JP6066668B2 - 追従台車システム - Google Patents

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Description

本発明は、先導者に追従して移動する台車に関する。
従来より、例えば、部品等のワークを工場内で搬送するための搬送台車として、搬送作業者に追従して移動する追従台車が提案されている。このような追従台車としては、先導者となる作業者との距離を保ちながら移動する台車が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この追従台車は、先導者の背中側に取り付けられた光源を撮影するためのステレオカメラを備えている。この追従台車では、ステレオカメラにより取得されたステレオ画像に適宜画像処理を施すことで、先導者の方位や距離が特定される。追従台車は、先導者に追従して移動できるよう、先導者の方位や距離を利用して制御される。
しかしながら、前記従来の追従台車では、次のような問題がある。すなわち、追従台車が備えるステレオカメラによって先導者を撮影できることが前提となっており、例えば、建物や通路の角を回り込むように先導者が移動して追従台車側から撮影できなくなったときに直ちに追従制御が不可能な状態に陥るおそれがある。
特開2006−134221号公報
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、建物や通路の角を回り込むような先導者等の移動にも対応可能な追従台車システムを提供するための発明である。
本発明は、駆動輪を備えた移動台車と、この移動台車に向けて電磁波又は音波を発射するように先導物に装着される外部ユニットと、を含む追従台車システムであって、
前記移動台車は、正面側に位置する先導物を検出すると共に、検出した先導物の方位及び距離を特定する先導物検出手段と、
進路上の障害物を検出する障害物検出手段と、
前記外部ユニットの電磁波又は音波を正面側で検知する第1のユニット検知手段と、
前記駆動輪を制御する制御手段と、
前記第1のユニット検知手段により前記外部ユニットの電磁波又は音波が検知される検知状態下で前記先導物検出手段が特定した方位及び距離を記憶する記憶手段と、を備え、
この制御手段は、前記第1のユニット検知手段による検知状態である場合は、前記先導物検出手段が特定する方位及び距離が所定の値となるように前記移動台車を移動させる追従移動制御を実行する一方、
前記第1のユニット検知手段による非検知状態である場合には、前記記憶手段が最後に記憶した方位及び距離に対応する位置である逸脱点までの進路に障害物が無ければ前記移動台車を当該逸脱点まで移動させる自律移動制御を実行し、当該逸脱点までの進路に障害物が有れば何れかの目標位置に前記移動台車を移動させるための制御を停止する追従台車システムにある(請求項1)。
本発明の追従台車システムでは、前記外部ユニットが発射する電磁波等を前記第1のユニット検知手段が検知しているか否かによって、前記制御手段による制御が切り換えられる。検知状態のときは、先導物の方位及び距離が所定の値となるように前記移動台車を移動させる前記追従移動制御が実行される。この検知状態下では、先導物の方位及び距離が記憶される。
検知状態から非検知状態に切り換わったときには、検知状態下で最後に記憶された方位及び距離に対応する位置が前記逸脱点となる。この逸脱点までの進路に障害物がなければ、前記自律移動制御が適用されて前記逸脱点まで前記移動台車が移動される。その後、検知状態に復帰すれば、前記追従移動制御が再開され、先導物に対する追従移動が可能になる。
このように、本発明の追従台車システムは、建物や通路の角を回り込むような先導者等の移動にも対応可能な優れた追従台車システムである。
例えば、壁によって区画された通路を先導物が左折した場合、左折する曲がり角に位置する先導物が前記先導物検出手段によって最後に検出される。そして、このときの先導物の方位及び距離に対応する位置が前記逸脱点となる。この逸脱点まで前記移動台車を移動させれば、先導物との間の壁等の遮蔽物が無くなって、再度、前記外部ユニットの電磁波等を検知できる検知状態に復帰できる可能性がある。この検知状態に復帰した後に前記追従移動制御を再開すれば、先導物に追従して前記移動台車を移動させることができる。
本発明の追従台車システムにおける外部ユニットは、例えば、先導物の一形態である先導者の腰等に後方に向けて装着されることが良い。後方に向けて電磁波等が放射されるように前記外部ユニットを装着した先導者を追従するように、前記移動台車を追従移動させることができる。前記外部ユニットを小型に構成して、先導者が身につけるベルトやヘルメット等に装着したり、靴の踵に組み込むことも良い。先導物は、先導者のほか、先導車両や先導台車等であっても良い。
本発明における外部ユニットは、赤外光等の光や、電波や、音波等を発射するユニットを採用できる。電磁波としては、電波、赤外線、可視光線、紫外線等がある。例えば、背面側に外部ユニットを装着した先導物の反転によって検知状態と非検知状態とを切り換えるためには、直進性の高い電磁波等を採用する必要がある。電波等の場合であれば、直進性が高く光に似た特性を有する高周波の電波を採用するほか、発射アンテナなどの指向性を高めたり、同様に受信する側の指向性を高めることが好ましい。
本発明における先導物検出手段を構成するセンサとしては、例えば、レーザー光や赤外光や電波や音波を発射したときの反射成分を利用して先導物の方位や距離を検知するアクティブなセンサや、1次元あるいは2次元領域の撮像画像について画像処理等を施して先導物を検出するパッシブなセンサ等がある。1次元あるいは2次元的な撮像画像では、奥行き方向の成分が失われている一方、撮像カメラの撮像範囲等の仕様がわかっていれば、撮像画像内の先導物の撮像位置等に基づいて距離を推定することも可能である。さらに、ステレオカメラ等を利用すれば、視差を利用して先導物の距離を算出できる。
前記先導物検出手段を構成するセンサの検知範囲としては、前記移動台車の正面側の所定の角度範囲であっても良く、前記移動台車の周囲、全周に渡る角度範囲であっても良い。先導物としての先導者の足は、歩行中、前進と停止とを繰り返すので、特に、膝下等の部位を検出して追従すると、移動台車の速度が増減を繰り返し安定しないおそれがある。センサの設置高さが低い場合には、先導者の膝よりも上側の部位を検出できるように、検知方向に仰角を与えることが良い。
本発明の追従移動制御においては、距離の制御目標値である所定の値は、一定の値であっても良いし、可変の値であっても良い。例えば、前記移動台車の速度が高いときには、距離に関する所定の値を大きく、速度が低いときには、この所定の値を小さく設定することも良い。
本発明の好適な一態様の追従台車システムにおける第1のユニット検知手段による非検知状態であって、かつ、前記逸脱点までの進路に障害物が有る場合、正面側に先導物が位置するように前記移動台車の向きを制御する方位追従制御を実行する(請求項2)。
例えば、先導物が搬送作業を行う先導者であって、背中側に前記外部ユニットが装着される場合を想定してみる。搬送物の積み込み作業中では、前記移動台車に対して先導者が正対することになり、前記非検知状態となると共に、先導者自身が前記逸脱点までの進路上の障害物となる。このような場合に、前記移動台車の正面側に先導者が位置するように方位追従制御を行えば、先導者が移動を開始したとき、速やかに追従を開始できるようになる。
なお、前記方位追従制御には、先導者の方位の検出が必要になるが、前記先導物検出手段による方位を利用することができるほか、前記ユニット検知手段を構成する検知面を、前記移動台車の外周に複数配置し、いずれの検知面によって検知されたかによって前記外部ユニットを装着した先導物の方位を特定しても良い。
本発明の好適な一態様の追従台車システムにおける移動台車は、前記外部ユニットの電磁波又は音波を検知可能であって、両側面及び背面側の周方向範囲のうちの少なくとも一部に検知エリアが設けられた第2のユニット検知手段を備えている(請求項3)。
例えば、左側の側面に面して検知エリアを設ければ、先導物の左折に対応できる。右側の側面に面して検知エリアを設ければ、先導物の右折に対応できる。また、前記移動台車の周囲の全周に渡って検知エリアを設けることも良い。前記先導物検出手段が先導物を検出不能な状態に陥った場合でも、前記検知状態に復帰できる可能性を一層高めることができる。
本発明の好適な一態様の追従台車システムでは、外部ユニットは、赤外光を発光するように構成され、前記ユニット検知手段は、前記外部ユニットの赤外光を検知するセンサを含んでいる(請求項4)。
赤外光を利用すれば、低コストで動作信頼性の高いシステムを構成できる。
本発明の好適な一態様の追従台車システムが備える先導物検出手段は、赤外光の発光ユニットと、赤外光の受光ユニットと、を備え、前記第1のユニット検知手段は、センサとして前記受光ユニットを利用する(請求項5)。
先導物を検出するための前記受光ユニットの使用期間と、前記第1のユニット検知手段の機能を実現するための前記受光ユニットの使用期間と、を時間的に分割すれば、前記受光ユニットを時分割で共用できる。さらに、先導物の方位を特定可能な前記先導物検出手段を構成する受光ユニットを利用すれば、前記外部ユニットの方位を特定できる可能性がある。先導物の検出に当たっては、前記外部ユニットの方位を基準にして所定の方位範囲を検出範囲に設定すれば、計算負荷を抑制できると共に検出精度を向上できる。
本発明の好適な一態様の追従台車システムにおける移動台車は、個別に回転制御可能な左右一対の駆動輪と、任意方向に向けて転動可能な従動輪と、を備えている(請求項6)。
この場合には、比較的簡単な構成によって、前進、後進、円弧運動のほか、左右一対の駆動輪の中点回りの回転等の動作が可能になる。左右一対の駆動輪の中点を前記移動台車の中心位置に一致させれば、該中心位置回りに前記移動台車を回転させることが可能になる。
実施例における、追従台車システムを示す説明図。 実施例における、外部ユニットを示す斜視図。 実施例における、移動台車を上方から見込む斜視図。 実施例における、移動台車の正面図。 実施例における、移動台車の電気的な構成を示すブロック図。 実施例における、移動台車の動作処理の流れを示すフロー図。 実施例における、移動台車の走行パターンを例示する説明図。
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例)
本例は、先導者(先導物)に追従して移動する移動台車2を含む追従台車システム1に関する例である。本例の内容について、図1〜図7を参照して説明する。
本例の追従台車システム1は、図1のごとく、追従移動が可能な移動台車2と、先導者が身に付ける外部ユニット3と、を備えたシステムである。
本例の追従台車システム1は、例えば、自動車の組立て工場等に導入され、搬送作業を行う作業者を補助するシステムである。自動車部品等のワークの搬送に移動台車2を活用すれば、作業者の搬送能力を向上できると共に個々の作業者の能力差を解消でき、搬送効率を向上できる。この追従台車システム1は、移動台車2の移動制御等を作業者が行う必要がないので、特別な訓練等を必要とせずシステムの導入が非常に容易になっている。
この追従台車システム1を構成する外部ユニット3は、図2のごとく、たばこの外箱ほどの大きさの筐体30に赤外光の発光回路や電源電池等が収容されたユニットである。外部ユニット3の前面側の略中央には、赤外光を発光するための発光窓31が配設されている。外部ユニット3の背面側には、作業者のズボンのベルト等に引っ掛けるためのフック32が設けられている。
外部ユニット3は、例えば、作業者の背中側に位置するようにズボンのベルト等に取り付けられる(図1参照。)。移動台車2の先導者となるこの作業者が前を向いて歩行するとき、この外部ユニット3から後方に向けて赤外光が発光される。なお、本例では、外部ユニット3による赤外光は、水平・垂直方向の拡がり角が約60度となっている。
追従台車システム1を構成する移動台車2は、図3〜図5のごとく、スツール椅子のような背の低い円柱状の外観を呈する台車である。本例の移動台車2は、直径が約50cmで、高さは約35cmである。移動台車2の略円柱状の外観は、駆動輪271や駆動モータ27や制御ユニット25等を装備する車体(図示略)が有底円筒状の樹脂性のカバー20によって覆われて形成されている。
移動台車2では、個別に回転制御可能な左右一対の駆動輪271が正面側(前側)に配置され、任意の方向に転動可能な従動輪272(図5参照。)が背面側(後ろ側)の左右に配置されている(図5参照。)。この移動台車2は、個別に駆動される両側の駆動輪271の回転差に応じて進行方向を変更可能である。左右の駆動輪271が逆向きに回転させれば、変位をゼロに近く抑えながらその場で回転するような動作が可能である。
移動台車2は、図3のごとく、正面側の外周角部が斜めにカットされて形成された表示パネル21の部分を除き、円柱状の上面に当たる載置面20Sがフラットに形成されている。載置面20Sには、4箇所のねじ孔201が穿設され、このねじ孔201を利用し、用途に応じた搬送カゴや搬送台(図示略)を取付可能である。
傾斜状の表示パネル21には、移動台車2の動作状況を報知するための表示ランプ211や、停止スイッチ212等が配置されている。表示ランプ211としては、追従対象認識中に点灯するランプや、障害物を検知したときに点灯するランプ等が配置されている。停止スイッチ212は、押し込み操作に応じて移動台車2の動作を全て停止させるための操作スイッチである。
表示パネル21が設けられた正面側の胴部には、図3及び図4のごとく、凸湾曲状の外周面の一部を削り取るようにしてセンサ配置エリア22が形成されている。このセンサ配置エリア22には、赤外センサ(第1のユニット検知手段)24Fの受光パネル240とエリアセンサ23とが上下に配置されている(図4参照。)。
上側の受光パネル240を含む赤外センサ24Fは、前記外部ユニット3の赤外光を検知する検知センサである。赤外センサ24Fは、赤外光を受光している検知状態のとき、その旨を表わす検知信号を出力する。なお、本例の移動台車2では、左側面、右側面、背面にも赤外センサ(第2のユニット検知手段)24L、R、Bが配置され(図5参照。)、これにより、周囲全周に渡って赤外光の検知エリアが形成されている。なお、各赤外センサ24の受光範囲は、正面方向を中心として±60度の水平方向の範囲となっている。
下側のエリアセンサ23は、赤外光の発光ユニット231と受光ユニット232とが上下2段に配置されたセンサである。このエリアセンサ23は、後述する先導物検出部251(図5)との組み合わせにより先導物検出手段を構成している。さらに、後述する障害物検出部254との組み合わせにより障害物検出手段を構成している。
発光ユニット231は、図示は省略するが、赤外光を発光する発光回路と、赤外光の進路方向を変更する回転ミラーと、を備えている。発光回路は、短い周期で点滅を繰り返す発光パターンで赤外光を発光する。水平方向の拡がりが抑制されたスリット状の赤外光は、回転ミラーによって反射されて進路方向を変更されて外部に投射される。回転ミラーの鏡面角度は、その回転位置によって相違している。赤外光の進路方向は、回転ミラーが1回転する間、正面方向を中心とした±90度の水平方向の検出範囲内で一巡する。
受光ユニット232は、図示は省略するが、赤外光を受光する受光回路と、入射した赤外光を受光回路に向けて反射する回転ミラーと、赤外光を反射した検知対象までの距離を計測する測距回路と、を備えている。受光ユニット232の回転ミラーは、発光ユニット231の回転ミラーと同期して回転する回転ミラーである。測距回路は、受光回路による赤外光の受光パターンと、発光ユニット231による赤外光の発光パターンと、の位相差を検出し、この位相差に基づいて検出対象までの距離を計測する。エリアセンサ23は、移動台車2の正面方向を中心として±90度に渡る水平方向の検出範囲について、所定の角度刻み毎の計測距離を出力する。
移動台車2の電気的な構成は、図5のようになっている。なお、同図では、バッテリや、表示パネル21に配置された停止スイッチ212等の図示は省略してある。移動台車2は、制御ユニット25を中心として電気的に構成され、この制御ユニット(制御手段)25には、上記の4箇所の赤外センサ24、エリアセンサ23、表示パネル21(図3)の停止スイッチ212等のほか、駆動輪271を回転させる駆動モータ27が接続されている。
制御ユニット25は、先導物検出部251、移動パターン認識部252、モータ制御部253、障害物検出部254としての機能を備えている。
先導物検出部251は、エリアセンサ23が出力する角度毎の距離分布の中から先導者を検出すると共に、その先導者の方位及び距離を特定して出力する。先導物検出部251は、このように求められた方位及び距離を随時、記憶するためのワークメモリエリア(記憶手段)を備えている。
移動パターン認識部252は、先導物検出部251が出力した方位等に基づき、先導者の移動パターンを認識する。移動パターンとしては、前進移動とターン移動のほか、中間的なカーブ移動がある。本例では、先導物検出部251による方位が正面方向を中心として±10度の角度範囲であるときの移動パターンを前進移動と判断し、±30度以上であるときにターン移動と判断する。また、それ以外の中間的な角度範囲のときにカーブ移動と判断する。
障害物検出部254は、進路上の障害物の有無を判断する手段である。障害物検出部254は、エリアセンサ23が出力する角度毎の距離分布を利用し、移動目標位置に至る進路上の障害物の有無を判断する。なお、本例では、障害物検出手段を構成するセンサとして、エリアセンサ23を利用しているが、これに代えて、障害物を検出するための専用のセンサを設けることも良い。
モータ制御部253は、各駆動輪271をそれぞれ回転させる駆動モータ27を制御する。モータ制御部253は、先導物検出部251が出力する方位及び距離に応じて各駆動モータ27を制御する。移動パターンが前進移動であるときには、先導物の方位が変動しても制御目標値には反映されない制御上の不感帯(±2〜3度程度)が設定される。このような不感帯を設定すれば、歩行中の左右の足が交互に検出されて先導者の方位が振動するように変動したときにも移動台車2のふらつきを抑制できる。
カーブ移動あるいはターン移動のときは、左右の駆動輪271の独立制御による操舵のために姿勢が不安定になり易いという移動台車2の特性を考慮しつつ、方位に対する制御ゲインを高めて制御を強くしている。カーブ移動とターン移動とでは、方位に対する制御ゲインが相違しており、ターン移動の方が制御ゲインが高くなっている。
以上のような構成の本例の追従台車システム1の動作について、図6のフロー図に沿って説明する。
移動台車2の走行開始に応じて、先導物である先導者を検出する先導物検出が実行される(S101)。この先導物検出では、エリアセンサ23が出力する検出範囲(−90度〜90度)内の角度毎の距離分布に基づき、先導物が検出されると共に、その位置(方位及び距離)が特定される。検出された先導者の方位及び距離は、随時、記憶される。
続いて、移動台車2の正面に配置された赤外センサ24Fによって外部ユニット3の赤外光が検知されている検知状態であるか、非検知状態であるかの判断が実行される(S102)。検知状態の場合には(S102:YES)、先導者の移動パターンが判断されて認識され(S103)、先導者の方位及び距離に基づく車両走行制御、モータ制御が実行される(S104、S105)。
一方、正面の赤外センサ24Fによって赤外光が検知されない非検知状態である場合には(S102:NO)、最後に記憶された先導者の方位及び距離に対応するロスト位置である逸脱点までの進路上の障害物の有無が判断される(S113)。障害物がなく逸脱点まで移動可能である場合には(S113:YES)、その逸脱点に移動台車2を移動させるための自律移動制御が実行される(S114)。
一方、逸脱点までの進路に障害物が有る場合には(S113:NO)、その場で停車する制御が実行される(S124)。その後、いずれかの赤外センサ24R、L、Bによって外部ユニット3の赤外光が検知されたとき(S115:YES)、外部ユニット3が位置する方位に移動台車2の正面側が向かうように方位追従制御が実行される(S116)。
図7には、ステップS113:YES〜ステップS116に至る移動例(A)と、ステップS113:NO〜ステップS116に至る移動例(B)と、を示してある。同図(A)は、先導者が壁11によって区切られた通路12の角を左に回り込んだときの例である。先導者が左折して外部ユニット3の赤外光を検知できなくなったとき(同図2段目)、移動台車2は逸脱点(同図1段目の先導者の位置)まで自律移動する(同図3段目)。そうすると、移動台車2の左側面の赤外センサ24Lで赤外光を検知(側面検知)でき、左に90度回転している(同図4段目)。
同図(B)は、先導者が回れ右をして移動台車2に正対したときの例である。先導者が正対した外部ユニット3の赤外光を検知できなくなったとき(同図2段目)、逸脱点(同図1段目の先導者の位置)には、正対した先導者が存在しており、先導者が障害物として判断される。障害物があるときには、移動台車2は逸脱点までの自律移動を実行せず、その場で停止する(同図2段目)。同図3段目のように、先導者が移動台車2の後ろ側に回り込むと、後ろ側の赤外センサ24Bが外部ユニット3の赤外光を検知し(後ろ検知、同図3段目)、これにより移動台車2が180度反転するように回転している(同図4段目)。
以上のように、本例の追従台車システム1では、先導者が身に付ける外部ユニット3の赤外光が移動台車2側で検知されているか否かによって、移動台車2に適用される制御が切り換えられる。検知状態では、先導者に追従できるよう、その移動パターンに沿って移動台車2が移動するように制御される(追従移動制御)。
一方、非検知状態では、検知状態下で最後に記憶された移動台車2の方位及び距離に対応する逸脱点までの進路上の障害物の有無によって制御が切り換わる。逸脱点までの進路上に障害物がない場合には、逸脱点までの自律移動が実行される(自律移動制御)。一方、逸脱点までの進路上に障害物がある場合には、移動台車2の移動が停止され、外部ユニット3の赤外光の検知が待機される。いずれかの赤外センサ24により赤外光が検知されたとき、その赤外センサ24の配置された方位に正面側が一致するように移動台車2の向きが回転する(方位追従制御)。
本例の追従台車システム1は、先導者が角を回り込んで一旦、移動台車2側から外部ユニット3の赤外光を検知できなくなるような追従シーンにも対応可能である。進路上に障害物がない限り、外部ユニット3の赤外光を最後に検知できた逸脱点まで、移動台車2が自律移動する。逸脱点までの自律移動により、先導者が装着する外部ユニット3の赤外光を再度検知できれば、追従移動制御に復帰し、先導者への追従移動が可能になる。
一方、逸脱点までの進路上に障害物が存在する場合には、移動台車2の移動が停止されると共に、移動台車2の正面、背面、両側面にそれぞれ配置された赤外センサ24によって外部ユニット3の赤外光の検知が待機される。このような制御は、例えば、先導者が空荷の移動台車2を伴って荷物の保管場所まで移動した後、荷物を移動台車2に積み込むような状況で非常に有効である。仮に、荷物を積み込む際にも追従移動制御が適用されたままであると、荷物を積み込むために近づいた先導者に応じて移動台車2が後退してしまう。このような後退を未然に防止するためには、停止スイッチ等を操作して一旦、追従動作を停止させる必要がある。一方、本例の追従台車システム1であれば、荷物を積み込むために先導者である搬送作業者が移動台車2に正対したとき、追従移動制御が停止されて方位追従制御に切り換わるので、搬送作業を行う先導者の動きに応じて移動台車2が後退するおそれがない。
以上のように、本例の追従台車システム1では、建物や通路の角を回り込むような先導者等の移動にも対応可能な汎用性の高いシステムである。
本例の方位追従制御では、正面、両側面、背面の4箇所に配置された赤外センサ24のうちのいずれが赤外光を検知したかによって、先導者が位置する方位を特定して移動台車2を回転させて正面側が面する方位を変更している。これに代えて、エリアセンサ23を含む先導物検出手段が出力する先導者の方位が正面側に位置するように移動台車2を回転させる方位追従制御を採用することも良い。
左右一対の駆動輪271の中点が、略円柱状を呈する移動台車2の中心位置に一致するように各駆動輪271を配置することも良い。この場合には、左右の駆動輪271を逆回転することで、位置の変更を伴わない回転を実現できる。駆動輪271のこのような配置によって重量バランスが不安定になる場合には、駆動輪271の前後に従動輪を配置することも良い。さらに、オムニホイールを採用すれば、駆動輪の配置に関わらず、変位を生じない回転動作を容易に実現できるようになる。
本例の追従台車システム1は、工場内のワークを搬送する目的のほか、宅配便等の集配台車や、牛乳や新聞や健康飲料等の宅配用の台車や、病院給食等の配膳用の台車等に適用可能である。さらに、店舗内を説明しながら移動する営業マンの営業資料の置き台や、自動車修理工場のピット内で作業するメカニックの工具やマニュアル等の置き台、酸素吸入等を必要とする患者の酸素ボンベの搬送台車等、様々な分野に適用可能である。
なお、移動台車2に自律航法機能を具備させることも良い。自律航法機能を備えていれば、移動台車2に作用する外乱、例えば、車体の向きを変動させるような外力、床面のスベリや起伏等をある程度、吸収して安定した移動を実現できる。自律航法機能としては、例えば、ジャイロ、角速度センサ、加速度センサ、速度センサ等を利用した手段が考えられる。
以上、実施例のごとく本発明の具体例を詳細に説明したが、これらの具体例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、具体例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して前記具体例を多様に変形あるいは変更した技術を包含している。
1 追従台車システム
2 移動台車
21 表示パネル
23 エリアセンサ(先導物検出手段、障害物検出手段)
24F 赤外センサ(第1のユニット検知手段)
24R、L、B 赤外センサ(第2のユニット検知手段)
25 制御ユニット(制御手段)
251 先導物検出部(先導物検出手段、記憶手段)
252 移動パターン認識部
253 モータ制御部
254 障害物検出部(障害物検出手段)
27 駆動モータ
271 駆動輪
272 従動輪
20 カバー
3 外部ユニット

Claims (6)

  1. 駆動輪を備えた移動台車と、この移動台車に向けて電磁波又は音波を発射するように先導物に装着される外部ユニットと、を含む追従台車システムであって、
    前記移動台車は、正面側に位置する先導物を検出すると共に、検出した先導物の方位及び距離を特定する先導物検出手段と、
    進路上の障害物を検出する障害物検出手段と、
    前記外部ユニットの電磁波又は音波を正面側で検知する第1のユニット検知手段と、
    前記駆動輪を制御する制御手段と、
    前記第1のユニット検知手段により前記外部ユニットの電磁波又は音波が検知される検知状態下で前記先導物検出手段が特定した方位及び距離を記憶する記憶手段と、を備え、
    この制御手段は、前記第1のユニット検知手段による検知状態である場合は、前記先導物検出手段が特定する方位及び距離が所定の値となるように前記移動台車を移動させる追従移動制御を実行する一方、
    前記第1のユニット検知手段による非検知状態である場合には、前記記憶手段が最後に記憶した方位及び距離に対応する位置である逸脱点までの進路に障害物が無ければ前記移動台車を当該逸脱点まで移動させる自律移動制御を実行し、当該逸脱点までの進路に障害物が有れば何れかの目標位置に前記移動台車を移動させるための制御を停止する追従台車システム。
  2. 請求項1において、前記第1のユニット検知手段による非検知状態であって、かつ、前記逸脱点までの進路に障害物が有る場合、正面側に先導物が位置するように前記移動台車の向きを制御する方位追従制御を実行する追従台車システム。
  3. 請求項1又は2において、前記移動台車は、前記外部ユニットの電磁波又は音波を検知可能であって、両側面及び背面側の周方向範囲のうちの少なくとも一部に検知エリアが設けられた第2のユニット検知手段を備えている追従台車システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、前記外部ユニットは、赤外光を発光するように構成され、前記ユニット検知手段は、前記外部ユニットの赤外光を検知するセンサを含んでいる追従台車システム。
  5. 請求項4において、前記先導物検出手段は、赤外光の発光ユニットと、赤外光の受光ユニットと、を備え、前記第1のユニット検知手段は、センサとして前記受光ユニットを利用する追従台車システム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項において、前記移動台車は、個別に回転制御可能な左右一対の駆動輪と、任意方向に向けて転動可能な従動輪と、を備えている追従台車システム。
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