JP6065838B2 - 無線給電システム及び無線給電方法 - Google Patents

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Description

本発明は、無線により電力を伝送する無線給電システム及び無線給電方法に関する。
無線による電力伝送は、非接触充電技術とも呼ばれ、今日では様々な製品に適用されている。無線による電力伝送の方式としては、電磁誘導や電波を利用した形態が知られている。電磁誘導方式は、1831年のファラデーの法則発見に端を発し、1836年にはトランスが発明されている。電磁誘導方式での伝送距離は数mm以下で、動作周波数は数百KHz以下の場合が多い。電磁誘導方式は、送電電力量は設計によるが、伝送距離が短く磁界が周囲に漏れないことが特徴である。無線による電力伝送ではコネクタが不要であり、防水性を容易に高めることができるので、例えば電動歯ブラシやシェーバーの充電器などの製品に採用されている。
一方、電波(マイクロ波)方式は、1888年のヘルツによる電磁波の存在の確認、1904年のテスラによる無線電力伝送実験計画(150kHz、1MW)以降、研究開発が続けられている。近年では、電波(マイクロ波)方式は、無線での物品管理システム(RF−ID)等にも適用されている。電波(マイクロ波)方式は電波を利用するので、電磁界を周囲に放射し、エネルギーが拡散する。そのため、長距離(〜数十m)の電力伝送が可能である反面、受電する伝送効率は数%程度以下と小さいことが特徴である。なお、伝送効率とは、送電器が送出する電力と受電器が受ける電力との比、つまり空間での電力伝送率のことを指す。
無線による電力伝送技術への主たる要望は、より長距離に、且つ、より高効率に送電することである。2006年にマサチューセッツ工科大学(MIT:Massachusetts Institute of Technology)で磁界共鳴方式による無線給電技術が提案された(特許文献1)。磁界共鳴方式では、送電側及び受電側にそれぞれ2つのコイルを配置し、各コイルのインダクタンス(L)を大きくとることで、共鳴現象を発生させ、より長距離で高効率な電力送電を実現している。
この磁界共鳴方式では、共振周波数が10MHzで、コイル間の距離が2mである場合に、45%程度の伝送効率を達成している(非特許文献1)。送電システム全体の伝送効率は、送電装置(主に増幅器)の効率である37.5%と、受電装置(主に整流器)の効率である90%を含めた全体の積となるため、約15%となる。つまり、送電システムへの投入電力が400Wである場合に、2m先の60Wの電灯を点灯させることができる。このように、電磁誘導方式より長距離かつ比較的高効率な給電ができる点が、磁界共鳴方式の特長である。
なお、電磁誘導方式としては、送受電コイルが形成する電磁場内に受電体を配置する例が開示されている(特許文献2)。この例では、送受電コイルにはそれぞれ交流電源装置が接続されており、送受電の交替が可能である。また、電磁場形成のエネルギーは、受電体が受電できるエネルギー以外は損失となる。なお、電磁場形成が電磁誘導方式であるため、その送受電コイル間の距離は大きくできず、概ね磁界共鳴方式の1/10程度の極短距離となる。
他にも、磁界共鳴方式として、主送電装置に対し、2つ以上の受電装置があり、別途電力回収用の補助受電装置を有する構成が開示されている(特許文献3)。ここでは、主として2つ以上の受電装置への磁界共鳴型給電を目的としており、共鳴周波数を一致させることが受電の条件となる。この例は、1つの送電装置から複数の受電装置への1対多の磁界共鳴方式での給電システムである。この構成では、複数の受電装置を配置した場合に、各受電装置間の距離をある一定以上に保たなければならない。その理由は、受電装置同士が近づくと、各受電装置に装備されている共振器間の結合が強くなり、各受電装置の共振周波数が設定値からずれ、受電装置への伝送効率が急激に悪化するためである。各受電装置の共振周波数のずれが実用上無視できるような最小受電体間距離は、送受電器や受電装置の設計によるが、いずれにしても受電装置間の距離に制約が生じる。
特表2009−501510号公報 特表2003−502992号公報 特開2010−239838号公報
Marin Soljacic et al., "Wireless Power Transfer via Strongly Coupled Magnetic Resonances", SCIENCE, Vol. 317, No. 5834, pp. 83-86.
しかし、発明者らは、上述の磁界共鳴方式には以下に述べる欠点が有ることを見出した。上述のように、磁界共鳴方式は、共鳴現象を利用した長距離化が可能とはいえ、送受電コイル間で磁束が届く範囲でしか電力伝送はできず、その範囲は一般的に共振波長の1/20程度である。この伝送距離は、送受電コイルの直径ともほぼ一致する。言い換えれば、磁界共鳴方式の実効的な伝送距離は、送受電コイルの直径程度となる。例えば、共振周波数が10MHzの場合、波長は30mであるから、伝送距離は、その1/20の1.5mとなる。上述のMITの実験では、コイル径は0.6mであり、1.5mよりも小さい。よって、送受電コイル間の伝送効率は、コイル間隔1mで90%、コイル間隔2mで45%であった。
磁界共鳴方式において伝送距離の延伸を図るには、共振周波数の低周波化、すなわち波長を長くすればよい。しかし、波長を長くすると、コイルの直径も大きくなってしまう。特に、受電側コイルは、実装される機器の大きさとも密接に関連するため、数メートル以上の直径を持つ受電コイルの実装は適用先がほとんどないのが現状である。よって、携帯機器等の比較的小型の装置に搭載可能な、給電距離が数m以上の距離の伝送が可能で、かつ高効率の無線給電技術の開発が望まれている。
本発明は、上記の事情に鑑みて成されたものであり、本発明の目的は、長距離かつ高効率な電力の空間伝送が可能な無線給電システム及び無線給電方法を提供することにある。
本発明の一態様である無線給電システムは、電磁波を発生させる送電器と、電界又は磁界の共鳴現象を利用して前記送電器から受ける電磁波により電力が供給される受電器と、前記送電器と前記受電器とにより形成される電磁場中に挿入され、前記電磁場により受電する受電体と、を備えるものである。
本発明の一態様である無線給電方法は、送電器と受電器との間に、電界又は磁界の共鳴現象を利用して電磁場を発生させ、前記電磁場中に受電体を挿入することにより、前記受電体に受電させるものである。
本発明によれば、長距離かつ高効率な電力の空間伝送が可能な無線給電システム及び無線給電方法を提供することができる。
実施の形態1にかかる無線給電システム100の構成を模式的に示す正面図である。 磁界共鳴方式による空間内電磁場形成の3次元シミュレーション結果の一例を示すグラフである。 実施の形態1にかかる無線給電システム100の構成を模式的に示すブロック図である。 実施例1にかかる無線給電システム1001の構成例を模式的に示す正面図である。 実施の形態2にかかる無線給電システム200の構成を模式的に示す正面図である。 実施例2にかかる無線給電システム2001の構成例を模式的に示す正面図である。 実施の形態3にかかる無線給電システム300の構成を模式的に示す正面図である。 実施例3にかかる無線給電システム3001の構成例を模式的に示す正面図である。 実施の形態4にかかる無線給電システム400の構成を模式的に示す正面図である。 実施例4にかかる無線給電システム4001の構成例を模式的に示す正面図である。 実施の形態5にかかる無線給電システム500の構成を模式的に示す正面図である。 実施例5にかかる無線給電システム5001の構成例を模式的に示す正面図である。 実施例6にかかる無線給電システム6001の構成例を模式的に示す正面図である。 実施例7にかかる無線給電システム7001の構成例を模式的に示す正面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。各図面においては、同一要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略される。
実施の形態1
まず、本発明の実施の形態1にかかる無線給電システム100について説明する。図1は、実施の形態1にかかる無線給電システム100の構成を模式的に示す正面図である。図1に示すように、無線給電システム100は、送電器101及び受電器102を有する。送電器101は、無線で電力を送電する装置である。受電器102は、送電器101からの電力を受電する装置である。無線給電システム100では、送電器101と受電器102との間の電力伝送により、送電器101と受電器102との間の空間に電磁場が形成される。つまり、送電器101と受電器102との間では、磁気共鳴により電力伝送が行われる。なお、図1には、無線給電システム100により生成される磁力線110を模式的に表示している。また、図1では、送電器101と受電器102との間で電磁波が伝送され、電磁場が形成されていることを示すために、代表として磁力線110を表示している。よって、送電器101と受電器102との間には磁力線110のみが存在するわけではない。以下、特に断らない限り、磁力線110は、上述のように、送電器101と受電器102との間の電磁場を表すものとして取り扱う。
送電器101は、電源装置103、送電用一次コイル104、送電用二次コイル105を有する。送電用コイルは、磁気エネルギーを貯め、送電用コイルと受電用コイルとの間に、強い電磁場を形成する役目を果たす。なお、送電用二次コイル105は、送電用一次コイル104とは電気的に分離されており、かつ電気的に浮遊している。
受電器102は、受電用二次コイル106、受電用一次コイル107を有する。受電用一次コイル107で収集された電力は、帰還ループ111を経て、送電器101の電源装置103に戻される。受電用一次コイル107は、受電用二次コイル106とは電気的に分離されており、かつ電気的に浮遊している。
なお、送電器101の送電用一次コイル104及び送電用二次コイル105、受電器102の受電用二次コイル106及び受電用一次コイル107の共振周波数は、一致している。
無線給電システム100からの電力供給を受ける受電体108は、送電器101と受電器102との間の空間120に挿入される。受電体108は、自己の要求する電源仕様での受電が可能な受電コイル109を有している。空間120には磁力線110が存在するので、受電体108は、電磁誘導方式による電力の供給を受けることができる。つまり、受電体108は、送電器101と受電器102との間で伝送される電力のうち、その一部を受電コイル109で受電する。この場合、受電する電力量は、受電コイル109により決定される。特に、受電量は受電コイル109に大きく依存する。なお、受電体108に整流回路が設けられる場合には、整流回路により受電体108の仕様に合う電力を受電することが可能である。
なお、受電体108が有する受電コイル109は複数であってもよく、各コイルで得られた電力を合成して、受電電力とすることができる。また、空間120内に挿入される受電体108は1つに限られず、複数個の受電体を挿入することも可能である。この場合は、各受電体が自己の受電コイル109を用いて、電磁場からそれぞれ受電することができる。
受電体108は、電磁場が形成された空間内に受電体108が存在する限り、空間内の位置にかかわらず、常に受電が可能である。つまり、空間120を受電体108が移動している場合でも、静止時と同様に受電が可能である。受電体108がバッテリーを内蔵している場合には、電磁場が形成された空間内に受電体108が存在する限り、受電体108はバッテリーを充電することができる。
また、受電体108が有する受電コイル109は、送電器101及び受電器102のコイルよりもコイル径が小さい場合が多い。そのため、受電コイル109の受電電力は、受電体108を直接駆動する電圧電流に満たない場合がある。この場合でも、受電体108が継続的に受電を行うことにより、バッテリーの消耗を遅らせ、受電体108又は受電体108が搭載される機器の使用可能時間を延伸することが可能となる。
受電体108で受電されない残りの電力は、受電器102に入力することとなる。受電器102に入力した電力は、帰還ループ111を経て、送電器101の電源装置103に戻される。
なお、送電器101、受電器102及び受電体108以外に、無線給電システム100に設けられる増幅回路、整流回路及び制御回路等の他の構成要素については、既知の構成要素であり、かつ、本実施の形態にかかる無線給電システム100の理解には直接関係しないので、説明を省略する。
続いて、無線給電システム100の動作について説明する。無線給電システム100では、空間における電磁場形成機能は送電器101及び受電器102が受け持ち、受電機能は受電体108が受け持つ。すなわち、送電器101及び受電器102により、空間120は、磁力線110を有する磁場が形成される。受電体は、形成された磁場中に挿入され、磁力線110を利用した電磁誘導方式により、受電することが可能である。
また、受電体108で受電されなかった電力は、受電器102で受電され、送電器101の電源装置103に戻される。すなわち、受電体108に受電されなった電力は、回収されるので、電磁場形成のためのエネルギー消費を最小化することができる。よって、受電体108に注目した場合には、高効率の電力伝送を実現することができる。
図2は、磁界共鳴方式による空間内電磁場形成の3次元シミュレーション結果の一例を示すグラフである。図2は、共振周波数を1MHz(波長300m)、送電器及び受電器のコイルの直径を15m、コイル間の距離を17mとした場合の、送電器と受電器との間の伝送効率及び磁界強度分布を示している。図2に示すように、15m程度の長距離電送においても共振周波数の選択及びコイル径の設計により、高効率電送が可能である(図2の点A)。また、送電器と送電器から5mの位置(図2の点B)との間でも90%の伝送効率を確保できる(図2の点B)。
図2の点Bは、送電器から5mの位置に、直径15mコイルを有する受電体を置いた場合の例であるが、任意の受電体をこの位置に置いた場合、受電体に設けられた受電コイルの特性により、受電体の受電量が決定される。また、送電器と受電器の距離を近付けるほど、両者間の空間の磁界強度は高くなり、換言すれば、点Bの位置の受電体は、より大きな受電量を得ることができる。
よって、無線給電システム100によれば、空間における電磁場形成機能(送電器101及び受電器102)と受電機能(受電体108)を分離することにより、遠距離かつ高効率の電力空間伝送を実現することができる。
また、磁界共鳴方式では、送電側コイルと受電側コイルの共振周波数が一致している必要がある。よって、例えば、送電側コイルと受電側コイルの共振周波数とが一致するように、各コイルを設計、製作する必要がある。または、送電側コイル及び受電側コイルの少なくとも一方が、共振周波数を一致させる調節機構を有している必要がある。この場合は、送電側コイルと受電側コイルの共振周波数が調節機構により一致したときのみしか、高伝送効率の給電ができないという制限がある。これに対し、無線給電システム100では、電磁場形成機能と受電機能が分離され、かつ、受電体は電磁誘導方式で受電する。従って、各受電体ごとに共振周波数を考慮することなく、高効率に受電することが可能であり、上述の磁界共鳴方式の問題点を克服することができる。
なお、本実施の形態にかかる無線給電システム100の構成は、以下のようにブロック化することが可能である。図3は、実施の形態1にかかる無線給電システム100の構成を模式的に示すブロック図である。すなわち、無線給電システム100は、送電器101及び受電器102を有し、送電器101と受電器102との間の電力伝送により、送電器101と受電器102との間の空間120に電磁場が形成される。つまり、送電器101と受電器102との間では、磁気共鳴により電力伝送が行われる。なお、図3には、図1と同様に、無線給電システム100により生成される磁力線110を模式的に表示している。
送電器101及び受電器102の共振周波数は、一致している。受電体108は、送電器101と受電器102との間の空間120に挿入される。空間120には磁力線110が存在するので、受電体108は、電磁誘導方式による電力の供給を受けることができる。つまり、受電体108は、送電器101と受電器102との間で伝送される電力の一部について、受電体108の仕様に合う電力として受電することが可能である。
受電体108で受電されなかった電力は、受電器102で受電され、送電器101に戻される。すなわち、受電体108に受電されなった電力は回収されるので、電磁場形成のためのエネルギー消費を最小化することができる。よって、受電体108に注目した場合には、高効率の電力伝送を実現することができる。
実施例1
本発明の実施例1にかかる無線給電システムについて説明する。実施例1は、無線給電システム100を建築物内の部屋に適用した場合の実施例である、無線給電システム1001にかかるものである。図4は、実施例1にかかる無線給電システム1001の構成例を模式的に示す正面図である。図4に示すように、送電器101は部屋201の天井裏に配置され、受電器102は部屋201の床下に配置される。図面の簡略化のため、図4では、磁力線110を破線で表示している。本実施例では、送電器101及び受電器102のコイルの直径は15m、コイル間の距離は5mである。また、共振周波数は1MHzである。送電用一次コイル104及び受電用一次コイル107は円形単層巻き、送電用二次コイル105及び受電用二次コイル106は円形スパイラル型で5.75回巻きのコイルを用いた。送電用一次コイル104と送電用二次コイル105との間、及び、受電用二次コイル106と受電用一次コイル107との間は、共鳴状態が最高となる距離で固定した。送電器101への印加電力は100Wである。実施例1では、コイル間の距離が5mであるので、図2に示す結果の通り、コイル間が17mである場合に比べ、コイル間の磁界エネルギーは大きくなる。
図4では、受電体として、ノートパソコン112と携帯電話113とが、部屋201の内部に置かれている。ノートパソコン112は、テーブル202の上に置かれている。携帯電話113はカバン203の中に入れられている。ノートパソコン112には、ディスプレイ裏に直径15cmの受電コイルが設けられている。携帯電話113には、直径3cmの受電コイルが設けられている。ノートパソコン112と携帯電話113とは、部屋201の内部に形成されている磁力線110から、それぞれに設けられた受電コイルを用いて受電することができる。この条件下で、ノートパソコン112では、8mWの受電量が得られる。一方、携帯電話113では、1mWの受電量が得られる。
実施の形態2
次に、本発明の実施の形態2にかかる無線給電システム200について説明する。無線給電システム200は、無線給電システム100の変形例である。図5は、実施の形態2にかかる無線給電システム200の構成を模式的に示す正面図である。図5に示すように、送電器101は空間120を囲むように配置される。無線給電システム200のその他の構成は、無線給電システム100と同様であるので、説明を省略する。
無線給電システム200では、送電器101の位置が異なるものの、無線給電システム100と同様に、送電器101と受電器102との間の空間の電磁場を高めることができる。これにより、空間120に挿入される受電体108は、高効率での受電が可能となる。
実施例2
本発明の実施例2にかかる無線給電システムについて説明する。実施例2は、無線給電システム200を建築物内の部屋に適用した場合の実施例である、無線給電システム2001にかかるものである。図6は、実施例2にかかる無線給電システム2001の構成例を模式的に示す正面図である。図6に示すように、送電器101は部屋201の側壁を囲むように配置され、受電器102は部屋201の床下に配置される。実施例1と同様、実施例2における共振周波数は1MHz、送電器101及び受電器102のコイルの直径は、15mである。送電器101と受電器102とのコイル間の距離は、1.5mであり、実施例1と比べて、磁界エネルギーは大きくなる。なお、送電器101と受電器102が有するコイルの形式は、実施例1と同様である。送電器101への印加電力は100Wである。実施例2では、実施例1と同様に、送電器101と受電器102との間の部屋201内の電磁場を高めることができる。これにより、部屋201の内部に置かれた受電体は、高効率での受電が可能となる。
図6では、実施例1と同様に、部屋201の内部にノートパソコン112と携帯電話113とが置かれている。ノートパソコン112は、テーブル202の上に置かれている。携帯電話113はカバン203の中に入れられている。これらの受電体は、空間(部屋201の内部)に形成されている電磁場から、実施例1と同様に、自身に設けられたコイルを用いて受電することができる。受電する電力量は、各受電体に設けられたコイルにより決定され、整流回路により自らの仕様に合う電力を受電することが可能である。
ノートパソコン112及び携帯電話113の受電コイルについては、実施例1と同様であるので、説明を省略する。この条件下で、ノートパソコン112では、9mWの受電量が得られる。一方、携帯電話113では、1.2mWの受電量が得られる。
実施の形態3
次に、本発明の実施の形態3にかかる無線給電システム300について説明する。無線給電システム300は、無線給電システム100の変形例である。図7は、実施の形態3にかかる無線給電システム300の構成を模式的に示す正面図である。図7に示すように、無線給電システム300は、無線給電システム100にリピーターコイル114を追加した構成を有する。リピーターコイル114は、電気的に浮遊している。
リピーターコイル114は、送電器101と受電器102との間に、送電器101と受電器102と平行に、かつ空間120を囲むように配置される。換言すれば、リピーターコイル114は、磁力線110に対して、垂直な平面に沿って配置される。ここで、リピーターコイル114は、磁力線110に対して、厳密に垂直な平面に沿って配置されなくてもよい。リピーターコイル114の環を磁力線が通過する程度であれば、磁力線110に対して傾斜していてもよい。無線給電システム300のその他の構成は、無線給電システム100と同様であるので、説明を省略する。
無線給電システム300では、リピーターコイル114により、空間120のリピーターコイル114近傍の磁界エネルギーを高めることができる。これにより、空間120に挿入される受電体108は、高効率での受電が可能となる。特に、リピーターコイル114を、受電体108の存在確率が高い領域を囲むように配置すれば、最も効率的な受電が可能となる。
実施例3
本発明の実施例3にかかる無線給電システムについて説明する。実施例3は、無線給電システム300を建築物内の部屋に適用した場合の実施例である、無線給電システム3001にかかるものである。図8は、実施例3にかかる無線給電システム3001の構成例を模式的に示す正面図である。図8に示すように、実施例3では、受電体の位置近傍の部屋側面(壁)に、リピーターコイル114が配置される。リピーターコイル114と受電器102との距離は、1mである。実施例1と同様、実施例3における共振周波数は1MHzである。送電器101及び受電器102のコイルの直径は15mであり、送電器101と受電器102とのコイル間の距離は5mである。送電器101と受電器102が有するコイルの形式及び大きさは、実施例1と同様である。送電器101への印加電力は100Wである。実施例3では、実施例1と同様に、送電器101と受電器102との間の部屋201の電磁場を高めることができる。これにより、部屋201の内部に置かれた受電体は、高効率での受電が可能となる。
実施例3では、実施例1と同様に、部屋201の内部にノートパソコン112と携帯電話113とが置かれている。ノートパソコン112は、テーブル202の上に置かれている。携帯電話113はカバン203の中に入れられている。これらの受電体は、空間(部屋201の内部)に形成されている電磁場から、実施例1と同様に、自身に設けられたコイルを用いて受電することができる。受電する電力量は、実施例1と同様に、各受電体に設けられたコイルにより決定され、整流回路により自らの仕様に合う電力を受電することが可能である。
実施例3では、リピーターコイル114を追加したことにより、リピーターコイル114近傍での磁界強度を高めることができる。即ち、リピーターコイル114の近傍にある受電体に、より効率的に給電することが可能である。特に、受電体であるノートパソコンや携帯電話が使用される可能性の高い位置にリピーターコイル114を配置することが効果的である。通常、ノートパソコンはテーブルなどの上に置かれて使用される。携帯電話は、起立した、若しくは座っているユーザが頭部付近に携帯電話を保持して使用すると考えられる。本実施例では、リピーターコイル114は床から1mの位置に配置されている。よって、上述のようなノートパソコン及び携帯電話の使用状態においても、効率的な給電が可能である。
ノートパソコン112及び携帯電話113の受電コイルについては、実施例1と同様であるので、説明を省略する。この条件下で、ノートパソコン112では、9mWの受電量が得られる。一方、携帯電話113では、1.2mWの受電量が得られる。
実施の形態4
次に、本発明の実施の形態4にかかる無線給電システム400について説明する。無線給電システム400は、無線給電システム100の変形例である。図9は、実施の形態4にかかる無線給電システム400の構成を模式的に示す正面図である。図9に示すように、無線給電システム400は、送電器101及び受電器102を対向配置ではなく、並べて配置している。一般に、磁界共鳴方式では、コイルを並列に配置しても、対向配置の場合と同様、電磁場を形成することができる。
送電器101及び受電器102は、ともに空間120の下側に並んで配置される。送電器101から上方に出た磁力線110は、その後水平方向に進み、最後に下方に向かって受電器102に到達する。無線給電システム400のその他の構成は、無線給電システム100と同様であるので、説明を省略する。
無線給電システム400では、送電器101及び受電器102を空間120の下側に並べて配置することで、電磁場の形成範囲を、空間120の下側領域に限定することが可能である。特に、送電器101から送出される電磁波の位相差を利用した送電を行うことにより、空間120内の特定の領域に強い電磁場を形成することができる。無線給電システム400で形成した強い電磁場を利用することにより、受電体108に高効率な給電を行うことが可能である。
実施例4
次に、本発明の実施例4にかかる無線給電システムについて説明する。実施例4は、無線給電システム400を建築物の部屋に適用した場合の他の実施例である、無線給電システム4001にかかるものである。図10は、実施例4にかかる無線給電システム4001の構成例を模式的に示す正面図である。図10に示すように、送電器101及び受電器102は、部屋201の床下に並んで配置される。実施例4における送電器101及び受電器102の共振周波数は、実施例1と同様、1MHzである。送電器101及び受電器102のコイルの直径は、15mである。並列配置された送電器101及び受電器102のコイル間は、水平歩行に5m離隔している。コイル間の距離を5mとした場合、送電器101と受電器102との間の空間では、図2に示すように、90%以上の伝送効率を確保することができるが、これは2つのコイルが対向配置される場合だけでなく、図6のように並列に配置される場合でも同様である。
なお、送電器101と受電器102が有するコイルの形式は、実施例1と同様である。送電器101への印加電力は100Wである。実施例4では、実施例1と同様に、送電器101と受電器102との間の空間の電磁場を高めることができる。これにより、その間に挿入した部屋201の内部に置かれた受電体は、高効率での受電が可能となる。
実施例4では、床下に並列配置された送電器101及び受電器102を用いて、位相差を利用した送電を行うことにより、形成される電磁場を床面から約1m程度に制限することができる。且つ、その領域の電磁場強度を高く保つことが可能である。
実施例4では、実施例1と同様に、部屋201の内部にノートパソコン112と携帯電話113とが置かれている。ノートパソコン112は、テーブル202の上に置かれている。携帯電話113はカバン203の中に入れられている。これらの受電体は、空間(部屋201の内部)に形成されている電磁場から、実施例1と同様に、自身に設けられたコイルを用いて受電することができる。受電する電力量は、実施例1と同様に、各受電体に設けられたコイルにより決定され、整流回路により自らの仕様に合う電力を受電することが可能である。
ノートパソコン112及び携帯電話113の受電コイルについては、実施例1と同様であるので、説明を省略する。この条件下で、ノートパソコン112では、7mWの受電量が得られる。一方、携帯電話113では、0.9mWの受電量が得られる。
実施の形態5
次に、本発明の実施の形態5にかかる無線給電システム500について説明する。無線給電システム500は、無線給電システム100の変形例である。図11は、実施の形態5にかかる無線給電システム500の構成を模式的に示す正面図である。図11に示すように、送電器101は、複数の送電用一次コイル104及び送電用二次コイル105を有する。受電器102は、複数の受電用二次コイル106及び受電用一次コイル107を有する。図11では、送電器101及び受電器102が、各コイルを2個ずつ有する例について具体的に説明する。
無線給電システム500は、送電器101が空間120の上方に配置される。受電器102は、空間120の下方に配置される。無線給電システム500のその他の構成は、無線給電システム100と同様であるので、説明を省略する。
無線給電システム500では、送電器101及び受電器102の各コイルが複数個有り、受電体108のコイルは送電器101の各コイルから送出される電磁波から受電することができる。しかしながら、送電器101と受電器102の各コイルの距離が異なる場合、同相の電磁波を送出すると、受電体108の位置によっては、電磁波の位相がずれてしまい、電磁波の和である受電量が小さくなる場合がある。よって、受電体108への距離差を考慮した位相差給電を行うことにより、受電体108の受電電力の最大化を行うものである。換言すれば、位相差給電を好適に行うことにより、電界集中領域115を形成することができる。
また、位相差給電を行うことにより、受電電力の大きい領域と小さい領域とを意図的に設定することも可能である。例えば、建築物のフロア全体に無線給電システム500を組み込む場合に、フロア中央部に吹抜けがあると、吹抜けに受電体108が存在することは考え難い。この場合、吹抜けでの電磁場を弱くし、その周囲の電磁場を強くするなどの設定を行うことで、効率的な給電環境を構築することが可能である。
実施例5
次に、本発明の実施例5にかかる無線給電システムについて説明する。実施例5は、無線給電システム500を建築物の部屋に適用した場合の他の実施例である、無線給電システム5001にかかるものであり。図12は、実施例5にかかる無線給電システム5001の構成例を模式的に示す正面図である。図12に示すように、送電器101では、2組の送電用一次コイル104及び送電用二次コイル105が、部屋201の天井裏に並んで配置される。受電器102では、2組の受電用二次コイル106及び受電用一次コイル107が、部屋201の床下に並んで配置される。実施例1と同様、実施例5における共振周波数は、1MHzである。送電器101及び受電器102のコイルの直径は、15mである。なお、対向する送電器101及び受電器102間の距離は、5mである。また、並列配置された送電器101のコイル同士及び受電器102のコイル同士の水平方向の距離は、5mである。送電器101及び受電器102が有するコイルの形式は、実施例1と同様である。各送電器101への印加電力はそれぞれ50Wである。
実施例5では、部屋201の内部にノートパソコン112が置かれている。ノートパソコン112は、テーブル202の上に置かれている。なお、図12に示すように、ノートパソコン112は、部屋201内の磁力線110が集中する領域に置かれている。ノートパソコン112は、空間(部屋201の内部)に形成されている電磁場から、実施例1と同様に、自身に設けられたコイルを用いて受電することができる。受電する電力量は、実施例1と同様に、各受電体に設けられたコイルにより決定され、整流回路により自らの仕様に合う電力を受電することが可能である。
ノートパソコン112の受電コイルについては、実施例1と同様であるので、説明を省略する。この条件下で、ノートパソコン112では、8mWの受電量が得られる。
その他の実施例
実施例6
次に、本発明の実施例6にかかる無線給電システムついて説明する。本実施例にかかる無線給電システム6001は、無線給電システム100の応用例である。すなわち、無線給電システム6001は、複数台の電気自動車に一括給電を行うものである。図13は、実施例6にかかる無線給電システム6001の構成例を模式的に示す正面図である。図13に示すように、無線給電システム6001は、空間120に相当する車庫204内に、複数台の電気自動車205が格納されている。これらの電気自動車205は受電体108に相当し、各電気自動車205には受電コイル(不図示)が内蔵されている。
実施例1と同様、実施例6における共振周波数は、1MHzである。送電器101及び受電器102のコイルの直径は、25mである。送電器101及び受電器102間の距離は、3mである。送電器101及び受電器102が有するコイルの形式は、実施例1と同様である。
実施例6では、複数台の電気自動車205に一括給電を行うことができる。この際、車庫204内を無人状態にし、強い電磁場を形成することで、電気自動車205に対して効率的な給電を行うことができる。無人状態での強い電磁場を利用することで、電気自動車の充電完了までに要する時間を短縮することができる。特に、送電器101及び受電器102のコイルに、超電導コイルを用いることにより、車庫204内に強い電磁場を形成することができる。
つまり、無線給電システム6001は、例えば、タクシーなどの業務用電気自動車群(EV)への大型車庫での一括給電や、レンタル電気自転車への保管車庫での一括給電等に適用することが可能である。なお、本実施例は、電気自動車のみならず、電気自転車などのバッテリーとモータにより駆動する他の輸送用機器への給電に適用することが可能である。
実施例7
次に、本発明の実施例7にかかる無線給電システムついて説明する。本実施例にかかる無線給電システム7001は、無線給電システム100の応用例である。すなわち、無線給電システム7001は、認証用無線タグ等の携帯可能な機器に一括給電を行うものである。図14は、実施例7にかかる無線給電システム7001の構成例を模式的に示す正面図である。図14に示すように、無線給電システム7001は、空間120に相当する給電箱206内に、複数個の認証用無線タグ207が格納されている。これらの認証用無線タグ207は受電体108に相当し、各認証用無線タグ207には受電コイル(不図示)が内蔵されている。
実施例7における共振周波数は、10MHzである。送電器101及び受電器102のコイルの直径は、20cmである。送電器101及び受電器102間の距離は、15cmである。送電器101及び受電器102が有するコイルの形式は、実施例1と同様である。
実施例7では、複数個の認証用無線タグ207に一括給電を行うことができる。よって、認証用無線タグ207を使用しない時に、認証用無線タグ207を給電箱206に保管するだけで、自動的に認証用無線タグ207を充電することが可能である。
また、送電器101及び受電器102のコイルの直径は20cm、送電器101及び受電器102間の距離は15cmであるので、給電箱のサイズも20cm前後とすることができる。よって、無線給電システム7001は、人力により搬送可能なシステムとして構成することができる。これにより、無線給電システム7001は、利用場所が限定されることなく、適宜移動したり、又は屋内の適当な位置に設置して利用することが可能である。
なお、無線給電システム7001は、認証用無線タグ207のみならず、給電箱206に格納可能な携帯電話、携帯音楽プレーヤー、デジタルカメラなど、充電可能なバッテリーを有する機器を一括充電する用途にも応用が可能である。また、無線給電システム7001は、給電箱206を大型化して保管棚とすることで、授業が無い放課後などを利用して、学校の教室内で用いられる複数台の教育用端末等を一括給電する場合にも適用できる。

その他の実施の形態
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、実施の形態1〜4において、送電器101及び受電器102は、それぞれ2個以上配置されていてもよい。また、実施の形態5においては、送電器101及び受電器102は、それぞれ3個以上配置されていてもよい。さらに、実施の形態1〜5では、送電器101及び受電器102の個数は、同じでなくともよい。同様に、送電器101及び受電器102は複数のコイルが配置されてもよい。また、対応する送電器101及び受電器102のコイルの個数は同じでなくともよい。
送電器101の送電用一次コイル104及び送電用二次コイル105、受電器102の受電用二次コイル106及び受電用一次コイル107は、直線の導電体、曲線の導電体または直線と曲線からなる導電体で構成されてもよい。また、各コイルは、一般的なスパイラル型だけではなく、平板コイルやシール型などの、種々の形式のコイルを用いることが可能である。
また、送電器101の送電用一次コイル104及び送電用二次コイル105、受電器102の受電用二次コイル106及び受電用一次コイル107は、インダクタと容量とにより構成されてもよい。
受電体108は、形成された電磁場内に2個以上存在してもよい。また、受電体108には、複数の受電コイル109が配置されていてもよい。受電体に複数の受電コイルが配置される場合には、各受電コイルで得られた電力を合成して、受電体の駆動電力として使用することも可能である。
上述の実施の形態及び実施例において、受電体の例としてノートパソコン、携帯電話、電気自動車及び認証用無線タグを挙げたが、受電体はこれらの装置及び機器には限られない。例えば、コイルを含む受電機能を有する装置を受電ユニットとして構成し、ノートパソコン、携帯電話、電気自動車及び認証用無線タグなどの装置及び機器に搭載して使用することができる。このような受電ユニットを構成することにより、様々な装置及び機器への搭載が可能となる。また、既に存在する装置及び機器に、後付けで受電ユニットを搭載することも可能である。
実施例1〜6では、送電器及び受電器を床下及び天井裏に配置したが、これは例示に過ぎない。例えば、送電器及び受電器を、床上及び天井の直下に設置することも可能である。この場合には、既に存在する部屋に、工事により無線給電システムを導入することが可能である。また、送電器及び受電器を、部屋又は車庫の壁面の内側又は外側に設置することも可能である。同様に、実施例7についても、送電器及び受電器を給電箱の内部に設置することも可能であるし、給電箱の側壁の内側又は外側に設置することも可能である。また、送電器及び受電器は、複数の部屋にまたがって配置されてもよいし、ビル内のフロア全体にわたって配置してもよい。
上述の実施の空間において、空間120を満たす媒質は特に限定されない。例えば、空間120は真空でもよいし、大気又は窒素等の特定の気体で満たされてもよい。また、淡水や海水などの液体で満たされても良い。すなわち、空間120内に受電体108を挿入可能であるならば、空間120は、媒質で満たされてもよい。
上述の実施例では、空間120の相当する部屋201、車庫204及び給電箱206について説明したが、これらは例示に過ぎない。すなわち、上述の実施の形態にかかる無線給電システムは、空間120に相当する建造物及び箱型構造物などの、任意の閉空間構造物に適用することが可能である。
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記によって限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2011年9月21日に出願された日本出願特願2011−205893を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
100、200、300、400、500 無線給電システム
101 送電器
102 受電器
103 電源装置
104 送電用一次コイル
105 送電用二次コイル
106 受電用二次コイル
107 受電用一次コイル
108 受電体
109 受電コイル
110 磁力線
111 帰還ループ
112 ノートパソコン
113 携帯電話
114 リピーターコイル
115 電界集中領域
120 空間
201 部屋
202 テーブル
203 カバン
204 車庫
205 電気自動車
205 電気自動車
206 給電箱
207 認証用無線タグ
1001、2001、3001、4001、5001、6001、7001 無線給電システム

Claims (17)

  1. 電源装置と、前記電源装置と接続する送電用一次コイルと、前記送電用一次コイルと分離された送電用二次コイルと、を有し、電磁波を発生させる送電器と、
    受電用二次コイルと、前記受電用二次コイルと分離された受電用一次コイルと、を有し、電界又は磁界の共鳴現象を利用して前記送電器から受電する受電器と、
    前記送電器と前記受電器との間で伝送される電力のうち少なくとも一部を受電する受電体と、を有し
    前記送電器及び前記受電器の共振周波数は、前記受電体の共振周波数と異なる、
    無線給電システム。
  2. 前記受電器が受電した電力前記送電器へ帰還させる帰還ループを更に有する、請求項1に記載の無線給電システム。
  3. 前記送電器の共振周波数と前記受電器共振周波数とが等しい、請求項1または2に記載の無線給電システム。
  4. 前記送電器は、同一平面に沿って並列に配列する複数の送電用コイルを有し
    前記受電器は、同一平面に沿って並列に配列する複数の受電用コイルを有する
    請求項1から3のいずれか1項に記載の無線給電システム。
  5. 複数の前記送電用コイルは、それぞれ位相の異なる電磁波を送出する、請求項に記載の無線給電システム。
  6. 前記送電器と前記受電器と所定の距離で対向して配置される
    請求項1から5のいずれか1項に記載の無線給電システム。
  7. 前記送電器と前記受電器と同一平面に沿って並列配置される
    請求項1から5のいずれか1項に記載の無線給電システム。
  8. 前記送電器と前記受電器との間に挿入されたリピーターコイルを更に有する
    請求項1から7のいずれか1項に記載の無線給電システム。
  9. 前記リピーターコイルは、前記送電器と前記受電器との間に形成される電磁場の磁力線に垂直な平面に配置される
    請求項に記載の無線給電システム。
  10. 前記リピーターコイルは電気的に浮遊している
    請求項8または9に記載の無線給電システム。
  11. 前記受電体は少なくとも1個の受電用コイルを有する
    請求項1から10のいずれか1項に記載の無線給電システム。
  12. 前記受電体は他の機器に組み込み可能であり
    組み込まれる前記他の機器に電力を供給する
    請求項1から11のいずれか1項に記載の無線給電システム。
  13. 複数の前記受電体が、前記送電器と前記受電器との間で伝送される電力のうち少なくとも一部を受電する、
    請求項1から12のいずれか1項に記載の無線給電システム。
  14. 前記送電器と前記受電器との間に配置された閉空間構造物をさらに有し
    前記閉空間構造物の内部に複数の前記受電体が挿入される
    請求項に記載の無線給電システム。
  15. 複数の前記受電体が、前記送電器から一括して電力の供給を受ける
    請求項に記載の無線給電システム。
  16. 前記送電器と前記受電器とは磁気共鳴により電力伝送を行い、前記受電体は電磁誘導方式により前記受電器から受電する、請求項1から15のいずれか一項に記載の無線給電システム。
  17. 電源装置と、前記電源装置と接続する送電用一次コイルと、前記送電用一次コイルと分離された送電用二次コイルと、を有する送電器と
    受電用二次コイルと、前記受電用二次コイルと分離された受電用一次コイルと、を有する受電器と、を有する無線給電システムの給電方法であって、
    前記送電器と前記受電器との間に電界又は磁界の共鳴現象を利用して電磁場を発生させ、
    前記電磁場中に受電体を挿入することにより、前記受電体に受電させ、
    前記送電器及び前記受電器の共振周波数は、前記受電体の共振周波数と異なる、
    無線給電方法。
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