JP6066669B2 - 追従台車 - Google Patents

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本発明は、先導者に追従して移動する追従台車に関する。
従来より、例えば、工場内でワークを搬送するための搬送台車として、搬送作業を行う作業者に追従して移動する追従台車が提案されている。このような追従台車としては、先導者となる作業者や、他の台車との距離を一定に保ちながら移動する台車が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、先導物が歩行中の先導者の場合、追従台車側に最も近接する部位が右足と左足とで交互に入れ替わるという先導車両とは異なる特有の事情があり、制御上の難易度が高くなってくるという問題がある。
特開2006−134221号公報
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、先導物の種別に依らず安定した追従移動が可能な追従台車を提供するための発明である。
本発明は、回転制御可能な駆動輪を備えた追従台車であって、
先導物を追従対象として検出すると共に、前記追従台車の正面方向を基準として該先導物が位置する方向を表す方位及び該先導物までの距離を特定する先導物検出手段と、
該先導物検出手段により先導物の方位が特定されたとき、当該先導物の方位を基準とした方位の角度的な範囲であるターゲット範囲を設定する範囲設定手段と、
先導物に追従して移動するための追従移動制御を実行する制御手段と、を有し、
前記先導物検出手段は、先導物を新たに検出するに当たって、前記範囲設定手段が設定したターゲット範囲内で先導物を検出する追従台車にある(請求項1)。
本発明の追従台車では、前記先導物検出手段によって特定された先導物の方位を基準として前記ターゲット範囲が設定され、新たに先導物を検出するに当たっては、当該ターゲット範囲の中で先導物が検出される。
このように先導物を検出する対象範囲を前記ターゲット範囲に限定すれば、検出される先導物の入れ替わりを抑制できるという効果を期待できる。例えば、先導物が他の搬送車両等とすれ違うような場合に、その搬送車両に検出対象が入れ替わるおそれを未然に抑制できる。
また、前記ターゲット範囲を設定すれば、先導物における検出部位の入れ替わりを抑制できるという効果を期待できる。例えば、歩行中の先導者については、右足と左足とが交互に前方に蹴り出されるという特有の動作がある。この動作では、前記追従台車側からの直近の部位が左足と右足とで交互に入れ替わることになる。前記ターゲット範囲を狭く設定すれば、検出部位が左足と右足とで交互に入れ替わるおそれを未然に抑制でき、先導物の方位の変動を抑制できる。先導物の方位の変動を抑制できれば、追従台車を制御する際の制御方位の変動を抑制でき、走行安定性を高めることが可能である。
このように、本発明の追従台車は、先導物の種別や周囲環境等に起因して生じるおそれがある走行安定性の低下が抑制された追従台車である。
本発明における先導物検出手段を構成するセンサとしては、例えば、レーザー光や赤外光や電波や音波を発射したときの反射成分を利用して先導物の方位や距離を特定可能にするアクティブなセンサや、1次元あるいは2次元領域の撮像画像について画像処理等を施して先導物を検出するパッシブなセンサ等がある。1次元あるいは2次元的な撮像画像では、奥行き方向の成分が失われている一方、撮像カメラの撮像範囲等の仕様がわかっていれば、撮像画像内の先導物の撮像位置等に基づいて距離を推定することも可能である。さらに、ステレオカメラ等を利用すれば、視差を利用して先導物の距離を算出できる。
前記先導物検出手段を構成するセンサの検知範囲(検出範囲)としては、前記追従台車の正面側の所定の角度範囲であっても良く、前記追従台車の周囲、全周に渡る角度範囲であっても良い。
先導物である先導者の足は、歩行中、前進と停止とを繰り返すので、特に、膝下等の部位を検出して追従すると、追従台車の速度が増減を繰り返し安定しないおそれがある。センサの設置高さが低い場合には、先導者の膝よりも上側の部位を検出できるように、検知方向に仰角を与えることが良い。
本発明の好適な一態様の追従台車が備える範囲設定手段が設定するターゲット範囲は、前記先導物検出手段により特定された先導物の距離が遠くなるほど狭く設定され、当該先導物の距離が近くなるほど広く設定される(請求項2)。
同じ大きさの先導物であっても、遠くの場合と近くの場合とで方位的な横幅(範囲)が相違してくる。遠くの場合には方位の範囲が狭くなり、近くなるほど方位の幅が広くなる。
本発明の好適な一態様の追従台車が備える範囲設定手段が設定するターゲット範囲としては、前記先導物検出手段により特定された先導物の距離に人が位置すると仮定したときの体の横幅に相当する方位の範囲を基準とし、この方位の範囲よりも狭い範囲が設定される(請求項3)。
先導物の距離に人の体が位置する場合の横幅に相当する方位の範囲を基準とし、この範囲よりも狭いターゲット範囲を設定すれば、先導者に追従する際にも追従対象が左足と右足とで交互に入れ替わるおそれを抑制できる。当然ながら、先導者とは異なり方位の変動が少ない先導車両の場合、前記ターゲット範囲の設定によって不具合が生じるおそれは極めて少ない。
本発明の好適な一態様の追従台車は、先導物の移動パターンが直進移動か否かを判断する移動パターン判断手段を備え、
前記制御手段は、先導物の移動パターンが直進移動のとき、前記先導物検出手段による先導物の方位が変化しても進行方向に関する制御目標値に反映されない方位の範囲である不感帯が設定された直進制御を実行する(請求項4)。
この場合には、先導物が先導者であるか先導車両であるかに依らず、先導物が直進移動する際の追従移動の安定性を向上できる。特に、歩行中の先導者に追従する際、追従対象の検出部位が左足と右足とで交互に入れ替わって方位が変動しても、その影響によって走行安定性が低下するおそれを未然に抑制できる。
本発明の好適な一態様の追従台車が備える移動パターン判断手段は、前記先導物検出手段により特定された先導物の方位が所定の角度範囲内であったときに前記先導物の移動パターンを直進移動と判断し、先導物の方位が所定の角度範囲を超えているときに直進移動以外の移動パターンと判断する(請求項5)。
前記所定の角度範囲としては、例えば、±10度の角度範囲等を設定できる。例えば、直進パターンのときには±10度以内の方向に真っ直ぐ移動し、それ以外の移動の際は、10度とは区別し易い20度程度の方向に移動するように先導物の移動を規格化しておくことも良い。この場合には、先導する側の移動のパターンを規格化することで、前記追従台車側の追従制御を容易にできる。
本発明の好適な一態様の追従台車は、先導物が人(先導者)であるか車両(先導車両)であるかを識別する種別識別手段を有し、
前記先導物検出手段による方位の特定方法は、先導者であるか先導車両であるかによって異なっている(請求項6)。
先導車両の場合、直近の部位を先導物の方位として特定すれば良い。一方、両足を有する先導者の場合、直近の部位を先導物の方位として特定すると、右足あるいは左足の方位が特定されて、先導者の体の中心からずれるおそれがある。このような点を考慮し、先導者と先導車両とで方位の特定方法を異ならせることが良い。
本発明の好適な一態様の追従台車が備える種別識別手段は、先導者の両足の隙間を検出できたときに先導物が先導者であると識別する(請求項7)。
両足の隙間は、人に特有の形状的な特徴である。このような形状的な特徴を利用すれば、先導物の種別を精度高く判断できるようになる。
本発明の好適な一態様の追従台車は、個別に回転制御可能な左右一対の駆動輪と、任意方向に向けて転動可能な従動輪と、を備える(請求項8)。
左右一対の駆動輪の個別制御により進行方向を変更可能な追従台車は、その場の回転に近い動作を含む複雑な動作が可能である一方、走行安定性を確保するために制御上の工夫を要する傾向にある。特に、先導物が先導者である場合には、先導物の方位が変動し易くなるため、制御の難易度が高くなる傾向にある。このような追従台車の場合、前記ターゲット範囲の設定によって先導物の方位の変動を抑制できるという本発明の作用効果が一層、有効になる。
実施例における、追従台車を示す説明図。 実施例における、追従台車を上方から見込む斜視図。 実施例における、追従台車の正面図。 実施例における、追従台車の電気的な構成を示すブロック図。 実施例における、先導物の方位と制御ゲインとの関係を示す説明図。 実施例における、追従台車の動作処理の流れを示すフロー図。 実施例における、追従対象検出処理の流れを示すフロー図。 実施例における、エリアセンサの出力例を示す説明図。 実施例における、エリアセンサの出力例を示す説明図。 実施例における、追従中の処理の流れを示すフロー図。 実施例における、先導者の方位の時間的な変動を表すグラフ。
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例)
本例は、先導者(先導物)に追従して移動する追従台車1に関する例である。本例の内容について、図1〜図11を参照して説明する。
本例の追従台車1は、例えば、自動車の組立て工場等に導入され、搬送作業を行う作業者を補助する台車である。自動車部品等のワークの搬送に追従台車1を活用すれば、作業者の搬送能力を向上できると共に個々の作業者の能力差を解消でき、搬送効率を向上できる。この追従台車1は、移動制御等を作業者が行う必要がないので、特別な訓練等を必要とせず導入が非常に容易になっている。
追従台車1は、図1〜図3のごとく、スツール椅子のような背の低い円柱状の外観を呈する台車である。本例の追従台車1は、直径が約50cmで、高さは約35cmである。追従台車1の略円柱状の外観は、駆動輪271や駆動モータ27や制御ユニット25等(図4参照。)を装備する車体(図示略)が有底円筒状の樹脂性のカバー10によって覆われて形成されている。
追従台車1では、個別に回転制御可能な左右一対の駆動輪271が正面側(前側)に配置され、任意の方向に転動可能な従動輪272が背面側(後ろ側)の左右に配置されている(図4参照。)。この追従台車1は、個別に駆動される両側の駆動輪271の回転差に応じて進行方向を変更可能である。左右の駆動輪271を逆向きに回転させれば、変位をゼロに近く抑えながらその場で回転するような動作が可能である。
追従台車1は、図2及び図3のごとく、正面側の外周角部が斜めにカットされて形成された表示パネル21の部分を除き、円柱状の上面に当たる載置面10Sがフラットに形成されている。載置面10Sには、4箇所のねじ孔201が穿設され、このねじ孔201を利用し、用途に応じた搬送カゴや搬送台(図示略)を取付可能である。
傾斜状の表示パネル21には、追従台車1の動作状況を報知するための表示ランプ211や、停止スイッチ212等が配置されている。表示ランプ211としては、追従対象認識中に点灯するランプや、障害物を検知したときに点灯するランプ等が配置されている。停止スイッチ212は、押し込み操作に応じて追従台車1の動作を全て停止させるための操作スイッチである。
表示パネル21が設けられた正面側の胴部には、図2及び図3のごとく、凸湾曲状の外周面の一部を削り取るようにしてセンサ配置エリア22が形成されている。このセンサ配置エリア22には、先導者など追従対象の検出に利用されるエリアセンサ23が配置されている。
エリアセンサ23は、赤外光の発光ユニット231と受光ユニット232とが上下2段に配置されたセンサである。このエリアセンサ23は、後述する先導物検出部251(図4)との組み合わせにより、先導物である追従対象を検出する先導物検出手段を構成している。エリアセンサ23は、後述する障害物検出部254のセンサとしても利用される。
発光ユニット231は、図示は省略するが、赤外光を発光する発光回路と、赤外光の進路方向を変更する回転ミラーと、を備えている。発光回路は、短い周期で点滅を繰り返す発光パターンで赤外光を発光する。水平方向の拡がりが抑制されたスリット状の赤外光は、回転ミラーによって反射されて進路方向を変更されて外部に投射される。回転ミラーの鏡面角度は、その回転位置によって相違している。赤外光の進路方向は、回転ミラーが1回転する間、正面方向を中心とした±90度の水平方向の検出範囲内で一巡する。
受光ユニット232は、図示は省略するが、赤外光を受光する受光回路と、入射した赤外光を受光回路に向けて反射する回転ミラーと、赤外光を反射した検知対象までの距離を計測する測距回路と、を備えている。受光ユニット232の回転ミラーは、発光ユニット231の回転ミラーと同期して回転する回転ミラーである。測距回路は、受光回路による赤外光の受光パターンと、発光ユニット231による赤外光の発光パターンと、の位相差を検出し、この位相差に基づいて検出対象までの距離を計測する。エリアセンサ23は、追従台車1の正面方向を中心として±90度に渡る水平方向の検出範囲について、所定の角度刻み毎の計測距離を出力する。
追従台車1の電気的な構成は、図4のようになっている。なお、同図では、バッテリや、表示パネル21に配置された停止スイッチ212等の図示は省略してある。追従台車1は、制御ユニット25を中心として電気的に構成され、この制御ユニット(制御手段)25には、エリアセンサ23、表示パネル21(図3)の表示ランプ211等の表示部21Dのほか、駆動輪271を回転させる駆動モータ27が接続されている。
制御ユニット25は、先導物検出部251、移動パターン認識部252、モータ制御部253、障害物検出部254としての機能を備えている。
先導物検出部251は、エリアセンサ23が出力する角度毎の距離分布の中から先導物である追従対象を検出すると共に、その追従対象の方位及び距離を特定する。本例の先導物検出部251は、前記エリアセンサ23との組み合わせにより、先導物を追従対象として検出する先導物検出手段を構成している。さらに、この先導物検出部251は、追従対象の種別を識別する種別識別手段、追従対象を検出するターゲット範囲を設定する範囲設定手段としての機能を備えている。
先導物検出部251は、追従対象を検出する際、まず、追従対象が先導者であるか先導車両であるかを識別する。なお、先導物の種別の具体的な識別方法については、追従台車1の制御仕様の説明と共に後述する。
追従対象が先導者である場合には、両足の中心位置を追従対象の方位として特定する。また、先導物検出部251は、先導物を追従対象として検出するに当たって、エリアセンサ23による検出範囲の中に、追従対象を検出する対象範囲であるターゲット範囲を設定する。このターゲット範囲としては、直前に検出された追従対象の方位を基準とした範囲が設定される。本例では、直前に検出された追従対象の位置に人が位置すると仮定したときの体の横幅(0.6m)に相当する範囲を基準として設定され、この範囲の1/2がターゲット範囲として設定される。このようにターゲット範囲を設定してその範囲内で追従対象を検出すれば、エリアセンサ23の検出エリア全体を処理する場合と比べて計算処理量を低減できるほか、計算処理に必要なメモリ容量を低減できる。
移動パターン判断手段をなす移動パターン認識部252は、先導物検出部251が出力した方位等に基づき、先導者の移動パターンを認識する。移動パターンとしては、前進移動とターン移動のほか、中間的なカーブ移動がある。本例では、図5のごとく、先導物検出部251による方位が正面方向を中心として±10度の角度範囲であるときの移動パターンを前進移動と判断し、±30度以上であるときにターン移動と判断する。また、それ以外の中間的な角度範囲のときにカーブ移動と判断する。
障害物検出部254は、進路上の障害物の有無を判断する手段である。障害物検出部254は、エリアセンサ23が出力する角度毎の距離分布を利用し、目標位置に至る進路上の障害物の有無を判断する。なお、本例では、障害物検出手段を構成するセンサとしてエリアセンサ23を利用しているが、これに代えて、障害物を検出するための専用のセンサを設けることも良い。
モータ制御部253は、各駆動輪271をそれぞれ回転させる駆動モータ27を制御する。モータ制御部253は、先導物検出部251が特定する方位及び距離に応じて各駆動モータ27を制御する(追従移動制御)。移動パターンが前進移動であるときには、先導物の方位が変動しても制御目標値には反映されない制御上の不感帯が設定される。このような不感帯を設定すれば、歩行中の先導者の左右の足が追従対象として交互に検出され、追従対象(検出部位)の方位が振動するように変動したときにも追従台車1のふらつきを抑制できる。
カーブ移動あるいはターン移動のときは、図5のごとく、左右の駆動輪271の独立制御による操舵のために姿勢が不安定になり易いという追従台車1の特性を考慮しつつ、方位に対する制御ゲインを高めて制御を強くしている。カーブ移動とターン移動とでは、方位に対する制御ゲインが相違しており、ターン移動の方が制御ゲインが高くなっている。
以上のような構成の本例の追従台車1の動作の概要は図6のフロー図の通りである。追従台車1は、走行開始に応じて、まず、先導物である追従対象を検出し(S101)、その移動パターンを認識する(S102)。さらに、認識された移動パターンに応じて車両走行方式を最適化し(S103)、表示ランプ211を利用して走行モードを通報しながら(S104)、駆動モータ27の制御を実行して駆動輪271を回転制御する(S105)。
図6中のステップS101の追従対象検出では、図7の手順で追従対象の検出が実行される。追従対象検出では、まず、先導物の両足が検出されたか否かが判断される(S201)。具体的には、図8のエリアセンサ23によるセンサ出力(角度毎の距離分布)について、(1)所定範囲内の距離に位置する一対の対象物が存在していること、(2)一対の対象物の間に0.3m以内の隙間Gが存在すること、(3)一対の対象物が含まれる幅Wが0.5〜1.0m相当の範囲であること、という3条件が満たされたとき、両足が検出されたと判断され、先導物が先導者と識別される。
図7のステップS201において両足が検出されたと判断された場合(S201:YES)、その両足である一対の対象物の中心位置C(図8参照。)が抽出される(S202)。一方、ステップS201において両足と判断されなかった場合には(S201:NO)、前方で車両が検出されたか否かが判断される。車両の場合には、エリアセンサ23のセンサ出力において、図9のごとく、ひと塊の対象物が観察される。幅Wが想定される車両幅相当であれば、前方に先導車両が検出されたと判断され(S212:YES)、さらに、その中心位置Cが抽出される(S213)。
ステップS202又はS213で抽出された中心位置C(図8、図9)については、方位的な判断がなされる(S203)。追従台車1の正面方向を中心とした所定範囲A(図8及び図9参照。)に中心位置Cが含まれていれば(S203:YES)、初期認識成功となる(S204)。一方、中心位置Cが所定範囲Aの範囲外である場合には(S203:NO)、初期認識失敗となる(S221)。
図7のステップS204において初期認識が成功すると、図10のごとく連続追従が開始される。この連続追従では、まず、エリアセンサ23によるセンサ出力(角度毎の距離分布)のうち、所定のターゲット範囲内の出力に基づいて、追従対象となる追従候補が抽出される(S301)。なお、本例では、先導物の種別に依らず、人の体の横幅(0.6m)に当たる方位の範囲の1/2の範囲がターゲット範囲として設定される。このターゲット範囲内の追従候補の抽出は、先導物検出部251により実行される。
ターゲット範囲内の追従候補のうち、前回の追従対象の方位に最も近い追従候補が追従対象(先導物)として検出される(S302)。さらに、その追従対象の方位を利用して、図5を参照して上述したように移動パターン(直進移動、カーブ移動、ターン移動)が認識され(S303)、次の処理に移行(遷移)する(S304)。
以上のように、本例の追従台車1は、検出された追従対象の方位を基準として人の体の横幅の半分程度のターゲット範囲を設定し、次回、そのターゲット範囲の中で追従対象を検出する。追従対象が歩行中の先導者である場合では、右足と左足とが交互に追従対象として検出されるおそれが抑制され、追従対象の方位の変動が抑制される。急激な方位の変動が起こることが少ない先導車両の場合、上記のようなターゲット範囲の設定によって問題が生じるおそれは極めて少なく、計算処理の負荷等を低減できるという効果が生じる。このように、本例の追従台車1では、ターゲット範囲の設定に応じて追従対象の方位の変動を抑制して走行安定性を向上していると共に、計算処理の負荷を低減している。
さらに、この追従台車1は、先導物である追従対象の移動パターンを認識する。移動パターンが直進移動であれば、方位に関して制御上の不感帯を設定することで追従走行を安定化させている。一方、カーブ移動、ターン移動では、方位に関する制御ゲインを高めることで、追従性を向上させている。このように、本例の追従台車1では、追従対象の移動パターンに応じた制御を適用することで走行安定性を向上し、先導物である追従対象の移動パターンによらない安定した追従移動を実現している。
以上のように、本例の追従台車1は、先導物である追従対象の種別や移動パターンの違いに依らず高い走行安定性を確保できる追従台車である。
なお、左右一対の駆動輪271の中点が、略円柱状を呈する追従台車1の中心位置に一致するように各駆動輪271を配置することも良い。この場合には、左右の駆動輪271を逆回転することで、位置の変更を伴わない回転を実現できる。駆動輪271のこのような配置によって重量バランスが不安定になる場合には、駆動輪271の前後に従動輪を配置することも良い。さらに、オムニホイールを採用すれば、駆動輪の配置に関わらず、変位を生じない回転動作を容易に実現できるようになる。
本例の追従台車1は、工場内のワークを搬送する目的のほか、宅配便等の集配台車や、牛乳や新聞や健康飲料等の宅配用の台車や、病院給食等の配膳用の台車等に適用可能である。さらに、店舗内を説明しながら移動する営業マンの営業資料の置き台や、自動車修理工場のピット内で作業するメカニックの工具やマニュアル等の置き台、酸素吸入等を必要とする患者の酸素ボンベの搬送台車等、様々な分野に適用可能である。
なお、追従台車1に自律航法機能を具備させることも良い。自律航法機能を備えていれば、追従台車1に作用する外乱、例えば、車体の向きを変動させるような外力、床面のスベリや起伏等をある程度、吸収して安定した移動を実現できる。自律航法機能としては、例えば、ジャイロ、角速度センサ、加速度センサ、速度センサ等を利用した手段が考えられる。
本例では、エリアセンサ23によるセンサ出力について、一対の対象物の隙間G(図8。両足の隙間。)を利用して先導物が人であることを判断している。これに代えて、直近に位置する対象物の方位の時間的な変化を例示する図11の時系列データを利用して先導物の種別を識別することも良い。人が歩行する際の左右の足を運ぶ時間的な周期(2歩に要する時間)には個人差があるものの大部分が1秒〜1.5秒程度の範囲に収まることから、図11の時系列データについて周波数(周期T)を求めれば先導物が歩行中の先導者であるか否かの識別が可能になる。例えば、フーリエ変換やコサイン変換等の直交変換を適用して周波数領域に変換すれば、図11に例示する時系列データの周波数(周期T)を算出可能である。
以上、実施例のごとく本発明の具体例を詳細に説明したが、これらの具体例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、具体例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して前記具体例を多様に変形あるいは変更した技術を包含している。
1 追従台車
10 カバー
21 表示パネル
23 エリアセンサ(先導物検出手段、障害物検出手段)
25 制御ユニット(制御手段)
251 先導物検出部(先導物検出手段、種別識別手段、範囲設定手段)
252 移動パターン認識部
253 モータ制御部
254 障害物検出部(障害物検出手段)
27 駆動モータ
271 駆動輪
272 従動輪

Claims (8)

  1. 回転制御可能な駆動輪を備えた追従台車であって、
    先導物を追従対象として検出すると共に、前記追従台車の正面方向を基準として該先導物が位置する方向を表す方位及び該先導物までの距離を特定する先導物検出手段と、
    該先導物検出手段により先導物の方位が特定されたとき、当該先導物の方位を基準とした方位の角度的な範囲であるターゲット範囲を設定する範囲設定手段と、
    先導物に追従して移動するための追従移動制御を実行する制御手段と、を有し、
    前記先導物検出手段は、先導物を新たに検出するに当たって、前記範囲設定手段が設定したターゲット範囲内で先導物を検出する追従台車。
  2. 請求項1において、前記範囲設定手段が設定するターゲット範囲は、前記先導物検出手段により特定された先導物の距離が遠くなるほど狭く設定され、当該先導物の距離が近くなるほど広く設定される追従台車。
  3. 請求項2において、前記範囲設定手段が設定するターゲット範囲としては、前記先導物検出手段により特定された先導物の距離に人が位置すると仮定したときの体の横幅に相当する方位の範囲を基準とし、この方位の範囲よりも狭い範囲が設定される追従台車。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、先導物の移動パターンが直進移動か否かを判断する移動パターン判断手段を備え、
    前記制御手段は、先導物の移動パターンが直進移動のとき、前記先導物検出手段による先導物の方位が変化しても進行方向に関する制御目標値に反映されない方位の範囲である不感帯が設定された直進制御を実行する追従台車。
  5. 請求項において、前記移動パターン判断手段は、前記先導物検出手段により特定された先導物の方位が所定の角度範囲内であったときに前記先導物の移動パターンを直進移動と判断し、先導物の方位が所定の角度範囲を超えているときに直進移動以外の移動パターンと判断する追従台車。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項において、先導物が人(先導者)であるか車両(先導車両)であるかを識別する種別識別手段を有し、
    前記先導物検出手段による方位の特定方法は、先導者であるか先導車両であるかによって異なっている追従台車。
  7. 請求項6において、前記種別識別手段は、先導者の両足の隙間を検出できたときに先導物が先導者であると識別する追従台車。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項において、個別に回転制御可能な左右一対の駆動輪と、任意方向に向けて転動可能な従動輪と、を備える追従台車。
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