JP6066946B2 - 押出ダイス、伝熱管の製造方法および伝熱管 - Google Patents

押出ダイス、伝熱管の製造方法および伝熱管 Download PDF

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Description

この発明は、空調機に用いられる熱交換器の配管部品である内面溝付の伝熱管、伝熱管の製造方法、内面溝付の伝熱管を形成するための溝付プラグおよび押出ダイスに関し、特に、伝熱管の亀裂を抑制することができるものである。
近年、空調機(エアコンなど)の熱交換器(いわゆるフィンチューブ型熱交換器)の内面溝付の伝熱管として、管内面に多数の溝、管内フィンを形成して伝熱性能を高めた内面溝付の伝熱管がよく用いられている。
従来の内面溝付の伝熱管では、溝形状のうち管内フィンの高さなどの寸法を工夫し、内面溝付の伝熱管の管内フィン形状の潰れを抑制したり伝熱性能を高めたり(例えば、特許文献1参照)、溝付ダイスの突起部の幅や先端Rの形状を工夫し、内面溝付の伝熱管の欠損および後工程での製造不良を抑制するものなどがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2010−133668号公報 特開2007−218566号公報
従来の内面溝付の伝熱管においては、熱交換器の製造工程の、複数の伝熱フィンに挿入させた内面溝付の伝熱管を拡管して伝熱フィンの貫通孔に密着させる拡管工程およびU字管を挿入・ろう付し、配管同士を連結し管路を形成する際の内面溝付の伝熱管の管口を拡管する工程において、内面溝付の伝熱管の局所亀裂が生じるという問題点があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、内面溝付の伝熱管に亀裂が生じる不良を抑制することができる押出ダイス、伝熱管の製造方法および伝熱管を提供することを目的とする。
この発明の押出ダイスは、
押出材を成形するための溝付プラグが挿入された成形孔と、
前記成形孔の上流側であって押出方向に沿って貫通し、かつ、周方向に間隔をおいて形成される複数のメタルホールと、
周方向に隣り合う2つの前記メタルホールの間にそれぞれ設けられた複数のブリッジとを有する押出ダイスであって、
前記溝付プラグは、
押出加工によって伝熱管の内壁の軸方向に複数の溝を形成するためであって、
複数の前記溝を形成するため周方向に間隔をおいて複数の突起部が形成され、
複数の前記突起部のうち、複数箇所の前記突起部の上端の高さ位置は、それ以外の他の前記突起部の上端の高さ位置より低く形成され、
前記溝付プラグの前記複数箇所の前記突起部の周方向の形成位置は、複数の前記ブリッジが形成される周方向の形成位置と同一位置に形成される
ものである。
また、この発明の押出ダイスは、
押出材を成形するための溝付プラグが挿入された成形孔と、
前記成形孔の上流側であって押出方向に沿って貫通し、かつ、周方向に間隔をおいて形成される複数のメタルホールと、
周方向に隣り合う2つの前記メタルホールの間にそれぞれ設けられた複数のブリッジとを有する押出ダイスであって、
前記溝付プラグは、
押出加工によって伝熱管の内壁の軸方向に複数の溝を形成するためであって、
複数の前記溝を形成するため周方向に間隔をおいて複数の突起部が形成され、
複数の前記突起部のうち、複数箇所の前記突起部の周方向の前記間隔が、他の前記突起部の周方向の前記間隔より大きく形成されるとともに、
複数箇所の前記突起部の下端の位置は、それ以外の他の前記突起部の下端の位置と同一高さ位置または高く形成され、
前記溝付プラグの前記複数箇所の前記突起部の周方向の形成位置は、複数の前記ブリッジが形成される周方向の形成位置と同一位置に形成される
ものである。
また、この発明の伝熱管の製造方法は、
前記に記載の押出ダイスから前記押出材を押出、複数の前記溝を有する前記伝熱管を製造するものである。
また、この発明の伝熱管は、
内壁の軸方向に複数の溝を有する伝熱管において、
複数の前記溝のうち、複数箇所の前記溝の下端の深さ位置は、それ以外の他の前記溝の下端の深さ位置より浅く形成されるとともに、
複数箇所の前記溝は円周に均等な角度の間隔に形成される
ものである。
また、この発明の伝熱管は、
内壁の軸方向に複数の溝を有する伝熱管において、
複数の前記溝のうち、複数箇所の前記溝の側壁の周方向の幅は、他の前記溝の側壁の周方向の幅より大きく形成されるとともに、
複数箇所の前記溝の前記側壁の上端の位置は、それ以外の他の前記溝の前記側壁の上端の位置と同一高さ位置または低く形成されるとともに、
複数箇所の前記溝は円周に均等な角度の間隔に形成される
ものである。
この発明の押出ダイス、伝熱管の製造方法および伝熱管は、上記のように構成され行われているため、
内面溝付の伝熱管の拡管工程において、伝熱管に亀裂が生じる不良を抑制することができる。
この発明の実施の形態1の溝付プラグの構成を示す平面図である。 図1に示した溝付プラグを用いて製造された内面溝付の伝熱管の構成を示す平面図である。 図1に示した溝付プラグを有する押出ダイスを備えた押出加工装置の構成を示す断面図である。 図3に示した押出ダイスのオス型ダイスの構成を示す平面図である。 図3に示した押出ダイスのメス型ダイスの構成を示す平面図である。 本発明の問題点を説明するための溝付プラグの構成を示す平面図である。 図6に示した溝付プラグを用いて製造された内面溝付の伝熱管の構成を示す平面図である。 図6に示した溝付プラグの劣化状態を示した拡大平面図である。 図8に示した溝付プラグを用いて製造された内面溝付の伝熱管の構成を示す拡大平面図である。 伝熱管の拡管工程を示す断面図である。 この発明の実施の形態2の溝付プラグの構成を示す平面図である。 図11に示した溝付プラグを用いて製造された内面溝付の伝熱管の構成を示す平面図である。 この発明の実施の形態3の溝付プラグの構成を示す平面図である。 図13に示した溝付プラグを用いて製造された内面溝付の伝熱管の構成を示す平面図である。 この発明の実施の形態4の溝付プラグの構成を示す平面図である。 図15に示した溝付プラグを用いて製造された内面溝付の伝熱管の構成を示す平面図である。 この発明の実施の形態4の他の溝付プラグの構成を示す平面図である。 図17に示した溝付プラグを用いて製造された内面溝付の伝熱管の構成を示す平面図である。
実施の形態1.
以下、本願発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の実施の形態1における溝付プラグの構成を示す平面図である。図2は図1に示した溝付プラグを用いて製造された内面溝付の伝熱管の構成を示す平面図である。図3は図1に示した溝付プラグを有する押出ダイスを備えた押出加工装置の構成を示す断面図である。図4は図3に示した押出ダイスのオス型ダイスの構成を示す平面図である。図5は図3に示した押出ダイスのメス型ダイスの構成を示す平面図である。
図6は本発明の問題点を説明するための溝付プラグの構成を示す平面図である。図7は図6に示した溝付プラグを用いて製造された内面溝付の伝熱管の構成を示す平面図である。図8は図6に示した溝付プラグの劣化状態を示した拡大平面図である。図9は図8に示した溝付プラグを用いて製造された内面溝付の伝熱管の構成を示す拡大平面図である。図10は伝熱管の拡管工程を示す断面図である。
図1において、押出加工に用いられる溝付プラグ24は、伝熱管44の内壁の軸方向に複数の溝90、91を形成するための周方向に等間隔に複数の突起部92、80が形成される。そして、本実施の形態1においては、複数の突起部92、80のうち、複数箇所、ここでは周方向に均等に3箇所(120度毎)の突起部80の上端の高さ位置H1は、それ以外の他の突起部92の上端の高さ位置H2より低く形成される。尚、伝熱管44の軸方向とは、図2に示した中心Bを軸とする方向である。このことは、以下に示す実施の形態においても同様であるため、その説明は適宜省略する。
また、複数の突起部92、80の下端92a、80aの位置は、同一高さ位置H5にて形成される。尚、ここでいう、突起部80、92の上端の高さ位置H1、H2、および、突起部92、80の下端92a、80aの高さ位置H5とは、図1からも明らかなように、溝付プラグ24の中心Aからの位置(距離)を示すものである。また、この位置(距離)の関係においては、以下の実施の形態においても同様であるためその説明は適宜省略する。
そして、この溝付プラグ24を用いて押出加工により形成された伝熱管44は、図2に示すように、内壁の軸方向に複数の溝90、91を有するものである。そして、複数の溝90、91のうち、複数箇所、ここでは先の溝付プラグ24と同一の周方向に均等に3箇所(120度毎)の溝90の下端の深さ位置H3は、それ以外の他の溝91の下端の深さ位置H4より浅く形成される。よって、溝90の形成されている箇所、厚肉部90bの管厚h3は、溝91の形成されている箇所、肉厚部91bの管厚h4より厚く形成される。
また、複数の溝91、90の上端91a、90aの位置は、同一高さ位置H6にて形成される。尚、ここでいう、溝91、90の深さ位置H4、H3、および、溝91、90の上端91a、90aの高さ位置H6とは、図2からも明らかなように、伝熱管44の中心Bからの位置(距離)を示すものである。また、この位置(距離)の関係においては、以下の実施の形態においても同様であるためその説明は適宜省略する。
上記のように構成された溝付プラグ24を有する押出ダイス2が用いられる押出加工装置1について図3に基づいて説明する。但し、押出加工装置1は一例であり、この図に示された以外の構成であっても、溝付プラグ24を用いて同様に押出加工できるものであれば同様の効果を奏することができるものであるため、その説明は適宜省略する。
押出加工装置1は、金属製の押出材としてのビレット40が充填されるコンテナ12と、コンテナ12内にてビレット40を押圧するブロック11と、ブロック11を移動させビレット40を押圧するラム10と、コンテナ12のビレット40が押出される側に配設された押出ダイス2とを備えている。押出ダイス2は、押出側にビレット40を成形するための溝付プラグ24を備えた上流側に配設されるオス型ダイス20と、図5に示すように、溝付プラグ24が挿入されるメタルホール32を有する成形孔13を下流側に配設されるメス型ダイス30とにて形成される。
そして、オス型ダイス20は、図4に示すように、溝付プラグ24の上流側には、押出方向に沿って貫通し、かつ、周方向に均等の3箇所(120度毎)に間隔をおいて形成される複数のメタルホール31と、周方向に隣り合う2つのメタルホール31の間にそれぞれ設けられた複数のブリッジ29とが形成される。よって、これらブリッジ29は、周方向に均等の3箇所(120度毎)に間隔をおいて形成される。そして、溝付プラグ24の複数箇所の突起部80の周方向の形成位置は、複数のブリッジ29が形成される周方向の形成位置と同一位置となるように配設される。
次に、上記のように構成された実施の形態1の溝付プラグ24を備えた押出加工装置1を用いた伝熱管44の製造方法について説明する。まず、ラム10を押出方向Xに加圧することにより、コンテナ12内に装填された加熱状態のビレット40をオス型ダイス20とメス型ダイス30との間の成形孔13内に通過させる。この押出加工工程において、ビレット40は、オス型ダイス20の3つのメタルホール31で分割され、オス型ダイス20の溝付プラグ24と、メス型ダイス30のメタルホール32との間の成形孔13を通過するまでの間で結合する。
この結合する現象を溶着、結合部を溶着部と呼ぶ。そして、この押出加工装置1の押出し加工において、図1に示すような突起部80、92を有する溝付プラグ24および外周面を成形する円形のメタルホール32を有するメス型ダイス30の成形孔13の間にビレット40の材料を通過させることで、図2に示すような内周面に溝90、91および管内フィンとしての溝90の上端90aおよび溝91の上端91aを有する内面溝付の伝熱管44が成形される。すなわち、伝熱管44の複数箇所の溝90の厚肉部90bの周方向における形成位置は、ブリッジ29の周方向における形成位置と同一箇所に形成されることとなる。
ここで、本願発明が解決した問題点について説明する。まず、本願発明と異なり、図6に示すように、押出加工に用いられる溝付プラグ22が、伝熱管42の内壁の軸方向に複数の溝94を形成するため、周方向に等間隔に同一形状の複数の突起部93が形成されている場合について説明する。よって、全ての突起部93の上端の高さ位置H2と、全ての突起部93の下端93aの高さ位置H5とは全て同じ高さ位置にて形成される。
よって、この溝付プラグ22を用いて押出加工により形成された伝熱管42は、図7に示すように、伝熱管42においては、全ての溝94が、周方向に等間隔に、その下端の深さ位置H4、および、溝94の上端94aの高さ位置H6が同一の高さ位置にて形成される。よって、溝94の形成されている箇所の管厚h4は、全てにおいて同一の厚さにて形成される。
このように形成された、溝付プラグ22を、上記に示した実施の形態1と同様に押出加工装置1に配置して伝熱管42を形成した場合、押出加工装置1の押出加工において、図6に示すような突起部93を有する溝付プラグ22および外周面を成形する円形のメタルホール31を有するメス型ダイス30の成形孔13にビレット40の材料を通過させることで、図7に示すような内周面に溝94および管内フィンとしての溝94の上端94aを有する内面溝付の伝熱管42が成形される。
この伝熱管42を、例えば熱交換器に組み込む場合、平行に配置した伝熱管42の端部同士をU字管挿入し、ろう付などで接続し、熱交換器内の管路を連結する。このとき、図10に示すように伝熱管42の管口に、テーパ部を有し、伝熱管42の内径より大きい径を有する二次拡管工具60を挿入し、U字管を挿入できるよう伝熱管42の端部の内径を広げる。このとき、伝熱管42の管口を広げる拡管工程で、伝熱管42の管口に亀裂が生じ、不良となることがある。
本発明者においては、管口部で亀裂が生じた伝熱管42に関して詳細に検証した。すると、図9に示すように、伝熱管42は、溝940の下部のように管厚が厚い厚肉部52と、溝94の下部のように管厚が薄い薄肉部51とが存在した。さらに、この薄肉部51が、伝熱管42の円周に、均等な角度の間隔で3箇所存在することが判明した。この薄肉部51が存在することにより、先に示した図10に示すような伝熱管42の管口部を広げる拡管工程において、薄肉部51が、周囲の厚肉部52と比較して応力が大きくなる。
その分、薄肉部51での拡管時の伸びは、周囲の厚肉部52と比較して大きくなる。そして、伝熱管42では、薄肉部51が円周方向に3箇所のみであるため、この伸び(応力)が薄肉部51に集中し、亀裂にいたることを見出した。特にこのことは、アルミ材の伝熱管42の場合、銅材の伝熱管42と比較して加工硬化が小さいという特性のため、顕著に発生することが判明した。
この工程をさかのぼり、押出工程を検証および調査した結果、図8に示すように、溝付プラグ22が、初期の状態と変わらない突起部93と、初期の状態より摩耗して小さくなって突起部930とが存在することが判明した。さらに、この初期の状態の突起部93は、溝付プラグ22の円周に均等な角度の間隔で3箇所あることが判明した。この3箇所は、図4に示すオス型ダイス20のメタルホール31、ブリッジ29によりビレット40が3分割され、図3の成形孔13を通過するまでに3分割された材料が溶着する箇所で発生したものであることを見出した。また、ビレット40の押出し量とともに、その摩耗量が大きくなることが判明した。
このように、ビレット40が分割され再び結合する溶着される箇所であるブリッジ29に対応する箇所において、溝付プラグ22の突起部93が、他の突起部930と比較して摩耗が小さくなることを見出した。そして、この摩耗した溝付プラグ22の突起部93、930で伝熱管42を成形すると、突起部93の箇所で肉厚が薄肉部51となる。そして、伝熱管42に薄肉部51が数箇所かつ局所に発生し、伝熱管42を拡管すると、その局所で応力および伸びが集中し、その局所で亀裂が生じる不良が発生していたと判明した。
このことを解決するために本願発明においては、図1に示すような溝付プラグ24を形成した。そして、この溝付プラグ24は、その円周に均等な角度の間隔で3個、複数箇所の突起部80を形成した。そして、この複数箇所の突起部80をオス型ダイス20でビレット40を分割し溶着部を形成する箇所であるブリッジ29の位置に合わせる。このことにより、複数箇所の突起部80以外の他の箇所の突起部92で摩耗が発生した場合にも、複数箇所の突起部80があらかじめ低く形成されているため、多くのビレット40を押出した場合でも、不都合が生じにくくなる。
したがって、溝付プラグ24により、押出ダイス2の寿命を長くすることができるため、治具の交換頻度、治具費を抑制することができる。また、この溝付プラグ24により形成された伝熱管44は、図2に示すように、伝熱管44の3箇所のみに厚肉部90bを有しているため、図10に示すような拡管工程において、伝熱管44の厚肉部90bの3箇所のみで応力が集中することが無く、他の肉厚部91bで伸びが分散させることができるため、亀裂の発生による製品不良の発生を抑制することができる。
また、伝熱管44で熱交換器を構成することにより、伝熱管44は局所で応力が大きく、伸ばされることが無いので、肉厚が薄くなることを抑制し、伝熱管44として内圧などに対する強度を高めることができる。尚、伝熱管44の材料は、銅、銅合金、アルミ、アルミ合金など、特定の材料のみではなく、任意の金属製の材料を対象とする。
上記のように構成された実施の形態1の溝付プラグ、押出ダイス、伝熱管の製造方法および伝熱管によれば、ブリッジで分割され、再び結合する押出工程で材料が溶着する箇所の、伝熱管の溝形状を形成する溝付プラグの突起部の高さを、この溶着する箇所以外の摩耗が大きくなる他の箇所の突起部の高さより低くすることにより、溝付プラグで成形した伝熱管の管厚が、局所で薄くなることを抑制することができる。伝熱管の管厚が、局所で薄くなることが無いため、拡管工程において、伝熱管は、円周方向の応力および伸びが局所で集中することを抑制することができる。これにより、製造時における拡管工程において、伝熱管の管口部での亀裂不良の発生を抑制することができる。
実施の形態2.
図11は本発明の実施の形態2における溝付プラグの構成を示す平面図である。図12は図11に示した溝付プラグを用いて製造された内面溝付の伝熱管の構成を示す平面図である。図において、上記実施の形態1と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。本実施の形態2においては、上記実施の形態1では、複数箇所の溝または突起部が1個であったのに対し、本実施の形態2においては、複数箇所の溝または突起部が、周方向に複数個、ここでは3個の連続して形成される。上記実施の形態1と同様に、押出ダイスの各ブリッジ29が形成されている周方向の形成位置と、この3個連続して形成された突起部80の周方向の形成位置とは同一位置に形成される。よって、この溝付プラグ25により上記実施の形態1と同様に形成された伝熱管45は、複数箇所の溝90が、周方向に複数個、ここでは3個連続して形成される。
上記のように構成された実施の形態2の溝付プラグ、押出ダイス、伝熱管の製造方法および伝熱管によれば、上記実施の形態1と同様の効果を奏するのはもちろんのこと、複数箇所に連続して複数個の溝または突起部が形成されているため、押出加工で溶着部の位置がばらついた場合でも、伝熱管の溶着における数箇所にて対応しているため、局所で肉厚が薄くなることをさらに防止できる。
実施の形態3.
図13は本発明の実施の形態3における溝付プラグの構成を示す平面図である。図14は図13に示した溝付プラグを用いて製造された内面溝付の伝熱管の構成を示す平面図である。図において、上記各実施の形態と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。上記各実施の形態においては、複数箇所の突起部80が、上記各実施の形態では複数箇所として3箇所に1個または複数個連続して形成されているのに対し、本実施の形態3においては、溝付プラグ26は、周方向の5箇所の複数箇所にこの突起部80が形成される。
これは、上記各実施の形態とは異なり、押出ダイスのメタルホールが周方向に均等に5箇所に形成され、これにより、ブリッジが周方向に均等に5箇所(72度毎)形成されているためである。よって、この5箇所のブリッジの周方向の形成位置と、この突起部80の周方向の形成位置とは同一位置に形成される。
この溝付プラグ26により上記各実施の形態と同様に形成された伝熱管46は、周方向に均等に5箇所(72度毎)の複数箇所に溝90が1個ずつそれぞれ形成される。尚、上記実施の形態2と同様に複数箇所に溝90を周方向に連続して複数個形成することも可能である。
上記のように構成された実施の形態3の溝付プラグ、押出ダイス、伝熱管の製造方法および伝熱管によれば、メタルホールが多く形成された場合であっても、上記各実施の形態と同様に対応することにより、同様の効果を奏することができる。
尚、ここではメタルホールが5箇所に形成され、ブリッジが5箇所に形成される場合を示したが、これに限られることは無く、ブリッジの形成箇所が2、4、6、7、8箇所などであっても、上記各実施の形態と同様に突起部を構成することにより、上記各実施の形態と同様の効果を奏することができる。また、このブリッジの形成箇所に対応して、突起部を形成箇所が設定されることは、以下の実施の形態においても同様であるためその説明は適宜省略する。
実施の形態4.
図15は本発明の実施の形態4における溝付プラグの構成を示す平面図である。図16は図15に示した溝付プラグを用いて製造された内面溝付の伝熱管の構成を示す平面図である。図において、上記各実施の形態と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。上記各実施の形態においては、ブリッジの形成箇所に対応する伝熱管の溝の下端の深さ位置を、それ以外の他の溝の下端の深さ位置より浅く形成する。これにより、ブリッジの形成箇所に対応する伝熱管の管厚を厚肉部として、他の箇所の管厚より厚くすることにより対応する例を示した。
本実施の形態4においては、ブリッジの形成箇所に対応する伝熱管の溝の側壁の幅を、他の箇所の溝の側壁の幅より大きく形成する。これにより、ブリッジの形成箇所に対応する伝熱管の管厚を厚肉部として、他の箇所の管厚より厚くすることにより対応する例について説明する。
押出加工によって伝熱管47の内壁の軸方向に複数の溝95を形成するための溝付プラグ27は、複数の溝95を形成するため周方向に間隔をおいて複数の突起部81が形成され、複数の突起部81のうち、複数箇所の突起部81の周方向の間隔H7が、他の突起部81の周方向の間隔H8より大きく形成される。さらに、複数箇所の突起部81の下端81aの高さ位置H5は、それ以外の他の突起部81の下端81bの高さ位置H5と同一高さ位置にて形成される。
また、この溝付プラグ27を用いた押出加工により形成された伝熱管47は、複数の溝95のうち、複数箇所の溝95の側壁95aの周方向の幅H9は、他の溝95の側壁95bの周方向の幅H10より大きく形成される。さらに、複数箇所の溝95の側壁95aの上端の高さ位置H6と、それ以外の他の溝95の側壁95bの上端の高さ位置H6とは同一高さ位置にて形成される。よって、伝熱管47において、周方向の幅H9の箇所には、管厚の肉厚の多い箇所の厚肉部95cが形成される。そして、それ以外の幅H10の箇所には、厚肉部95cより肉厚の少ない箇所の肉厚部95dがそれぞれ形成される。
本実施の形態4においては、溝付プラグ27において、周方向の間隔H7が大きくなる複数箇所の突起部81の周方向の形成位置は、上記各実施の形態にて示した押出加工装置のブリッジが形成される周方向の形成位置と同一位置に形成される。よって、伝熱管47の複数箇所の溝95の周方向に幅H9により肉厚部分が多い箇所の厚肉部95cの周方向における形成位置は、ブリッジ29の周方向における形成位置と同一箇所に形成されることとなる。
よって、上記各実施の形態と同様に、この溝付プラグ27により形成された伝熱管47は、図16に示すように、伝熱管47の3箇所のみに厚肉部95cを有しているため、図10に示すような拡管工程において、伝熱管47の厚肉部95cの3箇所のみで応力が集中することが無く、他の肉厚部95dで伸びが分散させることができるため、亀裂の発生による製品不良の発生を抑制することができる。
上記のように構成された実施の形態4の溝付プラグ、押出ダイス、伝熱管の製造方法および伝熱管によれば、幅の広い厚肉部を形成し、上記各実施の形態と同様に対応することにより、同様の効果を奏することができる。
尚、上記実施の形態4においては、複数箇所の突起部81の下端81aの高さ位置H5は、それ以外の他の突起部81の下端81bの高さ位置H5と同一に形成し、複数箇所の溝95の側壁95aの上端の高さ位置H6と、それ以外の他の溝95の側壁95bの上端の高さ位置H6とは同一高さ位置にて形成する例を示した。
しかし、これに限られることは無く、図17および図18に示すように、溝付プラグ28を、複数箇所の突起部81の下端81cの高さ位置H11を、それ以外の他の突起部81の下端81bの高さ位置H5より高く形成する。そして、伝熱管48を、複数箇所の溝95の側壁95eの上端の高さ位置H12を、それ以外の他の溝95の側壁95bの上端の高さ位置H6より低く形成する。そして、伝熱管48の3箇所のみに厚肉部95fを形成する。この場合でも、上記実施の形態3と同様の効果を奏するのはもちろんのこと、複数箇所の伝熱管の管厚が他の箇所の管厚よりさらに厚くなるため、強度の低下をより一層防止することができる。
尚、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 押出加工装置、2 押出ダイス、10 ラム、11 ブロック、12 コンテナ、13 成形孔、20 オス型ダイス、22 溝付プラグ、24 溝付プラグ、
25 溝付プラグ、26 溝付プラグ、27 溝付プラグ、28 溝付プラグ、
29 ブリッジ、30 メス型ダイス、31 メタルホール、32 メタルホール、
40 ビレット、42 伝熱管、44 伝熱管、45 伝熱管、46 伝熱管、
47 伝熱管、48 伝熱管、51 薄肉部、52 厚肉部、60 二次拡管工具、
80 突起部、80a 下端、81 突起部、81a 下端、81b 下端、90 溝、90a 上端、90b 厚肉部、91 溝、91a 上端、91b 肉厚部、
92 突起部、92a 下端、93 突起部、93a 下端、930 突起部、
94 溝、94a 上端、940 溝、95 溝、95c 厚肉部、95d 肉厚部、
H1 高さ位置、H2 高さ位置、H3 深さ位置、H4 深さ位置、H5 高さ位置、H6 高さ位置、H7 間隔、H8 間隔、H9 幅、H10 幅、H11 深さ位置、H12 高さ位置、h3 管厚、h4 管厚。

Claims (9)

  1. 押出材を成形するための溝付プラグが挿入された成形孔と、
    前記成形孔の上流側であって押出方向に沿って貫通し、かつ、周方向に間隔をおいて形成される複数のメタルホールと、
    周方向に隣り合う2つの前記メタルホールの間にそれぞれ設けられた複数のブリッジとを有する押出ダイスであって、
    前記溝付プラグは
    押出加工によって伝熱管の内壁の軸方向に複数の溝を形成するためであって、
    複数の前記溝を形成するため周方向に間隔をおいて複数の突起部が形成され、
    複数の前記突起部のうち、複数箇所の前記突起部の上端の高さ位置は、それ以外の他の前記突起部の上端の高さ位置より低く形成され、
    前記溝付プラグの前記複数箇所の前記突起部の周方向の形成位置は、複数の前記ブリッジが形成される周方向の形成位置と同一位置に形成される押出ダイス。
  2. 請求項1に記載の前記溝付プラグは、前記複数箇所の前記突起部が、周方向に複数個連続して形成される押出ダイス。
  3. 押出材を成形するための溝付プラグが挿入された成形孔と、
    前記成形孔の上流側であって押出方向に沿って貫通し、かつ、周方向に間隔をおいて形成される複数のメタルホールと、
    周方向に隣り合う2つの前記メタルホールの間にそれぞれ設けられた複数のブリッジとを有する押出ダイスであって、
    前記溝付プラグは
    押出加工によって伝熱管の内壁の軸方向に複数の溝を形成するためであって、
    複数の前記溝を形成するため周方向に間隔をおいて複数の突起部が形成され、
    複数の前記突起部のうち、複数箇所の前記突起部の周方向の前記間隔が、他の前記突起部の周方向の前記間隔より大きく形成されるとともに、
    複数箇所の前記突起部の下端の位置は、それ以外の他の前記突起部の下端の位置と同一高さ位置または高く形成され、
    前記溝付プラグの前記複数箇所の前記突起部の周方向の形成位置は、複数の前記ブリッジが形成される周方向の形成位置と同一位置に形成される押出ダイス。
  4. 前記溝付プラグは、複数の前記突起部の下端の位置、同一高さ位置にて形成される請求項1または請求項2に記載の押出ダイス
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の押出ダイスから前記押出材を押出、複数の前記溝を有する前記伝熱管を製造する伝熱管の製造方法。
  6. 内壁の軸方向に複数の溝を有する伝熱管において、
    複数の前記溝のうち、複数箇所の前記溝の下端の深さ位置は、それ以外の他の前記溝の下端の深さ位置より浅く形成されるとともに、
    複数箇所の前記溝は円周に均等な角度の間隔に形成される伝熱管。
  7. 前記複数箇所の前記溝は、周方向に複数個連続して形成される請求項に記載の伝熱管。
  8. 内壁の軸方向に複数の溝を有する伝熱管において、
    複数の前記溝のうち、複数箇所の前記溝の側壁の周方向の幅は、他の前記溝の側壁の周方向の幅より大きく形成されるとともに、
    複数箇所の前記溝の前記側壁の上端の位置は、それ以外の他の前記溝の前記側壁の上端の位置と同一高さ位置または低く形成されるとともに、
    複数箇所の前記溝は円周に均等な角度の間隔に形成される伝熱管。
  9. 複数の前記溝の上端の位置は、同一高さ位置にて形成される請求項または請求項に記載の伝熱管。
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