JP2016051961A - 通信用電子装置 - Google Patents

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龍明 佃
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Abstract

【課題】通信用電子装置の無線システムにおけるノイズの低減化を図る。【解決手段】底蓋10と、電磁界を形成するループアンテナ1と、ループアンテナ1と接続する通信回路と、金属部である電池パック4と、ループアンテナ1と電池パック4との間に配置され、かつループアンテナ1の外周部より外側に迫り出した迫り出し部を備えた磁性体シート3と、電池パック4上に配置され、かつIC12a等が搭載された配線基板12と、配線基板12上に配置されたディスプレイ付き蓋11と、を有し、ループアンテナ1の外周部を基点として磁性体シート3の上記迫り出し部の上記基点からの迫り出し量は、ループアンテナ1の配線幅の2倍以上である。【選択図】図15

Description

本発明は、通信用電子装置に関し、例えば、無線で電力を伝送するループアンテナを用いた通信用電子装置に適用して有効な技術に関する。
携帯機器や携帯情報機器について、その構造が、例えば、特開2014−87188号公報(特許文献1)および特開2004−227046号公報(特許文献2)に開示されている。
特開2014−87188号公報 特開2004−227046号公報
携帯電話器等の携帯(情報)機器において、無線による給電システムが開発されているが、無線用のアンテナを情報機器内に実装する必要があり、配線基板や電池パック等が必然的に無線用のアンテナの近くに配置される。
このような構造では、配線基板や電池パックの影響により、アンテナのQ値(=ωL/R)や共振周波数がずれ、アンテナ効率が低下し、さらに配線基板との干渉により、ノイズが増大することを、本願発明者は見出した。
なお、上記特許文献1および2には、コイル(アンテナコイル)の近傍に電池やパック電池が配置された構造が開示されているが、ノイズやその影響については、特に言及していない。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態による通信用電子装置は、電磁界を形成するアンテナと、上記アンテナと接続する通信回路と、少なくとも一部に金属部材を備えた金属部と、上記アンテナと上記金属部との間に配置され、上記アンテナの外周部より外側に迫り出した迫り出し部を備えた磁性体シートと、を有している。さらに、通信用電子装置は、上記アンテナの外周部を基点として上記磁性体シートの上記迫り出し部の上記基点からの迫り出し量が、上記アンテナの配線幅の2倍以上である。
また、他の実施の形態による通信用電子装置は、電磁界を形成するアンテナと、上記アンテナと接続する通信回路と、少なくとも一部に金属部材を備えた金属部と、上記アンテナと上記金属部との間に配置され、平面視による大きさが上記アンテナの大きさより大きい磁性体シートと、を有し、上記磁性体シートの厚さは、100μm以上かつ650μm以下である。
上記一実施の形態によれば、通信用電子装置の無線システムにおけるノイズの低減化を図ることができる。
実施の形態1のループアンテナおよび磁性体シートの基本構造の一例を示す平面図である。 図1に示すA−A線に沿って切断した断面の構造を示す断面図である。 通信用電子装置の一般的な給電状態の磁界の一例を示す概略図である。 非給電状態の磁界を示す概略図である。 渦電流発生時の磁力線の状態を示す概略図である。 渦電流発生時のアンテナに対する磁力線の状態を示す概略図である。 磁性体シートを設けた場合のアンテナに対する磁力線の状態を示す概略図である。 渦電流発生時の抵効率の給電状態を示す概略図である。 実施の形態1の高効率の給電状態の磁界を示す概略図である。 実施の形態1のループアンテナ、磁性体シートおよび電池パック積層時の基本構造の一例を示す平面図である。 図10に示すA−A線に沿って切断した断面の構造を示す断面図である。 実施の形態1の磁性体シートの厚さとアンテナ間効率の関係を示すグラフである。 実施の形態1の給電状態の磁界を示す概略図である。 実施の形態1の磁性体シートの厚さとアンテナ間効率の関係およびアンテナに対する磁性体シートの迫り出し量との関係を示すグラフである。 実施の形態1の通信用電子装置の内部構造の一例を示す斜視図である。 図15に示す配線基板上に搭載された部品の構成ブロック図である。 図15に示す配線基板上に搭載された部品のレイアウトを示す平面図である。 実施の形態1の第1変形例の通信用電子装置の内部構造を示す斜視図である。 実施の形態1の第2変形例のループアンテナ、磁性体シートおよび配線基板の積層構造を示す平面図である。 図19に示すA−A線に沿って切断した断面の構造を示す断面図である。 図20に示す積層構造における磁性体シートの平面図である。 図20に示す積層構造における配線基板の平面図である。 実施の形態2のループアンテナおよび磁性体シートの構造を示す平面図である。 図23に示すA−A線に沿って切断した断面の構造を示す断面図である。 実施の形態2の第1変形例のループアンテナおよび磁性体シートの構造を示す平面図である。 図25に示すA−A線に沿って切断した断面の構造を示す断面図である。 実施の形態2の第2変形例のループアンテナおよび磁性体シートの構造を示す平面図および断面図である。 実施の形態2の第2変形例のループアンテナおよび磁性体シートの構造を示す平面図および断面図である。 実施の形態2の第3変形例のループアンテナおよび磁性体シートの構造を示す平面図である。 図29に示すA−A線に沿って切断した断面の構造を示す断面図である。 実施の形態2の第4変形例のループアンテナおよび磁性体シートの構造を示す平面図である。 図31に示すA−A線に沿って切断した断面の構造を示す断面図である。 実施の形態2の第5変形例のループアンテナおよび磁性体シートの構造を示す平面図である。 図33に示すA−A線に沿って切断した断面の構造を示す断面図である。 実施の形態2の第6変形例のループアンテナおよび磁性体シートの構造を示す平面図である。 図35に示すA−A線に沿って切断した断面の構造を示す断面図である。 実施の形態2の第7変形例のループアンテナおよび磁性体シートの構造を示す平面図である。 図37に示すA−A線に沿って切断した断面の構造を示す断面図である。 実施の形態2の第8変形例のループアンテナおよび磁性体シートの構造を示す平面図である。 実施の形態2の第9変形例のループアンテナおよび磁性体シートの構造を示す平面図である。 図39に示すA−A線、および図40に示すA−A線に沿ってそれぞれ切断した断面の構造を示す断面図である。 実施の形態2の第10変形例のループアンテナおよび磁性体シートの構造を示す平面図である。 図42に示すA−A線に沿って切断した断面の構造を示す断面図である。 実施の形態2の第11変形例のループアンテナおよび磁性体シートの構造を示す平面図である。 図44に示すA−A線に沿って切断した断面の構造を示す断面図である。 実施の形態2の第12変形例のループアンテナおよび磁性体シートの構造を示す平面図である。
以下の実施の形態では特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
さらに、以下の実施の形態では便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明などの関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数など(個数、数値、量、範囲などを含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合などを除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良いものとする。
また、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
また、以下の実施の形態において、構成要素等について、「Aから成る」、「Aより成る」、「Aを有する」、「Aを含む」と言うときは、特にその要素のみである旨明示した場合等を除き、それ以外の要素を排除するものでないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、図面をわかりやすくするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。
(実施の形態1)
図1は実施の形態1のループアンテナおよび磁性体シートの基本構造の一例を示す平面図、図2は図1に示すA−A線に沿って切断した断面の構造を示す断面図である。
本実施の形態1のループアンテナ(アンテナ)1は、例えば、携帯電話器等の通信用電子装置(携帯端末機器)において、無線による給電システムに用いられるものであり、所謂、非接触で電力を伝送する際に用いられるものである。
ただし、電力以外の、無線で信号の伝送を行う他のシステム(装置)に用いられてもよいことは言うまでもない。
図1に示すループアンテナ1は、プリント配線基板等の樹脂基板2に配線によって形成されたものであり、枠状のアンテナ本体1aを備えており、アンテナ本体1aの外側および内側の周囲には、樹脂基板2の絶縁膜2aが配置されている。
なお、プリント配線基板等の樹脂基板2は、ガラス繊維に、例えばエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、マレイミド樹脂等を含浸させたリジット基板で構成される。つまり、アンテナ(ループアンテナ1)はリジット基板で構成される。アンテナ間効率に影響がない場合等には、フレキシブル基板を用いてもよい。
また、ループアンテナ1には、ワイヤ線を用いてもよい。ワイヤ線を採用する場合、ワイヤ線の構造は単線、練り線、リッツ線等の何れを用いてもよい。
また、ループアンテナ1を配線によって形成する場合、配線は、例えば銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)等から成る。さらに、ループアンテナ1をワイヤ線で形成する場合には、金属ワイヤの表面に絶縁性樹脂を被覆した被覆ワイヤ等で形成してもよい。
そして、図2に示すように、ループアンテナ1の一方の側には、磁性体シート(磁気シートとも言う)3が配置されている。磁性体シート3は、磁性体の材料からなる薄いシート状の部材であり、磁性体シート3の平面視の大きさは、ループアンテナ1の大きさよりも大きく形成されている。詳細には、磁性体シート3は、ループアンテナ1の外周部より外側に迫り出した迫り出し部3aを全周に亘って備えている。
なお、磁性体シート3は、例えば平板状の焼結フェライト板によって形成される。柔軟性を有するために、予め小さく割られた焼結フェライトを樹脂シートや両面テープシート等で挟んだ構成でもよい。焼結フェライトは、磁性体の粉末を練り込んだ軟磁性シートよりも透磁率を高くできるため、高シールド効果、高効率に有効である。
効率に影響がない場合等には軟磁性シートを用いてもよい。軟磁性シートは、磁性材料と樹脂とによって構成され、高誘電率の軟磁性体の薄片や粉末を、プラスチック等に混ぜてシート材としている。その際、樹脂に磁性体の粉末を練り込んでいるため、加工がし易い。
次に、図3〜図9を用いて、本実施の形態1の通信用電子装置における給電システムで発生する課題について説明する。
図3は通信用電子装置の一般的な給電状態の磁界の一例を示す概略図、図4は非給電状態の磁界を示す概略図、図5は渦電流発生時の磁力線の状態を示す概略図、図6は渦電流発生時のアンテナに対する磁力線の状態を示す概略図である。さらに、図7は磁性体シートを設けた場合のアンテナに対する磁力線の状態を示す概略図、図8は渦電流発生時の抵効率の給電状態を示す概略図、図9は実施の形態1の高効率の給電状態の磁界を示す概略図である。
図3に示すように、送電側ループアンテナ6と受電側ループアンテナ7とが近距離で配置され、両アンテナを取り巻くように電磁界5が形成されることで給電が正常に行われる。しかしながら、図4に示すように、ループアンテナ1(ここでは送電側ループアンテナ6)の近くに基板や電池パック等の金属部(ここでは、以降、電池パック4として説明する)が配置されていると、電磁誘導によって電池パック4に渦電流8が発生する。そして、図5に示すように、渦電流8によって発生した磁力線8bは、元の磁力線5aを打ち消すように形成される。
すなわち、渦電流8が発生すると、図6に示すように、元々の磁力線5aが弱まってしまう(点線部分)。つまり、図4に示すように、電池パック4に発生した渦電流8によって送電側ループアンテナ6を取り巻くように反磁界8aが形成され、給電ができない状態(非給電状態)となる。
そこで、図7に示すように、アンテナ(ここでは図3に示す送電側ループアンテナ6)の直下、すなわち、送電側ループアンテナ6と電池パック4との間に磁性体シート3を配置することで、磁性体シート3の中を磁力線5aが通過することが可能になる。言い換えると、磁性体シート3内に磁束の通り道ができる。
これにより、磁気損失が少なくて済む。これは、磁性体シート3がその内部においてスピン(小さな磁石のようなもの)が配列し易い材料から成るためである。
したがって、電池パック4による磁界の干渉がなくなり、給電を行うことが可能になる。
また、図8に示すように、受電側ループアンテナ7や送電側ループアンテナ6等のアンテナが、金属部である電池パック4の影響を受けるような磁性体シート3の大きさ、例えば、アンテナの外形と磁性体シート3の大きさが同サイズの場合、渦電流8による反磁界の影響で給電効率が低下する。
しかしながら、図9に示す本実施の形態1のように、アンテナと電池パック4の間に配置する磁性体シート3の大きさをアンテナの外形より大きくすることで、磁性体シート3内に磁束の通り道を確保することができ、電池パック4からの干渉をなくすことができる。この時、図9に示すように、例えば磁性体シート3の大きさと電池パック4の大きさとを同サイズとしてもよく、この同サイズの場合においても、電池パック4からの干渉をなくすことができる。
ここで、図10は実施の形態1のループアンテナ、磁性体シートおよび電池パック積層時の基本構造の一例を示す平面図、図11は図10に示すA−A線に沿って切断した断面
の構造を示す断面図である。
図10および図11に示す構造は、磁性体シート3の上にループアンテナ1を配置し、磁性体シート3がループアンテナ1の外形以上の大きさを有して構成されたものである。つまり、磁性体シート3は、磁性体シート3の下の基板や電池パック4等の金属部の影響を遮断できる大きさで構成されている。
ここで、図11は、樹脂基板(リジット基板)2に形成されたループアンテナ1の幅方向の外形長さPと、磁性体シート3の幅方向の外形長さQと、電池パック4の幅方向の外形長さRとの関係を示すものであり、磁性体シート3の大きさQは、Q>Pである。さらに、Q=R>Pであってもよいし、Q>R>Pであってもよいし、R>Q>Pであってもよい。
次に、磁性体シート3における厚さと透磁率と磁気損失の関係について説明する。
図12は実施の形態1の磁性体シートの厚さとアンテナ間効率の関係をシミュレーションによって示すグラフ、図13は実施の形態1の給電状態の磁界を示す概略図である。
まず、磁性体シート3の特性より磁性体シート3の厚さが厚くなるにつれて、アンテナ間効率は高くなる。また、磁性体シート3の透磁率が大きくなるにつれて、アンテナ間効率は高くなる。さらに、磁性体シート3の磁気損失は小さくなるにつれて、アンテナ間効率は高くなる。また、磁気損失が同じ場合、透磁率が大きい方がアンテナ間効率は高くなる。
そして、図12から以下のことが分かる。
図12に示すシミュレーションは、図13に示すように、相対するアンテナ(送電側ループアンテナ6と受電側ループアンテナ7)と、その反対側に設置された金属部(電池パック4)との間に磁性体シート3を実装した場合である。すなわち、図13に示す構造では、金属(電池パック4)、磁性体シート3、受電側ループアンテナ7、空間、送電側ループアンテナ6、磁性体シート3、金属(電池パック4)の順に設置されている。
この時、図12において、例えば、透磁率200/磁気損失75の磁性体シート3にて効率90%以上を目標とした場合、磁性体シート厚(磁性体シート3の厚さ)は0.5mm以上となる。この0.5mmは効率が立ち上がりから平坦になる変化点より規定している。
本実施の形態1のループアンテナ1と磁性体シート3は、例えば携帯通信機器(モバイル機器)等の通信用電子装置に実装することから、磁性体シート3の厚さは薄い方が好ましいが、薄すぎると破損の可能性が高まり丈夫さ(剛性)が要求される。
一方で、磁性体シート3が薄すぎると平坦性が悪くなりアンテナのQ値や効率が変わるため、平坦性を確保できる程度の厚さが要求される。そして、磁性体シート3では、透磁率が高くなると磁束が通りやすくなるため、透磁率が高いものほどシールド効果が高くなる。また、磁気損失が小さいものほどシールド効果が高くなる。
したがって、磁性体シート3の材料としては、透磁率が大きくて、かつ磁気損失が小さい傾向の材料を選択することが好ましく、このような材料を選択することで、図13に示すように、磁性体シート3内に磁束の通り道が形成されるため、その結果、電池パック4による磁界の干渉がなくなり、給電を行うことができる。
つまり、透磁率と磁気損失に依存する、所望の厚さの磁性体シート3をループアンテナ1に貼り付け、かつ磁性体シート3の外形の大きさをループアンテナ1の外形より大きくすることで、基板や電池パック4等の金属部の影響を遮断することができる。例えば、透磁率100/磁気損失0.1の場合、磁性体シート3の厚さは0.5mm以上となる。この結果、アンテナ周辺で形成される磁界および電界を均一にすることができるため、コモンモード電流が小さくなり、放射ノイズを抑制することができる。
これにより、送電側ループアンテナ6と受電側ループアンテナ7とで給電可能な状態となる。
次に、図14を用いて、磁性体シート3のアンテナの外周部(基点K)から全周に亘って迫り出した迫り出し部3aの迫り出し量の範囲について説明する。図14は実施の形態1の磁性体シートの厚さとアンテナ間効率の関係およびアンテナに対する磁性体シートの迫り出し量との関係を示すグラフである。
なお、図14では、ループアンテナ1の外周部の端部を基点Kとし、かつループアンテナ1の幅をWとして、磁性体シート3の厚さごとに、磁性体シート3のアンテナの外周部からの迫り出し部3aの迫り出し量をループアンテナ1の幅Wで示している。ここで、ループアンテナ1の厚さをT1、樹脂基板2の厚さをT2、金属部として金属板(電池パック4等に相当する板部材)9の厚さT3、磁性体シート3の厚さをT4とする。
また、図14のシミュレーションは、それぞれの厚さの磁性体シート3の透磁率=107、磁気損失=0.5として行ったものである。
図14によれば、磁性体シート3の厚さT4が100μm以上において、磁性体シート3のループアンテナ1からの迫り出し部3aの迫り出し量を、ループアンテナ1の幅(配線幅)Wの2倍以上とすることにより、アンテナ間効率を85%以上にすることができる。なお、アンテナ間効率は、理想は、100%であるが、85%以上、好ましくは90%以上である。
すなわち、アンテナ間効率が90%以上となるようにするためには、磁性体シート(磁気シートともいう)3の厚さが100μmの場合、磁性体シート3の迫り出し部3aの迫り出し量を、ループアンテナ1の幅Wの3倍以上とすることである。つまり、磁性体シート3のループアンテナ1からの迫り出し量を、ループアンテナ1の幅(配線幅)Wの3倍以上とすることが、より好ましく、この場合、金属板(金属部)9の影響を無視することができる。
ただし、アンテナ間効率を85%以上とするような設定が可能な場合には、磁性体シート3のループアンテナ1からの迫り出し量を、ループアンテナ1の幅(配線幅)Wの2倍以上としてもよい。
さらに、磁性体シート3が厚くなるほど、アンテナの幅Wの大きさに関わらずアンテナ間効率は高くなる傾向にある。したがって、磁性体シート3が厚くなるほど、磁性体シート3の外形の大きさを小さくすることができる。
これにより、磁性体シート3の平面視の面積を小さくすることで、磁性体シート3を形成する際の取り数を増やすことができ、低コスト化を図ることができる。さらに、磁性体シート3の軽量化を図ることができる。
なお、磁性体シート3の厚さは、上限650μmであり、したがって、磁性体シート3の厚さの範囲は、100μm以上650μm以下である。
また、磁性体シート3のループアンテナ1からの迫り出し量は、図14に示すグラフの横軸のアンテナの幅Wが5W付近において、アンテナ間効率が一定値(飽和)を示しているため、磁性体シート3の迫り出し量の上限は、ループアンテナ1の幅Wの5倍とする。したがって、磁性体シート3の迫り出し量の範囲は、ループアンテナ1の幅Wの2倍以上かつ5倍以下、好ましくは、3倍以上かつ5倍以下である。
次に、本実施の形態1の通信用電子装置について説明する。
図15は実施の形態1の通信用電子装置の内部構造の一例を示す斜視図、図16は図15に示す配線基板上に搭載された部品の構成ブロック図、図17は図15に示す配線基板上に搭載された部品のレイアウトを示す平面図である。
図15に示す構造は、本実施の形態1の通信用電子装置(携帯機器や携帯情報機器)22の内部構造である。その構造は、ベースとなる底蓋10と、ループアンテナ1が形成された樹脂基板2と、磁性体シート3と、電池パック4と、配線が形成され、かつIC(Integrated Circuit)12aや電子部品12bが実装された配線基板(基板、金属部)12と、上蓋であるディスプレイ付き蓋11とを有している。
ディスプレイ付き蓋11には、ディスプレイ11aや動作スイッチ11bが設けられている。
このような通信用電子装置22では、電池パック(金属部)4とループアンテナ1との間に磁性体シート3が配置されており、さらに、電池パック4上には配線基板12が配置されている。すなわち、底蓋10側から順に、ループアンテナ1、磁性体シート3、電池パック4、配線基板12、ディスプレイ付き蓋11の順に積層されている。
この時、IC12aや電子部品12bが実装された配線基板12は、形状に凹凸があるが、電池パック4は、形状が平坦なため、配線基板12に比べて電磁界5の影響が少なくなり、磁性体シート3の形状を簡易にすることができる。例えば、磁性体シート3の厚みは一定でよい。
つまり、磁性体シート3の平面視の大きさが、ループアンテナ1の平面視の大きさよりも大きくなっている。そして、磁性体シート3のループアンテナ1の外周部からの迫り出し量が、ループアンテナ1の幅(配線幅)の2倍以上、好ましくは3倍以上となっている。
もしくは磁性体シート3の厚さが、100μm以上で、かつ650μm以下である。
このように磁性体シート3の大きさおよび厚さの何れか一方、または両方を上記範囲とすることで、磁性体シート3内に磁束の通り道を確保することができる。これにより、通信用電子装置22の無線給電システムにおけるノイズの低減化を図ることができ、通信用電子装置22の給電を行うことができる。すなわち、電池パック4による磁界の干渉を無くして通信用電子装置22の給電を行うことができる。
ここで、図15に示す通信用電子装置22に組み込まれた配線基板12上の部品の構成およびレイアウトの一例を、図16および図17を用いて説明する。
本実施の形態1の通信用電子装置22は、無線給電システムを用いて給電が行われるものである。ここで、上記無線給電システムでは、近距離無線(ワイヤレス)通信によって、送電側装置と受電側装置との間で相互にデータの送信と受信が可能とされる。上記近距離無線通信は、例えば、NFC(Near Field Communication)による近距離無線通信(以下、単に、「NFC通信」と称する)である。
さらに、上記無線給電システムでは、上記送電側装置から上記受電側装置への非接触(ワイヤレス、無線)による電力供給が可能とされる。特に制限されないが、ワイヤレスの給電システムは、電磁共鳴方式の給電システムであり、NFCによる通信に用いるアンテナと電磁共鳴方式のワイヤレス給電に用いるアンテナとを共用し、電力の送電・受電と、情報伝達のための通信とを切り替えて行うことが可能である。
本実施の形態1の通信用電子装置22は、上記受電側装置の一部として使用されるものであり、例えば、携帯端末等の小型携帯機器である。そして、NFC通信とワイヤレス給電(非接触給電)によるバッテリの充電が可能である。上記受電側装置は、図16に示すように、例えば、ループアンテナ1、通信用電子装置22、バッテリ26、および内部回路を含んでいる。
ループアンテナ1は、上記送電側装置のアンテナによって発生された電磁波の共鳴作用によって起電力(交流信号)を生ずるとともに、NFC通信に係る信号の送信および受信を行う。また、上記内部回路は、上記受電側装置(例えばスマートフォン等)としての特有の機能を実現するための電子回路である。
バッテリ26は、直流電圧に基づいて充電が可能にされる二次電池である。特に制限されないが、バッテリ26は、例えば1セルの電池(4.0〜4.2V)とされ、例えばリチウムイオン電池である。
なお、通信用電子装置22は、1つのループアンテナ1を用いて電力の受電を行う給電動作と、情報伝達のための通信を行う通信動作とを切り替えて行う。具体的には、データ通信時にはループアンテナ1を介してデータの送受信を行い、給電時にはループアンテナ1を介して受信した電力に基づいて所望の電圧を生成するとともに、生成した電圧によって通信用電子装置22内の各ブロックの駆動や上記内部回路の駆動、バッテリ26の充電等を行う。
具体的に、通信用電子装置22は、図16に示すように、アンテナ電極AP,AN、整合回路23a,23b,23c、フィルタ回路28、電源回路25、スイッチ部SW、および通信回路29が、図17に示す配線基板12等に実装された通信モジュールとして構成される。
アンテナ電極AP、ANは、ループアンテナ1を接続するための電極である。ループアンテナ1の一端がアンテナ電極APに接続され、他端がアンテナANに接続される。アンテナ電極AP、ANは、通信回路29と電気的に接続されるとともに、電源回路25と電気的に接続される。
以下、アンテナ電極AP、ANと通信回路29とを接続する信号経路(アンテナ電極AP、ANと通信回路29との間で信号が伝達される経路)を“通信系経路”と称し、アンテナ電極AP、ANと電源回路25とを接続する信号経路(アンテナ電極AP、ANと電源回路25との間で信号が伝達される経路)を“給電系経路”と称する。
通信系経路41は、アンテナ電極AP、ANと通信回路29との間に接続される各種の信号線(配線パターン)のみならず、それらの信号線に接続される整合回路23a,23b,23cやスイッチ部SW等も含まれる。また、通信系経路41は、ループアンテナ1で受信した信号をアンテナ電極AP、ANを介して通信回路29に供給する受信用信号経路LRxと、通信回路29から送信された信号をアンテナ電極AP、ANを介してループアンテナ1に供給する送信用信号経路LTxと、を含んでいる。
受信用信号経路LRxは、整合回路23a、スイッチ部SW、および整合回路23bと、それらの間を結ぶ各種の信号線(配線パターン)を含む。送信用信号経路LTxは、整合回路23a、スイッチ部SW、および整合回路23cと、それらの間を結ぶ各種の信号線(配線パターン)を含む。給電系経路42は、アンテナ電極AP、ANと電源回路25との間に接続される各種の信号線(配線パターン)のみならず、それらの信号線に接続される整合回路23a等も含まれる。
通信回路29は、ループアンテナ1を介して上記送電側装置との間でNFC通信を行う。具体的に、通信回路29は、通信部29aと、メモリ29b、および制御部29cを含んでいる。通信部29aは、NFC通信による信号の送受信を行う。例えば、通信部29aは、NFC通信によるデータ受信時において、ループアンテナ1で受信した信号を正側の外部端子と負側の外部端子から入力し、入力したアナログ信号をデジタル信号に変換し、制御部29cに与える。
また、NFC通信によるデータ送信時において、通信部29aは、制御部29cから与えられたデータ(デジタル信号)をアナログ信号に変換し、正側の外部端子と負側の外部端子から出力する。制御部29cは、例えば中央処理装置(CPU)によって構成され、プログラムを実行することにより、NFC通信によって送信すべきデータの生成や受信したデータに基づく各種のデータ処理を行う。
メモリ29bは、ROMやRAM等を含んでいる。上記ROMには、上記中央処理装置で実行されるプログラムが格納されている。上記RAMは、上記中央処理装置で行われる演算処理の作業領域等に利用される。特に制限されないが、通信回路29は、公知のCMOS集積回路の製造技術によって1個の単結晶シリコンのような半導体基板に形成された半導体チップをモールドレジン等の絶縁性樹脂により封止したBGA(Ball Grid Array)型パッケージの半導体装置である。
整合回路23aは、ループアンテナ1と電源回路25との間のインピーダンスを整合するための回路である。整合回路23a,23b,23cは、ループアンテナ1と通信回路29との間のインピーダンスを整合するための回路である。整合回路23a,23b,23cは、例えば容量素子やインダクタ等を含んで構成される。例えば、整合回路23aは、アンテナ端子AP、ANと電源回路25との間に直列に接続される容量素子を含む。
整合回路23bは、アンテナ端子AP、ANと通信回路29の外部端子との間に直列に接続される容量素子を含み、また、整合回路23cは、アンテナ端子AP、ANと通信回路29の外部端子との間に直列に接続される容量素子と、送信端子との間に接続される容量とを含む。なお、整合回路23a,23b,23cは、図16に例示された回路構成に限定されず、所望の特性を得るために種々の変更が可能である。
フィルタ回路28は、給電系経路42においてノイズの低減化を図る回路である。
電源回路25は、ループアンテナ1を介して受信した交流信号に基づいて各種の直流電圧を生成するとともに、生成した直流電圧を上記受電側装置における各機能部に供給するための制御を行う。
整流回路24は、ループアンテナ1を介して得られた交流信号を整流して出力する。特に制限されないが、整流回路24は、4つの整流ダイオードを用いて構成されたブリッジ型の全波整流回路である。また、容量(コンデンサ)27は、整流回路24と電源回路25との間に接続される平滑化容量である。これにより、整流回路24によって整流された電圧が平滑化される。
スイッチ部SWは、アンテナ電極APと通信回路29との間に設けられるスイッチ回路SWPと、アンテナ電極ANと通信回路29との間に設けられるスイッチ回路SWNと、を含んでいる。そして、ループアンテナ1を介して通信を行う場合、スイッチ回路SWP、SWNは、アンテナ電極AP、ANと通信回路29との間を接続する。一方、電源回路25がループアンテナ1で受信した交流信号に基づいて直流電圧を生成する場合、スイッチ回路SWP、SWNは、アンテナ電極AP、ANと通信回路29との間を遮断する。
次に、図17に示す配線基板12上の部品配置について説明する。
ここでは、図17に示す配線基板12上に実装される給電系経路(図16参照)42の実装部品について、図16と照らし合わせながら説明する。なお、配線基板12は、図15に示すような複数のIC12aや電子部品12bを搭載する基板であり、これらの実装部品を電気的に接続する複数の導体パターンである配線(広面積のプレーン配線も含む)が形成されている。
まず、配線基板12において、図1に示すループアンテナ1の一方の電極端子と接続されるアンテナ電極APと、ループアンテナ1の他方の電極端子と接続されるアンテナ電極ANとが一対に設けられている。
この時、アンテナ電極APとアンテナ電極ANは、実装基板40の主面40aの端部に設けられている。これにより、部品配置のスペースをより確保することができる。
また、アンテナ電極APには第1配線40bが接続され、一方、アンテナ電極ANには、第2配線40cが接続されている。
また、整合回路23aである第1共振用コンデンサ(共振用部品)23aaが第1配線40bを介してアンテナ電極APと接続して設けられ、一方、整合回路23aである第2共振用コンデンサ(共振用部品)23abが第2配線40cを介してアンテナ電極ANと接続して設けられている。
さらに、フィルタ回路28として、抵抗である第1フェライトビーズ28aが、第1配線40bに接続されている。同様に、フィルタ回路28として、抵抗である第2フェライトビーズ28bが、第2配線40cに接続されている。なお、第1フェライトビーズ28aおよび第2フェライトビーズ28bは、アンテナ電極AP,ANと整流回路24との間の位置に配置されている。
同様に、フィルタ回路28として、インダクタ(コイル)であるコモンモードチョーク28cが、第1配線40bと第2配線40cを介してアンテナ電極AP,ANに接続されている。コモンモードチョーク28cは、アンテナ電極AP,ANと整流回路24との間の位置に配置されている。
コモンモードチョーク28cを配置することで、目的の周波数より低い周波数の電流を通し、かつ目的の周波数より高い電流を阻止することができる。
そして、整流回路24である第1整流ダイオード24aが第1配線40bを介してアンテナ電極APと接続して設けられ、一方、整流回路24である第2整流ダイオード24bが第2配線40cを介してアンテナ電極ANと接続して設けられている。
ここでは、整流回路24として、合計4つの整流ダイオードが搭載されており、これらの整流ダイオードによって交流(サイン波)を直流(DC)に変換する。
また、整流回路24の後段には、電圧平滑化のための容量(コンデンサ)27が第1配線40bおよび第2配線40cを介してアンテナ電極AP,ANに接続するように設けられている。
また、容量(コンデンサ)27の後段には、電源回路25として、整流回路24により整流された電圧に基づいて直流電圧を生成するDC/DCコンバータ25aが、第1配線40bおよび第2配線40cを介してアンテナ電極AP,ANに接続して設けられている。
また、アンテナ電極AP,ANには、第1配線40bおよび第2配線40cを介して図16に示す通信回路29が接続されている。
なお、給電系経路42においては、この給電系経路42に流れるコモンモード電流を減らすことができるため、人体防護に加えて、遠方に対するノイズの影響も抑制することができる。
また、ノイズ対策部品(フェライトビーズやコモンモードチョーク)を配置したことにより、アンテナ電極AP,ANに接続されるループアンテナ1へのノイズの影響を抑制することができる。
次に、図17に示す配線基板12上に実装される通信系経路(図16参照)41の実装部品について、図16と照らし合わせながら説明する。
まず、給電系経路42において、コンデンサ(第1共振用コンデンサ23aa、第2共振用コンデンサ23ab)とフェライトビーズ(第1フェライトビーズ28a、第2フェライトビーズ28b)を接続する第1配線40b、第2配線40cと、これらの配線それぞれに別個に接続する第3配線40d、第4配線40eとが設けられている。これらの配線のうち、第3配線40dには、図16に示すSWのSWNであるSW用IC36aが設けられている。一方、第4配線40eには、SWのSWPであるSW用IC36bが設けられている。
さらに、SW用IC36aには第3配線40dを介して整合回路23cであるコンデンサ23ca、および整合回路23bであるコンデンサ23baが接続されている。一方、SW用IC36bにも第4配線40eを介して同様に整合回路23cであるコンデンサ23ca、および整合回路23bであるコンデンサ23baが接続されている。
そして、コンデンサ23ca、コンデンサ23baのそれぞれには、第3配線40dおよび第4配線40eを介して通信回路29である通信用IC29dが接続されている。この通信用IC29dは、内部に通信部29a、メモリ29b、制御部29cを備えている。なお、通信用IC29dは、他の配線を介してDC/DCコンバータ25aとも接続されている。
次に、図18を用いて、本実施の形態1の第1変形例について説明する。図18は第1変形例の通信用電子装置の内部構造を示す斜視図である。
図18に示す通信用電子装置22では、ループアンテナ1の横に電池パック4が並んで配置された構造(ループアンテナ1と電池パック4とが平置き配置)となっており、ループアンテナ1上に配線基板(金属部)12が位置することになる。
この構造では、配線基板12から発生されるノイズに対して対策を講じる必要がある。すなわち、配線基板12上には、上述のように複数のIC12aや電子部品12bが実装されており、これらIC12aや電子部品12b、およびこれらに繋がる配線パターンからノイズが発生されている。さらには、配線基板12には広面積のプレーン配線が形成されている場合もあり、金属板と略同様である。
そこで、図18に示す第1変形例の通信用電子装置22では、ループアンテナ1と配線基板(金属部)12との間に磁性体シート3を介在させている。そして、磁性体シート3の平面視の大きさが、ループアンテナ1の平面視の大きさよりも大きくなっている。さらに、磁性体シート3のループアンテナ1の外周部からの迫り出し量が、ループアンテナ1の幅(配線幅)の2倍以上、好ましくは3倍以上となっている。
もしくは磁性体シート3の厚さが、100μm以上で、かつ650μm以下である。
このように磁性体シート3の大きさおよび厚さの何れか一方、または両方を上記範囲とすることで、磁性体シート3内に磁束の通り道を確保することができる。これにより、ループアンテナ1の横に電池パック4が並んで配置され、かつループアンテナ1上に配線基板(金属部)12が位置する構造であっても、通信用電子装置22の無線給電システムにおけるノイズの低減化を図ることができ、通信用電子装置22の給電を行うことができる。すなわち、電池パック4だけでなく、配線基板12上のIC12aや電子部品12b、配線パターンの影響による磁界の干渉を無くして通信用電子装置22の給電を行うことができる。
次に、本実施の形態1の第2変形例について説明する。
図19は実施の形態1の第2変形例のループアンテナ、磁性体シートおよび配線基板の積層構造を示す平面図、図20は図19に示すA−A線に沿って切断した断面の構造を示す断面図、図21は図20に示す積層構造における磁性体シートの平面図、図22は図20に示す積層構造における配線基板の平面図である。
第2変形例の構造は、通信用電子装置22の内部構造が、図20に示すような積層構造の場合のノイズ対策を示すものである。図19および図20に示す構造では、配線基板12上に2層構造の磁性体シート3が配置され、その上層にループアンテナ1が配置されている。すなわち、通信用電子装置22内において、配線基板12とループアンテナ1との間に2層構造の磁性体シート3が配置されている。
これは、基板(配線基板12)上の部品や配線パターンから発生されるノイズが大きい領域に対して、磁気損失が大きな磁性体シート3を配置し、これによって、基板から発生するノイズを抑制するものである。
詳細に説明すると、磁性体シート3として、ループアンテナ1側に配置され、かつ磁性体によって形成された第1層部3bと、配線基板12側に配置され、かつ磁性体によって形成された第2層部3cとから成る2層構造のものを用いる。その際、第1層部3bと第2層部3cとでは、磁気損失の大きさが異なっており、例えば、第2層部3cの方が第1層部3bより磁気損失が大きい材料から形成されている。
つまり、第1層部3bと第2層部3cは、それぞれ磁気損失の大きさが異なる材質の磁性体からなり、磁性体シート3は、第1層部3bと第2層部3cとを貼り合わせて形成されたものである。
そして、ノイズの発生が大きな配線基板12側に磁気損失が大きな第2層部3cが配置され、一方、ループアンテナ1側に磁気損失が小さな第1層部3bが配置されるように磁性体シート3を配置する。
ここで、図22に示すように、配線基板12上には、アンテナ電極APやアンテナ電極ANと配線によって接続された整流回路24や電源回路25が配置されており、これら整流回路24および電源回路25に大電流が流れるため、これらの部品から大きなノイズが発生され、この領域がノイズ発生エリアNとなる。配線基板12の上層に配置されたループアンテナ1は、この配線基板12からのノイズの影響を受けると、アンテナ間の効率が低下する。あるいは、ノイズがさらに大きくなったりする。
配線基板12のノイズは、電源入力ラインやクロックラインもしくはその周辺部品等から発生される。
そこで、ノイズ発生エリアN上の磁性体シート3の厚さを厚くする、または磁気損失の異なる磁性体シート同士を貼り合わせ、かつ磁気損失の大きい磁性体シートを基板側に配置する等の対策を施すことにより、配線基板12からループアンテナ1に対するノイズの影響を遮断することができる。
磁性体シート3の厚さを厚くするのは、例えば、部分的に厚くする、または部分的に多層にする等でもよい。
図22に示す例では、磁性体シート3のうち磁気損失が大きな材料からなる第2層部3cを、整流回路24や電源回路25が配置された位置(図22中に点線で示されるノイズ発生エリアN)に対応させて配置している。すなわち、図22に示すノイズ発生エリアNの位置および平面形状に、図21に示す第2層部3cが対応するように磁性体シート3を配置する。これは、磁性体シート3のうち磁気損失が大きな材料からなる第2層部3cの平面形状をノイズ発生エリアNの平面形状に合わせておき、ノイズ発生エリアNの形状に第2層部3cが合うように磁性体シート3を配置するものである。
これにより、配線基板12から発生されるノイズを磁性体シート3のうちの第2層部3cによって遮蔽することができる。
そして、磁性体シート3のうちの第1層部3bは、磁気損失が第2層部3cに比べて小さく、かつ平面視での大きさがループアンテナ1の平面視の大きさより大きくなるように形成されている。詳細には、図20に示すように、第1層部3bは、ループアンテナ1の外周部より外側に迫り出した迫り出し部3aを全周に亘って備えている。
これにより、磁性体シート3内に磁束の通り道を確保することができ、配線基板12からの磁界の干渉をなくすことができる。
その結果、通信用電子装置22の給電を行うことができる。
なお、2層構造の磁性体シート3のうち、第2層部3cの大きさおよび形状を第1層部3bの大きさと同じにしてもよい。ただし、第1層部3bをノイズ発生エリアNの形に合わせておくことにより、第1層部3bを、必要に応じた小さい面積にすることができ、これによって、2層構造の磁性体シート3のコストの低減化および軽量化を図ることができる。
(実施の形態2)
図23は実施の形態2のループアンテナおよび磁性体シートの構造を示す平面図、図24は図23に示すA−A線に沿って切断した断面の構造を示す断面図である。
図23および図24に示す磁性体シート3は、その表面から裏面に亘って貫通する貫通孔3dが中央部に形成されているものである。
すなわち、樹脂基板(リジット基板)2に形成されたループアンテナ1の下部に磁性体シート3が配置された構造において、磁性体シート3は、ループアンテナ1の平面視の中央部に相当する位置がくり抜かれて枠状(リング状、ドーナッツ状)に形成されている。つまり、磁性体シート3の中央部は、打ち抜きによってくり抜かれ、その結果、空洞となっている。
これは、アンテナ間効率に影響がない場合等に、中央部がくり抜かれて空洞となっている磁性体シート3を用いることで、磁性体の面積を小さくすることができ、磁性体シート3のコストの低減化および軽量化を図ることができる。
次に、本実施の形態2の第1変形例について説明する。
図25は実施の形態2の第1変形例のループアンテナおよび磁性体シートの構造を示す平面図、図26は図25に示すA−A線に沿って切断した断面の構造を示す断面図である
図25および図26に示す本実施の形態2の第1変形例は、リジット基板ではなく、単体のワイヤ等で形成されたループアンテナ1に対して、磁性体によって形成された第1層部3bと、他の磁性体によって形成された第2層部3cとからなる2層構造の磁性体シート3を配置する場合である。すなわち、この磁性体シート3では、下層側に第1層部3bを配置し、上層側に第2層部3cを配置しており、かつループアンテナ1のループ形状の内側と外側の両側に磁性体シート3の一部である第2層部3cを配置している。
つまり、図25に示すように、上層においてループアンテナ1が第2層部3cによって内側・外側とも囲まれた構造となっている。
このように磁性体シート3を2層構造としてその厚さを厚くすることで、平面方向に面積を大きくするのに比較して磁性体の量を減らすことができ、軽量化および低コストを図ることができる。また、磁性体シート3は、その平面方向に面積を大きくするのに比べてシート上での取り数を増やすことができ、さらに低コスト化を図ることができる。
また、アンテナ間に上層の磁性体である第2層部3cが配置されているため、アンテナ間の磁界の干渉も抑制することができ、アンテナの大きさの更なる小型化を図ることができる。
次に、本実施の形態2の第2変形例について説明する。
図27および図28は、それぞれ実施の形態2の第2変形例のループアンテナおよび磁性体シートの構造を示す平面図および断面図である。
図27に示す構造は、ループアンテナ1のターン数が2回であり、その際に磁性体シート3が1層の場合(図27のP構造)と2層の場合(図27のQ構造)とを比較するものである。磁性体シート3が1層構造(図27のP構造)と、磁性体シート3が2層構造(図27のQ構造)とで、アンテナのインダクタンスを同じ値にしようとすると、アンテナ配線間に磁性体(第2層部3c)を配置している2層構造(図27のQ構造)の方が、アンテナ配線の間隔を狭くすることができる。
詳細には、図27のP構造(1層構造)では、アンテナの配線幅と配線間隔の両者がWであり、一方、図27のQ構造(2層構造)では、アンテナの配線幅がWであり、かつ配線間隔がCLである。
この場合、1層構造の磁性体シート3と2層構造の磁性体シート3の外形の大きさの差(片側)をX、アンテナの配線幅をW、図28のP構造とQ構造とでアンテナの外形の大きさの差をdとすると、CL<Wであり、かつX=2W+dとなる。
これは、磁性体シート3が1層の場合と2層の場合とでは、2層の方が、1層よりも2W分磁性体シート3の外形を小さくでき(後述する図41参照)、さらに、図28に示すように、アンテナが2ターンの場合には、磁性体シート3は、2層(Q構造)の方が1層(P構造)の場合よりアンテナ外形をd小さくすることができるためである。
したがって、アンテナが2ターンで、かつ磁性体シート3が2層の場合には、アンテナが2ターンで、かつ磁性体シート3が1層の場合に比べて磁性体シート3の外形を2W+d小さくすることができる。これにより、X=2W+dとなる。
そして、アンテナ間の効率に影響がない場合には、図28のQ構造(2ターンで、磁性体シート3が2層構造)において、磁性体シート3のアンテナ外側の幅(磁性体シート3の迫り出し部3aの迫り出し量)をさらに狭めることができ、磁性体シート3の外形の小型化を図ることができる。
例えば、図28のQ構造において、磁性体シート3のアンテナ外側の幅をYとすると、CL<W、Y<Wとなり、その結果、X=3W+d−Y(X+Y=3W+d)である。
以上により、ループアンテナ1のターン数が2回の場合においても、磁性体シート3を2層構造にすることにより、アンテナの配線間隔を狭くすることができ、磁性体シート3が1層構造の場合に比べてアンテナ外形を小さくすることができる。すなわち、磁性体シート3を2層構造にすることにより、磁性体シート3の小型化を図ることができる。
次に、本実施の形態2の第3変形例について説明する。
図29は実施の形態2の第3変形例のループアンテナおよび磁性体シートの構造を示す平面図、図30は図29に示すA−A線に沿って切断した断面の構造を示す断面図である。
図29および図30に示す構造は、単体のワイヤ等で形成されたループアンテナ1に対して、1層構造の磁性体シート3が配置された場合を示すものであり、磁性体シート3には、その表面から裏面に亘って貫通する貫通孔3dが中央部に形成されている。
すなわち、磁性体シート3は、ループアンテナ1の平面視の中央部に相当する位置がくり抜かれた形状となっており、その結果、枠状(リング状、ドーナッツ状)に形成されている。つまり、磁性体シート3の中央部は、打ち抜きによってくり抜かれ、その結果、空洞となっている。
この構造においてもアンテナ間効率に影響がない場合には、中央部が空洞となっていることにより、1層構造(くり抜きなし)および2層構造の磁性体シート3に比較してコストの低減化および軽量化を図ることができる。
次に、本実施の形態2の第4変形例について説明する。
図31は実施の形態2の第4変形例のループアンテナおよび磁性体シートの構造を示す平面図、図32は図31に示すA−A線に沿って切断した断面の構造を示す断面図である。
図31および図32に示す構造は、単体のワイヤ等で形成されたループアンテナ1において、ターン数が2回の場合の構造を示しており、かつ磁性体シート3が1層構造であるとともに、その表面から裏面に亘って貫通する貫通孔3dが中央部付近に形成されている。
図31に示すように、アンテナの配線幅Wに対して、磁性体シート3の迫り出し部3aの迫り出し量は、アンテナの配線幅Wの2倍、好ましくは3倍(3W)である。この迫り出し部3aは、最外周のアンテナだけでなく、最内周のアンテナの内側の領域に対しても適用することができる。
したがって、磁性体シート3の最内周のアンテナからの迫り出し部3aの迫り出し量を3Wの大きさとすることで、中央部付近に貫通孔3d、すなわち空洞を形成することができる。
これにより、中央部付近の磁性体の量を減らすことができるため、磁性体シート3のコストの低減化および軽量化を図ることができる。
次に、本実施の形態2の第5変形例について説明する。
図33は実施の形態2の第5変形例のループアンテナおよび磁性体シートの構造を示す平面図、図34は図33に示すA−A線に沿って切断した断面の構造を示す断面図である。
図33および図34に示す構造は、単体のワイヤ等で形成されたループアンテナ1において、ターン数が2回の場合の構造を示しており、かつ磁性体シート3が2層構造であるとともに、その表面から裏面に亘って貫通する貫通孔3dが中央部付近に形成されている。
図33に示すように、アンテナの配線幅Wに対して、磁性体シート3の迫り出し部3aの迫り出し量は、磁性体シート3が2層構造であるため、アンテナの配線幅Wよりも小さいclである。この迫り出し部3aは、1層構造の場合と同様に、最外周のアンテナだけでなく、最内周のアンテナの内側の領域に対しても適用することができる。
したがって、磁性体シート3の最内周のアンテナからの迫り出し部3aの迫り出し量をclとすることにより、中央部付近に貫通孔3d、すなわち空洞をさらに大きい面積で形成することができる。
これにより、中央部付近の磁性体の量をさらに減らすことができるため、磁性体シート3のコストの低減化および軽量化をさらに図ることができる。
次に、本実施の形態2の第6変形例について説明する。
図35は実施の形態2の第6変形例のループアンテナおよび磁性体シートの構造を示す平面図、図36は図35に示すA−A線に沿って切断した断面の構造を示す断面図である。
図35および図36に示す構造は、単体のワイヤ等で形成されたループアンテナ1に対して、1層構造(一部のみ2層構造)の磁性体シート3が配置され、かつアンテナ外側のみ2層構造の磁性体(第2層部3c)が配置されている。なお、アンテナ外側は全周に亘って上層の磁性体シート(第2層部3c)3によって囲まれている。
第6変形例の構造では、アンテナ外側の磁性体を2層構造にすることで、磁性体シート3を平面方向に大きくするのに比較して小型化を図ることができ、また、全面2層構造の磁性体シート3に比べて軽量化を図ることができる。
次に、本実施の形態2の第7変形例について説明する。
図37は実施の形態2の第7変形例のループアンテナおよび磁性体シートの構造を示す平面図、図38は図37に示すA−A線に沿って切断した断面の構造を示す断面図である。
図37および図38に示す構造は、樹脂基板(リジット基板)2に形成されたループアンテナ1の下部に磁性体シート3が配置された構造に対して、1層構造(一部のみ2層構造)の磁性体シート3が配置され、アンテナ外側のみ2層構造の磁性体(第2層部3c)が配置されている。なお、アンテナ外側は全周に亘って上層の磁性体シート(第2層部3c)3によって囲まれているものである。
第7変形例の構造においても、アンテナ外側の磁性体を2層構造にすることで、磁性体シート3を平面方向に大きくするのに比較して小型化を図ることができ、また、全面2層構造の磁性体シート3に比べて軽量化を図ることができる。
次に、本実施の形態2の第8および第9変形例について説明する。
図39は実施の形態2の第8変形例のループアンテナおよび磁性体シートの構造を示す平面図、図40は実施の形態2の第9変形例のループアンテナおよび磁性体シートの構造を示す平面図、図41は図39に示すA−A線、および図40に示すA−A線に沿ってそれぞれ切断した断面の構造を示す断面図である。
図39の第8変形例は、樹脂基板2に形成されたループアンテナ1の下部に1層の磁性体シート3が配置された構造を示しており、図41のR構造に示すように、アンテナの配線幅Wに対して、磁性体シート3の迫り出し部3aの迫り出し量は、アンテナの配線幅Wの2倍、好ましくは3倍(3W)となっている。
一方、図40の第9変形例は、樹脂基板2に形成されたループアンテナ1の下部に1層(一部のみ2層構造)の磁性体シート3が配置され、アンテナ外側のみ2層構造の磁性体(第2層部3c)が配置された構造を示している。なお、アンテナ外側は全周に亘って上層の磁性体シート(第2層部3c)3によって囲まれている。
図40に示す構造では、図41のS構造に示すように、アンテナの配線幅Wに対して、磁性体シート3の迫り出し部3aの迫り出し量は、アンテナの配線幅Wの1つ分となっている。
したがって、図40に示す構造の磁性体シート3の大きさは、図39に示す構造の磁性体シート3の大きさに比較してアンテナの全周に亘って配線幅Wの2つ分(2W)小さい。
すなわち、磁性体シート3をループアンテナ1の下部に加えてアンテナ配線の横(外側)にも配置することで、磁性体シート3の大きさを、その平面視で1辺当たりに対してアンテナの配線幅Wの2つ分(2W)小型化することができる。
なお、図41のS構造では、アンテナと同層で横に配置されている磁性体シート(第2層部3c)3の幅をWとしたが、アンテナ間効率等に影響が無ければ、磁性体シート3の幅Wをさらに小さくすることが可能である。
次に、本実施の形態2の第10および第11変形例について説明する。
図42は実施の形態2の第10変形例のループアンテナおよび磁性体シートの構造を示す平面図、図43は図42に示すA−A線に沿って切断した構造を示す断面図、図44は実施の形態2の第11変形例のループアンテナおよび磁性体シートの構造を示す平面図、図45は図44に示すA−A線に沿って切断した構造を示す断面図である。
図42および図43に示す第10変形例の構造は、樹脂基板2に形成されたループアンテナ1の下部に1層の磁性体シート3が配置された構造を示している。この構造は、例えば、ループアンテナ1が接続される配線基板(図20参照)12が、磁性体シート3側に配置されている場合のものであり、ループアンテナ1が接続されるアンテナパッド1bが磁性体シート3から迫り出すように樹脂基板2に設けられており、このアンテナパッド1bに対してアンテナ線1cが接続されている。特に、アンテナパッド1bは、樹脂基板2の磁性体シート3から迫り出した部分に設けられている。
これにより、ループアンテナ1と上記配線基板12との間に磁性体シート3が配置されていても、ループアンテナ1に繋がるアンテナ線1cと配線基板12のアンテナ電極とを接続することができる。
図44および図45に示す第11変形例の構造は、樹脂基板2に形成されたループアンテナ1の下部に1層の磁性体シート3が配置された構造を示しており、例えば、ループアンテナ1が接続される配線基板(図20参照)12が、ループアンテナ1、磁性体シート3と平置きに配置されている場合のものである。この場合、ループアンテナ1が接続されるアンテナパッド1bは、磁性体シート3の領域内(磁性体シート3上)に設けることができ、このアンテナパッド1bに対してアンテナ線1cを接続する。
この構造の場合には、図42に示す構造のように磁性体シート3からアンテナパッド1bを迫り出させて設ける必要がなく、ループアンテナ1や樹脂基板2の構造を簡単な構造にすることができ、樹脂基板2の実装等においても小型化を図ることができる。
次に、本実施の形態2の第12変形例について説明する。
図46は実施の形態2の第12変形例のループアンテナおよび磁性体シートの構造を示す平面図である。
図46の第12変形例は、アンテナの形状の変形例を示すものであり、本実施の形態1,2のアンテナは、ループ形状のループアンテナ1に限定されるものではない。図46のアンテナは、平面視がループ形状とは異なる形状の非ループアンテナ13である。このループ形状とは異なる非ループアンテナ13の場合においても、その下部には、磁性体シート3が配置され、この磁性体シート3の平面視の大きさが、非ループアンテナ13の平面視の大きさよりも大きくなっている。
そして、磁性体シート3の非ループアンテナ13の外周部からの迫り出し量が、非ループアンテナ13の幅(配線幅)の2倍以上、好ましくは3倍以上となっている。
もしくは磁性体シート3の厚さが、100μm以上で、かつ650μm以下である。
このように磁性体シート3の大きさおよび厚さの何れか一方、または両方を上記範囲とすることで、磁性体シート3内に磁束の通り道を確保することができる。これにより、この非ループアンテナ13を搭載した図15に示す通信用電子装置22の無線給電システムにおけるノイズの低減化を図ることができ、上記通信用電子装置22の給電を行うことができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明はこれまで記載した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、図42〜図45で説明した、アンテナ本体1aに接続するアンテナ線1cについては、実施の形態1および2で説明したループアンテナ1や非ループアンテナ13の全てのアンテナ本体1aについても、説明上省略しているが、それぞれにアンテナパッド1bが設けられ、かつこれらアンテナパッド1bにアンテナ線1cが接続されている。
また、実施の形態1および2で説明したループアンテナ1および非ループアンテナ13のターン数は、1ターンであってもよいし、もしくは2ターン以上の複数ターンであってもよい。
また、上記実施の形態で説明した技術思想の要旨を逸脱しない範囲内において、変形例同士を組み合わせて適用することができる。
1 ループアンテナ(アンテナ)
2 樹脂基板
3 磁性体シート
3a 迫り出し部
3b 第1層部
3c 第2層部
3d 貫通孔
4 電池パック(金属部)
5 電磁界
12 配線基板(基板、金属部)
22 通信用電子装置
24 整流回路
24a 第1整流ダイオード(整流回路)
24b 第2整流ダイオード(整流回路)
29 通信回路

Claims (18)

  1. 電磁界を形成するアンテナと、
    前記アンテナと接続する通信回路と、
    少なくとも一部に金属部材を備えた金属部と、
    前記アンテナと前記金属部との間に配置され、前記アンテナの外周部より外側に迫り出した迫り出し部を備えた磁性体シートと、
    を有し、
    前記アンテナの外周部を基点として前記磁性体シートの前記迫り出し部の前記基点からの迫り出し量は、前記アンテナの配線幅の2倍以上である、通信用電子装置。
  2. 請求項1に記載の通信用電子装置において、
    前記アンテナは、ループアンテナである、通信用電子装置。
  3. 請求項2に記載の通信用電子装置において、
    前記ループアンテナは、樹脂基板上に配線によって形成されている、通信用電子装置。
  4. 請求項2に記載の通信用電子装置において、
    前記金属部は、電池パックである、通信用電子装置。
  5. 請求項2に記載の通信用電子装置において、
    前記金属部は、配線が形成された基板である、通信用電子装置。
  6. 請求項5に記載の通信用電子装置において、
    前記ループアンテナのループ形状の内側の位置に前記磁性体シートの一部が配置されている、通信用電子装置。
  7. 請求項6に記載の通信用電子装置において、
    前記磁性体シートは、2層構造である、通信用電子装置。
  8. 請求項6に記載の通信用電子装置において、
    前記磁性体シートには表面から裏面に亘って貫通する貫通孔が形成されている、通信用電子装置。
  9. 請求項7に記載の通信用電子装置において、
    前記基板に整流回路が形成され、
    前記磁性体シートは、前記ループアンテナ側に配置された第1層部と、前記基板側に配置された第2層部と、から成り、
    前記第1層部の磁気損失は、前記第2層部の磁気損失より小さく、
    前記第1層部は、平面視での大きさが前記アンテナの大きさより大きく、かつ前記第2層部は、前記整流回路の位置に対応して配置されている、通信用電子装置。
  10. 電磁界を形成するアンテナと、
    前記アンテナと接続する通信回路と、
    少なくとも一部に金属部材を備えた金属部と、
    前記アンテナと前記金属部との間に配置され、平面視による大きさが前記アンテナの大きさより大きい磁性体シートと、
    を有し、
    前記磁性体シートの厚さは、100μm以上かつ650μm以下である、通信用電子装置。
  11. 請求項10に記載の通信用電子装置において、
    前記アンテナは、ループアンテナである、通信用電子装置。
  12. 請求項11に記載の通信用電子装置において、
    前記ループアンテナは、樹脂基板上に配線によって形成されている、通信用電子装置。
  13. 請求項11に記載の通信用電子装置において、
    前記金属部は、電池パックである、通信用電子装置。
  14. 請求項11に記載の通信用電子装置において、
    前記金属部は、配線が形成された基板である、通信用電子装置。
  15. 請求項14に記載の通信用電子装置において、
    前記ループアンテナのループ形状の内側の位置に前記磁性体シートの一部が配置されている、通信用電子装置。
  16. 請求項15に記載の通信用電子装置において、
    前記磁性体シートは、2層構造である、通信用電子装置。
  17. 請求項15に記載の通信用電子装置において、
    前記磁性体シートには表面から裏面に亘って貫通する貫通孔が形成されている、通信用電子装置。
  18. 請求項16に記載の通信用電子装置において、
    前記基板に整流回路が形成され、
    前記磁性体シートは、前記ループアンテナ側に配置された第1層部と、前記基板側に配置された第2層部と、から成り、
    前記第1層部の磁気損失は、前記第2層部の磁気損失より小さく、
    前記第1層部は、平面視での大きさが前記アンテナの大きさより大きく、かつ前記第2層部は、前記整流回路の位置に対応して配置されている、通信用電子装置。
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