは、平面視において前記第1信号経路と前記第2信号経路とによって挟まれる領域に前記第1信号経路の少なくとも一部に沿って形成されたスリット(SL20B,SL30B,SL40B)を有する。
これによれば、第2信号経路から第2グラウンドパターンを介して第1信号経路に伝播するノイズを更に小さくすることができる。
〔25〕(第1導電層に隣接する配線装置にスリットを形成)
項24の実装基板において、前記第2導電層は、前記第1導電層に隣接する層(L2)である。
これによれば、第2信号経路から第2グラウンドパターンを介して第1信号経路に伝播するノイズを効果的に抑えることができる。これは、第2信号経路から発せられたノイズが第1導電層に最も近い第2導電層のグラウンドパターンを経由して第1信号経路に伝播し易い傾向があることを考慮したものである。
〔26〕(トリマコンデンサを接続するための電極を裏面に形成した通信装置)
項1乃至19とは異なる代表的な実施の形態に係る通信制御装置(10(10A〜10C))は、アンテナ(11)が接続されるアンテナ電極(AP,AN)と、前記アンテナ電極に接続される電源回路(12)と、前記アンテナ電極に接続される通信回路(21)とが、実装基板(100)に実装される。前記実装基板は、回路部品を実装するための第1主面(表面;L1)と、前記第1主面に対向する第2主面(裏面;L4)とを有する。前記第1主面には、前記電源回路と、前記通信回路と、前記アンテナ電極と、前記アンテナ電極と前記通信回路との間に接続され、容量素子(CT)を含んで構成される整合回路(17)と、が形成される。前記第2主面には、前記容量素子と並列に可変容量(CTX)を接続するための電極(TCP、TCN)が形成される。
これによれば、整合回路の容量値のチューニングが容易となる。また、可変容量(例えばトリマコンデンサ)を配置するためのスペースを実装面に確保する必要がないから、実装基板の面積を小さくすることができ、通信制御装置の小型化に資する。
〔27〕(トリマコンデンサを接続するための電極を裏面に形成した実装基板)
項20乃至25とは異なる代表的な実施の形態に係る実装基板(100(101〜103))は、アンテナ(11)を介して受信した電力に基づいて所望の電圧を生成するための電源回路(12)と、前記アンテナを介してデータの送受信を行うための通信回路(21)とを実装するための基板である。本実装基板は、回路部品を実装するための第1主面(表面;L1)と、前記第1主面に対向する第2主面(裏面;L4)とを有する。前記第1主面には、前記アンテナを接続するためのアンテナ電極(AP、AN)と、前記電源回路を形成するための領域と、前記通信回路を形成するための領域と、前記アンテナと前記通信回路との間のインピーダンスを整合する整合回路(17)としての容量素子(CT)を配置するための領域と、が形成される。前記第2主面には、前記容量素子と並列に可変容量(CTX)を接続するための電極(TCP、TCN)が形成される。
これによれば、整合回路の容量値のチューニングが容易となる。また、可変容量(例えばトリマコンデンサ)を配置するためのスペースを実装面に確保する必要がないから、実装基板の面積を小さくすることができ、通信制御装置の小型化に資する。
2.本願における記載形式
本願において、実施の態様の記載は、必要に応じて、便宜上複数のセクションに分けて記載する場合もあるが、特にそうでない旨明示した場合を除き、これらは相互に独立別個のものではなく、単一の例の各部分、一方が他方の一部詳細または一部または全部の変形例等である。また、発明を実施するための形態を説明するための全図において、同一の機能を有する要素には同一の符号を付して、その繰り返しの説明を省略する。
更に、本願において、「半導体装置」または「半導体集積回路装置」というときは、主に、各種トランジスタ(能動素子)単体、および、それらを中心に、抵抗、コンデンサ等を半導体チップ等(例えば単結晶シリコン基板)上に集積したもの、および、半導体チップ等をパッケージングしたものをいう。ここで、各種トランジスタの代表的なものとしては、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)に代表されるMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)を例示することができる。このとき、集積回路構成の代表的なものとしては、Nチャネル型MISFETとPチャネル型MISFETを組み合わせたCMOS(Complemetary Metal Oxide Semiconductor)型集積回路に代表されるCMIS(Complemetary Metal Insulator Semiconductor)型集積回路を例示することができる。
同様に実施の態様等の記載において、材料、組成等について、「AからなるX」等といっても、特にそうでない旨明示した場合および文脈から明らかに、そうでない場合を除き、A以外の要素を主要な構成要素のひとつとするものを排除するものではない。
同様に、図形、位置、属性等に関して、好適な例示をするが、特にそうでない旨明示した場合および文脈から明らかにそうでない場合を除き、厳密にそれに限定されるものではないことは言うまでもない。
さらに、特定の数値、数量に言及したときも、特にそうでない旨明示した場合、理論的にその数に限定される場合および文脈から明らかにそうでない場合を除き、その特定の数値を超える数値であってもよいし、その特定の数値未満の数値でもよい。
3.実施の形態の詳細
実施の形態について更に詳述する。
≪実施の形態1≫
〈ワイヤレス給電システムの構成〉
図1に、実施の形態1に係る通信制御装置を搭載したワイヤレス給電システムを例示する。同図に示されるワイヤレス給電システム1は、送電側のワイヤレス通信装置(以下、「送電側装置」と称する。)3と、受電側のワイヤレス通信装置(以下、「受電側装置」と称する。)2と、を含む。ワイヤレス給電システムでは、近距離無線通信によって、送電側装置3と受電側装置2との間で相互にデータの送信と受信が可能とされる。当該近距離無線通信は、例えば、NFCによる近距離無線通信(以下、単に、「NFC通信」と称する。)である。また、ワイヤレス給電システム1では、送電側装置3から受電側装置2への非接触(ワイヤレス)による電力供給が可能とされる。特に制限されないが、ワイヤレス給電システム1は、電磁共鳴方式のワイヤレス給電システムであり、NFCによる通信に用いるアンテナと電磁共鳴方式のワイヤレス給電に用いるアンテナとを共用し、電力の送電・受電と情報伝達のための通信とを切り替えて行うことが可能とされる。
送電側装置3は、例えば、NFC制御部(NFC_CNT)31、電源回路(REG_CIR)32、ドライブ回路(DRV_CIR)33、整合回路(MTC)34、及びアンテナ35を含んで構成される。NFC制御部31は、受電側装置2との間の通信のための統括的な制御を行う。例えば、NFC通信とワイヤレスによる電力の送電との切り替えを制御するとともに、NFC通信におけるデータの送受信のための各種処理を行う。NFC制御部31は、特に制限されないが、NFC通信機能を備えたマイクロコンピュータによって構成される。例えば、NFC制御部31は、NFC通信による信号の受信時において、アンテナ35によって受電側装置2から送信された信号を整合回路34を介してNFC制御部31内に取り込み、NFC通信による信号の送信時において、送信すべきデータをドライブ回路33に与えることにより、信号をアンテナ35から送信する。
整合回路34は、アンテナ35とそれに接続される内部回路との間のインピーダンス整合を行うための回路であり、例えば、アンテナ35に並列接続されて共振回路を形成する。特に制限されないが、アンテナ35は、コイルアンテナである。同図には、アンテナ35が電力の送電とNFC通信による信号の送受信とを行うための共用アンテナである場合を例示するが、アンテナ周辺の構成は特に限定されない。例えば、送電すべき電力量に応じた交流信号を受ける給電コイルと、上記給電コイルと磁気的に結合され、容量と共に共振回路を構成する共鳴コイル(パッドや電極に接続されない)と、NFC通信を行うためのコイルアンテナとを別個に設け、夫々のコイルを高さ方向に重ねて配置する構成であっても良い。 ドライブ回路33は、アンテナ35を駆動するための駆動信号を生成する。例えば、NFC通信における信号の送信時にはNFC制御部31から与えられた送信すべきデータに応じて駆動信号を生成し、電力の送電時には供給すべき電力の大きさに応じた駆動信号を生成する。この駆動信号によってアンテナ35が励振される。また、ドライブ回路33は、例えば、電源回路32から出力される出力電圧VOUTを電源として動作する。
電源回路32は、例えば電源アダプタやユニバーサルシリアルバス(USB)等から供給された入力電圧VIN1に基づいて、送電側装置3内の各機能部の動作電源となる複数の電圧を生成する。例えば、ドライブ回路32の動作電源となる電圧VOUTや、NFC制御部1の動作電源となる電圧等を生成する。
受電側装置2は、例えば、携帯端末などの小型携帯機器であり、NFC通信とワイヤレス給電(非接触給電)によるバッテリの充電が可能にされる。受電側装置2は、例えば、アンテナ11、通信制御装置10、バッテリ13、及び内部回路(EC)24を含む。アンテナ11は、例えばコイルアンテナであって、送電側装置3のアンテナ35によって発生された電磁波の共鳴作用によって起電力(交流信号)を生ずるとともに、NFC通信に係る信号の送信及び受信を行う。内部回路24は、受電側装置2(例えばスマートフォン等)としての特有の機能を実現するための電子回路である。バッテリ13は、直流電圧に基づいて充電が可能にされる二次電池である。特に制限されないが、バッテリ13は、例えば1セルの電池(4.0〜4.2V)とされ、例えばリチウムイオン電池とされる。
通信制御装置10は、一つのアンテナ11を用いて電力の受電を行う給電動作と情報伝達のための通信を行う通信動作とを切り替えて行う。具体的に、通信制御装置10は、データ通信時にはアンテナ11を介してデータの送受信を行い、給電時にはアンテナ11を介して受信した電力に基づいて所望の電圧を生成するとともに、生成した電圧によって通信制御装置10内の各ブロックの駆動や内部回路24の駆動、バッテリ13の充電等を行う。
具体的に、通信制御装置10は、アンテナ電極AP、AN、整合回路14〜17、電源回路12、スイッチ部18、及び通信回路21等が実装基板100に実装された通信モジュールとして構成される。
アンテナ電極(アンテナ端子(Antenna terminal)、又はアンテナパッド(Antenna pads))AP、ANは、アンテナ11が接続される。アンテナ11の一端がアンテナ電極APに接続され、他端がアンテナANに接続される。アンテナ電極AP、ANは、通信回路21と電気的に接続されるとともに、電源回路12と電気的に接続される。以下、アンテナ電極AP、ANと通信回路21とを接続する信号経路(アンテナ電極AP、ANと通信回路21との間で信号が伝達される経路)を“通信系経路”と称し、アンテナ電極AP、ANと電源回路12とを接続する信号経路(アンテナ電極AP、ANと電源回路12との間で信号が伝達される経路)を“給電系経路”と称する。通信系経路41は、アンテナ電極AP、ANと通信回路21との間に接続される各種の信号線(配線パターン)のみならず、それらの信号線に接続される整合回路14、16、17やスイッチ部18等も含まれる。また、通信系経路41は、アンテナ11で受信した信号をアンテナ電極AP、ANを介して通信回路21に供給する受信用信号経路LRxと、通信回路21から送信された信号をアンテナ電極AP、ANを介してアンテナ11に供給する送信用信号経路LTxと、を含む。受信用信号経路LRxは、整合回路14、スイッチ部18、及び整合回路16と、それらの間を結ぶ各種の信号線(配線パターン)を含む。送信用信号経路LTxは、整合回路14、スイッチ部18、及び整合回路17と、それらの間を結ぶ各種の信号線(配線パターン)を含む。給電系経路42は、アンテナ電極AP、ANと電源回路12との間に接続される各種の信号線(配線パターン)のみならず、それらの信号線に接続される整合回路14、15等も含まれる。
通信回路21は、アンテナ11を介して送電側装置3との間でNFC通信を行う。具体的に、通信回路21は、通信部(CM_CIR)210と、メモリ部(MRY)211、及び制御部(CNT_CIR)212を含む。通信部210は、NFC通信による信号の送受信を行う。例えば、通信部210は、NFC通信によるデータ受信時において、アンテナ11で受信した信号を正側の外部端子Rxpと負側の外部端子Rxnから入力し、入力したアナログ信号をデジタル信号に変換し、制御部212に与える。また、NFC通信によるデータ送信時において、通信部210は、制御部212から与えられたデータ(デジタル信号)をアナログ信号に変換し、正側の外部端子Txpと負側の外部端子Txnから出力する。制御部212は、例えば中央処理装置(CPU)によって構成され、プログラムを実行することにより、NFC通信によって送信すべきデータの生成や受信したデータに基づく各種のデータ処理を行う。メモリ部211は、ROMやRAM等を含む。上記ROMには、上記中央処理装置で実行されるプログラムが格納される。上記RAMは、上記中央処理装置で行われる演算処理の作業領域などに利用される。特に制限されないが、通信回路21は、公知のCMOS集積回路の製造技術によって1個の単結晶シリコンのような半導体基板に形成された半導体チップをモールドレジンなどの絶縁性樹脂により封止したBGA(Ball Grid Array)型パッケージの半導体装置である。
整合回路14、15は、アンテナ11と電源回路12との間のインピーダンスを整合するための回路である。整合回路14、16、17は、アンテナ11と通信回路21との間のインピーダンスを整合するための回路である。整合回路14〜17は、例えば容量素子やインダクタ等を含んで構成される。例えば、整合回路14は、アンテナ端子AP、ANと電源回路12との間に直列に接続される容量素子CP1、CN1を含み、整合回路15は、アンテナ端子AP、ANと電源回路12との間に直列に接続される容量素子CP2、CN2を含む。整合回路16は、アンテナ端子AP、ANと通信回路21の外部端子Rxp、Rxnとの間に直列に接続される容量素子CP3、CN3を含む。整合回路17は、アンテナ端子AP、ANと通信回路21の外部端子Txp、Txnとの間に直列に接続される容量素子CP4、CN4と、送信端子Txp、Txnとの間に接続される容量CTとを含む。詳細は後述するが、容量CTと並列に可変容量(トリマコンデンサ)CTXを接続するための電極TCP、TCNが送信信号経路LTx上に形成される。なお、整合回路14〜17は、図1に例示された回路構成に限定されず、所望の特性を得るために種々の変更が可能である。
電源回路12は、アンテナ11を介して受信した交流信号に基づいて各種の直流電圧を生成するとともに、生成した直流電圧を受電側装置2における各機能部に供給するための制御を行う。具体的に電源回路12は、整流回路(RECT_CIR)19と、容量CRECTと、電圧制御部22と、検出部(SEN)25と、を含む。
整流回路19は、アンテナ11を介して得られた交流信号を整流してノードND1に出力する。特に制限されないが、整流回路19は、4つの整流ダイオードを用いて構成されたブリッジ型の全波整流回路である。容量CRECTは、ノードND1とグラウンドノードとの間に接続される安定化容量である。これにより、整流回路19によって整流された電圧(ノードND1の電圧)が平滑化される。
検出部25は、整流回路19に供給される信号の電圧レベルを検出する。
電圧制御部22は、ノードND1の電圧に基づいて安定的な直流電圧を生成するとともに、内部回路24の動作電源の供給や、バッテリ13への充電電圧の供給、通信回路21の動作電源の供給等を行う。電圧制御部22は、電源IC20と、電源IC20に外付けされた容量COUTやコイル23等を含んで構成される。電源IC20は、特に制限されないが、公知のCMOS集積回路の製造技術によって1個の単結晶シリコンのような半導体基板に形成された半導体チップをモールドレジンなどの絶縁性樹脂により封止したBGA型パッケージの半導体装置である。電源IC20は、電圧生成部201、セレクタ(SEL)204、充電制御回路(CHG_CNT)205、制御部(CNT_CIR)206、及びNFC電源部(NFC_VREG)207を含む。
電圧生成部201は、スイッチングレギュレータコントローラ部(SWREG)202と、シリーズレギュレータ(LDO;Low Drop Out)203とを含む。シリーズレギュレータ203は、ノードND1に供給された電圧を降圧して出力する。スイッチングレギュレータコントローラ部202は、電源IC20に外付けされた容量COUTとコイル23とともに、例えばスイッチングレギュレータ等のDC/DCコンバータを実現する。
図2は、電源IC20、外付け容量COUT、及びコイル23によって構成される降圧型のスイッチングレギュレータを例示するブロック図である。同図に示されるように、スイッチングレギュレータコントローラ部202は、エラーアンプ222、PWMコンパレータ221、基準電圧224、ダイオード223、及びスイッチングトランジスタ220を含む。電源IC20の外部端子OUT1と外部端子OUT2との間にコイル23が接続され、外部端子OUT2とグラウンドノードとの間に出力容量COUTが接続される。スイッチングトランジスタ220は、ノードND1に接続される電源IC20の外部端子INと外部端子OUT1との間に配置される。エラーアンプ222は、外部端子OUT2の電圧と基準電圧224との差に応じた誤差電圧を生成する。PWMコンパレータ221は、前記誤差電圧に応じたパルス幅のPWM信号を生成する。スイッチングトランジスタ220はPWM信号によってスイッチングされる。これにより、コイル23に流れる電流がスイッチングされ、ノードND1の電圧を降圧した直流電圧が外部端子OUT2に生成される。
セレクタ204は、LDO203によって生成された直流電圧とスイッチングレギュレータコントローラ部202によって外部端子OUT2に出力された直流電圧の何れか一方を選択して出力する。セレクタ204から出力された電圧は、例えば、充電制御回路205、内部回路24、及びNFC電源部207に夫々供給される。充電制御回路205は、セレクタ204の出力電圧に基づいてバッテリ13の充電を行う。NFC電源部207は、通信回路21の動作電源を生成する。制御部206は、電源IC20の統括的な制御を行うとともに、検出部25の検出結果に応じてスイッチ部18を制御する。
スイッチ部18は、アンテナ電極APと通信回路21の外部端子Rxp、Txpとの間に設けられるスイッチ回路SWPと、アンテナ電極ANと通信回路21の外部端子Rxn、Txnとの間に設けられるスイッチ回路SWNと、を含む。アンテナ11を介して通信を行う場合、スイッチ回路SWP、SWNは、アンテナ電極AP、ANと通信回路21との間を接続する。他方、電源回路22がアンテナ11で受信した交流信号に基づいて直流電圧を生成する場合、スイッチ回路SWP、SWNは、アンテナ電極AP、ANと通信回路21との間を遮断する。より具体的には、制御部206が検出部25の検出結果を監視し、アンテナ11で受信した信号の電力が所定の閾値を超えたと判断した場合にスイッチ回路SWP、SWNをオフさせ、所定の閾値を超えていないと判断した場合にスイッチ回路SWP、SWNをオンさせる。これによれば、電源回路12による給電動作時に、大きな電力を持った信号が通信回路21に印加されて通信回路21が破壊されることを防止することができる。
〈通信制御装置の実装基板の概要〉
図3は、通信制御装置10を構成する実装基板100の模式的な断面を例示する説明図である。
実装基板100は、多相配線基板構造を有し、例えばガラス繊維布を基材としエポキシ樹脂を含浸させた絶縁基板に複数の導電層が形成されたビルドアップ基板である。同図には、一例として、第1導電層(Layer1(L1)から第4導電層(Layer4(L4))までの4つの導電層を持つ実装基板100が例示されているが、その導電層の数に特に制限はない。導電層L1〜L4に形成される配線パターンの金属部材として、銅(Cu)やアルミ(Al)等を採用することができる。
具体的に、実装基板100は、電源IC20、通信回路21、及びコイル23等の電子部品が実装される導電層L1から成る第1主面(表面)201aと、導電層L4から成る第1主面201aに対向した第2主面(裏面)201bを有する。また、実装基板100は、第1主面201aと第2主面201bの間に第2及び第3導電層L2、L3を有する。
特に制限されないが、実装基板100は、例えば第1主面201a(表面)を実装面とした片面実装の基板とされる。第1導電層L1には、各種の電子部品を実装するための領域や、各種の電子部品と半田バンプ232を介して電気的に接続するための電極231、電子部品間を電気的に接続するための信号線(配線パターン)等が形成される。これによれば、通信制御装置10を構成する各種電子部品が実装基板の片側に集中して形成されるので、実装基板の両面に電子部品を実装する場合に比べて、通信モジュールを薄く形成することができる。また、実装面の裏面(第2主面201b)に部品を実装しないことで、第2主面201bを接触面(支持面)として受電側装置2の筺体内に配置すること(筺体へのネジ止め等)が容易となり、半田リフローも容易となる。
〈実装基板における部品のレイアウト配置〉
通信制御装置10においてワイレス給電によるバッテリ13の充電が行われる場合、先ず、通信制御装置10が送信側装置3との間でNFC通信を行うことにより、バッテリの残量情報やワイレス給電のための各種情報のやり取りを行い、送信側装置3が送信すべき電力量を決定する。その後、送電側装置3から前記決定した電力量に応じた交流信号が送信され、受電側装置2がその交流信号から電力を受電し、バッテリ13の充電を行う。バッテリ13の充電時は、大きな電力量の交流信号がアンテナを介して受電側装置2に入力されるため、検出部25によって電圧の上昇を検知してスイッチ部18をオフさせることにより、通信回路21に大電力の信号が入力されるのを防ぎ、通信回路21を保護する。一方、NFC通信時は、送信側装置3から比較的電力量の小さい交流信号が送信され、電源回路12がその交流信号に基づいて電圧を生成する。このとき、通信回路21が電源回路12によって生成された電圧を動作電源として動作することにより、NFC通信が実現される。このNFC通信時に、電源回路12における交流信号が供給される整流回路19(整流回路19の入力ラインや整流回路19内部の信号配線等)は、最も大きなノイズ源となる。そのため、整流回路19やそれに接続される信号配線等から通信系経路41及び通信回路21にノイズが伝播し、通信回路21の通信特性に悪影響を及ぼす虞がある。そこで、本実施の形態に係る通信制御装置10では、実装基板100における電源回路12から通信系経路41及び通信回路21へのノイズの伝播を抑えるためのレイアウト配置を以下のようにする。
図4は、実装の形態1に係る実装基板100の模式的なレイアウト配置を例示する説明図である。
同図に示されるように、アンテナ電極AP、ANは、実装基板100の第1主面201aにおける一つの角部CR1に配置される。通信回路21は、角部CR1を共有する辺S1側に配置され、電源回路12は、辺S1に対向する辺S3側に配置される。また、通信系経路41は辺S1に沿って延在し、給電系経路42は角部CR1を共有し辺S1と直交する辺S2に沿って延在する。
仮に、給電系経路42と通信系経路41とを並行させて形成したとすると、給電系経路42で発生した磁界が通信系経路41と鎖交し、通信系経路41にノイズ電流が流れてしまう。これに対し、図4のレイアウト配置によれば、給電系経路42から発生した磁界が通信系経路41に鎖交しないので、給電系経路42から通信系経路41へのノイズを抑制することができ、通信回路21は電源回路12からのノイズの影響を受け難くなる。また、ノイズの影響を抑えるために、単純に通信系経路41と給電系経路42を離間して形成する場合に比べて、基板面積を小さくすることが可能となる。このことについて、図5乃至9を用いて詳細に説明する。
図5は実装基板100の導電層L1を例示する平面図であり、図6は実装基板100の導電層L2を例示する平面図であり、図7は実装基板100の導電層L3を例示する平面図である。また、図8は実装基板100の導電層L4を例示する平面図であり、図9はトリマコンデンサCTXを接続した場合の実装基板100の導電層L4を例示する平面図である。なお、説明の便宜及び理解の容易化のため、図5乃至8には、アンテナ電極AP、AN、通信回路21、及び電源IC20の周辺に形成される配線パターンや回路部品等の説明に必要な部分のみが図示され、それ以外の部分は図示を省略している。
図5に示されるように、第1主面201aを構成する導電層L1には、アンテナ電極AP、ANと、電源回路12を構成する電源IC20及びコイル(インダクタ)23と、通信回路21と、通信経路41を形成する整合回路14、16、17、スイッチ部18、及び各種配線パターンと、給電系経路42を構成する整合回路15、及び各種配線パターンと、が形成される。
図5に示されるようにアンテナ電極AP、ANは、角部CR1に辺S2に沿って並んで配置される。スイッチ部18、整合回路16、17、通信回路21は、辺S1側に配置される。通信系経路41は、アンテナ電極AP、ANを基点として、辺S1に沿って辺S4の方向に延長されて形成される。整流回路19、容量CRECT、検出部25、コイル23、及び電源IC20は、辺S3側に配置される。
整流回路19及び容量CRECTは辺S2に沿って配置され、電圧制御部22は整流回路19及び容量CRECTに対して、辺S2に対向する辺S4の方向に離間して配置される。また、給電系経路42は、アンテナ電極AP、ANを基点として辺S2に沿って辺S3の方向に延長されて形成される。給電系経路42は、例えば、整合回路15と、整合回路15と整流回路19とを接続する配線パターンLRCTとを含む。これによれば、最も大きなノイズ源と成り得る整流回路19及びその入力ラインから通信回路21及び通信系経路41にノイズが伝播することを効果的に抑えることができる。また、整流回路19と電圧制御部22を上記のように配置することで、基板面積を更に小さくすることが可能となる。
検出部25は、通信系経路41と給電系経路42に挟まれる領域に形成される。これにより、当該領域を有効に活用することができる。
電子部品やそれらを接続する配線パターンが形成される領域以外の領域には、グラウンド電位に接続するためのグラウンドパターン(グラウンドプレーン)が形成される。例えば、図5に示されるように、導電層L1における通信系経路41と給電系経路42の周辺にグラウンドパターンGP10が形成される。グラウンドパターンGP10は、例えば、通信回路21及び電源IC20等の半導体装置やその他の電子部品、信号配線、電極を囲むように形成される。また、図6に示されるように、導電層L1に隣接する導電層L2には、グラウンドパターンGP20が形成される。グラウンドパターンGP20は、例えば、導電層L1に形成された通信系経路41及び給電系経路42の少なくとも一部と平面視において重なりを有するように形成される。同様に、図7、8に示されるように、導電層L3にはグラウンド電位に接続するためのグラウンドパターンGP30が、導電層L4にはグラウンド電位に接続するためのグラウンドパターンGP40が、通信系経路41及び給電系経路42の少なくとも一部と平面視において重なりを有するように夫々形成される。
〈単一の導電層に形成された受信用信号経路LRx〉
前述したように、通信系経路41は、受信用信号経路LRxと送信用信号経路LTxとを含む。受信用信号経路LRxは、導電層L1以外の導電層L2〜L4を経由せずに、アンテナ電極AP,ANと通信回路21と接続するように形成される。具体的には、図5乃至8に示されるように、アンテナ電極AP、ANと通信回路21の外部端子Rxp、Rxnとが、導電層L1に配置された、整合回路14、スイッチ回路SWP、SWN、及び整合回路16と、それらの間を結ぶ導電層L1に形成された配線パターンとを経由して接続される。これによれば、アンテナ電極AP、ANと通信回路21との間の信号経路に形成される寄生抵抗や寄生容量、寄生インダクタによるインピーダンスの不連続点の発生を抑えることができるので、通信回路21に供給される受信信号の劣化を抑えることができ、通信制御装置10の通信特性を向上させることが可能となる。
望ましくは、送信用信号経路LTxも、受信用信号経路LRxと同様に単一の導電層に形成する。しかしながら、受信用信号経路LRxと送信用信号経路LTxの双方を単一の導電層に形成することの困難性(配線の引き廻しの困難性)から、送信用信号経路LTxは導電層L1以外の導電層を経由して形成される。図5乃至8には、一例として、スイッチ部18の通信回路側のノードから導電層L2〜L4に形成された配線パターンを経由して整合回路17に接続するように形成された送信用信号経路LTxが図示されている。
NFC通信において通信制御装置10が受信する受信信号は、通信制御装置10から送信する送信信号に比べて信号レベル(電力)が小さい場合が多い。そのため、上記のように受信用信号経路LRxを単一の導電層に形成し、送信用信号経路LTxを複数の導電層を跨いで形成する構成は、配線の引き廻しを容易にしつつ、通信制御装置10の通信特性を向上させる点で有効である。
〈トリマコンデンサ接続用の電極〉
NFC通信において通信制御装置10から送信する送信信号は、その波形の形状がNFC通信の規格を満足しなければならない。そのため、従来は、通信制御装置10の製造段階において、実装基板100に各種部品を実装した後に送信用信号経路LTx上に形成された整合回路17の容量素子の容量値を調整することで、規格を満足する信号波形が得られる容量値を決定していた。例えば、整合回路17を構成する容量素子の一つとしてトリマコンデンサを実装し、そのトリマコンデンサの容量値を可変して容量値毎の送信波形を確認することで、トリマコンデンサの最適な容量値を決定していた。または、実装基板に半田付けされた整合回路17を構成する容量素子(チップコンデンサ)を付け替えることで容量値を可変し、容量素子毎の送信波形を確認することで最適な容量値の容量素子を決定していた。しかしながら、前者の手法によれば、整合回路17の容量値のチューニングは容易であるが、チップコンデンサに比べて規模の大きいトリマコンデンサを実装するためのスペースを実装基板の実装面に確保する必要があるため、実装基板の面積が大きくなってしまうという問題がある。また、後者の手法によれば、人手作業によってチップコンデンサを付け替える手間がかかってしまう。
そこで、本実施の形態に係る実装基板100では、図8に示されるように、送信用信号経路LTx上の整合回路17を構成する容量素子CTと並列に可変容量(トリマコンデンサ)を接続するための電極TCP、TCNを、導電層L4に形成する。これによれば、通信制御装置10の製造段階において、例えば、裏面(導電層L4)にトリマコンデンサを接続して整合回路17の最適な容量値を決定し、その後トリマコンデンサを実装基板から外し、その容量値に応じたチップコンデンサを整合回路17の容量素子CTとして実装面(導電層L1)に実装することができる。これにより、上述したようにチップコンデンサを人手作業で付け替える手間を省くことができ、整合回路17の容量値のチューニングが容易となる。また、図9に示されるように、トリマコンデンサCTXを配置するための領域400と電極TCN、TCPとが裏面(導電層L4)に形成されるので、トリマコンデンサCTXを配置するためのスペースを実装面(導電層L1)に確保する必要はない。これにより、実装面の面積を小さくすることができ、実装基板の小型化に資する。
以上、実施の形態1に係る通信制御装置によれば、通信制御装置の特性の低下を抑えつつ、通信制御装置の小型化を図ることができる。
≪実施の形態2≫
〈ノイズ伝播を抑制するためのスリットが形成されたグラウンドパターン〉
実施の形態2に係る通信制御装置の実装基板は、グラウンドパターンGP10〜GP40の所定の領域にスリットが形成される点で、実施の形態1に係る実装基板と相違する。なお、実施の形態2に係る通信制御装置10Aの回路構成は、実施の形態1に係る通信制御装置10と同様であるため、その詳細な説明を省略する。
図10乃至13に、実施の形態2に係る通信制御装置10Aにおける実装基板101の各導電層の平面図を例示する。
図10は実装基板101の導電層L1を例示する平面図であり、図11は実装基板101の導電層L2を例示する平面図であり、図12は実装基板101の導電層L3を例示する平面図であり、図13は実装基板101の導電層L4を例示する平面図である。なお、説明の便宜及び理解の容易化のため、図10乃至13には、アンテナ電極AP、AN、通信回路21、及び電源IC20の周辺に形成される配線パターンや回路部品等の説明に必要な部分のみが図示され、それ以外の部分は図示を省略している。
図10に示されるように、導電層L1に形成されたグラウンドパターンGP10は、通信系経路41と給電系経路42とによって挟まれる領域に、給電系経路42の少なくとも一部に沿ってスリットが形成される。例えば、グラウンドパターンGP10において、整流回路19及び容量CRECTと検出回路25とで挟まれる領域にスリットSL10Aが形成され、整合回路15、配線パターンLRCT、整流回路19及び容量CRECTとスイッチ部18とで挟まれる領域にスリットSL10Bが形成される。これによれば、給電系経路42からグラウンドパターンGP10を介して通信系経路41及び通信回路21に伝播するノイズを小さくすることができる。
図11乃至13に示されるように、グラウンドパターンGP20、GP30、GP40は、平面視において通信系経路41と給電系経路42とによって挟まれる領域に、給電系経路42の少なくとも一部に沿ってスリットが形成される。例えば、図11に示されるように、グラウンドパターンGP30において、導電層L1における給電系経路42(整合回路15、整流回路19、及び配線パターンLRCT)に平面視おいて重なる領域250と導電層L1における検出部25と平面視において重なる領域251との間に、スリットSL20Aが形成される。また、図12に示されるように、グラウンドパターンGP30において、導電層L1における給電系経路42(整合回路15、整流回路19、及び配線パターンLRCT)に平面視おいて重なる領域350と検出部25に平面視において重なる領域351との間に、スリットSL30Aが形成される。また、図13に示されるように、グラウンドパターンGP40において、導電層L1における給電系経路42(整合回路15、整流回路19、及び配線パターンLRCT)に平面視おいて重なる領域450と、導電層L1における検出部25に平面視において重なる領域451との間に、スリットSL40Aが形成される。
これによれば、給電系経路42からグラウンドパターンGP20、GP30、GP40を介して通信系経路41及び通信回路21に伝播するノイズを小さくすることができる。特に、導電層L2のグラウンドパターンGP20が導電層L1のグラウンドパターンGP10に比べて広範囲に形成され、且つ導電層L2が導電層L1に隣接することから、ノイズが導電層L2を経由して通信回路21等に伝播し易いことを考慮すると、導電層L2のグラウンドパターンGP20に上記のようにスリットを形成することは有効である。これにより、通信系経路41に伝播するノイズを効果的に抑えることができる。
更に、図11乃至13に示されるように、グラウンドパターンGP20、GP30、GP40は、平面視において通信系経路41と給電系経路42とによって挟まれる領域に、通信系経路41の少なくとも一部に沿ってスリットが形成される。例えば、図11に示されるように、グラウンドパターンGP20において、導電層L1における送信用信号経路LTx(整合回路17、及び整合回路17と通信回路21の外部端子Txp、Txnとを接続する配線パターン)と平面視において重なる領域252と領域251との間に、スリットSL20Bが形成される。また、図12に示されるように、グラウンドパターンGP30において、導電層L1における送信用信号経路LTx(整合回路17、及び整合回路17と通信回路21の外部端子Txp、Txnとを接続する配線パターン)と平面視において重なる領域352と領域351との間に、スリットSL30Bが形成される。また、図13に示されるように、グラウンドパターンGP40において、導電層L1における送信用信号経路LTx(整合回路17、及び整合回路17と通信回路21の外部端子Txp、Txnとを接続する配線パターン)と平面視において重なる領域452と領域451との間に、スリットSL40Bが形成される。
これによれば、給電系経路42からグラウンドパターンGP20、GP30、GP40を介して通信系経路41及び通信回路21に伝播するノイズを更に小さくすることができる。
更に、図11乃至13に示されるように、グラウンドパターンGP20、GP30、GP40は、平面視において受信用信号経路LRxと送信用信号経路LTxとによって挟まれる領域に、通信系経路41の少なくとも一部に沿ってスリットが形成される。例えば、図11に示されるように、グラウンドパターンGP20は、受信用信号経路LRx(整合回路16、及び整合回路16と通信回路21の外部端子Rxp、Rxnとを接続する配線パターン)と平面視において重なる領域253と領域252との間に、スリットSL20Cが形成される。また、図12に示されるように、グラウンドパターンGP30は、受信用信号経路LRxと平面視において重なる領域353と領域352との間に、スリットSL30Cが形成される。また、図13に示されるように、グラウンドパターンGP40は、受信用信号経路LRxと平面視において重なる領域453と領域452との間に、スリットSL40Cが形成される。これによれば、受信用信号経路LRxと送信用信号経路LTxとの間でのノイズ伝播を防ぐことができる。
好適には、グラウンドパターンGP20〜GP40に形成されるスリット(SL20A等)の幅は、実装基板101上に形成される信号配線の最小線幅の3倍以上の大きさとされる。例えば、図10に示されるように、送信用信号経路LTxにおける整合回路17と通信回路21を接続する配線パターンの配線幅をWとしたとき、スリットSL20Bは3W以上の幅とされる。これによれば、信号線間のクロストークを抑えることができるので、グラウンドパターンGP20〜GP40を経由したノイズ伝播を効果的に抑えることが可能となる。
〈熱伝導を抑制するためのスリット〉
上述したように、通信制御装置10Aの給電時には、アンテナ11で受電した電力が電源ICとそれに外付けされたコイル23及び容量COUT等によって構成されるDC−DCコンバータ(降圧型のスイッチングレギュレータ)によって所望の電圧に変換され、バッテリ13の充電に利用される。このとき、コイル23には大きな電流が流れるため、コイル23の発熱量は他の電子部品に比べて大きくなる。
図14は、実装基板における熱伝導の傾向を例示する説明図である。同図に示される参照符号Pは、実装基板600に配置された熱源を示す。同図に示されるように、熱源Pで発生した熱は、熱源Pから同心円状に伝わる。熱源Pから最も近い領域500が最も温度が高く、領域501、502、503、504のように熱源Pから離れる程、温度が低くなる。ここで、熱源Pをコイル23とした場合、コイル23の近傍に配置された電源IC20はコイル23からの熱の影響を受け易いため、給電時における電力の変換効率が低下する虞がある。
熱は、一般に知られているように金属を介して伝わり易い。実装基板の場合、主に、広範囲に形成されたグラウンドパターンを経由して熱が伝わる。そこで、グラウンドパターンにスリットを形成することにより、熱の伝導を抑える。
図15は、実装基板のグラウンドパターンにスリットを形成した場合の熱伝導の傾向を例示する説明図である。同図に示される参照符号Sは、実装基板600のグラウンドパターンに形成されたスリットを示す。同図に示されるように、熱源Pで発生した熱は、熱源Pから同心円状に伝わるが、スリットを境にして熱源Pが配置される領域510と反対の領域511には、熱が伝わり難くなるという傾向がある。例えば、熱源Pをコイル23とした場合、仮にコイル23の近傍に電源IC20を配置したとしても、コイル23と電源IC20の周辺又は上下に隣接する導電層に形成されたグラウンドパターンにおいてコイル23と電源IC20の間にスリットSを形成することで、コイル23で発生した熱が電源IC20に伝わり難くすることができる。
具体的に実施の形態2に係る実装基板101では、図11に示されるように、導電層L2において、グラウンドパターンGP20とは別に、導電層L1に配置された電源IC20の少なくとも一部と平面視において重なりを有するグラウンドパターンGP21を形成する。グラウンドパターンGP20とGP21とは、導電層L1におけるコイル23が配置される領域と平面視において重なりを有する範囲に、グラウンドパターンの無い領域XGP2を形成するように配置される。これによれば、グラウンドパターンGP21は熱を発生するコイル23の多くの部分と重なりを有しないので、コイル23で発生した熱がグラウンドパターンGP21を介して電源IC20に伝わり難くなる。これにより、電源IC20をコイル23の近傍に配置した場合であっても、コイル23の発熱に伴う電源IC20の特性低下を防止することができ、給電時の電力変換効率の低下を抑えることが可能となる。
以上、実施の形態2に係る通信制御装置によれば、導電層L1〜L4に形成されたグラウンドパターンに適宜スリットを形成することで、グラウンドパターンを介したノイズの伝播と熱の伝導を効果的に抑えることが可能となる。
≪実施の形態3≫
〈単一の導電層に形成された給電系経路〉
実施の形態3に係る通信制御装置の実装基板は、給電系経路42を単一の導電層に形成し、通信系経路41を複数の導電層を跨いで形成する点で、実施の形態1に係る実装基板と相違する。なお、実施の形態3に係る通信制御装置の回路構成は、実施の形態1に係る通信制御装置と同様であるため、その詳細な説明を省略する。
図16は、実装の形態3に係る通信制御装置10Bにおける実装基板102のレイアウト配置の概略を示す説明図である。同図に示されるように、アンテナ電極AP、ANは、角部CR1に辺S1に沿って並んで配置される。給電系経路42は、アンテナ電極AP、ANを基点として辺S2に沿って辺S3の方向に直線的に延長されて形成される。ここで、直線的とは、信号の伝達方向が90度以上変化しないことを意味する。
具体的なレイアウト配置について、図17乃至20を用いて詳細に説明する。
図17は実装基板102の導電層L1を例示する平面図であり、図18は実装基板102の導電層L2を例示する平面図であり、図19は実装基板102の導電層L3を例示する平面図である。また、図20は実装基板102の導電層L4を例示する平面図である。なお、説明の便宜及び理解の容易化のため、図17乃至20には、アンテナ電極AP、AN、通信回路21、及び電源IC20の周辺に形成される配線パターンや回路部品等の説明に必要な部分のみが図示され、それ以外の部分は図示を省略している。
図17に示されるように、給電系経路42は、導電層L1以外の導電層L2〜L4を経由せずに、アンテナ電極AP,ANと整流回路19とを接続するように形成される。具体的には、アンテナ電極AP、ANと整流回路19とが、導電層L1に配置された整合回路14、15を介して、導電層L1に形成された配線パターンによって接続される。これによれば、アンテナ電極AP、ANと整流回路19との間の信号経路に形成される寄生抵抗や寄生容量、寄生インダクタによるインピーダンスの不連続点の発生を抑えることができるので、整流回路19に供給される受信信号の劣化を抑えることができる。これにより、電源回路による電力の変換効率の向上に資する。
なお、通信系経路41も、給電系経路42と同様に単一の導電層に形成するのが好ましいが、通信系経路41と給電系経路42の双方を単一の導電層に形成することの困難性(配線の引き廻しの困難性)から、通信系経路41は導電層L1以外の導電層を経由して形成される。図17乃至20には、一例として、通信系経路41のうち整合回路14とスイッチ部18との間の信号経路が、導電層L2〜L4を経由して形成される場合が例示されている。
その他の電子部品のレイアウト配置は、実施の形態1に係る実装基板100と同様とされる。また、実装基板102は、実装基板100と同様に、導電層L1〜L4において、電子部品やそれらを接続する配線パターンが形成される領域以外の領域にグラウンドパターンGP11、GP22、GP31、GP41が形成される。
以上、実施の形態3に係る通信制御装置によれば、実施の形態1と同様に、通信制御装置の特性の低下を抑えつつ、通信制御装置の小型化を図ることができる。また、給電系経路42を単一の導電層に形成するので、給電時における電力の変換効率の向上に資する。
≪実施の形態4≫
〈ノイズ伝播を抑制するためのスリットが形成されたグラウンドパターン〉
実施の形態4に係る通信制御装置の実装基板は、グラウンドパターンGP11、GP22、GP31、GP41の所定の領域にスリットが形成される点で、実施の形態3に係る実装基板102と相違する。なお、実施の形態4に係る通信制御装置の回路構成は、実施の形態3に係る通信制御装置と同様であるため、その詳細な説明を省略する。
図21乃至24に、実施の形態4に係る通信制御装置10Cにおける実装基板103の各導電層の平面図を例示する。
図21は実装基板103の導電層L1を例示する平面図であり、図22は実装基板103の導電層L2を例示する平面図であり、図23は実装基板103の導電層L3を例示する平面図であり、図24は実装基板103の導電層L4を例示する平面図である。なお、説明の便宜及び理解の容易化のため、図21乃至24には、アンテナ電極AP、AN、通信回路21、及び電源IC20の周辺に形成される配線パターンや回路部品等の説明に必要な部分のみが図示され、それ以外の部分は図示を省略している。
図21乃至24に示されるように、各グラウンドパターンGP11、GP22、GP31、GP41は、実施の形態2に係るGP10〜GP40と同様に、所定の位置にスリットが形成される。
例えば、図21に示されるように、導電層L1のグラウンドパターンGP11は、実施の形態2に係るグラウンドパターンGP10のスリットSL10A、SL10Bと同様に、スリットSL20A、SL20Bが形成される。また、図22に示されるように、導電層L2のグラウンドパターンGP22は、グラウンドパターンGP20のスリットSL20A〜SL20Cと同様に、スリットSL22A〜SL22Cが形成される。また、図23に示されるように、導電層L3のグラウンドパターンGP31は、グラウンドパターンGP30のスリットSL30A〜SL30Cと同様に、スリットSL31A〜SL31Cが形成される。また、図24に示されるように、導電層L4のグラウンドパターンGP41は、グラウンドパターンGP40のスリットSL40A〜SL40Cと同様に、スリットSL41A〜SL41Cが形成される。これによれば、実施の形態2と同様に、グラウンドパターンを介して伝播するノイズを小さくすることができる。
更に、図22に示されるように、導電層L2にはグラウンドパターンGP23が更に形成される。実施の形態2に係るグラウンドパターンGP21と同様に、グラウンドパターンGP22とGP23とは、導電層L1におけるコイル23が配置される領域と平面視において重なりを有する範囲に、グラウンドパターンの無い領域XGP2を形成するように配置される。これによれば、電源IC20をコイル23の近傍に配置した場合であっても、コイル23の発熱に伴う電源IC20の特性低下を防止することができ、給電時の電力変換効率の低下を抑えることが可能となる。
以上、実施の形態4に係る通信制御装置によれば、実施の形態2に係る実装基板101と同様に、グラウンドパターンを介したノイズの伝播と熱の伝導を効果的に抑えることが可能となる。
≪実施の形態5≫
(給電系経路と通信系経路とが対向する配置を有する実装基板)
実施の形態5に係る通信制御装置は、実装基板において給電系経路42と通信系経路41とが対向する配置を有する点で、実施の形態1乃至4に係る通信制御装置と相違する。
実施の形態5に係る通信制御装置10Dの回路構成は、整合回路15が整合回路14を介さずにアンテナ電極AP、ANと接続される点で実施の形態1に係る通信制御装置10と相違し、それ以外は同一の回路構成とされる。
図25は、実装の形態5に係る通信制御装置10Dにおける実装基板104のレイアウト配置の概略を示す説明図である。同図に示される実装基板104は、実施の形態1に係る実装基板100と同様に、4つの導電層L1〜L4を含んで構成される。また、特に制限されないが、実装基板104は、片面実装用の基板とされ、一つの主面(表面)を形成する導電層L1に主に電子部品が実装され、裏面を形成する導電層L4に電子部品が実装されないものとする。
同図に示されるように、実装基板104は、長方形状の基板とされる。アンテナ電極AP、AN、電源回路12、及び通信回路21が、実装基板104の主面(表面)に、当該主面の一つの長辺S1に沿って配置される。通信回路21は、アンテナ電極AN、APに対して、長辺S1と直交する一方の短辺S4側に配置される。他方、電源回路12は、アンテナ電極AN、APに対して、長辺S1と直交する他方の短辺S2側に配置される。アンテナ電極AN、APと通信回路21との間を接続するための通信系経路41は、長辺S1に沿って短辺S4側に延在する。他方、アンテナ電極AN、APと電源回路12との間を接続するための給電系経路42は、長辺S1に沿って短辺S2側に延在する。
これによれば、同一基板上に、給電系経路42と通信系経路41を並行して形成した場合であっても、通信系経路41が給電系経路42から離れるように形成されるので、通信系経路41は給電系経路42で発生した磁界の影響を受け難い。これにより、給電系経路42から通信系経路41へのノイズを抑制することができ、通信回路21は電源回路12からのノイズの影響を受け難くなる。また、ノイズの影響を抑えるために、単純に通信系経路41と給電系経路42を離間して形成する場合に比べて、基板面積を小さくすることが可能となる。このことについて、図26乃至29を用いて詳細に説明する。
図26は実装基板104の導電層L1を例示する平面図であり、図27は実装基板104の導電層L2を例示する平面図であり、図28は実装基板104の導電層L3を例示する平面図である。また、図29は実装基板104の導電層L4を例示する平面図である。なお、説明の便宜及び理解の容易化のため、図26乃至29には、アンテナ電極AP、AN、通信回路21、及び電源IC20の周辺に形成される配線パターンや回路部品等の説明に必要な部分のみが図示され、それ以外の部分は図示を省略している。
図26に示されるように、主面を構成する導電層L1には、アンテナ電極AP、ANと、電源回路12を構成する電源IC20及びコイル23と、通信回路21と、通信経路41を形成する整合回路14、16、17、スイッチ部18、及び各種配線パターンと、給電系経路42を構成する整合回路15、及び各種配線パターンと、が形成される。
図26に示されるようにアンテナ電極AP、ANは、実装基板104の中央部分に、辺S2と平行する方向に並んで配置される。通信系の回路は、アンテナ電極AP、ANから辺S4側に向かって、整合回路14、スイッチ部18、整合回路16、17、通信回路21の順に配置される。また、通信系経路41は、アンテナ電極AP、ANを基点として、辺S1に沿って辺S4の方向に延長されて形成される。一方、給電系の回路は、アンテナ電極AP、ANから辺S2側に向かって、整合回路15、整流回路19、容量CRECT、コイル23、電源IC20の順に配置される。また、給電系経路42は、アンテナ電極AP、ANを基点として、辺S1に沿って辺S2の方向に延長されて形成される。
これによれば、アンテナ電極AP、ANに対して給電系経路42と通信系経路41とが対向して配置されることで、最も大きなノイズ源と成り得る整流回路19の入力ラインから通信回路21及び通信系経路41にノイズが伝播することを効果的に抑えることができる。また、上記のような対向配置とすることで、実装基板を細長い形状にすることができる。これによれば、例えば、受電側装置2に搭載されるバッテリ13の側面の形状に合わせて実装基板104を細長く形成することができるので、受電側装置2内における実装基板104の配置の自由度が増す。
電子部品やそれらを接続する配線パターンが形成される領域以外の領域には、実施の形態1乃至4の実装基板100等と同様に、グラウンドパターンが形成される。例えば、図26に示されるように、導電層L1には、通信回路21及び電源IC20等の半導体装置やその他の電子部品、信号配線、電極を囲むようにグラウンドパターンGP12が形成される。また、図27に示されるように、導電層L2には、導電層L1に形成された通信系経路41及び給電系経路42の少なくとも一部と平面視において重なりを有するようにグラウンドパターンGP24形成される。同様に、図28、29に示されるように、導電層L3にはグラウンドパターンGP32が、導電層L4にはグラウンドパターンGP42が、通信系経路41及び給電系経路42の少なくとも一部と平面視において重なりを有するように夫々形成される。
実装基板104において、給電系経路42は、導電層L1以外の導電層L2〜L4を経由せずに、アンテナ電極AP,ANと整流回路19と接続するように形成される。具体的には、アンテナ電極AP、ANと整流回路19とが、導電層L1に配置された整合回路15を介して、導電層L1に形成された配線パターンによって接続される。これによれば、実施の形態3と同様に、整流回路19に供給される受信信号の劣化を抑えることができ、通信制御装置10Dにおける給電時の電力の変換効率の向上に資する。
また、受信用信号経路LRxは、導電層L1以外の導電層L2〜L4を経由せずに、アンテナ電極AP,ANと通信回路21と接続するように形成される。具体的には、図26に示されるように、アンテナ電極AP、ANと通信回路21の外部端子Rxp、Rxnとが、導電層L1に配置された、整合回路14、スイッチ回路SWP、SWN、及び整合回路16と、それらの間を結ぶ導電層L1に形成された配線パターンとを経由して接続される。これによれば、実施の形態1と同様に、通信回路21に供給される受信信号の劣化を抑えることができ、通信制御装置10Dの通信特性の向上に資する。
以上、実施の形態5に係る通信制御装置によれば、通信制御装置の特性の低下を抑えつつ、通信制御装置の小型化を図ることができる。
≪実施の形態6≫
〈ノイズ伝播を抑制するためのスリットが形成されたグラウンドパターン〉
実施の形態6に係る通信制御装置の実装基板は、グラウンドパターンGP12、GP24、GP32、GP42の所定の領域にスリットが形成される点で、実施の形態5に係る実装基板104と相違する。なお、実施の形態6に係る通信制御装置10Eの回路構成は、実施の形態5に係る通信制御装置と同様であるため、その詳細な説明を省略する。
図30乃至33に、実施の形態6に係る実装基板105の各導電層の平面図を例示する。
図30は実装基板105の導電層L1を例示する平面図であり、図31は実装基板105の導電層L2を例示する平面図であり、図32は実装基板105の導電層L3を例示する平面図であり、図33は実装基板105の導電層L4を例示する平面図である。なお、説明の便宜及び理解の容易化のため、図30乃至33には、アンテナ電極AP、AN、通信回路21、及び電源IC20の周辺に形成される配線パターンや回路部品等の説明に必要な部分のみが図示され、それ以外の部分は図示を省略している。
図30に示されるように、導電層L1に形成されたグラウンドパターンGP12は、アンテナ電極AP、ANを境にしてグラウンドパターンGP12を2つの領域に分けるようにスリットSL12A、SL12Bが形成される。これによれば、給電系経路42からグラウンドパターンGP12を介して通信系経路41及び通信回路21に伝播するノイズを小さくすることができる。
また、図31乃至33に示されるように、グラウンドパターンGP24、GP32、GP42は、平面視においてアンテナ電極AP、ANを境にして、当該グラウンドパターンを短辺S2側の領域と短辺S4側の領域に分けるようにスリットSL24A、SL32A、SL42Aが形成される。例えば、アンテナ電極AP、ANと重なるように、スリットSL24A、SL32A、SL42Aが形成される。これによれば、給電系経路42からグラウンドパターンGP24、GP32、GP42を介して通信系経路41及び通信回路21に伝播するノイズを小さくすることができる。特に、導電層L1に隣接する導電層L2のグラウンドパターンGP24にスリットSL24Aを形成することで、通信系経路41に伝播するノイズを効果的に抑えることができる。
更に、図31乃至33に示されるように、グラウンドパターンGP24、GP32、GP42は、平面視において受信用信号経路LRxと送信用信号経路LTxとによって挟まれる領域に、スリットSL24B、SL32B、SL42Bが形成される。これによれば、受信用信号経路LRxと送信用信号経路LTxとの間でのノイズ伝播を防ぐことができる。
好適には、グラウンドパターンGP12、GP24、GP32、GP42に形成されるスリット(SL12A、SL24A等)の幅は、実装基板105上に形成される信号配線の最小線幅の3倍以上の大きさとされる。これによれば、上述したように、グラウンドパターンを経由したノイズ伝播を効果的に抑えることが可能となる。例えば、上記スリットの幅は、アンテナ電極AN、APの幅以上の大きさとされる。
以上、実施の形態6に係る実装基板105によれば、導電層L1〜L4に形成されたグラウンドパターンに適宜スリットを形成することで、グラウンドパターンを介したノイズの伝播を効果的に抑えることが可能となる。
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、実施の形態1乃至6に例示した、アンテナに接続される給電系経路と受電系経路とを直交して配置する構成、及び給電系経路と受電系経路とを対向して配置する構成は、NFC方式ワイヤレス給電システムのみならず、非接触型のICカード等にも適用することができる。また、上記の構成は、受電側装置2を構成する通信制御装置の実装基板のみならず、送電側装置3を構成する実装基板にも適用することができる。これによれば、受電側装置2と同様に、送電側装置3の通信特性の低下を抑えつつ、送電側装置3の実装基板の小型化を図ることが可能となる。
また、実施の形態1乃至6において、電源IC20、外付けコイル23、及び容量COUTによって降圧型のスイッチングレギュレータを構成する場合を例示したが、スイッチングレギュレータの方式は特に限定されない。例えば、昇圧型のスイッチングレギュレータであっても良いし、絶縁型のスイッチングレギュレータであっても良い。
本発明はNFC方式ワイヤレス給電システムのみならず、一つのアンテナを共用して、電力の送電又は受電と情報伝達のための通信とを切り替えて行うシステムに広く適用することができる。
1 ワイヤレス給電システム
2 受電側装置
3 送電側装置
31 NFC制御部
32 電源回路
33 ドライブ回路
34 整合回路
35 アンテナ
10 通信制御装置(通信モジュール)
11 アンテナ
12 電源回路
13 バッテリ
14〜17 整合回路
100 実装基板
AP、AN アンテナ電極
CP1〜CP4、CN1〜CN4、CT 容量素子
CTX トリマコンデンサ
TCP、TCN 電極
41 通信系経路
42 給電系経路
LRCT 整合回路15と整流回路19とを接続する信号パターン(信号経路)
LRx 受信用信号経路
LTx 送信用信号経路
18 スイッチ部
19 整流回路
20 電源IC
21 通信回路
22 電圧制御部
23 コイル(インダクタ)
XGP2 グラウンドパターンの無い領域
24 内部回路
25 検出部
SWP、SWN スイッチ回路
CRECT 容量
Rxp、Rxn 通信回路の受信用端子
Txp、Txn 通信回路の送信用端子
201 電圧生成部
202 スイッチングレギュレータコントローラ部
203 シリーズレギュレータ
204 セレクタ
205 充電制御回路
206 制御部
207 NFC電源部(NFC_VREG)
210 通信部
211 メモリ部
212 制御部
222 エラーアンプ
221 PWMコンパレータ
224 基準電圧
223 ダイオード
220 スイッチングトランジスタ
OUT1、OUT2、IN 電源IC20の外部端子
ND1 ノード
201a 第1主面(表面)
201b 第2主面(裏面)
231 電極
232 半田バンプ
CR1 角部
S1〜S4 辺
L1〜L4 導電層
GP10〜GP40、GP21 グラウンドパターン(グラウンドプレーン)
400 トリマコンデンサCTXを配置するための領域
101 実装基板
10A 通信制御装置
SL10A、SL10B GP10のスリット
SL20A〜SL20C GP20のスリット
SL30A〜SL30C GP30のスリット
SL40A〜SL40C GP40のスリット
250〜253、350〜353、450〜453 領域
500〜504、510〜513 領域
600 実装基板
P 熱源
102、103 実装基板
10B、10C 通信制御装置
GP11、GP22、GP23、GP31、GP41 グラウンドパターン
SL11A、SL11B GP11のスリット
SL22A〜SL22C GP22のスリット
SL31A〜SL31C GP31のスリット
SL41A〜SL41C GP41のスリット
104、105 実装基板
10D、10E 通信制御装置
GP12、GP24、GP32、GP42 グラウンドパターン
SL12A、SL12B GP12のスリット
SL24A、SL24B GP24のスリット
SL32A、SL32B GP32のスリット
SL42A、SL42B GP42のスリット

Claims (11)

  1. アンテナが接続されるアンテナ電極と、前記アンテナ電極に接続される電源回路と、前記アンテナ電極に接続される通信回路とが、実装基板に実装された通信制御装置であって、
    前記アンテナ電極は、前記実装基板の第1主面における一つの角部に配置され、
    前記通信回路は、前記角部を共有する前記第1主面の第1辺側に配置され、
    前記電源回路は、前記第1辺に対向する第2辺側に配置され、
    前記アンテナ電極と前記通信回路とを接続する第1信号経路は、前記第1辺に沿って延在し、
    前記アンテナ電極と前記電源回路とを接続する第2信号経路は、前記角部を共有し前記第1辺と直交する第3辺に沿って延在し、
    前記電源回路は、
    前記アンテナ電極に供給された交流信号を整流する整流回路と、
    前記整流回路によって整流された電圧に基づいて直流電圧を生成するDC/DCコンバータと、を含み、
    前記第2信号経路は、前記アンテナ電極から前記整流回路に信号を伝送するための信号経路を含み、
    前記整流回路は、前記第3辺に沿って配置され、
    前記DC/DCコンバータは、前記整流回路に対して、前記第3辺に対向する第4辺の方向に離間して配置され、
    前記実装基板は、複数の導電層を含む多層基板であって、
    前記アンテナ電極と、前記電源回路と、前記通信回路と、前記第1信号経路と、前記第2信号経路と、グラウンド電位に接続するための第1グラウンドパターンとが、前記実装基板における前記第1主面を形成する第1導電層に形成され、
    前記第1グラウンドパターンは、前記第1信号経路及び前記第2信号経路の周辺に形成され、
    前記第1グラウンドパターンは、前記第1信号経路と前記第2信号経路とによって挟まれる領域に前記第2信号経路の少なくとも一部に沿って形成されたスリットを有し、
    グラウンド電位に接続するための第2グラウンドパターンが、前記第1導電層に形成された前記第1信号経路及び前記第2信号経路と平面視において重なりを有するように前記第1導電層と異なる第2導電層に形成され、
    前記第2グラウンドパターンは、平面視において前記第1信号経路と前記第2信号経路とによって挟まれる領域に前記第2信号経路の少なくとも一部に沿って形成されたスリットを有し、
    前記DC/DCコンバータは、コイルと、前記コイルに流れる電流をスイッチング制御することでスイッチングレギュレータを実現するための半導体装置と、を含み、
    前記グラウンド電位に接続するための第3グラウンドパターンが、前記第1導電層に配置された前記半導体装置の少なくとも一部と平面視において重なりを有するように前記第2導電層に形成され、
    前記第2グラウンドパターンと前記第3グラウンドパターンとは、前記コイルが配置される領域と平面視において重なりを有する範囲に、グラウンドパターンの無い領域を形成するように配置される、通信制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記第2グラウンドパターンは、平面視において前記第1信号経路と前記第2信号経路とによって挟まれる領域に前記第1信号経路の少なくとも一部に沿って形成されたスリットを有する、通信制御装置。
  3. 請求項1において、
    前記第2導電層は、前記第1導電層に隣接する層である、通信制御装置。
  4. 請求項3において、
    前記第1グラウンドパターン及び前記第2グラウンドパターンに形成されるスリットの幅は、前記基板上に形成される信号配線の最小線幅の3倍以上の大きさとされる、通信制御装置。
  5. 請求項1において、
    前記第1信号経路は、前記アンテナで受信した信号を前記アンテナ電極を介して前記通信回路に供給する受信用信号経路と、前記通信回路から送信された信号を前記アンテナ電極を介して前記アンテナに供給する送信用信号経路と、を含み、
    前記受信用信号経路は、前記第1導電層以外の導電層を経由せずに前記アンテナ電極と前記通信回路と接続するように形成される、通信制御装置。
  6. 請求項1において、
    前記第2信号経路は、前記第1導電層以外の導電層を経由せずに前記アンテナ電極と前記電源回路とを接続するように形成される、通信制御装置。
  7. 請求項1において、
    前記第1信号経路は、前記アンテナと前記通信回路との間のインピーダンスを整合するための整合回路を含み、
    前記整合回路は、容量素子を含んで構成され、
    前記実装基板は、前記容量素子と並列に可変容量を接続するための電極を有し、
    前記容量素子は、前記第1導電層に配置され、
    前記可変容量を接続するための電極は、前記第1主面に対向する第2主面を形成する第3導電層に形成される、通信制御装置。
  8. 請求項7において、
    前記第1信号経路は、前記アンテナで受信した信号を前記アンテナ電極を介して前記通信回路に供給する受信用信号経路と、前記通信回路から送信された信号を前記アンテナ電極を介して前記アンテナに供給する送信用信号経路と、を含み、
    前記整合回路は、前記送信用信号経路上に配置される、通信制御装置。
  9. 請求項1において、
    前記第1信号経路は、前記アンテナ電極と前記通信回路との間の接続と遮断を切り替えるスイッチ回路を含み、
    前記スイッチ回路は、前記通信回路が前記アンテナを介して通信を行う場合に前記アンテナ電極と前記通信回路との間を接続し、前記電源回路が前記アンテナで受信した交流信号に基づいて直流電圧を生成する場合に、前記アンテナ電極と前記通信回路との間を遮断する、通信制御装置。
  10. 請求項4において、
    前記第1信号経路は、前記アンテナで受信した信号を前記アンテナ電極を介して前記通信回路に供給する受信用信号経路と、前記通信回路から送信された信号を前記アンテナ電極を介して前記アンテナに供給する送信用信号経路と、を含み、
    前記第2グラウンドパターンは、平面視において前記受信用信号経路と前記送信用信号経路とによって挟まれる領域に形成されたスリットを有する、通信制御装置。
  11. アンテナを介して受信した電力に基づいて所望の電圧を生成するための電源回路と、前記アンテナを介してデータの送受信を行うための通信回路とを実装するための実装基板であって、
    前記アンテナを接続するためのアンテナ電極と、
    前記アンテナ電極と前記通信回路とを接続するための第1信号経路と、
    前記アンテナ電極と前記電源回路とを接続するための第2信号経路と、を含み、
    前記アンテナ電極は、前記実装基板の第1主面における一つの角部に配置され、
    前記第1信号経路は、前記角部を共有する第1辺に沿って延在し、
    前記第2信号経路は、前記角部を共有し前記第1辺と直交する第2辺に沿って延在し、
    前記電源回路は、
    前記アンテナ電極に供給された交流信号を整流する整流回路と、
    前記整流回路によって整流された電圧に基づいて直流電圧を生成するDC/DCコンバータと、を含み、
    前記第2信号経路は、前記アンテナ電極から前記整流回路に信号を伝送するための信号経路を含み、
    前記整流回路は、前記第3辺に沿って配置され、
    前記DC/DCコンバータは、前記整流回路に対して、前記第2辺に対向する第3辺の方向に離間して配置され、
    前記実装基板は、複数の導電層を含む多層基板であって、
    前記アンテナ電極と、前記電源回路と、前記通信回路と、前記第1信号経路と、前記第2信号経路と、グラウンド電位に接続するための第1グラウンドパターンとが、前記実装基板における前記第1主面を形成する第1導電層に形成され、
    前記第1グラウンドパターンは、前記第1信号経路及び前記第2信号経路の周辺に形成され、
    前記第1グラウンドパターンは、前記第1信号経路と前記第2信号経路とによって挟まれる領域に前記第2信号経路の少なくとも一部に沿って形成されたスリットを有し、
    グラウンド電位に接続するための第2グラウンドパターンが、前記第1導電層に形成された前記第1信号経路及び前記第2信号経路と平面視において重なりを有するように前記第1導電層と異なる第2導電層に形成され、
    前記第2グラウンドパターンは、平面視において前記第1信号経路と前記第2信号経路とによって挟まれる領域に前記第2信号経路の少なくとも一部に沿って形成されたスリットを有し、
    前記DC/DCコンバータは、コイルと、前記コイルに流れる電流をスイッチング制御することでスイッチングレギュレータを実現するための半導体装置と、を含み、
    前記グラウンド電位に接続するための第3グラウンドパターンが、前記第1導電層に配置された前記半導体装置の少なくとも一部と平面視において重なりを有するように前記第2導電層に形成され、
    前記第2グラウンドパターンと前記第3グラウンドパターンとは、前記コイルが配置されるための領域と平面視において重なりを有する範囲に、グラウンドパターンの無い領域を形成するように配置される、実装基板。
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